JPH0747212B2 - 溶接線倣い制御方法および装置 - Google Patents

溶接線倣い制御方法および装置

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JPH0747212B2
JPH0747212B2 JP6575886A JP6575886A JPH0747212B2 JP H0747212 B2 JPH0747212 B2 JP H0747212B2 JP 6575886 A JP6575886 A JP 6575886A JP 6575886 A JP6575886 A JP 6575886A JP H0747212 B2 JPH0747212 B2 JP H0747212B2
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electric quantity
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潤 中嶋
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    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
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    • B23K9/00Arc welding or cutting
    • B23K9/02Seam welding; Backing means; Inserts
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は溶接トーチを一定周期でウィービングさせなが
らアーク溶接を進めるものであり、特に溶接トーチから
のアーク長に係わる電気量を検出し、これにもとづいて
溶接対象となるワークの溶接線に沿って動くよう溶接ト
ーチを倣い制御する方法および装置に関するものであ
る。
〔従来の技術〕
溶接トーチをウィービングさせながらアーク溶接を進め
るウィービング溶接法はすでに広く知られている。この
方法はV開先を有する鋼板同志を突合せ溶接したり、壁
面と壁面との交差部を隅肉溶接したりする場合に多用さ
れている。このウィービング溶接法においては、溶接ト
ーチを周期的に揺動させることから、このトーチの揺動
と溶接電流等の電気量の変化に着目した溶接線倣い制御
技術が各種提案されている。例えば、特開昭52−100352
号公報のものは、ウィービング両端における溶接電流を
比較することにより、溶接線からの位置ずれを検出し倣
い制御するものである。しかしながら、この方式は溶接
電流が位置情報以外の外乱情報(ノイズ)を多く含む電
流域では、倣い制御の性能が低下する欠点を有してい
た。さらに、アーク現象自体の位相ずれに対してまった
く考慮されていない為、位相ずれが少ない条件でしか、
うまく制御できないという欠点があった。
特公昭57−2428号公報のものではローパスフィルタを用
いることにより、特開昭52−9657号公報のものでは、ウ
ィービング両端の電流値を積分することにより、それぞ
れ外乱情報の除去を行っている。しかしながらアーク現
象自体の位相ずれに対しては、考慮されておらず、ノイ
ズがかなり除去されているにもかかわらず限られた条件
でしか倣い制御が行えなかった。
一方、特開昭59−120369号公報ものでは、溶接の電気量
に含まれるウィービング周波数成分と、その2倍周波数
成分を抽出することにより溶接線からの位置ずれを検出
する方法をとっている。この方式では、位置情報以外の
外乱情報がほとんど除去されている。また、この方式で
は、位置ずれの大きさを各周波数成分より求めている
が、ずれの方向は検出した電気量の位相に影響される。
したがって、アーク現象自体の位相ずれに対しては、各
々の条件を個別に調整してやる必要があった。
また、米国特許第4477713号記載のものでは、溶接の電
気量を用いて開先形状の様子を判断し、各種の制御を行
なうことが述べられている。しかし、これにおいても位
相の考慮がなされていないため、ウィービング周波数を
位相ずれの影響が無視できる程度まで下げてやらないと
当該の目的が達せられず、実用上は生産効率を落す結果
となる。
〔本発明が解決しようとする問題点〕
本発明は従来の難点を除き、各種条件のもとでも良好に
動作する倣い制御を実現するものである。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明においては溶接トーチからのアーク長に係わる電
気量たとえば溶接電流を検出する。この電気量から前記
ウィービングによる前記溶接トーチの位置変化の時期と
同じ周期の電気量変化成分を抽出し、この電気量変化成
分の周期を前記溶接トーチの位置変化周期と、比較し
て、それらの間の位相差を検出し、この位相差に基づい
て前記溶接トーチの前記溶接線の左右に対する位置修正
方向を判定するのであるが、このとき、予め前記溶接ト
ーチの位置を、前記溶接線から左右の一方にずれた位置
にして位相差を検出し、この検出した値を基準位相差と
して設定する。
そして、この基準位相差と前記検出した位相差の差の絶
対値が所定値を越えたとき、前記溶接トーチの前記溶接
線に対する位置修正方向が左右の一方であると判定し、
所定値以下のとき、前記溶接トーチの位置修正方向が左
右の他方であると判定するようにしたものである。
〔作用〕
溶接電流(アーク電流)あるいはアーク電圧は溶接トー
チ先のアーク長に関係する電気量であって、それはまた
溶接トーチの電極と溶接対象となるワーク(母材)との
間の距離すなわちエクステンションの関数と考えられ
る。溶接トーチの動きにウィービングがともなう場合は
以上の電気量に溶接トーチの位置に関係する情報が含ま
れる。この電気量から周期的変化量を抽出する。この変
化量が周期的に変化するのは一定周期のウィービングに
起縁するものであって、この両者の間の位相差を検出す
ることが可能となる。以上の位相差の値は溶接トーチの
位置がいずれの方向にズレているのかによって変化す
る。このズレはウィービングの中心となるウィービング
中心と溶接線との間のオフセットをあらわすものであっ
て、たとえば右側にズレているのであれば溶接トーチの
溶接線に沿った進路を左側寄りに修正することが必要で
ある。本発明はこのための溶接トーチの位置修正量の絶
対値を規定するものではなく、それは一定値でもよい
が、その位置修正方向は前記位相差にもとづいて判定さ
れる。
〔実施例〕
まず、本発明の背景となる事項について説明する。前記
したエクステンションの変動と、アーク長に係わる電気
量の変動との間には時間的なズレがある。ときにはかな
り大きな時間ズレとなることが実験的に確認される。第
15図〜第18図はその様子を示したものである。たとえ
ば、第15図のように、消耗電極式のアーク溶接を平板上
で行ったとする。Aは溶接トーチでありBは電極、Cは
溶接ワイヤ、C′はアーク、Dは溶接対象となるワーク
(母材)である。この溶接トーチ1を矢印Eが示す上下
(x)方向に揺動させたとする。このとき、ワークDを
一定の速度でy方向に供給しておく。この時の溶接トー
チAの動きは第16図のようになる。この溶接トーチAの
動きに対する溶接電流(電気量)Iを第17図,第18図に
示す。ここでは説明の便宜上、ノイズ成分は除いて示し
ている。第17図は一般に考えられている溶接トーチAの
動きと溶接電流Iの関係であり、エクステンション
(X)と溶接電流Iは反比例しており、そこに時間的な
ズレはない。ところが実際に実験を行ってみると、第18
図のように、溶接電流Iの位相の方が溶接トーチAの動
きよりかなり進むことがある。ここでは、その位相の進
みをαで示してある。この位相進みαは溶接条件(溶接
電流,溶接電圧,シールドガス,ワイヤ種類等),ウィ
ービング周波数(前記揺動の周波数)などにより変動す
ることが確認される。この位相αの値は90度以上にも及
ぶことがあり、特にこのような場合はこれを考慮しない
と、精度の良い倣い制御は困難である。
しかして、本発明によれば、この位相の進みαの影響を
受けることなく、常に正確に溶接トーチのずれの方向を
検出することができる。
以下、本発明の一実施例を第1図〜第14図により説明す
る。本実施例では、ロボットによる自動溶接システムに
本発明を適用している。
第2図は、本実施例の全体構成を示している。1はロボ
ット本体であり、5個のサーボモーターにより駆動され
ている。2はロボット制御装置であり、内部にロボット
制御用のCPUボードや、センサ制御用のCPUボード、サー
ボモーター駆動用の強電部等を内蔵している。またその
上部にはデータ表示用の画面(CRT)35と、起動,停止
などに用いる各種スイッチのともなう操作盤36が付いて
いる。3はセンサユニットであり内部に電流検出用のシ
ャント及びローパスフィルター(L.P.F)を内蔵してい
る。4はテーチングボックス(T.BOX)でありロボット
に溶接作業等を教示する際に用いる。5は溶接機、6は
ワイヤ供給装置、7はワイヤ送給装置である。これらは
すべて、ロボット制御装置2からの指令により動作す
る。8は溶接トーチ、9は被溶接物(ワーク)であり、
10はワーク9を置く為の台である。
次に第3図,第4図を用いて内部の様子を説明する。第
3図は、センサ制御部のブロック図である。11はセンサ
用CPU(中央処理ユニット)部、12はインターフェース
部であり、これらは第2図のロボット制御装置2の内部
に格納されている。まず、11のセンサ用CPU部は次のよ
うな構成になっている。13はCPUそのものであり、セン
サ制御用のすべての処理を行っている。14は記憶装置と
してのROMであり、CPU13のための処理手順を記述したプ
ログラムが格納されている。15は記憶装置としてのRAM
でありCPU13での処理の途中結果などが格納される。16
はDPRAM(デュアルポートRAM)であり、CPU13からもロ
ボット制御用のCPU26,27からもアクセス可能な構成にな
っており、ロボット制御部25とセンサ制御部との情報の
伝達に用いられる。17はタイマであり、CPU13より初期
設定を行うことにより、一定時間間隔でCPU13に対し割
込をかける。18は入出力用のI/Oポートであり、外部と
の入出力を行う。以上の部品13〜18まではバス(BUS)1
9によって結合されている。12はインターフェース部で
ある。20及び21はフォトカプラであり、外部との電気的
な絶縁をはかっている。20は入力、21は出力用である。
22はA/D変換器であり、入力信号をディジタル化しフォ
トカプラ20へ信号を送る。3はセンサユニットである。
23はローパスフィルタ(L.P.F)であり、入力信号に含
まれる高周波ノイズを除去する。24はシャントであり、
溶接電流信号を電圧信号に変換する。以上の構成によ
り、溶接電流信号は、シャント24で検出され、ローパス
フィルタ23でノイズ除去を行われた後、A/D変換器22で
ディジタル信号に変換され、フォトカプラ20で電気的絶
縁を行われる。その後I/Oポート18を介してCPU13に送ら
れる。CPU13で各種の処理が行われ、位置信号に変換さ
れてDPRAM16に送られ、ロボットの動きに反映される。
次に第4図は、ロボット本体1の制御ブロック図であ
る。25はロボット制御部であり、第2図のロボット制御
装置2の内部に格納されている。26はCPU−Aであり、
ロボットの動作制御を主に担当する。27はCPU−Bであ
り、マンマシンインターフェース関係の処理を主に担当
する。28は共通RAMであり、CPU−A26,CPU−B27の両方の
情報交換や計算用のワークエリアとして用いられる。29
はRAM−Aであり、CPU−Aの処理手順を記述したプログ
ラムが格納されている。30はRAM−BでありCPU−Bの処
理手順を記述したプログラムが格納されている。31はRO
Mであり、電源起動時に磁気バブルメモリ40より所要の
プログラムをRAM−A29,RAM−B30にローディングする為
の処理プログラムが格納されている。磁気バブルメモリ
40は不揮発性の外部記憶装置であり、電源切断時におい
て消えてほしくないプログラムやデータが格納されてい
る。32は溶接機インターフェースであり、溶接機5に対
するワイヤ送給量や電圧,アークオンなどの指令のうけ
渡しを行っている。33は通信用LSIであり、CPU−B27と
ティーチングボックス4,操作盤36,CRTコントローラ34と
の通信によるインターフェースを行っている。ティーチ
ングボックス4では、ロボットの動作教示を行うことが
できる。操作盤36では、ロボットの起動,停止、及び教
示,プレイバックなどのモード切替等の操作を行う。34
のCRTコントローラでは、通信LSI33から送られた情報に
基づいて画面(CRT)35に各種の情報を表示する。38の
サーボ制御部では、CPU−A26から送られたデータに従っ
て、各サーボモータM1〜M5(41〜45)を制御する。
本実施例ではロボットはティーチング,プレイバック方
式になっており、ティーチングによって倣い制御を指定
した時に、センサ関係の制御プログラムが動作するよう
になっている。次に、センサ関係の部分を中心に動作の
様子を説明していく。第1図は処理の概念図を第5〜10
図は詳細な処理手順を示している。
まず、第1図においてAは溶接トーチの先端であり、10
9はそのウィービングのともなう軌跡を示している。こ
の軌跡109は溶接対象となるワークDの溶接線(開先な
いしは隅肉に沿った線)D′方向の動きと、x方向に対
する一定周期の三角関数として表示できるウィービング
特有の動きを合成したものである。ここに示す座標にお
いてはトーチ高さ方向はy,ウィービング方向はxとす
る。102は以上のウィービングの動きに対応した溶接電
流Iを示している。105で示す各縦線のタイミングで電
流値Iをサンプリングしている。103はサンプリングさ
れた電流値Iを周波数変換した結果であって、横軸は周
波数を、縦軸はパワースペクトルを示している。このう
ちのウィービング周波数と等しい周波数の成分107とそ
の位相106を用いて位置修正量を算出し、108で示すよう
に軌跡109を修正する。
次に内部の処理手順を説明する。第5〜10図は第3図の
CPU13で処理される手順を示す。第5図では、電源が投
入されると1001でCPU13への割込を禁止し、1002で第3
図のタイマ17の設定を行う。ここでタイマ17に対し時間
Δtを設定してやることにより、タイマ17は一定時間間
隔ΔtでCPU13に割込をかけてくる。次に1003で各種エ
リアの初期化を行う。ここでは、ワークエリアの初期
化、ロボット制御部25との情報のやりとりを行う第3図
のDPRAM16の初期化などを行う。1004ではCPU13の割込を
解除し、タイマ割込が可能な状態にしておく。以後CPU1
3の処理要求がなにもない時は1004の処理をくり返え
す。
第6図はタイマ17の割込処理の様子を示している。一定
時間Δtおきのたびに実行中のタスクが中断されこの処
理が行われる。1101では、溶接線倣いの指定があるか否
かを判定する。指定がない場合は何もしない。指定があ
る場合は1102の処理を行う。1102では、溶接電流値のサ
ンプリング周期か否かを判定する。ここでの処理は充分
に小さな時間間隔Δtにつき1回の頻度で行われるので ΔTs=Δt×N ΔTs:サンプリング周期 N:カウント となるNに対し処理回数iをカウントし、i=Nであれ
ばサンプリング周期と判定する。サンプリング周期であ
れば1103でタスク1の起動要求を発行する。1104ではロ
ボットのサンプリング周期か否かを判定する。タイマの
割込周期Δtはロボットのサンプリング周期より十分短
くとってある。ロボットのサンプリング周期であれば11
05タスク2の起動要求を発行する。次に1106では電流値
のサンプリングが−ウィービング周期について終了した
か否かを判定する。これは後述するタスク1の状態を監
視することにより判定する。一群の電流値の各サンプリ
ングが終了していれば1107でタスク3の起動要求を発行
する。以上のようにこのタイマ割込処理においては、セ
ンサの状態を判定して、それぞれに対応した処理の起動
要求を発行する。これらの処理の終了後には、タスクコ
ントローラに制御が移る。
次に第7図におけるタスクコントローラについて説明す
る。タスクコントローラでは現在実行中のタスクと起動
要求のあったタスクとの優先順位を比較判定し優先順位
の高い方に制御を移す。まず1201で、起動要求のあった
タスクを探し、これをNとする。この時、Nは小さい方
から見ていく。例えば、タスク1の要求がある場合はN
は1となり、タスク2とタスク3の要求がある場合はN
は2となる。どのタスクの要求もなかった場合にはNを
4とする。次に1202では中断中のタスクをCNとする。ど
のタスクも実行中でなかった場合CNは4となる。1203で
はNとCNとの大きさを比較し、N(起動要求のあったタ
スク)の方がCN(実行中であったタスク)よりも小さか
った場合、1204において、起動要求のあったタスクを起
動する。ここでは実行中であったタスクの資源(メモ
リ,CPUの状態)をスタックにすべて退逃し、新たに実行
されるタスクに対し、資源を開放した後、そのタスクに
制御を引き渡す。一方、CNの方が小さいか等しかった場
合は中断中のタスクにもどる。
次に各タスクの処理について説明する。
タスク1: タスク1は溶接電流値をサンプリングするタスクであ
る。このタスク1は一定のサンプリング間隔(ΔTs)で
起動される必要があり、この間隔はこの装置の性能に直
接影響を及ぼす。このため、タスク1は優先順位が最高
になっている。具体的な処理は次のようになる。まず13
01ではサンプリング開始要求があるか否かを判定する。
サンプリング開始要求は後述のタスク2より発行され
る。サンプリング開始要求がない場合にはなにもしな
い。サンプリング開始要求があった場合には以下の処理
を行う。1302で、第3図のA/D変換器22を起動し、溶接
電流をサンプリングする。1303では、サンプリングされ
た溶接電流値Iiを第3図のRAM15のサンプリングテーブ
ルに記録する。1304ではテンプリングテーブルに記録す
る為のインデックスiを1つインクリメントする。1305
ではタスク2であらかじめ算出されている1ウィービン
グ当りのサンプリング回数Noとインデックスiが等しい
か否かを判定する。等しい場合はウィービング1周期分
のサンプリングが終了したとして以下の処理を行う。13
06では、記録された合計No個の溶接電流値Io……をタス
ク3へ転送する。1307ではサンプリング開始要求をクリ
アして、インデックスiを0クリアする。以上の処理を
行うことにより第11図に示すような溶接電流値Iのサン
プリングテーブルがえられる。これをグラフにすると第
12図のようになる。
タスク2: タスク2はロボットとの同期制御を行うタスクである。
タスク2はロボットのサンプリング周期ΔtRと同期して
起動される。本実施例ではマルチCPU構成をとっている
が、CPU13の能力に余裕があれば、このタスクでロボッ
トの制御を行うことも可能である。このタスクではまず
1401でロボットのウィービングの状態を受けとる。これ
は第3図のDPRAM16を介して行う。ウィービングの状態
とはロボットのウィービング位相と周波数であり、位相
を判定することにより、ウィービングの位置,開始,終
了などの様子がわかる。1402ではウィービングの位相よ
り1ウィービング周期の初めか否かを判定する。初めで
ない場合は1406にとぶ。初めであった場合は1403でタス
ク1に対してサンプリング開始要求を発行する。次に14
04でウィービングの周波数よりウィービングの周期T
を算出する。
1405では周期Tよりサンプリング回数Noを算出する。
No=T/ΔTs(ただし小数点以下切捨て) 次に1406では、タスク3の状態を見て、位置修正量の計
算は終了したか否かを判定する。修正量の演算が終了し
ていた場合には1407で修正量の出力タイミングか否かを
見る。これは、ロボットのウィービングの状態に対し、
修正量が常に一定のタイミングで出力されるようにする
為行っている。修正量出力のタイミングであれば、1408
で修正量oを出力する。この修正量oはX,Y,Zの各
成分をもっており、タスク3から送られたものである。
タスク3: タスク3では本発明の中心となる各種の数値演算処理を
行う。タスク3では、第11図のサンプリングテーブル,
ロボットの各軸の値,ウィービング周期などを用いて、
倣いの修正量を算出する。
まず1501では、記録された電流値(サンプリングテーブ
ル)がタスク1から転送されてきたか否かを判定し、転
送されてくるまでここで待つ。転送が完了したら1502で
周波数変換を行う。周波数変換は各種の手法が提案され
ておりFFTアルゴリズムなどが一般的であるが、1502で
は直流成分,ウィービング周波数成分,2倍周波数成分の
3つを算出するだけである。その為次式のような方法を
用いている。
(1) 直流成分:P0 (2) ウィービング周波数成分:P1 P1=∫Ie-iwtdt/T ここにω=2π (3) 2倍周波数成分:P2 P2=∫Ie-2iwtdt/T 以上の演算によって、P0,P1,P2が得られる。ただし、ウ
ィービング周波数と一致した周波数成分ならびにその2
倍の周波数成分を示す以上のP1,P2は複素数であって、R
e〔 〕はそれらの実数部であり、Im〔 〕はそれらの
虚数部である。これらの演算は溶接トーチAのウィービ
ングが一定周期であり、これに関連する溶接電流Iもフ
ーリェ変換が可能な周期的関数となることを前提とする
ものである。
次に第10図の1503では、トーチ高さ方向の修正量を算出
する。ここでは直流成分P0を用いる。
Dy=Gy×(P0−IT) ここにITはあらかじめ設定されている目標電流値であ
り、Gyは変換定数(ゲイン)である。1504ではウィービ
ング方向の修正量を算出する。ウィービング方向とは、
第1図のxが示す方向である。1504における、まず、最
初のステップで修正の大きさ(絶対値)を算出する。
|Dx|=Gx|P1| ……(1) 又は |Dx|=G′x|P1|/|P2| ……(2) |Dx|は修正量の絶対値であり、以上の(1)(2)式の
いずれかを使って演算する。これらの(1)(2)式に
おけるGxあるいはG′xはあらかじめ設定した変換定数
(ゲイン)である。
以上の(1)(2)式について、第13図を参照して説明
する。第13図におけるAの場合は溶接トーチAがワーク
Dの溶接線D′を正しく指向しており、そこを中心とし
てx方向の+側(L側)あるいは−側(R側)にウィー
ビングしている。この場合は、その溶接電流Iの波形は
右に示すグラフのようになり|P2|すなわち、ウィービン
グ2倍周波数成分が大きくなる。又右(R),左(L)
のどちらかにずれた場合には、第13図B,Cに示すように|
P1|すなわちウィービング周波数成分が大きくなる。|P1
|,|P2|はいずれもパワースペクトルである為、位相の変
動にはまったく関係がなく、その影響をうけない。した
がって、位相にはかかわりなく、以上の(1)(2)式
が成立するが、(1)式とするか(2)式とするかは溶
接条件によって選択する。2倍周波数成分の|P2|は、CO
2溶接などの場合ノイズにうもれてうまく検出できない
ことがあり、その場合は(1)式を用いる。
第10図の1504における次のステップでは位相を算出す
る。これには検出されたウィービング周波数成分P1より
次のようにして計算する。
この計算では、分子および分母の符号を考慮した象現判
別を行うことにより位相θが −π<θπ の範囲で求まるようにする。
この位相θの中には次のようなものが含まれている。
θR:ロボット動作の遅れ θ:ローパスフィルタ23による検出電流の遅れ θA:アークの位相差 θR,θはあらかじめ測定することが可能であり定数と
してもっている。θは、前記第18図に示したαに対応
するものであり、溶接条件,位置ずれによって変動す
る。まずθを求めると θ=θ−(θ+θ) となる。位相差θは第13図B,Cの各右側における溶接
電流Iのグラフでわかるように、右(R)にずれた時と
左(L)にずれた時とでは位相がほぼ180度異ってい
る。そこで、たとえば左(L)にずれた時の位相差θ
をとくに基準位相差θAOとして設定しておく。これによ
り基準位相差θAOは標準的なアークの位相差を表してい
る。本実施例では基準位相差θを常に画面35(第2
図,第4図)上に表示するようにしており、あらかじめ
使用する条件でのθを測定し、平均的な値をθAOとし
て設定している。このためには、第13図のCの状況を故
意に作り(そのような教示を行うか、あるいはワークD
をずらしてセットし、溶接トーチAに対する位置修正は
行わない)、テスト溶接を繰り返えす。
以上のθAOとθを用いると次のように、左右どちらに
ずれているかが判定できる。
|θAO−θA|≦90゜→左にずれている。
Dx=|Dx| |θAO−θA|>・90゜→右にずれている。
Dx=−|Dx| 式をみて明らかなように、θが±90゜未満の変動であ
れば、左右の判定に影響がないことがわかる。すなわ
ち、アークの位相差θには、上記したように、アーク
位相の進みαが含まれるているが、このとき、本発明で
は、基準位相差θAOとして、上記したように、溶接トー
チとワークの位置をずらした状態で検出した位相差に基
づいて設定した値を用いており、この結果、基準位相差
θAOには、既にアーク位相の進みαの値が折り込み済に
なっている。
そして、この予めアーク位相の進みαの値が折り込まれ
ている基準位相差θAOとの比較により、溶接トーチの位
置修正方向を判定しているので、アーク位相の進みαの
存在にも係わらず、正確に判定することができるのであ
る。
この点について、第14図により、補足して説明する。第
14図はウィービング周波数成分P1の波形をその位相差
(θ−θAO)が−90゜から90゜置きに270゜まで変化
するものとし、それらを形式的に重ねて示したものであ
る。−90゜のものと270゜のものは一致するので、この
判定は不可となる。このため、以上の判定式は−90゜と
270゜を含まない、その間の範囲において有効となる。
また、アークの位相差θが溶接条件を変えた時、基準
位相差θAO対し90゜以上ずれた場合には、θAOを設定し
なおしてやれば良い。実際には、ワイヤ径を極端に変え
た場合や溶接機5をまったく異った制御方法を持つもの
に変えた場合にしか起らない。以上のようにして、ウィ
ービング方向(x方向)の修正量Dx(大きさと符号)が
求まる。また、基準位相差θAOに関しては、アークの状
態を予測して内部演算により設定することも考えられる
が、アーク現象の様々な様相に対しすべてに適用できる
予測モデルを立てなければならない。
次に第10図における1505では溶接トーチAの方向,ウィ
ービング方向を演算する。これは先ほど述べたx軸,y軸
がトーチAに付属した座標系であるので、これがロボッ
ト座標系でどうい方向になるかを計算してやる。トーチ
方向はロボットの各軸のデータと、ロボットの機構から
算出され、次のような単位ベクトルとして算出する。 =(ETx,ETy,ETz) |T|=1 ウィービング方向は、ロボットがウィービングを行う為
のウィービングベクトルより算出される。 =(EWx,EWy,EWz) 次に第10図の1506では、今までに求めたDx,Dy,T,
を用いて最終的な修正量を次式にて算出する。
′=×Dx+×Dy さらにロボットが一時的に大きな動きをしないように
′にリミッタをかける。
ただしKはリミッタ定数(修正量の上限値) 次の1507では以上のをタスク2に転送する。これにと
もない、タスク2(第9図)の1408で、第1図の108に
相当するトーチ位置の修正が実行される。以上の実施例
については以下の点が指摘できる。
(1) アークの位相により修正方向を決定しているの
でどのような溶接条件でのアークの位相変動に対しても
θAOを測定し設定することにより常に良好な倣い溶接が
可能である。
(2) アークの位相変動が±90゜以下であれば広い溶
接条件で良好な倣い溶接が可能である。
(3) 周波数変換方式を用いている為、ノイズに強
く、ショートアーク,グロゼュール領域などでも良好な
倣いが行える。
などの効果がある。
上記実施例では溶接トーチからのアーク長にかかわる電
気量を溶接電流とし、これを検出したが、これがアーク
電圧となることもある。また、修正量の絶対値上限に対
しリミッタ処理を施したが、下限に対しても同様に取扱
え得る。すなわち、その絶対値が設定値より小さいとき
に零とするのである。
〔発明の効果〕
本発明によれば、アークの位相変動に対し対応できるの
で、幅広い条件で良好に動作する溶接線倣い制御が可能
となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明実施例のための原理説明図、第2図はそ
のシステム構成図、第3図と第4図はその回路図、第5
図から第10図はその処理内容を示すフローチャート、第
11図はそのサンプリングテーブルを示す説明図、第12図
はそのサンプリングデータを示す説明図、第13図はトー
チ位置ずれに対する溶接電流の変化を示す説明図、第14
図はウィービング周波数成分の位相変化を示す波形図、
第15図はアーク溶接の実験説明図、第16図〜第18図はこ
の実験にともなう各種波形図である。 A……溶接トーチ、x……ウィービング方向、 D……ワーク、102……電気量、 107……周期的変化量としてのウィービング周波数成
分、 106……位相。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 志村 安規 千葉県習志野市東習志野7丁目1番1号 日立京葉エンジニアリング株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−3978(JP,A)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】溶接トーチを一定周期でウィービングさせ
    ながら、該溶接トーチを溶接対象となるワークの溶接線
    に沿って倣い制御し、 前記溶接トーチから、そのアーク長に係わる電気量を検
    出し、 該電気量から前記ウィービングによる前記溶接トーチの
    位置変化の周期と同じ周期の電気量変化成分を抽出し、 この電気量変化成分の周期を前記溶接トーチの位置変化
    周期と比較して、それらの間の位相差を検出し、この位
    相差に基づいて前記溶接トーチの前記溶接線の左右に対
    する位置修正方向を判定するようにしたものにおいて、 予め前記溶接トーチの位置を、前記溶接線から左右の一
    方にずれた位置にして位相差を検出し、この検出した値
    を基準位相差として設定し、 この基準位相差と前記検出した位相差の差の絶対値が所
    定値を越えたとき、前記溶接トーチの前記溶接線に対す
    る位置修正方向が左右の一方であると判定し、所定値以
    下のとき、前記溶接トーチの位置修正方向が左右の他方
    であると判定するように構成したことを特徴とする溶接
    線倣い制御方法。
  2. 【請求項2】特許請求の範囲第1項において、前記溶接
    トーチからのアーク長に係わる電気量が溶接電流である
    ことを特徴とする溶接線倣い制御方法。
  3. 【請求項3】特許請求の範囲第1項において、前記電気
    量変化成分が複素数であることを特徴とする溶接線倣い
    制御方法。
  4. 【請求項4】特許請求の範囲第3項において、前記複素
    数の実数部と虚数部の比に基づいて、前記位相差を演算
    して検出することを特徴とする溶接線倣い制御方法。
  5. 【請求項5】特許請求の範囲第1項において、前記電気
    量変化成分の絶対値に基づいて、前記溶接トーチの位置
    修正量の絶対値を演算することを特徴とする溶接線倣い
    制御方法。
  6. 【請求項6】溶接トーチと、 この溶接トーチを一定周期でウィービングさせながら溶
    接対象となるワークの溶接線に沿って動かす手段と、 前記溶接トーチから、そのアーク長に係わる電気量を検
    出する手段と、 該電気量から前記ウィービングによる前記溶接トーチの
    位置変化の周期と同じ周期の電気量変化成分を抽出する
    手段と、 この電気量変化成分の周期を前記溶接トーチの位置変化
    周期と比較して、それらの間の位相差を検出する手段
    と、 前記位相差にもとづいて定められる位置修正方向に前記
    溶接トーチの位置を修正する手段とを有する溶接線倣い
    制御装置において、 予め前記溶接トーチの位置を、前記溶接線から左右の一
    方にずれた位置にして位相差を検出し、この検出した値
    を基準位相差として設定する手段と、 この基準位相差と前記検出した位相差の差の絶対値が所
    定値を越えたとき、前記溶接トーチの前記溶接線に対す
    る位置修正方向が左右の一方であると判定し、所定値以
    下のとき、前記溶接トーチの位置修正方向が左右の他方
    であると判定する手段とを備えたことを特徴とする溶接
    線倣い制御装置。
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