JPH0750291B2 - ビデオカメラ装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は昼，夜にかかわりなく、撮影がおこなえるビデ
オカメラ装置に関する。

従来の技術 従来、この種のビデオカメラ装置は照明系として赤外光
を使用し、被写体を撮影するようにしたものであった。
その具体的なものとしては米国特許第3060434号明細書
に記載されているように照明系として電球を使用したも
の、特開昭61-296895号公報に記載されているように発
光ダイオード（以下においてLEDと略記する）を使用し
たものからなる。この場合、LEDは一枚のプリント基板
に複数個取付け、かつカメラレンズ軸に対して直角に配
置するようにしている。

発明が解決しようとする問題点 しかしながら、照明系として電球を使用したものでは、
電球の前面に可視光阻止フィルタを設けたとしても、フ
ィルタの特性上から電球の可視成分が100％阻止でき
ず、フィルタの表面が部分的に赤くなってしまう。した
がって、被写体に気ずかれてしまうという欠点がある。

一方、LEDとして、赤外線タイプのものを使用した場
合、LEDは可視光領域の光は発生しないために、フィル
タの表面から、LEDの発光は気ずかれない。しかし、第
５図のようにLED50を取付けたプリント基板51が、レン
ズ52に対して配置してあった場合、LED50の光特性A,カ
メラの撮影視野（画角）Ｂとした時、被写体Ｃの位置で
はC₁の部分に対しC₂の部分は暗くなってしまうという欠
点がある。

本発明はこのような欠点を除去したもので、カメラ撮影
視野全体にわたって、均一な撮影がおこなえるようにし
たものである。

問題点を解決するための手段 本発明は上記目的を達成するため、複数個の赤外線LED
を取付けた基板をレンズの外周であって、同レンズの軸
方向にやや傾けて設けると共にこれらの前面には可視光
阻止フィルタを設けるようにしたものである。

作用 したがって本発明によればLEDはレンズ軸の方向に傾け
て設けているために、LEDの特性はトータル的に平坦、
すなわちカメラ撮影視野全体にわたって均一照明がおこ
なえるために良好な撮影がおこなえる。また前面に可視
光阻止フィルタを設けているために装置内部をフィルタ
を通じて見ることができないので、装置外観をカメラで
ないような構造にしておけば隠しカメラとしても最適で
ある。

実施例 第１図，第２図は本発明の一実施例を示すもので、１は
テレビカメラ収容部をなす外筺で、２はレンズ、３は基
板取付板で、複数個のLEDを取付けた基板4,5を傾斜させ
て固定する固定部６を有している。この場合、基板4,5
はレンズ２のにげ部7,8を有する一方、基板取付板３に
はレンズ２を突出させる穴９を有している。10は可視光
阻止用フィルタ、11は外筺１に嵌合し、フィルタ10,基
板取付板３を保持する保持アングルである。12はゴムあ
るいは紙材等からなるレンズフードである。第３図はレ
ンズフード12とフィルタ10との関係の一部を拡大したも
ので、フィルタ10内を通じて、LEDの光が直接カメラに
入射することを防止するために防止層14を設けている。

第４図は本発明を第５図の従来例と対比した形で示した
もので、LEDを有する基板4,5を傾斜させているために基
板4,5の特性の和を特性AAとすれば被写体Ｃの位置では
均一に照射されることになり、カメラは画角内の被写体
を精度よく撮影ができることになる。

一方、レンズフード12を第１図のように設けることによ
り、フィルタ10の内壁に反射した赤外光がカメラに流入
することがなくなる。また防止層14を設けているため、
フィルタ10の内部を屈折して、カメラ側に赤外光が直接
流入することがない。

なお、基板4,5は２枚としたが、第４図の特性AAのよう
に特性が平坦になれば複数にしてもよい。また、防止層
14はフィルタ10の内側に設けるようにしたが、フィルタ
10に対して、赤外光が流入するのを防止する加工（例え
ばスリット）を施すようにしてもよい。

発明の効果 以上実施例により説明したが、本発明によればカメラの
撮影視野（画角）に沿う赤外照明をおこなうようにして
いるために撮影精度の向上がはかれる。

またレンズフードおよび防止層を設けておけば装置内で
赤外光がカメラに流入するといったことがなくなる。さ
らにフィルタは可視光阻止タイプあり、装置外観をカメ
ラを想像させないような構成とすれば隠しカメラとして
最適である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例におけるビデオカメラ装置の
要部断面図、第２図はその分解斜視図、第３図は同要部
の拡大図、第４図，第５図は本発明，従来のカメラ撮影
視野と赤外光放射特性の関係を示す図である。 １……外筺、２……レンズ、4,5……基板、10……可視
光阻止用フィルター。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 北原 豊 神奈川県横浜市港北区綱島東４丁目３番１ 号 松下通信工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−62282（ＪＰ，Ａ)

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】カメラ用レンズの外周に複数個の赤外線発
   光ダイオードを取付けた基板をレンズ軸に対して傾斜さ
   せて設けると共に前面に可視光阻止用フィルタを設けた
   ビデオカメラ装置。
2. 【請求項２】レンズと可視光阻止用フィルタとの間には
   上記フィルタの内壁で赤外光が反射するのを防止するレ
   ンズフードを設けた特許請求の範囲第１項記載のビデオ
   カメラ装置。
3. 【請求項３】フィルタとレンズフードとの間、又はフィ
   ルタ自身にフィルタ内部を通じて赤外光がカメラ側に流
   入するのを防止する手段を設けた特許請求の範囲第２項
   記載のビデオカメラ装置。