JPH0748297A - 芳香族化合物の臭素化方法 - Google Patents

芳香族化合物の臭素化方法

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JPH0748297A
JPH0748297A JP5195930A JP19593093A JPH0748297A JP H0748297 A JPH0748297 A JP H0748297A JP 5195930 A JP5195930 A JP 5195930A JP 19593093 A JP19593093 A JP 19593093A JP H0748297 A JPH0748297 A JP H0748297A
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JP
Japan
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bromination
aromatic compound
acid
brominating
present
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JP5195930A
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English (en)
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Hisao Eguchi
久雄 江口
Shizuo Fujisaki
▲静▼男 藤▲崎▼
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Tosoh Corp
Original Assignee
Tosoh Corp
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    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
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    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】芳香族化合物の臭素化を簡便にかつ効率的に行
う方法を提供する。 【構成】芳香族化合物を有機溶媒中、プロトン酸存在下
に1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントインを
用いて臭素化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、芳香族化合物の臭素化
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】芳香族化合物の臭素化は、通常、臭素化
剤として臭素を用いて行われる。フェノール類などの活
性芳香族化合物の臭素化は臭素単独により容易に進行す
るが、アルキルベンゼン類やハロベンゼン類、又はその
他の不活性基を有する芳香族化合物の臭素化は臭素単独
では困難であり、通常、ルイス酸触媒を併用することに
より達成される。該臭素化方法において多用されるルイ
ス酸触媒としては、塩化アルミニウムや塩化鉄、鉄粉
(系中で臭化鉄に変化し触媒作用を示す)等が挙げられ
る。
【0003】ところで、これらルイス酸触媒を用いる臭
素化方法は、以下に示すような問題点を有するため、芳
香族化合物の臭素化方法としては満足すべきものではな
い。 窒素又は酸素等の原子を含む反応原料に対しては、添
加したルイス酸がこれらの原子に配位するため、触媒活
性が大幅に低下する。 反応後、添加したルイス酸触媒及びその分解物を除去
するため、繁雑な操作を必要とする。 上記の問題点を解決すべき方法として、プロトン酸を添
加して臭素化活性を向上させる方法が考えられる。米国
文献(J.Org.Chem.,30,304,196
5)では、硫酸水溶液中、臭素化剤にN−ブロモスクシ
ンイミド(以下、NBSと略記する)を用いる方法によ
り、ベンゼン、トルエン、クロロベンゼン、ニトロベン
ゼン等の不活性芳香族化合物の臭素化が可能になると報
告されている。更に、該文献では、同様の条件下、臭素
化剤に臭素を用いる方法では臭素化反応は殆ど進行しな
いと報告されている。すなわち、プロトン酸を添加して
臭素化活性を向上させる方法は、臭素化剤にNBSを用
いることにより初めて達成された。米国文献で開示され
たプロトン酸を用いる臭素化方法は、前記したルイス酸
系の問題点を解決すべき有用な方法として注目される。
【0004】しかし、この米国文献の方法は、臭素化剤
のNBSに対して大過剰の硫酸水溶液と大過剰の反応原
料を必要とすることから、経済性及び汎用性に乏しく、
芳香族化合物の臭素化方法としては、やはり満足できる
ものではない。該方法では、臭素化活性を向上させるた
めに大過剰の硫酸水溶液が必要となり、更に、NBSは
硫酸水溶液に溶解しないため、大過剰の反応原料を用い
溶解性を高めている。すなわち、大過剰の反応原料が反
応溶媒の働きを兼ねているため、この方法は溶媒効果の
ある反応原料にしか適応できず、例えば反応原料が固体
の場合には適応できない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
の方法では満足できなかった芳香族化合物の臭素化方法
を提出することにある。すなわち、従来行われている臭
素−ルイス酸系の問題点を解決し、簡便で汎用性に優れ
た臭素化方法を提出することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の事
情に鑑み、簡便で汎用性に優れた芳香族化合物の臭素化
方法を提案すべく鋭意検討した結果、芳香族化合物を有
機溶媒中、プロトン酸存在下に1,3−ジブロモ−5,
5−ジメチルヒダントイン(以下、DBMHと略記す
る)を用いて臭素化することにより、芳香族化合物の臭
素化が容易に進行することを見出し、本発明を完成させ
るに至った。本発明の方法は、従来法の問題点を解決
し、広範囲の反応原料に適応可能な汎用性に優れた臭素
化方法である。
【0007】臭素化剤に臭素を用いる方法では、通常、
プロトン酸の添加効果は殆ど発現しない。前記した米国
文献にあるように臭素化剤にNBSを用いる方法では、
プロトン酸の添加により臭素化活性が向上するが、その
効果は小さく、大過剰のプロトン酸の添加が必要であっ
た。現在では非常に多数の臭素化剤が提案されている
が、臭素化剤にDBMHを用いた場合のみ、前記したよ
うな優れた効果が発現したことは驚きである。
【0008】以下、本発明の詳細について説明する。
【0009】本発明の方法は、芳香族化合物の臭素化に
適応される。特に、アルキルベンゼン類やハロベンゼン
類、又はその他の不活性基を有する芳香族化合物の臭素
化に有効である。更に、この方法は、臭素−ルイス酸系
の適応が困難であった含窒素及び/又は含酸素芳香族化
合物の臭素化にも有効である。
【0010】本発明の方法は、有機溶媒中で実施され
る。本発明の方法において使用される有機溶媒について
は格別の限定はないが、通常、四塩化炭素、クロロホル
ム、ジクロロメタン等のハロゲン系溶媒中で実施され
る。
【0011】本発明の方法は、プロトン酸存在下に実施
される。本発明の方法において使用されるプロトン酸に
は格別の限定はなく、例えば、硫酸、塩酸、過塩素酸、
メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエン
スルホン酸、トリフロロメタンスルホン酸、トリフロロ
酢酸、トリクロロ酢酸等が使用される。
【0012】芳香族化合物を有機溶媒中、プロトン酸存
在下にDBMHを用いて臭素化することにより、芳香族
化合物の臭素化が容易に進行する。
【0013】本発明の方法により、芳香族化合物の臭素
化反応が容易に進行した理由は必ずしも明確でないが、
本発明の方法では、まずDBMHに対してプロトン化が
起こり、プロトン化されたDBMH中間体が生成する。
この中間体はブロモカチオンを放出しやすい性質を有す
るため、不活性な芳香族化合物に対しても臭素化反応が
容易に進行すると考えられる。
【0014】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように本発明の
方法によれば、従来の問題点を解決して、簡便な操作で
芳香族化合物の臭素化を容易に行うことができる。
【0015】更に、本発明の方法は、臭素−ルイス酸系
では困難であった含窒素及び/又は含酸素芳香族化合物
の臭素化にも有効であり、加えて前記した米国文献の方
法では困難であった固体原料の臭素化にも有効である。
従って、本発明の方法は、広範囲の反応原料に適応可能
な汎用性の高い臭素化方法である。
【0016】
【実施例】以下に本発明の方法を実施例により具体的に
説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるも
のではない。
【0017】実施例1 温度計、攪拌翼及び冷却管を有する容量50mlの四ッ
口フラスコに、トルエン(0.92g,10mmo
l)、DBMH(1.43g,5mmol)を仕込み、
これにジクロロメタン10mlを加えて溶解した。続い
て、これに濃硫酸(0.49g,5mmol)を加えて
原料溶液を調製した。
【0018】この原料溶液を遮光下、30℃で2時間攪
拌した。反応後、該溶液を十分に水洗し、ガスクロマト
グラフィーによる分析を行った。反応条件及び反応結果
を表1に示す。
【0019】実施例2〜6 実施例1に準じ、表1に示した条件下で反応を実施し
た。反応結果は表1にまとめた。
【0020】比較例1〜4 実施例1に準じ、表1に示した条件下で反応を実施し
た。反応結果は表1にまとめた。
【0021】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07B 39/00 D 7419−4H 61/00 300 C07C 17/12 41/22 43/225 A 7419−4H

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】芳香族化合物を有機溶媒中、プロトン酸存
    在下に1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントイ
    ンを用いて臭素化することを特徴とする芳香族化合物の
    臭素化方法。
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