JPH07505902A - 安定化アルキルグリコシドの製法 - Google Patents
安定化アルキルグリコシドの製法Info
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- JPH07505902A JPH07505902A JP5519258A JP51925893A JPH07505902A JP H07505902 A JPH07505902 A JP H07505902A JP 5519258 A JP5519258 A JP 5519258A JP 51925893 A JP51925893 A JP 51925893A JP H07505902 A JPH07505902 A JP H07505902A
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
安定化アルキルグリコシドの製法
関連出願
本願は、1992年4月24日に出願された米国特許出願第07/873,90
8号の部分継続出願である。
本発明は、過酸化物を用いる漂白工程の後、金属ホウ水素化物で処理することに
よる安定化アルキルグリコンドの改良された製法に関する。
2、関連分野の説明
アルキルグリコシドは、目的とするグリコシドの「アルキル」部分を形成させる
のに必要な鎖長を有するアルコールを、サツカリド反応物(例えば、グルコース
、キシロース、アラビノース、ガラクトースおよびフルクトース等のようなモノ
サツカリド、またはデンプン、ヘミセルロース、ラクトース、マルトースおよび
メリビオース等のようなポリサツカリド)、またはアグリコン部分が目的とする
最終的なアルキルグリコシド化合物に必要なアルキル置換基と異なるグリコシド
出発物質と反応させることにより都合よく製造される。一般的には、上記の反応
は高温で酸触媒の存在下で行われる。種々のアルキルグリコシド生成物および該
生成物の製造法が下記の特許の明細書に開示されている:米国特許第2,235
.783号(ホワイト、1941年3月18日発行)、同第2. 356. 5
65号(チャワラ、1944年8月22日発行)、同第2.390.507号(
キャンター、1945年12月11日発行)、同第2,442.328号(ヤン
グ、1947年6月17日発行)、同第3.219,656号(ベラトナー、1
965年11月23日発行)、同第3.375.243号(ネビンら、1968
年3月26日発行)、同第3.450.690号(ギボンズら、1969年6月
17日発行)、同第3,547,828号(マンスフイールドら、1970年1
2月15日発行)、同第3.598,865号(ルー、1971年8月10日発
行)、同第3.640.998号(マンスフイールドら、1972年2月8日発
行)、同第3. 707.535号(ルー、1972年12月26日発行)、同
第3.721.633号(ラナウト、1973年3月20発行)、同第3. 7
37. 426号(スロックモルトンら、1973年6月5日発行)、同第3.
772.269号(ルー、1973年11月13日発行)、同第3,839.
318号(マンスフイールド、1974年10月1日発行)、同第3.974,
138号(ルー、1976年8月10日発行)、同第4,011,389号(ラ
ントン、1977年3月8日発行)および同第4.223,129号(ロスら、
1980年9月16日発行)に開示されている。
アルキルグリコシド生成物の製造においては、該生成物が、合成から分離過程に
至る間に望しくない暗色に変色することは珍しいことではない。このような暗色
に変色したグリコシド生成物の色を改良するために、種々の方法は、例えば、過
酸化水素のような漂白剤で処理する方法、アリ力り条件下での加熱処理に付した
後、該処理過程で生じた暗色不純物を沈澱法や濾過法等により除去することによ
って目的とする色を形成させる方法および微粒状炭素材料のような脱色性吸着剤
で処理する方法等が提案されている。このような改良法は、例えば、アルカリ性
条件下での加熱処理と分離処理に付した後、所望により、過酸化水素のような漂
白剤で処理するか、または脱色性炭素で処理する方法を開示するギポンズによる
米国特許第3,450,690号明細書に記載されている。また、キャンターに
よる米国特許第2.390,507号明細書、ホワイトによる同第2. 235
゜783号明細書、スロックモルトンらによる同第3,737,426号明細書
の実施例1、ラントンによる同第4,011,389号明細書の実施例5および
実施例10並びに種々のアルキルグリコシド生成物を脱色させるための炭素吸着
剤の使用に関するヘルヤーによる同第4,472,170号(1984年9月1
8日発行)明細書の実施例1等にもこの種の改良法が記載されている。
グリコシド生成物を、特定の用途に対しては許容される色特性を有するように調
製するか、またはそのようなグリコシド生成物を前記のいずれがの脱色処理にさ
らに付したとしても、このような生成物は比較的緩やかな貯蔵条件下(例えば、
pHが中性または僅かに酸性で、温度が室温、即ち、20℃〜25℃の条件下)
においてさえも経時的に変色(即ち、暗色化)する傾向を示すのが一般的である
。
この変色の傾向は、高温(例えば、40℃〜100℃またはそれ以上の温度)お
よび/または比較的強いアルカリ水性の含水環境(即ち、pHが8〜12の含水
環境)にさらされると、変色の強度を速度の点でさらに悪化する。一般的に言え
ば、変色度は、グリコシド生成物がさらされるpH/温度/時間の高低もしくは
長短に関係している。米国特許第4,557,729号明細書(マクダニエルら
、1985年12月10日発行)においては、グリコシド生成物の貯蔵時のグリ
コンド生成物の上記変色の問題が論議されており、このような問題の解決策とし
て、酸化剤、例えば、オゾン、過酸化水素または次亜塩素酸塩等を用いて目的の
グリコシド生成物を漂白した後、漂白されたグリコシド生成物を二酸化硫黄源(
例えば、二酸化硫黄ガス、亜硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウムまたはハ
イドロサルファイド等)にさらすことによって、該グリコシド生成物を退色に対
して安定化させる方法が開示されている。この方法は、比較的緩やかな貯蔵条件
下(例えば、pHが約3〜約7で、温度が約り0℃〜約30℃の条件下において
は、グリコンド生成物の変色または暗色化に対して該生成物の色を安定化するの
に非常に効果的であることが判明しているが、また比較的短期間/低温度にさら
される苛酷な条件、例えば、高温(例えば、35℃〜60℃またはそれ以上の温
度)で長期貯蔵する場合や比較的高いpH(例えば、8またはそれ以上のpH)
の環境に置く場合はもとより、低温で比較的短期間貯蔵する場合においてさえも
、退色に対する安定化という観点からは全く効果がないことも判明している(実
際、多くの用途に要求されるような安定化効果は得られない。従って、高温およ
び/またはアルカリ性条件にさらされたときに実質的に暗色化する傾向があるグ
リコシド生成物に、高温および/またはアルカリ性条件下での改良された色安定
性を付与するための方法を提供することは強(要望されている。欧州特許出願第
0387913号明細書には、pH約8.7〜9.3のアルキルグリコシド水溶
液を過酸化水素で処理し、残存する過酸化水素を金属ホウ水素化物との反応によ
って除去した後、酸で該ホウ水素化物を分解することを含む金属ホウ水素化物に
よる脱色法を利用することによって、安定な色相と色調を示す。アルキルグリコ
シドの製造法が教示されている。欧州特許第0388857号明細書には、アル
キルグリコシドと未反応の高級アルコールを含有する反応混合物と金属ホウ水素
化金物と反応させるることを含む金属ホウ水素化物による脱色法を利用すること
によって安定な色相と色調を示すアルキルグリコシドの製造法が教示されている
。米国特許第4,959,468号明細書には、グリコシド生成物を、■族およ
びII族の金属のホウ素化物塩か成る群から選択されるホウ水素化物的0.01
〜約2重量%(グリコンド生成物の乾燥重量を基準とする値)と、アルカリ性条
件下で高温にさらしたときに暗色化するグリコシド化合物の傾向を実質的に低減
させるのに十分な時間接触させることによりグリコシド化合物を処理することに
よって、グリコシド化合物の色安定性を改善する方法が教示されている。しがし
ながら、この方法によって、pH6〜8のアルキルポリグリコシド生成物水溶液
中で発現する曇り(h a z e)を除去することはできない。グリコシド生
成物の色安定性を改善すると共に、曇りを除去する方法は先行技術にはない。従
って、本発明の目的は、グリコシド生成物の色安定性を改良するだけでなく、p
H6〜8のアルキルポリグリコシド生成物水溶液中で発現する曇りを実質的に除
去することによりグリコシド生成物を透明化することである。
発明の概要
アルカリ性の含水条件下もしくはpH6〜8の含水条件下でおよび/または高温
に長期間さらされる条件下において変色および/または曇りを呈する傾向を有す
るグリコシド生成物を本発明方法によって処理することによって、該生成物の変
色度を実質的に低減させると共に、発現する曇りを実質的に除去できることが判
明した。本発明方法においては、まず第一に、過酸化水素を含有しないグリコシ
ド生成物水溶液のpHを、約3〜約8に調整した後、該pHの値を、室温または
高温において、曇りを実質的に除去するのに十分な時間にわたって上記の範囲に
維持することにより曇りを除去する。曇りを除去した後、該水溶液のpHを9〜
11まで高くした後、該水溶液を、反応の終点では消費される少量で有効な金属
ホウ水素化物を用いて処理することによって、pHが約7の水溶液中においても
曇りを発現しない安定なアルキルポリグリコシド生成物を得ることができる。
好ましい態様の説明
本発明を有効に適用し得るグリコシド生成物には、高温で長期間および/または
中性もしくはアルカリ性の水溶液中での高温もしくは低温もしくは高温と低温で
短期間または長期間さらされたときに著しい暗色化するか、または変色する傾向
のあるグリコンド、例えば、長鎖アルキルモノグリコシド、長鎖アルキルポリグ
リコンド、短鎖アルキルモノグリコシドおよび短鎖アルキルポリグリコシド等が
含まれる。
一般に言えば、本発明を適用し得るグリコシドには、次式(1)で表されるもの
が含まれる:
RO(R’O)、(G)、 (1)
Rは約1〜約30個の炭素原子を有する一価の有機基を示す。−価の有機基とし
ては、−価の飽和脂肪族基、不飽和な脂肪族基または芳香族基、例えば、アルキ
ル基、ヒドロキシアルキル基、アルケニル基、ヒドロキシアルケニル基、アリー
ル基、アルキルアリール基、ヒドロキシアルキルアリール基、アリールアルキル
基、アルケニルアリール基およびアリールアルケニル基等が挙げられるが、これ
らに限定されるものではない。Rは、好ましくは、1〜約18個の炭素原子、特
に1〜約16個の炭素原子を有する一価の飽和脂肪族基である。R′は2〜約4
個の炭素原子を有する二価の炭化水素基を示す。yはO〜約12までの平均値を
示す。yの好ましい値は、0〜約5、特にOである。Gは5個または6個の炭素
原子を有する還元サツカリドから誘導される部分を表す。好ましい還元サツカリ
ドはアラビノース、キシロース、グルコース、ガラクトースおよびこれらの混合
物である。nは1〜約6の平均値を示し、好ましくは1〜3、特に1〜約2であ
る。
本発明に従って、処理するのに適当なグリコシド生成物には、前記の一般式(■
)で表される化合物の誘導体、例えば、サツカリド成分Gに含まれる1個または
複数個の遊離(即ち、未反応)のヒドロキシル基がアルコキシル化、好ましくは
、エトキシル化またはプロポキシル化されて、その位置に1個または複数個のア
ルコキシ側基またはポリアルコキシ側基が形成された誘導体が包含される。上記
のアルコシル化誘導体の場合、アルキレンオキシド、例えば、エチレンオキシド
やプロピレンオキシドの使用量は、一般にサツカリド部分1モルあたり、約1〜
約20、好ましくは約3〜約10モルである。上記の場合、前記の式(1)で表
される純粋なグリコンド生成物は、一般的に言えば、無色または淡色であって、
pHが7またはそれ以上の含水性条件または高温にさらされても、曇りを形成し
たり、変色したりしないということに留意すべきである。しかしながら、グリコ
シド生成物の製造過程において、不可避的にある程度生成し、付加反応後に生成
物中に残存する副生物が黒ずんでいるために、該生成物は、その後に高温もしく
はアルカリ条件にさらされるか、または比較的穏やかな貯蔵環境下で長期貯蔵さ
れても暗色化するようになる。更に、製造過程で添加された物質が生成物中に残
存して、曇った外観または不透明な外観をもたらす。更にまた、暗色の反応生成
物を酸化性漂白処理に付すことによって、許容され得る程度まで淡色化させたと
きでさえ、生じた漂白反応生成物は、漂白作用を示す残余の着色性化合物および
/または漂白処理で生成する着色性化合物を含有するので、これらの着色性化合
物は、高温での長期貯蔵において該反応生成物の実質的な暗色化をもたらすか、
または/および中性もしくはアルカリ性の条件下において該反応生成物に許容さ
れない曇りをもたらすことが判明した。上記の条件下で実質的に暗色化する傾向
は、米国特許第4.557.729号明細書に記載の方法に従って、生じた反応
生成物を、二酸化硫黄を用いる後漂白処理に付した後でさえ残存することが判明
した。
本発明による方法は、酸触媒、例えば、硫酸、パラトルエンスルホン酸、または
モノアルキル化もしくはポリアルキル化したアリールモノスルホン酸もしくはポ
リスルホン酸(例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸)等の存在下でグルコース
とアルコールを反応させ、ついで、塩基、例えば、水酸化ナトリウム等を用いて
酸触媒を中和させた後、通常は蒸留によって過剰のアルコールを除去する方法に
より製造されるグリコシド生成物に特に通用し得る。グリコシド生成物を含有す
る蒸留残渣はまず水に溶解させ、ついでオゾン、過酸化水素と二酸化硫黄、また
は過酸化水素ような漂白剤で漂白することによって、脱色グリコシド生成物を得
る。過酸化水素のような漂白剤を含有しない脱色生成物を、米国特許第4,95
9.468号明細書に教示されているようなl族もしくはII族金属のホウ水素
化物、例えば、ホウ水素化ナトリウム等を用いて処理することによって、該脱色
生成物の色を安定化させる。該明細書の記載内容は本発明の一部を成すものであ
る。グリコシド生成物をI族またはII族金属のホウ水素化物を用いて処理した
場合であっても、アルキルポリグリコシド生成物の水溶液は、市販の洗剤が通常
配合される6〜8のpHで曇りをしばしば発現することが観察されている。この
種の市販の洗剤としては、食器用手洗い洗剤、シャンプーおよびハンドクレンザ
−(hand cleanser)等が例示される。この種の洗剤は、通常、6
〜8のpHを示すように配合される。
本発明による方法を適用するのに特に適したグリコシド生成物には、前記の式(
I)(式中、Gは5個または6個の炭素原子を有する還元サツカリドから誘導さ
れる部分を示し、yは0であり、nは1〜3の数であり、Rは6〜18個の炭素
原子を有するアルキル基を示す)で表される化合物の混合物から成る組成物が含
まれる。この場合、該組成物中の式(1)で表される化合物のアルキル基の平均
炭素鎖長は約9〜約14である。また、該組成物は、2種またはそれ以上の少な
くとも2成分系の成分の混合物から成り、該混合物中に存在する各々2成分系の
成分の平均炭素鎖長は、平均炭素鎖長が約9〜約14の界面活性剤組成物をもた
らすのに有効な鎖長である。さらにまた、少なくとも1種もしくは2種の2成分
系成分は、炭素原子数6〜20のアルコールと適当なサツカリドを酸触媒の存在
下で反応させ、過剰のアルコールを分離して得られるポリグリコシドのフローリ
ー分布を有する。この種の組成物は、1991年10月10日に出願された係属
中の米国特許出願第07/774,430号明細書に開示されており、該開示内
容も本発明書の一部を成すものである。本発明による方法を適用するのに特に適
した他のグリコシド生成物には、前記の式(■)(式中、Gは5個または6個の
炭素原子を有する還元サツカリドから誘導される部分を示し、yは0であり、n
は1.8〜3の数であり、Rは8〜20個の炭素原子を有するアルキル基を示す
)で表される化合物の混合物から成る組成物が含まれる。この組成物は高い界面
活性特性、約10〜約16のHLBおよびグリコンドの非フローリー分布によっ
て特徴づけられる組成物であって、アルキルモノグリコンド並びに重合度2のア
ルキルポリグリコンドおよび漸進的に含有量が減少する高位の重合度アルキルポ
リグリコシドとの混合物から成る混合物を含有する。この場合、重合度2のポリ
グリコシド、またはこれと重合度3のポリグリコシドとの混合物の含有量(重量
)は、モノグリコシドの含有量よりも多く、また、該組成物の平均重合度は約1
゜8〜約3である。この種の組成物は、アルコールの除去後、アルキルモノグリ
コシドとアルキルポリグリコシドとの反応混合物からモノグリコシドを分離する
ことにより製造される。この分離は、分子蒸留により行なってもよく、これによ
って、通常は、アルキルモノグリコシドの約70〜95重量%を除去することが
できる。アルキルモノグリコシドを除去して得られる生成物中の種々の成分、モ
ノグリコシドおよびポリグリコシドの相対的な割合は変化し、生成物中のモノグ
リコシドに対するポリグリコシドの割合および全成分に対する個々ポリグリコン
ドの割合、即ち、全DP成分に対するDP2成分またはDP3成分の割合は増大
する。この種の組成物は、1991年12月19日に出願された係属中の米国特
許出願第07/810,588号明細書に開示されており、該開示内容は本発明
の一部を成す。
本発明方法の広い態様においては、該方法には、過酸化水素を含有しないグリコ
シド生成物の水溶液のpHを、酸、例えば、硫酸、塩酸またはリン酸等の水溶液
を用いて3〜8に調整する曇り除去工程が含まれる。過酸化水素を含有しない溶
液とは、以下の実施例5に記載のようなチオ硫酸ナトリウム滴定法によって過酸
化水素が検出されない溶液を意味する。該溶液のpHは、曇りが該溶液から実質
的に除去されるまで3〜8の範囲に維持される。曇りの除去は、該溶液を遠心分
離処理に付したときに沈殿物が存在しないことによって確認することができ、ま
た、600nmで50〜70重量%の水溶液の600nmでの吸光度が0.02
よりも小さくなることによっても確認できる。曇り除去工程は、室温または70
°F〜約210°Fの範囲のいずれの温度で行っもよいが、好ましくは、130
0F〜170°Fの温度で行われる。曇りを除去した後、溶液のpHを塩基、例
えば、水酸化ナトリウム水溶液を用いて約10まで高くした後、ホウ水素化ナト
リウム溶液を添加する。ホウ素化水素ナトリウムは、示差ヘッドスペースガスク
ロマトグラフィーによる測定によって、ホウ水素化物の濃度が実質的に0になる
まで、約110°F〜約160°Fの温度でグリコシド生成物と接触させておく
。これについての詳細は以下の実施例4で述べる。
本発明による方法の好ましい態様においては、以下の実施例5で説明するチオ硫
酸ナトリウム滴定法により過酸化水素を含有しないことを確認したグリコシド生
成物を約50%〜約70%含有するグリコシド生成物の水溶液(pH:約10〜
約11)を撹拌槽型反応基へ導入する。硫酸を少なくとも10重量%含有する溶
液を、グリコンド生成物を含有する溶液のpHが約4〜約7になるまで反応器に
加えた後、温度を、約145°F〜約170°Fに維持される。上記のpHおよ
び温度は600nmでの50〜70重量%の試料水溶液の600nmにおける吸
光度が0.02よりも小さくなるまで維持する。曇りが実質的に除去された後、
グリコンド生成物溶液の温度を、約140@F〜約150″Fに調整し、pHは
、水酸化ナトリウムを約30重量%〜約60重量%含有する水溶液を添加するこ
とにより約9〜約10まで高くする。ホウ水素化ナトリウム約10〜約15重量
%および水酸化ナトリウム約30〜約40重量%含有する水溶液をグリコシド生
成物溶液に添加することによって、ホウ水素化ナトリウムを該グリコンド生成物
に基づいて約0.01〜約2重量%含有する溶液を調整する。ホウ水素化ナトリ
ウムを添加して得られる溶液のpHは、一般には約11.2〜約11.5である
。上記の反応温度は、ホウ水素化ナトリウムの濃度が示差ヘッドスペースガスク
ロマトグラフィーによる測定によって実質的にOになるまで維持する。以下の実
施例は、本発明を例示的に説明するものであって、本発明は該実施例によって限
定されるものではない。
実施例1
活性グリコノドを約54%含有し、pHが9.98で、H2O2が残存しない[
チオ硫酸ナトリウム滴定法(実施例5参照)によって確認した]過酸化水素で漂
白したアルキルポリグリコシド水溶液試料約148gをフラスコ内へ移した。上
記のpH条件下での該試料の周囲温度おける吸光度は、470nmでは0.13
2であり、600nmでは0.053であった。試料は曇っており、遠心分離に
よって沈殿物が生成した。試料を160°Fまで温めた後、20重量%硫酸水溶
液1゜694gで滴定することによって系のpHを6.7にした。試料を160
°Fで撹拌し、ついで140°Fまで冷却し、600nmでの吸光度が0.02
よりも小さくなるまでこの温度を維持した後、遠心分離処理に付した試料は透明
であり、沈殿物を含有しなかった。この試料の吸光度は、470nmでは0.0
92であり、600nmでは0020であった。試料を50重量%水酸化ナトリ
ウム水溶液0、52 gで滴定することによって系のpHを10.2にした。残
余の炭水化物の還元は、アルキルグリコシドに基づいて0.1%のホウ水素化ナ
トリウムを、水酸化ナトリウム14モル溶液中に12%含有する活性溶液として
、系に導入することによっておこなった。ホウ水素化ナトリウムの濃度が示差ヘ
ッドスペースガスクロマトグラフィーによる測定によって実質的に0になるまで
、約140°F〜約150°Fの温度において、ホウ水素化ナトリウムをグリコ
シド生成物溶液と接触させた。
実施例2
活性グリコシドを約54%含有し、pHが9.98で、H2O2が残存しない[
チオ硫酸ナトリウム滴定法(実施例5参照)によって確認した]、過酸化水素で
漂白したアルキルポリグリコシド水溶液試料約148.700ボンドを撹拌槽型
反応器へ移した。上記pH条件下での該試料の周囲温度における吸光度は、47
0nmでは0.132であり、600nmでは0.053であった。試料は曇っ
ており、遠心分離によって沈殿物が生成した。試料を160°Fまで温めた後、
軟水1330ポンドで希釈した93重量%塩酸364ポンドを用いて70分間か
けて滴定することによって系のpHを6.7にした。試料を撹拌し、1400F
まで冷却し、600nmでの吸光度が0.02よりも小さくなるまでこの温度を
維持した。遠心分離した試料は透明であり、沈殿物は存在しなかった。試料の吸
光度は、470nmでは0.092であり、600nmでは0.020であった
。試料をpH10゜2で50重量%水酸化ナトリウム水溶液520ポンドで滴定
することによって系のpHを10.2にした。残余の炭水化物の還元は、アルキ
ルグリコシドに基づいて0.1%のホウ水素化ナトリウムを、水酸化ナトリウム
14モル溶液中に12%含有する活性溶液として、系に導入することによってお
こなった。
ホウ水素化ナトリウム濃度が、示差ヘッドスペースガスクロマトグラフィーによ
る測定によって実質的にOになるまで、約140°F〜約150°Fの温度にお
いて、ホウ水素化ナトリウムをグリコシド生成物溶液と接触させた。
実施例3
曇りの分光光度測定
13X100mmのディスポ(Dispo)培養管(VWFプロダクト社のカタ
ログ#60825−571の製品またはこれと同等な製品)の中程まで、漂白工
程後の典型的なアルキルポリグリコシド反応によって得られた生成物試料を充填
した。試料のpHは、少量の30重量%硫酸水溶液を加えることによって7に調
整した。「スペクトロニック(Spectronic) 20 Jは、600n
mでの脱イオン水(ブランク)の吸光度0,0になるように較正した。試料管を
35°回転させる度に読み取った4つの値の平均値としてめた。吸光度は0.0
2よりも小さかった。
実施例4
示差ヘッドスペースガスクロマトグラフィーホウ水素化物の添加から約3.5時
間経過後の反応器から、反応混合物の液状試料を採取した。容量60m】の第1
のへラドスペースバイアル(オールチク社(Alltech)のカタログNo、
66101の製品)中には、気泡を除(ために遠心分離処理に付した反応器から
の試料5gおよびエチレングリコール10gを入れた。容量60m1の第2のヘ
ッドスペースバイアル中には、気泡を除くために遠心分離処理に付した反応器か
らの試料5g1エチレングリコール10gおよび30重量%硫酸水溶液0.5g
を入れた。秤量後、両方のバイアルを隔壁とアルミニウムシールを用いて密閉し
、直ちにクリンプ処理を施した。両方のバイアルの内容物は、気泡を混入させな
いようにするために、平面上で該バイアルを回転させることにより混合した。バ
イアルを150°Fのオーブン内に5分間入れた後、全ての縦じわ(stria
tion)が消失するまで再び回転させることによって内容物を混合した。気密
シリンジは、各々のバイアルのヘッドスペース内への挿入前に、空気を用いるフ
ラッシュ処理に3回付した。各々のバイアルのヘッドスペース内ヘンリンジを5
分間挿入することによって、ガス約3mlをクリンプのバレル内に採取した。シ
リンジ上の弁を閉じ、内部のガスを1mlに圧縮した後、ガスクロマトグラフ内
へ該ガス1mlを注入する直前の3秒間にわたって圧力を開放した。両方の試料
からのヘッドスペースガスをガスクロマトグラフ内へ注入し、試料中のH2の量
(%)を以下の式により計算した(水素のRFは後記の式によって計算する)。
ガスクロマトグラフは、以下の方法に従って、窒素中に1.00容量%の水素を
含む気体混合物を用いて較正した。長さ約3フイートのタイボンチューブ(ty
gon tube)を、約5ps iに設定された較正ガス調整弁に接続した。
試料ガスを3ml採取する前に、該チューブにガスクリンプの針を穿刺すること
によって、該クリンプを、較正ガスを用いるフラッシュ処理に数回付した。シリ
ンジの弁を閉じた後、試料ガスをチューブから採取した。シリンジ中のガスを2
mlに圧縮した後、1mlを放出させ、3秒後にガス1mlをGC内へ注入し、
水素のピーク面積を記録した。この操作を3回おこない、結果を平均した。以下
の式に従って、この平均ピーク面積を用いて水素のRFを計算した。
較正ガス中の既知の水素量(%)
クロマトグラフの条件:
TC検出器およびスペクトラフィジックス社(Spectra Physics
)製4400型または類似のタイプの積分器/チャート端末機を装備したヒュレ
ットーパッヵード社(Hewlett−Packard)製5890シリーズI
I型または類似のタイプのガスクロマトグラフ。
気密シリンジ=5mLユニメトリック社(Un ime t r i c)製#
7005GILL (5ml) 。オールチク社製No、170051シリンジ
針:長さ2インチ、KEL−Fハブ、先端形式#5゜シリンジの閉鎖弁:オール
テク社製No、90422ルアーロツク(LuerLock)
G、 C,カラム:洗浄した8 0/100メツシユのモレキュラーシーブ5A
(オールチク社製No、5605PC)を充填した6フイートX (1/8)イ
ンチS。
S、カラム(使用する前に、カラムは窒素ガスを300℃で10時間流すことに
よって状態調整した。)
検出温度= 150℃
注入口温度: 50℃
オーブンプログラム(等温):
初期温度 30℃
初期時間 4分
初期速度 0℃/分
ガス流:
キャリヤーガス(窒素) 10m1/min。
対照 10m1/min。
検出器の減衰(attenuation) 1検出器のレンジ(range):
2
検出器の感度: 低感度
TCDガス選択二N2
注入量’ 1.0ml
実施例5
過酸化水素滴定法
APG (登録部all) 1〜1.5g (秤量精度:O,OOOlg)およ
び8202滴定溶媒約80〜100m1を、H2O2111!白反応器から25
0m1のビーカー内に移した。HzOJ定溶媒は脱イオン水3000ml中に氷
酢酸300m1溶解させて調製される。ビーカーの内容物に、撹拌しながら、モ
リブデン酸アンモニウムの20%水性スラリー約2〜3滴を加え、溶液の色を観
察した。全てのAPGが溶解した後、固体ヨウ化カリウム約1gを加えたところ
、溶液は黄色がら橙色に変色した。この溶液を0.1Nチオ硫酸ナトリウム水溶
液を用いて手早く滴定した。この場合、滴定の終点は、Klの添加前に観察され
た色と同じ色の発現によって決定した。終点の色は60秒間保持された。APG
中のH,02の量は以下の式に従って計算した。
HzOz(ppm)=(チオ硫酸ナトリウムの使用量(ml))X 340/(
試料の使用量(g))国際調査報告
フロントページの続き
(81)指定国 EP(AT、BE、CH,DE。
DK、ES、FR,GB、GR,IE、IT、LU、MC,NL、 PT、SE
)、 AU、 BR,CA、 CZ、 FI、HU、JP、KR,No、NZ、
PL、RU、SK、UA
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1.以下の工程(1)〜(4)を含むグリコシド生成物の色の改良法:(1)過 酸化水素を含有しないグリコシド生成物の水溶液を供給し、(2)該水溶液のp Hを約3〜約8にち調整し、該pH値を、実質的に量りを除去するのに十分な時 間にわたって維持し、(3)該水溶液のpHを約9〜約11に高め、次いで、( 4)工程(3)の溶液を、グリコシド生成物の乾燥重量に基づいて、約0.01 〜約0.2重量%(色安定化量)のI族またはII族金属のホウ水素化物と接触 させることによって、アルカリ性条件下での高温にさらされたときに暗色化し、 また、pH約7の条件下で量りを発現するグリコシド生成物の傾向を実質的に減 少させる。 2.工程(2)におけるpHが約6.5〜約7である請求項1記載の方法。 3.金属ホウ水素化物がホウ水素化ナトリウムである請求項1記載の方法。 4.上記のグリコシド生成物が、次式I:RO(R′O)r(G)n(I) (式中、Rは約1〜30個の炭素原子を有する一価の有機基を示し、R′は2〜 4個の炭素原子を有する二価の炭化水素基を示し、yは0〜約12の平均値を示 し、nは1〜3の数を示す)で表される生成物である請求項1記載の方法。 5.Rが1〜18個の炭素原子を有する一価の飽和脂肪族基を示し、yが0であ り、nが1〜3の数である請求項4記載の方法。 6.グリコシド生成物が次式(I)で表される化合物からなる組成物である請求 項1記載の方法: RO(R′O)r(G)n(I) (式中、yは0であり、nは1〜3の数であり、Rは6〜18個の炭素原子を有 するアルキル基を示し、該組成物中の式(I)で表される化合物のアルキル基の 平均炭素鎖長が約9〜約14であり、該組成物がアルキルポリグリコシドの2種 またはそれ以上の少なくとも2成分系の成分の混合物から成り、該混合物中の各 々の二成分系成分の含有量が、平均炭素鎖長約9〜約14の界面活性剤組成物を もたらすのに有効な量であり、少なくとも一方もしくは両方の二成分系成分が、 炭素原子数6〜20のアルコールと適当なサッカリドとの酸触媒反応後に過剰の アルコールを分離して得られるポリグリコシドに関してフローリー分布を示す。 )7.グリコシド生成物が、次式(I) RO(R′O)γ(G)n.(I) (式中、yは0であり、nは1.8〜3の数であり、Rは8〜20個の炭素原子 を有するアルキル基を示す。)で表される化合物の混合物から成る組成物であっ て、該組成物が約10〜約16のHLBを有すると共に、アルキルモノグリコシ ド並びに重合度が2のアルキルポリグリコシドおよび含有量が漸進的に流少する より高位の重合度を有するアルキルポリグリコシドとの混合物から成る混合物で あるグリコシドに関して非フローリ分布を示し、重合度2のポリグリコシドまた はこれと重合度3のポリグリコシドとの混合物の含有量が、モノグリコシドの含 有量よりも多く、または該組成物の平均重合度が約1.8〜約3である請求項1 記載の方法。 8.以下の工程(1)〜(5)を含むグリコシド生成物の色の改良法:(1)過 酸化水素を含有しない脱色グリコシド生成物の水溶液を供給し、(2)該溶液の pHを約4〜約7に調整し、(3)該溶液の温度を約70°F〜約170°Fに 調整した後、この温度を、実質的に量りを除去するのに十分な時間にわたって維 持し、(4)該溶液のpHを約9.5〜約10.5に高め、次いで、(5)工程 (4)からの溶液を、グリコシド生成物の乾燥重量に基づいて、約0.01〜約 1重量%(色安定化量)のI族またはII族金属のホウ水素化物と接触させるこ とによって、アルカリ性条件下での高温にさらされたときに暗色化するおよびp H約7の条件下で量りを発現するグリコシド生成物の傾向を実質的に減少させる 。 9.工程(3)における温度が約150°F〜約170°Fである請求項8記載 の方法。 10.金属ホウ水素化物がホウ水素化ナトリウムである請求項8記載の方法。 11.グリコシド生成物が、次式(I)RO(R′O)r(G)n(I) (式中、Rは約1〜約30個の炭素原子を有する一価の有機基を示し、R′は2 〜約4個の炭素原子を有する二価の炭化水素基を示し、yは0〜約12の平均値 を示し、nは1〜3の数を示す。)で表される生成物である請求項8記載の方法 。 12.Rが1〜約18個の炭素原子を有する一価の飽和脂肪族基であり、yが0 であり、nが1〜3の数である請求項11記載の方法。 13.グリコシド生成物が次式(I)で表される化合物の混合物から成る組成物 である請求項8記載の方法: RO(R′0)r(G)n(I) (式中、yは0であり、xは1〜3の数であり、Rは6〜8個の炭素原子を有す るアルキル基を示し、該組成物中の式(I)で表される化合物のアルキル基の平 均炭素鎖長が約9〜約14であり、該組成物がアルキルポリグリコシドの2種ま たはそれ以上の少なくとも2成分系の成分の混合物から成り、該混合物中の各々 の二成分系成分の含有量が、平均炭素鎖長約9〜約14の界面活性剤組成物をも たらすのに有効な量であり、少なくとも一方もしくは両方の二成分系成分が、炭 素原子数6〜20のアルコールと適当なサッカリドとの酸触媒反応後に過剰のア ルコールを分離して得られるポリグリコシドに関してフローリー分布を示す。) 14.グリコシド生成物が、次式(I)RO(R′O)y(G)n(I) (式中、yは0であり、nは1.8〜3の数であり、Rは8〜20個の炭素原子 を有するアルキル基を示す。)で表される化合物の混合物から成る組成物であっ て、該組成物が約10〜約16のHLBを有すると共に、アルキルモノグリコシ ド並びに重合度が2のアルキルポリグリコシドおよび含有量が漸進的に減少する より高位の重合度を有するアルキルポリグリコシドとの混合物から成る混合物で あるグリコシドに関して非フローリ分布を示し、重合度2のポリグリコシドまた はこれと重合度3のポリグリコシドとの混合物の含有量が、モノグリコシドの含 有量よりも多く、または該組成物の平均重合度が約1.8〜約3である請求項8
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