JPH07501121A - 流体圧装置を備えた自由ピストンエンジン - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 流体圧装置を備えた自由ピストンエンジン本発明は、シリンダと、シリンダ内に 配置され燃焼室の一面を限定するピストンとからなり、前記ピストンは、シリン ダ内で、シリンダでの燃焼室の容積が最大となる第１の位置とシリンダでの燃焼 室の容積が最小となる第２の位置との間を往復運動し、ピストンは流体圧装置と 協同作用するプランジャー形ピストン伸長体を含み、前記流体圧装置にピストン をその第１の位置から変位させるための補助装置を設け、前記補助装置は、液圧 源とその中にプランジャー形ピストン伸長体が伸びた空間とを連絡するようにし た接続流路を含み、該空間はその一面が、ピストン伸長体の軸方向面により閉じ られ、ピストン伸長体は、軸方向面に加えられた圧力によりピストンが第１の位 置に向かって動くように案内される。

斯かる流体圧装置を備えた自由ピストンエンジンの既知の実施態様では、前記の 軸方向面はプランジャー形ピストン伸長体に形成され、補助装置の空間の接続路 は、通常の動作が行われる間代圧コンテナーに接続する。例えば所謂”誤点火” 等で、ピストンを下死点に動かすため補助装置を使用すべき状況では、該空間を 圧縮圧力アキュムレータ等の高圧源に接続路を介して連絡するよう接続路の二方 弁を切り換える。

この先行技術の自由ピストンエンジンは、ピストンの圧縮行程及び膨張行程夫々 で通常の動作を行っている間、該空間の容積が減少または増大して作動液が該空 間から押し出され、また再びそこに吸い込まれる。これによって、作動液は大き く変位し、自由ピストンエンジンの効率に悪影響を与える。また、ピストンの加 速が非常に大きい乗り物の膨張行程の開始時に、この作動液がピストンに形成さ れた軸方向面の加速に追従できず、該空間に吸い込まれた作動液にキャビテーシ ョンが生じる。このキャビテーシ（ンは、振動及び腐食等の妨害作用を引き起こ すので、非常に好ましくない。

本発明の目的は、上記の問題が簡単で効果的な方法により除かれる流体圧装置を 備えた自由ピストンエンジンを提供することにあるこの目的のため、本発明によ る自由ピストンエンジンは、該軸方向面が、プランジャー形ピストン伸長体に滑 動可能に配置した環状部材に形成してあり、前記プランジャー形ピストン伸長体 は、ピストンをその第１の位置に変位させるため動かされる時、環状部材と係合 するよう適応した停止部を含むことを特徴とする。

これらの対策のため、自由ピストンエンジンが通常の動作を行う間、補助装置の 空間は、ピストンのプランジャー形ピストン伸長体と共に強制的に動かない環状 部材の軸方向面と境界を成す。その結果、該空間に流入または流出する液がかな り減少し、環状部材が静止すれば、完全に排除されよう。これはロックにより強 化できるが、環状部材の他方の側の、反対方向に向いた軸方向面に圧力を及ぼす ことによって、自動的に行われよう。ピストンを下死点に動かすため補助装置を 使用すべき状況が起きた時、該空間は加圧され、それによって、環状部材がプラ ンジャー形伸長体に沿って移動するように押され、プランジャー形伸長体の停止 部に当接する。その後、環状部材はプランジャー形伸長体を移動させる。環状部 材は、ピストンの次の圧縮行程の前または間に、停止部によるか、または環状部 材にかかる差圧によりその初期の位置に戻る。勿論、接続路は環状部材の半径方 向の面で閉じられないよう該空間に接続すべきであ以下、実施例として流体圧装 置を備えた自由ピストンエンジンの実施態様を示す図面を参照して本発明を説明 する。

図１は、シリンダ１と、このシリンダ１に配置された可動ピストン２とからなる 自由ピストンエンジンの好適な実施例を示す。このピストン２は燃焼室３の一方 の側の境界を構成し、燃焼室３の容積が最大となる下死点から燃焼室３の容積が 最小となる上死点との間で移動可能である。燃焼室３に、空気人口４と燃焼ガス 出口５が接続されている。他方の側で燃焼室３の境界を構成するシリンダヘッド ６に、ディーゼル油などの液体燃料を燃焼室３に噴射する噴射弁７が取り付けで ある。ピストン２の圧縮行程、すなわちピストン２が下死点から上死点まで変位 するときに、空気人口４を介して燃焼室８に供給された空気を圧縮し、その時に 噴射弁７を介して燃焼室３に液体燃料を噴射すると、燃焼室３の圧力と温度の影 響下で自己着火し、燃焼室３の燃料−空気混合物が膨張してピストン２に下死点 に向かう膨張行程を行わせる。

燃料−空気混合物が膨張する間にピストン２に与えられた機械的エネルギを液圧 エネルギに変換するため、また液圧エネルギをピストンが圧縮行程を行う運動に 変換するため、ピストン２にプランジャー形ピストン伸長体８を設ける。ピスト ン伸長体８は、ピストン２の側から見て、第１のロッドセクション９と、第１の プランジャーセクション１０と、第２のロッドセクション１１と、第２のプラン ジャーセクション１２とを含む。

第１のプランジャーセクション１０は、第１のチャンバ１３を摺動可能で、その 片側で流路１５を介して周囲に連絡する空間１４の境界を成し、他方の側でピス トン２に圧縮行程を行わせるため使用される空間１６の境界を構成している。こ の目的で、この装置は、圧縮圧力アキュムレータ１Ｂと、空間１６と圧縮圧力ア キュムレータ１８との間の第１．第２の接続路１９．２０とを有する、好ましく は液圧の圧縮圧力セクション１７が設けられている。第２の接続路２０は、この 第２の接続路２０（図１に示す）を閉じる第１のポジションと、作動液が圧縮圧 力アキュムレータ１８から空間１６まで流れることができる第２のポジションと の間を切り替えられる二方弁４８を含む。ピストン２の圧縮行程を開始するため 、第１の接続路１９と第２の接続路２０の間には急速逆止弁２１を備えた中間ラ イン２２を配置する。このラインはピストン２の膨張行程が終わると閉じる。第 ２のプランジャーセクション１２は、第１のチャンバ部分２４と、その直径が第 １のチャンバ部分２４の直径より小さく、そこに第２のプランジャーセクション １２が密閉して嵌合する第２のチャンバ部分２５とを備える第２のチャンバ２３ を摺動可能である。第２のプランジャーセクション１２は、膨張行程の間、ピス トン２に貯えられた空気圧エネルギを液圧エネルギに変換する機能をもち、この 目的で液圧装置の作動セクション２６と協同作用する。この作動セクション２６ は、低圧アキュムレータ２７と、第１のチャンバ部分２４と低圧アキュムレータ ２７との間に介装された逆止弁２９を含んだ第１の供給路２８と、及び第２のチ ャンバ部分２５と低圧アキュムレータ２７との間に介装された急速逆止弁８１を 含んだ第２の供給路３０とを含む。急速逆止弁３１を迂回するパイパスライン３ ２は二方弁３３を含む。

作動セクション２６は更に、高圧アキュムレータ３４と、第２のチャンバ２３の 第１のチャンバ部分２４に接続した第１の排出路３５と、第２のチャンバ２３の 第２のチャンバ部分２５に接続され、急速逆止弁３７および低流動抵抗の逆止弁 ３８を含む第２の排出路３６とを含む。第１の排出路８５は、急速逆止弁３７と 逆止弁３８との間で第２の排出路３６に接続されている。高圧アキュムレータ８ ４は接続部３９に供給される。接続部３９は、例えば自動車を運転するための液 圧伝達装置でよい。この液圧伝達装置の低圧側を接続部４０で低圧アキュムレー タ２７に接続してよい。

液圧装置の圧縮圧力セクション１７の動作と作動セクション２６とは、本発明の 部分をなしておらず、従って通常の動作を詳細に説明しない。

本発明による自由ピストンエンジンの液圧装置は補助装置４１を含み、この装置 は自由ピストンエンジンを始動する時、または自由ピストンエンジンを、誤点火 した後に再始動する時にピストン２を下死点まで動かすため使用してよい。

この補助装置４１は一方で、この実施態様では、液圧装置の作動セクションの第 ２のチャンバ２３の第１のチャンバ部分２４の一部分を形成している空間４３に 接続した接続路４２を含む。この空間４３は、第１のチャンバ部分２４の壁、第 ２のロッドセクション１１、および環状部材４５に形成された軸方向の面４４に より境界がつけられている。環状部材４５は、第２のロッドセクション１１の周 りに同心に、その内周で第２のロッドセクション１１に密閉して係合させ、ロッ ドセクション１１に関して滑動可能に構成され、その外周で第２のチャンバ２３ の第１のチャンバ部分２４の周壁に密閉して係合させ、軸方向の周壁に関して滑 動可能に配置されている。接続路４２は、その他端と作動セクション２６の高圧 アキュムレータ３４とが接続し、接続路４２内に二方向ポンプ４６が含まれる補 助装置４１の動作は次のようである。

自由ピストンエンジンが通常の動作を行う場合には、環状部材４５はピストン２ の圧縮行程と膨張行程の何れの場合も図１に示した位置にある。圧縮行程でピス トン伸長体８の第２のロッドセクション１１が環状部材４５にスリップ力を及ぼ し、環状部材４５を図１の右側に移動させる傾向にある。空間４３と二方向ポン プ４６で閉じた接続路４２の中に作動液が存在するため、環状部材４５は更に右 側に移動できない。ピストン２の膨張行程の間、第２のロッドセクション１１は 確かに環状部材４５を引きずろうとするが、第１のチャンバ部分２４内に環状部 材４５の動きに対抗する高い圧力がある。したがって、自由ピストンエンジンが 前記の動作をする間、自由ピストンエンジンの効率に悪影響を及ぼす空間４３お よび接続路４２内に作動液の無駄な流れがない。第２のロッドセクション１１と 環状部材４５との間の摩擦によってのみ、エネルギの極く僅かな損失が生じる。

ピストン２を下死点に動かすため補助装置４１が必要とされる場合、空間４３が 接続路４２を介して加圧され、その結果、圧力が環状部材４５の軸方向面４４に 及ぶように二方向ポンプ４６が作用する。環状部材４５の他方の側で、パイパス ライン３２の二方弁３３と、可能なら逆止弁２９の周りに設けるパイパスライン の同様の二方弁とを切り換えて、第１．第２のチャンバ部分２４．２５を低圧に する。環状部材４５に差圧があると、それによって環状部材４５が第１のチャン バ部分２４内を図１の右側に移動して第２のロッドセクション１１の上を滑動し て、第２のプランジャーセクション１２に形成された鍔に当接し、その結果、環 状部材４５は第２のプランジャーセクション１２を動かして、ピストン２を所望 の位置に置くことを援助する。

続いて、二方弁３３を切り換えて図１に示す位置に戻し、ピストン２の新しい圧 縮行程を開始するために圧縮圧力セクション１７の二方弁４８を切り換える前に 、二方向ポンプ４６を逆向きに駆動させ、その結果、環状部材４５は図１に示し た最初の位置まで戻される。この場合、自由ピストンエンジンの通常の動作の間 は、環状部材４５は第２のプランジャーセクション１２の鍔から離れたままであ る。

液圧装置の圧縮セクションの一部をなす室内に環状部材４６を収容することも考 えられ、この場合、二方向ポンプ４６を作動セクションの高圧アキュムレータの 代わりに圧縮圧力アキュムレータに接続してよい。その場合、補助装置４１の動 作は変わらない。

本発明は、図面に示し上記に説明した実施態様に限定されず、発明の範囲内で多 様な方法により変更できよう。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．シリンダ（１）と、シリンダ内に配置した燃焼室（３）の１面を制限するピ ストン（２）からなり、前記ピストンがシリンダでの燃焼室（３）の容積が最大 となる第１の位置と、シリンダ（１）内の燃焼室（３）の容積が最小となる第２ の位置との間を往復し、ピストン（２）が流体圧装置と協同作用するプランジャ ー形ピストン伸長体（８）を含み、前記流体圧装置に、ピストン（２）を前記第 １の位置の方向に変位させるための補助装置（４１）を設け、前記補助装置（４ １）は、液体圧力源（４６、３４）を、プランジャー形ピストン伸長体（８）が 伸びている空間（４３）に連絡するようにした接続路（４２）を含み、空間（４ ３）はその一面がピストン伸長体（８）の軸方向面（４４）により閉じられ、ピ ストン伸長体（８）は、この軸方向面（４４）にかけられた圧力によりピストン が前記第１の位置に向かって動くように案内される流体圧装置を備えた自由ピス トンエンジンであって、前記軸方向面（４４）が、プランジャー形伸長体（８） に滑動可能に配置した環状部材（４５）に形成してあり、プランジャー形伸長体 （８）には、ピストン（２）を前記第１の位置に変位させるため動かされる時に 環状部材（４５）と係合する停止部（１２）を含むことを特徴とする流体圧装置 を備えた自由ピストンエンジン。 ２．環状部材（４５）がプランジャー形伸長体（８）の周りに同心で配置した環 からなり、プランジャー形伸長体（８）の停止部が、空間（４３）の直径より小 さい直径の鍔（１２）であることを特徴とする請求項１記載の自由ピストンエン ジン。 ３．前記空間（４３）を加圧するための圧力源として、ポンプ（４６）を補助装 置（４１）の接続路（４２）に設けたことを特徴とする請求項１又は請求項２記 載の自由ピストンエンジン。 ４．ポンプ（４６）を作動圧アキュムレータ（３４）または圧縮圧力アキュムレ ータ（１８）に接続したことを特徴とする請求項３記載の自由ピストンエンジン 。