JPH07494U - 発電機を用いた玩具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 どこでもいつでも手軽に、かつ安価に充電が
できる発電機を用いた玩具を提供する。 【構成】 手動によるハンドル１６の回転力を増速して
コイル及び永久磁石を有する発電部１９を駆動する発電
機１３を備え、該ハンドル１６を回して玩具１１の電力
を得る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、ハンドルで発電機を回して得た電力を利用する発電機を用いた玩具 に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

走行玩具において、乾電池を用いたものがここ数年非常に増加する傾向にあり 、中でも電子回路を使用し遠隔操縦や、光・音を発生する走行玩具がある。この ような走行玩具の電子回路を作動させるには、電気を必要とし以前のようなゼン マイ方式（メカ式動力）では対応できなくなっている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、この乾電池を使用した走行玩具も、使用頻度やスイッチの切り忘れ等 で、頻繁に電池を購入しなければならないため、充電することにより繰り返し使 用でき経済的な充電式二次電池が使用されることがある。この種の充電式二次電 池は、ほとんどの場合に家庭用交流電源から数時間かけで充電するタイプである が、中には自動車のバッテリィから充電するタイプ等もある。ところが、屋外で 遊ぶ場合にその場で手軽に充電できず、また充電時間も長い欠点があった。

【０００４】 また、近年では、太陽光線を利用したソーラー電池が使用されることがあるが 、ソーラー電池は発電量が少なく、高価であるという欠点を持っており、走行玩 具等に利用できる部分は、ほんの一部に限られていた。

【０００５】 そこで本考案は、どこでもいつでも手軽に、かつ安価に充電ができる発電機を 用いた玩具を提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、本考案の発電機を用いた玩具は、手動によるハン ドルの回転力を増速してコイル及び永久磁石を有する発電部を駆動する発電機を 備え、該ハンドルを回して玩具の電力を得るものである。

【０００７】 また、前記玩具は、充電式二次電池を搭載した走行玩具であり、前記発電機と 充電式二次電池との間をケーブルで電気的に接続したもの、あるいは前記玩具は 、走行玩具を制御する充電式二次電池を有する送信機であり、この送信機に前記 発電機が組み込まれているものである。

【０００８】

【作用】

ハンドルを手で回すことで発電部のコイル及び永久磁石が相対的に高速回転し 、磁気誘導作用により誘導される起電力が得られ、玩具の電力として用いられる ため、どこでもいつでも手軽に、かつ安価に充電ができる。

【０００９】 また、走行玩具に搭載した充電式二次電池と発電機との間をケーブルで接続し 、発電機のハンドルを回すことで遊びたいときにその場で簡単に充電することが でき、さらに送信機に発電機を組み込むことで、送信機自体の充電式二次電池の 充電ができるとともに、この発電機の電力を走行玩具の本体に使用できる。

【００１０】

【実施例】

以下、本考案を図示の一実施例により具体的に説明する。図１は本考案実施例 の走行玩具に使用される発電機を説明する斜視図、図３は本考案実施例の発電機 の正面断面図、図４は本考案実施例の発電機の側面断面図である。

【００１１】 これらの図において、遠隔操縦式の走行玩具１１は、その駆動モータや電子回 路に電力を供給するために充電式二次電池１２が搭載されており、充電が必要な 場合には、手動式の発電機１３と充電式二次電池１２との間をコネクタ１４を介 してケーブル１５で電気的に接続し、発電機１３に設けられたハンドル１６を人 手により回し、発生した電気を充電式二次電池１２に供給して充電するようにな っている。

【００１２】 発電機１３は、箱形に形成されたケース１７の一側面に、Ｌ字形に形成された ハンドル１６が取り付けられており、そのケース１７内にはハンドル１６で駆動 される歯車列からなる増速部１８と、この増速部１８を介して駆動される発電部 １９とが配置されている。増速部１８は、ハンドル１６が固定された軸２０に取 り付けられた大きい歯数の第１歯車２１と、中間軸２２に取り付けられ第１歯車 ２１に噛み合う小さい歯数の第２歯車２３、及びその同軸上に取り付けられた大 きい歯数の第３歯車２４と、発電部１９の軸２５に取り付けられ第３歯車２４に 噛み合う小さい歯数の第４歯車２６等とからなる。また、発電部１９は、軸２５ に設けられたコイル２７と、このコイル２７の周囲に固定された永久磁石２８と 、軸２５に設けられた整流子２９等とからなり、直流発電機を構成している。

【００１３】 上記構成によれば、走行玩具１１に搭載した充電式二次電池１２を充電する必 要がある場合には、コネクタ１４でケーブル１５を介して走行玩具１１の充電式 二次電池１２と発電機１３とを電気的に接続し、ハンドル１６を回す。このハン ドル１６の回転力により、それぞれ互いに噛み合う第１歯車２１と第２歯車２３ 及び第３歯車２４と第４歯車２６の歯数比により決定される増速比で、軸２５が 高速回転する。発電部１９は、軸２５の回転でコイル２７が永久磁石２８の磁界 内を運動し、磁気誘導作用によってコイル２７に誘導された起電力が整流子２９ を介してケーブル１５に出力される。通常、発電する電力は、永久磁石２８の磁 力、コイル２７の線径や巻数等で決定される。この発電部１９で得られた起電力 は、ケーブル１５を通して充電式二次電池１２に充電される。従って、屋外にお いて走行玩具１１で遊んでいる場合に、充電式二次電池１２の電力が足りなくな ったときでも、家庭用交流電源を用いて長時間かけて充電することなく、発電機 １３を用いることにより充電式二次電池１２を、その場で手軽に充電でき、充電 式二次電池１２の寿命まで半永久的に繰り返し使用できる。また、発電機１３は 、歯車列等からなる増速部１８で人手によるハンドル１６の回転力を増速し、発 電部１９を高速回転させることで、構造も簡単で安価にでき、また効率よく発電 できる。

【００１４】 図２は本考案の他の実施例の発電機を備えた送信機を示す斜視図である。

【００１５】 同図において、送信機３１は、遠隔操縦式の走行玩具を制御するために使用さ れるものであり、その本体３１の正面側にはコントロールスティック３２や電源 スイッチ３３、上部側には送信アンテナ３４、側面側にはハンドル３５等が設け られ、また本体３１の内部には図示しない送信用回路、送信用回路の電源となる 充電式二次電池３６が収納されているとともに、この充電式二次電池３６を充電 するためにハンドル３５により回転する発電機３７とが組み込まれている。この 発電機３７は、上記実施例と同様に歯車等によりハンドル３５の回転力を増速し て発電できるように構成されている。

【００１６】 上記構成によれば、送信機３１のハンドル３５を回すことで、同様にいつでも どこでも簡単に充電式二次電池３６を充電できる。また、このように送信機３１ に発電機３７を組み込むことで、送信機３１自体の充電式二次電池３６を充電で きるだけでなく、上記実施例のようにケーブルを用いて走行玩具に搭載している 充電式二次電池に接続して充電することができる。

【００１７】 なお、上記実施例において、走行玩具１１やその制御用の送信機３１に発電機 １３，３７を用いた例を説明したが、少なくとも電力を必要とする玩具に適用さ れる。

【００１８】 また、走行玩具１１の充電式二次電池１２、あるいは送信機３１の充電式二次 電池３６を充電する例を説明したが、少なくとも発電機１３，３７で発生させた 電力を蓄えるコンデンサ等であってもよく、さらに、発電機１３，３７の電力を 一時的に充電式二次電池１２，３６に蓄えなくても、直接に走行玩具の駆動モー タや電気回路等に接続し、発電機１３，３７のハンドル１６を回している間だけ 作動させてもよい。

【００１９】

【考案の効果】

以上説明したように本考案によれば、ハンドルを手で回すことで発電部のコイ ル及び永久磁石が相対的に高速回転し、磁気誘導作用により誘導される起電力が 玩具の電力として用いることで、どこでもいつでも手軽に、かつ安価に充電がで きる効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案実施例の走行玩具に使用される発電機を
説明する斜視図である。

【図２】本考案の他の実施例の発電機を備えた送信機を
示す斜視図である。

【図３】本考案実施例の発電機の正面断面図である。

【図４】本考案実施例の発電機の側面断面図である。

【符号の説明】

１１ 走行玩具 １２ 充電式二次電池 １３ 発電機 １４ コネクタ １５ ケーブル １６ ハンドル １７ ケース １８ 増速部 １９ 発電部 ３１ 送信機 ３２ コントロールスティック ３３ 電源スイッチ ３４ 送信アンテナ ３５ ハンドル ３６ 充電式二次電池 ３７ 発電機

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 手動によるハンドルの回転力を増速して
   コイル及び永久磁石を有する発電部を駆動する発電機を
   備え、該ハンドルを回して玩具の電力を得る発電機を用
   いた玩具。
2. 【請求項２】 前記玩具は、充電式二次電池を搭載した
   走行玩具であり、前記発電機と充電式二次電池との間を
   ケーブルで電気的に接続した請求項１記載の発電機を用
   いた玩具。
3. 【請求項３】 前記玩具は、走行玩具を制御する充電式
   二次電池を有する送信機であり、この送信機に前記発電
   機が組み込まれている請求項１記載の発電機を用いた玩
   具。