JPH074869Y2 - プルバック巻上げ式ギアユニット - Google Patents
プルバック巻上げ式ギアユニットInfo
- Publication number
- JPH074869Y2 JPH074869Y2 JP4404992U JP4404992U JPH074869Y2 JP H074869 Y2 JPH074869 Y2 JP H074869Y2 JP 4404992 U JP4404992 U JP 4404992U JP 4404992 U JP4404992 U JP 4404992U JP H074869 Y2 JPH074869 Y2 JP H074869Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- gear
- coil spring
- torsion coil
- drive gear
- axle
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案はスプリングを動力源とし
たプルバック巻上げ式ギアユニットに関する。更に詳述
すると、本考案は同じギア列で動力源の巻上げと走行回
転力の伝達とを行なうプルバック巻上げ式ギアユニット
に関する。
たプルバック巻上げ式ギアユニットに関する。更に詳述
すると、本考案は同じギア列で動力源の巻上げと走行回
転力の伝達とを行なうプルバック巻上げ式ギアユニット
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、プルバック巻上げ式のギアユニッ
トの場合、短い距離で巻上げそれより長く走行させるた
め、走行系と巻上げ系とでギア比の異なるギア列を採用
している。例えば、走行系にはギア比を大きくし巻上げ
系のそれは小さくしている。このため、巻上げ時にのみ
係合する巻上げ用かけ上りギアと走行時にのみ係合する
走行用かけ上りギアとの2種類のかけ上りギアを設け、
これらをギアの回転方向の違いによって選択的に駆動ギ
アと係合させることによって異なるギア比の伝達系路を
構成するようにしている。このプルバック巻上げ式ギア
ユニットは、通常、ぜんまい(渦巻きばね)を駆動源と
して用い、駆動ギアを何回転かさせることによって巻上
げるようにしている。通常、ぜんまいは、その内側の端
部を駆動軸のスリットなどに挾み込んで固定する一方、
外側の端部を丸めてフレームの内周壁面に形成された凹
凸と係合させ、その係合による摩擦力によってぜんまい
の端部を固定し巻上げるようにしている。そして、ぜん
まいが巻き過ぎ状態になると、外側の端部の丸めた部分
がフレームの凸部を乗り越えながら移動することによっ
て、ぜんまいの巻き過ぎを防止する。
トの場合、短い距離で巻上げそれより長く走行させるた
め、走行系と巻上げ系とでギア比の異なるギア列を採用
している。例えば、走行系にはギア比を大きくし巻上げ
系のそれは小さくしている。このため、巻上げ時にのみ
係合する巻上げ用かけ上りギアと走行時にのみ係合する
走行用かけ上りギアとの2種類のかけ上りギアを設け、
これらをギアの回転方向の違いによって選択的に駆動ギ
アと係合させることによって異なるギア比の伝達系路を
構成するようにしている。このプルバック巻上げ式ギア
ユニットは、通常、ぜんまい(渦巻きばね)を駆動源と
して用い、駆動ギアを何回転かさせることによって巻上
げるようにしている。通常、ぜんまいは、その内側の端
部を駆動軸のスリットなどに挾み込んで固定する一方、
外側の端部を丸めてフレームの内周壁面に形成された凹
凸と係合させ、その係合による摩擦力によってぜんまい
の端部を固定し巻上げるようにしている。そして、ぜん
まいが巻き過ぎ状態になると、外側の端部の丸めた部分
がフレームの凸部を乗り越えながら移動することによっ
て、ぜんまいの巻き過ぎを防止する。
【0003】しかしながら、このような構成の場合、巻
上げ距離に比べてはるかに長い走行距離を得ることがで
きるものの、ギア点数や巻上げ防止のための特殊なフレ
ームへの加工等を必要とし、どうしてもコスト高となり
かつ大きなボックスとなる。このため、多少走行性能が
幾分劣っても部品点数が少なくコンパクトで安価なギア
ボックスを必要とする場合には適さないものであった。
上げ距離に比べてはるかに長い走行距離を得ることがで
きるものの、ギア点数や巻上げ防止のための特殊なフレ
ームへの加工等を必要とし、どうしてもコスト高となり
かつ大きなボックスとなる。このため、多少走行性能が
幾分劣っても部品点数が少なくコンパクトで安価なギア
ボックスを必要とする場合には適さないものであった。
【0004】このような要求を満すギアユニットについ
て、本考案者等が種々検討した結果、トーションコイル
スプリングを駆動源としてコストダウンを図ること、及
び同じギア列で動力源の巻上げと走行回転力の伝達とを
行なうプルバック巻上げ式ギアユニットを考えた。
て、本考案者等が種々検討した結果、トーションコイル
スプリングを駆動源としてコストダウンを図ること、及
び同じギア列で動力源の巻上げと走行回転力の伝達とを
行なうプルバック巻上げ式ギアユニットを考えた。
【0005】しかし、このようなプルバック巻上げ式ギ
アユニットにおいても、あまりスプリングを巻き過ぎる
とギア列の歯が欠けたりする虞があるので、スプリング
の巻き過ぎを防止するための過巻上げ防止の安全機構が
必要となる。
アユニットにおいても、あまりスプリングを巻き過ぎる
とギア列の歯が欠けたりする虞があるので、スプリング
の巻き過ぎを防止するための過巻上げ防止の安全機構が
必要となる。
【0006】そこで、従来、トーションコイルスプリン
グを駆動源として用いた場合には、図4に示すように、
トーションコイルスプリング101の端部に先端が丸ま
ったプラスチック製のばね部材102を装着し、これを
フレーム内周壁面103の凹部104に係合させるよう
にしている。これによれば、比較的堅いトーションコイ
ルスプリング101の端部よりも柔らかく可撓性に富む
プラスチック製のばね部材102がぜんまいと同程度の
力でフレーム内周壁面103の凹凸を乗越えて移動しト
ーションコイルスプリング101の巻き過ぎを防止する
ことができる。
グを駆動源として用いた場合には、図4に示すように、
トーションコイルスプリング101の端部に先端が丸ま
ったプラスチック製のばね部材102を装着し、これを
フレーム内周壁面103の凹部104に係合させるよう
にしている。これによれば、比較的堅いトーションコイ
ルスプリング101の端部よりも柔らかく可撓性に富む
プラスチック製のばね部材102がぜんまいと同程度の
力でフレーム内周壁面103の凹凸を乗越えて移動しト
ーションコイルスプリング101の巻き過ぎを防止する
ことができる。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、この構
造によるとトーションコイルスプリング101の他にプ
ラスチック製のばね部材102を必要とし、かつこれが
係合するフレーム側に凹凸を有する円筒状の壁面103
を形成する必要があり、コスト高となる問題がある。ま
た、プラスチック製ばね部材102は、トーションコイ
ルスプリング101とは別個に形成し、それからトーシ
ョンコイルスプリングに装着しなければならないため、
そのための部品管理と取付け作業を余分に必要とする。
造によるとトーションコイルスプリング101の他にプ
ラスチック製のばね部材102を必要とし、かつこれが
係合するフレーム側に凹凸を有する円筒状の壁面103
を形成する必要があり、コスト高となる問題がある。ま
た、プラスチック製ばね部材102は、トーションコイ
ルスプリング101とは別個に形成し、それからトーシ
ョンコイルスプリングに装着しなければならないため、
そのための部品管理と取付け作業を余分に必要とする。
【0008】本考案は、部品点数が少なくコンパクトで
安価なプルバック巻上げ式ギアユニット提供することを
目的とする。また、本考案は、トーションコイルスプリ
ングを駆動源としてもこのトーションコイルスプリング
の巻過ぎを防止するばね部材やフレーム側の凹凸を必要
としないプルバック巻上げ式ギアユニットを提供するこ
とを目的とする。
安価なプルバック巻上げ式ギアユニット提供することを
目的とする。また、本考案は、トーションコイルスプリ
ングを駆動源としてもこのトーションコイルスプリング
の巻過ぎを防止するばね部材やフレーム側の凹凸を必要
としないプルバック巻上げ式ギアユニットを提供するこ
とを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
め、本考案のプルバック巻上げ式ギアユニットは、トー
ションコイルスプリングと、このトーションコイルスプ
リングと同軸上に配置されほぼ1回転未満しか回転しな
い駆動ギアと、車軸上に設けられる車軸ギアと、駆動ギ
アと車軸ギアとを両端に含みかつ走行回転時に駆動ギア
が停止したときに駆動ギアと車軸ギア側との回転伝達関
係を遮断するかけ上りギアを含むギア列およびこれらを
支持するフレームとから構成され、トーションコイルス
プリングの一端をフレーム側に係合すると共に他端側を
駆動ギアに係合し、駆動ギアの巻上げ回転時にかけ上り
ギアに達する欠歯部を設け、この欠歯部で巻上げ端にお
けるギア列との係合を解除しトーションコイルスプリン
グの巻き過ぎを防止するようにしている。
め、本考案のプルバック巻上げ式ギアユニットは、トー
ションコイルスプリングと、このトーションコイルスプ
リングと同軸上に配置されほぼ1回転未満しか回転しな
い駆動ギアと、車軸上に設けられる車軸ギアと、駆動ギ
アと車軸ギアとを両端に含みかつ走行回転時に駆動ギア
が停止したときに駆動ギアと車軸ギア側との回転伝達関
係を遮断するかけ上りギアを含むギア列およびこれらを
支持するフレームとから構成され、トーションコイルス
プリングの一端をフレーム側に係合すると共に他端側を
駆動ギアに係合し、駆動ギアの巻上げ回転時にかけ上り
ギアに達する欠歯部を設け、この欠歯部で巻上げ端にお
けるギア列との係合を解除しトーションコイルスプリン
グの巻き過ぎを防止するようにしている。
【0010】
【作用】したがって、車軸を巻上げ方向に回転させると
その回転がギア列を介して駆動ギアに伝達され駆動ギア
と同軸上のトーションコイルスプリングを変形させばね
力を蓄える。このとき、欠歯部はかけ上りギアから離れ
る方向に回転するため欠歯部を除く駆動ギアの歯によっ
て車軸の回転がトーションコイルスプリングの回転に変
換されトーションコイルスプリングにばね力を蓄える。
そして、欠歯部がギア列に達したとき車軸側から伝達さ
れる回転は駆動ギアに伝達されず空転する。このとき、
空転するかけ上りギアとトーションコイルスプリングに
よってギア列と噛合う方向に付勢される駆動ギアとはそ
の歯面が必ず衝突して接触するためそれがラッチ音とな
って巻上げ完了を知らせる。そこで、このギアユニット
を離すとトーションコイルスプリングによって逆方向に
回転させられる駆動ギアとギア列とが係合し駆動ギアの
回転を車軸側に伝達する。そして、駆動ギアが停止した
ときかけ上りギアが外れて駆動ギアと車軸側のギア列と
を分離し、車軸を自由走行させる。
その回転がギア列を介して駆動ギアに伝達され駆動ギア
と同軸上のトーションコイルスプリングを変形させばね
力を蓄える。このとき、欠歯部はかけ上りギアから離れ
る方向に回転するため欠歯部を除く駆動ギアの歯によっ
て車軸の回転がトーションコイルスプリングの回転に変
換されトーションコイルスプリングにばね力を蓄える。
そして、欠歯部がギア列に達したとき車軸側から伝達さ
れる回転は駆動ギアに伝達されず空転する。このとき、
空転するかけ上りギアとトーションコイルスプリングに
よってギア列と噛合う方向に付勢される駆動ギアとはそ
の歯面が必ず衝突して接触するためそれがラッチ音とな
って巻上げ完了を知らせる。そこで、このギアユニット
を離すとトーションコイルスプリングによって逆方向に
回転させられる駆動ギアとギア列とが係合し駆動ギアの
回転を車軸側に伝達する。そして、駆動ギアが停止した
ときかけ上りギアが外れて駆動ギアと車軸側のギア列と
を分離し、車軸を自由走行させる。
【0011】
【実施例】以下、本考案の構成を図面に示す実施例に基
づいて詳細に説明する。
づいて詳細に説明する。
【0012】図1に本考案のプルバック巻上げ式ギアユ
ニットの一実施例を示す。このギアユニットはトーショ
ンコイルスプリング1を駆動源とし、このトーションコ
イルスプリング1と車軸2とをギア列3で連結し車軸2
を回転させてトーションコイルスプリング1にばね力を
蓄える一方、このばね力によって同じ系路を通って回転
を車軸2に伝達し走行回転を得るようにしている。即
ち、このギアユニットは同じギア列3を用いてトーショ
ンコイルスプリング1の巻上げと走行回転の伝達とを行
うようにしている。尚、図示していないが車軸2には玩
具のタイヤ等が固着される。
ニットの一実施例を示す。このギアユニットはトーショ
ンコイルスプリング1を駆動源とし、このトーションコ
イルスプリング1と車軸2とをギア列3で連結し車軸2
を回転させてトーションコイルスプリング1にばね力を
蓄える一方、このばね力によって同じ系路を通って回転
を車軸2に伝達し走行回転を得るようにしている。即
ち、このギアユニットは同じギア列3を用いてトーショ
ンコイルスプリング1の巻上げと走行回転の伝達とを行
うようにしている。尚、図示していないが車軸2には玩
具のタイヤ等が固着される。
【0013】前記ギア列3はトーションコイルスプリン
グ1が同軸上に装着される駆動ギア4とこの駆動ギア4
に回転伝達時にのみ係合するかけ上りギア5とこのかけ
上りギア5と車軸ギア6とを連結するアイドルギア7と
から構成されている。このギア列3は、トーションコイ
ルスプリング1を巻上げるときには、車軸2→車軸ギア
6→アイドルギア7→かけ上りギア5→駆動ギア4→ト
ーションコイルスプリング1へと回転を伝達し、走行時
にはトーションコイルスプリング1→駆動ギア4→かけ
上りギア5→アイドルギア7→車軸ギア6→車軸2へと
回転を伝達する。そして、トーションコイルスプリング
1に蓄えられたばね力によって駆動ギア4がほぼ1回転
(欠歯部分を除く領域での1回転未満の回転)した時、
かけ上りギア5は駆動ギア4と同じ曲率中心を有する円
弧状の長穴8内をアイドルギア7の回転によって押し上
げられアイドルギア7から切り離される。即ち、かけ上
りギア5より車軸2側のギア列はフリー走行となる。
尚、アイドルギア7及びかけ上りギア5はそれぞれギア
比を上げるために径の異なる2つのギア部とこれらを支
持する軸部とをプラスチックによって一体的に形成した
ものが使用されている。
グ1が同軸上に装着される駆動ギア4とこの駆動ギア4
に回転伝達時にのみ係合するかけ上りギア5とこのかけ
上りギア5と車軸ギア6とを連結するアイドルギア7と
から構成されている。このギア列3は、トーションコイ
ルスプリング1を巻上げるときには、車軸2→車軸ギア
6→アイドルギア7→かけ上りギア5→駆動ギア4→ト
ーションコイルスプリング1へと回転を伝達し、走行時
にはトーションコイルスプリング1→駆動ギア4→かけ
上りギア5→アイドルギア7→車軸ギア6→車軸2へと
回転を伝達する。そして、トーションコイルスプリング
1に蓄えられたばね力によって駆動ギア4がほぼ1回転
(欠歯部分を除く領域での1回転未満の回転)した時、
かけ上りギア5は駆動ギア4と同じ曲率中心を有する円
弧状の長穴8内をアイドルギア7の回転によって押し上
げられアイドルギア7から切り離される。即ち、かけ上
りギア5より車軸2側のギア列はフリー走行となる。
尚、アイドルギア7及びかけ上りギア5はそれぞれギア
比を上げるために径の異なる2つのギア部とこれらを支
持する軸部とをプラスチックによって一体的に形成した
ものが使用されている。
【0014】上述のギア列3を支持するボックスフレー
ム9は左右一対の2枚のフレーム9a,9bから成り、
それらの間にトーションコイルスプリング1や各ギア
4,5,6,7及び車軸2等を回転自在に支持してい
る。ボックスフレーム9は例えば右フレーム9aと左フ
レーム9bとを圧入ピン等を利用して分解可能に組立て
られている。そして、一方のフレーム例えば図2におい
て右側のフレーム9aには駆動ギア4の軸部にコイル部
が装着されるトーションコイルスプリング1の一端1a
が係合する凹部10が形成されている。また、反対側の
左側のフレーム9bには駆動ギア4に形成されている突
起11と駆動ギア4の回転軌跡上において係合するスト
ッパ13が突出形成されている。このストッパ13の位
置はかけ上りギア5と駆動ギア4の欠歯部12の近くの
歯とが係合した位置において駆動ギア4の突起11と衝
突し、かつ駆動ギア4が巻上げ回転した時に駆動ギア4
の欠歯部12でかけ上りギア5との噛合いが解除された
時にも駆動ギア4の突起11と衝突しない位置に形成さ
れている。即ち、駆動ギア4の突起11とフレーム側の
ストッパ13とは、走行回転時に駆動ギア4の欠歯部1
2にかけ上りギア5が達する前に衝突して駆動ギア4の
回転を止めるが、巻上げ回転時には駆動ギア4の欠歯部
12にかけ上りギア5が達したときでも衝突しないよう
に設けられている。
ム9は左右一対の2枚のフレーム9a,9bから成り、
それらの間にトーションコイルスプリング1や各ギア
4,5,6,7及び車軸2等を回転自在に支持してい
る。ボックスフレーム9は例えば右フレーム9aと左フ
レーム9bとを圧入ピン等を利用して分解可能に組立て
られている。そして、一方のフレーム例えば図2におい
て右側のフレーム9aには駆動ギア4の軸部にコイル部
が装着されるトーションコイルスプリング1の一端1a
が係合する凹部10が形成されている。また、反対側の
左側のフレーム9bには駆動ギア4に形成されている突
起11と駆動ギア4の回転軌跡上において係合するスト
ッパ13が突出形成されている。このストッパ13の位
置はかけ上りギア5と駆動ギア4の欠歯部12の近くの
歯とが係合した位置において駆動ギア4の突起11と衝
突し、かつ駆動ギア4が巻上げ回転した時に駆動ギア4
の欠歯部12でかけ上りギア5との噛合いが解除された
時にも駆動ギア4の突起11と衝突しない位置に形成さ
れている。即ち、駆動ギア4の突起11とフレーム側の
ストッパ13とは、走行回転時に駆動ギア4の欠歯部1
2にかけ上りギア5が達する前に衝突して駆動ギア4の
回転を止めるが、巻上げ回転時には駆動ギア4の欠歯部
12にかけ上りギア5が達したときでも衝突しないよう
に設けられている。
【0015】駆動ギア4の欠歯部12とかけ上りギア5
とはトーションコイルスプリング1の巻き過ぎを防ぐた
めの空転機構(安全機構)を構成している。駆動ギア4
には側面に突起11が設けられ、この突起11を貫通す
る穴14が開けられている。この穴14にはトーション
コイルスプリング1の端部1bが挿入され駆動ギア4の
回転をトーションコイルスプリング1に伝達するように
設けられている。トーションコイルスプリング1は駆動
ギア4の車軸部分にあるいはボス部分にコイル部分1c
が装着され、その一端部1aがフレーム9aに他端部1
bが駆動ギア4に夫々係合している。欠歯部12は少な
くとも1枚分が欠かれておれば足りるが、確実に回転が
伝達されないようにするため、2枚ないし3枚の歯を除
いても良い。
とはトーションコイルスプリング1の巻き過ぎを防ぐた
めの空転機構(安全機構)を構成している。駆動ギア4
には側面に突起11が設けられ、この突起11を貫通す
る穴14が開けられている。この穴14にはトーション
コイルスプリング1の端部1bが挿入され駆動ギア4の
回転をトーションコイルスプリング1に伝達するように
設けられている。トーションコイルスプリング1は駆動
ギア4の車軸部分にあるいはボス部分にコイル部分1c
が装着され、その一端部1aがフレーム9aに他端部1
bが駆動ギア4に夫々係合している。欠歯部12は少な
くとも1枚分が欠かれておれば足りるが、確実に回転が
伝達されないようにするため、2枚ないし3枚の歯を除
いても良い。
【0016】また、かけ上りギア5は駆動ギア4の回転
中心を曲率中心とする円弧状の長穴8に移動自在に収容
され、駆動ギア4が回転を停止し尚かつアイドルギア7
側から走行方向回転が与えられる時にアイドルギア7と
の噛合いを解除する方向に移動させられる。長穴8は左
右のフレーム9a,9bに対称に形成されている。
中心を曲率中心とする円弧状の長穴8に移動自在に収容
され、駆動ギア4が回転を停止し尚かつアイドルギア7
側から走行方向回転が与えられる時にアイドルギア7と
の噛合いを解除する方向に移動させられる。長穴8は左
右のフレーム9a,9bに対称に形成されている。
【0017】斯様に構成された本考案のプルバック巻上
げ式ギアユニットによれば、次のようにしてトーション
コイルスプリングが巻上げられ走行回転が得られる。
げ式ギアユニットによれば、次のようにしてトーション
コイルスプリングが巻上げられ走行回転が得られる。
【0018】まず、本考案のギアユニットを搭載した玩
具、例えば自動車おもちゃ等を床面上に押しつけながら
図1の(B)で示す実線の矢印で示す方向に移動させて
車軸2を回転させると、同軸上の車軸ギア6が実線矢印
方向へ回転することによってかけ上りギア5がアイドル
ギア7に喰込みその回転を駆動ギア4に伝達して同軸上
のトーションコイルスプリング1を巻上げる。駆動ギア
4がほぼ1回転すると駆動ギア4の欠歯部12がかけ上
りギア5との噛合い位置に達し、かけ上りギア5との噛
合いが外れる。このとき、駆動ギア4はトーションコイ
ルスプリング1によって逆方向の回転力が付勢されてい
るため、かけ上りギア5によって回転させられた欠歯部
12の端部の歯面が再びかけ上りギア5と衝突しかけ上
りギア5と当接する。このとき、歯面の繰返し衝突によ
ってラッチ音が発せられるためトーションコイルスプリ
ング1が巻上げられたことを知ることができる。
具、例えば自動車おもちゃ等を床面上に押しつけながら
図1の(B)で示す実線の矢印で示す方向に移動させて
車軸2を回転させると、同軸上の車軸ギア6が実線矢印
方向へ回転することによってかけ上りギア5がアイドル
ギア7に喰込みその回転を駆動ギア4に伝達して同軸上
のトーションコイルスプリング1を巻上げる。駆動ギア
4がほぼ1回転すると駆動ギア4の欠歯部12がかけ上
りギア5との噛合い位置に達し、かけ上りギア5との噛
合いが外れる。このとき、駆動ギア4はトーションコイ
ルスプリング1によって逆方向の回転力が付勢されてい
るため、かけ上りギア5によって回転させられた欠歯部
12の端部の歯面が再びかけ上りギア5と衝突しかけ上
りギア5と当接する。このとき、歯面の繰返し衝突によ
ってラッチ音が発せられるためトーションコイルスプリ
ング1が巻上げられたことを知ることができる。
【0019】そこで、自動車おもちゃを離すとトーショ
ンコイルスプリング1のばね力によって駆動ギア4が破
線矢印方向に回転し、かけ上りギア5、アイドルギア
7、車軸ギア6を介して車軸2を高速回転させ破線矢印
方向に自動車玩具を走行させる。このとき、駆動ギア4
は欠歯部12がかけ上りギア5に達する前にその突起1
1がフレーム9bに設けられたストッパ13と衝突して
回転を停止させられるため、かけ上りギア5にはアイド
ルギア7側から走行回転が与えられる関係となり、かけ
上りギア5を押し上げて駆動ギア4側を回転から切り離
す、所謂フリー走行状態となり自動車玩具はその慣性に
よって走行を続ける。
ンコイルスプリング1のばね力によって駆動ギア4が破
線矢印方向に回転し、かけ上りギア5、アイドルギア
7、車軸ギア6を介して車軸2を高速回転させ破線矢印
方向に自動車玩具を走行させる。このとき、駆動ギア4
は欠歯部12がかけ上りギア5に達する前にその突起1
1がフレーム9bに設けられたストッパ13と衝突して
回転を停止させられるため、かけ上りギア5にはアイド
ルギア7側から走行回転が与えられる関係となり、かけ
上りギア5を押し上げて駆動ギア4側を回転から切り離
す、所謂フリー走行状態となり自動車玩具はその慣性に
よって走行を続ける。
【0020】尚、上述の実施例は本考案の好適な実施の
一例ではあるがこれに限定されるものではなく本考案の
要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能であ
る。例えば本実施例では1箇所の突起11とストッパ1
3とで駆動ギア5を1回転未満の範囲で回転を停止させ
るようにしているが、これに特に限定されるものではな
く、複数箇所の突起とストッパを用いても良い。また、
本実施例ではコスト上の問題でトーションコイルスプリ
ングを使用しているが、場合によっては通常の渦巻きば
ねを用いても良い。また、巻上げと走行とでは異なるギ
ア比となるように2枚のかけ上りギアを用いた従来のプ
ルバック巻上げ式ギアユニットに欠歯部を有する駆動ギ
アからなる巻過ぎ防止機構を実施しても良い。
一例ではあるがこれに限定されるものではなく本考案の
要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能であ
る。例えば本実施例では1箇所の突起11とストッパ1
3とで駆動ギア5を1回転未満の範囲で回転を停止させ
るようにしているが、これに特に限定されるものではな
く、複数箇所の突起とストッパを用いても良い。また、
本実施例ではコスト上の問題でトーションコイルスプリ
ングを使用しているが、場合によっては通常の渦巻きば
ねを用いても良い。また、巻上げと走行とでは異なるギ
ア比となるように2枚のかけ上りギアを用いた従来のプ
ルバック巻上げ式ギアユニットに欠歯部を有する駆動ギ
アからなる巻過ぎ防止機構を実施しても良い。
【0021】
【考案の効果】以上の説明より明らかなように、本考案
のプルバック巻上げ式ギアユニットは、トーションコイ
ルスプリングと、このトーションコイルスプリングと同
軸上に配置されほぼ1回転未満しか回転しない駆動ギア
と、車軸上に設けられる車軸ギアと、前記駆動ギアと車
軸ギアとを両端に含みかつ走行回転時に前記駆動ギアが
停止したときに前記駆動ギアと車軸ギア側との回転伝達
関係を遮断するかけ上りギアを含むギア列およびこれら
を支持するフレームとから成り、前記トーションコイル
スプリングの一端をフレーム側に係合すると共に他端側
を前記駆動ギアに係合し、前記駆動ギアの巻上げ回転時
に前記かけ上りギアに達する欠歯部を設け、この欠歯部
で巻上げ端における前記ギア列との係合を解除しトーシ
ョンコイルスプリングの巻き過ぎを防止するようにした
ので、駆動源の巻き過ぎ防止のためのパーツを別個に特
に必要とせず、かつフレーム側に凹凸を形成する必要も
ないのでコストが低減できる。しかも、本考案のギアユ
ニットは、かけ上りギアが1個であるために2枚のフレ
ームでギアボックスが構成できる。また、本考案は、ギ
ア点数を従来のプルバック巻上げ式ギアユニットより少
なくできるし、ぜんまいばねに比べてはるかに安価(例
えば1/10)なトーションコイルスプリングを使用で
き、更に低コスト化が可能となる。依って、本考案は、
部品点数の削減とフレームの簡略化等によってコンパク
トでかつ安価なギアボックスを提供できる。
のプルバック巻上げ式ギアユニットは、トーションコイ
ルスプリングと、このトーションコイルスプリングと同
軸上に配置されほぼ1回転未満しか回転しない駆動ギア
と、車軸上に設けられる車軸ギアと、前記駆動ギアと車
軸ギアとを両端に含みかつ走行回転時に前記駆動ギアが
停止したときに前記駆動ギアと車軸ギア側との回転伝達
関係を遮断するかけ上りギアを含むギア列およびこれら
を支持するフレームとから成り、前記トーションコイル
スプリングの一端をフレーム側に係合すると共に他端側
を前記駆動ギアに係合し、前記駆動ギアの巻上げ回転時
に前記かけ上りギアに達する欠歯部を設け、この欠歯部
で巻上げ端における前記ギア列との係合を解除しトーシ
ョンコイルスプリングの巻き過ぎを防止するようにした
ので、駆動源の巻き過ぎ防止のためのパーツを別個に特
に必要とせず、かつフレーム側に凹凸を形成する必要も
ないのでコストが低減できる。しかも、本考案のギアユ
ニットは、かけ上りギアが1個であるために2枚のフレ
ームでギアボックスが構成できる。また、本考案は、ギ
ア点数を従来のプルバック巻上げ式ギアユニットより少
なくできるし、ぜんまいばねに比べてはるかに安価(例
えば1/10)なトーションコイルスプリングを使用で
き、更に低コスト化が可能となる。依って、本考案は、
部品点数の削減とフレームの簡略化等によってコンパク
トでかつ安価なギアボックスを提供できる。
【図1】本考案のプルバック巻上げ式ギアユニットの一
実施例を示す図で、(A)はギア列の展開図、(B)は
ギア列の構成を手前側のフレームを除いて示す側面図で
ある。
実施例を示す図で、(A)はギア列の展開図、(B)は
ギア列の構成を手前側のフレームを除いて示す側面図で
ある。
【図2】本考案のプルバック巻上げ式ギアユニットの平
面図である。
面図である。
【図3】駆動ギアとトーションコイルスプリングとフレ
ームとの関係を示す説明図である。
ームとの関係を示す説明図である。
【図4】従来のプルバック巻上げ式ギアユニットの巻上
げ防止機構の説明図である。
げ防止機構の説明図である。
1 トーションコイルスプリング 2 車軸 3 ギア列 4 駆動ギア 5 かけ上りギア 9 ボックスフレーム 12 欠歯部
Claims (1)
- 【請求項1】 トーションコイルスプリングと、このト
ーションコイルスプリングと同軸上に配置されほぼ1回
転未満しか回転しない駆動ギアと、車軸上に設けられる
車軸ギアと、前記駆動ギアと車軸ギアとを両端に含みか
つ走行回転時に前記駆動ギアが停止したときに前記駆動
ギアと車軸ギア側との回転伝達関係を遮断するかけ上り
ギアを含むギア列およびこれらを支持するフレームとか
ら成り、前記トーションコイルスプリングの一端をフレ
ーム側に係合すると共に他端側を前記駆動ギアに係合
し、前記駆動ギアの巻上げ回転時に前記かけ上りギアに
達する欠歯部を設け、この欠歯部で巻上げ端における前
記ギア列との係合を解除しトーションコイルスプリング
の巻き過ぎを防止することを特徴とするプルバック巻上
げ式ギアユニット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4404992U JPH074869Y2 (ja) | 1992-06-03 | 1992-06-03 | プルバック巻上げ式ギアユニット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4404992U JPH074869Y2 (ja) | 1992-06-03 | 1992-06-03 | プルバック巻上げ式ギアユニット |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0595599U JPH0595599U (ja) | 1993-12-27 |
JPH074869Y2 true JPH074869Y2 (ja) | 1995-02-08 |
Family
ID=12680761
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4404992U Expired - Lifetime JPH074869Y2 (ja) | 1992-06-03 | 1992-06-03 | プルバック巻上げ式ギアユニット |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH074869Y2 (ja) |
-
1992
- 1992-06-03 JP JP4404992U patent/JPH074869Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0595599U (ja) | 1993-12-27 |
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