JPH074806U - 直動式動弁機構 - Google Patents

直動式動弁機構

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JPH074806U
JPH074806U JP3424893U JP3424893U JPH074806U JP H074806 U JPH074806 U JP H074806U JP 3424893 U JP3424893 U JP 3424893U JP 3424893 U JP3424893 U JP 3424893U JP H074806 U JPH074806 U JP H074806U
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JP
Japan
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bucket
cam
oil
valve
sliding contact
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Pending
Application number
JP3424893U
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English (en)
Inventor
一貴 天方
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Subaru Corp
Original Assignee
Fuji Jukogyo KK
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Publication date
Application filed by Fuji Jukogyo KK filed Critical Fuji Jukogyo KK
Priority to JP3424893U priority Critical patent/JPH074806U/ja
Publication of JPH074806U publication Critical patent/JPH074806U/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 カムと摺接するバケットにオイル溜めを設け
て、摺接部の潤滑性能を向上し、長期間エンジン停止し
た後も始動時の摩耗、衝突音等を有効に低減する。 【構成】 バルブ3のステムエンド3bに有底筒状の大
径のバケット20を移動可能に支持して連結し、このバ
ケット20にカム13を摺接し、カムリフトにより直接
的にバルブ3を開閉する。またバケット20のカム13
側に所定の高さ、形状の側壁26を立設して、上方開口
したオイル溜め27を設け、飛沫オイルをオイル溜め2
7で捕獲して貯え、このオイルによりカム13とバケッ
ト20との摺接部28を、エンジン運転中及びエンジン
停止後の始動時に最初から潤滑する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、車両用エンジンの直動式(DOHC)の動弁機構に関し、詳しくは カムとバルブのステムエンドに連結される有底筒状のバケットとの摺接部の潤滑 構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、直動式動弁機構は、バルブの延長線上に有底筒状のバケットを介して カムが配置され、カムの回転により直接的にバルブをリフトする。またバルブク リアランスを調整するため、バケットとカムとの間に所定の厚さのアジャストシ ムが挿入されたり、またはバケットの内部でバルブとの間に油圧式ラッシュアジ ャスタが装着されている。ここで直動式の場合は、ロッカアーム式のようなレバ ー比を利用できないので、カムリフトが大きく、このためカムとバケットとの摺 接部の領域が広いことから、この摺接部の潤滑が重要になる。
【0003】 カムとバケットの潤滑としては、一般にロッカカバーの内部には他の部位に供 給された潤滑油のオイル飛沫が存在するため、このオイル飛沫をカムやバケット で捕獲して潤滑する場合が多い。この潤滑方式によると、エンジン運転中は常に 多量のオイル飛沫が存在してカムとバケットの摺接部を良好に潤滑することがで きるが、エンジンが特に長期放置された後に再始動する際には潤滑不良を生じる 。
【0004】 即ち、バケットやアジャストシムの表面はカムとの摺接を良好にするため、若 干凸の平坦に形成されている。このためエンジン停止後はこの摺接部に付着した オイルが溜まり続けることができずに流下し、長期間放置の場合は油膜切れさえ 生じる。またエンジン始動時にはオイルポンプの駆動によりオイルが供給される が、各オイル通路を通って動弁機構の部品に到達するまでには、数秒、長い場合 は数分の時間がかかり、長期放置の場合は特に長い時間を要する。このため始動 時にカムとバケットやアジャストシムとの摺接部の潤滑オイルが不足して、摩耗 を生じ、金属同志の衝突による大きい衝突音を発生する。また摩耗対策として、 カム、バケット等の表面に耐摩耗処理を施すことが要求される等の不具合を招く 。そこでカムとバケット等との摺接部には、エンジン停止後も或る程度のオイル を残留させるオイル溜め手段を施し、始動時のオイル不足を防止することが望ま れる。
【0005】 従来、上記直動式動弁機構のカムとバケット等との摺接部にオイル溜めを設け たものに関しては、例えば特開昭62−105314号公報の先行技術がある。 この先行技術において、バケットがシリンダヘッドのガイドにより移動可能に支 持されている点に着目して、ガイドの周囲の一部のシリンダヘッドを碗形に形成 して、ガイドの上部とシリンダヘッドによりオイル溜めを設けることが示されて いる。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】
ところで、上記先行技術のものにあっては、シリンダヘッドを所定のオイル溜 めを有するように形成する必要があって、加工が煩雑になる。またオイル溜めは バケットの周囲の一部に設けられ、バケットのリフトの際に断続的に摺接部に給 油されるため、常時給油することはできない。更に、エンジン停止後はバケット とガイドとの間の隙間からのオイル洩れにより、長期間オイルを残留することは 困難である等の問題がある。
【0007】 本考案は、このような点に鑑み、直動式動弁機構においてカムと摺接するバケ ットにオイル溜めを設けて、摺接部の潤滑性能を向上し、長期間エンジン停止し た後も始動時の摩耗、衝突音等を有効に低減することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため本考案は、バルブのステムエンドに有底筒状の大径の バケットが移動可能に支持して連結され、このバケットにカムシャフトのカムが 摺接され、カムリフトにより直接的にバルブを開閉する直動式動弁機構において 、バケットのカム側に所定の高さ、形状の側壁を立設して、上方開口した状態で 常にオイルを貯留してカムとバケットとの摺接部を潤滑するオイル溜めを設ける ことを特徴とする。
【0009】
【作用】
上記構成による本考案では、エンジン運転時にカムのリフトによりバケットを 介してバルブが開閉され、このとき動弁系の飛沫オイルがバケットの上方開口し たオイル溜めで捕獲してその内部に多量に貯えられる。そしてカムとバケットの 摺接部が、オイル溜めのオイル中に浸漬した状態で直接潤滑される。エンジン停 止時にはバケットのオイル溜めからのオイル洩れがないことで、長期放置の場合 もオイル溜めには多量のオイルが残留する。そこで始動時にはカムとバケットの 摺接部が最初からオイル溜めのオイルにより良好に潤滑され、摩耗や衝突音を生 じることが防止される。
【0010】
【実施例】
以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。図1において、本考案の第 1の実施例について説明する。符号1はシリンダヘッドであり、シリンダヘッド 1の吸気または排気のポート2にバルブ3がバルブガイド4により支持して取付 けられる。バルブ3のヘッド3aはバルブシート5に着座するように配置され、 ステムエンド3bのリテーナ6にバルブスプリング7が閉弁方向に付勢される。 また直動式動弁機構10として、シリンダヘッド1のステムエンド3b付近の壁 部1aにはガイド孔11が同軸上に形成され、このガイド孔11に有底筒状の大 径のバケット20が移動可能に挿入してバルブ3に連結される。バケット20の バルブ3と反対側にはカムシャフト12のカム13が同軸上に配置され、カム1 3のカムリフトによりバケット20を介してバルブ3を直接的にリフトするよう に構成される。
【0011】 バケット20は円盤部20aに凹部21が形成され、この凹部21に所定の厚 さのアジャストシム22を挿入してバルブクリアランスが調整され、このアジャ ストシム22がカム13に摺接される。また凹部21の底21aとバケット20 の外部にはサービスホール23が設けられ、メンテナンス時にサービスホール2 3から工具を挿入してアジャストシム22を容易に脱着するようになっている。 更に、バケット20自体に飛沫オイルを利用した強制潤滑手段25が設けられて いる。
【0012】 強制潤滑手段25は、バケット20の表面積が大きく、その上方空間が空いて いることを利用したものである。そこでバケット20において凹部21の上方に 所定の高さの側壁26が垂直に延長形成され、この側壁26により上方開口して バケット略全域を占める大容量のオイル溜め27が形成される。そしてエンジン 運転中に飛沫オイルaをオイル溜め27に捕獲して貯え、エンジン停止後はサー ビスホール23がアジャストシム22により塞がれてオイル洩れがないことで、 オイル溜め27にオイルbをそのまま残留するように構成される。
【0013】 次に、この実施例の作用について説明する。先ず、エンジン運転時はカムシャ フト12によりカム13がアジャストシム22に摺接しながら回転し、カム13 のベースサークルの場合はバルブスプリング7によりバルブ3のヘッド3aがバ ルブシート5に着座して閉弁する。またカム13の山部によりアジャストシム2 2、バケット20を介してバルブ3に直接連結し、カムリフトに応じてバケット 20とバルブ3が移動して開弁する。こうしてカム13の回転により、所定のバ ルブタイミングでバルブ3が直動式に開閉する。
【0014】 このエンジン運転時には、オイルポンプが駆動し潤滑オイルが動弁機構10の カムシャフト12等に圧送して強制潤滑され、飛沫オイルaがバケット20、バ ルブ3等の周囲に付着してガイド孔11、バルブガイド4との嵌合部が潤滑され る。また飛沫オイルaはバケット20の上方開口するオイル溜め27で捕獲して 、その凹部21と側壁26の内部に多量に貯えられる。このためバケット20の アジャストシム22とカム13との摺接部28は、オイル溜め27のオイルb中 に浸漬した状態になって、摺接部28全域がそのオイルbにより常に強制潤滑さ れる。そこでカム13の山部の全域が給油状態でアジャストシム22に摺接して 、カムリフトに対しアジャストシム22以降が良好に摺接移動される。
【0015】 エンジン停止すると、飛沫オイルaは無くなるが、バケット20のオイル溜め 27ではサービスホール23がアジャストシム22により塞がれてオイル洩れが 無いため、エンジンが長期放置される場合も多量のオイルbが残留される。従っ て、エンジン始動時には、カム13とアジャストシム22との摺接部28が最初 からオイル溜め27のオイルbにより潤滑した状態で作動し、摩耗や衝突音を生 じることが防止される。このときカム13の回転によりオイル溜め27のオイル bが飛散してこのオイルbがバケット20等の周囲に供給され、このためバケッ ト20等の嵌合部も最初から良好に潤滑される。そしてオイルポンプの駆動で数 秒後に動弁機構10に給油されると、正常に潤滑作用され、バケット20のオイ ル溜め27に飛沫オイルaを補給してカム13とアジャストシム22との摺接部 28の潤滑が継続される。
【0016】 図2において、本考案の第2の実施例について説明する。この実施例はハイリ フトカムに適したものであり、バケット20の側壁30を先広がりに延設してオ イル溜め27が漏斗状に形成される。これ以外は第1の実施例と全く同様であり 、同一部分には同一の符号を付して説明を省略する。従ってこの実施例では、先 広がりの側壁30により飛沫オイルaを捕獲し易くなり、バケット20のオイル 溜め27の容量と共にオイル量が更に増大して、カム13とアジャストシム22 の潤滑に関して有利になる。またバケット20の直径d1に対して側壁30の直 径d2が大きくなるため、ハイリフトカムの場合にも側壁30をカム13と干渉 することなく任意に延長して形成することができる。
【0017】 図3において、本考案の第3の実施例について説明する。この実施例はバルブ 等の傾斜配置に適したものであり、バケット20の側壁31をく字形に屈曲して オイル溜め27が樽型に形成される。これ以外は第1の実施例と全く同様であり 、同一部分には同一の符号を付して説明を省略する。従ってこの実施例では、バ ケット20が傾く場合にも、オイル溜め27の形状によりその内部のオイルbが 溢れにくくなる。従って、図示のようにバルブ3が傾斜して配置されたり、車両 と共にエンジンが傾いて停止する場合にも、オイル溜め27に充分にオイルbを 残留確保することができる。
【0018】 以上、本考案の実施例について説明したが、オイル溜めの形状はこれのみに限 定されない。また油圧式ラッシュアジャスタを備えたものにも適応できる。
【0019】
【考案の効果】
以上に説明したように本考案によると、直動式動弁機構において、バケットの カムとの摺接部に飛沫オイルを利用した大容量のオイル溜めを設けた構成である から、エンジン運転中にその摺接部を充分に潤滑することができて、潤滑性能が 向上する。またエンジン停止中もオイル溜めにオイルを貯留することができるの で、始動時に最初から摺接部を良好に潤滑することが可能になる。このためカム とバケットやアジャストシムとの摩耗、衝突音が低減して、長寿命化し、フリク ションも低減する。またカム等の表面処理が不要になって、生産性が向上し、コ ストダウンも可能になる。始動時の潤滑が強化されるので、始動性も向上する。 更に、エンジン停止中カム等はオイル中に浸漬されるので、錆の発生が防止され る。
【0020】 バケットのオイル溜めは側壁を延長形成した構成であるので、加工が容易であ る。また側壁の高さ、形状等により所望のオイル溜めを形成して、ハイリフトカ ム、バルブ等の傾斜配置等に適応することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係る直動式動弁機構の第1の実施例を
示す断面図である。
【図2】本考案の第2の実施例を示す要部の断面図であ
る。
【図3】本考案の第3の実施例を示す要部の断面図であ
る。
【符号の説明】
3 バルブ 3b ステムエンド 13 カム 20 バケット 26 側壁 27 オイル溜め 28 摺接部

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バルブのステムエンドに有底筒状の大径
    のバケットが移動可能に支持して連結され、このバケッ
    トにカムシャフトのカムが摺接され、カムリフトにより
    直接的にバルブを開閉する直動式動弁機構において、バ
    ケットのカム側に所定の高さ、形状の側壁を立設して、
    上方開口した状態で常にオイルを貯留してカムとバケッ
    トとの摺接部を潤滑するオイル溜めを設けることを特徴
    とする直動式動弁機構。
  2. 【請求項2】 側壁は、垂直、先広がりまたは樽型に形
    成されることを特徴とする請求項1記載の直動式動弁機
    構。
  3. 【請求項3】 バケットは、底部のカム側の凹部に所定
    の厚さのアジャストシムがサービスホールを塞いだ状態
    で挿入され、この凹部のカム側に所定の高さの側壁が立
    設されることを特徴とする請求項1記載の直動式動弁機
    構。
JP3424893U 1993-06-24 1993-06-24 直動式動弁機構 Pending JPH074806U (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3424893U JPH074806U (ja) 1993-06-24 1993-06-24 直動式動弁機構

Applications Claiming Priority (1)

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JP3424893U JPH074806U (ja) 1993-06-24 1993-06-24 直動式動弁機構

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH074806U true JPH074806U (ja) 1995-01-24

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ID=12408871

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JP3424893U Pending JPH074806U (ja) 1993-06-24 1993-06-24 直動式動弁機構

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JP (1) JPH074806U (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017502212A (ja) * 2014-01-13 2017-01-19 アールディーエムオー カム潤滑槽を備えた内燃機関

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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