JPH0744872B2 - 回生制動のできるリラクタンス型電動機 - Google Patents

回生制動のできるリラクタンス型電動機

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JPH0744872B2
JPH0744872B2 JP3188369A JP18836991A JPH0744872B2 JP H0744872 B2 JPH0744872 B2 JP H0744872B2 JP 3188369 A JP3188369 A JP 3188369A JP 18836991 A JP18836991 A JP 18836991A JP H0744872 B2 JPH0744872 B2 JP H0744872B2
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exciting
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exciting coil
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五紀 伴
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株式会社セコー技研
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】リラクタンス型の電動機を電動車
の駆動源として使用する場合に回生制動が必要となる。
かかる場合に本発明の技術が利用される。
【従来の技術】リラクタンス型電動機は、マグネット回
転子が無いので、発電力による回生制動が不可能である
と考えられていたので、従来の技術はない。本件出願人
による特願平成1−231433号があるが、技術手段
が異なっている。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】第1の課題 回転子の
突極の数が多く、インダクタンスが大きいので、磁極と
突極に蓄積され若しくは放出される磁気エネルギの量が
大きく、又1回転毎の蓄積と放出の回数が多い。従っ
て、出力トルクは大きい長所がある反面に低速となる問
題点がある。第2の課題 励磁コイルのインダクタンス
が著しく大きいので、通電初期の電流の立上がりがおそ
く、又通電停止時の電流の降下がおくれる。前者は出力
トルクを減少し、後者は反トルクを発生する問題点があ
る。通電初期の立上がりを速くする為に電源を高電圧と
すると、磁気飽和点以降で鋭い電流の立上がりが発生す
る。この為に、振動と電気ノイズを発生し、又上述した
電流の立上がる区間は、トルクの小さい区間なので、欠
点のみが助長される問題点がある。上述した減トルクと
反トルクの発生することにより高速化(毎分数万回転)
は不可能となる問題点がある。一般に利用される回転速
度度(毎分数千回転)としても減トルクと反トルクが発
生して、効率が劣化する不都合がある。出力トルクを大
きくする為に電源電圧を上昇する手段を採用すると、1
000ボルト以上となり実用性が失なわれる。
【0003】第3の課題 リラクタンス型の電動機は、
回転子にマグネットがないので、回転中に発電力がな
い。従つて、電磁制動力を得ることが不可能なので、電
磁制動作用が得られない。又回生制動作用も得られな
い。従って、サーボ電動機、電動車の駆動源として使用
することが困難となる問題点がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】第1の手段 3相片波通
電のリラクタンス型電動機において、磁性体回転子の外
周面に等しい巾と等しい離間角で配設された複数個の突
極と、固定電機子の内周面より突出され、軸対称の位置
にある磁極が同相となり、突極と僅かな空隙を介して対
向し、等しいピッチで配設されるとともに、励磁コイル
の装着される磁極の円周方向の巾が電気角で120度若
しくは180度の巾の6n個(nは正整数)の磁極と、
該磁極に装着された第1,第2,第3の相の励磁コイル
と、突極の回転位置を検知して、電気角で120度の巾
で360度の位相差のある矩形波の第1の相の位置検知
信号ならびに第1の相の位置検知信号と同じ波形と位相
差を有し、第1の相の位置検知信号よりそれぞれ位相が
順次に電気角で120度おくれた第2,第3の相の位置
検知信号が得られる複数個の位置検知素子を含む位置検
知装置と、各励磁コイルの両端に接続されたスイッチン
グ素子と、スイッチング素子と対応する励磁コイルの直
列接続体のそれぞれに逆接続されたダイオードと、直流
電源に順方向に接続した逆流防止用の第1,第2,第3
のダイオードを介して、それぞれ第1,第2,第3の相
の励磁コイルに対して、両端に接続したスイッチング素
子を第1,第2,第3の相の位置検知信号によりそれぞ
れ導通して電動機を正転せしめ、若しくは逆転トルクを
発生せしめる第1,第2,第3の相の位置検知信号によ
り、第1,第2,第3の相の励磁コイルの両端に接続し
たスイッチング素子をそれぞれ導通して電動機を逆転せ
しめるように供電する第1,第2,第3の通電制御回路
と、第1,第2,第3の通電制御回路の第1,第2,第
3のダイオードのそれぞれに並列に接続して設けられた
小容量の第1,第2,第3のコンデンサと、励磁コイル
の励磁電流が設定値を越えたときに、励磁コイルの通電
を停止し、励磁電流が所定値まで降下したときに再び通
電を開始するチョッパ回路と、第1,第2,第3のダイ
オードの通電回路のそれぞれに並列に接続されるととも
に通電方向が該通電回路となっている第1,第2,第3
の半導体スイッチング素子と、第1,第2,第3の相の
位置検知信号に対応する所定の巾だけそれぞれ第1,第
2,第3の半導体スイッチング素子を導通する電気回路
と、正回転中において、逆転モードに転換したときに、
チョッパ回路による通電の区間中の電流の立上り部を、
励磁コイルと鎖交する磁束量の減少による起電力と直流
電源電圧を加算して急速とし、電流の降下部において、
励磁コイルと鎖交する磁束量の減少による起電力と励磁
コイルにより蓄積された磁気エネルギ放出による起電力
を加算した電圧により前記した第1,第2,第3の半導
体スイッチング素子を介して直流電源正極側に電流を流
入せしめて電力を回生して、電流の降下部を緩慢として
電磁制動を行なう電気回路と、前記した位置検知素子の
固定する位置を各励磁コイルによる出力トルクが増大す
る区間の励磁コイルの通電が行なわれるように調整して
固定する手段とより構成されたものである。
【0005】第2の手段 3相全波通電のリラクタンス
型電動機において、磁性体回転子の外周面に等しい巾と
等しい離間角で配設された複数個の突極と、固定電機子
の内周面より突出され、軸対称の位置にある磁極が同相
となり、突極と僅かな空隙を介して対向し、等しいピッ
チで配設されるとともに、励磁コイルの装着される磁極
の円周方向の巾が電気角で120度若しくは180度の
巾の12n個(nは正整数)の磁極と、該磁極に装着さ
れた第1,第2,第3の相の励磁コイルと、突極の回転
位置を検知して、電気角で120度の巾で360度の位
相差のある矩形波の第1の相の位置検知信号及び第1の
相の位置検知信号と同じ波形と位相差を有し、第1の相
の位置検知信号よりそれぞれ位相が順次に電気角で12
0度おくれた第2,第3の相の位置検知信号ならびに第
1の相の位置検知信号と同じ波形と位相差を有し、第1
の相の位置検知信号より位相が電気角で180度おくれ
第1の相の位置検知信号及び第1の相の位置検知信号
と同じ波形と位相差を有し、第1の相の位置検知信号よ
りそれぞれ位相が順次に電気角で120度おくれた
第3の相の位置検知信号が得られる複数個の位置検
知素子を含む位置検知装置と、第1の相の片波通電の励
磁コイルの1組を第1,第1の励磁コイルと呼称し、第
2,第3の相のそれぞれの片波通電の励磁コイルの各1
組をそれぞれ第2,第2の励磁コイル及び第3,第3
励磁コイルと呼称したときに、各励磁コイルの両端に接
続されたスイッチング素子と、スイッチング素子と対応
する励磁コイルの直列接続体のそれぞれに逆接続された
ダイオードと、固定電機子の磁極に装着された第1,第
2,第3の励磁コイルの両端に接続されたスイッチング
素子を、それぞれ第1,第2,第3の相の位置検知信号
の巾だけ導通せしめ、他の磁極に装着された第1
第3の励磁コイルの両端に接続されたスイッチング
素子を、それぞれ第1第2第3の相の位置検知信号
の巾だけ導通して電動機を正転せしめ、若しくは第1,
第2,第3の励磁コイルの両端に接続されたスイッチン
グ素子を、それぞれ第1第2第3の相の位置検知信
号の巾だけ導通せしめ、第1第2第3の励磁コイル
の両端に接続されたスイッチング素子を、それぞれ第
1,第2,第3の相の位置検知信号の巾だけ導通して電
動機を逆転せしめる電気回路と、直流電源に順方向に接
続された逆流防止用の第1,第2,第3のダイオードを
介してそれぞれ第1,第1の励磁コイル及び第2,第2
の励磁コイル及び第3,第3の励磁コイルに対して、両
端に接続したスイッチング素子の導通により供電する第
1,第2,第3の通電制御回路と、第1,第2,第3の
通電制御回路の第1,第2,第3のダイオードのそれぞ
れに並列に接続して設けられた小容量の第1,第2,第
3のコンデンサと、第1,第1の励磁コイル及び第2,
第2の励磁コイル及び第3,第3の励磁コイルのそれぞ
れの励磁電流が設定値を越えたときに、対応する励磁コ
イルの通電を停止し、励磁電流が所定値まで降下したと
きに再び通電を開始するチョッパ回路と、第1,第2,
第3のダイオードの通電回路のそれぞれに並列に接続さ
れるとともに通電方向が該通電回路と反対方向となって
いる第1,第2,第3の半導体スイッチング素子と、第
1,第1の相の位置検知信号及び第2,第2の相の位置
検知信号及び第3,第3の相の位置検知信号に対応する
所定の巾だけそれぞれ第1,第2,第3の半導体スイッ
チング素子を導通する電気回路と、正転中において、逆
転モードに転換したときに、チョッパ回路による通電の
区間の電流の立上り部を、励磁コイルと鎖交する磁束量
の減少による起電力と直流電源電圧を加算して急速と
し、電流の降下部において、励磁コイルと鎖交する磁束
量の減少による起電力と励磁コイルに蓄積された磁気エ
ネルギの放出による起電力を加算した電圧により前記し
た第1,第2,第3の半導体スイッチング素子を介して
直流電源正極側に電流を流入せしめて電力を回生して、
電流の降下部を緩慢として電磁制動を行なう電気回路
と、前記した位置検知素子の固定する位置を各励磁コイ
ルによる出力トルクが増大する区間の励磁コイルの通電
が行なわれるように調整して固定する手段とより構成さ
れたものである。
【0006】第3の手段 2相全波通電のリラクタンス
型電動機において、磁性体回転子の外周面に等しい巾と
等しい離間角で配設された複数個の突極と、固定電機子
の内周面より突出され、軸対称の位置にある磁極が同相
となり、突極と僅かな空隙を介して対向し、等しいピッ
チで配設されるとともに、励磁コイルの装着される磁極
の円周方向の巾が電気角で120度若しくは180度の
巾の8n個(nは正整数)の磁極と、該磁極に装着され
た第1,第2の相の励磁コイルと、突極の回転位置を検
知して、電気角で90度〜150度の巾で360度の位
相差のある矩形波の第1の相の位置検知信号及び第1の
相の位置検知信号と同じ波形と位相差を有し、第1の相
の位置検知信号より位相が電気角で90度おくれた第2
の相の位置検知信号ならびに第1の相の位置検知信号よ
り位相が電気角で180度おくれた第1の相の位置検知
信号及び第2の相の位置検知信号と同じ波形と位相差を
有し、第2の相の位置検知信号より位相が電気角で18
0度おくれた第2の相の位置検知信号が得られる複数個
の位置検知素子を含む位置検知装置と、第1の相の片波
通電の励磁コイルの1組を第1,第1の励磁コイルと称
し、第2の相の片波通電の励磁コイルの1組を第2,
の励磁コイルと呼称したときに、各励磁コイルの両端
に接続したスイッチング素子と、スイッチング素子と対
応する励磁コイルの直列接続体のそれぞれに逆接続され
たダイオードと、第1,第1の励磁コイルの両端に接続
されたスイッチング素子をそれぞれ第1,第1の相の位
置検知信号の巾だけ導通せしめ、第2,第2の励磁コイ
ルの両端に接続したスイッチング素子をそれぞれ第2,
第2の相の位置検知信号の巾だけ導通して電動機を正転
せしめ、若しくは第1,第1の励磁コイルの両端に接続
されたスイッチング素子をそれぞれ第1,第1の相の位
置検知信号の巾だけ導通せしめ、第2,第2の励磁コイ
ルの両端に接続されたスイッチング素子をそれぞれ
,第2の相の位置検知信号の巾だけ導通して電動機を
逆転せしめる電気回路と、直流電源に順方向に接続され
た逆流防止用の第1,第2のダイオードを介して、それ
ぞれ第1,第1の励磁コイル及び第2,第2の励磁コイ
ルに対して、両端に接続したスイッチング素子の導通に
より供電する第1,第2の通電制御回路と、第1,第2
の通電制御回路の第1,第2のダイオードのそれぞれに
並列に接続して設けられた小容量の第1,第2のコンデ
ンサと、第1,第1の励磁コイル及び第2,第2の励磁
コイルのそれぞれの励磁電流が設定値を越えたときに、
対応する励磁コイルの通電を停止し、励磁電流が所定値
まで降下したときに再び通電を開始するチョッパ回路
と、第1,第2のダイオードの通電回路のそれぞれに並
列に接続されるとともに通電方向が該通電回路と反対方
向となっている第1,第2の半導体スイッチング素子
と、第1,第1の相の位置検知信号及び第2,第2の相
の位置検知信号に対応する所定の巾だけそれぞれ第1,
第2の半導体スイッチング素子を導通する電気回路と、
正転中において、逆転モードに転換したときに、チョッ
パ回路による通電の区間の電流の立上り部を、励磁コイ
ルと鎖交する磁束量の減少による起電力と直流電源電圧
を加算して急速とし、電流の降下部において、励磁コイ
ルと鎖交する磁束量の減少による起電力と励磁コイルに
蓄積された磁気エネルギの放出による起電力を加算した
電圧により前記した第1,第2の半導体スイッチング素
子を介して直流電源正極側に電流を流入せしめて電力を
回生して、電流の降下部を緩慢として電磁制動を行なう
電気回路と、前記した位置検知素子の固定する位置を各
励磁コイルによる出力トルクが増大する区間の励磁コイ
ルの通電が行なわれるように調整して固定する手段とよ
り構成されたものである。
【0007】第4の手段 2相全波通電のリラクタンス
型電動機において、外周面に等しい巾と等しい離間角で
配設された複数個の突極と、固定電機子の内周面より突
出され、軸対称の位置にある磁極が同相となり、突極と
僅かな空隙を介して対向し、等しいピッチで配設される
とともに、励磁コイルの装着される磁極の円周方向の巾
が電気角で120度若しくは180度の巾の8n個(n
は正整数)の磁極と、該磁極に装着された第1,第2の
相の励磁コイルと、突極の回転位置を検知して、電気角
で90度〜150度の巾で360度の位相差のある矩形
波の第1の相の位置検知信号及び第1の相の位置検知信
号と同じ波形と位相差を有し、第1の相の位置検知信号
より位相が電気角で90度おくれた第2の相の位置検知
信号ならびに第1の相の位置検知信号より位相が電気角
で180度おくれた第1の相の位置検知信号及び第2の
相の位置検知信号と同じ波形と位相差を有し、第2の位
置検知信号より位相が電気角で180度おくれた第2
相の位置検知信号が得られる複数個の位置検知素子を含
む位置検知装置と、第1の相の片波通電の励磁コイルの
1組を第1,第1の励磁コイルと呼称し、第2の相の片
波通電の励磁コイルの1組を第2,第2の励磁コイルと
呼称したときに、各励磁コイルの両端に接続したスイッ
チング素子と、スイッチング素子と対応する励磁コイル
の直列接続体のそれぞれに逆接続されたダイオードと、
第1,第1の励磁コイルの両端に接続されたスイッチン
グ素子をそれぞれ第1,第1の相の位置検知信号の巾だ
け導通せしめ、第2,第2の励磁コイルの両端に接続し
たスイッチング素子をそれぞれ第2,第2の相の位置検
知信号の巾だけ導通して電動機を正転せしめ、若しくは
第1,第1の励磁コイルの両端に接続されたスイッチン
グ素子をそれぞれ第1,第1の相の位置検知信号の巾だ
け導通せしめ、第2,第2の励磁コイルの両端に接続さ
れたスイッチング素子をそれぞれ第2,第2の相の位置
検知信号の巾だけ導通して電動機を逆転せしめる電気回
路と、直流電源に順方向に接続された逆流防止用の第
1,第2,第3,第4のダイオードを介して、それぞれ
第1の励磁コイル、第1の励磁コイル、第2の励磁コイ
ル、第2の励磁コイルに対して、両端に接続したスイッ
チング素子の導通により供電する第1,第2,第3,第
4の通電制御回路と、第1,第2,第3,第4の通電制
御回路の第1,第2,第3,第4のダイオードのそれぞ
れに並列に接続して設けられた小容量の第1,第2,第
3,第4のコンデンサと、第1,第1の励磁コイル及び
第2,第2の励磁コイルのそれぞれの励磁電流が設定値
を越えたときに、対応する励磁コイルの通電を停止し、
励磁電流が所定値まで降下したときに再び通電を開始す
るチョッパ回路と、第1,第2,第3,第4のダイオー
ドの通電回路のそれぞれに並列に接続されるとともに通
電方向が該通電回路と反対方向となっている第1,第
2,第3,第4の半導体スイッチング素子と、第1,
,第2,第2の相の位置検知信号に対応する所定の巾
だけそれぞれ第1,第2,第3,第4の半導体スイッチ
ング素子を導通する電気回路と、正転中において、逆転
モードに転換したときに、チョッパ回路による通電の区
間の電流の立上り部を、励磁コイルと鎖交する磁束量の
減少による起電力と直流電源電圧を加算して急速とし、
電流の降下部において、励磁コイルと鎖交する磁束量の
減少による起電力と励磁コイルに蓄積された磁気エネル
ギの放出による起電力を加算した電圧により前記した第
1,第2,第3,第4の半導体スイッチング素子を介し
て直流電源正極側に電流を流入せしめて電力を回生し
て、電流の降下部を緩慢として電磁制動を行なう電気回
路と、前記した位置検知素子の固定する位置を各励磁コ
イルによる出力トルクが増大する区間の励磁コイルの通
電が行なわれるようにして調整して固定する手段とより
構成されたものである。
【0008】
【作用】位置検知信号の巾だけ励磁コイルが通電され、
その末端で通電が停止されたときに、励磁コイルの蓄積
磁気エネルギが小容量のコンデンサに流入充電して高電
圧となる。従って磁気エネルギの消滅時間は著しく小さ
くなるので反トルクの発生が防止される。所定時間後に
到来する次の位置検知信号により励磁コイルの通電が開
始されるが、このときの印加電圧は、前記したコンデン
サの充電電圧と電源電圧が加算されたものとなるので通
電電流の立上がりが急速となる。従って減トルクの発生
が防止される。以上の説明より判るように、リラクタン
ス型の電動機の回転速度の上昇が不可能となる欠点を除
去できる作用があり、第1,第2の課題を解決する作用
がある。
【0009】正転中に逆転モードとしたときに、チョッ
パ回路が作動しているので、励磁コイルの印加電圧が、
直流電源電圧と逆起電力の加算されたものとなり、励磁
電流の立上りが急速となり、設定値の電流となると、通
電が断たれると、励磁コイルの蓄積磁気エネルギの降下
が緩慢となり、この区間では、逆流防止用のダイオード
に並列に接続されたトランジスタにより、電力が電源に
流入して回生される。従って、回生制動ができる作用が
ある。従って、第3の課題が解決される。
【0010】
【実施例】図1以降について本発明の実施例を説明す
る。各図面の同一記号のものは同一部材なので、その重
複した説明は省略する。以降の角度表示はすべて電気角
で表示する。次に本発明が適用される3相片波のリラク
タンス型の電動機の構成について説明する。図1は、固
定電機子と回転子の平面図である。図1において、記号
1は回転子で、その突極1a,1b,…の巾は180
度、それぞれは360度の位相差で等しいピッチで配設
されている。回転子1は、珪素鋼板を積層した周知の手
段により作られている。記号5は回転軸である。固定電
機子16には、磁極16a,16b,16c,16d,
16e,16fが、それ等の巾が180度で、等しい離
間角で配設されている。突極と磁極の巾は180度で等
しくされている。突極数は8個、磁極数は6個である。
電機子16も回転子1と同じ手段により作られている。
磁極16a,16b,…には、励磁コイル17a,17
b,…がそれぞれ捲着されている。
【0011】図5は、図1の磁極と回転子の展開図であ
る。図1において、円環部16及び磁極16a,16
b,…は、図示しない外筺に固定されて固定電機子とな
る。記号16の部分は磁路となる磁心である。励磁コイ
ル17a,17dは直列若しくは並列に接続され、この
接続体を励磁コイル39aと呼称する。励磁コイル17
b,17e及び励磁コイル17c,17fも同様に接続
され、これ等をそれぞれ励磁コイル39b,励磁コイル
39cと呼称する。励磁コイル39bが通電されている
と、突極1b,1fが吸引されて、矢印A方向に回転子
1が回転する。120度回転すると、励磁コイル39b
の通電が断たれ、励磁コイル39cが通電される。更に
120度回転すると、励磁コイル39cの通電が断たれ
て、励磁コイル39aが通電される。通電モードは12
0度の回転毎に、励磁コイル39a→励磁コイル39b
→励磁コイル39c→とサイクリツクに交替され、3相
片波の電動機として駆動される。このときに軸対称の位
置にある磁極は、図示のように、N,S極に着磁されて
いる。励磁される2個の磁極が常に異極となっている為
に、非励磁磁極を通る洩れ磁束は互いに反対方向とな
り、反トルクの発生が防止される。
【0012】上述した洩れ磁束を更に小さくする為に
は、第1の相の磁極16a,16dをそれぞれ2個1組
とし、それぞれを励磁コイルの通電により、N,S磁極
に励磁する。それぞれの2個1組の磁極による洩れ磁束
は、他の磁極において打消されて消滅して、洩れ磁束が
殆んど無くなる。他の磁極16b,16c,…16f
も、それぞれ2個1組の構成となり、N,S極に励磁さ
れる2個1組の磁極となる。効果も同様で洩れ磁束が消
滅する。この場合の突極1a,1b,…の数は、16個
となる。この場合の出力トルクは2倍となる。励磁コイ
ル39a,39b,39cをそれぞれ第1,第2,第3
の相の励磁コイルと呼称する。図1の回転子1の突極の
数は8個であるが、回転子1の径を小さくする為に突極
数を4個としても本発明を実施することができる。磁極
数は6個となる。図5のコイル10a,10b,10c
は、突極1a,1b,…の位置を検出する為の位置検知
素子で、図示の位置で電機子16の側に固定され、コイ
ル面は、突極1a,1b,…の側面に空隙を介して対向
している。コイル10a,10b,10cは120度離
間している。コイルは5ミリメートル径で100ターン
位の空心のものである。図7に、コイル10a,10
b,10cより、位置検知信号を得る為の装置が示され
ている。図7において、コイル10a,抵抗15a,1
5b,15cはブリッジ回路となり、コイル10aか突
極1a,1b,…に対向していないときには平衡するよ
うに調整されている。従って、ダイオード11a,コン
デンサ12aならびにダイオード11b,コンデンサ1
2bよりなるローパスフイルタの出力は等しく、オペア
ンプ13の出力はローレベルとなる。記号10は発振器
で1メガサイクル位の発振が行なわれている。コイル1
0aが突極1a,1b,…に対向すると、鉄損(渦流損
とヒステリシス損)によりインピーダンスが減少するの
で、抵抗15aの電圧降下が大きくなり、オペアンプ1
3の出力はハイレベルとなる。
【0013】ブロック回路18の入力は、図18のタイ
ムチヤートの曲線25a,25b,…となり、反転回路
13aを介する入力は、曲線25a,25b,…を反転
したものとなる。図7のブロック回路14a,14b
は、それぞれコイル10b,10cを含む上述したブロ
ック回路と同じ構成のものを示すものである。発振器1
0は共通に利用することができる。ブロック回路14a
の出力及び反転回路13bの出力は、ブロック回路18
に入力され、それらの出力信号は、図18において、曲
線27a,27b,…,及び曲線27a,27b,…を
反転したものとなる。ブロック回路14bの出力及び反
転回路13cの出力は、ブロック回路18に入力され、
それらの出力信号は、図18において、曲線29a,2
9b,…及びこれを反転したものとなる。曲線25a,
25b,…に対して、曲線27a,27b,…は位相が
120度おくれ、曲線27a,27b,…に対して、曲
線29a,29b,…は位相が120度おくれている。
ブロック回路18は、3相Y型の半導体電動機の制御回
路に慣用されている回路で、上述した位置検知信号の入
力により端子18a,18b,…,18fより120度
の巾の矩形波の電気信号が得られる論理回路である。端
子18a,18b,18cの出力は、図18において、
それぞれ曲線36a,36b,…,曲線37a,37
b,…,曲線38a,38b,…として示されている。
端子18d,18e,18fの出力は、それぞれ曲線4
3a,43b,…,曲線44a,44b,…,曲線45
a,45b,…として示されている。端子18aと18
dの出力信号、端子18bと18eの出力信号,端子1
8cと18fの出力信号の位相差は180度である。又
端子18a,18b,18cの出力信号は、順次に12
0度おくれ、端子18d,18e,18fの出力信号も
同じく順次に120度おくれている。コイル10a,1
0b,10cの対向する突極1a,1b…の代りに、図
1の回転子1と同期回転する同じ形状のアルミニユーム
板を用いても同じ効果がある。
【0014】図1の平面図及び図5の展開図において、
円環16及び磁極16a,16b,…は、外筺に固定さ
れて電機子となる。記号16の部分は磁路となる磁心で
ある。記号16及び記号16a,16b,…を電機子若
しくは固定電機子と呼称する。励磁される軸対称の磁極
と突極との径方向の磁気吸引力はバランスするので振動
の発生が抑止される。励磁コイルの通電手段を図14に
つき次に説明する。励磁コイル39a,39b,39c
の両端には、それぞれトランジスタ20a,20b及び
20c,20d及び20e,20fが挿入されている。
トランジスタ20a,20b,20c,…は、スイッチ
ング素子となるもので、同じ効果のある他の半導体素子
でもよい。直流電源正負端子2a,2bより供電が行な
われている。アンド回路41aの下側の入力がハイレベ
ルのときに、端子42aよりハイレベルの電気信号が入
力されると、トランジスタ20a,20bが導通して、
励磁コイル39aが通電される。同様に端子42b,4
2cよりハイレベルの電気信号が入力されると、トラン
ジスタ20c,20d及びトランジスタ20e,20f
が導通して、励磁コイル39b,39cが通電される。
端子40は励磁電流を指定する為の基準電圧である。端
子40の電圧を変更することにより、出力トルクを変更
することができる。電源スイッチ(図示せず)を投入す
ると、オペアンプ40bの−端子の入力は+端子のそれ
より低いので、オペアンプ40bの出力はハイレベルと
なり、トランジスタ20a,20bが導通して、電圧が
励磁コイル39aの通電制御回路に印加される。抵抗2
2aは、励磁コイル39aの励磁電流を検出する為の抵
抗である。記号26aは絶対値回路である。
【0015】端子42aの入力信号は、図18の位置検
知信号36a,36b…又端子42b,42cの入力信
号は、位置検知信号37a,37b,…及び38a,3
8b,…となっている。上述した位置検知信号曲線の1
つが図11のタイムチヤートの1段目に曲線36aとし
て示されている。この曲線36aの巾だけ励磁コイル3
9aが通電される。矢印23aは通電角120度を示し
ている。通電の初期では、励磁コイルのインダクタンス
の為に立上がりがおくれ、通電が断たれると、蓄積され
た磁気エネルギが、ダイオード49aが除去されている
と、ダイオード21a,21bを介して電源に還流放電
されるので、点線Gの右側の曲線25の後半部のように
降下する。正トルクの発生する区間は、矢印23で示す
180度の区間なので、反トルクの発生があり、出力ト
ルクと効率を減少する。高速回転となるとこの現象は著
しく大きくなり使用に耐えられぬものとなる。
【0016】反トルク発生の時間巾は、高速となっても
変化しないが、正トルク発生の区間23の時間巾は回転
速度に比例して小さくなるからである。他の位置検知信
号37a,38aによる励磁コイル39b,39cの通
電についても上述した事情は同様である。曲線25の立
上がりもおくれるので、出力トルクが減少する。即ち減
トルクが発生する。これは、磁極と突極により磁路が閉
じられているので大きいインダクタンスを有しているか
らである。リラクタンス型の電動機は大きい出力トルク
を発生する利点がある反面に回転速度を上昇せしめるこ
とができない欠点があるのは、上述した反トルクと減ト
ルクの発生の為である。かかる欠点を除去する為の周知
の手段は、突極が磁極に侵入する以前に進相して、励磁
コイルの通電を始めることである。
【0017】進相通電をすると、磁極のインダクタンス
が著しく小さいので、急速に立上がるが、出力トルクの
発生する点即ち突極が磁極に侵入し始めると、インダク
タンスが急速に大きくなり、電流も急速に降下する。従
って出力トルクが減少する欠点がある。正逆転の運転を
する場合には、位置検知素子の数が2倍必要となる欠点
がある。本発明装置は、図14の逆流防止用のダイオー
ド49a,49b,49cとコンデンサ47a,47
b,47cを付設することにより、上述した欠点を除去
したことに特徴を有するものである。曲線36aの末端
で通電が断たれると、励磁コイル39aに蓄積された磁
気エネルギは、逆流防止用ダイオード49aにより、直
流電源側に還流しないでダイオード21b,21aを介
して、コンデンサ47aを図示の極性に充電して、これ
を高電圧とする。従って、磁気エネルギは急速に消滅し
て電流が急速に降下する。
【0018】図11のタイムチヤートの1段目の曲線2
6a,26b,26cは、励磁コイル39aを流れる電
流曲線でその両側の点線26−1,26−2間が120
度となっている。通電電流は曲線26bのように急速に
降下して反トルクの発生が防止され、コンデンサ47a
は高電圧に充電して保持される。次に位置信号曲線36
bにより、トランジスタ20a,20bが導通して再び
励磁コイル39aが通電されるが、このときの印加電圧
は、コンデンサ47aの充電電圧と電源電圧(端子2
a,2bの電圧)が加算されるので、励磁コイル39a
の電流の立上がりが急速となる。この現象により、曲線
26aのように急速に立上がる。以上の説明のように、
減トルクと反トルクの発生が除去され、又矩形波に近い
通電となるので、出力トルクが増大する。
【0019】次にチョッパ回路について説明する。励磁
コイル39aの励磁電流が増大して、その検出の為の抵
抗22aの電圧降下が増大し、基準電圧端子40の電圧
(オペアンプ40bの+端子の入力電圧)を越えると、
アンド回路41aの下側の入力がローレベルとなるの
で、トランジスタ20a,20bは不導通に転化し、励
磁電流が減少する。オペアンプ40bのヒステリシス特
性により、所定値の減少により、オペアンプ40bの出
力はハイレベルに復帰して、トランジスタ20a,20
bを導通して励磁電流が増大する。かかるサイクルを繰
返して、励磁電流は設定値に保持される。図11の曲線
26cで示す区間がチョッパ制御の行なわれている区間
である。曲線26cの高さは基準電圧端子40の電圧に
より規制される。図14の励磁コイル39bは、端子4
2bより入力される位置検知信号曲線37a,37b,
…により、その巾だけトランジスタ20c,20dの導
通により通電され、オペアンプ40c,抵抗22b,絶
対値回路26b,アンド回路41bによりチョッパ制御
が行なわれる。ダイオード49b,コンデンサ47bの
作用効果も励磁コイル39aの場合と同様である。励磁
コイル39cについても上述した事情は全く同様で、端
子42cに図18の位置検知信号曲線38a,38b,
…が入力されて励磁コイル39cの通電制御が行なわれ
る。トランジスタ20e,20f,アンド回路41c,
オペアンプ40d,抵抗22c,絶対値回路26c,ダ
イオード49c,コンデンサ47cの作用効果も前述し
た場合と全く同様である。
【0020】各励磁コイルの通電は、突極が磁極に侵入
する点より30度の区間のいずれの点でもよい。回転速
度,効率,出力トルクを考慮して調整し、位置検知素子
となるコイル10a,10b,10cの固定電機子側に
固定する位置を変更する。以上の説明より理解されるよ
うに3相片波通電の電動機として効率良く、大きい出力
と高速回転を行なうことができるので本発明の目的が達
成される。3相全波通電の場合には、片波づつを上述し
た手段により構成すれば同じ目的が達成できる。
【0021】図11の1段目の曲線26a,26b,2
6cは励磁コイルの通電曲線を示し、点線26−1と2
6−2の間隔は位置検知信号の120度の巾で、点線2
6−1と26−3の間隔は180度で出力トルクのある
区間である。曲線9a,9b,9cは出力トルク曲線
で、点線26−1の点で通電が開始され、同時に突極が
磁極に侵入し始める。曲線9aは励磁コイルの電流が小
さいときで、トルクは平坦であるが、電流の増大ととも
にトルクのピーク値は、曲線9b,9cに示すように左
方に移動し、ピーク値の巾もせまくなる。通電の開始さ
れる点は、上述したトルク特性と通電電流値を考慮して
突極が磁極に侵入する点より30度おくれた区間の中間
の点となるように位置検知コイル10a,10b,10
cの固定位置を調整することがよい。コンデンサ47
a,47b,47cは小容量の方が充電電圧が高電圧と
なるので、通電曲線の立上がりと降下を急速とし、高速
回転の電動機を得ることができ、リラクタンス型電動機
の欠点となっている低速度となる欠点が除去できる。上
述したコンデンサの容量は充電電圧が回路のトランジス
タを破損しない範囲で小容量のものを使用することがよ
い。
【0022】界磁マグネットがないので、減速若しくは
停止せしめる為の電磁制動を行なうことが不可能とな
り、また、回生制動もできない欠点がある。従つて、サ
ーボ電動機,電動車用の駆動電動機として使用すること
ができない。本発明により上述した欠点が除去される。
次にその詳細を説明する。図14において、ダイオード
49a,49b,49cには、半導体スイッチング素子
となるトランジスタ28a,28b,28cが並列に接
続されている。端子4a,4b,4cより、それぞれ端
子42a,42b,42cに入力される位置検知信号が
入力される。ブロック回路31aは次に示すように構成
されている。端子4aに入力される位置検知信号となる
図18の曲線36a,36b,…の電気信号が入力され
ると、その始端部の微分パルスが微分回路により得ら
れ、この微分パルスにより単安定回路が付勢されて、所
定の巾の電気パルスが出力される。この電気信号が反転
回路により反転され、この反転出力と曲線36a,36
b,…を2つの入力とするアンド回路の出力がトランジ
スタ24aのベース入力となっている。このベース入力
信号は、曲線36a,36b,…の始端部を所定の巾
(上記した単安定回路の出力巾)だけ削除した電気信号
となっている。
【0023】ブロック回路31aは上述した微分回路、
単安定回路、反転回路、アンド回路を含んだ回路構成と
なっている。従って、トランジスタ24a,28aは、
曲線36a,36b,…の始端部を所定の巾だけ削除し
た区間だけ導通される。ブロック回路31b,31cも
ブロック回路31aと同じ構成となっているので、トラ
ンジスタ24b,28b及びトランジスタ24c,28
cはそれぞれ図18の曲線37a,37b,…及び曲線
38a,38b,…の始端部より所定巾だけ削除された
区間のみがそれぞれ導通される。励磁コイル39a,3
9b,39cはそれぞれ120度の巾だけ連続して通電
されているので、トランジスタ20b,20d,20f
のエミッタ側を接続し、絶対値回路26b,26c及び
抵抗22b,22c及びオペアンプ40c,40dを除
去しても同じ作用効果がある。励磁コイルの通電角を1
20度以上とすると、上述した手段を採用することはで
きない。
【0024】逆転をする場合には、端子42a,42
b,42cの入力信号を図18の位置検知信号曲線43
a,43b,…,曲線44a,44b,…,曲線45
a,45b,…にそれぞれ切換える。次に正転中に逆転
モードとして回生制動を行なうときの詳細を説明する。
正転モードのときの励磁コイル39aの通電の説明をす
る。グラフ図12において、曲線36aは端子42aの
入力位置検知信号である。矢印38−1は120度の巾
を示している。図14のトランジスタ28aの導通角
は、点線39の左側が削除されているので、矢印38−
2となっている。励磁コイル39aの電流の立上り部
は、曲線38aに示すように、コンデンサ47aの高電
圧により急速となる。曲線38aの前半部では、トラン
ジスタ28aは不導通に保持されているので、コンデン
サ47aは短絡放電されることなく、その蓄積静電エネ
ルギは励磁コイル39aの磁気エネルギに転換される。
曲線38aの後半部では、電源より磁気エネルギが補充
される。オペアンプ40bの出力がローレベルに転化す
ると、トランジスタ20a,20bは不導通に転化する
ので、曲線38bに示すように、トランジスタ28aを
介して磁気エネルギが電源側に還流され励磁コイル39
aの電流が減少し、所定値まで減少すると、オペアンプ
40bのヒステリシス特性により出力がハイレベルとな
り、トランジスタ20a,20bが導通して曲線38c
のように電流が増大する。かかるサイクルを繰返すチョ
ッパ回路となる。かかるチョッパ回路は他の周知の手段
でもよい。
【0025】曲線36aの末端でトランジスタ20a,
20b,28aが不導通となるので、蓄積磁気エネルギ
の放出による電流は、ダイオート49aにより電源に還
流することが阻止されて、コンデンサ47aを充電する
ので急速に降下する。従つて前述したように、減トルク
と反トルクの発生が防止されて高速高効率の電動機が得
られる。励磁電流値は基準電圧端子40の電圧により制
御することができる。他の励磁コイル39b,39cに
ついても上述した事情は全く同様である。正転中に逆転
モードに転換して減速する場合を図12の下段の曲線に
ついて説明する。出力の大きい電動機の場合には、回生
制動を行ない、回転子及び負荷の運動エネルギを電源に
帰還する必要がある。次にその手段を説明する。正転中
に減速若しくは停止の為に、逆転モードに転換すること
によりその目的が達成される構成となっている。逆転モ
ードの場合の、励磁コイル39aについて説明すると、
起電力は矢印30の方向となり、励磁コイル39aに印
加される電圧は、V+Eとなる。Vは端子2a,2bの
電圧,Eは逆起電力即ち励磁コイル39aに鎖交する磁
束量が回転とともに減少することによる起電力である。
従って、図12のタイムチヤートの2段目の曲線36a
の位置検知信号により、点線35a,35c,…のよう
に急速に設定値まで増大すると、オペアンプ40bの出
力がローレベルとなるので、トランジスタ20a,20
bが不導通に転化し、励磁コイル39aの蓄積磁気エネ
ルギ放出による通電方向と逆起電力の方向は同方向とな
る。正転中には、上記した通電方向は反対方向となって
いるが、逆転モードの為に、制動トルクが発生している
ので、通電方向が同方向となるものである。従って、ダ
イオード21a,21bを介して流れる電流は、V−E
の電圧に転化した電源電圧に蓄積磁気エネルギをトラン
ジスタ28aを介して還流することになるので、通電電
流の減少度合は、正回転時の場合より小さく、降下部の
巾が大きくなる。従って、図12の点線35b,35d
に示すようになる。所定値まで減少すると、オペアンプ
40bのヒステリシス特性により、その出力がハイレベ
ルとなり、再びトランジスタ20a,20bが導通して
励磁電流は急速に増大する。かかるサイクルを繰返すチ
ョッパ回路となる。各位置検知信号の始端と末端におけ
るダイオード49a及びトランジスタ28a,コンデン
サ47aの作用効果は正転時の場合と全く同様である。
図12の点線35a,35c,…の巾は、点線35b,
35d,…の巾より小さくなっている。点線35a,3
5c,…の区間では、電力を消費するが、時間巾が小さ
いので電力は小量である。点線35b,35d,…で
は、回転子と負荷のエネルギが電力に変換されて電源に
還流されている。この時間巾は大きいので回生制動が行
なわれる効果がある。所定の減速が完了したときに、正
転に復帰すると正常な正転の運転に復帰することができ
る。印加電圧を上昇せしめると、例えば毎分3万回転位
とすることができる。サーボ電動機として使用する場合
には、図5の突極1a,1b,…の数を数倍とし、磁極
16a,16b,…の突極との対向部に、突極巾と同じ
巾の歯を設ける周知の手段により、毎分3000回転と
し、出力トルクを数倍とすることができ、有効な手段を
供与できる効果がある。図14のトランジスタ28a,
ダイオード49a,コンデンサ47aは電源正極2a側
に設けられているが、電源負極2b側に設けても同じ目
的が達成される。
【0026】上述した作用効果は、励磁コイル39b,
39cの場合にも全く同様である。図12の矢印38−
2は、図14のトランジスタ28aの通電巾を示してい
る。位置検知信号曲線36aの始端部が所定巾だけ削除
されている。この削除巾は電動機の構成により異なるの
で、図14のコンデンサ47a,47b,47cの高電
圧の静電エネルギがトランジスタ28a,28b,28
cの導通により放電されて、励磁コイルの通電の立上り
の為の磁気エネルギに転化することを阻害することを防
止できる最少限の削除巾とすることが必要な手段とな
る。図14において、トランジスタ28a,28b,2
8cのエミッタはそれぞれコンデンサ47a,47b,
47cの+極に接続されているが、この接続を中止し
て、トランジスタ28a,28b,28cのエミッタを
それぞれ励磁コイル39a,39b,39cの負電圧側
即ちトランジスタ20b,20d,20fのコレクタ側
に接続しても同じ目的が達成できる。この場合にはブロ
ック回路31a,31b,31cは除去され、端子4
a,4b,4cの入力信号はそれぞれ端子42a,42
b,42cの入力位置検知信号と同じ信号となる。次
に、突極と磁極による180度の区間の出力トルクを説
明する。図18のタイムチヤートにおいて、最下段の曲
線42,42aは矢印34a(180度)の出力トルク
を示している。励磁電流が小さいときには、曲線42a
で示すように出力トルクは対称形で、平坦なトルク特性
となる。励磁電流が大きく磁束が飽和値に近づくと、曲
線42で示すように非対称のトルク曲線となる。即ち突
極が磁極に侵入し始めると急速にトルクが増大し、次に
平坦となり、次に漸減する。更に励磁電流が増大すると
平坦部が殆ど消滅する。前述した正逆転のモートのとき
に、中央部の巾の励磁コイルの通電の場合に、トルク曲
線が対称形(曲線42a)のときには、正逆転時の出力
トルク特性は変化しない。しかし、非対称の場合には、
出力トルク特性が変化する不都合がある。しかし逆転モ
ードの減速時に減速トルクが減少するのみなので実用上
差支えはない。120度の通電の場合に、正転モードの
ときには、矢印34bの巾だけ励磁コイルの通電をする
ことが一般的手段であるが、位置検知信号の始端部より
矢印34cで示すように120度の通電をする場合もあ
る。後者の場合は毎分数万回転の高速回転の場合に有効
である。
【0027】上述した説明より理解されるように、正転
中に逆転モードとすることにより回生制動が行なわれて
電動機が減速することができる。減速のトルクは図14
の端子40の電圧により規制することができる。減速し
て停止せしめる為には次の手段が採用される。減速モー
ドにすると同時に端子40の電圧を回転速度に比例する
電圧とすると、減速するに従がって減速トルクが減少
し、停止すると励磁コイルの電流も零となり、停止せし
めることができる。次に3相全波通電の電動機の実施例
について説明する。この場合の電動機の構成の1つの実
施例が図2に示されている。図4はその展開図である。
図2,図4において、回転軸5に固定した磁性体回転子
1には、180度の巾で等しい離間角の突極1a,1
b,…10個が設けられる。固定電気子16には、励磁
コイルの捲着部の巾が120度の磁極16a,16b,
…12個が等しいピッチで配設される。電機子16は外
筺9の内側に固定され、外筐9の両側の側板に設けた軸
受により、回転軸5は回動自在に支持されている。磁極
16a,16b,…には、それぞれ励磁コイル17a,
17b,…が装着されている。位置検知用のコイル10
a,10b,10cは、120度離間して図示の位置で
電機子16の側に固定され、突極1a,1b,…の側面
に対向している。コイル10a,10b,10cより位
置検知信号を得る電気回路は、前述した図7の電気回路
で、図18のタイムチヤートの各曲線で示す位置検知信
号が得られる。
【0028】各磁極は、励磁コイルにより図示したよう
にN,S磁極に励磁される。励磁コイル17a,17g
の直列若しくは並列に接続したものを励磁コイル32a
と呼称する。他の励磁コイル17b,17h,励磁コイ
ル17c,17i,励磁コイル17d,17j,励磁コ
イル17e,17k,励磁コイル17f,17lの同様
に接続されたものをそれぞれ励磁コイル32b,32
c,32d,32e,32fと呼称する。図18の位置
検知信号曲線36a,36b,…,37a,37b,
…,38a,38b,…により、その巾だけ、励磁コイ
ル32a,32c,32eを通電し、位置検知信号45
a,45b,…,43a,43b,…,44a,44
b,…により、その巾だけ励磁コイル32b,32d,
32fをそれぞれ通電すると、3相全波通電の電動機と
して、回転子1は矢印A方向に回転する。上述した通電
のモードは次のように表現することもできる。励磁コイ
ル32a,32c,32eをそれぞれ第1,第2,第3
の励磁コイルと呼称し、励磁コイル32d,32f,3
2bをそれぞれ第1第2第3の励磁コイルと呼称す
る。両者それぞれ片波の通電となっている。
【0029】1相の励磁コイルは第1,第1の励磁コイ
ルで構成され、2,3相の励磁コイルは、それぞれ第
2,第2の励磁コイルと第3,第3の励磁コイルにより
構成される。位置検知信号曲線36a,36b,…,3
7a,37b,…,38a,38b,…をそれぞれ第
1,第2,第3の相の位置検知信号と呼称し、位置検知
信号曲線43a,43b,…,曲線44a,44b,
…,曲線45a,45b…をそれぞれ第1第2第3
の相の位置検知信号と呼称する。励磁コイルの通電巾
は、上述した120度の巾でなく、それより大きい巾の
場合にも本発明の技術を適用することができる。励磁コ
イルの通電手段を図13につき説明する。
【0030】図13において、端子42a,42b,4
2cより入力される位置検知信号をそれぞれ第1,第
2,第3相の位置検知信号と呼称し、端子42d,42
e,42fより入力される位置検知信号をそれぞれ
第2第3の位置検知信号と呼称する。又励磁コイ
ル32a,32dをそれぞれ第1の相の第1,第1の励
磁コイル、励磁コイル32c,32fと励磁コイル32
e,32bをそれぞれ第2と第3の相の第2,第2の励
磁コイル、第3,第3の励磁コルと呼称する。端子42
aの入力信号があるとトランジスタ20a,20bが導
通して、順方向に接続したダイオード49aを介して励
磁コイル32aが通電され、入力信号(曲線36a)の
末端でトランジスタ20a,20bは不導通に転化す
る。励磁コイル32aの蓄積磁気エネルギは、ダイオー
ド21a,21bを介して電源(端子2a,2b)に還
流することがダイオード49aにより防止されて、コン
デンサ47aに充電される。従って急速に蓄積磁気エネ
ルギによる放電電流が消滅する。
【0031】コンデンサ47aの容量を調整して、突極
が60度回転する時間即ち図18の曲線36aの右端と
曲線43aの左端の巾内に上記した放電電流が消滅する
ように小さい容量のものが使用される。容量が小さすぎ
ると充電電圧が高すぎて、トランジスタ20a,20
b,20c,20dの耐電圧を越えるからである。従っ
て反トルクの発生が防止される作用がある。突極が60
度回転すると、端子42dに曲線43aの位置検知信号
が入力されるので、トランジスタ20c,20dが導通
して励磁コイル32dの通電が開始される。このときの
印加電圧は、コンデンサ47aの高電圧なので電流は急
速に立上がる。図11のタイムチヤートの5段目の曲線
31bで示すように立上がる。その後は、後述するチョ
ッパ回路により設定された電流値で通電され、曲線43
aの末端で、トランジスタ20c,20dが不導通に転
化するので励磁コイルに蓄積された磁気エネルギは、逆
流防止用のダイオード49aにより電源側に還流するこ
とが阻止されて、コンデンサ47aに流入充電されて高
電圧に充電する。次に端子42aより曲線36bの入力
信号があるので、励磁コイル32aの通電電流は急速に
立上がる。上述した説明より判るように、励磁コイル3
2a,32dの蓄積磁気エネルギは、通電の停止ととも
に、コンデンサ47aに充電されるので急速に消滅して
反トルクの発生が防止される。又励磁コイル32a,3
2dの通電開始の立上がりとその後の通電の初期におい
ても、磁極の磁束の増大による起電力に対向して通電電
流の降下度を小さくする作用がある。従って、トルクの
減少することを防止する作用がある。励磁コイル32d
の通電が断たれると、その蓄積磁気エネルギは急速にコ
ンデンサ47aに充電されて、その放出による電流も急
速に減少して高速度の回転でも60度以内に消滅する。
所定時間後に励磁コイル32aの通電が開始され、コン
デンサ47aの高電圧により電流は急速に増大する。そ
の時間巾も60度突極が回転する時間内となる。ただし
励磁コイルの銅損と鉄損を無視した場合である。その後
は、端子2a,2bの電圧より励磁コイルの抵抗による
電圧降下を差引いた電圧とインダクタンスの増大(突極
と磁極の対向面積の増加によるもの)による逆起電力が
バランスすることにより、逆起電力に対応した出力トル
クが得られる。上述したコンデンサ47aを媒体とする
蓄積磁気エネルギの処理時間は、 ることである。
【0032】次にチョッパ作用のある場合につき説明す
る。アンド回路41a,41d,オペアンプ40b,基
準電圧端子40,抵抗22a,絶対値回路26aによ
り、トランジスタ20a,20b,20c,20dをオ
ンオフするチョッパ作用は前実施例と同様である。かか
るチョッパ作用により、図11の通電曲線31a,31
b,31cは方形に近い曲線となる。点線部がチョッパ
作用により設定された電流値となった区間である。端子
42b,42eの入力,ダイオード49b,コンデンサ
47b,アンド回路41b,41e,トランジスタ20
e,20f,…,抵抗22b,オペアンプ40c,絶対
値回路26bにより、励磁コイル32c,32fの通電
が制御される作用は、前述した励磁コイル32a,32
dと全く同様である。又端子42c,42fの入力、ダ
イオード49c,コンデンサ47c,アンド回路41
c,41f,トランジスタ20i,20j,…,オペア
ンプ40d,抵抗22c,絶対値回路26cにより、励
磁コイル32e,32bの通電が制御される作用も上述
した場合と全く同様である。従って、3相全波通電の行
なわれるリラクタンス型電動機が得られ、出力トルクの
大きい長所を保存し、回転速度が小さいという重欠点を
除去する作用がある。又リプルトルクも小さくなる。
【0033】図11の曲線31d,31eはそれぞれ位
置検知信号37a,44aによる励磁コイル32c,3
2fの通電曲線である。曲線31g,31h,31fは
それぞれ位置検知信号38a,45a,45bによる励
磁コイル32e,32bの通電曲線である。コンデンサ
47a,47b,47cを、ダイオード49a,49
b,49cと電源に並列に並置して設けても本発明を実
施することができる。粉末磁心とプラスチックを混合
し、加圧成形し熱硬化して作った電機子磁心と回転子と
を使用すると比抵抗が大きいので、渦流損が減少して高
速時でも効率を良好とすることができる。
【0034】図13の端子4aには、位置検知信号曲線
36a,36b,…と曲線43a,43b,…の電気信
号が入力され、ブロック回路31a(図14の同じ記号
のものと同じ構成の回路)により各曲線の始端部が所定
巾だけ削除されて、その巾だけトランジスタ24a,2
8aを導通する。端子4b,4cには、位置検知信号曲
線37a,37b,…と曲線44a,44b,…及び曲
線38a,38b,…と曲線45a,45b,…の電気
信号が入力され、ブロック回路31b,31cを介し
て、トランジスタ24b,28b及びトランジスタ24
c,28cを導通制御を行なっている。従って各トラン
ジスタは、位置検知信号の巾よりその始端部が所定巾だ
け削除された巾の区間だけ導通される。正転時のチョッ
パ電流の降下部において励磁コイルの蓄積磁気エネルギ
を電源に還流する作用効果は図14の場合と同様であ
る。電動機を逆転せしめる手段について次に説明する。
端子42a,42b,42cに入力される位置検知信号
をそれぞれ端子42d,42e,42fに入力せしめ、
端子42d,42e,42fに入力される位置検知信号
をそれぞれ端子42a,42b,42cに入力すると電
動機は逆転する。
【0035】上述した入力切換え手段を図10につき説
明する。図10において、端子8a,8b,…,8fに
は、それぞれ図18の位置検知信号曲線36a,36
b,…,曲線37a,37b,…,曲線38a,38
b,…,曲線43a,43b,…,曲線44a,44
b,…,曲線45a,45b,…が入力されている。端
子66の入力がハイレベルのときには、アンド回路66
a,66c,66e,66g,66i,66kの下側の
入力がハイレベルとなり、オア回路65a,65b,
…,65fを介して、端子9a,9b,…,9fより正
転する為の位置検知信号が得られる。端子9a,9b,
‐‐‐9fの出力信号は、図13の端子42a,42
b,…,42fにそれぞれ入力されているものである。
端子66の入力をローレベルとすると、反転回路66a
によりハイレベルの電気信号がアンド回路66b,66
d,…,66lの下側に入力されるので、オア回路65
a,65b,…,65fを介して、端子9a,9b,
…,9fより逆転する為の位置検知信号が得られる。従
って、端子66の入力信号により正逆転を行なうことが
できる。正転中に、端子66の入力をローレベルとする
と逆転トルクが発生し、チョッパ回路による励磁電流の
上昇部の時間巾は、降下部の時間巾より小さくなり、回
生制動が行なわれることは、図14の実施例と全く同様
で、その作用効果も同様である。
【0036】突極が磁極に侵入して、30度の点で励磁
コイルの通電が開始され、120度回転して通電が停止
されるように、位置検知素子となるコイル10a,10
b,10cの位置が調整されて電機子側に固定されてい
る。従って、正逆転のいずれの場合でも、突極が磁極に
侵入して、30度の点で励磁コイルが通電され、120
度回転して通電が停止されるので、正逆転時の出力トル
クがほぼ等しくなる効果がある。出力トルクを規制する
のは基準電圧(図13の端子40の電圧)のみなので、
印加電圧に無関係となる。従って、電源端子2a,2b
のリプル電圧は余り関係がないので、交流電源の場合
に、その整流の為のコンデンサは大容量の必要がなく、
又交流電源が3相の場合には、コンデンサは更に小容量
となり、電源を簡素化できる特徴がある。
【0037】次に2相の電動機の実施例につき説明す
る。図3は構成を示す平面図、図6は展開図である。図
3及び図6において、円環部16及び磁極16a,16
b,…は、珪素鋼板を積層化する周知の手段により作ら
れ、図示しない外筺に固定されて電機子となる。記号1
6の部分は磁路となる磁心である。磁極16a,16
b,‐‐‐には、励磁コイル17a,17b,…が捲着
されている。回転子1の外周部には、突極1a,1b,
…が設けられ、磁極16a,16b,…と0.1〜0.
2ミリメートル位の空隙を介して対向している。回転子
1も、電機子16と同じ手段により作られている。突極
は10個となり、等しい離間角となっている。磁極16
a,16b,…の巾は突極巾と等しく、8個が等しいピ
ッチで配設されている。励磁コイル17b,17f,1
7c,17gが通電されると、突極1b,1g,1c,
1hが吸引されて、矢印A方向に回転する。90度回転
すると、励磁コイル17b,17fの通電が停止され、
励磁コイル17d,17hが通電されるので、突極1
d,1iによるトルクが発生する。磁極16b,16c
はN極,磁極16f,16gはS極となる。かかる極性
の磁化は、磁束の洩れによる反トルクを小さくする為で
ある。次の90度の回転では、磁極16c,16dと1
6g,16hは図示のN,S極性となる。次の90度の
回転、その次の90度の回転では各磁極は、順次に図示
の極性に磁化される。上述した励磁により、回転子1
は、矢印A方向に回転して2相の電動機となるものであ
る。各磁極間の巾は、突極巾の1.5倍となっている。
又励磁コイルを装着する空間が、大きくなっているの
で、太い電線を利用することができ、銅損を減少して効
率を上昇せしめる効果がある。リラクタンス型の電動機
は、界磁マグネットがないので、その磁束分まで磁極に
よる発生磁束を大きくする必要がある。従って、磁極間
の空間の大きいことは重要な意味を有するものである。
図6の突極数は、10個となり、従来周知のこの種のも
のより多い。従って、各磁極に励磁により蓄積された磁
気エネルギの放電により反トルクを発生し、出力トルク
は大きくなるが、回転速度が低下して問題点が残り、実
用化できなくなる。しかし、本発明の手段によると、上
述した不都合が除去され、出力トルクが増大する効果の
みが付加される。その詳細については後述する。
【0038】励磁コイルの通電角は90度〜120度と
することができるが、90度の通電角の場合を図15に
つき次に説明する。図15において、励磁コイルK,M
は、図6の励磁コイル17a,17e及び17c,17
gをそれぞれ示し、2個の励磁コイルは、直列若しくは
並列に接続されている。励磁コイルK,Mの両端には、
それぞれトランジスタ20a,20b,20c,20d
が挿入されている。トランジスタ20a,20b,20
c,20dは、半導体スイッチング素子となるもので、
同じ効果のある他の半導体素子でもよい。直流電源正負
端子2a,2bより供電が行なわれている。端子42a
よりハイレベルの電気信号が入力されると、トランジス
タ20a,20bが導通して、励磁コイルKが通電され
る。端子42cよりハイレベルの電気信号が入力される
と、トランジスタ20c,20dが導通して、励磁コイ
ルMが通電される。図6のコイル10d,10cは、前
述したコイル10a,10b,10cと同じ構成のもの
で、突極1a,1b,…の側面に対向して、位置検知信
号を得るためのものである。次に、端子42a,42
b,…より入力される位置検知信号を得る手段について
説明する。図8において、コイル10d,10eは、図
6の位置で、固定電機子16に固定されている。記号1
0は、周波数が1メガサイクル位の発振器である。コイ
ル10d,10e,抵抗19a,19b,19cは、ブ
リッジ回路となり、コイル10d,10eが、突極1
a,1b,…に対向したときに、ブリッジ回路は平衡し
て、オペアンプ46a,46bの2つの入力は等しくな
る。上述した入力は、ダイオードにより整流されて直流
化される。図7に示した平滑用のコンデンサ12a,1
2bを付加すると、整流は完全となるが、必ずしも必要
なものではない。コンデンサを除去すると集積回路化す
るときに有効な手段となる。コイル10dによるオペア
ンプ46aの出力は、反転回路13g,13hにより2
回反転され、アンド回路29a,29bの入力となって
いる。この入力信号は矩形波となり、図19のタイムチ
ャートで、曲線50a,50b,…として示される。オ
ペアンプ46bの出力は、コイル10eによる位置検知
信号曲線52a,52b,…は、反転回路を介して、ア
ンド回路29b,29cに入力されている。この入力信
号は、図19で曲線52a,52b,…として示されて
いる。コイル10d,10eは、(360+90)度離
間している。従って、曲線50a,50b,…と曲線5
2a,52b,…との位相差は90度となる。
【0039】反転回路13g,13hとの間の出力(ア
ンド回路29c,29dの下側の入力)は、曲線51
a,51b,…となる。アンド回路29aの下側の入力
と、アンド回路29dの上側の入力は、曲線53a,5
3b,…となる。アンド回路29aの出力端子48aの
出力は、曲線50a,50b,…と曲線53a,53
b,…の重畳する部分のみとなるので、図19の曲線5
4a,54b,…となり、90度の巾で360度離間し
ている。アンド回路29b,29c,29dの出力端子
48b,48c,48dの出力信号は、同様な理由で、
図19の曲線55a,55b,…,曲線56a,56
b,…,曲線57a,57b,…となる。図8の反転回
路13g,13hを2個使用する理由については後述す
る。上述した位置検知信号は、図15の回路に使用され
るものである。その詳細を次に説明する。励磁コイル1
7b,17fの直列若しくは並列に接続されたものを励
磁コイルLと呼称し、励磁コイル17d,17hの同じ
接続のものを励磁コイルSと呼称する。図15の励磁コ
イルL,Sの両端には、トランジスタ20e,20f,
…,20hが接続されている。端子42a,42b,4
2c,42dには、図8の端子48a,48b,48
c,48dの出力がそれぞれ入力されている。端子4
a,4bには、それぞれ図19の曲線54a,54b,
…と曲線56a,56b,…の電気信号及び曲線55
a,55b,…と曲線57a,57b,…の電気信号が
入力される。ブロック回路31a,31bは前実施例の
同一記号のものと同じ構成の回路なので、トランジスタ
24a,28aとトランジスタ24b,28bの導通区
間は対応する位置検知信号曲線の初期の所定巾の区間を
削除したものとなる。
【0040】励磁コイルK,Mは、端子42a,42c
に入力される位置検知信号の巾だけ通電され、通電の立
上りと降下は、ダイオード49aとコンデンサ47aに
より急速となることは前実施例と同様である。励磁コイ
ルの磁気エネルギを静電エネルギに転化するコンデンサ
は、ダイオード49aと電源端子2a,2bの直列接続
体に並列に並置して接続されていることが前実施例と異
なるが、その作用効果は同様である。アンド回路41
a,41c,抵抗22a,絶対値回路26a,オペアン
プ40b,基準電圧端子40の作用は同一記号の前実施
例のものと同様で、励磁コイルK,Mの通電電流を、チ
ョッパ回路により端子40の電圧に比例した値に保持し
ている。図11の曲線30a,30bは、位置検知信号
曲線54a,56aの入力による励磁コイルK,Mの通
電電流をそれぞれ示している。点線部はチョッパ制御の
行なわれている区間である。端子42b,42dに入力
される位置検知信号による励磁コイルL,Sの通電も、
アンド回路41b,41d,抵抗22b,絶対値回路2
6b,オペアンプ40cにより同様に制御され、通電の
立上りと降下が急速となり、電流値はチョッパ回路によ
り端子40の電圧により規制される。図11の曲線30
c,30dは、位置検知信号曲線55a,57aの入力
による励磁コイルL,Sの通電電流をそれぞれ示し、点
線部はチョッパ制御の行なわれている区間を示してい
る。
【0041】図15の端子42a,42cより入力され
る第1の相の第1,第1位置検知信号はそれぞれ曲線5
4a,54b,…と曲線56a,56b,…となってい
る。端子42b,42dに入力される第2の相の第2,
第2の位置検知信号は、それぞれ曲線55a,55b,
…と曲線57a,57b,…となる。第1,第1の位置
検知信号がそれぞれ端子42a,42cに入力されるの
で、各トランジスタの導通制御が行なわれて、第1の相
の励磁コイルKと励磁コイルMが各位置検知信号に対応
して90度の巾の通電が行なわれる。端子42b,42
dには、第2,第2の位置検知信号がそれぞれ入力さ
れ、各トランジスタの導通制御が行なわれて、第2の相
の励磁コイルLと励磁コイルSが、各位置検知信号の巾
だけ通電される。
【0042】突極が磁極に侵入してから通電が開始され
る角度は、0度より45度まで必要に応じて変更でき
る。以上の構成なので、2相全波の電動機となるもので
ある。位置検知信号の巾は90度の場合を説明したが、
90度より120度の間の巾で実施することができる。
90度の巾のときには、出力トルクは減少するが、高速
度(出力1Kwで10万回転毎分)の運転が可能であ
る。120度の巾のときには、回転速度が1/2位に低
下するが、出力トルクが増大する特徴がある。図6にお
いて、磁極巾を120度として、磁極数を8n個(nは
正整数)としても実施できる。この場合には対応して突
極数も増大する。磁極数を増加すると出力トルクが増大
する。しかし回転速度は低下する。通電角が90度の場
合には、各励磁コイルの通電が重畳する部分がないの
で、図15の抵抗22b,絶対値回路26b,オペアン
プ40cを除去し、トランジスタ20f,20hのエミ
ッタ側を抵抗22aの上端に接続しても本発明を実施で
きる。
【0043】曲線54a,55a,…の境界部に空隙が
あると、起動時に励磁電流が通電されなく、起動が不安
定となる。かかる空隙を消滅する手段が、図8について
前述した反転回路13g,13hである。コイル10
d,10eの径が有限の大きさなので、オペアンプ46
a,46bの出力信号の立上りと降下部に傾斜が発生
し、この為に反転回路13g,13hがないと、位置検
知信号の矩形波の出力を論理処理をしたときに、曲線5
4a,55a,…の境界部に空隙を発生する場合があ
る。反転回路13g,13hを使用することにより、上
述した欠点を除去することができるものである。
【0044】次に正転中に逆転モードとして減速する回
生制動について説明する。逆転を行なう為には、端子4
1a,41b,41c,41dの入力信号をそれぞれ端
子41c,41d,41a,41bに入力すればよい。
この為の切換え回路が図9に示されている。逆転モード
の場合にも、励振電流の制御は、正転モードの場合と同
様に行なわれる。しかし、正転中に逆転モードに切換え
ると、大きい衝撃音が発生し、励磁コイルが焼損する場
合がある。これは、逆転モードとしたときに、被励磁コ
イルの逆起電力の方向が通電方向と同一となり、大きい
励磁電流が流れるからである。本発明装置では、逆転モ
ードにした場合でも、チョッパ作用があるので、励磁電
流は設定値に保持され、上述した不都合は発生しない。
従って、正転中に逆転モードとした場合に減速すること
ができ、減速のトルクは、基準電圧端子40の電圧を制
御することにより変更できる。従って、サーボ電動機若
しくは電動車の駆動源として利用することができる。周
知のリラクタンス型の電動機では、反トルクの発生を防
止する為に、突極が磁極に侵入する手前で通電を開始し
ている。かかる電動機を逆転すると、出力トルクが大き
く減少し、トルクリプルが増大する不都合を生じて使用
できない。本実施例では、逆転時においても、突極が4
5度だけ磁極に侵入した点より励磁コイルが通電される
ので、出力トルクは、正転逆転いずれの場合でもほとん
ど変化なく、上述した欠点が除去される特徴がある。リ
ラクタンス型の電動機は、界磁マグネットがないので、
電源を断ったときに、回転子1を電磁制動する手段がな
い。次に、かかる不都合を除去する手段について説明す
る。
【0045】端子58a,58b,58c,58dの入
力は、それぞれ図19の曲線54a,54b,…及び順
次にその下段の曲線の電気信号である。端子61a,6
1b,61c,61dの出力は、図15の端子42a,
42b,42c,42dにそれぞれ入力されている。端
子62の入力がハイレベルのときには、アンド回路59
a,59b,…,59dの出力が得られて、端子58
a,58b,…,58dの出力が、図15の端子42
a,42b,…,42dの入力となるので電動機は正転
する。端子62の入力をローレベルに転化すると、アン
ド回路59e,59f,59g,59hの出力が得られ
て、端子61a,61b,61c,61dの出力は、そ
れぞれ曲線56a,56b,…,曲線57a,57b,
…,曲線54a,54b,…,曲線55a,55b,…
となるので、電動機は逆転する。図9において端子58
a,58b,58c,58dの入力は、それぞれ図19
の曲線54a,54b,…及び順次にその下段の曲線の
電気信号である。端子61a,61b,61c,61d
の出力は、図15の端子42a,42b,42c,42
dにそれぞれ入力されている。端子62の入力がハイレ
ベルのときには、アンド回路59a,59b,…,59
dの出力が得られて、端子58a,58b,…,58d
の出力が、図15の端子42a,42b,…,42dの
入力となるので電動機は正転する。端子62の入力をロ
ーレベルに転化すると、アンド回路59e,59f,5
9g,59hの出力が得られて、端子61a,61b,
61c,61dの出力は、それぞれ曲線56a,56
b,…,曲線57a,57b,…,曲線54a,54
b,…,曲線55a,55b,…となるので、電動機は
逆転する。
【0046】正転中には、前実施例と同様に励磁コイル
の電流はチョッパ回路により図12の曲線38a,38
b,…に示すように通電される。本実施例では、通電区
間は90度となる。図9の回路により、逆転モードとす
ると、図12の曲線35a,35b,…に示すように通
電され、逆転トルクにより減速され、曲線35b,35
c,…の区間において回生制動が行なわれる。通電電流
は端子40の電圧により変更できるので、逆転トルクも
変更することができる。従って減速の制御をすることが
でき、又制動して停止することもできる。回生制動の場
合の図15のトランジスタ24a,28a,24b,2
8bの作用効果は前実施例と同様である。各実施例にお
いて、磁極と突極に歯を設けることにより、出力トルク
を増大できる。本発明装置では高速回転転ができる構成
となっているので、出力トルクの増大できる利点のみが
得られて有効な技術手段を供与できる。図1の実施例に
おいて、磁極数を6n個(nは正整数)としても実施で
きる。突極数は対応して多くなる。出力トルクが増大し
て、しかも回転速度を低下しない作用効果がある。径の
大きい電動機に有効な技術となる。
【0047】次に図16につき、2相全波通電の他の実
施例について説明する。図16の通電制御回路は、2相
全波通電のリラクタンス型電動機において、第1,第2
の相の励磁コイルの通電を4つの独立の回路に分割し
て、ダイオードとコンデンサを介して直流電源より供電
する実施例である。端子端子42a,42b,42c,
42dよりそれぞれ第1,第2,第1第2の位置検知
信号が入力される。各位置検知信号の巾は、前述した実
施例と同様に90度より120度まで可能で、得られる
特徴も同様なので、90度の場合即ち図19の各曲線の
位置検知信号の場合につき説明する。端子42aに、図
19の曲線54a,54b,…の電気信号が入力されて
いる。曲線54aの入力信号により、トランジスタ20
a,20bが導通して、励磁コイルKが通電され、通電
が断たれると、蓄積磁気エネルギは、ダイオード21
a,21bを介して、ブロック回路49−1に含まれる
コンデンサを充電するので放電電流は急速に消滅する。
ブロック回路49−1は、図15のダイオード49a,
コンデンサ47a,トランジスタ24a,28a,ブロ
ック回路31aと全く同じ構成の電気回路で、その作用
効果も同様である。ブロック回路49−2,49−3も
同じ構成の電気回路である。励磁コイルKは上述したよ
うに通電が断たれるが、次の曲線54bの入力により、
再び励磁コイルKが通電されるまでコンデンサは充電電
圧が保持されている。
【0048】曲線54bが入力されると、ブロック回路
49−1のコンデンサの高電圧と電源電圧が加算された
電圧により、電流は急速に立上がる。曲線54bの末端
で通電が断たれると、再びコンデンサを充電するので、
蓄積磁気エネルギの放電電流は急速となる。アンド回路
41a,抵抗22a,絶対値回路26a,オペアンプ4
0b,基準電圧端子40は前実施例の同一記号の回路と
作用効果は同じで、励磁コイルKの通電電流を規制する
チョッパ回路となる。ブロック回路D,E,Fはそれぞ
れ励磁コイルL,M,Sの通電制御の為の電気回路で、
励磁コイルKの場合と同じ構成の電気回路である。端子
42b,42c,42dより、図19の位置検知信号曲
線55a,55b,…,曲線56a,56b,…,曲線
57a,57b,…がそれぞれ入力される。アンド回路
41b,41c,41d,絶対値回路26b,26c,
26d,オペアンプ40c,40d,40eの作用効果
も励磁コイルKの場合と同様である。
【0049】励磁コイルSの通電が断たれると、その蓄
積磁気エネルギは、ダイオード49dにより電源に還流
することが阻止され、コンデンサ47dを高電圧に充電
する。従って急速に電流は消滅する。次に端子42dに
入力される位置検知信号による励磁コイルSの通電の立
上りは、コンデンサ47dと電源電圧の加算された電圧
により急速となる。端子4dの入力は図19の曲線57
a,57b,…の電気信号で、ブロック回路31dによ
り、それ等の始端部の所定の巾が削除されているので、
トランジスタ24d,28dは、励磁コイルSの通電が
断たれてから、次に通電が開始されて電流が立上がるま
で不導通に保持されている。従って励磁コイルSの磁気
エネルギの放出と蓄積をコンデンサ47aにより急速に
行なうことができる作用効果がある。正転中に端子42
a,42cの入力を交換し、端子42b,42dの入力
を交換すると逆転モードに転化して回生制動が行なわれ
ることも前実施例と同様なので本発明の目的が達成され
る。90度の通電角の場合には、各励磁コイルの通電は
重畳する部分がないので、チョッパ回路は4組の必要は
なく1組で各励磁コイルの通電のチョッパ作用を行なう
ことができる。位置検知素子としてコイル10a,10
b,…を利用して位置検知信号を得ているが、エンコー
ダを利用する周知の手段により位置検知信号を得ること
もできる。本実施例において、トランジスタ28dのエ
ミッタをコンデンサ47dに接続しないで、励磁コイル
Sの負電圧側に接続しても同じ目的が達成できる。ブロ
ック回路49−1,49−2,49−3に含まれるトラ
ンジスタ28dに対応すねトランジスタについても上述
した変更がされるものである。この場合には、端子4d
の入力信号となる位置検知信号の始端部の削除(図12
の点線39の左側の部分)は不要となる。ブロック回路
49−1,49−2,49−3の入力位置検知信号につ
いても上述した事情は同様である。
【0050】次に図17につき、3相片波通電の場合の
他の実施例につき説明する。図17は、図14のダイオ
ード49a,49b,49c,コンデンサ47a,47
b,47cを含む電気回路を電源負極側に設けた電気回
路である。ブロック回路G,H,Iは励磁コイル39
a,39b,39cの通電制御の電気回路で図14のも
のと同じ構成である。チョッパ回路も図14のものと同
じで、その作用効果も同様である。通電角が120度な
ので、チョッパ回路の3組を1組とすることができるこ
とも図14の場合と同様である。端子4a,4b,4c
にはそれぞれ図18の曲線36a,36b,…,37
a,37b,…,曲線38a,38b…の電気信号が入
力され、ブロック回路31a,31b,31cによりそ
れ等の始端部の所定の巾が削除されている。従ってトラ
ンジスタ33a,33b,33cは、各励磁コイルの通
電がコンデンサ47a,47b,47cの高電圧により
急速に立上がる区間だけ不導通に保持されている。コン
デンサ47aは、励磁コイル39aの通電が断たれたと
きに図示の極性の高電圧に充電され、次に通電が開始さ
れたときに、コンデンサ47aの電圧と電源電圧が加算
された電圧が励磁コイル39aに印加されるので通電の
立上がりが急速となる。励磁コイル39a,39b,3
9cの通電を制御する端子42a,42b,42cの入
力を変更すると逆転する。正転中には、端子42a,4
2b,42cには、それぞれ図18の曲線36a,…,
曲線37a,…,曲線38a,…の電気信号が入力され
ている。このときに端子42a,42b,42cの入力
をそれぞれ曲線43a,…,曲線44a,…,曲線45
a,…とすると逆転モードに転化して回生制動が行なわ
れることも図14の場合と同様である。以上の説明より
判るように本発明の目的が達成される。
【0051】
【発明の効果】第1の効果 1つの励磁コイルの通電が
停止されたときに、その蓄積磁気エネルギをコンデンサ
の静電エネルギとして転化し、それを次に通電すべき励
磁コイルの磁気エネルギに転化している。従って、該コ
ンデンサの容量を変更することにより、通電電流の立上
がりと降下を必要な速さで制御できるので、高速回転で
効率の良い電動機を得ることができる。第2の効果 振
動の少ない電動機とすることができる。第3の効果 回
生制動の可能なリラクタンス型の電動機を得ることがで
きる。
【0052】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による3相片波リラクタンス型電動機
の平面図
【図2】 本発明による3相全波リラクタンス型電動機
の平面図
【図3】 本発明による2相全波リラクタンス型電動機
の平面図
【図4】 図2の電動機の磁極と突極の展開図
【図5】 図1の電動機の磁極と突極の展開図
【図6】 図3の電動機の磁極と突極の展開図
【図7】 3相の位置検知装置の電気回路図
【図8】 2相の位置検知装置の電気回路図
【図9】 2相全波電動機の位置検知信号の正逆転モー
ドの切換回路
【図10】 3相全波電動機の位置検知信号の正逆転モ
ードの切換回路
【図11】 位置検知信号、通電電流、出力トルクのタ
イムチャート
【図12】 正逆転のモードのときの励磁コイルの通電
電流のグラフ
【図13】 3相全波通電の励磁コイルの通電制御回路
【図14】 3相片波通電の励磁コイルの通電制御回路
【図15】 2相全波通電の励磁コイルの通電制御回路
【図16】 2相全波通電の励磁コイルの通電制御回路
の他の実施例
【図17】 3相片波通電の励磁コイルの通電制御回路
の他の実施例
【図18】 3相のリラクタンス型電動機の位置検知信
号のタイムチヤート
【図19】 2相のリラクタンス型電動機の位置検知信
号のタイムチヤート
【符号の説明】
1,1a,1b,… 回転子と突極 5 回転軸 16,16a,16b,… 電機子と磁極 17a,17b,…,39a,39b,39c,K,
L,M,S… 励磁コイル9 外筺 10a,10b,10c,10d,10e… 位置検知
コイル 25a,26a,26b,…,30a,30b,…,3
1a,31b,…,35a,35b,…,38a,38
b,… 励磁電流曲線 9a,9b,9c,42,42a トルク曲線 D,E,F,G,H,I 励磁コイルの通電制御をする
ブロック回路 26a,26b,… 絶対値回路 49−1,49−2,49−3,31a,31b,31
c,31d ブロック回路 2a,2b 直流電源正負極

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】3相片波通電のリラクタンス型電動機にお
    いて、磁性体回転子の外周面に等しい巾と等しい離間角
    で配設された複数個の突極と、固定電機子の内周面より
    突出され、軸対称の位置にある磁極が同相となり、突極
    と僅かな空隙を介して対向し、等しいピッチで配設され
    るとともに、励磁コイルの装着される磁極の円周方向の
    巾が電気角で120度若しくは180度の巾の6n個
    (nは正整数)の磁極と、該磁極に装着された第1,第
    2,第3の相の励磁コイルと、突極の回転位置を検知し
    て、電気角で120度の巾で360度の位相差のある矩
    形波の第1の相の位置検知信号ならびに第1の相の位置
    検知信号と同じ波形と位相差を有し、第1の相の位置検
    知信号よりそれぞれ位相が順次に電気角で120度おく
    れた第2,第3の相の位置検知信号が得られる複数個の
    位置検知素子を含む位置検知装置と、各励磁コイルの両
    端に接続されたスイッチング素子と、スイッチング素子
    と対応する励磁コイルの直列接続体のそれぞれに逆接続
    されたダイオードと、直流電源に順方向に接続した逆流
    防止用の第1,第2,第3のダイオードを介して、それ
    ぞれ第1,第2,第3の相の励磁コイルに対して、両端
    に接続したスイッチング素子を第1,第2,第3の相の
    位置検知信号によりそれぞれ導通して電動機を正転せし
    め、若しくは逆転トルクを発生せしめる第1,第2,第
    3の相の位置検知信号により、第1,第2,第3の相の
    励磁コイルの両端に接続したスイッチング素子をそれぞ
    れ導通して電動機を逆転せしめるように供電する第1,
    第2,第3の通電制御回路と、第1,第2,第3の通電
    制御回路の第1,第2,第3のダイオードのそれぞれに
    並列に接続して設けられた小容量の第1,第2,第3の
    コンデンサと、励磁コイルの励磁電流が設定値を越えた
    ときに、励磁コイルの通電を停止し、励磁電流が所定値
    まで降下したときに再び通電を開始するチョッパ回路
    と、第1,第2,第3のダイオードの通電回路のそれぞ
    れに並列に接続されるとともに通電方向が該通電回路と
    反対方向となっている第1,第2,第3の半導体スイッ
    チング素子と、第1,第2,第3の相の位置検知信号に
    対応する所定の巾だけそれぞれ第1,第2,第3の半導
    体スイッチング素子を導通する電気回路と、正転中にお
    いて、逆転モードに転換したときに、チョッパ回路によ
    る通電の区間中の電流の立上り部を、励磁コイルと鎖交
    する磁束量の減少による起電力と直流電源電圧を加算し
    て急速とし、電流の降下部において、励磁コイルと鎖交
    する磁束量の減少による起電力と励磁コイルにより蓄積
    された磁気エネルギ放出による起電力を加算した電圧に
    より前記した第1,第2,第3の半導体スイッチング素
    子を介して直流電源正極側に電流を流入せしめて電力を
    回生して、電流の降下部を緩慢として電磁制動を行なう
    電気回路と、前記した位置検知素子の固定する位置を各
    励磁コイルによる出力トルクが増大する区間の励磁コイ
    ルの通電が行なわれるように調整して固定する手段とよ
    り構成されたことを特徴とする回生制動のできるリラク
    タンス型電動機。
  2. 【請求項2】3相全波通電のリラクタンス型電動機にお
    いて、磁性体回転子の外周面に等しい巾と等しい離間角
    で配設された複数個の突極と、固定電機子の内周面より
    突出され、軸対称の位置にある磁極が同相となり、突極
    と僅かな空隙を介して対向し、等しいピッチで配設され
    るとともに、励磁コイルの装着される磁極の円周方向の
    巾が電気角で120度若しくは180度の巾の12n個
    (nは正整数)の磁極と、該磁極に装着された第1,第
    2,第3の相の励磁コイルと、突極の回転位置を検知し
    て、電気角で120度の巾で360度の位相差のある矩
    形波の第1の相の位置検知信号及び第1の相の位置検知
    信号と同じ波形と位相差を有し、第1の相の位置検知信
    号よりそれぞれ位相が順次に電気角で120度おくれた
    第2,第3の相の位置検知信号ならびに第1の相の位置
    検知信号と同じ波形と位相差を有し、第1の相の位置検
    知信号より位相が電気角で180度おくれた第1の相の
    位置検知信号及び第1の相の位置検知信号と同じ波形と
    位相差を有し、第1の相の位置検知信号よりそれぞれ位
    相が順次に電気角で120度おくれた第2第3の相の
    位置検知信号が得られる複数個の位置検知素子を含む位
    置検知装置と、第1の相の片波通電の励磁コイルの1組
    を第1,第1の励磁コイルと呼称し、第2,第3の相の
    それぞれの片波通電の励磁コイルの各1組をそれぞれ第
    2,第2の励磁コイル及び第3,第3の励磁コイルと呼
    称したときに、各励磁コイルの両端に接続されたスイッ
    チング素子と、スイッチング素子と対応する励磁コイル
    の直列接続体のそれぞれに逆接続されたダイオードと、
    固定電機子の磁極に装着された第1,第2,第3の励磁
    コイルの両端に接続されたスイッチング素子を、それぞ
    れ第1,第2,第3の相の位置検知信号の巾だけ導通せ
    しめ、他の磁極に装着された第1第2第3の励磁コ
    イルの両端に接続されたスイッチング素子を、それぞれ
    第1第2第3の相の位置検知信号の巾だけ導通して
    電動機を正転せしめ、若しくは第1,第2,第3の励磁
    コイルの両端に接続されたスイッチング素子を、それぞ
    第1第2第3の相の位置検知信号の巾だけ導通せ
    しめ、第1第2第3の励磁コイルの両端に接続され
    たスイッチング素子を、それぞれ第1,第2,第3の相
    の位置検知信号の巾だけ導通して電動機を逆転せしめる
    電気回路と、直流電源に順方向に接続された逆流防止用
    の第1,第2,第3のダイオードを介してそれぞれ第
    1,第1の励磁コイル及び第2,第2の励磁コイル及び
    第3,第3の励磁コイルに対して、両端に接続したスイ
    ッチング素子の導通により供電する第1,第2,第3の
    通電制御回路と、第1,第2,第3の通電制御回路の第
    1,第2,第3のダイオードのそれぞれに並列に接続し
    て設けられた小容量の第1,第2,第3のコンデンサ
    と、第1,第1の励磁コイル及び第2,第2の励磁コイ
    ル及び第3,第3の励磁コイルのそれぞれの励磁電流が
    設定値を越えたときに、対応する励磁コイルの通電を停
    止し、励磁電流が所定値まで降下したときに再び通電を
    開始するチョッパ回路と、第1,第2,第3のダイオー
    ドの通電回路のそれぞれに並列に接続されるとともに通
    電方向が該通電回路と反対方向となっている第1,第
    2,第3の半導体スイッチング素子と、第1,第1の相
    の位置検知信号及び第2,第2の相の位置検知信号及び
    第3,第3の相の位置検知信号に対応する所定の巾だけ
    それぞれ第1,第2,第3の半導体スイッチング素子を
    導通する電気回路と、正転中において、逆転モードに転
    換したときに、チョッパ回路による通電の区間の電流の
    立上り部を、励磁コイルと鎖交する磁束量の減少による
    起電力と直流電源電圧を加算して急速とし、電流の降下
    部において、励磁コイルと鎖交する磁束量の減少による
    起電力と励磁コイルに蓄積された磁気エネルギの放出に
    よる起電力を加算した電圧により前記した第1,第2,
    第3の半導体スイッチング素子を介して直流電源正極側
    に電流を流入せしめて電力を回生して、電流の降下部を
    緩慢として電磁制動を行なう電気回路と、前記した位置
    検知素子の固定する位置を各励磁コイルによる出力トル
    クが増大する区間の励磁コイルの通電が行なわれるよう
    に調整して固定する手段とより構成されたことを特徴と
    する回生制動のできるリラクタンス型電動機。
  3. 【請求項3】2相全波通電のリラクタンス型電動機にお
    いて、磁性体回転子の外周面に等しい巾と等しい離間角
    で配設された複数個の突極と、固定電機子の内周面より
    突出され、軸対称の位置にある磁極が同相となり、突極
    と僅かな空隙を介して対向し、等しいピッチで配設され
    るとともに、励磁コイルの装着される磁極の円周方向の
    巾が電気角で120度若しくは180度の巾の8n個
    (nは正整数)の磁極と、該磁極に装着された第1,第
    2の相の励磁コイルと、突極の回転位置を検知して、電
    気角で90度〜150度の巾で360度の位相差のある
    矩形波の第1の相の位置検知信号及び第1の相の位置検
    知信号と同じ波形と位相差を有し、第1の相の位置検知
    信号より位相が電気角で90度おくれた第2の相の位置
    検知信号ならびに第1の相の位置検知信号より位相が電
    気角で180度おくれた第1の相の位置検知信号及び第
    2の相の位置検知信号と同じ波形と位相差を有し、第2
    の相の位置検知信号より位相が電気角で180度おくれ
    第2の相の位置検知信号が得られる複数個の位置検知
    素子を含む位置検知装置と、第1の相の片波通電の励磁
    コイルの1組を第1,第1の励磁コイルと称し、第2の
    相の片波通電の励磁コイルの1組を第2,第2の励磁コ
    イルと呼称したときに、各励磁コイルの両端に接続した
    スイッチング素子と、スイッチング素子と対応する励磁
    コイルの直列接続体のそれぞれに逆接続されたダイオー
    ドと、第1,第1の励磁コイルの両端に接続されたスイ
    ッチング素子をそれぞれ第1,第1の相の位置検知信号
    の巾だけ導通せしめ、第2,第2の励磁コイルの両端に
    接続したスイッチング素子をそれぞれ第2,第2の相の
    位置検知信号の巾だけ導通して電動機を正転せしめ、若
    しくは第1,第1の励磁コイルの両端に接続されたスイ
    ッチング素子をそれぞれ第1,第1の相の位置検知信号
    の巾だけ導通せしめ、第2,第2の励磁コイルの両端に
    接続されたスイッチング素子をそれぞれ第2,第2の相
    の位置検知信号の巾だけ導通して電動機を逆転せしめる
    電気回路と、直流電源に順方向に接続された逆流防止用
    の第1,第2のダイオードを介して、それぞれ第1,
    の励磁コイル及び第2,第2の励磁コイルに対して、
    両端に接続したスイッチング素子の導通により供電する
    第1,第2の通電制御回路と、第1,第2の通電制御回
    路の第1,第2のダイオードのそれぞれに並列に接続し
    て設けられた小容量の第1,第2のコンデンサと、第
    1,第1の励磁コイル及び第2,第2の励磁コイルのそ
    れぞれの励磁電流が設定値を越えたときに、対応する励
    磁コイルの通電を停止し、励磁電流が所定値まで降下し
    たときに再び通電を開始するチョッパ回路と、第1,第
    2のダイオードの通電回路のそれぞれに並列に接続され
    るとともに通電方向が該通電回路と反対方向となってい
    る第1,第2の半導体スイッチング素子と、第1,第1
    の相の位置検知信号及び第2,第2の相の位置検知信号
    に対応する所定の巾だけそれぞれ第1,第2の半導体ス
    イッチング素子を導通する電気回路と、正転中におい
    て、逆転モードに転換したときに、チョッパ回路による
    通電の区間の電流の立上り部を、励磁コイルと鎖交する
    磁束量の減少による起電力と直流電源電圧を加算して急
    速とし、電流の降下部において、励磁コイルと鎖交する
    磁束量の減少による起電力と励磁コイルに蓄積された磁
    気エネルギの放出による起電力を加算した電圧により前
    記した第1,第2の半導体スイッチング素子を介して直
    流電源正極側に電流を流入せしめて電力を回生して、電
    流の降下部を緩慢として電磁制動を行なう電気回路と、
    前記した位置検知素子の固定する位置を各励磁コイルに
    よる出力トルクが増大する区間の励磁コイルの通電が行
    なわれるように調整して固定する手段とより構成された
    ことを特徴とする回生制動のできるリラクタンス型電動
  4. 【請求項4】2相全波通電のリラクタンス型電動機にお
    いて、外周面に等しい巾と等しい離間角で配設された複
    数個の突極と、固定電機子の内周面より突出され、軸対
    称の位置にある磁極が同相となり、突極と僅かな空隙を
    介して対向し、等しいピッチで配設されるとともに、励
    磁コイルの装着される磁極の円周方向の巾が電気角で1
    20度若しくは180度の巾の8n個(nは正整数)の
    磁極と、該磁極に装着された第1,第2の相の励磁コイ
    ルと、突極の回転位置を検知して、電気角で90度〜1
    50度の巾で360度の位相差のある矩形波の第1の相
    の位置検知信号及び第1の相の位置検知信号と同じ波形
    と位相差を有し、第1の相の位置検知信号より位相が電
    気角で90度おくれた第2の相の位置検知信号ならびに
    第1の相の位置検知信号より位相が電気角で180度お
    くれた第1の相の位置検知信号及び第2の相の位置検知
    信号と同じ波形と位相差を有し、第2の位置検知信号よ
    り位相が電気角で180度おくれた第2の相の位置検知
    信号が得られる複数個の位置検知素子を含む位置検知装
    置と、第1の相の片波通電の励磁コイルの1組を第1,
    第1の励磁コイルと呼称し、第2の相の片波通電の励磁
    コイルの1組を第2,第2の励磁コイルと呼称したとき
    に、各励磁コイルの両端に接続したスイッチング素子
    と、スイッチング素子と対応する励磁コイルの直列接続
    体のそれぞれに逆接続されたダイオードと、第1,第1
    の励磁コイルの両端に接続されたスイッチング素子をそ
    れぞれ第1,第1の相の位置検知信号の巾だけ導通せし
    め、第2,第2の励磁コイルの両端に接続したスイッチ
    ング素子をそれぞれ第2,第2の相の位置検知信号の巾
    だけ導通して電動機を正転せしめ、若しくは第1,第1
    の励磁コイルの両端に接続されたスイッチング素子をそ
    れぞれ第1,第1の相の位置検知信号の巾だけ導通せし
    め、第2,第2の励磁コイルの両端に接続されたスイッ
    チング素子をそれぞれ第2,第2の相の位置検知信号の
    巾だけ導通して電動機を逆転せしめる電気回路と、直流
    電源に順方向に接続された逆流防止用の第1,第2,第
    3,第4のダイオードを介して、それぞれ第1の励磁コ
    イル、第1の励磁コイル、第2の励磁コイル、第2の励
    磁コイルに対して、両端に接続したスイッチング素子の
    導通により供電する第1,第2,第3,第4の通電制御
    回路と、第1,第2,第3,第4の通電制御回路の第
    1,第2,第3,第4のダイオードのそれぞれに並列に
    接続して設けられた小容量の第1,第2,第3,第4の
    コンデンサと、第1,第1の励磁コイル及び第2,第2
    の励磁コイルのそれぞれの励磁電流が設定値を越えたと
    きに、対応する励磁コイルの通電を停止し、励磁電流が
    所定値まで降下したときに再び通電を開始するチョッパ
    回路と、第1,第2,第3,第4のダイオードの通電回
    路のそれぞれに並列に接続されるとともに通電方向が該
    通電回路と反対方向となっている第1,第2,第3,第
    4の半導体スイッチング素子と、第1,第1,第2,
    の相の位置検知信号に対応する所定の巾だけそれぞれ
    第1,第2,第3,第4の半導体スイッチング素子を導
    通する電気回路と、正転中において、逆転モードに転換
    したときに、チョッパ回路による通電の区間の電流の立
    上り部を、励磁コイルと鎖交する磁束量の減少による起
    電力と直流電源電圧を加算して急速とし、電流の降下部
    において、励磁コイルと鎖交する磁束量の減少による起
    電力と励磁コイルに蓄積された磁気エネルギの放出によ
    る起電力を加算した電圧により前記した第1,第2,第
    3,第4の半導体スイッチング素子を介して直流電源正
    極側に電流を流入せしめて電力を回生して、電流の降下
    部を緩慢として電磁制動を行なう電気回路と、前記した
    位置検知素子の固定する位置を各励磁コイルによる出力
    トルクが増大する区間の励磁コイルの通電が行なわれる
    ように調整して固定する手段とより構成されたことを特
    徴とする回生制動のできるリラクタンス型電動機
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