JPH0747643B2 - 球状ポリマ微粉末の製造方法 - Google Patents

球状ポリマ微粉末の製造方法

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JPH0747643B2
JPH0747643B2 JP62314917A JP31491787A JPH0747643B2 JP H0747643 B2 JPH0747643 B2 JP H0747643B2 JP 62314917 A JP62314917 A JP 62314917A JP 31491787 A JP31491787 A JP 31491787A JP H0747643 B2 JPH0747643 B2 JP H0747643B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、球状熱可塑性ポリマ微粉末の製造方法に関す
る。
[従来の技術] 熱可塑性ポリマ粒子の製造方法としては、A)ボールミ
ル、ジェットミル等を用いる機械的粉砕法、B)スプレ
ードライ法、C)乳化重合、非水系分散重合、シード乳
化重合および懸濁重合等の重合法を用いて重合性モノマ
ーを粒子状に重合させる方法、D)ポリマをそのガラス
転移温度あるいは融点以上の高温で溶媒に溶解した後、
冷却することによってポリマを晶析させる方法、E)ポ
リマを溶媒に溶解後、該ポリマの貧溶媒でありかつ該ポ
リマの溶媒に相溶性のある溶媒を添加混合することによ
ってポリマを析出させる方法、F)ポリマを溶媒にに溶
解して得られたポリマ溶液を該ポリマの貧溶媒でかつ該
ポリマの溶媒に非相溶性の溶媒中に添加混合し、強く攪
拌させ分散状態とした後、該分散液中の溶媒を除去し、
ポリマを取り出す方法などが知られている。
上記A〜Fの中で、化学的粉砕法として分類でき、かつ
球状のポリマ粒子が比較的得られやすい方法としてはF
法が挙げられ、例えば、特公昭61−28688号公報、特開
昭62−1728号公報、特開昭62−32124号公報等に開示さ
れている。
[発明が解決しようとする問題点] しかしながら、熱可塑性ポリマは、A)法の機械的粉砕
では容易に球状微粒子とすることが困難であり、また、
B)〜E)法においても、経済性に劣る、再現性に劣
る、球状粒子を得ることが困難であるなどの問題を有し
ていた。
さらに、F法のような化学的粉砕法は、分散開始時から
O/W型エマルジョンを形成させることが必要であり、そ
のために種々の問題がある。即ち、粒子径の小さい球状
の微粉末を得るためにはポリマ溶液の粘度を著しく低く
する必要があり、したがって有機溶媒を多量に使用しな
ければならず、有機溶媒を回収する装置の大型化、溶媒
の留去時間が長くなる。さらに攪拌の調整条件が複雑で
ある等の欠点を有している。
特に本発明に適用される熱可塑性ポリマは、ポリマ溶液
の粘度が著しく高く、F)法では実質的に球状微粉末を
得ることは困難である。
以上のように、熱可塑性ポリマは、未だ球状微粉末を安
定して得ることが難しいという情況にあり、本発明は、
粘度の高いポリマ溶液を用いても短時間で安定性、経済
性よく製造することができる、球状ポリマ微粉末の製造
方法を提供することを目的とする。
[問題点を解決するための手段] 上記目的を達成するために、本発明は次の構成を有す
る。
「次の(イ)〜(ニ)の工程からなることを特徴とする
球状ポリマ微粉末の製造方法。
(イ)熱可塑性ポリマおよび熱硬化性樹脂を有機溶媒に
溶解しポリマ溶液を得る。
(ロ)該ポリマ溶液に、乳化剤の含有した水を攪拌下で
添加して、該ポリマ溶液を油中水滴(W/O)型エマルジ
ョンを経て水中油滴(O/W)型エマルジョンに乳化す
る。
(ハ)該乳化液を攪拌しながら該乳化液に含有する有機
溶媒を揮散させる。
(ニ)該乳化液から球状ポリマ微粉末を取り出す。」 本発明に適用される熱可塑性ポリマは、非水溶性で、少
なくとも主成分のガラス転移温度(Tg)が30℃以上であ
り、後述する有機溶媒に可溶なものがよく、具体的に
は、スチレン系樹脂、ビニル系樹脂、ポリエステル系樹
脂、セルロース誘導体、ポリアセタール、ポリカーボネ
ートおよびポリフェニレンオキサイド等が挙げられる
が、これに限定されるものではない。これらのポリマ
は、単独あるいは二種以上を混合して用いてもよい。主
成分ポリマのTgが30℃よりも低いと、最終的に得られる
ポリマ微粉末が融着を起こす可能性がある。
特にこれらのポリマの中でも、耐熱性および靭性に優れ
ている点で、芳香族ポリスルホン系樹脂、非晶性ナイロ
ンおよび非晶性ポリアリレートから選ばれることが好ま
しい。耐熱性、および靭性を考慮すると、これらのポリ
マは、示差走査熱量計で測定した結晶融解熱量が5cal/g
以下であることが好ましく、さらには、1cal/g以下であ
ることが好ましい。また、ガラス転移点温度についても
150℃以上であることが好ましい。
芳香族ポリスルホン系樹脂としては、構成単位として分
子内にジアリルスルホングループを有する樹脂であり、
具体的には、ポリスルホン、ポリエーテルスルホンおよ
びポリアリルスルホンなどが挙げられるが、これに限定
されるものではない。
これらは、必要に応じて合成するか、あるいは市販され
ているものを用いることができる。市販品としては、ユ
ーデル(ユニオン・カーバイド社)、ビクトレックス
(アイ・シー・アイ社)アストレル(カーボランダム
社)、ラーデル(ユニオン・カーバイド社)等が知られ
ている。
非晶性ナイロンとしては、通常の溶融成形条件下で厚み
によらず透明な成形品を与え、かつその成形品が熱処
理、熱水処理時にも後結晶化による失透を起こさないよ
うなナイロンであり、かかる特性を満足させるために
は、イソフタル酸、テレフタル酸、メタキシリレンジア
ミン、1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン、イソホ
ロンジアミン、2,2,4−または2,4,4−トリメチルヘキサ
メチレンジアミン、4,4′−ジアミノジシクロヘキシル
メタン、4,4′−ジアミノ−3,3′−ジメチルジシクロヘ
キシルメタン、4,4′−ジアミノジシクロヘキシルプロ
パンから選ばれた少なくとも一種の成分を構成成分とす
ることが好ましい。これらは、必要な特性に応じて合成
するか、あるいは透明ナイロン(本発明の非晶性ナイロ
ンは、一般に透明ナイロンと呼ばれている)として市販
されているものを用いることができる。市販品として
は、TROGAMID−T(Dynamit Nobel社)、ZYTEL−330(D
u Pont社)、GRILAMID−TR55(Emser Werke社)等が知
られている。
非晶性ポリアリレートとしては、通常、二価のフェノー
ルと芳香族ジカルボン酸との重縮合により得られるもの
であり、二価のフェノールとしては、ビスフェノール
A、ビスフェノールFおよびこれらのアルキル置換体な
どが挙げられ、一方、芳香族ジカルボン酸としては、テ
レフタル酸、イソフタル酸などがあげられるが、これに
限定されるものではない。これらは、必要な特性に応じ
て合成するか、あるいは市販されているものを用いるこ
とができる。市販品としては、Uポリマー(ユニチ
カ)、アーデル(UCC)、アリレフ(ソルベー)、APE
(バイエル)、デュレル(セラニーズ)、アリロン(デ
ュポン)、NAP樹脂(鐘淵化学工業)などが知られてい
る。
本発明に用いられる有機溶媒は、その主成分が実質的に
水に不溶あるいは難溶で、かつ沸点100℃未満のもので
あればどのようなものでもよい。かかる特性を満足する
有機溶媒としては、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、ベ
ンゼン、シクロヘキサン、石油エーテル等の炭化水素
類、塩化メチレン、クロロホルム、ジクロロエタン、ジ
クロロエチレン、1,1,1−トリクロロエタン、トリクロ
ロエチレン、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類、ジ
エチルエーテル等のエーテル類、酢酸エチル等のエステ
ル類およびメチルエチルケトン等のケトン類などが挙げ
られ、二種以上を混合して用いてもよい。また、熱可塑
性ポリマの上記有機溶媒への溶解性をより向上させる目
的で、水と混和性のある有機溶媒を少量用いることも可
能である。本発明の方法においては、用いる有機溶媒の
60重量%以上が水に不溶であれば問題なく操作を行なう
ことができる。
使用する有機溶媒は、ポリマの種類によって適宜選択さ
れ、またその量は、乳化開始時におけるポリマ溶液の粘
度が0.1〜800ポイズであることが好ましく、さらに好ま
しくは10〜500ポイズ、さらには50〜300ポイズの範囲と
なるように決定される。
乳化時におけるポリマ溶液の粘度が0.1ポイズ未満とな
ると、ポリマ溶液の有機溶媒量が相対的に多くなり、そ
の結果、溶媒の留去時間が長くなる可能性が高い。ま
た、O/W型エマルジョンとするために添加水量も必然的
に多くなり、回収が煩雑になる恐れがある。さらには、
乳化操作時あるいは溶媒揮散操作中に粒子間の合着等が
発生し、球状でない粒子が生成したり、クリーム状とな
ったりして乳化液が得られない可能性がある。
一方、乳化時におけるポリマ溶液の粘度が800ポイズを
越えると、ポリマ溶液が非常に粘稠となって、攪拌装置
に多大な負荷がかかるとともに、円滑な乳化が行なわれ
ない恐れがある。
乳化時の温度は、水の沸点以下ならば特に問題ないが、
好ましくは主成分の有機溶媒の沸点以下がよい。
本発明の方法において、乳化剤として保護コロイド性物
質が好ましく用いられる。保護コロイド性物質として
は、具体的にはポリビニルアルコール、カルボキシメチ
ルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロ
キシエチルセルロース、変性デンプン、ポリビニルピロ
リドン、ゼラチン、アラビアゴム、カゼイン等が挙げら
れる。上記の保護コロイド性物質とともに、必要に応じ
てノニオン系、アニオン系およびカチオン系の界面活性
剤を併用してもよい。また、ポリマ溶液中にも、ポリマ
の溶解性を低下させない範囲で界面活性剤を添加しても
よい。さらには、保護コロイド性物質が析出しない限度
において、水にアルコールを添加して水/アルコール混
合溶液を添加水として使用することも可能である。
保護コロイド性物質(必要に応じて界面活性剤)を含有
した水は、所定の速度で攪拌されているポリマ溶液中に
連続的あるいは間欠的に添加される。最終的に添加され
る水の量は、ポリマ溶液に対し、50重量%以上が好まし
い。本発明の特徴は、比較的高粘性のポリマ溶液中に水
を添加する点にあり、初めにW/O型エマルジョンを形成
させた後、添加水量の増加とともにO/W型エマルジョン
に転相させることによって所定の粒子径を有する溶媒含
有ポリマ乳化液が得られる。従来の技術の攪拌されてい
る水中にポリマ溶液を添加する場合には、比較的高粘性
のポリマ溶液を添加すると、塊状あるいは繊維状のもの
しか得られない。従来法で球状の微粒子を得るために
は、稀薄ポリマ溶液を用いる必要があり、したがって、
多量の溶媒を留去しなければならず非常に効率が悪い。
更には、本発明の場合、使用する水の量も従来の化学的
粉砕法に比べ非常に少なくてよく、脱水・乾燥がより効
率よく行える。
得られた乳化液中の有機溶媒は、該乳化液を攪拌しなが
ら、100℃未満の温度で加熱し、必要に応じて減圧しな
がら揮散除去する。本発明の場合、乳化液中の有機溶媒
量が相対的に少ないために、有機溶媒の沸点以上で加熱
しても、乳化液の突沸は認められず、円滑に溶媒除去が
可能である。従来の化学的粉砕法の場合、多量の有機溶
媒を使用しているために、有機溶媒の沸点あるいはそれ
以下の温度で加熱せざるをえず、したがって、この点に
おいても効率が悪い。
有機溶媒をより効率よく揮散除去するために、乳化液の
攪拌は重要である。
有機溶媒を除去した乳化液は、過や、遠心分離法によ
って水を除去し、洗浄、乾燥することによって球状微粉
末が得られる。
以上のようにして、球状ポリマ微粉末を容易に得ること
ができる。粒子径に影響を及ぼす条件としては、ポリマ
溶液の粘度、ポリマ溶液の攪拌速度、添加水の投入方法
および添加水に含まれる保護コロイド性物質の量などが
挙げられ、一般に、ポリマ溶液の粘度が低い、ポリマ溶
液の攪拌速度が高い、乳化工程初期の添加水が少ない、
保護コロイド性物質の量が多い場合に粒子径が小さくな
る傾向を示す。本発明においては、平均粒子径が、100
μm以下のものを容易に得ることができ、特に100μm
以下のものは、種々用途において微粉末としての機能が
充分に発現される。
本発明の熱可塑性球状ポリマ微粉末の製造に際し、熱あ
るいは光などの外部エネルギーによって硬化し、少なく
とも部分的に三次元硬化物を形成する熱硬化性樹脂の未
硬化体をポリマ溶液に適量溶解させ、球状微粉末化した
後に加熱等の硬化処理を行ない硬化体とすることによっ
て、耐熱性、耐薬品性、吸水率および強度などの改善さ
れた球状ポリマ微粉末を得ることができる。熱硬化性樹
脂として、エポキシ硬化剤を含むエポキシ樹脂、マレイ
ミド樹脂、アセチレン末端を有する樹脂、ナジック酸末
端を有する樹脂、シアン酸エステル末端を有する樹脂、
ビニル末端を有する樹脂、アリル末端を有する樹脂など
を挙げることができる。特にエポキシ硬化剤を含むエポ
キシ樹脂が好ましく用いられる。用いる熱硬化性樹脂の
量は、熱可塑性ポリマ100重量部に対し150重量部以下で
あることが好ましく、さらには50重量部以下であること
がより好ましい。熱硬化性樹脂が150重量部を越えると
熱可塑性ポリマ本来の特性が低下する恐れがあり好まし
くない。
本発明の球状ポリマ微粉末の製造に際しては、さらにポ
リマ溶液中に顔料、染料、酸化防止剤、滑剤、帯電防止
剤および可塑剤などを分散・溶解させてもよい。また、
乳化液状態および/または乾燥状態の微粉末の表面にシ
リカやアルミナ等の超微粉末を吸着あるいはまぶして分
散性や流動性を向上させることも可能である。
[実施例] 以下に実施例を挙げるが、本発明はこれに限定されるも
のではない。
実施例1 ポリスルホン(商品名「ユーデルP−1700」、UCC社
製)81.1重量部、エポキシ樹脂(商品名「エピコート82
8」、油化シェル(株)製)15重量部および硬化剤とし
てジアミノジフェニルメタン3.9重量部を塩化メチレン3
00重量部中に添加、溶解して粘稠なポリマ溶液を得た。
次に、該溶液を室温下600rpmの回転速度で攪拌しなが
ら、4%濃度のポリビニルアルコール水溶液300重量部
を10分間で連続的に添加し、初期のW/O型乳化液から最
終的にO/W型乳化液を得た。続いて、該乳化液を300rpm
で攪拌しながら45℃に昇温し、塩化メチレンを攪拌除去
した。さらに、該乳化液をオートクレーブ中で85℃に昇
温し、2.5時間、続いて150℃で2時間加熱処理を行ない
エポキシ樹脂を硬化させた。最後に、室温まで冷却して
該乳化液を過脱水し、温水で充分に洗浄し乾燥して、
平均粒子径が12μmのポリスルホン/硬化エポキシ樹脂
複合球状粒子を得た。
実施例2 ポリエーテルスルホン(商品名「ビクトレックス100
p」、ICI社製)85.7重量部、エポキシ樹脂(商品名「エ
ピコート604」、油化シェル(株)製)10重量部および
硬化剤としてジアミノジフェニルメタン4.3重量部を塩
化メチレン388重量部とメタノール12重量部の混合溶媒
中に添加、溶解して粘稠なポリマ溶液を得た。該溶液を
室温で600rpmの回転速度で攪拌しながら、5%濃度のポ
リビニルアルコール水溶液400重量部を15分間で連続的
に添加し、初期のW/O型乳化液から最終的にO/W型乳化液
を得た。次に、該乳化液を300rpmで攪拌しなが60℃に昇
温し、塩化メチレンおよびメタノールを揮散除去し、続
いて90℃に昇温して2時間加熱処理を行なってエポキシ
樹脂を部分的に硬化させた。次に、該乳化液を過脱水
し、温水で充分に洗浄した後、乾燥してポリエーテルス
ルホン/部分硬化エポキシ樹脂複合球状粒子を得た。最
後に、該粒子を150℃で2時間、さらに180℃で1時間熱
風中で熱処理してエポキシ樹脂を完全に硬化させた。該
粒子の平均粒子径は11μmであった。
実施例3 非晶性ナイロン(商品名「GRILAMID−TR55」、EMSER W
ERKE社製)80重量部、エポキシ樹脂(商品名「エピコー
ト828」油化シェル(株)製)16重量部およびジアミノ
ジフェニルメタン4.2重量部をクロロホルム300重量部と
エタノール100重量部の混合溶媒中に添加し、溶解して
非晶性ナイロン溶液を得た。該溶液を室温で、700rpmの
回転速度で攪拌しながら、4%濃度のポリビニルアルコ
ール水溶液300重量部を5分間で連続的に添加し、初期
のW/O型乳化液から最終的にO/W型乳化液を得た。該分散
液を500rpmで攪拌しながら70℃に昇温し、クロロホルム
およびエタノールを揮散させた。該乳化液をオートクレ
ーブ中に投入し、90℃で2時間、続いて140℃で2時間
加熱硬化処理を行って、平均粒子径が14μmの硬化エポ
キシ樹脂がブレンドされた非晶性ナイロン球状粒子を得
た。
実施例4 非晶性ポリアリレート(商品名「Uポリマー(U−10
0)」、ユニチカ(株)製)80重量部、エポキシ樹脂
(商品名「エピコート828」、油化シェル(株)製)15
重量部および硬化剤としてジアミノジフェニルメタン3.
9重量部を塩化メチレン250重量部中に添加し、溶解して
粘稠なポリマ溶液を得た。該溶液を室温下600rpmの回転
速度で攪拌しながら、6%濃度のポリビニルアルコール
水溶液300重量部を10分間で連続的に添加し、初期のW/O
型乳化液から最終的にO/W型乳化液を得た。次に、該乳
化液を300rpmで攪拌しながら40℃に昇温して塩化メチレ
ンを揮散除去した。続いて、該乳化液を攪拌機付きオー
トクレーブ中で85℃に昇温し、2時間、さらに150℃に
3時間ゆっくり攪拌しながら加熱処理を行ないエポキシ
樹脂を硬化させた。最後に、室温まで冷却した後過脱
水し、温水で充分に洗浄し、乾燥して平均粒子径が8μ
mの硬化エポキシ樹脂がブレンドされた非晶性ポリアリ
レート球状粒子を得た。
比較例1 実施例1と同様のポリスルホン」を「ポリスルホン(商
品名「ユーデルp−1700」、ユニオン・カーバイド社
製)50重量をベンゼン150重量部中に添加、溶解してポ
リスルホン溶液を得た。予め4%濃度に調製しておいた
ポリビニルアルコール水溶液600重量部を800rpmで激し
く攪拌しながら上記ポリスルホン溶液をその中へ徐々に
添加し、初めからO/W型エマルジョンとして乳化を行な
ったところ、良好な乳化液は得られず、クリーム状であ
った。さらに、ベンゼンの揮散処理を行なったところ粒
子は得られす、大部分が塊状であった。
[発明の効果] 本発明は、従来の技術では困難であった熱可塑性ポリマ
の球状微粉末を、短時間に効率よく、安いコストで製造
する方法を提供することができる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次の(イ)〜(ニ)の工程からなることを
    特徴とする球状ポリマ微粉末の製造方法。 (イ)熱可塑性ポリマおよび熱硬化性樹脂を有機溶媒に
    溶解しポリマ溶液を得る。 (ロ)該ポリマ溶液に、乳化剤の含有した水を撹拌下で
    添加して、該ポリマ溶液を油中水滴(W/O)型エマルジ
    ョンを経て水中油滴(O/W)型エマルジョンに乳化す
    る。 (ハ)該乳化液を撹拌しながら該乳化液に含有する有機
    溶媒を揮散させる。 (ニ)該乳化液から球状ポリマ微粉末を取り出す。
  2. 【請求項2】有機溶媒が、沸点100℃未満であり、かつ
    実質的に水に難溶あるいは不溶であることを特徴とする
    特許請求の範囲第(1)項記載の球状ポリマ微粉末の製
    造方法。
  3. 【請求項3】乳化剤が、保護コロイド性物質であること
    を特徴とする特許請求の範囲第(1)項記載の球状ポリ
    マ微粉末の製造方法。
  4. 【請求項4】熱可塑性ポリマが、芳香族ポリスルホン系
    樹脂、非晶性ナイロンおよび非晶性ポリアリレートから
    選ばれることを特徴とする特許請求の範囲第(1)項記
    載の球状ポリマ微粉末の製造方法。
  5. 【請求項5】ポリマ溶液が、熱硬化性樹脂を含有するこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第(1)項記載の球状ポ
    リマ微粉末の製造方法。
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