JPH0749776A - ソフトウェア再利用方法 - Google Patents

ソフトウェア再利用方法

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JPH0749776A
JPH0749776A JP5194553A JP19455393A JPH0749776A JP H0749776 A JPH0749776 A JP H0749776A JP 5194553 A JP5194553 A JP 5194553A JP 19455393 A JP19455393 A JP 19455393A JP H0749776 A JPH0749776 A JP H0749776A
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software
synonymous
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JP5194553A
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Akiko Fukuya
章子 福家
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Hitachi Software Engineering Co Ltd
Hitachi Ltd
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Hitachi Software Engineering Co Ltd
Hitachi Ltd
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    • G06F8/00Arrangements for software engineering
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 既存ソフトウェア生産物から標準情報による
ソフトウェア仕様書、標準化したソフトウェア生産物を
作成し、新規ソフトウェア開発の効率化を図る。 【構成】 再利用対象の既存ソフトウェア生産物10を
解析し(101)、解析情報20を得る。この解析情報
20から、相互に内容が同じで同義となるデータの集合
を検出し(102)、該同義データ集合に対して標準デ
ータ名称と標準属性を付与し(103)、標準情報30
を作成する。既存ソフトウェア生産物10の仕様書を作
成する際、解析情報20中の同義データ集合に属する各
データの定義箇所や使用箇所を、標準情報30により標
準データ名称と標準属性に変換し、標準ソフトウェア仕
様書40を作成する(104)。同様に標準情報30に
より標準化ソフトウェア生産物50を作成する(10
5)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ソフトウェアの生産性
向上に係わり、特に既存ソフトウェアを再利用すること
により、新規ソフトウェアの開発を効率化するのに好適
なソフトウェア再利用方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ソフトウェアの生産性を向上させる方法
は、既存ソフトウェアを再利用が容易な標準形式に変換
する方法、およびソフトウェアを理解し易い形式で表現
した仕様書に変換する方法に大別される。
【0003】既存ソフトウェアを再利用が容易な標準形
式に変換する方法では、既存ソフトウェア内のデータ項
目の標準化、統一化が有効である。この方法の従来技術
としては、例えば特開平3−294925号公報に記載
された方法がある。ここでは、以下の手順で既存ソフト
ウェア内のデータ項目の標準化、統一化を行っている。
【0004】まず、プログラムやジョブ制御プログラム
などに対し、データの入出力、転送関係やデータ構造の
解析などにより同じ内容を持つデータを同義データ候補
として自動検出し、該同義データ候補の中から同義とな
るデータを利用者が確認することにより同義データ集合
情報を作成する。次に、利用者は決定された同義データ
集合情報に対する標準情報を標準名称、標準属性を付与
することにより設定する。次に、既存プログラム内の該
同義データ使用箇所を対応する標準情報に置換すること
により、既存プログラム内のデータを標準化、統一化す
る。
【0005】一方、ソフトウェアを理解するための資料
として、表形式や図形式で視覚的に表現した仕様書があ
る。ソフトウェア生産物の内容に一致するソフトウェア
仕様書を自動的に作成する従来技術としては、例えば、
特開平1−237726号公報に記載された方法があ
る。この方法によれば、プログラムやジョブ制御プログ
ラムを解析して、ソフトウェア仕様書に含むべき仕様情
報を作成し、この仕様情報をソフトウェア仕様書の形式
に変換することにより、ソフトウェア仕様書の作成が可
能となる。
【0006】また、開発当初はソフトウェア仕様書とソ
フトウェア生産物の内容は一致しているが、ソフトウェ
ア生産物に修正を加えるとソフトウェア仕様書と不一致
になることがある。これに対し、ソフトウェア生産物の
最新の内容をソフトウェア仕様書に自動的に反映する従
来技術として、例えば特開平2−81128号に記載さ
れた方法がある。ここでは、以下の手順によりソースプ
ログラムの最新の変更、修正内容をテーブル仕様書に自
動的に反映している。
【0007】プログラムの変更、修正時、ソースプログ
ラムを一時的に格納し、格納したソースプログラムを編
集し、変更、修正された部分のソースプログラムを解析
してテーブル定義体の変更、修正情報を作成する。そし
て、プログラムとテーブル定義体を対応づける手段によ
り、既に作成されているテーブル定義体に対し、プログ
ラムの変更、修正に対応した箇所にテーブル定義体の変
更、修正情報を元にした変更、修正を行う。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】新規ソフトウェアを開
発する際に、既存のソフトウェアの仕様書を利用できれ
ば、作業量を低減できる。この時、既存ソフトウェアの
非標準な内容をそのまま利用するのではなく標準化した
上で利用した方が保守性の良いソフトウェアを開発でき
る。
【0009】この場合、上記従来技術では、一旦、ソフ
トウェア生産物を標準化した後、標準ソフトウェア生産
物をソフトウェア仕様書に変換しなければならず、作業
効率が悪いという問題があった。
【0010】又、従来技術では、ソフトウェア仕様書は
既存のソフトウェア生産物毎に作成する必要があった
が、新規開発に利用する際には、同じ意味、同じ内容の
ソフトウェア仕様書が複数作成されるため、この中から
利用可能な標準的な仕様書を選択しなければならなかっ
た。
【0011】本発明の第1の目的は、ソフトウェア生産
物を標準化して仕様書に変換する際に、ソフトウェア生
産物内のデータを標準データに置き換えずに、得られた
標準データから直接ソフトウェア仕様書を作成すること
により、標準データを使用したソフトウェア仕様書を作
成する作業を効率化することにある。
【0012】本発明の第2の目的は、ソフトウェア仕様
書の作成単位を既存のソフトウェア生産物ではなく、標
準化されたデータ単位とすることにより、作成仕様書量
を低減し、必要なソフトウェア仕様書を効率良く作成で
きるようにすることにある。
【0013】本発明の第3の目的は、標準的なソフトウ
ェア仕様書を作成する他に、標準化したソフトウェア生
産物を効率良く作成することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明は、既存ソフトウェア生産物を解析
して、相互に内容が同じで同義となるデータの集合を検
出し、該同義データの集合に対し、標準情報として、標
準データ名称あるいはこれに加えて標準属性を決定し、
既存ソフトウェアのソフトウェア仕様書を作成する際
に、既存ソフトウェア生産物内の前記同義データの集合
に属する各データの定義箇所や使用箇所を、前記決定さ
れた標準データ名称あるいはこれに加えて標準属性に変
換して標準ソフトウェア仕様書を作成することを特徴と
する。
【0015】請求項2の発明は、既存ソフトウェア生産
物中のソウトウェア仕様書を作成する単位となるデータ
が標準化されている場合、該標準情報単位に標準ソフト
ウェア仕様書を作成することを特徴とする。
【0016】請求項3の発明は、ソフトウェア仕様書を
作成する際に、仕様書内の個々のデータについて標準情
報を使用するか否かを利用者が選択することを特徴とす
る。
【0017】請求項4の発明は、同義となるデータの集
合の検出時、同義の判断条件を利用者が選択することを
特徴とする。
【0018】請求項5の発明は、ソフトウェア仕様書を
作成する他に、ソフトウェア生産物中のデータを標準情
報に置き換えて標準ソフトウェア生産物を作成すること
を特徴とする。
【0019】
【作用】既存ソフトウェアを新規ソフトウェア開発に再
利用する作業において、仕様書に設定すべきデータに対
応した標準情報は、既存のソフトウェア生産物の解析結
果と同義データ集合と標準情報の関係から検出できるの
で、ソフトウェア生産物を標準化しなくても、標準デー
タを使用したソフトウェア仕様書を作成できる。
【0020】また、既存ソフトウェア生産物中のソウト
ウェア仕様書を作成する単位となるデータが標準化され
ている場合、標準情報単位にソフトウェア仕様書を作成
する。標準情報は、通常、複数の既存のデータに対応し
ているため、複数の既存情報を統一して、必要な仕様書
のみを作成することができる。
【0021】さらに、既存ソフトウェア生産物中のデー
タを標準情報に置き換えることで、ソフトウェア仕様書
の作成に加えて標準化ソフトウェア生産物も作成するこ
とできる。
【0022】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面により説明す
る。
【0023】図1に、本発明に係るソフトウェア再利用
方法の概念図を示す。図において、再利用対象の既存ソ
フトウェア生産物10を解析し(処理101)、解析情
報20を得る。この解析情報20について、相互に内容
が同じで同義となるデータの集合を検出し(処理10
2)、該同義データの集合に対して、標準データ名称あ
るいはこれに加えて標準属性を与え(処理103)、標
準情報30を作成する。既存ソフトウェア生産物10の
ソフトウェア仕様書を作成する際(処理104)、解析
情報20および標準情報30を入力し、解析情報中の同
義データの集合に属する各データの定義箇所や使用箇所
を、標準情報の標準データ名称あるいはこれに加えて標
準属性に変換し、標準情報によるソフトウェア仕様書4
0を作成する。一方、既存ソフトウェア生産物10を標
準化する場合は(処理105)、既存ソフトウェア生産
物10、解析情報20および標準情報30を入力し、同
様に、既存ソフトウェア生産物10中のデータを標準情
報に置き換え、標準化したソフトウェア生産物50とす
る。
【0024】図2は本発明のソフトウェア再利用方法を
支援するハードウェア環境の概略構成図である。処理装
置(CPU)200は図1中の処理101〜105等を
実行する。メモリ210は、CPU100の処理用プロ
グラムを格納すると共に、該CPU100の作業用メモ
リとして用いられる。入力装置220はキーボードやマ
ウスなどであり、利用者がコマンドやデータを入力する
のに用いる。表示装置230はCRTディスプレイなど
であり、入力装置220からの入力データ、処理途中の
内容、利用者へのガイダンスなどの表示を行う。出力装
置240はレーザプリンタなどであり、必要により図1
の既存ソフトウェア生産物10、解析情報20、標準情
報30、標準ソフトウェア仕様書40、標準化ソフトウ
ェア生産物50の内容をプリントアウトする場合に用い
る。外部記憶装置250には再利用対象の既存ソフトウ
ェア生産物10が格納されているが、該外部記憶装置2
50は他に、CPU100での処理結果としての解析情
報20、標準情報30、標準ソフトウェア仕様書40、
標準化ソフトウェア生産物50を格納するのに用いられ
る。
【0025】図3は標準ソフトウェア仕様書を作成する
本発明の第1の実施例における処理手順を示したもの
で、以下、これに従って具体的に説明する。
【0026】〈既存ソフトウェア生産物の解析〉まず、
CPU200は外部記憶装置250内に格納されている
再利用対象のソフトウェア生産物を解析する(ステップ
301)。
【0027】ソフトウェア生産物の解析では、ソフトウ
ェア生産物の種類に応じて、使用するファイル、データ
ベース、画面、データなどの情報を抽出する。ジョブ制
御プログラムの解析では、プログラム名とファイル割当
て名とファイル実体名の関係などの情報を抽出する。ソ
ースプログラムの解析では、ソースプログラムとファイ
ル割当て名とソースプログラム中のファイル名および入
出力データ名の関係、プログラム間の呼出し関係、プロ
グラム呼出し時の引き継ぎデータ名、データ定義の内
容、使用するデータベース名、画面名などを抽出する。
【0028】図4に再利用対象の既存ソフトウェア生産
物の例を示す。図4における再利用対象ソフトウェア生
産物は、プログラムの実行手順を規定する401のジョ
ブ制御プログラムと、プログラム内の処理手順を記述し
た402〜404のソースプログラムP1,P2,P3
からなる。このジョブ制御プログラム401によれば、
最初にプログラムP1が起動され、プログラムP1はフ
ァイルFILE1を作成する。次に、プログラムP2が
起動され、プログラムP2はファイルFILE1を入力
し、プログラムP3を呼び出す。
【0029】図5に、図4のソフトウェア生産物の解析
結果の例を示す。ジョブ制御プログラム401の解析で
は、プログラム名P1とファイル割当て名OUTFL、
ファイル実体名FILE1の関係(501)とプログラ
ム名P2とファイル割当て名INFL、ファイル実体名
FILE1の関係(502)を抽出する。ソースプログ
ラムP1、P2、P3の解析では、プログラムP1とフ
ァイル割当て名OUTFLとファイル名OUTFILE
と入出力データOUTDATAの関係(503)、及び
プログラムP2とファイル割当て名INFLとファイル
名INFILEと入出力データINDATAの関係(5
04)、プログラムP1,P2,P3が呼び出される際
に引継がれるデータの個数とデータ名(505,50
6,507)、プログラムP2がプログラムP3を呼び
出す際に引継ぐデータの個数とデータ名(508)、プ
ログラムP1,P2,P3で使用するデータの定義内容
(509〜523)を抽出する。データの定義内容とし
ては、集合データの場合、最上位データ名と最上位デー
タ内の位置も取得する。
【0030】本実施例では、再利用対象の既存ソフトウ
ェア生産物として、ジョブ制御プログラム、ソースプロ
グラムを対象としたが、データベース定義、画面定義な
ども対象にできる。
【0031】〈同義データ集合情報の作成〉ソフトウェ
ア生産物の解析後、データの同義関係を解析し、同義デ
ータの集合情報を作成する(ステップ302)。
【0032】同義とは、同じ意味、同じ内容を持ち、名
称、属性を統一すべきであると判断できるデータ間の関
係であり、以下の場合などが該当する。実行時のファイ
ル実体名が同一である場合は同一ファイル実体を使用し
ているため、同一ファイル実体に対する入出力データは
同じ内容を持つと判断できるので、同義とみなすことが
できる。プログラム内部でデータの転送がある場合、例
えば、COBOL言語で記述されたソースプログラムの
MOVE文などは、送り出し側と送り先側のデータには
同じ内容が転記されるので、同義とみなすことができ
る。プログラム間呼出しでデータの引き継ぎがある場
合、例えば、COBOL言語で記述されたソースプログ
ラムのCALL文のUSING句とPROCEDURE
DIVISIONのUSING句のデータは同じ内容
を持つと判断できるので、同義とみなすことができる。
さらに、同義データが集合データの場合、同義な集合デ
ータ内の同一位置、同一長さの下位データは同じ内容を
持つと判断できる。
【0033】どの同義条件を使用するかを利用者は選択
でき、同義データの解析順序は任意である。尚、データ
の同義関係を抽出する方法は公知であり、例えば、特開
平3−294925号公報「ソフトウェア標準化方法」
に記載されている。
【0034】図6に、図5のソフトウェア生産物の解析
結果からの同義データ集合情報の抽出例を示す。図6の
例は、同義となったデータに同一の同義データ識別子を
付加することにより、同義データ集合情報を作成するこ
とを示している。
【0035】図5のソースプログラムの解析結果(50
3,504)から、プログラムP1のファイル名OUT
FILE(503)とプログラムP2のファイル名IN
FILE(504)は各々、ファイル割当て名がOUT
FL、INFLである。ジョブ制御プログラムの解析結
果中(501,502)の該当するプログラム名とファ
イル割当て名をキーにファイル実体名を調査すると、フ
ァイル名OUTFILE(503)は、ファイル実体名
FILE1(501)に対応し、ファイル名INFIL
E(504)は、ファイル実体名FILE1(502)
に対応することが分かり、ファイル名OUTFILEと
ファイル名INFILEは、同一ファイル実体であるこ
とが分かる。従って、プログラムP1,P2の各々の入
出力データOUTDATA(503)とINDATA
(504)は同義データと判断される。そこで、OUT
DATAとINDATAに同一の同義データ識別子00
1を付与し、同義データ集合情報に設定する(601,
602)。更に、OUTDATAとINDATAの下位
のデータ(509〜514)について、同一位置と長さ
のデータ同志に同一同義データ識別子を付与して同義デ
ータ集合情報に設定する(603,604,605,6
06)。プログラム中でファイルを使用している場合、
全プログラムの全ファイルについて上記の解析を行う。
【0036】次に、データ転送関係のあるデータを調査
する。プログラムP2中のMOVE文(405,40
6)により、データIN−NAMEとデータWK−NA
MEが同義、データWK−NAMEとデータP3−DA
TA1が同義となり、IN−NAME、WK−NAM
E、P3−DATA1の3者が同義となる。このとき、
IN−NAMEがすでに同義データ集合情報に設定済み
であるため(604)、WK−NAME、P3−DAT
A1は既に設定されたIN−NAMEの同義データ識別
子002を用いて設定する(607,608)。IN−
NAMEとWK−NAME、P3−DATA1は下位デ
ータを持たないため(513,516,519)、下位
データの同義情報はない。また、プログラムP2中のM
OVE文(407)により、データP3−DATA2と
データCODE−Aが同義と判断できるので、同義デー
タ識別子004を付与して設定する(609,61
0)。全プログラムについてデータの転送を調査する。
【0037】次に、プログラム呼出し時のデータ引き継
ぎを調査する。プログラムP2からプログラムP3をC
ALLする際、データP3−DATAをPARM−DT
に引継いでいる(508,507)。そこで、P3−D
ATAとPARM−DTを同義と判断し、同義データ識
別子005を付与して、同義データ集合情報を作成する
(611,612)。P3−DATAとPARM−DT
の下位データについて各々位置と長さが同一のものを同
義と判断する。P3−DATA1とPARM−01が位
置と長さが同じで同義となる。P3−DATA1は既に
同義データ集合情報に設定されているので(608)、
その同義データ識別子002を使用してPARM−01
を同義データ集合情報に設定する(613)。更に、P
3−DATA2とPARM−02が位置と長さが同じで
同義となる。P3−DATA2は既に同義データ集合情
報に設定されているので(609)、その同義データ識
別子004を使用してPARM−02を同義データ集合
情報に設定する(614)。
【0038】全ての同義の条件について調査した後、同
義関係が全く検出されなかったデータP2−TBLにつ
いても標準化する場合は、各々異なる同義データ識別子
を付与して、同義データ集合情報に設定しておく(61
5)。
【0039】本実施例では、同義関係を抽出するデータ
としてCOBOL言語で記述されたデータ項目、レコー
ドを対象とした。同義関係を抽出できるデータとして
は、データ項目、レコードの他に、ファイル、データベ
ース、画面などがある。
【0040】〈標準情報の付与〉同義データ集合情報作
成後、同義データ集合情報に標準名および標準属性を付
与する(ステップ303)。
【0041】標準名称の付与は、同一同義データ識別子
を持つ複数データ名を表示装置(230)に表示し、使
用者が入力装置(220)より、標準とするデータ項目
名の項番あるいは使用者の決定した名称を入力すること
によって行う。また、この時、各データの属性も表示
し、データ名と同様に使用者が標準属性を決定すること
もできる。
【0042】図7に図6の同義データ集合情報に対する
標準名の付与手順の例を示し、図8に図7の手順で付与
した標準情報の例を示す。図7(a)に示す同義データ
識別子002の同義データ集合情報(603,604,
607,608,613)についての標準名付与では、
「1」を利用者が入力することにより、項番1に対応し
たデータ名ZAIRYO−MEIが標準名になる(80
1,802,803,804,807)。図7(b)に
示す同義データ識別子004の同義データ集合情報(6
09,610,614)についての標準名付与では、標
準名ZAIRYO−CODEを利用者が入力することに
より決定する(805、806、808)。他の同義デ
ータ識別子についても必要に応じて同様の手順で標準名
を付与する。
【0043】〈ソフトウェア仕様書の作成〉同義データ
集合情報に標準情報を付与した後、ソフトウェア仕様書
の生成を行う(ステップ304)。本実施例においてテ
ーブル仕様書とプログラム仕様書の生成を行う場合につ
いて以下に説明する。
【0044】(1)テーブル仕様書の作成 テーブル仕様書は、利用者が指定したデータ名をテーブ
ルとして、該データを集合データの最上位とした場合の
下位データの定義情報を定義順に抽出し、各データが含
まれている同義データ集合情報の標準情報を抽出してテ
ーブル仕様書の形式に変換することにより作成する。テ
ーブル仕様書作成時、指定したテーブル内の全データが
標準化されているかどうかは、任意とし、標準情報が付
与されていないデータについては、既存の情報を用いる
ことも可能である。また、標準化されていても、標準情
報を使用するか否かを利用者が指示することにより、既
存の情報を用いることも可能である。テーブルの指定方
法としては、ソースプログラム中に直接記述されたデー
タ名や、ソースプログラムの翻訳時に取り込まれる部品
名、例えば、COBOL言語で記述されている場合のC
OPY文のCOPY原文名などを指定できる。また、テ
ーブル名に相当するデータ名が標準化されている場合、
標準データ名を指定して、複数の既存テーブルに対し、
一つの標準テーブル仕様書を作成することもできる。
【0045】図9に、図5の解析結果及び図8の標準情
報より作成した、プログラムP1のOUTDATA、プ
ログラムP2のINDATA、P2−TBL、P3−D
ATA、プログラムP3のPARM−DTのテーブル仕
様書作成例を示す。
【0046】まず、プログラムP1のOUTDATAに
ついて、OUTDATAを最上位データ名とするデータ
は、図5より、順にOUTDATA(509)、ZAI
RYO−MEI(510)、ZOKUSEI(511)
がある。ここで、OUTDATAは、図8において標準
化されていないため、そのままテーブル仕様書に設定す
る(901)。ZAIRYO−MEIは、図8において
標準名ZAIRYO−MEIが付与されているので(8
01)、標準名をテーブル仕様書に設定する(90
2)。ZOKUSEIは、図8において標準化されてい
ないため、そのままテーブル仕様書に設定する(90
3)。
【0047】次に、プログラムP2のINDATAにつ
いて、INDATAを最上位データ名とするデータは、
図5より、順にINDATA(512)、IN−NAM
E(513)、IN−ATB(514)がある。ここ
で、INDATAは、図8において標準化されていない
ため、そのままテーブル仕様書に設定する(904)。
IN−NAMEは、図8において標準名ZAIRYO−
MEIが付与されているので、標準名をテーブル仕様書
に設定する(905)。IN−ATBは、図8において
標準化されていないため、そのままテーブル仕様書に設
定する(906)。
【0048】同様の手順で、テーブル仕様書P2−TB
L(907,908,909)、P3−DATA(91
0,911,912)、PARM−DT(913,91
4,915)を作成する。
【0049】図9では、テーブル名は標準化されていな
いため、各テーブル毎にテーブル仕様書を作成してい
る。次に、テーブル名も標準化されている場合のテーブ
ル仕様書作成例を示す。
【0050】図10に、図8中のデータを全て標準化し
た場合の標準名付与の例を示す。標準名付与の手順は、
図7と同様である。図10では、テーブル名OUTDA
TAとINDATAはZAIRYO−DATAに標準化
され(1001,1002)、P3−DATAとPAR
M−DTはP3−PARMに標準化されているため(1
005,1006)、テーブル名ZAIRYO−DAT
A、P2−TBL、P3−PARMについてテーブル仕
様書を作成する。
【0051】図11に、図5の解析結果及び図10の標
準情報より作成したテーブル仕様書作成例を示す。
【0052】テーブルZAIRYO−DATAの先頭デ
ータは、OUTDATA(1001)とINDATA
(1002)を標準化したZAIRYO−DATAをテ
ーブル仕様書に設定する(1101)。次に、OUTD
ATAとINDATAの下位データZAIRYO−ME
I(510,801)とIN−NAME(513,80
2)を標準化したZAIRYO−NAMEをテーブル仕
様書に設定する(1102)。更に、OUTDATAと
INDATAの次の下位データZOKUSEI(51
1,1003)とIN−ATB(514、1004)を
標準化したZOKUSEIをテーブル仕様書に設定する
(1103)。
【0053】テーブルP2−TBLは、プログラムP2
のP2−TBLから図9と同様の手順で作成する(11
04,1105,1106)。
【0054】テーブルP3−PARMは、テーブルZA
IRYO−DATAと同様の手順で作成する(110
7,1108,1109)。
【0055】(2)プログラム仕様書の作成 プログラム仕様書は、一般に、該プログラムで使用する
ファイル、データベース、画面、テーブルなどの入出力
情報や該プログラムを呼び出す際の呼出し形式、該プロ
グラムの機能概要などを記述する。利用者が指定したプ
ログラム名に対し、プログラムの解析情報から、該プロ
グラムに関係のある、ファイル、データベース、画面、
テーブル、呼び出される際の引き継ぎデータの情報など
を抽出し、各々のデータについて同義データ集合情報が
あれば、該同義データ集合情報の標準情報をプログラム
仕様書の形式に変換してプログラム仕様書を作成する。
【0056】標準化されていないデータが存在する場合
や利用者が標準情報を使用しない指示を行った場合は、
テーブル仕様書と同様に既存のデータ情報を使用でき
る。
【0057】図12に、図5の解析結果と図10の標準
情報を用いたプログラムP2に対するプログラム仕様書
の作成例を示す。プログラムP2が呼ばれるときの引き
継ぎパラメタはないので(506)、プログラム仕様書
には引き継ぎパラメタがないことを設定する(120
1)。プログラムP2で使用されるファイルINFIL
E(504)はレコードINDATAに標準名ZAIR
YO−DATAが付与されているので(1002)、フ
ァイルのレコード名をZAIRYO−DATAとしてプ
ログラム仕様書に設定する(1202)。プログラムP
2で使用されるテーブルとして、P2−TBL、P3−
DATAがあるが(515,518)、標準名P2−T
BL、P3−PARMが付与されているので(100
7,1005)、テーブル名をP2−TBL、P3−P
ARMとしてプログラム仕様書に設定する(120
3)。プログラムP2からプログラムP3を呼び出す
際、引き継ぎデータとしてP3−DATAを使用してい
るが(508)、標準名P3−PARMが付与されてい
るので(1005)、プログラムP2からプログラムP
3を呼び出す際の引き継ぎデータとしてP3−PARM
をプログラム仕様書に設定する(1204)。
【0058】以上、本発明の第1の本実施例では、テー
ブル仕様書、プログラム仕様書を作成したが、作成でき
るソフトウェア仕様書として、他にデータベース仕様
書、画面仕様書、画面遷移仕様書などがある。
【0059】次に、上記第1の実施例に対し、標準情報
を使用したソフトウェア仕様書を作成する他にソフトウ
ェア生産物内のデータも標準情報に置き換えることを可
能とした第2の実施例について説明する。
【0060】図13に、本発明の第2の実施例における
処理手順を示す。図13において、既存ソフトウェア生
産物の解析(ステップ1301)、同義データ集合情報
の作成(ステップ1302)、標準情報の付与(ステッ
プ1303)は図3のステップ301,302,303
に対応し、第1の実施例と同じである。標準情報の付与
の後、ソフトウェア仕様書の作成か(ステップ130
5)、ソフトウェア生産物の標準化(ステップ130
6)のいずれかを利用者が選択する(ステップ130
4)。一方を実行した後、更に他方を選択することも可
能である。また、両者の実行順序は任意である。ソフト
ウェア仕様書の作成(ステップ1305)は図3のステ
ップ304に対応し、第1の実施例と同じである。以
下、ソフトウェア生産物の標準化(ステップ1306)
を説明する。
【0061】〈ソフトウェア生産物の標準化〉ソフトウ
ェア生産物の解析結果中のデータ情報について、標準名
が付与されていたら、ソフトウェア生産物内のデータを
標準情報に置き換えることにより、ソフトウェア生産物
を標準化できる。
【0062】図14に、図4のソースプログラムP1,
P2,P3を図10の標準情報で書き換えた例を示す。
プログラムP1のOUTDATA、プログラムP2のI
NDATAは集合データの下位データを含め標準データ
ZAIRYO−DATAに書き換えられる。プログラム
P2のP2−TBLは集合データの下位データを含め標
準データP2−TBLに書き換えられる。プログラムP
2のP3−DATA、プログラムP3のPARM−DT
は集合データの下位データを含め標準データP3−PA
RMに書き換えられる。データ定義のみでなく、実行文
についてもデータ名を使用している箇所を全て置換す
る。
【0063】
【発明の効果】本発明によれば、既存ソフトウェアを新
規ソフトウェア開発に再利用する作業において、ソフト
ウェア生産物を標準化して仕様書に変換する際にソフト
ウェア生産物内のデータを標準データに置き換えずに、
標準データから直接仕様書を作成することにより、標準
データを使用した仕様書を作成する作業を効率化するこ
とができる。
【0064】又、ソフトウェア仕様書の作成単位を既存
のソフトウェア生産物ではなく標準化されたデータの単
位で作成することにより、作成仕様書量を低減し、必要
な仕様書を効率よく作成できる。
【0065】さらに、既存ソフトウェア生産物中のデー
タを標準情報に置き換えることにより、ソフトウェア仕
様書の他に標準化ソフトウェア生産物も効率良く作成す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のソフトウェア再利用方法の概念図であ
る。
【図2】本発明を実現するハードウェア環境を示す図で
ある。
【図3】本発明の第1の実施例の処理手順を示す図であ
る。
【図4】既存ソフトウェア生産物の一例を示す図であ
る。
【図5】図4のソフトウェア生産物の解析結果の一例を
示す図である。
【図6】同義データ集合情報作成結果の一例を示す図で
ある。
【図7】標準名称付与の手順の一例を示す図である。
【図8】図7の手順により付与した標準情報の一例を示
す図である。
【図9】図8の標準情報により作成したテーブル仕様書
の一例を示す図である。
【図10】図6に全て標準名を付与した一例を示す図で
ある。
【図11】図10の標準情報により作成したテーブル仕
様書の一例を示す図である。
【図12】図10の標準情報により作成したプログラム
仕様書の一例を示す図である。
【図13】本発明の第2の実施例の処理手順を示す図で
ある。
【図14】図4のソフトウェア生産物の標準化結果の一
例を示す図である。
【符号の説明】
10 既存ソフトウェア生産物 20 解析情報 30 標準情報 40 標準ソフトウェア仕様書 50 標準ソフトウェア生産物 101 解析処理 102 同義データ集合検出処理 103 標準情報付与処理 104 仕様書作成処理 105 ソフトウェア生産物標準化処理

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 既存ソフトウェア生産物を解析して、相
    互に内容が同じで同義となるデータの集合を検出し、該
    同義データの集合に対し、標準情報として、標準データ
    名称あるいはこれに加えて標準属性を決定し、既存ソフ
    トウェアのソフトウェア仕様書を作成する際に、既存ソ
    フトウェア生産物内の前記同義データの集合に属する各
    データの定義箇所や使用箇所を、前記決定された標準デ
    ータ名称あるいはこれに加えて標準属性に変換して標準
    ソフトウェア仕様書を作成することを特徴とするソフト
    ウェア再利用方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のソフトウェア再利用方法
    において、既存ソフトウェア生産物中のソウトウェア仕
    様書を作成する単位となるデータが標準化されている場
    合、該標準情報単位に標準ソフトウェア仕様書を作成す
    ることを特徴とするソフトウェア再利用方法。
  3. 【請求項3】 請求項1あるい2記載のソフトウェア再
    利用方法において、ソフトウェア仕様書を作成する際
    に、仕様書内の個々のデータについて標準情報を使用す
    るか否かを利用者が選択することを特徴とするソフトウ
    ェア再利用方法。
  4. 【請求項4】 請求項1、2あるいは3記載のソフトウ
    ェア再利用方法において、同義となるデータの集合の検
    出時、同義の判断条件を利用者が選択することを特徴と
    するソフトウェア再利用方法。
  5. 【請求項5】 請求項1、2、3あるいは4記載のソフ
    トウェア再利用方法において、ソフトウェア生産物中の
    データを標準情報に置き換えて標準ソフトウェア生産物
    を作成することを特徴とするソフトウェア再利用方法。
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