JPH0749765B2 - 内燃機関における排気弁吹抜け早期検出方法 - Google Patents

内燃機関における排気弁吹抜け早期検出方法

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JPH0749765B2
JPH0749765B2 JP61268837A JP26883786A JPH0749765B2 JP H0749765 B2 JPH0749765 B2 JP H0749765B2 JP 61268837 A JP61268837 A JP 61268837A JP 26883786 A JP26883786 A JP 26883786A JP H0749765 B2 JPH0749765 B2 JP H0749765B2
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JP
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exhaust valve
vibration
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internal combustion
combustion engine
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啓一 新田
功治 森山
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Sumitomo Heavy Industries Ltd
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Sumitomo Heavy Industries Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、内燃機関における排気弁吹抜けを振動によ
り早期に検出できる方法に関するものである。
(従来技術とその問題点) 排気弁吹抜けは、内燃機関における重大トラブルの一つ
であり、この排気弁吹抜けを早期に(早期とは、わずか
な手直しで再使用可能となるような損傷レベルの状態を
いう)発見し、オペレータに知らせることが必要であ
る。
このような排気弁吹抜けを発見する方法としては、 排気ガス中のNOx濃度変化による方法 音響による方法 振動による方法 高感度温度計による方法 等があるが、従来の振動による方法においては、シリン
ダーカバーや排気管等の振動波形、パワースペクトラム
等を正常時の場合と比較して、その差が大きくなった時
にアラームを出すように構成されている。
しかしながら、このような従来の方法の場合、排気弁吹
抜け時以外の振動時(例えば異常燃焼時など)にも振動
波形等に差が生じることがあり、誤検出するおそれがあ
る。また吹抜けが進行して明確な差が生じた時になって
ようやく検出が可能となり、排気弁吹抜けを早期に検出
することが困難である。また、内燃機関の負荷により振
動波形、振動レベルが異なるため、正常時の各負荷毎の
振動波形、パワースペクトラム等を記憶しておく必要が
あり、プロセッサーに多くの記憶エリアを確保しなけれ
ばならない問題点もあった。
この発明は、このような問題点を解決すべく提案された
もので、その目的は、排気弁吹抜けを早期に検出でき、
しかも誤検出がなく信頼性が高く、さらにプロセッサー
に多くの記憶エリアを必要としない排気弁吹抜け早期検
出方法を提供することにある。
(問題点を解決するための手段) この発明に係る排気弁吹抜け早期検出方法は、内燃機関
における排気弁のシート面を境にして区分される燃焼室
側の上流側構造物(シリンダーカバー,シリンダーな
ど)と排気管側の下流側構造物(弁箱,排気管など)の
振動をそれぞれ検出し、両者の振動の原波形および/ま
たはそのパワースペクトラムを比較して振動レベル差を
求め、この振動レベル差が予め設定された許容値レベル
を越えると、排気弁吹抜け現象として警告するようにし
たものである。
(作用) 排気弁が損傷すると、排気弁が閉じていても高温・高圧
のガスが排気弁損傷部分より排気管側へ吹抜け、この
時、燃焼室側の上流側構造物の振動と排気管側の下流側
構造物の振動とには、有意な差が生じる。即ち、排気弁
シート面より上流側の構造物の振動は吹抜け発生の前後
で殆ど差は生じないが、排気弁シート面より下流側の構
造物の振動には吹抜け発生前後で有意な差が生じる。特
に、この差はTDC(ピストン上死点)付近で顕著とな
る。
従来のように、上流側構造物あるいは下流側構造物の片
方のみ着目し、例えば下流側構造物における吹抜け発生
前後、即ち、正常時と吹抜け時の振動レベル差を検出す
ると、吹抜け時以外の異常振動時(例えば異常燃焼時な
ど)にも振動波形等に差が生じることがある。そのた
め、早期に吹抜けの判断をすると、誤検出するおそれが
あるので、吹抜けが進行して明確な差が生じた時になっ
て誤検出のない検出が可能となり、早期に吹抜けを検出
することができない。
本発明では、排気弁吹抜け時に有意な差の出る排気弁シ
ート面より上流側構造物と下流側構造物の振動を検出
し、さらに、上流側構造物の振動と下流側構造物の振動
との振動レベルの差(原波形,パワースペクトラム)
と、排気弁損傷レベルの差との関係を調査して、吹抜け
時の振動レベルの許容値を決めておき、上流側構造物と
下流側構造物との振動レベル差と前記許容値レベルとを
比較するため、早期に、誤検出なく吹抜けを検出するこ
とができる。TDC付近の振動を使用することにより、よ
り検出が早期にかつ正確に検出することができる。
即ち、正常運転中の燃焼音などによる上流側構造物の振
動と下流側構造物の振動とは、エンジン1サイクル中で
の発生位置およびレベルはほぼ一致するので、両者の振
動レベル差を取り出してもその出力は小さく安定してい
る。また、排気中吹抜け以外の異常振動時(例えば異常
燃焼など)にも上流側構造物と下流側構造物で振動に大
きな差がないため、両者の振動レベルの差は大きくなら
ない。従って、本発明では、排気弁吹抜け以外の異常燃
焼などによる振動をキャンセルアウトすることができ、
排気弁吹抜けのみを早期に誤検出なく検出することがで
きる。
さらに、2箇所の振動の差を取り、設定レベルと比較す
るだけなので、プロセッサーに多くの記憶エリアを必要
としない。
(実施例) 以下、この発明を図示する一実施例に基づいて説明す
る。
第1図に示すのは、内燃機関の排気弁1の例であり、弁
箱2は排気弁1,弁座1aを備えた1ユニットであり、この
ユニットがシリンダーカバー3aの中心取付け孔に挿入さ
れ組付けられている。なお、シリンダーカバー3aはシリ
ンダー3に一体的に取付けられている。従って、内燃機
関構造物は、排気弁シート面1bを境にして燃焼室側のシ
リンダーカバー3a,シリンダー3などのシート面1bより
も上流側の構造物と、排気管側の弁箱2,排気管2′など
のシート面1bより下流側の構造物とに分けることができ
る。
この排気弁1が損傷すると、排気弁1が閉じていても、
高温、高圧のガスが排気弁1から排気管2′側へ流出し
て、いわゆる吹抜けが発生する。この吹抜けが発生する
と、排気弁シート面1bより下流側の空気振動と、排気弁
シート面1bより上流側の空気振動とは、様相がかなり異
なってくる。特に、ピストン上死点(以下、TDCとい
う)付近で、その差が顕著となる。
本発明では、このことを利用して、排気弁シート面1bよ
り下流側の構造物の代表的な弁箱2と、排気弁シート面
1bの下流側構造物の代表的なシリンダーカバー3aの振動
を比較し、排気弁1の吹抜けを早期に、かつ正確に発見
しようとするものである。
第2図(a),(b)は、弁箱2の振動を、第3図
(a),(b)は、シリンダーカバー3aの振動を示した
ものである。(a)は正常時、(b)は排気弁吹抜け時
のものである。第2図のA部(TDC付近)に着目する
と、弁箱2の振動には、排気弁吹抜けの有り無しの差が
顕著に現れている。一方、第3図から、シリンダーカバ
ー3aの振動には、排気弁吹抜けの有り無しの差は殆ど見
られない。従って、弁箱2とシリンダーカバー3aのTDC
付近の振動に着目し、この両振動の差を取り、この差が
予め定めた許容値を越えたら、アラーム等を出すように
する。
さらに、具体的には、第4図、第5図に示すように、TD
C付近の両振動時を時間軸について拡大すると共に、そ
のパワースペクトラムをとり、弁箱振動の原波形(第4
図(a)),パワースペクトラム(第4図(b))と、
シリンダーカバー振動の原波形(第5図(a)),パワ
ースペクトラム(第5図(b))との振幅の差をとり、
許容値と比較する。この許容値は、予め弁箱2とシリン
ダーカバー3aの原波形およびパワースペクトラムの振幅
の差と、排気弁1の損傷レベルとの関係を調査して決定
しておく。
このような検出方法であれば、弁箱2に生じる排気弁吹
抜け以外の振動、例えばシリンダーカバー3aにも生じて
いる燃焼による振動をキャンセルアウトすることが可能
である。つまり、TDC付近にメカニカルな異常があって
も、弁箱2およびシリンダーカバー3aにも同様な振動が
現れるものについては、これをキャンセルアウトするこ
とで、吹抜けに対する誤診断を防げる。
さらに、従来のように、正常時の振動原波形、パワース
ペクトラム等を多くの記憶エリアに覚えさせておく必要
はない。
次に、本発明の検出方法を実施するための装置は、第1
図に示すように、弁箱2,シリンダーカバー3aに取付けら
れた振動計4,5、振動計アンプ6、電磁ピックアップ
7、A/D変換器8、マイクロプロセッサーのCPU9、CRT1
0、アラーム11などからなり、次のように動作する。
(i)電磁ピックアップ7によりピストン上死点付近を
検出し、この同期信号によりTDC付近の弁箱振動および
シリンダーカバー振動がA/D変換器8を介してCPU9に取
り込まれる。
(ii)CPU9では、時間軸について拡大し、TDC付近での
弁箱2の振動の原波形、そのパワースペクトラムと、シ
リンダーカバー3aの振動の原波形、そのパワースペクト
ラムを得る。
(iii)弁箱2とシリンダーカバー3aの原波形およびパ
ワースペクトラムの振幅の差をとり、原波形およびパワ
ースペクトラムの許容値と比較する。
(iv)許容値を越えていれば、排気弁吹抜けの有りアラ
ーム等の情報をCRT10上に表示し、アラーム11により警
報を出す。
(発明の効果) 前述の通り、この発明によれば、内燃機関の弁箱などの
排気弁シート面より下流側の構造物と、シリンダーカバ
ーなどの排気弁シート面より上流側の構造物の2箇所の
振動を検出し、両者の振動の原波形,パワースペクトラ
ムを比較して振動レベル差を求め、この振動レベル差が
許容値レベルを越えると、異常状態として警告するよう
にしたため、次のような効果を奏する。
(i)排気弁吹抜け時に有意な差の出る上流側構造物の
振動と下流側構造物の振動を求め、上流側構造物の振動
を暗騒音とみなし、下流側振動から上流側振動を差し引
くため、燃焼などによる振動をキャンセルアウトするこ
とができ、排気弁吹抜けの異常状態のみを早期に検出で
きると共に、誤検出のない信頼性の高い検出を行うこと
ができる。
(ii)2箇所の振動の差をとり、設定レベルと比較する
ので、従来のように、正常時の振動の原波形、パワース
ペクトラムを記憶しておく必要がなく、プロセッサーに
多くの記憶エリアを必要としない。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の一実施例の装置を内燃機関の断面と
共に示した回路図、第2図、第3図はそれぞれ弁箱、シ
リンダーカバーの振動を示すグラフで、(a)は正常
時、(b)は異常時、第4図(a),第5図(a)は、
第2図(b),第3図(b)を部分的に拡大したグラ
フ、第4図(b),第5図(b)は、第4図(a),第
5図(a)のパワースペクトラムを示すグラフである。 1……排気弁、1a……弁座、1b……排気弁シート面、2
……弁箱、3……シリンダー、3a……シリンダーカバ
ー、4,5……振動計、6……振動計アンプ、7……電磁
ピックアップ、8……A/D変換器、9……CPU、10……CR
T、11……アラーム

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内燃機関における排気弁のシート面を境に
    して区分される燃焼室側の上流側構造物と排気管側の下
    流側構造物の振動をそれぞれ検出し、両者の振動の原波
    形および/またはそのパワースペクトラムを比較して振
    動レベル差を求め、この振動レベル差が予め設定された
    許容値レベルを越えると、排気弁吹抜け現象として警告
    することを特徴とする内燃機関における排気弁吹抜け早
    期検出方法。
JP61268837A 1986-11-12 1986-11-12 内燃機関における排気弁吹抜け早期検出方法 Expired - Lifetime JPH0749765B2 (ja)

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