JPH0745018Y2 - プリント基板の検査装置用治具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の目的〕 （産業上の利用分野） この考案、自動車のエンジン制御用マイクロプロセッサ
などに用いるプリント基板の検査装置用治具に関する。

（従来の技術） 一般に多種類のプリント基板に電子部品を組付け、これ
をマイクロプロセッサとして完成し、各仕様に適合した
自動車エンジンの制御などのコントローラとして使用す
る場合が多い。このようなものの生産上の検査におい
て、完成したものではカバーなどのため、内部回路（イ
ンサーキット）を検査できないことが多く、そのため、
プリント基板を裸のまま、即ち、各電子部品を取付ける
前段階の各種回路部分のある基板のままで、その良否を
検査することが生産ライン上でしばしば行なわれる。

このようなプリント基板の中間検査を行なう場合、各プ
リント基板に専用の検査治具を用意し、検査のつど、こ
の検査治具を使うようにしていた。

又、各プリント基板専用の検査治具を用いる代りに、汎
用性のあるものとして、第３図および第４図に示すもの
を使用していた。いま、この汎用性のあるものについて
詳しく説明する。

即ち、台１の上に多数のコンタクトプローブ２を突出さ
せてなる導通プレート３を台１に対して上下動自在（矢
印Ｚ）に取付けてある。コンタクトプローブ２はクッシ
ョン用ばねを有し、接触圧を加減できるようにしてあ
る。台１の前後には、Ｌ形部材4,4を相対して固定して
あり、このＬ形部材4,4に検査されるべきプリント基板
（P/B）５を載置する。プリント基板５の奥行両側に穴
６があり、導通プレート３を上げたとき、これに植設さ
れた基準ピン７が穴６に入り、プレート３に対し基板５
を位置決めできるようにしてある。押え枠８は奥行部分
が台１に蝶番９にて回転自在（矢印Ｒ）に取付けられ
る。押さえ枠８はプリント基板５を台１上に押さえつけ
うるように、押棒10とこれを支持する支持棒11とを有す
る。押棒10は支持棒11上で左右（Ｘ方向）に移動調節可
能で、また支持棒11は枠材12上で前後（Ｙ方向）に移動
調節可能であり、各プリント基板５の種類に合わせてこ
れらを調節し基板５上の適当な位置、回路などのない平
面部分を押さえるようにする。押さえ枠８はプリント基
板５を押さえたあと第４図のように、ロック13aでロッ
クし固定される。レバー13はこれを矢印Ｓ方向に操作す
ることにより導通プレート３を上下動させるようにリン
ク結合されてある。プリント基板５は多種類あるとき
は、これに見合う検査用の導通プレート３にビス14の脱
着にて取換える。そして検査部は図示のようにハーネス
により外部に連結されたものを使用する。

従来は、以上のような検査装置で各種のプリント基板に
ついてその中間検査を行なうようにしていた。

（考案が解決しようとする課題） しかしながら、従来のものは、プリント基板専用のもの
では個々に用意する必要があるため、価格が上昇し、
又、汎用性のあるものでは、押さえ枠の調節に時間を要
し段取替のための工数がかかり、結局は検査のための費
用価格が上昇するという問題点があった。

この考案は、段取替え及び作業工数を低減できる汎用性
のあるプリント基板の検査装置を提供することによって
前記問題点を解決することを目的としている。

〔考案の構成〕

（課題を解決するための手段） この考案は、前記目的を達成するため、多数のコンタク
トプローブを突出させた導通プレートを台に対して上下
動自在に装着し、前記導通プレートを台上に設置した被
検査板であるプリント基板に当てて該基板上の各種回路
部分の検査を行なうようにしたプリント基板の検査装置
に使用する治具において、台上にプリント基板を設置面
内の一方向からスライドさせる断面コ字形のガイドを相
対して設けると共に導通プレートに前記プリント基板の
前記スライド方向の大半の位置を決めるストッパピン
と、このストッパピンより短く形成され前記プリント基
板の正確な位置を決める基準ピンを設けたものである。

（作用） ガイドにプリント基板の前後縁を例えば水平横方向から
はめこみ、スライドさせる。左右方向は例えば導通プレ
ートの植設ストッパにより位置決めし、またガイド内の
前後方向は同じくプレート上の植設基準ピンにプリント
基板の穴をはめこんで位置決めする。導通プレートを上
げてそのコンタクトプローブをプリント基板の回路部分
に接触させたとき、ガイドによりプリント基板の上方向
への移動が押さえられる。これにより従来の汎用性形式
の押棒の調節などの段取替の工数を一切不要とするの
で、検査のための段取替え及び作業工数を低減できる。

（実施例） 以下、この考案の一実施例を第１図及び第２図により説
明する。なお、従来と同一のものは同一符号を付し説明
を省略する。

まず、構成を説明する。台１上には前後にコ型断面のガ
イド16,16がプリント基板５の奥行Ｂ寸法にほぼあう間
隔で、かつ向かいあうように固定されている。導通プレ
ート３には従来同様基準ピン７が２個植設されているほ
か、左側に間隔を置いて、ストッパピン17,17が植設さ
れている。

次に前記実施例の作用を説明する。プリント基板５をそ
の前後縁をガイド16にはめこみ、矢印Ｘ方向に滑らせる
と、プリント基板５の上下方向の位置が決まる。そして
ストッパピン17に当るまで滑らせる。これにより左右
（Ｘ方向）の位置が決まる。次に、ガイド16の溝内で前
後（Ｙ方向）に微小量ずらせ、基準ピン７に穴６を合わ
せる。レバー13を矢印Ｓ方向にて上げ、導通プレート３
をその取付台18と共に上げ（Ｚ方向）、プレート３をプ
リント基板５に当てる。即ち、コンタクトプローブ２を
基板５上の所定の回路部分に接触させるわけである。

プリント基板５が異なる場合は、そのインサーキット回
路にみあう回路検査用の導通プレート３をビス14により
取替える。その場合、両ガイド16,16はそのままでよい
ので、段取替え、及びその作業工数が格段と低減され
る。なお、プリント基板５の奥行Ｂ寸法が多少異なって
も、ガイド16,16の溝に余裕をもってはいり、これをス
ライドできるようにし、正確な奥行（Ｙ方向）の位置決
めは基準ピン７と穴６とによって行なうようにする。こ
れにより、各種プリント基板を同一治具で検査できる汎
用性のあるものとなる。

〔考案の効果〕

以上説明したように、この考案によれば、多種のプリン
ト基板を検査するものとして、極めて汎用性があり、か
つ、段取替の為の工数を低減することができるという効
果を生ずる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例を示す全体的斜視図、第２
図は第１図のII-II線による断面図、第３図は従来のも
のを示す全体的斜視図、第４図は第３図のIV-IV線によ
る断面図である。 1:台 2:コンタクトプローブ 3:導通プレート 4:L形部材 5:プリント基板 6:穴 7:基準ピン 8:押さえ枠 9:蝶番 10:押棒 11:支持棒 12:枠材 13:レバー 14:ビス 16:ガイド 17:ストッパピン 18:取付台

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】多数のコンタクトプローブを突出させた導
   通プレートを台に対して上下動自在に装着し、前記導通
   プレートを台上に設置した被検査板であるプリント基板
   に当てて該基板上の各種回路部分の検査を行なうように
   したプリント基板の検査装置に使用する治具において、
   台上にプリント基板を設置面内の一方向からスライドさ
   せる断面コ字形のガイドを相対して設けると共に導通プ
   レートに前記プリント基板の前記スライド方向の大半の
   位置を決めるストッパピンと、このストッパピンより短
   く形成され前記プリント基板の正確な位置を決める基準
   ピンを設けたことを特徴とするプリント基板の検査装置
   用治具。