JPH074761B2 - 回転体の不つりあい補正方法 - Google Patents

回転体の不つりあい補正方法

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JPH074761B2
JPH074761B2 JP62192272A JP19227287A JPH074761B2 JP H074761 B2 JPH074761 B2 JP H074761B2 JP 62192272 A JP62192272 A JP 62192272A JP 19227287 A JP19227287 A JP 19227287A JP H074761 B2 JPH074761 B2 JP H074761B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (発明の技術分野) 本発明は、流体を利用して研削盤の回転砥石等の回転体
の不つりあいを補正する方法に関する。
(技術的背景と解決すべき問題点) 回転体、例えば研削盤の回転砥石等に不つりあいが存在
すると、回転体の回転に伴って振動が発生し、様々な弊
害をもたらす。このため、種々の回転体の不つりあい補
正方法を実施する装置が実用化されている。第9図は、
従来の回転体の不つりあい補正方法を実施する装置の一
例を示す概略ブロック図であり、回転軸1Aの近傍に配設
され、回転体2Aの回転に伴う振動変位を測定する振動ピ
ックアップ40及び振動計41と、回転体2Aの周りに環設さ
れた複数の流体ポケット3にバランスウエイト流体を噴
射注入する噴射ノズル50と、回転体2Aの振動変位測定値
に従って噴射ノズル50の駆動を制御する制御部10とが設
けられている。このような構成において、その動作を説
明すると、振動ピックアップ40から振動計41及びバンド
パスフィルター11を介して波形整形回路12に出力された
振動変位信号を、その振動変位のピークの位相に立上
り、振動変位が零になる位相で立下るような矩形波に変
換する。そして、その矩形波の位相及びパルス幅を位相
回路13及びパルス幅設定回路14でそれぞれ変更して駆動
回路15に出力すると、駆動回路15は、回転体2Aの回転毎
に回転体2Aのアンバランス質量と180゜隔てた付近の流
体ポケット3に一定量のバランスウエイト流体を注入す
るよう噴射ノズル50を制御し、複数回注入を繰返して回
転体2Aの不つりあいを補正する。このような装置は構造
が簡単で不つりあいの補正精度が高く、自動的に補正を
行なうことができる等の利点がある半面、以下にのべる
ような欠点がある。
ここで、不つりあい補正後の残存不つりあいによる遠心
力をFs,不つりあいによる遠心力がFsに収束するまでの
噴射回数をNs、初期不つりあいによる遠心力をF0、1回
の噴射で流体ポケットに注入されるバランスウエイト流
体による遠心力をf、不つりあいの存在する位相とバラ
ンスウエイト流体の注入された流体ポケットとの角度差
をΦとすると、第10図の初期不つりあいによる遠心力
F0、1回の噴射で注入されるバランスウェイト流体によ
る遠心力f、注入後の合成遠心力F1の関係を示すベクト
ル図から明らかなように、上記遠心力F1は次式で表され
る。
F1={F0 2+f2−2・F0・f・COS(180−φ)}0.5 2回目の注入では遠心力F1とfとの合成により合成遠心
力はF2(図示せず)となり、これを繰り返すことにより
合成遠心力は除々にその大きさを減じながら回転移動
し、最終的な残存不つりあいによる遠心力Fsは次式
(1)で表される。
Fs=f/2cos((180−φ)) ………(1) これを計算機を使用してシミュレートすることにより、
残存不つりあいによる遠心力Fsに収束するまでの噴射回
数Nsが次式(2)で表される。
Ns=F0/fcos((180−φ)) ………(2) なお、(1)式及び(2)式は、噴射毎のバランスウエ
イト流体の噴射量が一定の場合を示すものである。
上式(1)から明らかなように、残存不つりあいを小さ
くするためには1回の噴射量を少なくする必要があり、
また上式(2)から明らかなように、噴射回数を少なく
する、即ち不つりあい補正に要する時間を短くするため
には1回の噴射量を多くする必要がある。しかし、従来
は第9図のブロック図に示すように1回の噴射量を決め
るパルス幅はパルス幅設定回路14の切換スイッチにより
選択された値に固定されているので、不つりあいの補正
精度を高め、かつ不つりあい補正に要する時間を短くす
ることができなかった。
(発明の目的) 本発明は上述のような事情からなされたものであり、本
発明の目的は、バランスウエイト流体を注入して回転体
の不つりあいを補正する際、不つりあいの補正精度が高
く、かつ不つりあいの補正に要する時間が短い回転体の
不つりあい補正方法を提供することにある。
(問題点を解決するための手段) 本発明は、回転体の回転軸の周りに複数の流体ポケット
を環設し、前記回転体の回転に伴う振動変異を測定して
求めた前記回転体のアンバランス質量と180度隔てた付
近の前記流体ポケットにバランスウエイト流体を噴射注
入し、前記回転体の不つりあいを補正する方法に関する
ものであり、本発明の上記目的は、 (a)前記振動変位に対する前記バランスウエイト流体
の噴射量の比例係数を予め設定する工程と、 (b)前記回転体の回転に同期したパルス信号を発生さ
せ、このパルス信号から前記回転体の回転周期を求める
工程と、 (c)前記振動変位と前記比例係数とから噴射量を求め
る工程と、 (d)この噴射量と前記回転周期と振動信号から前記バ
ランスウエイト流体の噴射時期及び噴射時間を求め、前
記回転体の回転に同期して噴射注入する工程と、 からなるバランスウエイト流体注入の上記(b)〜
(d)の工程を、残存不つりあいによる振動変位が予め
設定された値以下になるまで繰返し行うことによって達
成される。
(発明の作用) 本発明による回転体の不つりあい補正方法は、バランス
ウエイト流体の噴射量と回転体の不つりあいによる振動
変位との間に相関関係を与えることができるので、不つ
りあいの大きい初期には1回当りの噴射量が多くなり速
やかに不つりあいが補正され、不つりあいが小さくなる
と1回当りの噴射量が少なくなり最終的な不つりあい補
正精度を確保することができるものである。
(発明の実施例) 本発明の実施例として円筒研削盤の回転砥石の不つりあ
いを補正するためのいわゆる回転砥石の自動バランサー
に適用した場合について以下に説明する。
第1図(A)は、円筒研削盤の回転砥石の取付部を示す
断面側面図であり、同図(B)はその平面図である。回
転砥石1は押え具4によって砥石フランジ5に固定さ
れ、回転砥石1が固定された砥石フランジ5は、先端に
ねじ部を有する砥石軸2に金具6を介してナット7で固
定されている。また、砥石フランジ5にはその砥石軸2
側の側面にバランスウエイト流体を貯める流体ポケット
3が放射状に24箇所設けられ、流体ポケット3の一部を
ふさぐようにリング状のフタ8が固着されている。そし
て、流体ポケット3の開口部3aからバランスウエイト流
体を注入できるように配設された噴射ノズル50が取付具
(図示せず)を介して砥石軸受9に固定されている。こ
の噴射ノズル50の後部からポンプ(図示せず)及び調圧
器(図示せず)によって一定圧力に加圧されたバランス
ウエイト流体が供給される。また、リング状のふた8は
強磁性の金属で製作されており、その外周には180゜対
向した2箇の突起8a,8aが設けられている。そして、突
起8aに近接して配設された磁性体に感応する近接スイッ
チ60が取付具(図示せず)を介して砥石受軸9に固定さ
れている。さらに、砥石軸受9の近傍に固定され、砥石
軸2の振動を検出する振動ピックアップ40が設けられて
いる。
第2図は、上述した円筒研削盤の回転砥石の不つりあい
補正を制御する装置の一例を示す概略ブロック図であ
り、制御部20Aは、砥石軸2の回転により突起8aが近接
スイッチ60の前面を通過するごとに発生するパルス信号
SAを歪みの無い矩形波とする波形整形回路31と、この波
形整形回路31から出力された砥石軸1回転当り2パルス
となっている矩形葉SBを1回転当り1パルスとする分周
回路32と、この分周回路32から出力された2つのパルス
SCの間を、クロックパルス発振回路34から出力された周
期一定のクロックパルスSDで計数してCPU22の(a)に
出力SEする計数回路33とを有している。また、振動ピッ
クアップ40から出力された振動信号SFを所定のレベルに
増幅する整合アンプ24と、この整合アンプ24から出力さ
れた振動信号SGのうち、研削盤自体の振動等を除いた砥
石軸2の回転に同期した振動信号のみを抽出し、CPU22
の(b)から出力された砥石軸回転周波数SHを中心周波
数とするバンドパスフィルター25と、このバンドパスフ
ィルター25から出力された振動速度に比例した振動信号
SIを積分して振動変位信号とする積分回路26とを有して
いる。さらに、この積分回路26から出力された振動変位
信号(第5図(イ))SJのピーク値を検出してSPU22の
(C)に出力(第5図(ロ))SKするピーク検波回路23
と、積分回路26から出力された振動変位信号SJのピーク
位相に立上り、振動変位が零となる位相で立下る矩形波
に変換する波形整形回路27と、この波形整形回路27から
出力された振動変位の位相を表わす矩形波(第5図
(ハ))SLの位相を、CPU22の(d)から出力された信
号SPによって変更(Tθc)する位相回路28と、この位
相回路から出力された矩形波(第5図(ニ))SQのパル
ス幅を、CPU22の(e)から出力された信号SRによって
変更(Tic)するパルス幅設定回路29と、このパルス幅
設定回路29から出力されたパルス信号(第5図(ホ))
SSがオンの間、噴射ノズル50に電流STを流し、噴射ノズ
ル50の弁を開いてバランスウエイト流体を噴射させる駆
動回路30とで構成されている。
次に、上述した計数回路33からCPU22の(a)へ出力さ
れた計数値SEに従ってCPU22の(b)からバンドパスフ
ィルター25に砥石軸回転周波数SHを出力する動作、即ち
砥石軸2の回転制御を行なう際のCPU22の動作を第3図
のフローチャートで説明する。CPU22は計数回路33から
出力された計数値SEとクロックパルスの周期とを読込み
(ステップS1)、それぞれを乗算して砥石軸1回転の周
期Tを求める(ステップS2)。そして、同時に砥石軸1
回転の周期Tの逆数1/Tを求めて砥石軸回転周波数とし
(ステップS3)、この砥石軸回転周波数SHをバンドパス
フィルター25に出力して砥石軸2の回転制御を行なう。
なお、本願発明のような回転体の不つりあい補正方法に
おいては、バランスウェイト流体をアンバランス質量と
180度を隔てた付近の流体ポケットに注入する必要があ
り、第6図に示すようにバランスウェイト流体噴射制御
は角度軸上で行う必要がある。ところが回転している砥
石の角度位置を知る事は出来ず、実際の制御は時間軸上
で行う事になるので、砥石の回転周期を算出し「360度
=1周期」とする事により角度を時間に換算し、時間軸
上での制御を行うようにしている。
また、上述したピーク検波回路23からCPU22の(C)へ
出力されたピーク値SKに従ってCPU22の(d)から移送
回路28に信号SPを出力すると共に、CPU22の(e)から
パルス幅設定回路29に信号SRを出力する動作、即ち砥石
軸2の位相制御を行なう際のCPU22の動作を第4図のフ
ローチャートで説明する。ここで、キーボード20を介し
てCPU22に内蔵されているメモリーに、アンバランス質
量mと振動変位ピークとの位相差Φ,振動ピックアップ
40と噴射ノズル50との取付位相差β,振動変位に対する
バランスウエイト流体噴射量の比例計数,駆動回路30に
パルス信号SSが入力された後,実際にバランスウエイト
流体が流体ポケット3に注入されるまでの遅れ時間T
αN,及び駆動回路30に対するパルス信号SSがオフした
後、実際にバランスウエイト流体が流体ポケット3に注
入されなくなるまでの遅れ時間TαFを予め記憶させて
おく。第6図は位相関係を示す原理図であり、噴射ノズ
ル50から噴射されるバランスウエイト流体をアンバラン
ス質量mと180゜隔てた流体ポケット3に注入させるた
めには同図に示す位置で噴射を行なう必要がある。即
ち、振動ピックアップ40が振動変位のピークを検出した
後、砥石軸2がθだけ回転した瞬間に噴射させれば良
い。ここで、θは同図より次式(3)で表される。
θ=−(180+β−Φ) ………(3) 実際の制御は角度ではなく時間で行なうことになるの
で、砥石軸2がθだけ回転するに要する時間Tθは砥石
軸2の回転周期Tを用いて次式(4)で表わされる。
θ=θ・T/360=−(180+β−Φ)・T/360 ………
(4) このTθは噴射ノズルからの噴射が瞬間的に行なわれる
場合であってパルス幅を考慮していない。そこで、CPU2
2はピーク検波回路23から出力されたピーク値SKを読込
み(ステップS11)、この値を2倍して得られた時々刻
々の振動変位に、前記メモリに記憶されている比例計数
を乗算してパルス幅Tiを求める(ステップS12)。そし
て、このパルス幅Tiを角度に換算して150゜以下である
か否かを確認し(ステップ13)、パルス幅Tiが150゜如
何でない場合にはパルス幅Tiを150゜相当に設定する
(ステップS14)。このような回転体の不つりあい補正
方法においては、アンバランス質量と180度の隔てた1
つの流体ポケットに注入されたバランスウェイト流体の
重心がある事が望ましいが、実際にはバランスウェイト
流体は1つのポケットに注入されるわけではなく複数の
ポケットに注入され、複数のポケットの中心ポケットの
位置とアンバランス質量との角度差が180度とは限ら
ず、上記中心ポケットの位置は理想位置(アンバランス
質量と180度隔てた位置)からずれている。
そして上記のずれは、流体ポケット3の箇数を一応の目
安として15度(360/24)を最大値とみなしている。
第11図に示すように、中心ポケットの位置は理想位置a
より最大15度ずれるので、実際の中心ポケットの位置は
b〜b′の間に存在する。
一方、不つりあい補正の効率を低下させないために、バ
ランスウエイト流体の注入はアンバランス質量mの存在
する角度位置の反対側の180度の領域のc−a−dに限
定するのが効果的である。
したがって、バランスウエイト流体の注入幅の中心が、
理想位置aから最大15度ずれていた場合に、バランスウ
エイト流体の注入をアンバランス質量mの存在する角度
位置の反対側の180度に限定するためには、バランスウ
エイト流体の注入幅の最大値を150度以内とする必要が
あり、この150度を境に制御を変えるようにしている。
一方、前記判断ステップS13において、パルス幅Tiが150
゜以下の場合には、パルス幅Tiが前記メモリに記憶され
ている遅れ時間TαN以上であるか否かを確認し(ステ
ップS15)、パルス幅Tiが遅れ時間TαN以上でない場
合にはパルス幅Tiを遅れ時間TαNに設定する(ステッ
プS16)。一方、前記判断ステップS15において、パルう
幅Tiが遅れ時間TαN以上の場合にはステップS17に進
む。このようにして求めたパルス幅Tiから移相回路28の
移相遅れ時間Tθ 及びパスル幅設定回路29のパルス幅
Ticを求めると次式(5)及び次式(6)で表わされる
(第7図参照)。
θ=Tθ−Ti/2−TαN=−(180+β−Φ) ・T/360−Ti/2−TαN ………(5) Tic=Ti+TαN+TαF ………(6) 上記TΘcは振動ピックアップにより振動変位のピーク
を検出した後、バランスウェイト流体の噴射を開始する
までの時間であるが、実際にはバランスウェイト流体の
噴射はTiの幅を有し、噴射には時間遅れTαNが存在す
る。そこで、バランスウェイト流体がアンバランス質量
と180度を隔てた流体ポケットを中心にその前後に均等
に注入されるようにTΘから噴射に要する時間Tiの1/2
を減じ、更に噴射指令を与えた後実際にバランスウェイ
ト流体が注入されるまでの遅れ時間TαNを減じている
ものである。
また、バランスウェイト流体の注入されるべき時間はTi
であるが、バランスウェイト流体の噴射を指令した後実
際にバランスウェイト流体が流体ポケットに注入される
までには遅れ時間TαがN存在し、逆に噴射の停止を指
令した後実際に噴射が停止するまでにも遅れ時間TαF
が存在する。
従って、バランスウェイト流体が流体ポケットに注入さ
れる時間をTiとするためにはバランスウェイト流体の噴
射を指令する時間を式(6)にするものである。
このようにして求めた位相遅れ時間TθCを移相回路28
に、パルス幅Ticをパルス幅設定回路29にそれぞれ出力
する(ステップS17,S18,S19,S20)。以上の動作を砥石
軸2の回転毎に行なうことにより回転砥石1の不つりあ
いを補正する。なお、上述した制御部20Aは第8図に示
すようなコンパクトなパネルとすることが可能で、動作
を表示ユニット21に逐次表示させて確認することができ
る。
上記の「パルス幅」については、バランスウェイト流体
を噴射ノズルを介して流体ポケットに注入するにあたっ
て、注入されるバランスウェイト流体の量は注射ノズル
内の弁を開いておく時間に比例する。従って、注入され
るバランスウェイト流体の量を制御するには噴射ノズル
内の弁を開いておく時間の制御が必要となる。第2図に
おいて噴射ノズル内の弁の開閉は駆動回路を介してパル
ス幅設定回路の出力であるパルス信号によって行われ、
「パルス幅」とはこのパルス信号の幅、即ち時間を意味
する。また「遅れ時間」については、上記のようにバラ
ンスウェイト流体の注入はパルス幅設定回路の出力であ
るパルス信号に基づいて駆動回路を介して噴射ノズル内
の弁を開閉する事によって行われるが、パルス信号がOF
FからONに切り替わってもバランスウェイト流体が直ち
に流体ポケットに注入されるわけではない。実際には駆
動回路における信号処理に要する時間、噴射ノズル内の
弁の動作時間、バランスウェイト流体が噴射ノズルから
流体ポケットまで到達するに要する時間、等が存在し、
パルス信号がOFFからONに切り替わった後、バランスウ
ェイト流体が流体ポケットに注入されるまでには時間遅
れがある。
又、バランスウェイト流体の噴射を終わる際、即ちパル
ス信号がONからOFFに切り替わった後、流体ポケットへ
のバランスウェイト流体の注入が終わるまでにも同様に
時間遅れが存在し、「遅れ時間」とはこれらの遅れ時間
を意味する。
さらに、「位相調整角」とは、振動計が振動変位のピー
クに検知した角度位置からバランスウェイト流体をアン
バランス質量と180度を隔てた付近の流体ポケットに注
入するように噴射ノズリを動作させるまでの角度差であ
り、アンバランス質量と振動変位ピークとの角度差、振
動ピックアップと噴射ノズルとの取付位相差、が関係す
る。
なお、上述した実施例の振動ピックアップには振動速度
に比例した電圧の得られる動電型を使用したが、加速度
に比例した電圧の得られるタイプでも良く、この場合は
積分を2回行なうことにより振動変位を得るようにす
る。
(発明の変形例) 本実施例では、バランスウエイト流体の噴射量を振動変
位に比例させるようにしたが、振動変位の大きさによっ
て噴射量を段階的に変化させても良い。また、本実施例
においては、円筒研削盤の回転砥石の自動バランサーに
適用した場合について説明したが、回転体の不つりあい
による振動が問題となる全ての機械に適用可能である。
(発明の効果) 以上のように本発明による回転体の不つりあい補正方法
によれば、不つりあいの大きい初期に1回当りの噴射量
を多くするので不つりあいの補正に要する時間を短くす
ることができると共に、不つりあいの小さい後期に1回
当りの噴射量を少なくするので不つりあいの補正精度を
高めることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図(A)は、本発明の回転体の不つりあい補正方法
を実施する装置を適用した円筒研削盤の回転砥石の取付
部を示す断面側面図、同図(B)はその平面図、第2図
は本発明方法を実施する装置の一例を示す概略ブロック
図、第3図は本発明方法を実施する装置の回転制御の動
作を説明するフローチャート、第4図は本発明方法を実
施する装置の位相制御の動作を説明するフローチャー
ト、第5図及び第7図は本発明方法を実施する装置の出
力波形の位相関係図、第6図は本発明方法を実施する装
置の不つりあい補正における位相関係の原理図、第8図
は本発明方法を実施する装置の制御パネルの一例を示す
図、第9図は従来の回転体の不つりあい補正方法を実施
する装置の一例を示す概略ブロック図、第10図は残存不
つりあいによる遠心力Fsへの収束を説明するベクトル
図、第11図はバランスウエイト流体の注入幅を説明する
図である。 1……回転砥石、2……砥石軸、3……流体ポケット、
8……ふた、8a……突起10,20A……制御部、20……キー
ボード、21……表示ユニット、22……CPU、23……ピー
ク検波回路、24……整合アンプ、11,25……バンドパス
フィルター、26……積分回路、12,27,31……波形整形回
路、13,28……移相回路、14,29……パルス幅設定回路、
15,30……駆動回路、32……分周回路、33……計数回
路、34……クロックパルス発振回路、40……振動ピック
アップ、50……噴射ノズル、60……近接スイッチ。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転体の回転軸の周りに複数の流体ポケッ
    トを環設し、前記回転体の回転に伴う振動変位を測定し
    て求めた前記回転体のアンバランス質量と180度隔てた
    付近の前記流体ポケットにバランスウエイト流体を噴射
    注入し、前記回転体の不つりあいを補正する方法におい
    て、 (a)前記振動変位に対する前記バランスウエイト流体
    の噴射量の比例係数を予め設定する工程と、 (b)前記回転体の回転に同期したパルス信号を発生さ
    せ、このパルス信号から前記回転体の回転周期を求める
    工程と、 (c)前記振動変位と前記比例係数とから噴射量を求め
    る工程と、 (d)この噴射量と前記回転周期と振動信号から前記バ
    ランスウエイト流体の噴射時期及び噴射時間を求め、前
    記回転体の回転に同期して噴射注入する工程と、 からなるバランスウエイト流体注入の上記(b)〜
    (d)の工程を、残存不つりあいによる振動変位が予め
    設定された値以下になるまで繰返し行なうことを特徴と
    する回転体の不つりあい補正方法。
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