JPH0750681Y2 - 温度補正型赤外線検出器 - Google Patents
温度補正型赤外線検出器Info
- Publication number
- JPH0750681Y2 JPH0750681Y2 JP711190U JP711190U JPH0750681Y2 JP H0750681 Y2 JPH0750681 Y2 JP H0750681Y2 JP 711190 U JP711190 U JP 711190U JP 711190 U JP711190 U JP 711190U JP H0750681 Y2 JPH0750681 Y2 JP H0750681Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- temperature
- thermistor
- substrate
- cold junction
- thermopile element
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Photometry And Measurement Of Optical Pulse Characteristics (AREA)
- Radiation Pyrometers (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案はサーモパイル素子を利用した温度補正型赤外線
検出器の構成に関し、サーモパイル素子の冷接点温度を
正しく測定し、検出対象物の温度を正確に補正すること
ができる温度補正型赤外線検出器の構造に関する。
検出器の構成に関し、サーモパイル素子の冷接点温度を
正しく測定し、検出対象物の温度を正確に補正すること
ができる温度補正型赤外線検出器の構造に関する。
[考案の背景] サーモパイル素子は、ヒートシンクとなる基板のほぼ中
央部に膜厚の薄い絶縁膜からなるダイアフラムを設け
る。そしてこのダイアフラム上に温接点を設け、ヒート
シンク上に冷接点を設け、この温接点と冷接点とを直列
に接続した複数の熱電対を絶縁膜上に配置している。さ
らにダイアフラム上には黒体を形成し、検出対象物から
発せられた赤外線を黒体で吸収する。この赤外線吸収に
よって、ダイアフラム上の温接点の温度が上昇し、冷接
点との温度差により電圧出力が生じる。赤外線量は物体
の温度と相関があるため、サーモパイル素子は非接触の
温度計となる。
央部に膜厚の薄い絶縁膜からなるダイアフラムを設け
る。そしてこのダイアフラム上に温接点を設け、ヒート
シンク上に冷接点を設け、この温接点と冷接点とを直列
に接続した複数の熱電対を絶縁膜上に配置している。さ
らにダイアフラム上には黒体を形成し、検出対象物から
発せられた赤外線を黒体で吸収する。この赤外線吸収に
よって、ダイアフラム上の温接点の温度が上昇し、冷接
点との温度差により電圧出力が生じる。赤外線量は物体
の温度と相関があるため、サーモパイル素子は非接触の
温度計となる。
ここで、温度換算する場合には冷接点温度が基準となる
ため、冷接点温度を常時正確に測定する必要がある。
ため、冷接点温度を常時正確に測定する必要がある。
[従来技術およびその問題点] 冷接点温度を測定する手段としては、サーモパイル素子
をマウントしたパッケージの外側にサーミスタを取り付
けることが考えられる。しかしながらこの手段は、サー
モパイル素子の冷接点とサーミスタとが直接接触してい
ないため、温度勾配が生じ、正確な冷接点温度を測定す
ることは難しい。
をマウントしたパッケージの外側にサーミスタを取り付
けることが考えられる。しかしながらこの手段は、サー
モパイル素子の冷接点とサーミスタとが直接接触してい
ないため、温度勾配が生じ、正確な冷接点温度を測定す
ることは難しい。
そこで考えられることは、サーミスタをパッケージの中
に入れて、冷接点と接近させることである。そのために
はサーミスタを小型化あるいは薄膜化し、冷接点が形成
されているヒートシンク上に取り付ける。しかしこの構
成の場合、サーモパイル素子上の空いたスペースにサー
ミスタを配置する必要があり、このスペースに非常に狭
い。したがって、ヒートシンク上に配置するサーミスタ
は、すくなくともサーモパイル素子の大きさの1/10程度
まで小型化しなければならない。サーモパイル素子の大
きさは、せいぜい2mm角であるため、この手段は構成的
に大変難しく、さらにまた小型化薄膜化することは、サ
ーミスタの信頼性にも問題が残る。
に入れて、冷接点と接近させることである。そのために
はサーミスタを小型化あるいは薄膜化し、冷接点が形成
されているヒートシンク上に取り付ける。しかしこの構
成の場合、サーモパイル素子上の空いたスペースにサー
ミスタを配置する必要があり、このスペースに非常に狭
い。したがって、ヒートシンク上に配置するサーミスタ
は、すくなくともサーモパイル素子の大きさの1/10程度
まで小型化しなければならない。サーモパイル素子の大
きさは、せいぜい2mm角であるため、この手段は構成的
に大変難しく、さらにまた小型化薄膜化することは、サ
ーミスタの信頼性にも問題が残る。
[考案の目的と構成] 本考案の目的は、上記問題点を解決して、サーモパイル
素子を用い、その冷接点温度を正しく測定でき、かつ作
製が容易である赤外線検出器を提供することである。
素子を用い、その冷接点温度を正しく測定でき、かつ作
製が容易である赤外線検出器を提供することである。
この目的を達成するため本考案の温度補正型赤外線検出
器では、ヒートシンクとなるシリコンからなる基板と、
基板の中央部に設けるピットの上面に形成した絶縁膜か
らなるダイアフラムと、ダイアフラム上に温接点を有し
ヒートシンク上に冷接点を有し温接点と冷接点とを互い
に直列に接続する複数の熱電対と、ダイアフラムの中心
部に設ける赤外線吸収用の黒体とからなるサーモパイル
素子は、おもて面と裏面とのほぼ全面に金属からなる電
極を有する冷接点温度測定用のバルク型のサーミスタの
上に載置され、基板の裏面とサーミスタの電極とを接合
することによりサーモパイル素子とサーミスタとを一体
化することを特徴とする。
器では、ヒートシンクとなるシリコンからなる基板と、
基板の中央部に設けるピットの上面に形成した絶縁膜か
らなるダイアフラムと、ダイアフラム上に温接点を有し
ヒートシンク上に冷接点を有し温接点と冷接点とを互い
に直列に接続する複数の熱電対と、ダイアフラムの中心
部に設ける赤外線吸収用の黒体とからなるサーモパイル
素子は、おもて面と裏面とのほぼ全面に金属からなる電
極を有する冷接点温度測定用のバルク型のサーミスタの
上に載置され、基板の裏面とサーミスタの電極とを接合
することによりサーモパイル素子とサーミスタとを一体
化することを特徴とする。
[作用] サーモパイル素子と、冷接点温度を測定するサーミスタ
とを一体化している。このためサーミスタは基板のヒー
トシンクと接することになり、冷接点温度とサーミスタ
温度とは、つねに同じ温度になる。したがって冷接点温
度を正しく測定することが可能となり、正確な温度補正
を行うことができる。このため測定精度が高い非接触の
温度計を提供することができる。
とを一体化している。このためサーミスタは基板のヒー
トシンクと接することになり、冷接点温度とサーミスタ
温度とは、つねに同じ温度になる。したがって冷接点温
度を正しく測定することが可能となり、正確な温度補正
を行うことができる。このため測定精度が高い非接触の
温度計を提供することができる。
[実施例] 本考案の実施例における温度補正型赤外線検出器の構成
を、第1図を用いて説明する。第1図は、サーモパイル
素子10とサーミスタ20からなる本考案の温度補正型赤外
線検出器を示す断面図である。
を、第1図を用いて説明する。第1図は、サーモパイル
素子10とサーミスタ20からなる本考案の温度補正型赤外
線検出器を示す断面図である。
第1図に示すように、サーモパイル素子10はヒートシン
クを兼ねた良熱伝導性の基板1上に絶縁膜3を形成し、
その基板1の中心部はダイアフラム構造になっている。
ここで基板1の材料としてはシリコン板を用いる。さら
に温接点51をピット2上のダイアフラム4の上面に配置
し、冷接点52をヒートシンクとなる基板1上に配置して
熱電対5とする。そして温接点51と冷接点52とを、互い
に直列に複数個接続して、熱電対5を構成する。基板1
の中心部には赤外線吸収用の黒体6を配置している。
クを兼ねた良熱伝導性の基板1上に絶縁膜3を形成し、
その基板1の中心部はダイアフラム構造になっている。
ここで基板1の材料としてはシリコン板を用いる。さら
に温接点51をピット2上のダイアフラム4の上面に配置
し、冷接点52をヒートシンクとなる基板1上に配置して
熱電対5とする。そして温接点51と冷接点52とを、互い
に直列に複数個接続して、熱電対5を構成する。基板1
の中心部には赤外線吸収用の黒体6を配置している。
さらに冷接点52の温度を測定するサーミスタ20と基板1
とを接合して一体化する。基板1と一体化するサーミス
タ20としては、サーモパイル素子10より若干大きな外形
寸法を有するものを用いる。このサーミスタ20は金属酸
化物からなる抵抗体21のおもて面と裏面との両面に電極
22を有するバルク状のサーミスタでよい。このサーモパ
イル素子10とサーミスタ20とは、サーモパイル素子10の
基板1であるシリコン面とサーミスタ20の片側の電極22
が密着するよう一体化させる。このサーモパイル素子10
とサーミスタ20との接合方法は、サーミスタ20の電極22
を金属(Au)で構成していれば、基板1とサーミスタ20
とを加熱処理することにより、シリコンと金属(Au)と
を化学結合させることで一体化することができる。
とを接合して一体化する。基板1と一体化するサーミス
タ20としては、サーモパイル素子10より若干大きな外形
寸法を有するものを用いる。このサーミスタ20は金属酸
化物からなる抵抗体21のおもて面と裏面との両面に電極
22を有するバルク状のサーミスタでよい。このサーモパ
イル素子10とサーミスタ20とは、サーモパイル素子10の
基板1であるシリコン面とサーミスタ20の片側の電極22
が密着するよう一体化させる。このサーモパイル素子10
とサーミスタ20との接合方法は、サーミスタ20の電極22
を金属(Au)で構成していれば、基板1とサーミスタ20
とを加熱処理することにより、シリコンと金属(Au)と
を化学結合させることで一体化することができる。
以上のように構成された赤外線検出器は、冷接点52温度
測定用のサーミスタ20は、基板1と一体化されている。
つまりサーミスタ20は、基板1であるヒートシンクと接
しているため、冷接点52温度と常に同じ温度となり、正
しく温度補正を行うことができる。またサーミスタ20は
熱容量が大きいために、外部温度変化あるいは赤外線の
吸収によっても温度変化が少なく安定している。
測定用のサーミスタ20は、基板1と一体化されている。
つまりサーミスタ20は、基板1であるヒートシンクと接
しているため、冷接点52温度と常に同じ温度となり、正
しく温度補正を行うことができる。またサーミスタ20は
熱容量が大きいために、外部温度変化あるいは赤外線の
吸収によっても温度変化が少なく安定している。
さらに本考案によれば、サーミスタを小型化あるいは薄
膜化する必要がないことから、市販のバルク型サーミス
タチップをそのままサーミスタ20として使用できるの
で、特別な加工を行う必要がなく有利である。
膜化する必要がないことから、市販のバルク型サーミス
タチップをそのままサーミスタ20として使用できるの
で、特別な加工を行う必要がなく有利である。
なお上記の実施例においてサーミスタ20としては、金属
酸化物で構成した例を記載したが、金属酸化物以外にカ
ルコゲナイド系、あるいは有機物系などを用いることも
できる。
酸化物で構成した例を記載したが、金属酸化物以外にカ
ルコゲナイド系、あるいは有機物系などを用いることも
できる。
[考案の効果] 以上の説明から明らかなように、本考案によればきわめ
て簡単な構造で、サーモパイル素子の冷接点温度を常に
正しく測定することが可能な温度補正型赤外線検出器を
提供することができる。したがって本考案の温度補正型
赤外線検出器を用いれば、周囲の温度に影響されること
なく、測定精度の高い非接触温度計を安価に提供するこ
とができる。
て簡単な構造で、サーモパイル素子の冷接点温度を常に
正しく測定することが可能な温度補正型赤外線検出器を
提供することができる。したがって本考案の温度補正型
赤外線検出器を用いれば、周囲の温度に影響されること
なく、測定精度の高い非接触温度計を安価に提供するこ
とができる。
第1図は本考案の実施例の温度補正型赤外線検出器を示
す断面図である。 1……基板(ヒートシンク)、5……熱電対、6……黒
体、10……サーモパイル素子、20……サーミスタ、51…
…温接点、52……冷接点。
す断面図である。 1……基板(ヒートシンク)、5……熱電対、6……黒
体、10……サーモパイル素子、20……サーミスタ、51…
…温接点、52……冷接点。
Claims (1)
- 【請求項1】シリコンからなりヒートシンクを構成する
基板と、基板の中央部に設けるピットの上面に形成した
絶縁膜からなるダイアフラムと、ダイアフラムの上に設
ける温接点とヒートシンク上に設ける冷接点とを互いに
直列に接続する複数の熱電対と、ダイアフラムの中心部
に設ける赤外線吸収用の黒体とからなるサーモパイル素
子は、おもて面と裏面とのほぼ全面に金属からなる電極
を有する冷接点温度測定用のバルク型のサーミスタの上
に載置され、基板の裏面とサーミスタの電極とを接合す
ることによりサーモパイル素子とサーミスタとを一体化
することを特徴とする温度補正型赤外線検出器。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP711190U JPH0750681Y2 (ja) | 1990-01-30 | 1990-01-30 | 温度補正型赤外線検出器 |
DE4102524A DE4102524C2 (de) | 1990-01-30 | 1991-01-29 | Infrarotsensor |
US07/648,134 US5056929A (en) | 1990-01-30 | 1991-01-30 | Temperature compensation type infrared sensor |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP711190U JPH0750681Y2 (ja) | 1990-01-30 | 1990-01-30 | 温度補正型赤外線検出器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0399326U JPH0399326U (ja) | 1991-10-17 |
JPH0750681Y2 true JPH0750681Y2 (ja) | 1995-11-15 |
Family
ID=31510771
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP711190U Expired - Lifetime JPH0750681Y2 (ja) | 1990-01-30 | 1990-01-30 | 温度補正型赤外線検出器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0750681Y2 (ja) |
-
1990
- 1990-01-30 JP JP711190U patent/JPH0750681Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0399326U (ja) | 1991-10-17 |
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