JPH07503850A - 組み替えジベレリンdnaおよびその用途 - Google Patents

組み替えジベレリンdnaおよびその用途

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JPH07503850A JP5514242A JP51424293A JPH07503850A JP H07503850 A JPH07503850 A JP H07503850A JP 5514242 A JP5514242 A JP 5514242A JP 51424293 A JP51424293 A JP 51424293A JP H07503850 A JPH07503850 A JP H07503850A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 組み替えジベレリンDNAおよびその用途関連特許出願に対するクロス・リファ レンス本出願は、米国特許出願第07/280866号(1988年12月7日 出願)の一部継続出願である米国特許出願第07/688525号(1991年 6月7日出願)の一部継続出願である米国特許出願第07/844300号(1 992年2月18日出願)の一部継続出願であり、これらは全て弓1用して本明 細書の一部とする。
発明の分野。
本発明は組み替えDNA技術に関するものである。特に本発明1ま、ent−カ ウレン/ンセターゼをコードしているアラビドブ/ス・り1ノアナのGAIA伝 子座に対応するゲノムDNAおよびcDNA、係る遺伝子を含む発現ベクター、 係るベクターにより形質転換された宿主、GAIA伝子の調節領域、形質転換植 物において有機的に連結したヘテロローガスな遺伝子の発現を指令するための係 る調節領域の使用、他のA タリアナ蛋白を実質上含まなLNGAI蛋白、GA IA白に結合することのできる抗体、ならびに植物細胞および組織にお1するG AIA伝子の発現およびGAIA白の存在を検定する方法に関するものである。
発明の背景。
A、ジベレリン類。
ジベレリン類(GA)は、種子の発芽、葉の拡大、茎の伸長、開花、および果実 の結実に必要なノテルペノイド植物成長ホルモンの一部である。GA+ま多くの 生理学的および生化学的研究の主題であり、GAA合成また(ま応答のlくター ンカベ変更された種々の植物突然変異体が研究されてきた(J、E、グラーベ、 アニュアル・レビュー・オブ・プラント・フイジオロノー、38巻419−46 5頁(1987))。しカルながら、GA合成に関わる遺伝子1ままた全くクロ ーニングされていない。
GA突突変変異体最も広範な遺伝子的研究の一つは、コーンコーン等(七オレテ ィカル・アンド・アプライド・ジエネテイクス、58巻257−263頁(19 80) ; :!−ンニ−7等、Genet、Res、Camb、、41巻57 −68頁(1983))によって、小型のアブラナ科植物アラビドプンス・タリ アナにおいてなされている。エチルメタンスルホナート(EMS)および高速中 性子突然変異生成を用いて、コーンコーンは、A タリアナのGAIA伝子座に 位置付けられる9個の対立遺伝子を分離した(コーンニー7等(セオレテイカル ・アンド・アプライド・ジエネティクス、58巻257−263頁(1980) :コーンニー7等、Genet、Res、Camb 、41巻57−68頁(1 983))。
A、タリアナgal突然変異体は、GAの反復適用によりその表現型を野生型に 転換することのできる、非発芽性、GA一応答性、雄性不稔矯小形である(コー ンコーンおよびファン・デル・ヴイーン、セオレテイカル・アンド・アプライド ・ノエネティクス、58巻257−263頁(1980))。コーンコーン等は 、高速中性子衝撃により生成された3つの独立した対立遺伝子(31,89,2 9,9および6.59)およびエチルメタンスルホナート突然変異生成により生 成された6つの独立した対立遺伝子(NG4、NG5、d69、A428、d3 52およびBo27)を使用して、A、タリアナGAI遺伝子座の遺伝子微細構 造地図を組み立てた(図2A)。高速中性子により生成された突然変異体の一つ 、31.89は、図2Aに示される6つの対立遺伝子に再び結び付けられず、遺 伝子的欠失として分類された(コーンニー7等、Genet、Res、Camb 、、41巻57−68頁(1983))。
GAIA伝子によりコードされている酵素は、GAの生合成における重要な中間 体である(J、E グラーベ、アニュアル・レビュー・オブ・プラント・フイノ オロジー、38巻419−465頁(1987))en を−カウレンへのゲラ ニルゲラニルビロホスファートの変換に関わっている(バレンゼおよびコーンコ ーン、アンチセンス・インフォメーノコン・サーヴイス、19巻25−28頁( 1982):バレンゼ等、フィンオロジア・ブランタールム、67巻315−3 19頁(1986): J、A、D、ジーヴアート、プラント・リサーチ゛ 8 6、マニュアル・リポート・オブ・ザ・MSU−DOE・プラント・リサーチ・ ラボラトリ−1130−131(イースト・ランンング、M+、1986))。
ent−カウレン/ンセターゼは様々な植物から部分的に精製されてはいるもの の(ダンカン、プラント・フィジオロジー、68巻1128−1134頁(19 81))、そのアミノ酸配列は未だ決定されていない。
幾つかのgal対立遺伝子における分子の損傷を調べることにより、GAI遺伝 子座の遺伝子的および物理的地図の直接的相関が確立され、A、クリアナゲノム のこの領域について、ヌクレオチド当り10”cMという組み替え率が測定され た(:I−ンニ−7、Genet、Res、Comb、41巻57−68頁(1 983))。
gal突然変異体は時に取得できるとは言え、GAI遺伝子のクローニングは依 然として困難である。GAI遺伝子およびGA生合成に関わる他の遺伝子をクロ ーニングすることに伴う困難さは、有効な形質転換/選択系が取得できないこと 、ならびに利用し得る蛋白配列が無いことに最も起因するようである。
B、遺伝子クローニング。
ウィルス、原核生物または真核生物由来の、特定の所望の遺伝子配列を同定しク ローニングする能力は、分子生物学にとって極めて重要なことである。このよう なりローニングされた遺伝子配列は所望の遺伝子産物の発現に使用することがで き、故に触媒作用から遺伝子置換に至る範囲の適用のために使用できる可能性が ある。
所望の遺伝子配列の分離およびクローニングのために様々な方法が開発されてい る。初期の方法は、プロファージ統合部位に対する近位性、自己増殖能、際立っ た分子量、極めて多量であること等といった特異な性質を有する遺伝子配列の同 定および分離しかできなかった(ザ・バクテリオファージ・ラムダ、A、 D、 バーンエイ編、コールド・スプリング・ハーバ−・プレス、コールド・スプリン グ・ハーバ−1NY (1971); J、Hミラー、エクスベリメンツ・イン ・モレキュラー・ジェネティクス、コールド・スプリング・ハーバ−・プレス、 コールド・スプリング・ハーバ−1NY (1972);モレキュラー・バイオ ロジー・オブ・ザ・ジーン、J、 D、ワトスン等、(第4版)、ベンジャミン /カミングズ、メン口・パーク、CA (1987); J、ダーネル等、モレ キュラー・バイオロジー、サイエンティフィック・アメリカン・ブッシス、NY 、NY (1986))。これらの方法は遺伝子配列の際立った性質に依存する ものであったため、これらは殆どの遺伝子配列の同定およびクローニングには大 抵(または全く)適していなかった。
際立った性質を欠(所望遺伝子配列を同定するために、充分特性決定されている 遺伝系(例えば大腸菌、サツカロミセス・セレヴイシアエ、トウモロコシ、哺乳 動物細胞等)が開発された。この方法によれば、UV光、ヒドロキシルアミン等 のような化学物質によって(J、 H,ミラー、エクスペリメンツ・イン・モレ キュラー・ジェネティクス、コールド・スプリング・ハーバ−・プレス、コール ド・スプリング・ハーバ−1NY (1972) 、またはトランスポゾン標識 化のような遺伝的手段によって(R,W、デイヴイス等、ア・マニュアル・フォ ア・ジェネティック・エンジニアリング、アドヴアンスト・バクチリアル・ジエ ネティクス、コールド・スプリング・ハーバ−・プレス、コールド・スプリング ・ハーバ−1NY (1980)) 、細胞を突然変異生成させ、識別可能な遺 伝的欠失を有する突然変異体を生成させる。次いで所望の遺伝子配列を、係る突 然変異細胞の遺伝的欠失を補足する(即ち補修する)能力によって同定する。係 る遺伝子同定は、該遺伝子配列の遺伝的特性決定、および、その遺伝子配列を特 定の染色体の領域に位置せしめる遺伝子地図の組み立てを可能にした(ティラー 、バクテリオロジカル・レビューズ、34巻155頁(1970))。組み替え DNA技術の出現により、このような遺伝的に特性決定された遺伝子配列をクロ ーニングする(即ち物理的に分離する)ことが可能となった。成るゲノムの無作 為なフラグメントを自己増殖するベクター中に導入して、その成員の各々が特異 f; D N Aフラグメントを含む遺伝子ライブラリーを作成することができ た(T、 マニアティス等、モレキュラー・クローニング、ア・ラボラトリ−・ マニュアル、コールド・スプリング・ハーバ−・プレス、コールド・スプリング ・ハーバ−1N”l’(1982))。係るライブラリーの成員を、突然変異細 胞の欠失を補足することのできるものについてスクリーニングすることにより、 所望の遺伝子配列をクローニングすることができた。
これらの方法は多くの遺伝子配列の同定およびクローニングを可能とするが、こ れらは、識別し得る欠失を付与する突然変異を有する宿生細胞が存在し、且つ該 遺伝子配列が、宿主細胞に入り発現されることのできる遺伝子配列デリバリ−系 (例えばベクター)中にクローニングされ得る場合にのみ使用することができる 。
成る遺伝子配列を物理的に分離する能力は、突然変異またはベクターが存在しな くても所望の遺伝子配列を分離することのできる方法の開発につながった。
このような技術のうち「染色体歩行」として知られる技術においては、特定の対 照配列とハイブリダイズすることのできる遺伝子配列を分離することにより、所 望の配列を取得することができる。次に、最初に分離された配列に隣接し、そし て部分的に重複する遺伝子配列をクローニングするために、この分離された遺伝 子配列を次のハイブリダイゼーション実験の対照配列として使用する。この新た に分離された配列は、最初に分離された配列よりも所望遺伝子配列に物理的に近 いであろう。この工程を、所望の遺伝子配列が得られるまで反復する。理解でき るであろうが、遺伝的突然変異体またはベクターの不在下で遺伝子配列をクロー ニングできるためには、所望配列のヌクレオチド配列または制限エンドヌクレア ーゼ消化プロフィルに関する若干の初期情報が必要である。
別法として、ウィルスまたは細胞の染色体を特性決定して、ヌクレオチド配列ま たは制限エンドヌクレアーゼ開裂データのいずれかに基づく物理的地図(即ちR FLP地図)を作成することができる。このような地図を使用して、染色体の制 限フラグメントを、これらの遺伝的機能について事前に決定することなくクロー ニングすることができる。
より近年には、鑑別コロニ一または二つの異なるRNA源またはcDNAおよび RNAのいずれかを用いるライブラリー消去ハイブリダイゼーションによって、 分離されたRNA転写物のcDNAコピーを形成させることにより、その配列が 、分離された蛋白のアミノ酸配列から推定されている合成オリゴヌクレオチド分 子を作成することによって、遺伝子クローニングが達成された。
これらの方法は、突然変異体または遺伝子配列デリバリ−系のいずれかが無くと も使用することができるものの、これらの方法は、所望の配列に天然において結 合している配列が特性決定され且つ分離された場合にのみ、または係る配列の配 列地図または制限地図が得られた場合にのみ、所望遺伝子配列の同定およびクロ ーニングを可能にする。係るデータはしばしば得られないのであるから、これら の方法は、しばしば所望の遺伝子配列の同定およびクローニングに使用できない 。
一つの菌株に存在し別の菌株には存在しない配列のクローニングのための一般的 な二つの試みが記載された。第一の試みである分別スクリーニングは、ドゥロソ フィラからeSC遺伝子をクローニングするために使用された。ゲノムライブラ リーのレプリカを探索するために、欠失を伴うおよび伴わない菌株由来のゲノム DNAを使用することは、大きなゲノムに適用することをためられせる技術的困 難性を提起する。さらに、この欠失は、どの反復配列をも含まないゲノムライブ ラリー中の少なくとも一つの挿入物全体に及ばなくてはならない。
第二の試みである競合的ハイブリダイゼーションは、分別スクリーニングに代わ る洗練された方法を提供する。この技術は、ラマー等(セル、37巻171−1 77頁(1984))により、ヒトY染色体に特異的なりローンの分離に用いら れた。この方法によれば、女性由来の過剰の剪断されたDNAを変性させ、男性 由来の少量のDNAと再アニーリングする(男性由来のDNAは粘着末端を有す るよう前もって処理してお()。男性DNAの殆どは、剪断されたDNAと再会 合して、粘着末端を欠くクローニングされ得ないフラグメントを生成した。しか しながら、Y染色体に特異なフラグメントは、相補的制限鎖(Y染色体から誘導 された)とのみ再会合できた。したがって、このような再会合は粘着末端を有す るクローニングされ得るフラグメントを形成した。この技術を用いて、デュンエ ーヌ筋ジストロフィー遺伝子座における欠失、および先天性脈絡膜欠如に対応す るDNAが良好にクローニングされた。
不都合なことに、この競合的ハイブリダイゼーション法は充分程度の高い濃縮を もたらさない。例えば、上の実験においては、目的とする配列について約100 倍の濃縮が得られた。このような低い値では、この技術は大希釈で取り扱う場合 にしか実用的でない。事実、この希釈がゲノムの0.1%に及ぶとしても、多く の陽性と推定されるクローンは、ゲノムサザンプロットを標識し探索することに よって個別に試験しなければならない(J、サザン、ジャーナル・オブ・モレキ ュラー・バイオロジー、98巻503−517頁(1975))。このように、 この方法は、そのままでは、小型の原核生物のゲノムを取り扱うのでない限り、 1kbp (キロ塩基対)程度の欠失に対しては実用的ではない。
したがって、要約すると、突然変異によってのみ規定される遺伝子座に対応する DNAをクローニングできるということは、大腸菌、S、セレヴインアエまたは 形質転換およびゲノムライブラリーによる相補性が可能である他の生物を用いて 仕事をする場合には、比較的単純な事である。染色体歩行技術は、もしその突然 変異体がトランスポゾン標識化によりて得られるならば、もしその遺伝子座がR FLP地図中地図−カーに連鎖することができるならば、またはもしそのゲノム についての整列したライブラリーが存在するならば、遺伝的に規定された遺伝子 座をクローニングするために、他の生物に使用することができる。不都合なこと に、A、タリアナのGA合成突然変異体のように、興味深い表現型を有する突然 変異体が分離されてはいるがそのような方法が開発されていない生物が多数有る 。したがって、多くの遺伝子配列は上の方法を用いて分離することができない。
C0形質転換およびキメラ植物。
近年の組み替えDNAおよび遺伝子技術における進歩は、受容体植物において所 望の遺伝子配列を導入し発現させることを可能にした。このような方法を使用す ることにより、改変されていない植物には通常または天然に存在しない遺伝子配 列を含むよう、植物が作り替えられた。さらに、これらの技術を用いて、天然に 存在する遺伝子配列の発現が変えられた植物が作り出された。
これらの方法の使用により作り出された植物は「キメラ」または「形質転換」植 物のいずれかとして知られている。「キメラ」植物においては、その植物細胞の うち幾らかだけが導入された遺伝子配列を含み、且つこれを発現し、一方他の細 胞は不変のままである。これに対して「形質転換j植物の細胞は全て、導入され た遺伝子配列を含む。
一般に、形質転換植物は、形質転換された単一の植物細胞から作成される。多く の属の植物が単一の細胞から再生されている(W、フリート等、プログレス・イ ン・ボクニー、49巻192−215頁(1987):c、プルノルド等、モレ キュラー・アンド・ジェネラル・ノエネティクス、208巻469−473頁( 1987):J、デュランド等、プラント・サイエンス、62巻263−272 頁(1989)。これらの文献は引用して本明細書の一部とする。)。
植物細胞に外来遺伝子を運搬し、これを発現させる幾つかの方法が開発されてい る。これらは、土壌細菌A トゥメファシエンス由来の設計されたTiプラスミ ド(M チャコ等、プラント・モレキュラー・バイオロジー、6巻101−10 9頁(1986): J、D、G、’)a−ンX等、EMBo・ジャーナル、4 巻2411−2418頁(1985) )、カリフラワーモザイクウィルスのよ うな設計された植物ウィルス(D、 M、ツヤ−等、サイエンス、233を47 8−481頁(1986)); C,に、ツユ−1イh−JF、’/アイooジ ー、1404!281−288頁(1985)) 、植物細胞への遺伝子配列の マイクロイフジ2フフ クス、202巻179−185頁(1986): I,ホトウリカス等、モレキ ュラー・アンド・ジェネラル・ジェネティクス、199巻169−177頁(1 985)L電気穿孔(M. E. フロム等、ネイチャー、319巻791−7 93頁(1986);H.モリカワ等、ンーン、41を121−124頁(19 86))、およびDNA被覆粒子加速(M.ポリツク等、プロトプラズマ、16 2巻61−68頁(1991))を包含する。
形質転換およびキメラ植物の創生のためのこの技術の適用は、古典的な遺伝学を 用いては作り出すことのできない植物を生成させる可能性を有している。例えば 、キメラおよび形質転換植物は、天然遺伝子発現のプローブとして実質的な用途 を持っている。作物に適用する場合には、この技術は、改良された食物、繊維等 を産する可能性がある。
導入された遺伝子配列の特異的な時間的および空間的発現パターンを有するキメ ラおよび形質転換植物を生成することができる。導入された遺伝子配列の発現は 、転写およびまたは翻訳を指令する調節配列の選択を介して時間的または空間的 に調節することができる。
発明の要約。
本発明は、A,タリアナのGAI遺伝子座に対応する分離されたゲノムDNAお よびcDNA,係るDNAを含む発現ベクター、係るベクターにより形質転換さ れた宿主、GAI蛋白の発現を制御する調節領域、およびヘテロローガスな遺伝 子の発現を指令するための係る調節配列の使用を目的とするものである。
本発明はさらに、実質上池のA、タリアナ蛋白を含まないGAI蛋白、GAl蛋 白を結合することのできる抗体、ならびに係るGAI蛋白およびこれに対する抗 体の使用に関するものである。
本発明はさらに、GAIコード化DNA配列により形質転換された、またはGA 1遺伝子の調節配列により制御されるヘテロローガスな遺伝子により形質転換さ れた、キメラおよび形質転換植物に関するものである。
本発明はさらに、GAlの発現を検出し、そしてGAl遺伝子配列と結合する調 節蛋白を分離するための、GAI蛋白をコードしている配列およびGAI蛋白と 結合することのできる抗体の使用に関するものである。
図面の簡単な説明。
図1。本発明の好ましい態様のクローニング方法および濃縮の図式。DNAは実 線で示し、ビオチニル化DNAは斜線付きの黒/白線で示し、5au3aアダプ ターは白抜きの線で示し、アビジンビーズは点々の付いた円で示し、放射標識さ れたフラグメントは星印を付して示しである。
図2。A.タリアナGAI遺伝子座の遺伝的および物理的地図。
A:!J)のA,タリアナga−1対立遺伝子(29.9、NG5、NG4、d 69、A428、d325、6.59、BO27、31.89)の、cM X1 0M)遺伝子地図(:l−ンニー7等、Genet.Res.Camb9、41 巻57−68頁(1983))。31.89における推定による欠失を水平線に より示す。
B.GA1領域の物理的地図。太い水平線は、GA−1遺伝子座を包含するラン ズバーグ・エレクタDNAのHindll+制限地図である。Hindlll制 限部位は、水平線の下に伸びる垂直な印によって示す。太い水平線のすぐ下の数 字は、各々のHindlll制限フラグメントの大きさをキロ塩基対で表わすも のである。31.89における欠失の位置は、斜線を付した囲みによって示す。
制限地図上部の水平線は、λクローンλGAI−3いプラスミドpGA1−2( 特許手続き上の微生物の寄託の国際承認に関するブダペスト条約(ブダペスト条 約)の規定に従い、1993年1月7日、アメリカン・タイプ・カルチャー・コ レクシ3ン(ATCC)(ロックヴイル、メリーランド、米国2 0 8 5  2)に寄託されATCC受理番号75394号により同定される)およびコスミ ドクローンpGA1−4 (特許手続き上の微生物の寄託の国際承認に関するブ ダペスト条約(ブダペスト条約)の規定に従い、1993年1月7日、アメリカ ン・タイプ・カルチャー・コレクション(ATCC)(ロックヴイル、メリーラ ンド、米国20852)に寄託されATCC受理番号75395号により同定さ れる)内に含まれる該配列の範囲を示している。この水平線の下の図式は、1.  2kbHindll+制限フラグメント内のGAI遺伝子のエクソン(白抜き の囲み)およびイントロン(線)の位置、ならびに対立遺伝子6.59における 挿入突然変異の位置および対立遺伝子d352、A428およびBO27におけ る点突然変異の位置を示している。
図3゜各々3189および5.59DNAにおける欠失および挿入の検出。
(A)pGAl−1由来の250bpSau3Aフラグメント(実施例1参照) 、および(B)31.89における欠失領域全体に及ぶ、pGAl−2(ATC CNo、75394)由来の6kbフラグメント(91B)によって探索された サザンプロットに対するオートラノオグラムを示す。プロットAおよびBはいず れも、ランズバーグ・エレクタから分離されたH4ndlll消化DNA (軌 跡1)、ならびに三つのga−1突然変異体、31.89(軌跡2)、29.9 (軌跡3)、および6.59(軌跡4)を含んでいる。8図中の矢印は、31.  89(4,2kb)および6. 59 (1,3および3.3kb)における 改変されたHindll+フラグメントを示す。
図4゜野生型およびGAI遺伝子を含む形質転換植物の写真およびサザンブロッ ト。
(A)6週齢のA タリアナ・ランズバーグ・エレクタ植物の写真。左から右へ 、ga−1突然変異体(31,89) 、pGAl−4(ATCCNo、753 95)由来の20kb挿入物を含む形質転換ga−1突然変異体(31,89) 、野生型ランズバーグ・エレクタ植物。(B)pGAl−2(ATCCNo。
75394)由来の6kbフラグメント、および(C)pGAl−4(ATCC No、75395)(図2参照)のためのベクターであるpOcA18DNAを プローブとしたサザンブロソトについてのオートラノオグラムを示す。プロット BおよびCは、ランズバーグ・エレクタ(Bの軌跡1)、コランビア(Bの軌跡 2、Cの軌跡IL 31.89 (Bの軌跡3、Cの軌跡2)、およびpGA  1−4 (ATCCNo、75395)により形質転換された二つのT3世代形 質転換ga−1(31,89)植物(Bの軌跡4.5:Cの軌跡3.4)からの Hindl11消化DNAを含む。
図5゜GAI cDNAプローブを用いた2、8kb mRNAの検出。32P −標識された0、9kb GAI cDNAまたはcab cDNA(葉緑素a /b−結合蛋白遺伝子)で探索されたRNAプロットのオートラノオグラム。R NAは、野生型4適齢植物(軌跡1)、5週齢野生型植物(軌跡2)、未熟な野 生型長角果(軌跡3)、および4週齢ga−1突然変異体31.89植物(軌跡 4)由来のものであった。
図6゜GAI遺伝子の部分的cDNA配列(配列番号1)、GAI mRNAに 対し相補的なGAI DNA鎖を5°−3°方向に示す。GAI変異体d352 は、425位のGの代わりにAが置換されている外は、示されているものと同一 の配列を有する。GAI変異体A428は、420位のCの代わりにTが置換さ れている外は、示されているものと同一の配列を有する。GAI変異体BO27 は、246位のCの代わりにTが置換されている外は、示されているものと同一 の配列を有する。
図7゜GAI遺伝子の部分的cDNA配列(配列番号2)。示されているGAI  DNAIJIはGAI mRNAと類似であり、図6に示される鎖に対し相補 的である。GAI変異体d352は、479位のCの代わりにTが置換されてい る外は、示されているものと同一の配列を有する。GAI変異体A428は、4 84位のGの代わりにAが置換されている外は、示されているものと同一の配列 を有する。GAI変異体BO27は、658位のGの代わりにAが置換されてい る外は、示されているものと同一の配列を有する。
好ましい態様の説明。
ゲノム消去を用いて、GAの合成に関わる遺伝子を分離した。ゲノム消去は、あ るひとつの液酸集団に存在し他の集団には存在しない遺伝子配列を濃縮し、そし てクローン的に分離する方法である。GAI遺伝子のクローニングを表わす本明 細書に概説される方法に従う時、GA合成に関わる他の遺伝子を分離することも また可能である。
A、 A タリアナからのGA−1遺伝子。
ゲノム消去の技術を用いて、A、タリアナのGAI遺伝子座によりコードされて いるGAの合成に関わる遺伝子をクローニングした(以後、GAI遺伝子、実施 例1)。
本発明の一つの態様において、GAI蛋白をコードしているゲノムもしくはCD NA (配列番号1)を含むベクター、またはそのフラグメントが提供される。
特に、係るベクターは、池のA、タリアナDNAを実質上歯まない、大量のGA 1配列を産生ずることができる。
与えられた配列を様々な宿主系において増殖させるためのベクターは良(知られ ており、且つ、そのベクターがGAI配列を含み所望の宿主中で増殖するよう、 当業者によって容易に改変されることができる。このようなベクターはプラスミ ドおよびウィルスを含み、このような宿主は真核生物および細胞、例えば酵母、 昆虫、植物、マウスまたはヒトの細胞、ならびに原核生物、例えば大腸菌および B、スティルスを含む。
本明細書において用いられるように、試料またはベクター中に存在する唯一のA 、タリアナDNAがひとつの特異的配列を有する時、その配列は「他のA タリ アナDNAを実質上歯まない」と表現される。
本明細書中使用されるrDNA組み立て物」とは、組み替えの、人間が作成した DNAを意味する。
本明細書中使用される「そのフラグメント」とは、そのGAI配列全体のうちの 任意のポリヌクレオチド部分集合を意味する。最も好ましいフラグメントは、G AIによりコードされている酵素の活性部位、またはGAI蛋白および遺伝子各 々の調節領域を含むフラグメントである。
本発明のさらなる態様において、他のA タリアナ蛋白を実質上歯まない、大量 のGA1蛋白を発視し産生ずることのできる発現ベクターが記載される。
本明細書において用いられるように、試料中に存在する唯一のA、タリアナ蛋白 が、発現される蛋白である時、その蛋白は「他のA タリアナ蛋白を実簀上含ま ない」と表現される。他のA タリアナ蛋白に対しホモローガスな蛋白が試料中 に存在したとしても、試料中に含まれるそのホモローガスな蛋白がA タリアナ から得られる遺伝子から発現されない限り、その試料はやはり他のA タリアナ 蛋白を実質上歯まないと言える。
DNAのような核酸分子は、これが、転写および翻訳調節情報を含むヌクレオチ ド配列を含み、且つ係る配列が、ポリペプチドをコードしているヌクレオチド配 列と「有機的に連結している」ならば、該ポリペプチドを「発現することができ る」と表現される。有機的な連結とは、調節DNA配列および発現がめられるD NA配列が、遺伝子配列の発現を可能とさせるような様式で結合している連結で ある。遺伝子配列の発現に必要な調節領域の正確な性質は生物毎に異なるが、一 般に、原核生物においては、プロモーター(RNA転写の開始を指令する)およ び、RNAに転写された時に遺伝子合成の開始信号を送るDNA配列を、いずれ も含む、プロモーター領域を含んでいるであろう。このような領域は通常、転写 および翻訳の開始に関与する5°−非コード化配列、例えばTATAボックス、 キャッピング2列、CAAT配列等を含むであろう。
所望ならば、非コード化領域3′ないしGAI遺伝子をコードしている遺伝子配 列を上記の方法によって取得することができる。この領域は、終止およびポリア デニル化といったようなその転写終止調節配列を保持していることができる。
したがって、GAI遺伝子をコードしているDNA配列に本来隣接する3゛−領 域を保持することによって、転写終止シグナルを供給することができる。転写終 止ノブナルが発現宿主細胞中で良好に機能しない場合は、その宿主細胞において 機能する3゛領域で置換することができる。
二つのDNA配列間の連結の性質が、(1)フレームシフト突然変異の導入をも たらさず、(2)GAI遺伝子配列の転写を指令するプロモーター領域配列の能 力を妨害せず、または(3)プロモーター領域配列により転写されるGAI遺伝 子配列の能力を妨害しないならば、その二つのDNA配列(例えばプロモーター 領域配列およびGAI遺伝子コード化配列)は、有機的に連結していると表現さ れる。即ち、プロモーター領域は、そのプロモーターがDNA配列の転写を行な うことができるならば、そのDNA配711に対して有機的に連結していること になる。
したがって、GAI遺伝子を発現するためには、適当な宿主により認識される転 写および關訳シグナルが必要である。
本発明は、原核生物または真核生物いずれかの細胞におけるGAI遺伝子蛋白( またはその機能的誘導体)の発現を包含する。好ましい原核生物宿主は、大腸菌 、バンルス、ストレプトミセス、ツユ−トモナス、サルモネラ、セラティア等の ような細菌を包含する。最も好ましい原核生物宿主は大腸菌である。特に興味深 い細菌宿主は、E、coli K12株294 (ATCC31446) 、E 。
coli X1776(ATCC31537)、E、coli W3110(F ゛、ラムダ、プロトトロフ(ATCC27325)) 、およびその他の腸内細 菌、例えばサルモネラ・ティフィムリウムまたはセラティア・マルセセンス、な らびに種々のシュードモナス種を包含する。このような条件の下で、GAI遺伝 子はグリコノル化されないであろう。原核生物宿主は発現プラスミド中でレプリ コンおよび調節配列と共存し得なくてはならない。
原核生物細胞(例えば大腸菌、B、スブティリス、ンユードモナス、ストレプト ミセス等)中でGAI遺伝子(またはその機能的誘導体)を発現させるためには 、GAI遺伝子コード化配列が機能的原核生物プロモーターと有機的に連結して いることが必要である。係るプロモーターは構成的であるか、またはより好まし くは調節的(即ち誘導的または抑制的)のいずれであってもよい。構成的プロモ ーターの例は、バクテリオファージλのintプロモーター、pBR322のβ −ラクタマーゼ遺伝子配列のblaプロモーター、およびpPR325のクロラ ムフェニコールアセチルトランスフェラーゼ遺伝子配列のCATプロモーター等 を包含する。誘導的な原核生物プロモーターの例は、バクテリオファージλの主 要な右および左プロモーター(P、およびP、)、大腸菌のtrp、recA。
1acZ、Iaclおよびgalプロモーター、B、スブティリスのα−アミラ ーゼ(+、ウルマネン等、ジャーナル・オブ・バクテリオロジー、162巻17 6−182頁(1985))およびシグマ−28−特異的プロモーター(M、Z 。
ギルマン等、ノーン、32巻11−20頁(1984))、バラルスのバクテリ オファージのプロモーター(T、J、 グリッツアン、ザ・モレキュラー・バイ オロジー・オブ・ザ・バンク、アカデミツク・プレス、I nc、 、NY ( 1982))、ならびにストレプトミセスのプロモーター(J、 M ウォード 等、モレキュラー・アンド・ジェネラル・ンエネティクス、203巻468−4 78頁(1986))を包含する。
原核生物のプロモーターはB、 Rグリツク(J、Ind、Microbi。
10.1巻277−282頁(1987));Y、セナティエンポ(ビオキミー 、68巻505−516頁(1986));およびS、ゴッテスマン(アニュア ル・レビュー・オブ・ジェネティクス、18巻415−442頁(1984)) により総説されている。
原核生物細胞における適正な発現には、遺伝子配列コード化配列の上流にリボゾ ーム結合部位の存在が必要である。係るリポゾーム結合部位は、例えばり、ゴー ルド等(アニュアル・レビュー・オブ・マイクロバイオロジー、35巻365− 404頁(1981))により開示されている。
好ましい真核生物宿主は、インビボまたは組織培養のいずれかの、酵母、真菌、 昆虫細胞、哺乳動物細胞を包含する。宿主として有用な哺乳動物細胞は、VER OもしくはCHO−Klのような繊維芽細胞起源の細胞、またはハイブリドーマ 5P210−AG14もしくは骨髄腫P3x63Sg8のようなリンパ系起源の 細胞、およびそれらの誘導体を包含する。好ましい哺乳動物宿主細胞は、5P2 10およびJ558Lならびに正しい翻訳後処理のためのより優れた能力を提供 できる1MR332のような神経芽細胞腫セルラインを包含する。
哺乳動物宿主に対して、GAI遺伝子の発現のために幾つかの可能なベクター系 が利用できる。宿主の性質に応じて広範囲の転写および翻訳調節配列が使用でき る。この転写および翻訳調節ノブナルは、その調節ノブナルが高い発現レベルを 有する特定の遺伝子配列に付随しているならば、ウィルス起源、例えばアデノウ ィルス、つ/乳頭腫ウィルス、ンミアンウイルス等から誘導することができる。
別法として、哺乳動物の発現産物、例えばアクチン、コラーゲン、ミオンン等か らのプロモーターもまた使用することができる。抑制または活性化を行なう転写 開始調節ノブナルを選択して、その遺伝子配列の発現をモジュレートすることが できる。興味深いのは温度感受性調節/グナルであって、温度を変えることによ り発現が抑制または開始され、または化学的(例えば代謝産物)21節の支配下 に置かれる調節シグナルである。
酵母は、これが翻訳後ペプチド修飾を実行することもできるという点で、実質上 有利である。酵母中での所望蛋白の産生に利用することのできる高コピー数のプ ラスミドおよび強いプロモーター配列を利用する幾つかの組み替えDNA法が存 在する。酵母は、クローニングされた哺乳動物遺伝子配列産物上のリーダー配列 を認識し、リーダー配列を持つペプチド(即ちプレペプチド)を分泌する。
酵母がグルコースに富む培地で増殖する時に大量に産生される解糖酵素をコード している活発に発現される遺伝子配列からのプロモーターおよび終止要素を含ん でいる一連の酵母遺伝子配列発現系のいずれを利用することもできる。既知の解 糖遺伝子配列は、極めて有効な転写調節シグナルをも提供することができる。
例えば、ホスホグリセラードキナーゼ遺伝子配列のプロモーターおよびターミ不 −ターングナルを利用することができる。
もう一つの好ましい宿主は昆虫細胞、例えばドゥロソフィラの幼虫である。昆虫 細胞を宿主として使用すると、ドゥロソフィラのアルコールデヒドロゲナーゼプ ロモーターが使用できる。G、 M、ルピン、サイエンス、240巻1453− 1459頁(1988)。別法として、バキュロウィルスのベクターを、昆虫細 胞中で大量のGAI遺伝子を発現するよう設計することもできる(B、 R,ン ヤスニー、サイエンス、238巻1653頁(1987)+D、w、ミラー等、 ンエネティック・エンジニアリング(1986)、J、に、セットロウ等線、プ レナム、8巻277−297頁)。
上に論じたように、真核生物宿主中でのGAI遺伝子の発現には、真核生物の調 節領域が必要である。係る領域は一般に、RNA合成の開始を指令するに足るプ ロモーター領域を含む。好ましい真核生物プロモーターは、マウスのメタロチオ ネインI遺伝子配列のプロモーター(D、ハマー等、ジャーナル・オブ・モレキ ュラー・アンド・アプライド・ジエネティクス、1巻273−288頁(198 2))、ヘルペスウィルスのTKプロモーター(S、 マクナイト、セル、31 巻355−365頁(1982)):SV40初期プロモーター(C,ベノイス ト等、ネイチャー(ロンドン)、290巻304−310頁(1981)):酵 母ga14遺伝子配列プロモーター(S、 A、ノヨンストン等、プロンーデイ ングズ・オブ・ザ・ナショナル・アカデミ−・オブ・サイエンシズ(LISA)  、79巻6971−6975頁(1982) ;P、 A、ンルヴアー等、プ ロ/−デイングズ・オブ・ザ・ナショナル・アカデミ−・オブ・サイエンシズ( U S A)、81巻5951−5955頁(1984))を包含する。
広く知られているように、真核生物のmRNAの翻訳は最初のメチオニンをコー ドしているコドンにおいて開始する。このため、真核生物プロモーターおよびG AI遺伝子をコードしているDNA配列の間の連結が、メチオニンをコードする ことのできる(即ちAUG)いかなる介在コドンをも含まないことを確実にする ことが望ましい。このようなコドンの存在は、融合蛋白(そのAUGコドンがG AI遺伝子コード化DNA配列と同じ読み取り枠内にある場合)またはフレーム ノット突然変異(そのAUGコドンがGAI遺伝子コード化配列と同じ読み取り 枠内にない場合)のいずれかの形成をもたらす。
GAI遺伝子コード化配列および有機的に連結したプロモーターは、受容体原核 生物または真核生物細胞中に、非複製DNA (またはRNA)分子として導入 することができるが、これは直線状分子であっても、また、より好ましくは共有 結合で閉じた環状分子であってもよい。このような分子は自律的復製ができない ので、GAI遺伝子の発現は、導入された配列の一過性発現によって起こり得る 。
別法として、導入される配列を宿主染色体中に組み込むことにより、永続的発現 を起こすことができる。
成る態様において、所望の遺伝子配列を宿主細胞の染色体中に統合することので きるベクターが使用される。導入されるDNAを染色体中に安定に組み込んだ細 胞は、発現ベクターを含む宿主細胞を選択させるための1またはそれ以上のマー カーをさらに導入することにより、選択することができる。このマーカーは、栄 養要求性の宿主に対するプロトトロフィー、生物致死剤耐性、例えば抗生物置、 または銅のような重金属等、を提供することができる。選択可能なマーカー遺伝 子配列は、発現されるべきDNA遺伝子配列と直接連結することができ、または 同時トランスフェクションにより、同じ細胞中に導入することができる。−末鎖 結合蛋白mRNAの最適な合成のためには、さらなる要素が必要であるかも知れ ない。これらの要素は、スプライスノブナル、ならびに転写プロモーター、エン ハンサ−1および終止シグナルを包含し得る。このような要素を含んでいるcD NA発現ベクターは、H,オカヤマ、モレキュラー・アンド・セルラー・バイオ ロジー、3巻280頁(1983)により記載されているものを包含する。
好ましい態様において、導入される配列は、受容体宿主において自律的複製が可 能であるプラスミドまたはウィルスベクター中に組み込まれる。この目的のため に広範囲のベクターのうち任意のものを使用することができる。特定のプラスミ ドまたはウィルスベクターを選択する際に重要な因子は、そのベクターを含む受 容体細胞が認識され、該ベクターを含まない受容体細胞から選択されることの容 易さ、特定の宿主中での所望のベクターのコピー数、および、そのベクターが異 なった種の宿主細胞間を「シャトル」できることが望まれるかどうが、というこ とを包含する。好ましい原核生物ベクターは、大腸菌中での複製が可能なプラス ミドを包含する(例えば、pBR322、Co1E1、psclol、pAcY C184、πVX0このようなプラスミドは、例えば、T マニアティス等(モ レキュラー・クローニング、ア・ラボラトリ−・マニュアル、コールド・スプリ ング・ハーバ−・プレス、コールド・スプリング・ハーバ−1NY (1982 ))により開示されている。バンルスプラスミドはpc194、pc221、p T127等を包含する。このようなプラスミドは、T グリンツアン(ザ・モレ キュラー・バイオロジー・オン・ザ・バラリ、アカデミツク・プレス、NY(1 982L 307−329頁)によって開示されている。好適なストレプトミセ スプラスミドは、plJlol (K、J ケンダール等、ジャーナル・オン・ バクテリオロジー、169巻4177−4183頁(1987)) 、およびφ C31のようなストレプトミセスバクテリオファージ(K、F チャタ−等、ン クスス・インターナショナル・ンンポノアム・オン・アクティツマイセターレス ・バイオロジー、アカデミアイ・カイト、ブダペスト、ハンガジー(1986)  、45−−ズ・オン・インフエクンヤス・ディジーノズ、8巻693−704 頁(1986))およびK イザキ(ジャパニーズ・ジャーナル・オン・バクテ リオロジー、33巻729−742頁(1978))によって総説されている。
好ましい真核生物プラスミドは、BPV、ワクシニア、SV40.2ミクロン環 状DNA等、またはこれらの誘導体を包含する。このようなプラスミドは当分野 において良く知られている(D、ボトウノユタイン等、マイアミ・ウィンター・ ノンボジアム、19巻265−274頁(1982):J、R,ブローチ、ザ・ モレキュラー・バイオロジー・オン・ノ・イースト・サツカロミセス、ライフ・ サイクル・アンド・インへりタンス、コールド・スプリング・ハーバ−・ラボラ トリ−、コールド・スプリング・ハーバ−1NY、445−470頁(1981 ):J、R,ブローチ、セル、28巻203−204頁(1982);D、p、 ボロン等、ジャーナル・オン・クリニカル・ヘマトロジー・アンド・オンコロジ ー、10巻39−48頁(1980):T、マニアティス、セル・バイオロジー ニア・コンブリヘンンヴ・トリータス、3巻、ノーン・ンークエンス・エクスプ レッション、アカデミツク・プレス、NY、563−608頁(1980)’) 。
その組み立て物を含むベクターまたはDNA配列が発現のために製造されると、 そのDNA組み立て物は様々な好適な手段:形質転換、トランスフェクション、 接合、プロトプラスト融合、電気穿孔、燐酸カルシウム沈澱、直接マイクロイン ノエク/ヨン等のうち任意の手段によって適当な宿主細胞中に導入することがで きる。ベクターの導入の後、受容体細胞を、ベクター含有細胞の増殖を選択する 選択培地中で増殖させる。クローニングされた遺伝子配列の発現は、GAI遺伝 子またはそのフラグメントの産生をもたらす。これは形質転換されたそのままの 細胞において起こり得、またはこれらの細胞の分化を誘導した後に起こり得る( 例えば、神経芽細胞腫細胞に対してはブロモデオキシウラシルの投与によって、 等)適当な宿主において発現させた後、このGAI蛋白は、免疫クロマトグラフ ィーまたはHPLCのような標準的技術を用いて容易に分離して、他のA、タリ アナ蛋白を含まないGAI蛋白を生成することができる。
染色体歩行技術を使用することにより、当業者は池のGAIの全長ゲノムコピー ならびにGAIコード化領域の5°の調節配列を含むクローンを容易に分離する ことができる。
本明細書中使用される「全長ゲノムコピー」とは、蛋白のコード化領域全体を含 むDNAセグメントを意味する。
本明細書中使用される「調節配列」とは、有機的に連結したDNA配列の転写お よび/または翻訳を指令することのできるDNA配列を意味する。係る調節配列 は、プロモーター、リポゾーム結合部位、および調節蛋白結合部位を包含するこ とができるが、これらに限定されない。当業者は、5゛ないしコード化領域に見 いだされる配列を、コ〉・ピユータ−プログラム「モチーフ」および「コンセン サス」により認識されるような既知の調節配列モチーフと比較することによって 、一定の調節配列を容易に同定することができる。
詳細には、本明細書に開示されるGAIDNA配列を、染色体歩行を介してA。
タリアナのゲノムDNAライブラリーのスクリーニングに使用した。A タリア ナについてのゲノムDNAライブラリーは、市販品が入手可能である(クロンチ ク・ラボラトリーズ・Inc、、およびアメリカン・タイプ・カルチャー・コレ クション)か、または当分野で知られる様々な技術を用いて作成することができ る(サムプルツク等、モレキュラー・クローニング・ア・ラボラトリ−・マニュ アル、コールド・スプリング・バーバー・プレス(1989))。本明細書に開 示される配列に対し5゛または3′で一部重複し存在するクローンを分離するこ とにより、配列番号1とハイブリダイズする配列を同定し分離した。係る配列は ベクターPGAI−4(ATCCNo、75395)およびλG、A1−3に含 まれている。
調節配列は、コード化領域に対し5゛に存在する配列である。本発明に係る好ま しい調節配列は、GAI開始コドン(ATG/Me t)の約−2kb−Obl )。
5゛に現われる配列である。より好ましい配列は、約−500bp−Obpに現 われ、最も好ましい配列は約−250bp−Obpに現われる。
当分野において知られる技術および本明細書に記載されるクローンを使用して、 GAI遺伝子の機能的誘導体ならびにこの遺伝子の調節配列を生成することが今 や可能である。このような誘導体は、当業者に、所定の生物活性を特異的配列お よび/または構造に結び付け、次いで生物学的または物理的性質の変化した誘導 体を設計し生成させることを可能にする。
GAI配列の機能的誘導体の製造は、位置指定突然変異生成により達成すること ができる(サムプルツク等、モレキュラー・クローニングニア・ラボラトリ−・ マニュアル、コールド・スプリング・ハーバ−・プレス(1989))。位置指 定突然変異生成は、所望の突然変異したDNA配列を含む特異的オリゴヌクレオ チドの使用により、機能的誘導体の産生を可能にする。
配列の変異を導入する部位は前もって決定するが、突然変異自体は前もって決定 される必要が無い。例えば、所定の部位における突然変異の挙動を最適化するた めに、標的領域において無作為の突然変異生成を実施し、新たに作られた配列を 、所望の活性の最適な組合せについてスクリーニングすることができる。
このように作り生された機能的誘導体は、ヘテロローガスな遺伝子と有機的に連 結する時、天然に存在する配列と同じ定性的生物活性を表わし得る。しかしなが らこの誘導体は、植物ホルモンに応答した時の誘導のレベルのような性格におい て、実質上具なっているかも知れない。
置換、除去、または挿入の正確な影響を、それがなされる前に予言することは難 しい。当業者は、その誘導体の機能性が常套的スクリーニング検定によって評価 され得ることが理解できるであろう。例えば、位置指定突然変異生成により製造 された機能的誘導体は、β−グルクロニダーゼ(GUS)のようなリポータ−遺 伝子と有機的に連結することができ、次いでキメラ遺伝子を、キメラもしくは形 質転換植物における、または一過性発現系における植物ホルモン応答性について 定性的にスクリーニングする二とができる。
リポータ−遺伝子およびGAI!l115要素を用いて、GAIプロモーターの 強さおよび組繊特異性を変える突然変異を作り出すことができる。GAI!1節 要素の配列を分析することにより、当業者は、GA1ブaモーターに存在する様 々な蛋白結合モチーフ、およびこれらの領域に対する直接的突然変異生成活性を 認識するであろう。
本発明に係る別の態様において、GAI蛋白と結合する抗体が提供される。
詳細には、GA1蛋白と結合する抗体を、当分野において知られる技術を用いて 様々な方法で作製することができる。特に、このような方法の一つにおいては、 発現宿主または植物組織のいずれかから精製されたGA1蛋白を用いて適当な哺 乳動物宿主を免疫する。当業者は、ポリクローナルおよびモノクローナル抗GA 1抗体両方の作製のために既知の方法を容易に適合させることができるであろう (バーロウ、アンティボディーズ、コールド・スプリング・ハーバ−・プレス( 1989))。
別法として、抗GAl抗体を合成ペプチドを用いて作製することができる。本明 細書に記載されるGAI遺伝子によりコードされている推定アミノ酸配列を用い て、適当な宿主に投与される時にGAI蛋白に結合する抗体が作製されるような 合成ペプチドを作成することができる。
本発明に係る別の態様において、GAI遺伝子の発現または細胞もしくは組織に おけるGAI蛋白の存在を検出するための方法が記載される。
詳細には、本発明に係る抗体およびDNA配列を用いて、当業者は、インサイト ゥハイブリダイゼーン2ン、ELISA、および蛋白または核酸プロッティング 技術のような既知の検定フォーマットを、GAIをコードしているRNA、また はGAI蛋白自体の存在を検出するために容易に適合させることができる。係る 検出系を利用することにより、GAI遺伝子を転写または翻訳する特異的組織お よび細胞の同定か可能となる。
B その発現がGAI遺伝子に類似する遺伝子を含む形質転換またはキメラ植物 。
本発明の別の態様においては、該植物が、GAlと同じ時間的および空間的様式 で発現される1またはそれ以上の外部から供給される遺伝子を含む、キメラまた は形質転換植物を作り出す方法が記載される。
詳細には、キメラまたは形質転換植物は、これが外部から供給される発現モジュ ールを含むように生成される。発現モジュールは、ヘテロローガスな遺伝子と有 機的に連結したGAI遺伝子の調節要素を含む。
先に述べたように、GAI遺伝子の!ll!5領域は、GAI開始コドン(Me t)に対し約−2kbないしObp、5°の領域に含まれる。当業者は、この領 域を含む発現モジニールまたはそのフラグメントを容易に作り出すことができる 。
ヘテロローガスな遺伝子を調節領域に連結する方法およびこれに続ズヘテロロー ガスな遺伝子の発現は、当分野において良く知られている(ワイスバッハ等、メ ンッズ・フォア・プラント・モレキュラー・バイオロジー、アカデミツク・プレ ス、サンディエゴ、CA (1988) )。当業者は、植物細胞形質転換のた めの方法、例えば電気穿孔、Tiプラスミド媒介形質転換、粒子加速、および植 物再生を、GAI!!i節要素の利用に容易に適合させるであろう。発現モジュ ールにおいては、全形の再生植物を与えるためのプロトプラストが分離され培養 され得る全ての植物は、本発明に係る発現モジュールをもって形質転換すること ができる。発現の効率は、利用される植物に応じて植物種間で異なるであろう。
しかしながら、当業者は、GA 1!it節要素が機能するであろう植物の種類 を容易に決定することができる。
本発明の別の態様において、キメラまたは形質転換植物中でのGAlをコードし ているRNAの翻訳をモジニレートする方法が記載される。
本明細書中で使用されるモジュレーションとは、天然に起こる翻訳レベルの増強 または低下を包含する。
詳細には、GAIフード化RNAの翻訳は、アンチセンスクローニングの技術を 用いて低下させることができる。アンチセンスクローニングは植物系において有 効であることが立証されており、当業者によって容易にGAI遺伝子の利用のた めに適合させることができるCオエラー等、サイエンス、254巻437−43 9頁(1991))。
一般に、アンチセンスクローニングは、GAlをコードしているRNA (セン ス)に対して相補的なRNA (アンチセンス)をコードしている発現モジュー ルの生成を包含する。センス鎮を発現する細胞中でアンチセンスRNAを発現さ せることにより、二つのRNA種間のハイブリダイゼーションが起こり、結果と して翻訳のブロックをもたらす。
本発明の別の態様において、GAI蛋白の活性をモジュレートする方法が記載さ れる。
詳細には、抗GAI抗体をコードしている発現モジュールを用いて植物を形質転 換することにより、形質転換またはキメラ植物中でのGAIの活性を抑制するこ とができる。発現された抗体は1jllGA1と結合し、その結果、該蛋白の機 能する能力を損なうであろう。
当業者には、抗GAI抗体をコードしているDNAが当分野において知られる技 術を用いて容易に得られることが認識できるであろう。一般に、このようなりN Aは、抗GAl抗体を産生ずるハイブリドーマから分離されるmRNAから生成 されるcDNAとして得られる。係るハイブリドーマを取得する方法は先に記載 した。
C植物における遺伝子発現の研究のための系。
本発明の別の態様において、GAI遺伝子の誘導の原因となる蛋白および分子相 互作用を同定する方法が記載される。
詳細には、GAI遺伝子の調節配列を用いて、これらの配列と結合する蛋白を分 離することが可能である。
特異的DNA配列と結合することのできる調節因子を分離する方法は当分野で良 く知られている。係る方法の一つは親和クロマトグラフィーである。調節配列を 含むDNAを、セファロースのような適当なマトリックスに固定し、クロマトグ ラフィーにおける親和マトリックスとして使用する(B、 アーカンジオーり等 、ヨーロピアン・ジャーナル・オン・バイオケミストリー、179巻359−3 64頁(1989))。
GA 1!li節要素を結合する蛋白は、GAI遺伝子を発現する植物組織から 抽出することができる。このような方法で得られた蛋白抽出物を、固定化GAI !II節領域を含むカラムに適用する。該DNA配列に結合しない蛋白をカラム から洗い流し、該DNA配列と結合する蛋白を塩勾配を用いてカラムから除去す る。このようにして得られたDNA結合蛋白は、イオン交換クロマトグラフィー 、高速液体クロマトグラフィー、およびサイズ排除クロマトグラフィーのような 方法を用いてさらに精製することができる。
DNA結合蛋白の精製の間に、この蛋白はゲル遅延検定を用いて容易に検定する ことができる・(M、 M、ガーナ−等、ヌクレイツク・アシド・リサーチ、9 巻3047頁(1981)およびM、フリート等、ヌクレイツク・アシド・リサ ーチ、9巻6506頁(1981))。
DNA結合蛋白が精製されると、部分的アミノ酸配列が該蛋白のN末端から得ら れる。別法として、この蛋白をトリプンン処理によりマツピングし、一方のフラ グメントのアミノ酸配列を決定することもできる。
次に、推定されたアミノ酸配列を用いてオリゴヌクレオチドプローブを生成させ る。このプローブの配列は、その生物によりてより頻繁に使用される(コドン偏 向)ことが知られているコドンに基づくことができ、または、このプローブは該 ポリペプチドをコードし得る全ての可能なコドンの組合せの混合物から成るよう にすることもできる(縮重)。
このようなプローブを使用して、cDNAまたはゲノムライブラリーのいずれか を、DNA結合蛋白をコードしている配F11についてスクリーニングすること ができる。DNA結合蛋白をコードしている遺伝子が得られると、この結合蛋白 をコードしているDNAの配列を決定することができ、この遺伝子を、発現系を 用いた大量の蛋白の取得のために使用することができ、または、突然変異分析を 実施して、該DNAと相互作用する蛋白内部の機能的領域をさらに規定すること ができる。
別法として、GA 1!II節要素と結合する蛋白を、サウスウエスタンプロツ ティングの技術を用いて係る蛋白を発現するクローンを同定することにより、分 離することかできる(Z、D ノヤーブ等、ビオキミカ・工・ビオフイジ力・ア クタ、1048巻306−309頁(1990)、C,V、ギュンター等、Ge nesDev、 、4巻667−679頁(1990)、およびM、 D、ウォ ーカー等、ヌクレイツク・アンス・リサーチ、18巻1159−1166頁(1 990))。
サウスウエスタンプロットにおいては、発現された蛋白をコロニーまたはプラー ク転移によりフィルター上に固定したcDNA発現ライブラリーを、標識された DNA配列を用いてスクリーニングした。標識されたDNA配列は、特定のDN A配列に結合することのできる蛋白を発現するコロニーまたはプラークに結合す るであろう。標識されたDNA配列に結合する蛋白を発現するクローンを精製し 、DNA結合蛋白をコードしているcDNA挿入物を分離し配列決定することが できる。分離されたDNAを使用して、さらなる精製および研究のために大量の 該蛋白を発現させ、該cDNAに対応するゲノム配列を分離し、または該結合蛋 白の機能的誘導体を生成させることができる。
D 他の植物種から分離されたGAIとホモローガスなりNAoこれまで詳細に 記載されてきたA、タリアナから分離されたDNA配列を使用して、今度は他の 植物変種からホモローガスな配列を分離することが可能である。
詳細には、配列番号1のGAI DNA配列またはそのフラグメントを使用して 、当業者は常法を用いて、ホモローガスなりNA配列を得るために、他の植物変 種からゲノムまたはcDNAライブラリーのいずれかをスクリーニングすること ができる。ホモローガスな配列を取得することにより、今度は植物界におけるG AI遺伝子の進化を研究することが可能となる。
さらに、種々の材料から分離されたGAIの酵素活性における相違、およびその 相違と配列の差R(ダイバージェンス)との相関を調べることにより、特定の機 能上の変化を蛋白内の領域に関連付けることが可能となる。
このように詳細に記載されてきた本発明はGAI遺伝子を目的とするものであっ た。当業者には、本明細書に記載された方法を用いて、GA合成の原因となる他 の酵素をコードしているDNAを得ることができるということが認識できるであ ろう。
このように本発明を一般的に説明してきたが、本発明は、以下の実施例を参照す ることによってより容易に理解でき、この実施例は例示のために供されるもので ありで、特記しない限り本発明の限定を意図するものではない。
実施例 実施例I A、タリアナ・ランズバーグ・エレクタDNAおよびgal 31.89DNA の間のゲノム消去を、以下の修飾を施して先に記載(シュドラウスおよびアウス ベル、ブロンーディングズ・オン・ザ・ナショナル・アカデミ−・オン・サイエ ンシズ・USA、87巻1889−1893頁(1990))されたように実施 した。
A タリアナ・ランズバーグ・エレクタDNAおよびgal突然変異体(31゜ 89)DNAを分離し、記載のようにCsC1勾配遠心により精製した(アウス ベル等、カレント・プロトコルズ・イン・モレキュラー・バイオロジー、1巻( グリーン・パブリッシング・アソシエイッ/ウィレイーインターサイエンス、ニ ューヨーク、1990))。消去の第一サイクルにおいて、5au3Aで消化シ たランズバーグ・エレクタDNA0.25μgを、剪断し光ビオチニル化してお いたgal突然変異体31.89DNA12.5とハイブリダイズさせた。その 後のサイクル毎にビオチニル化31.89DNA10μgを加えた。3μgDN A/μmの濃度で少な(とも20時間のハイブリダイゼーションを65℃で実施 した。5サイクルの消去の後に、増幅された生成物を5au3Aアダプターにラ イゲーノヨンし、PCHにより増幅しそしてpUc13のSma I部位にライ ゲーンジンした。
5サイクルの消去的ハイブリダイゼーションの後、残ったDNAフラグメントを 、野生型DNAには存在するが31.89DNAには欠けている配列について濃 縮した。これらのDNAフラグメントをポリメラーゼ連鎖反応(PCR)により 増幅し、クローニングした。調査した6つのクローンのうち一つ(pGAl−1 )が、31.89DNAから除去された250bpSau3Aフラグメントを含 んでいた。
ランズバーグ・エレクタおよびgal対立遺伝子31.89.29,9および6 .59由来のHindll+消化DNA1μgを1%アガロースゲル上で分画し 、シーンスクリーンメンブレン(二ニー・イングランド・ヌクレアー)に転移さ せ、ゲル精製しsxpで標識しておいたpGAl−1およびpGAl−2(AT CCNo、75394)中の250bpおよび6kb挿入物で探索した。図3゜ ハイブリダイゼーション条件は、チャーチおよびギルバート、プロシーディング ズ・オン・ザ・ナショナル・アカデミ−・オン・サイエンシズ・USA、81巻 1991−1995頁(1984)の記載と同一であった。
pGAl−1中の挿入物は、野生型ランズバーグ・エレクタならびにgal突然 変異体29.9および659から分離されたDNA試料中の1.4kb Hin dll!フラグメントとはハイブリダイズしたが、31.89DNAとはハイブ リダイズしなかった(図3A)。
pGAl−1により同定された31.89DNA中の欠失の大きさを決定するた めに、pGAl−IDNAをハイブリダイゼーションプローブとして用いて、3 189中の欠失に対応するより大きなゲノムフラグメントを分離した。これらの クローニングされたフラグメントを図2Bに示す。
λFIX中に組み立てられたランズバーグ・エレクタのゲノムライブラリーから 、Up樟識pGA1−1をプローブとして使用してλGAI−3を分離した(ヴ オイタス等、ンエ不ティクス、126巻713−721頁(1990))。λG A1−3由来の6kb 5all−EcoRIフラグメントをpブルースクリプ トII SK(ストラタジーン)のXholおよびEcoRIサイトにライゲー ンBンすることにより、pGAl−2(ATCCNo、75394)が得られた 。クローニングされたDNAを植物のゲノム中に有効に転移させるために必要な T−DNA境界を含む(オルスゼフスキー等、ヌクレイツク・アンド・リサーチ 、16巻10765−10782頁(1988))二性(バイナリ−)ベクター pOcA18 (オルスゼフスキー等、ヌクレイツク・アンド・リサーチ、16 を10765−10782頁(1988))中に組み立てられたA、タリアナ生 聾型コランビアDNAのゲノムライブラリーから、pGAl−4(ATCCN。
75395)を分離した。
pGAl−1(図2B)中の挿入物に及んでいる6kbフラグメントを含むプラ スミドpGA1−2 (ATCCNo、75394)を用いて、野生型A、タリ アナおよび幾つかのgal突然変異体由来のHindlII消化DNAを含有す るサザンプロットを探索した。図3Bおよび4Bに示されるように、pGAl− 2(ATCCNo、75394)は、31.89突然変異体由来のDNAには存 在しない、野生型DNA中の4つのHindlllフラグメント(1,Okb、 1.2kb、1.4kbおよび5.6kb)とハイブリダイズした。除去突然変 異は31.89DNAに余分のHindllIフラグメント(4,2kb)を生 成した。これらの結果およびさらなる制限地図作成(示されていない)は、31 .89DNA中の欠失は5kbであって、A、タリアナゲノムのo、 oos% に相当することを示した(5kb/105kb)C図2Bを参照されたい)。
3つの系列の証拠が、突然変異体31.89中の特性決定された5、0kb欠失 がGAI遺伝子座に対応することを示している。第一に、λGAI−3(図2B )をハイブリダイゼーションプローブとして用い、H,G、ナム等、プラント・ セル、1巻699−705頁(1989)に詳説される方法により実施されたR FLPマツピング分析は、先にコーンニーフ等(ジャーナル・オン・ヘレディテ ィー、74巻265−272頁(1983))によりGAI遺伝子座がマンピン グされた位置と一致する染色体4の最上部のテロメア近位領域にλGAI−3が 位置することを示した。
第二に、31.89における欠失に及ぶ野生型(コランビア)DNAの20kb 挿入物を含むコスミドクロ−:/1)GAI 4 (ATCCNo、75395 )(図2B)は、アグロバクテリウム・トゥメファンエンスの媒介する形質転換 体の表現型により決定されるように、31.89におけるga−1突然変異を補 足した。
pGAl−4を白むアグロバクテリウム・トゥメファシエンス菌株LBA440 4を用いて、gal突然変異体31.89の根の外植体に感染させ、カナマイノ ン耐性(Km’)形質転換植物を、記載のように(ヴアルヴエケンス等、ブロ/ −ディングズ・オン・ザ・ナショナル・アカデミ−・オン・サイエン/ズ・US A、85巻5536−5540頁(1988))選択した。外因性GAの不在下 で種子を付ける130のKm’植物が再生された(71世代)。4つの異なるT 1植物の各々からの50ないし300個の種子は、galおよびKm’表現型の 100%の連鎖を示し、これはgal/Km’表現型についておよそ3:1に分 離した(72世代)。
形質転換galおよび野生型植物の種子を、IXムランゲ・アンド・スコーグ塩 および2%ンユクロースを含有しカナマイシンを含むまたは含まないアガロース 平板(MS平板)上で発芽させた。gal突然変異体3189の種子は、MS平 板上で発芽させる前に4日間100μMのGA3に浸した。7日齢の苗を土壌に 移した。
矯小表現型を示すために、発芽後の突然変異体31.89にはさらなるGA3を 与えなかった。図3のために記載されるようにサザンプロット分析を実施した。
pGAl−4(ATCCNo、75395)中の挿入物をコランビア生態型から 分離した。B図の軌跡1および2に見られるように、pGAl−2(ATCCN o、75394)はランズバーグ(5,6kb)およびコランビア(5,0kb )DNAの間にRFLPを検出した。B図の軌跡1.2および3におけるDNA はCsCl密度勾配遠心によって精製し、一方B図の軌跡4および5のDNAは ミニブレブ法によって精製した。この事は、軌跡4および5に比較して軌跡1. 2および3のハイブリダイズバンドの移動度における、重要度の低い相違を説明 している。
31.89ゲノム中に統合されたpGAl−4(ATCCNo、75395)の 挿入物を含む幾つかの独立したT2世代形形質換植物は、正常な発育に、外因性 GAを必要としなかった。この形質転換植物の発芽、茎の伸長、および種子の結 実は、外因性GA処理を行なわない野生型植物と同じであった。pGAl−2( ATCCNo、75394)由来の6kbフラグメントをプローブとして用いる サザンプロット分析は、二つの独立した13世代形質転換植物中に、内因性ga 1 31.89遺伝子座(4,2kb)および野生型GAI DNA(5゜0. 1.4.1,2および1.0kb Hindll17ラグメント)の両者が存在 することを示した(図4B)。
プローブとしてTLDNA境界配列を含むベクターpOcA18を用いるさらな るサザンプロット分析は、いずれの形質転換植物のゲノムにも、二つの境界フラ グメントしか存在しない事を示した(図4C)。これらの結果は、野生型GAI  DNAが、両方の形質転換植物のゲノム中、単一の遺伝子座に組み込まれてい ることを示した。
第三に、31.89中の5.Okb欠失がGAI遺伝子座に対応するという決定 的な証拠を得るために、本発明者等は、4つのさらなるgal対立遺伝子が、ゲ ノム地図により予想された順で、31.89において除去された領域内で野生型 配列からの相違を含んでいることを示した。この分析を補助するために、ポリA を含み且つ1.2kb Hindlllフラグメント(図2B)に対応する部分 的GAI cDNAクローン(0,9kb)(配列番号1)を、A、クリアナ生 態型コランビアの長角果(莢)から分離したRNAから組み立てられたcDNA ライブラリーから分離した。このcDNAおよびゲノムDNA配列の比較により 、1.2kb H4ndlllフラグメント中の4つのエクソンおよび3つのイ ントロンが推定された(図2B、配列データは示されていない)。このcDNA クローンの同定は、1.2kb Hindl11フラグメントがGAI遺伝子の 3゛末端に位置することを示し、そして、gal対立遺伝子31.89、B。
27.6.59、d352およびA428における突然変異もまたGAI遺伝子 の3゛末端に位置するに違いないことを示唆した。
31.89対立遺伝子に加えて、これとは別の二つのgal対立遺伝子、6゜5 9および29.9が、高速中性子突然変異生成によって誘導された(コーンシー ン等、Genet、Res、Camb、、41巻57−68頁(1983))。
図3Bに示されるように、6.59DNA中の1.2kb Hindll17ラ グメントが、隣接する1、4kbおよび5.6kbフラグメントを変更すること なく1.3kbおよび3.3kbの新たなフラグメント2個と置き換えられた。
さらなるサザンプロット分析および6.59DNA鋳型からのPCR生成物の直 接DNA配列決定は、この659対立遺伝子が、cDNAクローンにより規定さ れた最後のイントロン中の1.2kb HindlIIフラグメントに3.4k bまたはそれ以上の挿入を含んでいることを示した(図2B)。プローブとして pGAl−2(ATCCNo、75394)(図2B)およびpGAl−4(A TCCNo、75395)を使用するサザンブロ・ノド分析は、29. 9DN Aには目視し得る欠失または挿入が無いことを示した。3つのさらなるgal対 立遺伝子、A428、d352およびBO27は、遺伝子地図上の6.59対立 遺伝子にまたはその近傍に位置する(図2A)。BO27、A428およびd3 52突林変異体DNA鋳型から増幅されたPCR生成物の直接配列決定は、3つ の突然変異体全てにおいて、1.2kbHindl11フラグメント中の最後の 二つのエクソン内にある、単一のヌクレオチド変化を明らかにした(図2B)。
この遺伝子地図の一方の側を規定する突然変異体Bo27は、最も遠位のGAI エクソンに単一のヌクレオチド変化を含んでいた。突然変異体Bo27、A42 8およびd352中の単一のヌクレオチド変化は、突然変異体A428およびd 352の漏出表現型と整合するミスセンス突然変異をもたらす(コーンシーン等 、Genet、Res、Camb、 、41巻57−68頁(1983))、突 然変異体Bo27、A428およびd352に観察される塩基変化がPCRの所 産である、またはGAI遺伝子座の高度な多形性によるものであるとは考えにく い。
何故なら、突然変異体NG4およびNG5両者から増幅され配列決定された1゜ 2kbHindlllフラグメントは野生型配列を持っていたからである。さら に、このPCR生成物を直接配列決定し、調査された各対立遺伝子につき二つの 独立した増幅の産物を用いて、配列分析を2回実施した。
本発明者等は、コーンシーン等(Genet、Res、Camb、 、41巻5 7−68頁(1983))により報告された異なるgal対立遺伝子間の組み替 え頻度を使用して、塩基対当りの組み替え頻度がGAI遺伝子座内ではおよそI Q”5cMであることを算出した。この計算は、gal対立遺伝子A428また はd352およびBO27(図2A)の間の報告された組み替え頻度0.5XI Q”cM、ならびに、d352およびBO27ならびにA428およびBO27 での突然変異がそれぞれ432および427tlに分離するという本発明者等の 観察に基づくものである。この計算は、突然変異体29.9およびBO27によ り定義されるGAI遺伝子座の全体の大きさがおよそ7kbであることを示唆す る。この、予想された遺伝子座の大きさは、ハイブリダイゼー/ヨンブローブと してGAI cDNAを用いて野生型植物に検出された2、8kb mRNAを 収容できる(図5)。
根および長角果RNAを前記のように幾らかの花芽および茎を加えた未熟な長角 果から調製した外は、植物全体から、4週齢および5週齢植物のポリ(A)RN Aを調製した(アウスベル等、カレント・プロトコルズ・イン・モレキュラー・ バイオロジー、1巻(グリーン・パブリッシング・アソシエイツ/ウイレイーイ ンターサイエンス、ニューヨーク、1990):マニアテイス等、モレキュラー ・クローニング ア・ラボラトリ−・マニュアル、197−201頁(コールド ・スプリング・ハーバ−・ラボラトリ−、コールド・スプリング・))−t <  −1N)′、1982))。各試料のRNAおよそ2μgを1%アガロースゲ ル上でサイズ分画しくマニアティス等、モレキュラー・クローニング、ア・ラボ ラトリ−・マニュアル、197−201頁(コールド・スプリング・)1−バー ・ラボラトリ−、コールド・スプリング・ハーバ−1NY、1982)) 、シ ーンスクリーンメンブレンに転移させ、GAI cDNAからの32Pl!l識 0.9kb EcoRI DNAフラグメントとハイブリダイズさせた(図5) 。RNAプロットはさらに、A、タリアナcab遺伝子(AB165)を含む” PtjA識1. 65kbEcoRIフラグメントとハイブリダイズさせた(リ ュートウイラー等、ヌクレインり・アンド・リサーチ、14巻4051−406 4頁(1986))。軌跡3におけるcabプローブのハイブリダイゼーシヨン の減少は、cab遺伝子が長角果において高度に発現されないという事実を反映 している。
予想された通り、2.8kb RNAは欠失突然変異体には検出されなかった( 図5)。A、タリアナの連鎖地図はおよそ600cMであり、ゲノムの大きさは およそ1.08xlO’bpである(グツドマン等、非公開の結果)。これは、 塩基対当りおよそ6x1.O”’cMに相当し、GAI遺伝子座において観察さ れた組み替え頻度と良く一致する。
A、タリアナGAI遺伝子のクローニングは、GA生合成の部位および*aを研 究する様々な実験機会を提起した。ent−カウレンは最初に提唱されたGA生 合成の中間体であるため、ent−カウレンの形成に必要なGAI遺伝子がGA 生合成の調節の要点であると思われる(J、E、グラーベ、アニュアル・レビュ ー・オン・プラント・フィジオロジー、38巻419−465頁(1987); TC,モーア、バイオケミストリー・アンド・フィジオロジー・オン・プラント ・ホーセンス、113−135頁(ンユプリンガーーフェアラーク、ニューヨー ク、1989))。事実、ent−カウレンの生合成は、未熟な種子、茎端、g 柄、および幼若な伸長しつつある節間付近の托葉といったような、迅速に発育し つつある組織で優先的に起こることが示された(T、C,モーア、バイオケミス トリー・アンド・フィジオロジー・オン・プラント・ホーセンス、113−13 5頁(ンユブリンガーーフェアラーク、ニューヨーク、1989);チヤツクお よびコールバラ、プラント・フィジオロノー、80巻544−548頁(198 6))。
ゲノム消去は労働集約的ではなく、本明細書に報告された結果は、もし成る方法 が、欠失を高頻度で生成させるのに利用できるならば、ゲノム消去が他の非必須 A、タリアナ遺伝子のクローニングに日常的に使用できることを示している。
高速中性子突然変異生成により誘導される突然変異体31.89におけるgal 除去(コーンニーフ等、Genet、Res、Camb、 、41巻57−68 頁(1983) ル、 W、 M、デラート、[X−レイ−アンド・ファスト・ ニュートロン−インデユースト・ミューテインミンズ・イン・アンドドブシス・ タリアナ、アンド・ジ・イフェクト・オン・ノチオトレイトール・アボン・ザ・ ミュータント・スペクトラム」、博士論文、ワーゲニンゲン(1980);フー ンニーフ等、ミューテインヨン・リサーチ、93巻109−123頁(1982 ))に加えて、X線およびγ線照射もまた、chl−3(ウィルキンソンおよび クローフォード、プラント・セル、3巻461=471頁(1991))、t  t −3(BジャーレイおよびH,M、グツドマン、非公開の結果)およびgl −1遺伝子座(D、 マーシス、私的情報)においてA、クリアナ中の短い存立 し得る欠失を誘導することが示された。
実施例2 アンチセンスGAI RNAの発現。
センス鎖GAI RNAに対し相補的なRNAを発現するような発現ベクターを 前記のようにして組み立てた。このアンチセンスGAI RNAは、与えられた 宿主植物中で構成的に発現されるプロモーター、例えばカリフラワーモザイクウ ィルス35Sプロモーターを用いて、構成的な様式で発現される。これとは別に 、アンチセンスRNAは、組織特異的プロモーターを用いて組織特異的な様式で 発現される。前記のように、このようなプロモーターは当分野において良く知ら れている。
一つの例において、アンチセンス組み立て物pPO35(オエラー等、サイエン ス、254巻437−439頁(1991))をBamHrおよび5ACIで切 断し、tACC2cDNA配列を除去する。tACC2cDNAを除去した後、 このベクターをE、coliDNAポリメラーゼ夏のフレノウフラグメントで処 理して末端を埋め、配列番号1に記載される配列をこのベクター中に平滑末端ラ イゲーションする。ライゲーションしたベクターを適当な大腸菌菌株の形質転換 に使用する。
ライゲーションされたベクターを含むコロニーをコロニーハイブリダイゼーショ ンまたはサザンブロツティングを用いてスクリーニングし、該ベクター中に含ま れる35Sプロモーターから転写される時アンチセンスRNAを生成する方向に GAlcDNAを含むベクターを得る。
このアンチセンスGA1ベクターを、適正な方向を有していると同定されたコロ ニーから分離し、DNAを、前記の技術、例えば電気穿孔またはアグロバクテリ ウム/Tiプラスミド媒介形質転換のうちの一つによって、植物細胞中に導入す る。
形質転換された細胞から再生された植物はアンチセンスGAI RNAを発現す る。発現されたアンチセンスGAI RNAはセンス鎖GAI RNAと結合し 、その結果翻訳を妨げる。
結論。
本発明をその特定の態様と結びつけて記載してきたが、本発明はさらなる修飾が 可能であるということ、また、この出願は、一般に、本発明の原理に従い、且つ 、本発明の属する分野内の既知の習慣または慣例の範囲内にあり、そして付記さ れる請求項の範囲内にあるような前記開示の本質的な特徴に適用され得るような 本開示からの逸脱を包含する、本発明の任意の変化、用途、または適応に及ぶこ とが意図されているということが理解されるであろう。
配列表 (1) 一般的情報 (i) 特許出願人:サン、タイ・ビングツドマン、ハワード・エム オスベル、フレデリック・エム (if) 発明の名称:組み替えジベレリンDNAおよびその用途(iii)  配列の数:2 (iv) 連絡先・ (A) 名宛人;スターン・ケスラー・ゴールドスティンアンドフォックス(B ) 通り:コネチカット・アベニュー12251(E) 国、アメリカ合衆国 (F) Zl:20036 (V) コンピューター解読書式 (A) 媒体型:フロッピーディスク (B) コンピューター=夏BM PC適合(C) オペレーfイングHンスy L: PC−DOS/MS−DO5(D) ソフトウェア パテントイン81. O,バージョン#1. 25(vi) 本出願のデータ: (A) 出願番号: (B) 出願日。
(C) 分類。
(viii) 弁理士/代理人情報 (A) 氏名 ンンバラ、ミノエル・ニー(B) 登録番号+33,851 (C) 参照/竪FII号+0609.3750004(1x) 電話連絡先情 報: (A) 電話番号: (202)466−0800(B) ファックス番号:  (202)833−8716(2) 配列番号1の情報: (1) 配列の特徴 (A) 長さ:903 (B) 型、核酸 (C) 鎖の数:両形態 (D) トポロジー 直鎖状 (xi) 配列:配列番号1: (2) 配列番号2の情報: (i) 配列の特徴 (A) 長さ、903 (B) 型・核酸 (C) 鎖の数・両形態 (D) トポロジー・直鎮状 (スi) 配列:配列番号2: αe 103 FIG、1 31.89 A428 Bo27 (G −A) (G−A) FIG、2B 5.6kb−w −・ # 、 −s4.2kb J\ ・43L3kb 1.0kb−優 −−1 フロントページの続き (51) Int、 C1,’ 識別記号 庁内整理番号Cl2Q 1/68  A 9453−4B(81)指定国 EP(AT、BE、CH,DE。
DK、ES、FR,GB、GR,IE、IT、LU、MC,NL、PT、 SE )、 AU、 CA、JP、 KRI (72)発明者 グツドマン、ハワード・エムアメリカ合衆国マサチューセッツ 02159、ニュートン・センター、ザ・レッジス・ロード10番 (72)発明者 オスベル、フレデリック・エムアメリカ合衆国マサチューセッ ツ02161、ニュートン、レイク・アベニュー271番

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 1.アラビドプシス・タリアナのGA1遺伝子のDNA配列を含むDNA組み立 て物。
  2. 2.GA1蛋白をコードしているDNA配列を実質上含まない、GA1遺伝子の 調節配列。
  3. 3.請求項1または2に記載の配列を含むベクター。
  4. 4.請求項3に記載のベクターのひとつによって形質転換された宿主。
  5. 5.該宿主が細菌、酵母、植物、昆虫または哺乳動物より成る群から選ばれる、 請求項4に記載の宿主。
  6. 6.遺伝子がGA1と同じ時間的および空間的発現パターンを有するような、植 物中での該遺伝子の発現を指令する方法であって、該方法が、1)該遺伝子をG A1の調節配列と有機的に連結して、発現モジュールを作り出し、そして、 2)該植物を発現モジニール(19)により形質転換する、工程からなる方法。
  7. 7.該調節配列が、GA1コード化領域の約−2kbないし0bp、5′の配列 を含む、請求項6に記載の方法。
  8. 8.該調節配列が、GA1コード化領域の約−500bpないし0bp、5′の 配列を含む、請求項6に記載の方法。
  9. 9.該調節配列が、GA1コード化領域の約−250bpないし0bp、5′の 配列を含む、請求項6に記載の方法。
  10. 10.1)アンチセンスGA1RNAをコードしている発現ベクターを生成させ ; 2)該植物を、発現ベクタ−(1)によりトランスフェクトする、工程からなる 、植物においてGA1をコードしているRNAの翻訳をモジュレートする方法。
  11. 11.1)GA1蛋白に結合することのできる抗体、またはそのフラグメントを コードしている発現ベクターを生成させ;2)植物を該発現ベクターにより形質 転換する、工程からなる、植物においてGA1蛋白の活性をモジュレートする方 法。
  12. 12.GA1蛋白を結合することのできる抗体、またはそのフラグメント。
  13. 13.GA1遺伝子の調節領域に結合することのできる蛋白。
  14. 14.1)該細胞または該組織を、GA1蛋白またはGA1をコードしているR NAに結合することのできる物質とインキュベートし;そして、2)結合した物 質の存在を検出する、 工程からなる、GA1を発現する組織または細胞を同定する方法。
  15. 15.GA1蛋白に結合することのできる該物質が、抗体、またはそのフラグメ ントである、請求項14に記載の方法。
  16. 16.GA1をコードしているRNAに結合することのできる該物質が、RNA およびDNAより成る群から選ばれる、請求項14に記載の方法。
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