JPH0746077A - 表面弾性波フィルタとその製造方法 - Google Patents
表面弾性波フィルタとその製造方法Info
- Publication number
- JPH0746077A JPH0746077A JP18425793A JP18425793A JPH0746077A JP H0746077 A JPH0746077 A JP H0746077A JP 18425793 A JP18425793 A JP 18425793A JP 18425793 A JP18425793 A JP 18425793A JP H0746077 A JPH0746077 A JP H0746077A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- electrode
- comb
- acoustic wave
- surface acoustic
- wave filter
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Surface Acoustic Wave Elements And Circuit Networks Thereof (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 表面波共振器を有する共振器型の弾性表面波
フィルタに関し、焦電効果に起因して電極が破壊される
のを防止する手段を具えた弾性表面波フィルタの提供を
目的とする。 【構成】 電極指を具えた励振用櫛形電極と受信用櫛形
電極を一方の電極指が他方の電極指間に入るよう組み合
わせ、該櫛形電極の両側に反射器を有する表面波共振器
が圧電性基板上に形成されてなる表面弾性波フィルタに
おいて、焦電効果による電極破壊を防止する手段として
励振用の櫛形電極31、受信用の櫛形電極32、または反射
器33と、導体を介して接続されたダミー電極38が圧電性
基板１上に形成されてなるように構成する。
フィルタに関し、焦電効果に起因して電極が破壊される
のを防止する手段を具えた弾性表面波フィルタの提供を
目的とする。 【構成】 電極指を具えた励振用櫛形電極と受信用櫛形
電極を一方の電極指が他方の電極指間に入るよう組み合
わせ、該櫛形電極の両側に反射器を有する表面波共振器
が圧電性基板上に形成されてなる表面弾性波フィルタに
おいて、焦電効果による電極破壊を防止する手段として
励振用の櫛形電極31、受信用の櫛形電極32、または反射
器33と、導体を介して接続されたダミー電極38が圧電性
基板１上に形成されてなるように構成する。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は１端子対弾性表面波共振
器（以下表面波共振器と称する）を有する共振器型の弾
性表面波フィルタに係り、特に製造工程において焦電効
果に起因し発生する電極の破壊を防止する手段を具えて
なる弾性表面波フィルタに関する。
器（以下表面波共振器と称する）を有する共振器型の弾
性表面波フィルタに係り、特に製造工程において焦電効
果に起因し発生する電極の破壊を防止する手段を具えて
なる弾性表面波フィルタに関する。
【０００２】弾性表面波フィルタは従来よりテレビやビ
デオ用のＩＦフィルタに代表される映像用フィルタに使
用されてきたが、近年、小型で安価である特長を生かし
て自動車電話や携帯電話等の移動通信用フィルタとして
需要が急速に増加している。
デオ用のＩＦフィルタに代表される映像用フィルタに使
用されてきたが、近年、小型で安価である特長を生かし
て自動車電話や携帯電話等の移動通信用フィルタとして
需要が急速に増加している。
【０００３】弾性表面波フィルタは圧電基板上に形成さ
れた弾性表面波の励振用の櫛形電極と受信用の櫛形電極
とが対をなしており、従来は複数個の櫛形電極が多段に
接続されてなるトランスバーサル型の弾性表面波フィル
タが多く用いられていた。
れた弾性表面波の励振用の櫛形電極と受信用の櫛形電極
とが対をなしており、従来は複数個の櫛形電極が多段に
接続されてなるトランスバーサル型の弾性表面波フィル
タが多く用いられていた。
【０００４】それに対し最近は励振用櫛形電極の両側に
反射器を具えた表面波共振器を利用して弾性表面波を共
振させることにより、挿入損失を大幅に改善すると共に
外部整合回路の付加を不要にした共振器型弾性表面波フ
ィルタが有望視されている。
反射器を具えた表面波共振器を利用して弾性表面波を共
振させることにより、挿入損失を大幅に改善すると共に
外部整合回路の付加を不要にした共振器型弾性表面波フ
ィルタが有望視されている。
【０００５】しかし、次世代の自動車電話や携帯電話は
1.5ＧＨZ や 1.9ＧＨZ の準マイクロ波帯で使用するこ
とが検討されており、周波数が高くなると更に微細化さ
れた励振用櫛形電極が圧電性結晶体に特有の焦電効果に
よって破壊されやすくなる。
1.5ＧＨZ や 1.9ＧＨZ の準マイクロ波帯で使用するこ
とが検討されており、周波数が高くなると更に微細化さ
れた励振用櫛形電極が圧電性結晶体に特有の焦電効果に
よって破壊されやすくなる。
【０００６】そこで、焦電効果に起因して電極が破壊さ
れるのを防止する手段を具えた弾性表面波フィルタの開
発が要望されている。
れるのを防止する手段を具えた弾性表面波フィルタの開
発が要望されている。
【０００７】
【従来の技術】図６は従来の共振器型弾性表面波フィル
タの一例を示す平面図、図７は焦電効果に起因する電極
破壊のメカニズムを示す図である。
タの一例を示す平面図、図７は焦電効果に起因する電極
破壊のメカニズムを示す図である。
【０００８】図６において共振器型弾性表面波フィルタ
は圧電性結晶体からなる基板１上に形成されてなる表面
波共振器２を有し、金属膜で形成された表面波共振器２
は対をなす励振用櫛形電極21および受信用櫛形電極22と
反射器23で構成されている。
は圧電性結晶体からなる基板１上に形成されてなる表面
波共振器２を有し、金属膜で形成された表面波共振器２
は対をなす励振用櫛形電極21および受信用櫛形電極22と
反射器23で構成されている。
【０００９】励振用櫛形電極21および受信用櫛形電極22
の電極指24は一方の電極指24が他方の電極指24間に入る
よう組み合わされ、櫛形電極21、22の両側に開放型や短
絡型の櫛形電極、ストリップアレイ状の電極等からなる
反射器23が配置されている。
の電極指24は一方の電極指24が他方の電極指24間に入る
よう組み合わされ、櫛形電極21、22の両側に開放型や短
絡型の櫛形電極、ストリップアレイ状の電極等からなる
反射器23が配置されている。
【００１０】弾性表面波の波長をλとすると従来の共振
器型弾性表面波フィルタにおける電極指24は全てλ／４
なる導体幅を有し、電極指24によって挟まれた絶縁帯25
および櫛形電極21、22と反射器23の間に介在する絶縁帯
26もλ／４なる幅を有する。
器型弾性表面波フィルタにおける電極指24は全てλ／４
なる導体幅を有し、電極指24によって挟まれた絶縁帯25
および櫛形電極21、22と反射器23の間に介在する絶縁帯
26もλ／４なる幅を有する。
【００１１】かかる圧電性結晶体からなる基板を用いた
装置に特有の現象として焦電効果に起因する導体パター
ンの破壊がある。以下、基板に圧電性結晶体を用いてな
る弾性表面波フィルタにおける電極破壊のメカニズムを
図７により詳細に説明する。
装置に特有の現象として焦電効果に起因する導体パター
ンの破壊がある。以下、基板に圧電性結晶体を用いてな
る弾性表面波フィルタにおける電極破壊のメカニズムを
図７により詳細に説明する。
【００１２】圧電性結晶体には結晶温度に対応して自発
分極の大きさが変化するという特性があり基板表面に電
荷が発生するが、温度変化が比較的緩慢な場合は基板表
面に発生した電荷が大気中の電荷により徐々に中和され
障害を発生することはない。
分極の大きさが変化するという特性があり基板表面に電
荷が発生するが、温度変化が比較的緩慢な場合は基板表
面に発生した電荷が大気中の電荷により徐々に中和され
障害を発生することはない。
【００１３】しかし、温度変化が急激な場合は大気中の
電荷による中和が電荷の発生に追随できず基板表面に過
大な電荷が蓄積され、基板上に導体パターンが形成され
ている場合はそれぞれの導体パターンがその領域の電荷
量に対応した電位を有する。
電荷による中和が電荷の発生に追随できず基板表面に過
大な電荷が蓄積され、基板上に導体パターンが形成され
ている場合はそれぞれの導体パターンがその領域の電荷
量に対応した電位を有する。
【００１４】温度変化が急激な場合は一般に基板の中央
部と周辺部とで温度差が生じやすく基板表面に蓄積され
る電荷量に差が生じ、図７(a) に示す如く基板１上の櫛
形電極21、22、および反射器23がそれぞれ異なった電位
Φ1 、Φ2 、Φ3 を有する。
部と周辺部とで温度差が生じやすく基板表面に蓄積され
る電荷量に差が生じ、図７(a) に示す如く基板１上の櫛
形電極21、22、および反射器23がそれぞれ異なった電位
Φ1 、Φ2 、Φ3 を有する。
【００１５】一方の櫛形電極21の電位Φ1 および反射器
23の電位Φ3 に比べ他方の櫛形電極22の電位Φ2 が著し
く異なる場合は、図７(b) に破線で示す如く櫛形電極21
および櫛形電極22の電極指24に挟まれた絶縁帯25に数多
くの等電位線27が存在する。
23の電位Φ3 に比べ他方の櫛形電極22の電位Φ2 が著し
く異なる場合は、図７(b) に破線で示す如く櫛形電極21
および櫛形電極22の電極指24に挟まれた絶縁帯25に数多
くの等電位線27が存在する。
【００１６】特に、反射器23に隣接する櫛形電極21の電
極指24と櫛形電極22の電極指24の間の絶縁帯25では反射
器23の影響を受け、全ての等電位線27が図示の如く櫛形
電極22の電極指24の方に偏りその他の絶縁帯25に比べ等
電位線27の間隔が密になる。
極指24と櫛形電極22の電極指24の間の絶縁帯25では反射
器23の影響を受け、全ての等電位線27が図示の如く櫛形
電極22の電極指24の方に偏りその他の絶縁帯25に比べ等
電位線27の間隔が密になる。
【００１７】櫛形電極21の電極指24と櫛形電極22の電極
指24の間の電位勾配ΔΦ／ΔＬが許容値内であれば絶縁
破壊が生じないが、等電位線27の間隔が密になって電位
勾配ΔΦ／ΔＬが許容値を超えると絶縁が破れ櫛形電極
22の電極指24が破壊される。
指24の間の電位勾配ΔΦ／ΔＬが許容値内であれば絶縁
破壊が生じないが、等電位線27の間隔が密になって電位
勾配ΔΦ／ΔＬが許容値を超えると絶縁が破れ櫛形電極
22の電極指24が破壊される。
【００１８】
【発明が解決しようとする課題】従来の共振器型弾性表
面波フィルタは特性の安定化を図るため電極指の幅およ
び絶縁帯の幅をλ／４に固定している。しかし、使用帯
域が短波長化するに伴って絶縁帯の幅が益々小さくなり
焦電効果に起因する絶縁破壊が生じやすくなる。
面波フィルタは特性の安定化を図るため電極指の幅およ
び絶縁帯の幅をλ／４に固定している。しかし、使用帯
域が短波長化するに伴って絶縁帯の幅が益々小さくなり
焦電効果に起因する絶縁破壊が生じやすくなる。
【００１９】しかも、使用帯域が短波長化するに伴って
電極指の導体幅が小さくなって基板に対する金属膜の密
着が益々低下する。その結果、焦電効果に起因する導体
間の電位差が小さくても電極指が破壊され歩留りを低下
させるという問題があった。
電極指の導体幅が小さくなって基板に対する金属膜の密
着が益々低下する。その結果、焦電効果に起因する導体
間の電位差が小さくても電極指が破壊され歩留りを低下
させるという問題があった。
【００２０】本発明の目的は焦電効果に起因して電極が
破壊されるのを防止する手段を具えた弾性表面波フィル
タを提供することにある。
破壊されるのを防止する手段を具えた弾性表面波フィル
タを提供することにある。
【００２１】
【課題を解決するための手段】図１は本発明になる表面
弾性波フィルタを示す平面図である。なお全図を通し同
じ対象物は同一記号で表している。
弾性波フィルタを示す平面図である。なお全図を通し同
じ対象物は同一記号で表している。
【００２２】上記課題は電極指を具えた励振用櫛形電極
と受信用櫛形電極を一方の電極指が他方の電極指間に入
るよう組み合わせ、該櫛形電極の両側に反射器を有する
表面波共振器が圧電性基板上に形成されてなる表面弾性
波フィルタにおいて、焦電効果による電極破壊を防止す
る手段として励振用の櫛形電極31、受信用の櫛形電極3
2、または反射器33と、導体を介して接続されたダミー
電極38が圧電性基板１上に形成されてなる本発明の表面
弾性波フィルタによって達成される。
と受信用櫛形電極を一方の電極指が他方の電極指間に入
るよう組み合わせ、該櫛形電極の両側に反射器を有する
表面波共振器が圧電性基板上に形成されてなる表面弾性
波フィルタにおいて、焦電効果による電極破壊を防止す
る手段として励振用の櫛形電極31、受信用の櫛形電極3
2、または反射器33と、導体を介して接続されたダミー
電極38が圧電性基板１上に形成されてなる本発明の表面
弾性波フィルタによって達成される。
【００２３】
【作用】図１において例えば励振用櫛形電極と受信用櫛
形電極に導体を介して接続されたダミー電極を形成する
ことによって、櫛形電極の重心位置が周辺方向にずれて
焦電効果に起因し生じる導体パターン間の電位差をほぼ
０にすることができる。
形電極に導体を介して接続されたダミー電極を形成する
ことによって、櫛形電極の重心位置が周辺方向にずれて
焦電効果に起因し生じる導体パターン間の電位差をほぼ
０にすることができる。
【００２４】その結果、焦電効果に起因する導体間の電
位差で電極指が破壊され歩留りを低下させるという問題
が解決される。即ち、焦電効果に起因して電極が破壊さ
れるのを防止する手段を具えてなる弾性表面波フィルタ
を実現することができる。
位差で電極指が破壊され歩留りを低下させるという問題
が解決される。即ち、焦電効果に起因して電極が破壊さ
れるのを防止する手段を具えてなる弾性表面波フィルタ
を実現することができる。
【００２５】
【実施例】以下添付図により本発明の実施例について説
明する。なお図２は本発明の他の実施例を示す平面図、
図３は前記実施例の変形例を示す平面図、図４は本発明
の別の実施例を示す平面図、図５は本発明になる製造方
法を示す斜視図である。
明する。なお図２は本発明の他の実施例を示す平面図、
図３は前記実施例の変形例を示す平面図、図４は本発明
の別の実施例を示す平面図、図５は本発明になる製造方
法を示す斜視図である。
【００２６】本発明になる表面弾性波フィルタは図１に
示す如く圧電性結晶体からなる基板１の上に表面波共振
器３が形成され、金属膜で形成された表面波共振器３は
対をなす励振用櫛形電極31および受信用櫛形電極32と反
射器33とで構成されている。
示す如く圧電性結晶体からなる基板１の上に表面波共振
器３が形成され、金属膜で形成された表面波共振器３は
対をなす励振用櫛形電極31および受信用櫛形電極32と反
射器33とで構成されている。
【００２７】励振用櫛形電極31および受信用櫛形電極32
の電極指34は一方の電極指34が他方の電極指34間に入る
よう組み合わされ、櫛形電極31、32の両側に開放型や短
絡型の櫛形電極、ストリップアレイ状の電極等からなる
反射器33が配置されている。
の電極指34は一方の電極指34が他方の電極指34間に入る
よう組み合わされ、櫛形電極31、32の両側に開放型や短
絡型の櫛形電極、ストリップアレイ状の電極等からなる
反射器33が配置されている。
【００２８】焦電効果による電極破壊を防止する手段と
して基板１の周縁に沿って少なくとも１個のダミー電極
38がが形成され、ダミー電極38は例えば反射器33との間
に電位差を生じやすい励振用櫛形電極31および受信用櫛
形電極32に接続されている。
して基板１の周縁に沿って少なくとも１個のダミー電極
38がが形成され、ダミー電極38は例えば反射器33との間
に電位差を生じやすい励振用櫛形電極31および受信用櫛
形電極32に接続されている。
【００２９】このように例えば励振用櫛形電極と受信用
櫛形電極に導体を介して接続されたダミー電極を形成す
ることによって、櫛形電極の重心位置が周辺方向にずれ
て焦電効果に起因して生じる導体パターン間の電位差を
ほぼ０にすることができる。
櫛形電極に導体を介して接続されたダミー電極を形成す
ることによって、櫛形電極の重心位置が周辺方向にずれ
て焦電効果に起因して生じる導体パターン間の電位差を
ほぼ０にすることができる。
【００３０】その結果、焦電効果に起因する導体間の電
位差で電極指が破壊され歩留りを低下させるという問題
が解決される。即ち、焦電効果に起因して電極が破壊さ
れるのを防止する手段を具えてなる弾性表面波フィルタ
を実現することができる。
位差で電極指が破壊され歩留りを低下させるという問題
が解決される。即ち、焦電効果に起因して電極が破壊さ
れるのを防止する手段を具えてなる弾性表面波フィルタ
を実現することができる。
【００３１】本発明になる表面弾性波フィルタの他の実
施例は図２に示す如く前記実施例において形成したダミ
ー電極38に代えて、焦電効果による電極破壊を防止する
手段として等電位線37が密な絶縁帯35に隣接した電極指
34の導体幅を広くしている。
施例は図２に示す如く前記実施例において形成したダミ
ー電極38に代えて、焦電効果による電極破壊を防止する
手段として等電位線37が密な絶縁帯35に隣接した電極指
34の導体幅を広くしている。
【００３２】即ち、図７(b) に示す如く反射器23に隣接
する櫛形電極21の電極指24と櫛形電極22の電極指24の間
の絶縁帯25では、反射器23の影響で等電位線27が櫛形電
極22の電極指24の方に偏りその他の絶縁帯25に比べて等
電位線27の間隔が密になる。
する櫛形電極21の電極指24と櫛形電極22の電極指24の間
の絶縁帯25では、反射器23の影響で等電位線27が櫛形電
極22の電極指24の方に偏りその他の絶縁帯25に比べて等
電位線27の間隔が密になる。
【００３３】しかし、櫛形電極22の電極指24の幅を広く
し等電位線27に対する櫛形電極22の影響力を強めること
で偏りが補正され、等電位線27の間隔がその他の絶縁帯
25における間隔と同等になり焦電効果による電極破壊を
防止することが可能になる。
し等電位線27に対する櫛形電極22の影響力を強めること
で偏りが補正され、等電位線27の間隔がその他の絶縁帯
25における間隔と同等になり焦電効果による電極破壊を
防止することが可能になる。
【００３４】そこで図２に示す如く絶縁帯35を介して反
射器33に隣接した櫛形電極31の電極指34と対向する電極
指34の導体幅を、他の電極指34の導体幅に比べ広くする
ことによって反射器33の影響で偏った絶縁帯35における
等電位線37を補正している。
射器33に隣接した櫛形電極31の電極指34と対向する電極
指34の導体幅を、他の電極指34の導体幅に比べ広くする
ことによって反射器33の影響で偏った絶縁帯35における
等電位線37を補正している。
【００３５】このように電極指34の導体幅を拡げること
で等電位線37の偏りが組成され焦電効果による電極破壊
を防止できると共に、電極指34の基板１に対する密着力
も増大され電極破壊に結び付く電極指34の基板１からの
剥離を無くすことができる。
で等電位線37の偏りが組成され焦電効果による電極破壊
を防止できると共に、電極指34の基板１に対する密着力
も増大され電極破壊に結び付く電極指34の基板１からの
剥離を無くすことができる。
【００３６】図３は前記実施例を変形した例で絶縁帯35
を介して反射器33に隣接した櫛形電極31の電極指34と対
向する電極指34を、２本に分割することにより前記実施
例と同様に反射器33の影響で偏った絶縁帯35の等電位線
37を補正することができる。
を介して反射器33に隣接した櫛形電極31の電極指34と対
向する電極指34を、２本に分割することにより前記実施
例と同様に反射器33の影響で偏った絶縁帯35の等電位線
37を補正することができる。
【００３７】また、本発明になる表面弾性波フィルタの
別の実施例は焦電効果による電極破壊を防止する手段と
して図４に示す如く、反射器33の近くに位置し等電位線
37が密になる絶縁帯35の幅を等電位線37が粗い他の絶縁
帯35に比べて広くしている。
別の実施例は焦電効果による電極破壊を防止する手段と
して図４に示す如く、反射器33の近くに位置し等電位線
37が密になる絶縁帯35の幅を等電位線37が粗い他の絶縁
帯35に比べて広くしている。
【００３８】このように電極破壊を防止する手段として
幅を広くするとλ／４なる規格から外れた電極指34や絶
縁帯35ができる。しかし、櫛形電極31、32は数多くの電
極指34を有し外側の電極指34や絶縁帯35が規格から外れ
ても特性には影響しない。
幅を広くするとλ／４なる規格から外れた電極指34や絶
縁帯35ができる。しかし、櫛形電極31、32は数多くの電
極指34を有し外側の電極指34や絶縁帯35が規格から外れ
ても特性には影響しない。
【００３９】また、図２に示す如く電極指34の拡大時や
図３に示す如く電極指34の分割時にλ／４なる規格に準
拠することにより、表面弾性波フィルタに要求される特
性に影響を及ぼすことなく焦電効果による電極破壊を防
止することが可能になる。
図３に示す如く電極指34の分割時にλ／４なる規格に準
拠することにより、表面弾性波フィルタに要求される特
性に影響を及ぼすことなく焦電効果による電極破壊を防
止することが可能になる。
【００４０】焦電効果による電極破壊は製造中に圧電性
基板の温度が急激に変化したときに表面に過大な電荷が
蓄積され発生する。したがって、表面弾性波フィルタの
製造工程中における基板温度の変化を緩慢にすることで
防止することが可能である。
基板の温度が急激に変化したときに表面に過大な電荷が
蓄積され発生する。したがって、表面弾性波フィルタの
製造工程中における基板温度の変化を緩慢にすることで
防止することが可能である。
【００４１】本発明になる表面弾性波フィルタの製造方
法は図５に示す如く圧電性結晶体からなるウェーハ４を
金属板５に貼着し、少なくとも櫛形電極31、32や反射器
33の形成から切断された個片６をそれぞれキャリア７に
搭載するまでの作業を行う。
法は図５に示す如く圧電性結晶体からなるウェーハ４を
金属板５に貼着し、少なくとも櫛形電極31、32や反射器
33の形成から切断された個片６をそれぞれキャリア７に
搭載するまでの作業を行う。
【００４２】切断された個片６は熱容量が小さいため乾
燥時等に加熱すると急激に温度が変化し焦電効果により
電極が破壊される。かかる個片６を熱容量の大きい金属
板５に貼着しておくことで温度の急激な変化が無くなっ
て電極の破壊を防止できる。
燥時等に加熱すると急激に温度が変化し焦電効果により
電極が破壊される。かかる個片６を熱容量の大きい金属
板５に貼着しておくことで温度の急激な変化が無くなっ
て電極の破壊を防止できる。
【００４３】
【発明の効果】上述の如く本発明によれば焦電効果に起
因して電極が破壊されるのを防止する手段を具えてなる
弾性表面波フィルタを提供することができる。
因して電極が破壊されるのを防止する手段を具えてなる
弾性表面波フィルタを提供することができる。
【図１】 本発明になる表面弾性波フィルタを示す平面
図である。
図である。
【図２】 本発明の他の実施例を示す平面図である。
【図３】 前記実施例の変形例を示す平面図である。
【図４】 本発明の別の実施例を示す平面図である。
【図５】 本発明になる製造方法を示す斜視図である。
【図６】 従来の共振器型弾性表面波フィルタの一例を
示す平面図である。
示す平面図である。
【図７】 焦電効果に起因する電極破壊のメカニズムを
示す図である。
示す図である。
１ 圧電性基板 ３ 表面波共振器 ４ ウェーハ ５ 金属板 ６ 個片 ７ キャリア 21、22 櫛形電極 23 反射器 24 電極指 25 絶縁帯 27 等電位線 31、32 櫛形電極 33 反射器 34 電極指 35 絶縁帯 37 等電位線 38 ダミー電極
Claims (4)
- 【請求項１】 電極指を具えた励振用櫛形電極と受信用
櫛形電極を一方の電極指が他方の電極指間に入るよう組
み合わせ、該櫛形電極の両側に反射器を有する表面波共
振器が圧電性基板上に形成されてなる表面弾性波フィル
タにおいて、 焦電効果による電極破壊を防止する手段として励振用の
櫛形電極(31)、受信用の櫛形電極(32)、または反射器(3
3)と、導体を介して接続されたダミー電極(38)が圧電性
基板(1) 上に形成されてなることを特徴とする表面弾性
波フィルタ。 - 【請求項２】 電極指を具えた励振用櫛形電極と受信用
櫛形電極を一方の電極指が他方の電極指間に入るよう組
み合わせ、該櫛形電極の両側に反射器を有する表面波共
振器が圧電性基板上に形成されてなる表面弾性波フィル
タにおいて、 焦電効果による電極破壊を防止する手段として等電位線
(37)が密な絶縁帯(35)に隣接してなる電極指(34)の導体
幅を、等電位線(37)が粗い他の絶縁帯(35)に隣接した電
極指(34)に比べ広くしてなることを特徴とする表面弾性
波フィルタ。 - 【請求項３】 電極指を具えた励振用櫛形電極と受信用
櫛形電極を一方の電極指が他方の電極指間に入るよう組
み合わせ、該櫛形電極の両側に反射器を有する表面波共
振器が圧電性基板上に形成されてなる表面弾性波フィル
タにおいて、 焦電効果による電極破壊を防止する手段として電極指(3
4)によって挟まれた等電位線(37)が密な絶縁帯(35)の幅
を、電極指(34)によって挟まれた等電位線(37)が粗い絶
縁帯(35)に比べ広くしてなることを特徴とする表面弾性
波フィルタ。 - 【請求項４】 電極指を具えた励振用櫛形電極と受信用
櫛形電極を一方の電極指が他方の電極指間に入るよう組
み合わせ、該櫛形電極の両側に反射器を有する表面波共
振器が基板上に形成されてなる表面弾性波フィルタの製
造において、 圧電性結晶体からなるウェーハ(4) を金属板(5) に貼着
し少なくとも櫛形電極(31,32) や反射器(33)の形成工程
から、切断された個片(6) をキャリア(7) に搭載する工
程までの作業を行うことを特徴とする表面弾性波フィル
タの製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18425793A JP3301168B2 (ja) | 1993-07-27 | 1993-07-27 | 表面弾性波フィルタとその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18425793A JP3301168B2 (ja) | 1993-07-27 | 1993-07-27 | 表面弾性波フィルタとその製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0746077A true JPH0746077A (ja) | 1995-02-14 |
| JP3301168B2 JP3301168B2 (ja) | 2002-07-15 |
Family
ID=16150151
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP18425793A Expired - Fee Related JP3301168B2 (ja) | 1993-07-27 | 1993-07-27 | 表面弾性波フィルタとその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3301168B2 (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6737942B2 (en) | 2000-04-16 | 2004-05-18 | Murata Manufacturing Co., Ltd | Surface acoustic wave apparatus and communication apparatus |
| US6750592B2 (en) | 2000-11-09 | 2004-06-15 | Nrs Technologies, Inc. | Surface acoustic wave filter and surface acoustic wave filter apparatus |
| KR100437496B1 (ko) * | 2002-07-04 | 2004-06-25 | 주식회사 케이이씨 | 표면 탄성파 필터 |
-
1993
- 1993-07-27 JP JP18425793A patent/JP3301168B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6737942B2 (en) | 2000-04-16 | 2004-05-18 | Murata Manufacturing Co., Ltd | Surface acoustic wave apparatus and communication apparatus |
| US6750592B2 (en) | 2000-11-09 | 2004-06-15 | Nrs Technologies, Inc. | Surface acoustic wave filter and surface acoustic wave filter apparatus |
| KR100437496B1 (ko) * | 2002-07-04 | 2004-06-25 | 주식회사 케이이씨 | 표면 탄성파 필터 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP3301168B2 (ja) | 2002-07-15 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| EP0782255B1 (en) | Longitudinal coupling type surface acoustic wave resonator filter | |
| US4628222A (en) | Protection of saw devices comprising metallized regions on dielectric substrates | |
| US7477000B2 (en) | Surface acoustic wave device with electro-static discharge protection | |
| JP5025963B2 (ja) | 電子部品とその製造方法及びこの電子部品を用いた電子機器 | |
| US7215224B2 (en) | Surface acoustic wave filter, surface acoustic wave device and communication device | |
| JP4203152B2 (ja) | 弾性表面波装置 | |
| JP3301168B2 (ja) | 表面弾性波フィルタとその製造方法 | |
| JP4741309B2 (ja) | 弾性表面波素子およびその製造方法 | |
| CN114337588B (zh) | 声表面波谐振装置及形成方法、滤波装置和射频前端装置 | |
| WO2003001666A1 (fr) | Dispositif a ondes acoustiques de surface, procede de fabrication et composant electronique utilisant ledit dispositif et ledit procede | |
| JP2741087B2 (ja) | ストリップラインフィルタの周波数調整法 | |
| JPH06303073A (ja) | 弾性表面波デバイスとその製造方法 | |
| GB2088167A (en) | Preventing Damaging Electric Fields, e.g. in SAW Devices | |
| JP3293578B2 (ja) | 弾性表面波素子 | |
| JPH10163802A (ja) | 弾性表面波装置 | |
| CN112154605A (zh) | 具有改善的功率耐久性和耐热性的saw谐振器以及包括saw谐振器的rf滤波器 | |
| JPH10107573A (ja) | 弾性表面波装置 | |
| JPH11298289A (ja) | 弾性表面波装置 | |
| US20220345828A1 (en) | Etch stop and protection layer for capacitor processing in electroacoustic devices | |
| JPH06204779A (ja) | 弾性表面波装置の製造方法 | |
| JP2000059165A (ja) | 弾性表面波装置およびその製造方法 | |
| JP3290140B2 (ja) | 弾性表面波デバイスの製造方法 | |
| JP2000295073A (ja) | 圧電フィルタとその製造法 | |
| JP3293408B2 (ja) | Ｓａｗデバイスおよびその製造方法 | |
| JP2006033311A (ja) | 弾性表面波デバイスおよびその製造方法 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20020326 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080426 Year of fee payment: 6 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090426 Year of fee payment: 7 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090426 Year of fee payment: 7 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100426 Year of fee payment: 8 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110426 Year of fee payment: 9 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110426 Year of fee payment: 9 |
|
| S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110426 Year of fee payment: 9 |
|
| R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |