JPH0745696B2 - 加工性に優れた熱延鋼板の製造方法 - Google Patents

加工性に優れた熱延鋼板の製造方法

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JPH0745696B2
JPH0745696B2 JP62176581A JP17658187A JPH0745696B2 JP H0745696 B2 JPH0745696 B2 JP H0745696B2 JP 62176581 A JP62176581 A JP 62176581A JP 17658187 A JP17658187 A JP 17658187A JP H0745696 B2 JPH0745696 B2 JP H0745696B2
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和俊 国重
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Sumitomo Metal Industries Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、加工性に優れ、従来冷延鋼板が使用されてい
た分野にも使用することの可能な熱延鋼板を製造する方
法に関する。
(従来の技術とその問題点) 優れた加工性、特に深絞り性を必要とされる用途には、
従来冷延鋼板が使用されてきた。周知のとおり冷延鋼板
は、熱延−酸洗−冷延鋼板−焼鈍−調質圧延というプロ
セスを経て製造されるもので、その製造プロセスから明
らかなように熱延鋼板に比較すれば、製造コストが格段
に嵩む。そこで、熱延鋼板の加工性を向上させて、従来
冷延鋼板が使用されていた分野の一部をこれに置き換え
ることが考えられている。
特開昭61−3844、同3845公報に開示されている発明が、
加工性の優れた熱延鋼板を製造する方法のひとつであ
る。その特徴の一つは、高温域で大圧下の熱間圧延を行
った後、比較的低温域で再度圧延を行う点にある。しか
し、この方法で安定して得られるr値は、たかだか1.3
程度で、深絞り性は十分とは云えない。その理由は、高
温域圧延から低温域圧延へ移る間の冷却条件についての
配慮が欠けているため、結晶粒微細化の効果が期待する
ほどには得られていないからである。
本発明は、冷延鋼板に匹敵する加工性をもつ熱延鋼板を
安定して製造することを目的とし、圧延と冷却の条件を
精密に調整する新しい熱延鋼板の製造方法を提供するも
のである。
(問題点を解決するための手段) 本発明は下記の熱延鋼板の製造方法を要旨とする。
C:0.08%以下の低炭素アルミキルド鋼に、Ar3点+50℃
未満からAr3点+20℃超までの温度範囲において1パス
当たり40%以上の圧下率の大圧下を1回以上含む一次圧
延を施し、この圧延終了後3秒以内に5℃/秒以上の冷
却速度でフェライトとオーステナイトの二相領域まで冷
却し、更に引続き10秒以上の空冷を行って70von.%以上
のフェライトを含む組織となし、次いで450℃以上の温
度域で最終パスを含む2パスの圧延をパス間時間2秒以
内、総圧下率50%以上となる二次圧延を行い、その後再
結晶処理を施すことを特徴とするr値1.5以上である加
工性に優れた熱延鋼板の製造方法。
上記本発明の熱延鋼板の製造方法は、圧延を二段階に区
分して行い、低温域での二次圧延に先立って、制御圧
延、制御冷却を施して低温圧延前のα粒を十分に微細化
しておくことを大きな特徴とする。
添付図は、本発明の方法を説明するヒートパターン図で
ある。
一次圧延はAr3点以上で行う。このとき(Ar3点+50℃未
満)からAr3点+20℃超までの温度域で1パス当たり40
%以上の圧下率の大圧下圧延を少なくとも一回行う。こ
の大圧下圧延によって、動的再結晶によりγ粒が著しく
微細化する。ここで、Ar3点(℃)は、910−310×C
(%)−80×Mn(%)で計算する。
上記大圧化圧延を含む一次圧延の後3秒以内に5℃/秒
以上の冷却速度でα+γ域まで急冷する。これによっ
て、加工・細粒オーステナイトから多数のフェライト発
生該が生じ、次工程の低温圧延前に微細なα粒が得られ
る。一次圧延後急冷開始までに、3秒より長い時間があ
るとγ粒の成長や加工γの回復がおこり、細粒のαを得
難い。冷却速度が5℃/秒未満でも同様に微細α粒とな
りにくい。冷却速度は可能なかぎり大きいほうがよい
が、実操業上は100℃/秒程度が上限となろう。
この急冷の後、10秒以上の空冷を行う。その目的はαが
70vol.%以上の組織とした後、復熱による被圧延材の板
厚方向の温度の均一化を図ることにある。これによっ
て、次の二次圧延でのγが30vol.%を越えるα+γ組織
の圧延を回避し、板厚方向的にも、ミクロ的にも不均一
なフェライトの集合組織の生成を防止することができ
る。
空冷は10秒以上必要であるが、次の二次圧延に必要な温
度(450℃以上)が確保できる時間内にとどめなければ
ならない。
二次圧延は、450℃以上の温度域で行う。これより低い
温度では、変形抵抗の増大によって圧延に要するエネル
ギーが大きくなり、経済的メリットが少なくなる。ここ
での圧延は、最終パスを含む2パス以上をパス間時間2
秒以内とし、かつその総圧下率を50%以上とする。
本発明者の知見によれば、上記二次圧延(低温域熱延)
での圧延量が多いほど、つまり、再結晶前の歪の蓄積が
多いほど再結晶処理後の加工性はよくなる。
最終2パスを2秒以内の間隔で実施すると歪の累積効果
が大きい。また、その総圧下量を50%以上とすること
で、再結晶細粒化に必要な加工ストアードエネルギーを
十分に蓄積することができる。これらの総合的な効果と
して1.5以上という高いr値が得られるのである。
再結晶処理は圧延終了後の鋼板に優れた加工性を与える
のに必須不可欠のものである。ただし、その処理方法は
とくに限定されない。熱延終了後の冷却中あるいはコイ
ルに巻き取った状態での自己焼鈍によってもよいし、ま
た、巻取後に別途再結晶処理を行ってもよい。
なお、一次圧延と二次圧延とを熱間圧延ラインのどこで
行うかについても制約はないが、前者を粗圧延工程で、
後者を仕上圧延工程で行うのが設備上有利である。二次
圧延には、潤滑油を用いて圧延するいわゆる潤滑圧延を
採用してもよい。
更にまた、素材となるスラブは、インゴットからの分塊
スラブでも連続鋳造スラブでもよいが、鋳造ラインから
送られてくる高温のスラブを直接圧延に供するのが省エ
ネルギーという面から好ましい。
本発明において熱延鋼板の素材となるのは、低炭素アル
ミキルド鋼である。その代表的な化学組成は、C:0.08%
以下、Mn:0.05〜0.4%、Si:0.05%以下、sol.Al:0.01〜
0.08%、N:0.01%以下、残部Feおよび不可避不純物から
成りる鋼、或いは更に必要に応じて0.10%以下のTi、0.
10%以下のNb、等を1種以上含有する鋼である。なおこ
こで、%はすべで重量%を示す。以下、上記の代表的な
アルミキルド鋼の成分とその含有量について、簡単に説
明する。
まず、Cは加工性に大きな影響を及ぼす元素であり、そ
の含有量が0.08を越えると前述のプロセスで処理しても
加工性の改善が難しい。
Mnは、MnSとして鋼中のSを固定し、加工性の向上に寄
与する。Mnの量が0.05%未満では、鋼中のSを固定しき
れず、単体のSを残してしまい加工性を損なう。ただ
し、0.4%を越える含有量になると鋼の強度が高くなり
すぎて加工性を悪くする。適正な含有量の範囲は0.05〜
0.4%である。
Siは加工性の面からは、少ないほうがよい。Siが0.05%
を越える含有量になると、鋼が脆くなるとともにスケー
ル性状を劣化させて製品品質を著しく損なう。
Alは、鋼の脱酸のために添加される。含有量としては、
sol.Alで0.01%以上としないと脱酸不足のおそれがあ
る。しかし、sol.Alで0.08%を越えるような量は不必要
である。
Nは鋼中に侵入型固溶元素として存在する。この量が多
いと加工性は悪くなる。本発明で定める0.01%という上
限値は、Nの好ましくない影響が顕著にならない許容限
度である。この数値以下でできるだけ少なくするのが望
ましい。
上記の成分のほかに、0.10%以下のTiと0.10%以下のNb
を1種または2種含有させてもよい。
これらの成分は、オーステナイト域での大圧下とその後
の制御冷却と相俟って、α粒の微細化に寄与する。
また、不可避的不純物物としてのP、Sはそれぞれ0.00
5%以下、0.001%以下とするのが望ましい。
上記のような素材鋼のスラブを前述のプロセスで加工・
熱処理することによって得られる鋼板は、熱延鋼板であ
るにもかかわらず、冷延鋼板の一部に匹敵する極めて優
れた加工性を有するものである。
以下、実施例によって本発明の作用効果を具体的に説明
する。
(実施例) 第1表に示す組成のアルミキルド鋼を50kg真空溶解炉で
溶製し、鋳造、鍛造して得た80mm厚のスラブを、第2表
に示す条件で板厚2mmまで熱延した後、冷却して巻き取
った。その一部は熱延のまま、一部は焼鈍して、降状点
(YP)、伸び(El)およびr値を測定した。その結果第
3表に示す。
なお、焼鈍は、800℃×2分の連続焼鈍と700℃×5時間
のバッチ焼鈍の2種類である。
第3表に明らかなように、本発明方法によって得られた
熱延鋼板(圧延材.No.1〜12)はすべて1.50を越えるr
値を示している。再結晶処理としては、バッチ焼鈍か連
続焼鈍という特別の処理によらずとも、熱延のままで自
己焼鈍によって再結晶させても、十分高いr値を持たせ
ることができる。
比較例では、第1表のA鋼を用いたが、本発明に定める
いずれかの条件がはずれているために、r値が低く、延
性も劣る。
(発明の効果) 本発明によれば、熱間圧延によって従来の冷延鋼板に匹
敵する加工性をもつ鋼板が経済点に製造できる。かかる
熱延鋼板は、従来からの熱延鋼板の用途に加えて、高度
の加工性を要求される自動車の内外装などの複雑な部品
の素材としても広く使用できるものである。
【図面の簡単な説明】
添付図面は、本発明の方法を説明するヒートパターン図
である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】C:0.08%以下の低炭素アルミキルド鋼に、
    Ar3点+50℃未満からAr3点+20℃超までの温度範囲にお
    いて1パス当たり40%以上の圧下率の大圧下を1回以上
    含む一次圧延を施し、この圧延終了後3秒以内に5℃/
    秒以上の冷却速度でフェライトとオーステナイトの二相
    領域まで冷却し、更に引続き10秒以上の空冷を行って70
    vol.%以上のフェライトを含む組織となし、次いで450
    ℃以上の温度域で最終パスを含む2パス以上の圧延をパ
    ス間時間2秒以内、総圧下率50%以上となる二次圧延を
    行い、その後再結晶処理を施すことを特徴とするr値1.
    5以上である加工性に優れた熱延鋼板の製造方法。
JP62176581A 1987-07-15 1987-07-15 加工性に優れた熱延鋼板の製造方法 Expired - Lifetime JPH0745696B2 (ja)

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JPH0247524B2 (ja) * 1985-01-08 1990-10-22 Nippon Steel Corp Kakoyonetsuenkohannoseizohoho

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