JPH0745969Y2 - 光結合装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は、被検出物の有無を無接点で検出する場合等に
用いられる反射型光結合装置（フオトインタラプタ）の
構造に関するものである。

〈従来技術〉 従来は反射型光結合装置（フオトインタラプタ）は、第
7,8図の如く、発光側リードフレーム１に搭載された発
光素子２を透光性の熱硬化性樹脂３により被覆して成る
発光側透光樹脂体４と、受光側リードフレーム５に搭載
された受光素子６を熱硬化性樹脂３により被覆して成る
受光側透光樹脂体７と、該発光側透光樹脂体４と受光側
透光樹脂体７とを一定間隔ｄで並置しその発光面4aおよ
び受光面7aを除いて遮光性の熱硬化性樹脂８により被覆
して成る遮光樹脂体９とから構成されている。

なお、図中10は、発光素子３および受光素子６とリード
フレーム15とを夫々内部結線するボンデイングワイヤー
である。

〈考案が解決しようとする課題〉 しかし、従来の光結合装置では、第7,8図の如く、遮光
樹脂体９の成形時に、透光樹脂体4,7の発光面4aおよび
受光面7aを除いた全周面を熱硬化性樹脂８により被覆し
ているため、光結合装置の寸法が大きくなるという問題
点がある。

本考案は、上記に鑑み、小型化可能な光結合装置を提供
することを課題とする。

〈課題を解決するための手段〉 本考案による課題解決手段は、第1,5,6図の如く、発光
側リードフレーム20に搭載された発光素子21を透光性の
熱硬化性樹脂22により被覆して成る発光側透光樹脂体23
と、受光側リードフレーム24に搭載された受光素子25を
前記熱硬化性樹脂22により被覆して成る受光側透光樹脂
体26とが一定間隔Ｄで並置された光結合装置において、
前記両リードフレーム20,24に、その先端が相対する透
光樹脂体23,26に互いに差し渡しされる連結部27,28が夫
々延設形成され、該連結部27,28を含む両透光樹脂体23,
26間に遮光性の熱可塑性樹脂29により遮光樹脂体30が形
成され、かつ少なくとも前記両透光樹脂体23,26の連結
部27,28の延設方向と反対方向に位置する両側面が夫々
露出されてなるものである。

〈作用〉 上記課題解決手段において、リードフレーム20,24に発
光素子21および受光素子25を搭載する。そして、これら
を被覆するように熱硬化性樹脂22を用いてトランスファ
ー成形等により透光樹脂体23,26を形成する。

このとき、透光樹脂体23,26を差し渡しされる連結部27,
28を、リードフレーム20,24に形成し、この連結部27,28
の先端を透光樹脂体23,26に内在するように熱硬化性樹
脂22により被覆しているので、透光樹脂体23,26の成形
後に、これらを一定間隔Ｄを持って連結並置することが
できる。

次に、透光樹脂体23,26を金型内に挿入し、熱可塑性樹
脂29を射出して連結部27,28を含む透光樹脂体23,26間、
あるいは両透光樹脂体23,26間および透光樹脂体23,26の
連結部27,28の延設方向と反対方向に位置する両側面を
除いた側面に遮光樹脂体30を形成する。

このとき、従来の光結合装置では、透光樹脂体の発光面
および受光面を除いた全周面を遮光樹脂体で覆うことに
より透光樹脂を保持しているが、遮光樹脂体30の成形前
に、予め連結部27,28を透光樹脂体23,26間に差し渡して
いるので、透光樹脂体23,26間に遮光樹脂体30を形成す
るだけで透光樹脂体23,26を保持できる。

したがって、光結合装置の小型化が可能となる。

〈実施例〉 以下、本考案の実施例について図面により説明する。第
１図は本考案第一実施例の光結合装置の横断平面図、第
２図は同じくその平面図、第３図は同じくその正面図、
第４図は同じく遮光樹脂体を成形する前の状態を示す横
断平面図である。

図示の如く、本考案の反射型光結合装置（フオトインタ
ラプタ）は、発光側リードフレーム20に搭載された発光
素子21（赤外線発光ダイオード）を透光性の熱硬化性樹
脂22により被覆して成る発光側透光樹脂体23と、受光側
リードフレーム24に搭載された受光素子（フオトトラン
ジスタ）25を前記熱硬化性樹脂22により被覆して成る受
光側透光樹脂体26とが一定間隔Ｄで並置されている。

そして、前記両リードフレーム20,24に、その先端が相
対する透光樹脂体23,26に差し渡しされる連結部27,28が
夫々形成され、該連結部27,28を含む両透光樹脂体23,26
間に遮光性の熱可塑性樹脂29により遮光樹脂体30が形成
されたものである。

前記発光側リードフレーム20は、第１図〜４図の如く、
前記発光素子21がダイボンドされる載置用リード端子31
と、前記発光素子21とボンデイングワイヤー32により内
部結線される接続用リード端子33とから構成されてい
る。一方、受光側リードフレーム24は、前記受光素子25
がダイボンドされる載置用リード端子34は、前記受光素
子25とボンデイングワイヤー32により内部結線される接
続用リード端子35とから構成されている。なお、リード
端子31,33,34,35は、第３図の如く、前記透光樹脂体23,
26より下側に向かって夫々Ｌ字形に折曲形成されてい
る。

前記載置用リード端子31,34には、第1,4図の如く、その
一端から透光樹脂体23,26側に夫々延在する前記Ｌ字形
の連結部27,28が一体形成されている。

前記透光樹脂体23,26は、第４図の如く、前記発光素子2
1および受光素子25とともに前記連結部27,28の先端を前
記熱硬化性樹脂22を用いてトランスフアー成形等により
一定間隔Ｄを持って直方体状に形成されている。該透光
樹脂体23,26は、前記連結部27,28を介して互いに連結さ
れている。

前記遮光樹脂体30は、第１〜３図の如く、前記受光素子
25が発光素子21の照射光を直接受光するのを防止する遮
光壁として機能するように、遮光樹脂体23,26間に配さ
れており、前記透光樹脂体23,26を成形金型内に挿入し
前記熱可塑性樹脂29を射出して直方体状に形成されてい
る。

上記の如く構成される光結合装置は、以下のように製造
される。

まず、発光側リードフレーム20の載置用リード端子31に
発光素子21をダイボンドし、また発光素子21と接続用リ
ード端子33とをボンデイングワイヤー32により内部結線
を施す。一方、受光側リードフレーム24の載置用リード
端子34に受光素子25をダイボンドし、また受光素子25と
接続用リード端子35とをボンデイングワイヤー32により
内部結線を施す。

そして、これらを被覆するように熱硬化性樹脂22を用い
てトランスフアー成形等により透光樹脂体23,26を形成
する。

このとき、透光樹脂体23,26に差し渡しされる連結部27,
28を、リードフレーム20,24の載置用リード端子31,34に
形成し、この連結部27,28の先端を透光樹脂体23,26に内
在するように熱硬化性樹脂22により被覆しているので、
透光樹脂体23,26の成形後に、これらを一定間隔Ｄを持
って連結並置することができる。

次に、透光樹脂体23,26を金型内に挿入し、熱可塑性樹
脂29を射出して連結部27,28を含む透光樹脂体23,26間に
透光樹脂体30を形成する。

これにより、透光樹脂体30に、受光素子25が発光素子21
の照射光が直接入射するのを防止する遮光壁の機能を有
しせしめることができる。

また、従来の光結合装置では、透光樹脂体の発光面およ
び受光面を除いた全周面を遮光樹脂体で覆うことにより
透光樹脂を保持しているが、透光樹脂体30の成形前に、
予め連結部27,28を透光樹脂体23,26間に差し渡している
ので、透光樹脂体23,26間のみに遮光樹脂体30を形成す
るだけで透光樹脂体23,26を保持できる。

したがって、光結合装置の小型化が可能となる。

次に、本考案の第二実施例について図面により説明す
る。第５図は本考案第二実施例の光結合装置の横断平面
図である。

図示の如く、本実施例の光結合装置は、前記連結部27,2
8を前記リードフレーム21,24の接続用リード端子33,35
に一体形成したものである。

その他の構成および作用、効果は、第一実施例と同様で
ある。

次に、本考案の第三実施例について図面により説明す
る。第６図は本考案第三実施例の光結合装置の横断平面
図である。

図示の如く、本実施例の光結合装置は、遮光性の熱可塑
性樹脂29を両透光性樹脂体23,26間だけでなく、リード
端子31,33,34,35が露出している面にも充填している遮
光樹脂体30が形成されたものである。

その他の構成は、第一実施例と同様である。

上記構成において、遮光樹脂体30を透光樹脂体23,26の
リード端子31,33,34,35の露出している面を被覆するよ
う形成しているので、透光樹脂体23,26とリード端子31,
33,34,35との接合状態を補強できる。

また、連結部27,28が透光樹脂体23,26間に差し渡してい
るので、透光樹脂体23,26のリード端子31,33,34,35が露
出している面を覆う遮光樹脂体の厚みを薄くでき、第一
実施例と同様、小形の光接合装置を提供できる。

なお、本考案は、上記実施例に限定されるものではな
く、本考案の範囲内で上記実施例に多くの修正および変
更を加え得ることは勿論である。

例えば、連結部27,28の形状については、本実施例に示
したＬ字形以外にも、透光樹脂体23,26間に差し渡し可
能な形状であれば良い。

〈考案に効果〉 以上の説明から明らかな通り、本考案によると、先端が
相対する透光樹脂体に互いに差し渡しされる連結部をリ
ードフレームに夫々延設形成しているので、簡単な構造
によつて装置全体の強度を確保しながら、透光樹脂体を
一定間隔を持つて連結並置して確実に保持することがで
きる。

また、少なくとも両透光樹脂体の連結部の延設方向と反
対方向に位置する両側面が夫々露出されているので、透
光樹脂体は全側面を遮光樹脂体で覆われておらず、光結
合装置の寸法が大きくならない。

したがって、光結合装置の小型化が可能となるといつた
優れた効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案第一実施例の光結合装置の横断平面図、
第２図は同じくその平面図、第３図は同じくその正面
図、第４図は同じく遮光樹脂体を成形する前の状態を示
す横断平面図、第５図は本考案第二実施例の光結合装置
の横断平面図、第６図は本考案第三実施例の光結合装置
の横断平面図、第７図は従来の光結合装置の平面図、第
８図は同じくそのＡ−Ａ断面図である。 20,24;リードフレーム、21;発光素子、22;熱硬化性樹
脂、23,26;透光樹脂体、25;受光素子、27,28;連結部、2
9;熱可塑性樹脂、30;遮光樹脂体、D;一定間隔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】発光側リードフレームに搭載された発光素
   子を透光性の熱硬化性樹脂により被覆して成る発光側透
   光樹脂体と、受光側リードフレームに搭載された受光素
   子を前記熱硬化性樹脂により被覆して成る受光側透光樹
   脂体とが一定間隔で並置された光結合装置において、 前記両リードフレームに、その先端が相対する透光樹脂
   体に互いに差し渡しされる連結部が夫々延設形成され、
   該連結部を含む両透光樹脂体間に遮光性の熱可塑性樹脂
   により遮光樹脂体が形成され、かつ少なくとも前記両透
   光樹脂体の連結部の延設方向と反対方向に位置する両側
   面が夫々露出されてなることを特徴とする光結合装置。