JPH0748589A - 難加工性金属材料の塑性加工用潤滑剤 - Google Patents

難加工性金属材料の塑性加工用潤滑剤

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JPH0748589A
JPH0748589A JP19630893A JP19630893A JPH0748589A JP H0748589 A JPH0748589 A JP H0748589A JP 19630893 A JP19630893 A JP 19630893A JP 19630893 A JP19630893 A JP 19630893A JP H0748589 A JPH0748589 A JP H0748589A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 炭酸、第2りん酸、第3りん酸、メタ硼酸、
四硼酸よりなる群から選択される無機酸のアルカリ金属
塩5〜20重量%を含有すると共に、炭素数12〜14
の脂肪酸のアルカリ金属塩を、上記無機酸のアルカリ金
属塩の3/10〜5/10の量含有する水溶液からな
り、若しくは該水溶液100重量部に対して、更に他の
成分として1〜5重量%の固体潤滑剤を配合した難加工
性金属材料の塑性加工用潤滑剤を開示する。 【効果】 組成加工用潤滑剤の構成を、特定の無機塩と
脂肪酸アルカリ金属塩を含む水溶液、若しくはこれらに
固体潤滑剤粉末を分散させたものとすることにより、難
加工性金属材料に対して高い潤滑性を示し、液の安定性
が良好で且つ火災の危険がなく、しかも加工後ワークか
らの除去が極めて容易な潤滑剤を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ステンレス鋼、チタ
ン、チタン合金、高耐食性合金などの炭素鋼を除く難加
工金属材料に優れた潤滑性を与えて塑性加工性を高める
と共に、加工後は、ハロゲン系有機溶剤等を使用せずと
も水で簡単に除去することのできる塑性加工用潤滑剤に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】上記の様な難加工性金属材料を塑性加工
(深絞り加工、伸線加工、抽伸加工等)するに当って
は、加工製品の品質や歩留の向上、工具磨耗や焼付の防
止等を目的として種々の潤滑剤が用いられる。しかしな
がら公知の潤滑剤は、潤滑性能、取扱い性、加工後の除
去容易性、廃液の低公害性等の全てにおいて要求を満足
しているとは言い難い。
【0003】例えば、鋼板をプレスにより深絞り加工す
る際には、鉱物油を基油としこれに油性剤や塩素、硫
黄、リンなど含む化合物を主体とする極圧添加剤を配合
した潤滑油(以下、プレス油と呼ぶ)が用いられてい
る。またステンレス鋼板を深絞り加工する場合は、通常
の鋼板用潤滑剤よりも多量の油性剤や極圧添加剤を配合
したプレス油が用いられており、一般的には加工がより
苛酷になる程、高粘度のものが使われる傾向が見られ
る。これら潤滑剤に含まれる油性剤や極圧添加剤はそれ
ぞれすべり性の改善や焼付防止等を目的として配合され
るものであり、高粘度化する理由は、油膜切れを防止し
つつかみ込み量を増大させるためである。
【0004】ところが極圧添加剤は加工時の発熱によっ
て熱分解を起こし、該化合物中に含まれる塩素や硫黄が
遊離して工具や材料を腐食させるという欠点に加えて、
高粘度であること及び加工中の発熱によりプレス油その
ものが熱変質を起こすことが原因して加工後の脱脂が困
難であり、脱脂溶剤としてオゾン層破壊物質であるハロ
ゲン系溶剤を使用しなければ容易に除去できないという
欠点がある。即ち、極圧添加剤の配合量を増やして高粘
度化することにより潤滑性は向上するが、それに伴う腐
食や脱脂性の悪化が大きな問題として顕出してくるた
め、実用にそぐわない。
【0005】一方、プレスによる比較的新しい深絞り加
工技術として、100〜200℃程度の低温域で温間深
絞り加工する方法が提案されている。この方法によれ
ば、限界絞り比が常温域の絞り比に比べて数段向上する
ことが実証され、ステンレス製器物の成形に活用し得る
ことが確認されている。しかしながらこの様な方法に前
述の様なプレス油を使用すると、加工時の熱が更に高く
なるためプレス油の熱劣化が加速され、素材の腐食や脱
脂性の劣化は一層顕著になってくる。
【0006】この他、被加工材の表面に樹脂を主成分と
する潤滑剤を予めコートしておいたり、あるいはビニー
ルやテフロンなどの合成樹脂フィルムを貼り付けておく
方法も提案されているが、取扱いやコート処理性、加工
後の除去性において満足し得るものとは言い難い。
【0007】ところで伸線加工の場合は、焼鈍後の線材
を脱スケールした後、前処理および潤滑剤付与の後伸線
加工するのが一般的であり、鋼線の場合は脱スケール後
の前処理として石灰石鹸皮膜、リン酸塩皮膜、硼砂皮膜
のいずれかが採用されている。一方、ステンレス鋼の場
合は、樹脂皮膜あるいは蓚酸塩皮膜形成処理が前処理法
として採用される。いずれの場合も前処理の後、二次的
潤滑剤として金属石鹸と無機物を主体とする粉末状の乾
式伸線用潤滑剤、前記のプレス油に類似した組成の油性
伸線用潤滑剤、あるいは主として表面粗度の改善を目的
とする仕上げ用の水溶性湿式伸線用潤滑剤、のいずれか
を前記前処理皮膜の上へ付与して伸線加工が行われる。
これら二次的潤滑剤は伸線加工時の潤滑の主力となるも
のである。
【0008】これら伸線用潤滑剤の選択に当たっては、
伸線の方法、材質、脱スケール法、前処理の種類、伸線
後の要求特性等を十分に考慮して適宜選定すべきである
が、それらは相互且つ複雑に関連し合っているためその
選択は意外に難しい。現にステンレス鋼管の様な難加工
材料の伸管(抽伸)加工に用いられている潤滑剤や潤滑
方法(処理工程)でも、潤滑性能、取扱い性、除去性、
廃液の公害性などの全ての要求を満足しているとは言え
ない。
【0009】例えば、比較的軽度の加工には前述のプレ
ス油に類似した組成の潤滑油(以下引抜き油)が使われ
るが、加工度が高くなる(苛酷な加工になる)につれ焼
付が発生しやすくなる。そこでこの様な場合は、予め素
管に下地処理を施して蓚酸塩皮膜を形成した後、化成金
属石鹸皮膜剤等を付与して潤滑性能を高める方法が知ら
れている。しかしこの蓚酸塩皮膜潤滑法では、化学反応
によって被加工材の表面に蓚酸第一鉄が形成されるた
め、これを除去するには脱脂だけでなく酸洗も必須とな
ること、潤滑処理工程が前記伸線加工の潤滑処理と同様
に複雑であること、化成処理や脱脂・酸洗処理で廃液が
出るためその処理には多大の設備と労力が必要になるこ
と、高耐食性の材料では化成処理自体が困難で均一な化
成皮膜が形成され難いため高精度の加工が難しい、とい
った様々の問題が指摘される。
【0010】こうした問題の改善策として、超高粘度の
樹脂を低沸点溶剤に溶解させた潤滑剤が提案されている
が、使用時に溶剤が徐々に発揮するため濃度管理が煩雑
であり、しかも溶剤の揮発が早いため液切りの過程で乾
燥が進行しすぎて膜厚が不均一になり、表面粗度に悪影
響を及ぼすという重大な欠点がある。それに加えて、殆
んどの有機溶剤は毒性や火災の危険性から法的な使用規
制がなされているし、健康状の問題もある。
【0011】チタンの伸管(抽伸)加工においては、前
述の蓚酸塩皮膜潤滑法と同様のリン酸塩皮膜潤滑法の他
に、前処理として素管に熱処理や陽極酸化を施し、表面
にチタン酸化物を形成した後、金属石鹸と樹脂を主成分
とする潤滑剤を付与して伸管(抽伸)加工する方法が知
られているが、前述の蓚酸塩皮膜潤滑法と同様、素管表
面のチタン酸化物を除去するのに酸洗工程が必須であ
り、且つ複雑な潤滑処理工程を必要とするといった問題
がある。特に、高温熱処理により形成したチタン酸化物
皮膜は、酸洗工程でも容易に除去することができないの
で、苛性ソーダ浴への浸漬後、硝弗酸溶液で洗浄すると
いった複雑な工程が必要となる。
【0012】こうした状況の下で本出願人らは、優れた
潤滑性を有すると共に、加工後は容易に除去し得る様な
潤滑剤の開発を期して研究を進めており、先に特開昭6
1−87795号や同62−84193号に開示した様
な水系潤滑剤を開発した。そしてこれらの潤滑剤を使用
することにより、潤滑処理工程が簡略化されると共に廃
液に係わる問題が解消され、また膜厚の不均一さによる
問題もある程度改善することができた。
【0013】しかしながら、これらの潤滑剤は基本的に
水系樹脂乳化液を必須とするものであるから、使用中の
安定性に若干の問題があり、たとえば酸成分の混入や夏
冬の温度差による影響もあって長期の使用に対し、安定
性の問題や加工中に潤滑カスが堆積して作業性を悪くし
たり、プレスによる板成形においてはプリントマーク
(星目)の発生や機械メンテナンスの悪化などの未解決
の問題を残している。
【0014】以上の様に、ステンレス鋼の如き難加工材
料の塑性加工に適用されている現状の潤滑剤や潤滑法に
は種々の問題があり、殊に深絞り加工においては効果的
な潤滑性の確保、腐食性および脱脂性;伸線加工におい
ては潤滑付与工程の複雑さと廃液処理の問題;伸管加工
においては潤滑付与工程の複雑さと取扱い性、公害、安
定性(潤滑剤の寿命)が、夫々未解決の問題としてその
改善が求められている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の様な問
題点に着目してなされたものであって、その目的は、た
とえば特開昭62−84193号に開示した様な潤滑剤
に残された未解決の問題点を克服すると共に、伸管のみ
ならず他の形態の塑性加工においてもそれ以上の潤滑性
能を発揮し、更には昨今の地球環境問題に鑑みて、より
簡単な方法で加工後のワークから該潤滑剤を容易に除去
できる様な水系潤滑剤を提供しようとするものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すること
のできた本発明に係る塑性加工用潤滑剤の構成は、炭
酸、第2りん酸、第3りん酸、メタ硼酸、四硼酸よりな
る群から選択される無機酸のアルカリ金属塩5〜20重
量%を含有すると共に、炭素数12〜14の脂肪酸のア
ルカリ金属塩を、上記無機酸のアルカリ金属塩の3/1
0〜5/10の量含有する水溶液からなり、若しくは該
水溶液100重量部に対して、更に他の成分として1〜
5重量%の固体潤滑剤を配合したものであるところに要
旨を有するものである。
【0017】
【作用および実施例】以下、本発明に係る潤滑剤の構成
成分及び含有率を定めた理由を実験の経緯を追って詳述
する。まず本発明者らは、前記特開昭62−84193
号公報に開示した水系潤滑剤に残された問題点として、
潤滑成分の主剤が乳化状態(エマルジョン)であり、
工程中混入する酸や水、スラッジの影響により劣化し易
いこと、ステアリン酸カルシウムの如き分散質となる
成分の配合量が、分散媒である樹脂乳化物に対して多い
ため付着膜厚さが厚くなること、に着目し、乳化状態を
とらず水に対して均一に溶解し、且つ上記公開発明と同
等もしくはそれ以上の潤滑性を発揮し得る様な物質を探
索した。
【0018】探索の第一として、安定性を確保するには
水に易溶性の無機物が好ましいと考え、様々の無機物に
ついて潤滑特性を調べることとした。水に易溶性の無機
物は無数に存在するが、前述の要件に加えて、人体及び
地球環境に対して有毒・有害なものは除外した。ちなみ
に、塩酸塩は金属を腐食させる性質が強く、クロム塩酸
は重金属で毒性が強く、マンガン酸塩は重金属で毒性が
強く、硝酸塩は酸化作用が強く、且つ硝酸塩の一つであ
るNaNO3 はニトロソアミン(発癌性物質)生成の恐
れがあり、水酸化物のうち水に溶性の化合物はpHが高
く人体(肌)への影響が強いので、いずれも除外した。
【0019】その結果、表1に示す如くアルカリ金属の
炭酸塩、重炭酸塩、硫酸塩、りん酸塩、珪酸塩、硼酸塩
は要件に叶うものと認識し、夫々の無機塩の5%水溶液
を調製して該溶液の安定性と潤滑性を調べた。
【0020】尚、潤滑性の評価方法としては、本出願人
が先に開発した潤滑性能試験法を採用した。即ち、図1
(A)〜(C)に示す如く、内面に供試潤滑剤を塗布し
たステンレス鋼製短管1をダイス2に隙間をおいて挿入
配置し、上方に載せた鋼球3をラム4によって強引に押
込んで短管1を圧延し、圧延された短管1の内面の状態
や鋼球3の表面状態と荷重から潤滑剤の性能を評価する
もので、実際の条件よりも過酷な条件で潤滑剤の性能を
厳格に判定することができる。以下、この試験法を鋼球
通し試験法と呼ぶ。
【0021】表1には、各無機塩の5%水溶液の安定性
と上記鋼球通し試験の結果を示す。潤滑性の評価は、圧
延後のステンレス短管の内面傷の状態、鋼球の表面キズ
の状態、荷重から総合的に判断した。この結果より、△
以上の評価が得られた無機塩を、潤滑剤として使用でき
る可能性が高いものと位置づけた。
【0022】
【表1】
【0023】しかしながらこれら無機塩の水溶液は表面
張力が高く、金属に対する濡れ性が悪い。このことは、
これら無機塩を潤滑剤として利用する上で大きな障害に
なることが予想された。この問題を解決する方法として
は、界面活性剤による表面張力の低減が有効と考えられ
るが、非イオン系や陽イオン系の界面活性剤は無機塩水
溶液と相溶しないため、発明者らは界面活性剤の枠を拡
大し、無機塩に対し相溶性と表面張力低減効果を有し、
且つ無害なものを探索した。
【0024】その結果、脂肪酸アルカリ金属塩がこの目
的に叶うことを見い出した。尚、脂肪酸アルカリ金属塩
の一般的性質としてはR(アルキル基)のC(炭素数)
が小さい程水への溶解性が良く、また水溶液の凝固点は
濃度が高い程低くなり、Cが大きくなるにつれて同様の
傾向が見られる。また、C12以下のものは入手しずらい
ばかりでなく潤滑を補助する力が弱い。一方、C18以上
のものも高価で入手しずらく且つ溶解性が極端に悪くな
る。この様なところから、脂肪酸アルカリ金属塩として
はC12〜C18の飽和もしくは不飽和の脂肪酸のアルカリ
金属塩が好ましく、中でも経済性を加味するとカリウム
塩とナトリウム塩が好ましい。
【0025】上記の様な予備試験結果を元に、上記無機
塩と脂肪酸アルカリ金属塩を適当な比率で混合してやれ
ば、目的にかなう水性潤滑剤が得られるのではないかと
考え、これら両者の様々の混合物について、酸洗したス
テンレス鋼材に対する濡れ性を調べた結果、各無機塩に
対し大体20重量%以上の脂肪酸アルカリ金属塩を配合
すれば100%の濡れ率が得られることを確認した。
尚、脂肪酸アルカリ金属塩の配合量が多くなるほどよく
なるという訳ではなく、配合量が多すぎると泡立ちの増
加や溶液の安定性が低下する傾向が生じてくるので、6
0重量%位がその限界と判断した。
【0026】このことを確認するため、表1の評価が△
以上であった無機塩(珪酸塩を除く)を夫々5重量%と
脂肪酸アルカリ金属塩3重量%(無機塩に対し60%の
脂肪酸アルカリ金属塩)との混合物を水溶液とし、60
℃に保って溶解状態を調べた。尚脂肪酸アルカリ金属塩
としては、C12〜C18の脂肪酸(ラウリン酸:C12,ミ
リスチン酸:C14,パルミチン酸:C16,オレイン酸:
18,ステアリン酸:C18)ナトリウム及びカリウム塩
を用いた。結果を表2に示す。
【0027】
【表2】
【0028】表2からも明らかである様に、無機塩G、
H、I、Jは脂肪酸アルカリ金属塩と相溶しない。これ
は、無機塩が解離したときの水素イオン濃度が高いた
め、脂肪酸アルカリ金属塩が中和されて脂肪酸に分解す
るためと思われる。また無機塩C、Dを併用すると激し
い発泡が見られ、安定な溶液とは言えない。また、金属
塩の種類にもよるが、脂肪酸のアルキル基が大きくなる
につれて溶液粘度が高くなる傾向があり、この傾向はC
16以上で明確に表われてくる。プリントマーク(星目)
や潤滑カスの発生抑制の為には、潤滑膜ができるだけ薄
いことも条件の一つであり、粘度が高くなることは好ま
しいことではない。従って本発明においては、C16未満
の脂肪酸アルカリ金属塩の方が好ましい。また無機塩に
対する脂肪酸アルカリ金属塩の配合比率を60重量%か
ら20重量%へ減らして同様に安定性等を調べたとこ
ろ、下記表3からも明らかである様に表2とほぼ同様の
結果を得た。
【0029】
【表3】
【0030】以上の結果より、無機塩A、B、E、F、
K、L、M、S、T、U、VとC12〜C14の脂肪酸ナト
リウム又はカリウム塩を併用すると、60℃という温度
条件の下でも増粘することなく安定な溶液が得られる。
【0031】次に上記で得た安定溶解の結果を踏まえ、
無機塩5重量%−脂肪酸アルカリ金属塩1及び3重量%
の混合溶液を用いて前述の鋼球通し試験を行ったとこ
ろ、無機塩5重量%単独で“△”の評価であったものが
全て“○”に向上し、濡れ性改善の効果と脂肪酸アルカ
リ金属塩による補助潤滑効果が相乗的に発揮され、この
混合物は、アクリル樹脂乳化物に匹敵する潤滑性を発揮
し得るものと思われた。
【0032】そこで、脂肪酸アルカリ金属塩の添加量と
潤滑性の関係を詳しく調べるため、安定に相溶する無機
塩5重量%液に対し、脂肪酸アルカリ金属塩のうちC12
ラウリン酸カリウムを夫々0.0、0.5、1.0、
1.5、2.0、2.5、3.0重量%を混合した溶液
を調製し、各溶液を素管へ塗布した後、100℃の温風
で30分間乾燥させてからプラグ抽伸を行なったときの
潤滑性を評価した。尚、比較潤滑剤としては、下記成分
組成のものを用いた。
【0033】 アクリル酸ブチル・メタクリル酸メチル共重合物(Tg13℃)15重量% マレイン酸ブチル 5重量% ステアリン酸カルシウム40重量%水分散液 80重量%
【0034】結果は表4(素管としてチタン合金:H4
630TTP35Dを用いた場合)及び表5(素管とし
てステンレス鋼:SUS304を用いた場合)に示す通
りであり、ラウリン酸カリウム1.5重量%から準良好
あるいは良好に転じ、2.0〜2.5重量%でほぼ良好
となるが、3重量%では逆に準良好に低下する傾向がみ
られる。また、いずれの無機塩についても、2.0〜
2.5重量%のラウリン酸アルカリ金属塩の併用によ
り、比較潤滑剤に比べてほぼ同等の潤滑性が得られる。
【0035】
【表4】
【0036】
【表5】
【0037】ところで、この評価試験の途中で、比較潤
滑剤の乾燥後の膜厚が供試潤滑剤のそれに比べて異常に
厚くなることに気付いたので、膜厚を平均付着量として
調べたところ、比較潤滑は13g/m2 であるのに対
し、供試潤滑剤は0.3〜0.7gであった。このこと
から乾燥後の膜厚が潤滑性に影響を及ぼしているのでは
ないかと考え、供試潤滑剤の膜厚をより厚くして(但
し、前述のプリントマークや潤滑カスの発生に影響しな
い程度)比較するため、無機塩とラウリン酸カリウムの
溶液濃度を高めて同様の評価試験を行なった。即ち、無
機塩の濃度を10、15、20重量%に夫々高めると共
に、ラウリン酸カリウムを無機塩の20〜60重量%の
範囲で配合して各々の付着量を調べた。その結果、無機
塩10重量%では0.6〜1.2g/m2 、15重量%
では1.1〜2.2g/m2 、20重量では1.6〜
2.8g/m2 であった。これら濃度を高めた試料を、
再び表5と同じ条件でプラグ抽伸して潤滑性を評価した
結果を表6,7,8に示す。
【0038】表6〜8からも明らかである様に、無機塩
の濃度を上げることにより、脂肪酸アルカリ金属塩であ
るラウリン酸カリウムの配合比率が低い領域(無機塩量
に対し20%の領域)で潤滑性の良化が認められるが、
それ以外は殆んど変わらないし、表5の結果と同様に無
機塩量に対して40重量%のラウリン酸カリウムを配合
したものが最良の結果を得た。尚無機塩の配合量につい
ては、20重量%を超える高濃度にしても、潤滑性はそ
れ程向上せず、多すぎるとかえって付着量の増加や溶解
性の低下が生じるので好ましくないと判断した。
【0039】
【表6】
【0040】
【表7】
【0041】
【表8】
【0042】従来技術である比較潤滑剤と前記濃度別供
試潤滑剤の潤滑性能の違いをより詳しく調べる為、プラ
グ抽伸の条件をより苛酷にして評価した。尚供試潤滑剤
としては、無機塩を5、10、15、20重量%含み該
無機塩に対して40重量%のラウリン酸カリウムを配合
したものを用いた。プラグ抽伸条件を表9,10に、プ
ラグ抽伸の結果を表11〜13に示す。
【0043】
【表9】
【0044】
【表10】
【0045】
【表11】
【0046】
【表12】
【0047】
【表13】
【0048】表11〜13からも明らかである様に、
E、F(硫酸塩)を除く無機塩を用いたものは、良好な
結果が得られている。また溶液濃度別にみると、最も低
濃度の無機塩(5重量%)にラウリル酸カリウム(2重
量%)を含有させたものの潤滑性能は比較潤滑とほぼ同
等であるが、それ以外はいずれも優れた潤滑性を示して
おり、特にK、Lは良好な結果を示している。
【0049】以上の結果から、無機塩のうち炭酸、第2
リン酸、第3リン酸、メタ硼酸、四硼酸のアルカリ金属
塩、殊にナトリウム又はカリウム塩5〜20重量%を含
み、且つC12〜C14の脂肪酸のアルカリ金属塩、殊にナ
トリウムまたはカリウム塩を上記無機塩に対し重量換算
で30〜50重量%(無機塩に対して3/10〜5/1
0)混合した水溶液は、比較潤滑剤に比べ優れた潤滑性
を示すことを確認した。
【0050】次に、前述の無機塩同士を混合しても差し
支えないかどうかを確認するため、無機塩の総含有が1
5重量%となる様に任意の比率で混合、夫々ラウリン酸
アルカリ塩を2〜8%配合してなる潤滑剤を用いて、前
記条件IVで引抜き実験を行ったところ、単一無機塩と脂
肪酸アルカリ塩の組み合わせと同様に良好な結果を得
た。これより、無機塩同士の混合も可能と判断される。
また、2種以上の脂肪酸アルカリ塩を併用した場合も同
様の結果が得られた。
【0051】更に発明者らは、前述の選ばれた無機塩と
脂肪酸アルカリ金属塩の混合水溶液に固体潤滑剤を配合
すれば、潤滑性を一段と高めることができるのではない
かと考えた。また、これら固体潤滑剤の添加量が少量で
あれば、安定性を阻害することもないと思われるので、
それらの添加効果を調べた。
【0052】固体潤滑剤としては、金属石鹸(ステアリ
ン酸カルシウム等)、無機固体潤滑剤粉末(黒鉛、タル
ク、雲母等)等が挙げられるが、実験ではステアリン酸
カルシウム、黒鉛及び雲母を選択し、それらを0.5〜
7重量%添加したときの液の安定性及び潤滑性能を調べ
た。
【0053】結果は表14に示す通りであり、1重量%
以上での添加で潤滑性は明らかに向上することが分か
る。但し、固体潤滑剤を5重量%を超えて配合すると、
沈殿を生じたり安定性に問題が生じてくる。従って、固
体潤滑剤を併用するときの好ましい添加量は、前記水溶
液100重量%に対して1〜5重量%の範囲が好まし
い。尚固体潤滑剤は夫々単独で添加してもよく、或は2
種以上を複合添加してもかまわない。
【0054】
【表14】
【0055】一方、前述の潤滑剤が板状材料の深絞り性
に対してどの程度の効果があるかを確認するため、SU
S304の円板材を円筒絞り加工し、フランジ部の拘束
であるしわ押さえ力に対する成形性を調べた。尚、比較
剤としては、ステンレス鋼板の深絞りに実績のある市販
油(日本工作油社製のプレス油「G−755B」)を用
いた。結果を表15,16に示す。
【0056】
【表15】
【0057】
【表16】
【0058】表15は、無機塩Uとラウリン酸カリウム
の各配合量を変えた実験例、表16は各無機塩10重量
%に夫々ラウリン酸カリウム4重量%を配合したものの
絞り性を調べた結果を示したものであり、いずれも市販
プレス油よりも良好であった。これらの結果から、絞り
においても前述の引抜き評価で得られた適正成分範囲で
目的を満足できることが分かった。尚、潤滑剤濃度が高
くなる程絞り性は向上する傾向がみられるが、無機塩濃
度が20重量%を超えると潤滑カスが多く発生するの
で、作業上好ましくない。更に温間深絞り加工への適性
を調べるため、表17に示す条件で円筒絞り試験を行な
ったところ、同表に示す如く市販油より優位であること
を確認した。
【0059】
【表17】
【0060】最後に前記11〜16に示した各配合組成
の供試潤滑剤を用いて引抜き及び絞りを行った供試材料
について、50℃に加温した温水に浸漬して脱脂を行な
ったところいずれも1分で完全に脱脂(除去)すること
ができた。
【0061】
【発明の効果】本発明は以上の様に構成されており、特
定の無機塩と脂肪酸アルカリ金属塩を含む水溶液、若し
くはこれらに固体潤滑剤粉末を分散させた本発明の潤滑
剤は下記の様な効果を発揮する。
【0062】(1) 高い潤滑性を有する。 (2) 液の安定性が良い。 (3) 火災の危険が無い。 (4) 加工後の除去が極めて容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】潤滑性能試験に用いた方法を示す断面説明図で
ある。
【符号の説明】
1 ステンレス製短管 2 ダイス 3 鋼球 4 ラム
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10M 129:56) C10N 10:02 10:06 30:06 40:24 70:00 (72)発明者 松代 幸三 山口県下関市長府港町13番1号 株式会社 神戸製鋼所長府北工場内 (72)発明者 手島 修 山口県下関市長府港町13番1号 株式会社 神戸製鋼所長府北工場内 (72)発明者 田中 徹 山口県下関市長府港町13番1号 株式会社 神戸製鋼所長府北工場内 (72)発明者 木村 茂樹 東京都港区芝5丁目29番14号 日本工作油 株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭酸、第2りん酸、第3りん酸、メタ硼
    酸、四硼酸よりなる群から選択される無機酸のアルカリ
    金属塩5〜20重量%を含有すると共に、炭素数12〜
    14の脂肪酸のアルカリ金属塩を、上記無機酸のアルカ
    リ金属塩の3/10〜5/10の量含有する水溶液から
    なることを特徴とする難加工性金属材料の塑性加工用潤
    滑剤。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の水溶液100重量部に対
    して、1〜5重量%の固体潤滑剤を配合したものである
    ことを特徴とする難加工性金属材料の塑性加工用潤滑
    剤。
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