JPH0747378Y2 - カップ放出装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 a.産業上の利用分野 この考案は、例えば積み重ねられたカップのうち最下位
のカップから一個ずつスライダを往復動させることによ
って切り離されたカップをカップ取出口に取り出すカッ
プ放出装置に関するものである。

b.従来の技術 第４図は本出願人が既に出願している従来のカップ放出
装置（実願昭63-76294号）を示す側断面図であり、バッ
クパネル１の背面にはカップ放出装置が配設されてい
る。カップ放出装置は、カップ２が収納されているとと
もにカップターレット４の配設されたカップ収納ケース
３と、カップ収納ケース３内のカップ２を円筒状のカッ
プシュータ５を通過してカップ取出口６に放出するカッ
プ放出部７とを備えている。なお、８はカップ放出釦、
９はカップ切れ表示部である。

第５図はカップシュータ５の正面図、第６図は第５図の
VI-V1線に沿う断面図であり、カップシュータ５は第１
の取付板10および第２の取付板11を介してカップ放出部
７に取り付けられている。カップシュータ５の端部には
カップ取出口６の底面に向かって垂直方向に折曲したカ
ップ当て部12が形成されている。また、カップ当て部12
に対向してカップ案内部13がカップシュータ５の端部に
付設されている。カップシュータ５に最下端での両側寸
法Ａはカップ２の鍔の外径よりも少し小さく、カップシ
ュータ５の最下端とカップ取出口６の底面との間の寸法
はカップ２の高さより少し大きくなっている。

上記のように構成された従来のカップ放出装置において
は、利用者がカップ放出用釦８を押すことにより、カッ
プ放出部７の駆動モータ14が駆動し、そのスライダ15が
水平移動して最下位のカップ２とその上のカップ２との
間に入り込み、両者のカップ２は切り離され、最下位の
カップ２は落下する。

このカップ２は、カップシュータ５を通過し、カップ２
の底部がカップ当て部12に衝突してから方向をカップ取
出口６の底面に向けて落下する。そのとき、カップ２
は、カップシュータ５の端部の両側部によって振れが規
制されながらカップ案内部13に沿って落下し、カップ取
出口６の底面に置かれる。カップ２がその底面に置かれ
たとき、カップシュータ５の最下端とカップ取出口６の
底面との間の寸法はカップ２の高さより少し大きくなっ
ているだけなので、カップ２が弾んで倒れるようなこと
はない。

c.考案が解決しようとする課題 以上のように構成された従来のカップ放出装置では、カ
ップシュータ５の最下端の開口部での両側寸法Ａをカッ
プ２の鍔2aの外径よりも小さくしてカップ２の振れを規
制しているが、弾性の異なるカップ２がカップ収納ケー
ス３内に混在したときに、カップ２の鍔2aがカップシュ
ータ５の開口部に係止され、カップ２がカップ取出口６
に載置されない虞れがあるといった問題点があった。

この考案は、上記のような問題点を解決するためになさ
れたもので、カップ２の弾性の影響を受けることなくカ
ップ取出口21のカップ載置部26にカップ２が確実に載置
されるカップ放出装置を得ることを目的とする。

d.課題を解決するための手段 この考案に係るカップ放出装置では、カップシュータの
先端部が臨んでいる箱状のカップ取出口は、奥壁面に向
かって下向きに傾斜したカップ載置部と、奥壁面にカッ
プ載置部に向かって傾斜して形成されカップの横振れを
規制するとともにカップ載置部に案内する横断面が弓形
状のカップ案内部とを有している。

e.作用 この考案においては、カップ２は、カップシュータ５を
通過し、カップ取出口21のカップ載置部26に向けて落下
する際に、カップ案内部23,24で、横振れが規制される
とともに、カップ放出方向に倒れることなくカップ載置
部26に確実に載置される。

f.実施例 以下、この考案の実施例を図について説明する。第１図
はこの考案の一実施例を示すカップ放出装置のカップ取
出口の正面図、第２図は第１図の側断面図、第３図は第
２図のIII-III線に沿う断面図であり、箱状のカップ取
出口21にはカップシュータ５の先端部が臨んでいる。カ
ップ取出口21の奥壁面22は、カップ２が放出される方向
を下向きにして傾斜しているとともに、その奥壁面22の
上部では弓状の第１のカップ案内部23が形成されてい
る。奥壁面22の中間部には第１のカップ案内部23よりも
傾斜が緩やかな弓状の第２のカップ案内部24が第１のカ
ップ案内部23と連続して設けられている。奥壁面22の下
部には垂直方向に延びたカップ非接触部25が第２のカッ
プ案内部23と連続して設けられている。カップ取出口21
の底面には奥壁面22に向かって下向きに傾斜したカップ
載置部26が非接触部25と連続して設けられている。カッ
プ載置部26の裏面には補強板27が添設されている。

上記のように構成されたカップ放出装置においては、利
用者がカップ放出用釦８を押すことにより、前述の従来
のものと同様に、積層されたカップ２のうち最下位のカ
ップ２は切り離され、落下する。そのカップ２は、カッ
プシュータ５を通過し、カップ２の底部がカップ当て部
12に衝突してからその方向をカップ取出口21のカップ載
置部26に向けて落下する。その途中、カップ２は、第１
のカップ案内部23、第２のカップ案内部24によって奥壁
面22に向かって左右の振れが規制されながらそれらに沿
って落下し、カップ載置部26に置かれる。

g.考案の効果 以上説明したように、この考案のカップ放出装置によれ
ば、カップシュータの先端部が臨んでいる箱状のカップ
取出口は、奥壁面に向かって下向きに傾斜したカップ載
置部と、奥壁面にカップ載置部に向かって傾斜して形成
されカップの横振れを規制するとともにカップ載置部に
案内する横断面が弓形状のカップ案内部とを有している
ので、カップ２はカップ載置部26に置かれる際に、横に
振れて倒れるようなことはなく、また放出方向に倒れる
ことなく確実に載置される効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例を示すカップ放出装置のカ
ップ取出口の正面図、第２図は第１図の側断面図、第３
図は第２図のIII-III線に沿う断面図、第４図は従来の
カップ放出装置の一例を示す側断面図、第５図は第４図
のカップシュータの正面図、第６図は第５図のVI-VI線
に沿う断面図である。 2:カップ、3:カップ収納ケース、5:カップシュータ、2
1:カップ取出口、22:奥壁面、23:第１のカップ案内部、
24:第２のカップ案内部、26:カップ載置部。 なお、各図中、同一符号は同一または相当部分を示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】カップ収納ケース３に収納されたカップ２
   が、先端上部にカップ当て部12を有するカップシュータ
   ５を通過した後カップ取出口21に取り出されるカップ放
   出装置において、前記カップシュータ５の先端部が臨ん
   でいる箱状の前記カップ取出口21は、奥壁面に向かって
   下向きに傾斜したカップ載置部26と、前記奥壁面に前記
   カップ載置部26に向かって傾斜して形成されカップ２の
   横振れを規制するとともに前記カップ載置部26に案内す
   る横断面が弓形状のカップ案内部23,24とを有している
   ことを特徴とするカップ放出装置。