JPH0747899B2 - 自立電柱及びその建柱工法 - Google Patents

自立電柱及びその建柱工法

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JPH0747899B2
JPH0747899B2 JP26735490A JP26735490A JPH0747899B2 JP H0747899 B2 JPH0747899 B2 JP H0747899B2 JP 26735490 A JP26735490 A JP 26735490A JP 26735490 A JP26735490 A JP 26735490A JP H0747899 B2 JPH0747899 B2 JP H0747899B2
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彦逸 渡辺
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日本地工株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、電柱を支線または支柱等に依存することなく
自己植立状態に自立せしめる際、この自立状態を堅牢に
なし得るために用いる自立電柱及びその建柱工法に関す
る。
〔従来の技術〕 近年、市街地において環境美化のため或は通行の支障を
無くすため、または農耕地においても土地の有効利用や
機械化に伴う農耕上の支障を無くすために電柱の支線或
は支柱を無くすよう電柱自体を自立させて建柱する施工
法が採用されている。
第4図に周知の継ぎ電柱の自立建柱工法を示すと、施工
地に予めアースオーガによって縦孔を掘削し、基礎パイ
プの内腔に固設した係止部25aにアースオーガのスクリ
ュー先端部を係合してアースオーガを押し下げつつ回転
駆動することにより基礎パイプ25を上記縦孔に捻回押入
れし、次いでこの埋設された基礎パイプ25内に第1節の
電柱22を遊嵌し、次いで基礎パイプ1の係止部25aの下
方に埋め戻し土或は砂利26を充填すると共に電柱22と基
礎パイプ25との空隙に砂利24を充填し、地表部をコンク
リート23で固め、さらに第1節の電柱22の上に第2節の
電柱21を嵌合するものである。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところが、このような自立建柱工法においては、基礎パ
イプ25内に挿入した電柱22の垂直性は電柱22と基礎パイ
プ25との空隙に充填した砂24の詰め込み加減により調整
するしかなく、そのための作業は煩雑で労力を要するも
のであった。
また、従来の自立建柱工法においては電柱22を基礎パイ
プ25内に相当深く埋設する必要がありその分材料に無駄
が生じていた。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、自
立電柱の垂直性を調整するための作業能率を高め、材料
費にも無駄が出ないように改良された自立電柱及びその
建柱工法を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
上記の課題を解決するために、本発明の自立電柱は、ア
ースオーガ9のスクリュー刃の直径より僅かに大径に形
成し、その上縁から幾分下がった外周部にツバを固設す
ると共に、下縁には任意個数の掘削刃を突設し、且つ内
側下方寄りに前記アースオーガの先端突起部を嵌挿する
有孔部を設けた係止部を固設して成る基礎パイプと、該
基礎パイプの外径よりやや大径に形成すると共に、下方
付近の外周部に上下に所定間隔をおいて円周3等分点に
螺孔を穿設して成る鋼管ポールとから成り、前記ツバ上
に位置して該基礎パイプに緩やかに嵌挿した前記鋼管ポ
ールの螺孔にボルトを螺入締結して鋼管ポールと基礎パ
イプとを結合するようにしたのである。
また、本発明の自立電柱の建柱工法は、土中に埋設した
基礎パイプの上方から鋼管ポールを遊嵌して前記基礎パ
イプの上端から幾分下がった外周部に固設したツバに係
止すると共に、前記鋼管ポールの下方付近の外周に上下
にやや間隔を開けて少なくても円周上3等分点に穿設し
た螺孔の夫々にボルトを螺入し、前記鋼管ポールの垂直
自立性を調整しつつ各々のボルトを締着した上、前記鋼
管ポールと前記基礎パイプとの結合部周囲の地表面下に
コンクリートを充填して固定するようにしたのである。
〔作用〕
上記の構成により、鋼管ポールと基礎パイプの結合は土
中に埋設された基礎パイプの上端から幾分下がった外周
部に固設されたツバに係止されるまで鋼管ポールを基礎
パイプに対して遊嵌したうえ、鋼管ポールの外周に設け
た螺孔を介して基礎パイプの外周にボルト締めすること
により成される。
しかも、鋼管ポールの遊嵌部に対して外周から上下各々
3個のボルト締めを調整することにより基礎パイプのツ
バ上に自立せる鋼管ポールの垂直性を確保することがで
きる。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を図面を参照しながら説明する。
第1図は本発明の自立電柱の建柱用基礎を用いた継ぎ電
柱の建柱状況を示す立面図である。第2図は本発明の自
立電柱を示す図であり、第2図(a)は鋼管ポールの下
端部を示す部分側方図、第2図(b)は第2図(a)の
A−A線断面図、第2図(c)は基礎パイプの側方図、
第2図(d)は第2図(c)のB−B線断面図である。
第3図(a)〜(e)は本発明の建柱工法を示す工程図
である。
第1図及び第2図において、1は基礎パイプで、アース
オーガ9(第3図(c)参照)のスクリュー刃の直径よ
り僅かに大径に形成してあり、その上縁から幾分下がっ
た外周部にツバ2を固設してその上方に後述する鋼管ポ
ール3との遊嵌部1aを設ける一方、下縁には掘削刃6の
複数個を下方に突設してある。また、基礎パイプ1の内
側の下方寄りには中央にアースオーガ9の先端突起部を
嵌挿する有孔部5aを設けた係止部5を固設してあり、該
係止部5にアースオーガ9のスクリュー掘削刃の先端部
が係合し得てアースオーガ9の駆動に従い基礎パイプ1
の回転をなすものである。
一方、鋼管ポール3は、内径が上記基礎パイプ1の外周
よりやや大径を有するよう形成してあるため、第2図
(c)に示すように鋼管ポール3(2点鎖線で示す)の
下端を基礎パイプ1の上方より矢符の如く挿入すると、
第2図(b)の2点鎖線で示す如く鋼管ポール3の内周
に対して間隙を有した状態で遊嵌されるが、鋼管ポール
3の下縁はツバ2で係止されると共に、鋼管ポール3の
下方付近の外周に上下にやや間隔を開けて円周上3等分
点に穿設した螺孔4aの夫々にボルト4を螺入し締め付け
ることにより、鋼管ポール3の基礎パイプ1に対する結
合がなされる。
しかして、各ボルト4の締付け具合により鋼管ポール3
の基礎パイプ1に対する垂直度が調整可能であり、かく
して簡易なボルト締めにより鋼管ポール3の基礎パイプ
1に対する結合及び鋼管ポール3の垂直自立がなされ
る。
第1図に上記基礎パイプを用いて自立建柱した鋼管ポー
ルを示してあるが、電柱として使用する鋼管ポールは同
図示の如く、2本の分割した鋼管ポール3、3aを接合す
る継ぎ電柱としても良いし、また1本の鋼管ポールで形
成しても良い。
次に、第1図の建柱完成に至る工程を、第3図(a)〜
(e)を参照しながら説明する。
まず、摺鉢状の凹所7を地面に穿設した後、基礎パイプ
1のツバ2から下端に至る長さよりやや長い長孔であっ
て内径が基礎パイプ1の外径よりやや小径の縦孔8をア
ースオーガで掘削し、次いで基礎パイプ1の有孔部5aに
アースオーガ9の先端突起部を挿入してアースオーガ9
のスクリュー先端部を係止部5と係合させアースオーガ
9を押し下げつつ回転駆動することにより縦孔8に対し
て基礎パイプ1を捻回押入れすると、基礎パイプ1の切
削刃6は縦孔8の周壁を削り取りつつ進入し、基礎パイ
プ1と縦孔8との接触面は土中の圧力により密接して基
礎パイプ1の堅牢な建柱がなされる。
次いで、鋼管ポール3の下端付近の螺孔4aの夫々にボル
ト4を仮り止めしておいて該鋼管ポール3を基礎パイプ
1の上方遊嵌部1aに対しツバで係止されるまで挿入し、
鋼管ポール3の垂直性を計測しつつ各ボルト4の締付け
を堅固に行い、最後に凹所7の内壁に山止用の型枠10を
設け、その内側隙間部にコンクリート7aを充填して鋼管
ポール3と基礎パイプ1との接合部を固める。
〔発明の効果〕
上述したように、本発明の自立電柱の建柱構造及びその
建柱工法によれば、鋼管ポールと基礎パイプとの結合は
鋼管ポールの下端付近、即ち地表面付近に設けられたボ
ルトの締付けにより行うことができるから、従来のよう
に砂の詰め加減によるような煩雑な作業を行わなくても
鋼管ポールの垂直自立性を簡易且つ正確に調整すること
ができる。
また、鋼管ポールと基礎パイプとの結合は基礎パイプの
上方に設けられた遊嵌部のみに対してなされるから、鋼
管ポールの材料節減に有益である。
さらに、自立電柱の建柱用基礎として用いた基礎パイプ
は、従来のように鋼管ポールをその内腔に挿入する形式
ではなく、鋼管ポールをその外周に嵌挿する形式のもの
であるため、基礎パイプの外径が小さくてすみ、基礎パ
イプのねじ込み作業性が著しく容易になると共に、小径
化された際の余剰材料を縦長を長くする分に使うことが
できるが、地盤は深度を増すほど硬くなるからその余剰
材料を全部使用するほど縦長としなくても充分の堅牢性
を確保することができ、基礎パイプの材料の節減に有益
である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の自立電柱の建柱基礎を用いた継ぎ電柱
の建柱状況を示す立面図である。 第2図は本発明の自立電柱を示す図であり、第2図
(a)は鋼管ポールの下端部を示す部分図、第2図
(b)は第2図(a)のA−A線断面図、第2図(c)
は基礎パイプの側方図、第2図(d)は第2図(c)の
B−B線断面図である。 第3図(a)〜(e)は本発明の建柱工法を示す工程図
である。 第4図は従来の自立建柱工法を示す図である。 1……基礎パイプ、2……ツバ、3……第1節鋼管パイ
プ、3a……第2節鋼管ポール、4……ボルト、5……係
止部、6……掘削刃、7……凹所、7a……コンクリー
ト、8……縦孔、9……アースオーガ。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アースオーガ9のスクリュー刃の直径より
    僅かに大径に形成し、その上縁から幾分下がった外周部
    にツバ2を固設すると共に、下縁には任意個数の掘削刃
    6を突設し、且つ内側下方寄りに前記アースオーガ9の
    先端突起部を嵌挿する有孔部5aを設けた係止部5を固設
    して成る基礎パイプ1と、該基礎パイプ1の外径よりや
    や大径に形成すると共に、下方付近の外周部に上下に所
    定間隔をおいて円周3等分点に螺孔4aを穿設して成る鋼
    管ポール3とから成り、前記ツバ2上に位置して該基礎
    パイプ1に緩やかに嵌挿した前記鋼管ポール3の螺孔4a
    にボルト4を螺入締結して鋼管ポール3と基礎パイプ1
    とを結合して構成したことを特徴とする自立電柱。
  2. 【請求項2】土中に埋設した基礎パイプ1の上方から鋼
    管ポール3を遊嵌して前記基礎パイプ1の上端から幾分
    下がった外周部に固設したツバ2に係止すると共に、前
    記鋼管ポール3の下方付近の外周に上下に所定間隔をお
    いて少なくとも円周上3等分点に穿設した螺孔4aの夫々
    にボルト4を螺入し、前記鋼管ポール3の垂直自立性を
    調整しつつ各々のボルト4を締着した上、前記鋼管ポー
    ル3と前記基礎パイプ1との結合部周囲の地表面下にコ
    ンクリートを充填して固定したことを特徴とする自立電
    柱の建柱工法。
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