JPH0746800Y2 - 遠心ポンプの円形ケーシング - Google Patents

遠心ポンプの円形ケーシング

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JPH0746800Y2
JPH0746800Y2 JP1989051566U JP5156689U JPH0746800Y2 JP H0746800 Y2 JPH0746800 Y2 JP H0746800Y2 JP 1989051566 U JP1989051566 U JP 1989051566U JP 5156689 U JP5156689 U JP 5156689U JP H0746800 Y2 JPH0746800 Y2 JP H0746800Y2
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雅 阿部
清貴 田渕
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株式会社帝国電機製作所
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Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の目的〕 (産業上の利用分野) 本考案は、遠心ポンプの円形ケーシングに係わる。
(従来の技術) 半導体製造工程における超純水やフロンなどの洗浄液あ
るいは濃硫酸などのエッチング液には、半導体への不純
物の付着を防止して製品収率を上げるために高純度液が
用いられる。
この高純度液を送液する遠心ポンプにおいては、メカニ
カルシールやグランドパッキンの軸封部またはポンプ取
扱液を潤滑液とする軸受部などの回転摺動部にて発生す
る摩耗不純物がポンプ室側へ侵入してポンプ吐出液の純
度を低下させるので、この摩耗不純物の前記回転摺動部
側からポンプ室側への侵入を阻止してポンプ吐出液を高
純度に維持する手段として、本出願人は、特願平1−64
865号に高純度液用回転ポンプの運転方法を提案した。
この発明の運転方法は、キャンドモータポンプにおいて
は、例えば第6図に示すように、ポンプ室1に配設した
インペラ2が非接触で回転するキャンドモータポンプ3
の回転摺動部である両軸受部4,5にて発生する摩耗不純
物が、キャンドモータポンプ3の回転中に軸貫通部間隙
6に生じる圧力脈動や前記摩耗不純物が超微粒子である
ために生じる拡散現象によって、軸貫通部間隙6を通っ
てポンプ室1へ侵入するのを阻止するように、キャンド
モータポンプ3の回転中は、インペラ2の吐出圧力と排
出ポンプ7の吸引力とによって常時、キャンドモータポ
ンプ3の停止中は、吸込タンク8の押込液頭と排出ポン
プ7の吸引力とによって少なくともキャンドモータ9部
内に残存する前記摩耗不純物を排出口10からキャンドモ
ータポンプ3の外部へ排出するまで、それぞれ所定流量
のポンプ取扱液を、ポンプ室1から狭い軸貫通部間隙6
を通してキャンドモータ9部へ流入させ、両軸受部4,5
の潤滑とキャンドモータ9の冷却を行った後、排出口10
からキャンドモータポンプ3の外部へと排出経路11を通
過させ、排出ポンプ7、流量調整弁12および流量センサ
13を経て、排出タンク14へと排出させ、またはフィルタ
装置15にて前記摩耗不純物を濾過した後、ポンプ吸込口
16側へと還流させることにより、キャンドモータポンプ
3の回転中はポンプ吐出液に前記摩耗不純物を混入させ
ず、キャンドモータポンプ3の停止後はキャンドモータ
9部内の前記摩耗不純物を一掃してポンプ再起動時にポ
ンプ吐出液に前記摩耗不純物を混入させない方法であ
る。
この発明の運転方法によれば、回転摺動部にて発生する
前記摩耗不純物に起因するポンプ吐出液の純度低下は解
決されるが、前記軸貫通部間隙6よりもポンプ室1側の
ポンプ取扱液に接する部材の表面部から微粒子、錆、生
菌、有機物、金属イオン、カーボンなどの不純物が流出
してポンプ取扱液の純度低下を招く怖れがある。
そのため、ポンプ室1側のポンプ取扱液に接する部材、
すなわち、単一素材からケーシング周壁体17とケーシン
グ前側壁体18とを一体に形成したケーシング基体19、こ
のケーシング基体19に取着してポンプケーシング20を構
成するためのケーシング後側壁体21およびインペラ2に
は、硬質塩化ビニル(PVC)、ポリプロピレン(P.P)、
ポリビニリデンフルオライド(PVDF)、パーフロロアル
キルビニルエーテル(PFA)およびポリエーテルエーテ
ルケトン(PEEK)などの合成樹脂材またはステンレス鋼
材が使用されるが、耐圧力性、耐熱性および機械的強度
が要求される場合はステンレス鋼材が使用され、特にポ
ンプ吐出液にきわめて高純度が要求される場合は、鋳造
品、鍛造品および圧延鋼材による溶接構造品では洗浄
液、微粒子、生菌、有機物などが染み込んだり付着する
鋳巣、クラックまたはピンホールの発生を避け得ないの
で、ステンレス圧延鋼材から削り出しにて形成した後、
ポンプ取扱液接液面に電解研磨などの表面処理を施した
ものが採用される。
例えば、前記インペラ2は、前記第6図に示すように、
ポンプ取扱液接液部の全面にわたって切削して電解研磨
などの表面処理が施せるように、ステンレス圧延鋼材か
ら削り出しにて形成して放射状に複数のキリ穴22を穿設
した謂ゆるキリ穴インペラが採用され、前記ポンプケー
シング20は、前記第6図、詳しくは第7図aおよび第7
図bに示すように、ポンプ取扱液接液部の全面にわたっ
て切削して電解研磨などの表面処理が施せるように、ケ
ーシング周壁体17の内周面が円形の前記ケーシング基体
19およびケーシング後側壁体21をステンレス圧延鋼材か
ら削り出しにて形成し、このケーシング基体19の切削量
を極力少なくするように、ケーシング前側壁体18の全部
または内径側を厚肉にすることによりケーシング前側壁
体18が吸込配管23のフランジ部24を接続するための吸込
フランジ部25を兼ねるように形成し、ケーシング周壁体
17の一部を外径方向へ突出することによりこの突出部に
吐出配管26のフランジ部27を接続するための吐出フラン
ジ部28を形成し、ケーシング周壁体17にその内周面から
接線方向へ延びて吐出フランジ部28の中心に至る吐出路
29を穿設し、前記ケーシング基体19に前記ケーシング後
側壁体21を取着した構成のポンプケーシング20、謂ゆる
円形ケーシング20が採用される。
(考案が解決しようとする課題) ところが、この円形ケーシング20のケーシング基体19
は、ステンレス圧延鋼材から削り出しにて形成するので
ポンプ室1を形成するための内周切削は止むを得ないと
しても、ケーシング基体19を外径方向へ突出して吐出フ
ランジ部28を形成するために第7図aに鎖線にて示すよ
うに仕上寸法よりもかなり大きな素材30が必要であり、
そのため、一般のポンプケーシングのように長い吸込管
や吐出管を一体に形成せずに切削量を極力少なくする構
成を採ったものの、鋳造品や鍛造品に比べては材料利用
率がまだ大幅に低く、切削量が多い上、ケーシング基体
19の外周面は内周面のように旋盤加工が行えず、加工速
度が劣るとともに加工費用の高いフライス盤加工に依ら
なければならないので多大な加工時間を要し、かなりの
コスト高につく。
加えて、ケーシング周壁体17の軸方向長(l1)は吐出配
管26のフランジ部27の外径以上の長さを要するため、こ
のフランジ部27の外径が大きい場合には耐圧力上必要な
寸法以上にケーシング前側壁体18の肉厚(l2)を厚く
し、またはケーシング後側壁体21の肉厚(l3)を厚くし
てケーシング周壁体17の軸方向長(l1)を確保しなけれ
ばならず、その分、さらにコスト高につくとともに円形
ケーシング20が大型化および重量化する。
また、前記第7図aに示すように、ケーシング基体19を
ケーシング後側壁体21に接続するためのボルト31が、そ
の数と吐出路29との関係から位置を変えられないため
に、吐出配管26のフランジ部27をケーシング基体19の吐
出フランジ部28に接続するためのボルト32と交差する場
合や、吐出路29の円錐状拡大部29aの長さが不足してポ
ンプ吐出液の速度水頭を圧力水頭に有効に変換するため
に適正な拡大角度が得られない場合は、第8図に示すよ
うに、ケーシング周壁体17の吐出フランジ部28を一層突
出して形成しなければならず、あるいは吐出配管26に規
格寸法のフランジ部27を採用する場合は、第9図aおよ
び第9図bに示すように、ケーシング周壁体17の吐出フ
ランジ部28をさらに一層突出するとともにケーシング前
側壁体18の肉厚(l2)を厚くし、またはケーシング後側
壁体21の肉厚(l3)を厚くしてケーシング周壁体17の軸
方向長(l1)を確保するように円形ケーシング20を形成
しなければならない。
なお、前記高純度液用キャンドモータポンプ3のほか、
前記特願平1−64865号に提案した高純度液用回転ポン
プの運転方法に適用するための汎用モータ駆動によるメ
カニカルシールポンプやマグネットカップリングポンプ
など、高純度液用遠心ポンプの円形ケーシングにおいて
も同様の問題があり、また高純度液用遠心ポンプに限ら
ず、例えば、高耐圧力用途のためにポンプケーシングに
強度が著しく低下するような鋳巣の発生が避け難いきわ
めて厚肉の壁体が要求されることから、または圧延鋼材
よりも鋳造鋼材の方がきわめて高価につくチタン材など
を使用することから、鋳造鋼材を使用せず、圧延鋼材や
鍛造鋼材を切削して形成する円形ケーシングを採用した
遠心ポンプにおいても同様の問題があった。
本考案は、前記に鑑み成されたもので、鋼材を切削して
形成する円形ケーシングの材料利用率を大幅に向上する
とともに、加工時間を激減し、軽量かつコンパクトで廉
価につき、特に、ポンプケーシングの溶接部や当接面に
染み込んだり付着した不純物がポンプ取扱液中に流出せ
ず、高純度液の送液に適した遠心ポンプの円形ケーシン
グを提供せんとするものである。
〔考案の構成〕
(課題を解決するための手段) 本考案の遠心ポンプの円形ケーシングの構成は、鋼材を
切削して形成するケーシング周壁体の外周面に吐出管受
台を溶接にて固着し、この吐出管受台を貫通して底部が
前記ケーシング周壁体に至る吐出管挿入穴を形成し、前
記ケーシング周壁体にその内周面から前記吐出管挿入穴
の底部に至る第1の吐出路を穿設し、第2の吐出路を形
成した吐出管をその先端部と前記吐出管挿入穴の底部と
の間にシール部材を介して前記吐出管挿入穴に挿入して
前記吐出管受台に取着することにより、前記第1の吐出
路と前記第2の吐出路とを連接してなるものである。
(作用) 本考案の遠心ポンプの円形ケーシングは、ケーシング周
壁体と吐出管受台との溶接部や当接面に染み込んだり付
着した不純物は、吐出管の先端部と吐出管挿入穴の底部
との間に介在させたシール部材によってポンプ取扱液中
への流出が阻止されるので、ポンプ吐出液の純度低下を
招く虞はない。
そして、円形ケーシングのケーシング周壁体から外径方
向へ突出する吐出管受台をケーシング周壁体の外周面に
溶接にて固着して設けたため、ケーシング周壁体を切削
して形成するための素材の外径はケーシング周壁体の仕
上寸法と同じか仕上げ代の分を大きくするだけですむと
ともにケーシング周壁体の外周面はフライス盤に依らな
くても旋盤にて切削加工が行え、吐出管受台のケーシン
グ周壁体に固着する部分の外径は円形ケーシングに接続
する吐出配管のフランジ部の外径より小さくできるの
で、ケーシング周壁体の軸方向長を確保するためにケー
シング前側壁体やケーシング後側壁体の肉厚を耐圧力上
必要な寸法以上に厚くしなくてすみ、ケーシング周壁体
にケーシング前側壁体またはケーシング後側壁体を取着
するためのボルトがその位置を変えられないために吐出
管を吐出管受台に取着するためのボルトと交差する場合
は、吐出管受台の突出長を増すことにより、または吐出
管をグランドナットなど他の手段にて吐出管受台に取着
することにより対処でき、および第2の吐出路の円錐状
拡大部は吐出管を長くすることによって適正な拡大角度
が得られる。
(実施例) 次に、本考案の実施例を図面に基き説明する。
第1図aおよび第1図bは、本考案を前記第6図に示す
高純度液用キャンドモータポンプ3に適用した一実施例
を示し、図中、同一構成部材は同一符号で示しその説明
は省略する。
20は、ステンレス圧延鋼材、好ましくは炭素含有量の少
ないSUS316L材からなるケーシング周壁体17とケーシン
グ前側壁体18およびケーシング後側壁体21から構成した
円形ケーシングで、吸込配管23のフランジ部24を接合す
るための吸込フランジ部25を内径側に有する前記ケーシ
ング前側壁体18と内外周面が同心円状の前記ケーシング
周壁体17とを前記ステンレス圧延鋼材の単一素材から削
り出しにて一体のケーシング基体19として形成し、ステ
ンレス鋼材からなる吐出管受台33をケーシング周壁体17
から外径方向へ、詳しくは、接線方向へ突出するように
ケーシング周壁体17の外周面に当接し、その当接外周縁
を溶接してケーシング周壁体17に固着し、吐出管受台33
およびケーシング周壁体17に吐出管受台33を貫通して底
部34aがケーシング周壁体17に至る吐出管挿入穴34を形
成し、ケーシング周壁体17にその内周面から吐出管挿入
穴34の底部34aに至る第1の吐出路35を穿設し、円錐状
拡大部36aを有する第2の吐出路36を形成するとともに
中間部に中間フランジ部37を後端部に吐出配管26のフラ
ンジ部27を接合するための吐出フランジ部38をそれぞれ
溶接にて固着した吐出管39を吐出管挿入穴34に挿入し、
吐出管受台33に中間フランジ部37をボルト40にて締着し
て吐出管39を取着し、吐出管39の先端面と吐出管挿入穴
34の底面とを外径側において四弗化エチレン樹脂からな
るOリングのシール部材41aを介し内径側において金属
接触させて第1の吐出路35と第2の吐出路36とを一直線
状に連接し、ケーシング基体19に四弗化エチレン樹脂か
らなるOリングのシール部材42aを介してケーシング後
側壁体21を液密に嵌合し、ボルト31にて締着して前記円
形ケーシング20を構成する。
このように構成した実施例の円形ケーシング20によれ
ば、ケーシング周壁体17と吐出管受台33との溶接部や当
接面に染み込んだり付着した洗浄液、微粒子、生菌、有
機物などの不純物は、吐出管39の先端面と吐出管挿入穴
34の底面34aとの間に介在させたシール部材41aによって
ポンプ取扱液中への流出が阻止されるので、ポンプ吐出
液の純度低下を招く虞はない。そして、ケーシング周壁
体17から外径方向へ突出する吐出管受台33はケーシング
周壁体17の外周面に溶接にて固着して設けるので、前記
従来構造の円形ケーシング20において、単一素材から削
り出しにて一体に形成するケーシング周壁体17のように
突出した吐出フランジ部28がなく、そのため、ケーシン
グ基体19を切削して形成するための素材の外径は、ケー
シング基体19の外周面が素肌の状態でよい場合はケーシ
ング基体19の外径と同じですみ、外周面を切削仕上げす
る場合でも数ミリメートルの仕上げ代の分を大きくする
だけですみ、そのため前記従来構造の円形ケーシング20
に比べてケーシング基体19の外周面を形成するための切
削量がきわめて少なくなって材料利用率が大幅に向上さ
れるとともに切削にて形成する突出部がなく旋盤加工が
行えることも手伝って加工時間が激減され、廉価につ
く。
さらに、吐出管39の中間フランジ部37は、吐出フランジ
部38のように吐出配管26のフランジ部27に合わせて規格
寸法を採用する必要がなく、吐出フランジ部38より小径
のものでよいので、この中間フランジ部37が締着される
吐出管受台33の外径も中間フランジ部37に合わせて小径
に形成でき、従って、この吐出管受台33を固着するに必
要なケーシング周壁体17の軸方向長(l1)を確保するた
めに、前記従来構造の円形ケーシング20のようにケーシ
ング前側壁体18の肉厚(l2)やケーシング後側壁体21の
肉厚(l3)を耐圧力上必要な寸法以上に厚くしなくてす
み、その分、より廉価につくとともに円形ケーシング20
の大型化および重量化が避けられる。
また、ケーシング基体19にケーシング後側壁体21を取着
するためのボルト31がその位置を変えられないために吐
出管39を吐出管受台33に取着するためのボルト40と交差
する場合は、吐出管受台33の突出長を増すことにより、
または後述する第3図に示す構成によって対処でき、お
よび第2の吐出路36の円錐状拡大部36aは吐出管39を長
くすることによって適正な拡大角度を得られるので、前
記従来構造の円形ケーシング20のようにケーシング周壁
体17の吐出フランジ部28の突出長を一層増して対処しな
ければならないためにさらに材料利用率が低下して加工
時間が増す問題はない。
なお、吐出管39の中間フランジ部37の外径がケーシング
周壁体17の軸方向長(l1)よりも大きくなる場合は、第
2図に示すように、吐出管39の中間フランジ部37に接合
するフランジ部43をパイプ44の端部に溶接にて固着して
吐出管受台33を構成すれば、この吐出管受台33のケーシ
ング周壁体17に固着する部分の外径を小さくできるの
で、前記従来構造の円形ケーシング20のように、ケーシ
ング前側壁体18の肉厚(l2)やケーシング後側壁体21の
肉厚(l3)を耐圧力上必要な寸法以上に厚くしてケーシ
ング周壁体17の軸方向長(l1)を確保しなくてすみ、円
形ケーシング20が大型化および重量化するとともにコス
ト高につくのが避けられる。
また、吐出管39を吐出管受台33に取着するには、前記各
実施例に示すように吐出管39に設けた中間フランジ部37
を吐出管受台33にボルト40にて締着するほか、第3図に
示すように、吐出管39に中間段部を設けてユニオンつば
45を形成し、このユニオンつば45と吐出管39の吐出フラ
ンジ部38との間に遊嵌したユニオンナット46を吐出管受
台33の先端部に形成した螺子47に螺合するユニオン継手
の手段なども適用できる。
また、ケーシング周壁体17は、単一素材から削り出しに
てケーシング前側壁体18と一体のケーシング基体19とし
て形成するほか、図示しないが、単一素材から削り出し
にてケーシング後側壁体と一体のケーシング基体として
形成してこのケーシング基体をシール部材を介してケー
シング前側壁体に取着してもよく、あるいは第4図aお
よび第4図bに示すように、単独に形成したケーシング
周壁体17の両側面にそれぞれシール部材42b,42bを介し
てケーシング前側壁体18およびケーシング後側壁体21を
取着してもよく、この場合、ケーシング周壁体17には前
記従来構造の円形ケーシング20では考えられなかった厚
肉パイプ材が使用できるので、この厚肉パイプ材を僅か
切削するだけでケーシング周壁体17の内周面が形成で
き、中実の素材から削り出す場合に比べて材料利用率が
一段と向上されるとともに加工時間が一層低減される。
また、第1の吐出路35と第2の吐出路36とは前記第1図
乃至第3図に示すように一直線状に連接するほか、吸込
フランジ部25の中心軸線と吐出フランジ部38の中心軸線
とが直交する円形ケーシング20が要求される場合は、前
記第4図aおよび第4図bに示すように、吐出管受台33
をケーシング周壁体17の半径方向へ突出するようにケー
シング周壁体17の外周面に溶接にて固着し、第1の吐出
路35と第2の吐出路36とを曲折させて連接すればよく、
また第5図に示すように、第1の吐出路35に円錐状拡大
部35aを形成する場合は、吐出配管26を吐出管39に兼用
して吐出配管26内通路を第2の吐出路36とすればよい。
また、第1の吐出路35と第2の吐出路36との連接部のシ
ール手段は、高純度液用の円形ケーシング20において
は、四弗化エチレン樹脂からなるOリングのシール部材
41aを、前記第1図および第2図に示すように、吐出管3
9の先端面と吐出管挿入穴34の底面との間の外径側に圧
接配置し、または前記第3図に示すように、吐出管39の
先端部39a外周面と吐出管挿入穴34の底部34a周面との間
に圧接配置するなど、吐出管39の先端面と吐出管挿入穴
34の底面との金属接触面よりも外側に介在させるのが最
適であるが、他の用途の円形ケーシング20においては、
前記第4図aおよび第5図に示すように、吐出管39の先
端面と吐出管挿入穴34の底面との間に前記金属接触面を
設けずに環状の平板ガスケットなどのシール部材41bを
圧接配置してもよく、要するに、吐出管39の先端部39a
と吐出管挿入穴34の底部34aとの間にシール部材41aまた
は41bを介して吐出管39を吐出管挿入穴34に挿入して吐
出管受台33に取着すればよい。
〔考案の効果〕
本考案の遠心ポンプの円形ケーシングによれば、ケーシ
ング周壁体と吐出管受台との溶接部や当接面に染み込ん
だり付着した不純物は、吐出管の先端部と吐出管挿入穴
の底部との間に介在させたシール部材によってポンプ取
扱液中への流出が阻止されるので、ポンプ吐出液の純度
低下を招く虞はない。そして、前記従来構造の円形ケー
シングのように、吐出配管を接続する吐出フランジ部を
設けるための突出部ともども単一素材から削り出しにて
形成するのではなく、突出部となる吐出管受台は、溶接
にてケーシング周壁体に固着して設けるので、ケーシン
グ周壁体を切削して形成するための素材の外径はケーシ
ング周壁体の仕上寸法と同じか仕上げ代の分を大きくす
るだけですむとともにケーシング周壁体の外周面はフラ
イス盤に依らなくても旋盤にて切削加工が行なえるの
で、前記従来構造の円形ケーシングに比べて切削量がき
わめて少なくなって材料利用率が大幅に向上されるとと
もに加工時間が激減され、特にケーシング周壁体の両側
面にそれぞれシール部材を介してケーシング前側壁体お
よびケーシング後側壁体を取着する場合は、前記従来構
造の円形ケーシングでは考えられなかった厚肉パイプ材
が使用できるので、さらに、材料利用率が向上されると
ともに、加工時間が減少される。
また、吐出管受台のケーシング周壁体に固着する部分の
外径は円形ケーシングに接続する吐出配管のフランジ部
の外径より小さくできるので、ケーシング周壁体の軸方
向長を確保するためにケーシング前側壁体やケーシング
後側壁体の肉厚を耐圧力上必要な寸法以上に厚くしなく
てすみ、その分、材料が節減できるとともに円形ケーシ
ングが軽量かつコンパクトとなり、ケーシング周壁体を
ケーシング前側壁体またはケーシング後側壁体に取着す
るためのボルトがその位置を変えられないために吐出管
を吐出管受台に取着するためのボルトと交差する場合
は、吐出管受台の突出長を増すことにより、または吐出
管をユニオン継手など他の手段にて吐出管受台に取着す
ることにより対処でき、および第2の吐出路の円錐状拡
大部は吐出管を長くすることによって適正な拡大角度が
得られるので、前記従来構造の円形ケーシングのように
吐出フランジ部の突出長を一層増して対処しなければな
らないために材料利用率が低下して加工時間が増す問題
はなく、円形ケーシングが廉価に提供できる。
【図面の簡単な説明】
第1図aは本考案の一実施例を示す正面断面図、第1図
bは同上縦断面図、第2図および第3図はそれぞれ同上
他の実施例を示す正面断面図、第4図aはさらに他の実
施例を示す正面断面図、第4図bは同上縦断面図、第5
図は同上別の実施例を示す正面断面図、第6図は高純度
液用回転ポンプの運転方法を適用するためのキャンドモ
ータポンプ装置の説明図、第7図aは遠心ポンプの円形
ケーシングの一従来例を示す正面断面図、第7図bは同
上縦断面図、第8図は同上他の従来例を示す正面断面
図、第9図aは同上別の従来例を示す正面断面図、第9
図bは同上縦断面図である。 17……ケーシング周壁体、18……ケーシング前側壁体、
19……ケーシング基体、20……円形ケーシング、33……
吐出管受台、34……吐出管挿入穴、34a……吐出管挿入
穴34の底部、35……第1の吐出路、36……第2の吐出
路、36a……第2の吐出路36の円錐状拡大部、37……中
間フランジ部、38……吐出フランジ部、39……吐出管、
39a……吐出管39の先端部、41a,41b……シール部材、46
……ユニオンナット。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】鋼材を切削して形成するケーシング周壁体
    の外周面に吐出管受台を溶接にて固着し、この吐出管受
    台を貫通して底部が前記ケーシング周壁体に至る吐出管
    挿入穴を形成し、前記ケーシング周壁体にその内周面か
    ら前記吐出管挿入穴の底部に至る第1の吐出路を穿設
    し、第2の吐出路を形成した吐出管をその先端部と前記
    吐出管挿入穴の底部との間にシール部材を介して前記吐
    出管挿入穴に挿入して前記吐出管受台に取着することに
    より、前記第1の吐出路と前記第2の吐出路とを連接し
    たことを特徴とする遠心ポンプの円形ケーシング。
JP1989051566U 1989-04-28 1989-04-28 遠心ポンプの円形ケーシング Expired - Lifetime JPH0746800Y2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CA1030809A (en) * 1975-12-15 1978-05-09 Rowland E. Ball Double suction centrifugal pump

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