JP2745411B2 - 高速電動機 - Google Patents

高速電動機

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JP2745411B2 JP63179240A JP17924088A JP2745411B2 JP 2745411 B2 JP2745411 B2 JP 2745411B2 JP 63179240 A JP63179240 A JP 63179240A JP 17924088 A JP17924088 A JP 17924088A JP 2745411 B2 JP2745411 B2 JP 2745411B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 比較的出力の大きいリラクタンス型若しくは、3相直
流電動機を、単相若しくは3層の交流電源により運転す
る場合に利用されるものである。特に、設定された出力
トルクか若しくは定速制御を行なう場合に利用されるも
のである。
〔従来の技術〕
リラクタンス型電動機を高速(毎分1万回位)で運転
する技術はないが、インバータを利用して高い周波数の
交流とし、誘導電動機を駆動して、電動グラインダを生
産した例がある。しかし、目的は同じでも本発明技術と
はその手段が異なっている。他に、交流電源を使用した
比較的出力の大きい高速直流電動機が数多くあるが、こ
れ等も目的は同じであるが、本発明装置とはその手段が
異なっている。
〔本発明が解決しようとしている課題〕
現在商品化されている電動機用のコンバータには、次
に述べる解決すべき問題点となる課題がある。
第1に、入力交流の電圧サイン波のピーク値の1部の
みが通電されるので、通電のオンオフ時に大きい電気ノ
イズを発生する。
又供電する交流の電流はパルス的なものとなって、供
電側からみた場合に好ましい通電とはなっていない。電
流の変化は最少限とすることが好ましいものである。
第2に、波高値の高いパルス的な通電となっているの
で、これを平滑化して直流電源とする平滑コンデンサの
容量が著しく大きくなり、大型高価となる。
第3に、上記したコンバータの出力により作動される
インバータは高価,大型となる問題点がある。
第4に、リラクタンス型の電動機とすると、次に述べ
る問題点となる課題がある。
リラクタンス型の電動機は、一般の整流子電動機のよ
うに相数を多くできない。これは、各相の半導体回路の
価格が高い為に実用性が失なわれるからである。
従って、各磁極の蓄積磁気エネルギは大きくなり、そ
の放出と蓄積に時間がかかり、高トルクとなるが高速と
ならない問題点がある。
同じ問題点として、特に出力トルクの大きいリラクタ
ンス型の電動機の場合には、電機子の磁極の数が多くな
り、又その磁路の空隙が小さいので、蓄積磁気エネルギ
が大きく、上記した不都合は助長される。
高トルクとする程この問題は解決不能となるものであ
る。
同様な課題となる問題点は、出力の大きい直流電動
機、(特に無刷子モータ即ち半導体電動機)にも同じく
存在する。
第5の課題となる問題点は次に述べることである。リ
ラクタンス型の電動機は、第1図(b)につき後述する
ように、曲線15aの区間では、電機子の磁極は磁気的に
飽和するまでの区間で、曲線15bの区間は、飽和後の曲
線となる。
一般の直流機は、飽和するまでが使用限界で、その後
の出力トルクの上昇はない。しかしリラクタンス型の電
動機で、出力の大きいものは曲線15bの区間も使用され
る。
曲線15aの区間では、インダクタンスが特に大きい。
これは、各磁極が突極により磁気回路が閉じられている
ので、磁心となる珪素鋼板の誘導常数が大きいことによ
るものである。
曲線15bの区間では、磁心が飽和しているので、コア
レスの電機子コイルに相似したインダクタンスとなり、
著しくインダクタンスが小さくなる。
従って、電機子電流を設定値に保持する為に周知のチ
ヨッパ回路を利用すると、曲線15aのチヨッパ周波数に
比較して、曲線15bの区間では、その周波数が100倍以上
となり、実用性が、失なわれる問題点がある。
高速度(毎分1万回転以上)となると、上述した問題
は更に困難なものとなる。
〔課題を解決するための手段〕
第1の手段は、2相の電動機は、各1相をA相,B相と
呼称すると、各1相を独立にチヨッパ回路により通電制
御を行なうことができる。従って、チヨッパ回路は、第
6図(a)第7図(a)につき後述するように、A相,B
相の2系統ですむ。
3相の電動機も上述した事情は同じである。即ち、リ
ラクタンス型若しくはブラシレスの半導体電動機におい
ては、第6図(b)(d)について詳説するようにA相
とB相の2系統の通電と考えることができる。従ってチ
ヨッパ回路も2系統ですむ。
上述したチヨッパ回路は、A相,B相のそれぞれについ
て、電機子電流を検出回路で検出して、電機子電流が設
定値を越えたときから所定値まで降下する区間だけ、直
流電源より、A相,B相に対す供電を停止し、停止中に、
電源に並列に接続されたコンデンサより電機子電流を通
電している。
従って、電機子コイルのインダクタンスにほぼ無関係
にチヨッパ周波数が前記したコンデンサの容量により定
められる特徴がある。
ブラシレス直流電動機の場合には、インダクタンスの
変化は余りないが、上述した手段により、インダクタン
スの小さいことによるチヨッパ周波数の増大を制御でき
る。
第2の手段は、電動機の電機子電流即ち励磁電流の制
御を位置検知信号により行なう慣用されている手段に付
加して、前記したチヨッパ回路により、指定された電機
子電流値とし、印加電圧と無関係に電機子電流(励磁電
流)を基準電圧により制御する。
第3の手段は、交流電源の電圧のピーク値の1/2以下
の電圧によって前記した電機子電流値が得られるように
交流電源の電圧を選択する。
第4の手段は、電機子コイルの位置信号による電気角
で所定の巾の通電制御を行なう場合に、電機子コイルに
蓄積された磁気エネルギを、その末端で電源に環流し
て、急速に消滅せしめて、反トルクの発生を防止して高
速度の電動機とすることができる。
〔作用〕
チヨッパ回路により、負荷に対応した電機子電流値と
なるように制御されているので、電動機の印加電圧が、
設定値を越えていれば、印加電圧に無関係に電機子電流
は負荷に対応する所定値に保持される。従って、交流の
電圧のピーク値を前記した設定値が得られる電圧の2倍
以上のものとすることにより、電機子電流の通電に寄与
する電圧の巾は、半サイクルの全巾の2/3位となる。
従って、供電交流側の通電巾が広くなり、周知のコン
バータのように電圧のピーク値の近傍のみのパルス的通
電が避けられ、機械的,電気的なノイズの発生が防止さ
れる。
従って、第1,第2,第3の課題が解決される。課題を解
決する為の第1の手段により、リラクタンス型の電動機
の場合に、チヨッパ周波数を第1図(b)の曲線15aと1
5bの区間において、周波数の差が著しく異なることが防
止される作用がある。ブラシレス直流電動機の場合に
も、低インダクタンスの為に、チヨッパ周波数の増大す
ることが防止できる作用がある。
従って、第5の課題が解決される。
第4の手段により、第4の課題が解決される作用があ
る。即ち、位置検知信号のある区間では、チヨッパ制御
により、電機子電流を設定値に保持し、その末端での
み、電機子コイルの蓄積磁気エネルギを電源に還流し
て、急速に消滅せしめているので、反トルクの発生が防
止され、又始端部でも高い印加電圧により急速に通電電
流を増大せしめている。
従って、高速高トルクの電動機を効率良く構成するこ
とができる。
〔実施例〕
第1図以降について本発明の実施例を説明する。各図
面の同一記号のものは同一部材なので、その重複した説
明は省略する。
第1図(a)において、単相若しくは3相の交流電源
6の出力は、トランス7を介して周知の全波整流回路4
a,4bにより整流され、端子2a,2b,2cより直流出力が得ら
れる。端子2a,2c間の電圧は、端子2b,2c間の電圧の数倍
となっている。コンデンサ3a,3bは平滑用のものである
が、この容量は、周知のコンバータのものより、著しく
小さい容量のものでもよい。この理由については後述す
る。電圧リプルがあっても、電機子電流に影響が余りな
い通電制御回路となっているからである。
第2図は、本発明が適用される3相のリラクタンス型
電動機の1例で、その回転子の突極と固定電機子の磁極
と電機子コイルの構成を示す平面図である。以降の角度
表示はすべて電気角とする。
第2図において、記号1は回転子で、その突極1a,1b,
…の巾は180度、それぞれは360度の位相差で等しいピッ
チで配設されている。
回転子1は、珪素鋼板を積層した周知の手段により作
られている。記号5は回転軸である。固定電機子16に
は、磁極16a,16b,16c,16d,16e,16fが、それ等の巾が180
度で、等しい離間角で配設されている。突極と磁極の巾
は180度で等しくされている。突極数は7個,磁極数は
6個である。
第3図(a)は、第2図のリラクタンス型3相電動機
の展開図である。
第3図(a)のコイル10a,10b,10cは、突極1a,1b,…
の位置を検出する為の位置検知素子で、図示の位置で固
定電機子16の側に固定され、コイル面は、突極1a,1b,…
の側面に空隙を介して対向している。
コイル10a,10b,10cは120度離間している。
コイル5ミリメートル径で100ターン位の空心のもの
である。
第4図に、コイル10a,10b,10cより、位置検知信号を
得る為の装置が示されている。
第4図において、コイル10a,抵抗15a,15b,15cはブリ
ッジ回路となり、コイル10aが突極1a,1b,…に対向して
いないときには平衡するように調整されている。
従って、ダイオード11a,コンデンサ12aならびにダイ
オード11b,コンデンサ12bよりなるローパスフイルタの
出力は等しく、オペアンプ13の出力はローレベルとな
る。
記号10は発振器で1メガサイクル位の発振が行なわれ
ている。コイル10aが突極1a,1b,…に対向すると、鉄損
(渦流損とヒステリシス損)により、インピーダンスが
減少するので、抵抗15aの電圧降下が大きくなり、オペ
アンプ13の出力はハイレベルとなる。
ブロック回路18の入力は、第10図(a)のタイムチヤ
ートの曲線25a,25b,…となり、反転回路13aを介する入
力は、曲線26a,26b,…となる。
第4図のブロック回路14a,14bは、それぞれコイル10
b,10cを含む上述したブリッジ回路を示すものである。
発振器10は共通に利用することができる。
ブロック回路14aの出力及び反転回路13bの出力は、ブ
ロック回路18に入力され、それらの出力信号は、第10図
(a)において、曲線27a,27b,…,曲線28a,28b,…とし
て示される。
ブロック回路14bの出力及び反転回路13cの出力は、ブ
ロック回路18に入力され、それらの出力信号は、第10図
(a)において、曲線29a,29b,…,曲線30a,30b,…とし
て示される。
曲線25a,25b,…に対して、曲線27a,27b,…は位相が12
0度おくれ、曲線27a,27b,…に対して、曲線29a,29b,…
は位相が120度おくれている。
ブロック回路18は、3相Y型の半導体電動機の制御回
路に慣用されている回路で、上述した位置検知信号の入
力により端子18a,18b,…,18fより120度の巾の矩形波の
電気信号が得られる論理回路である。
端子18a,18b,18cの出力は、第10図(a)において、
それぞれ曲線31a,31b,…,曲線32a,32b,…,曲線33a,33
b,…として示されている端子18d,18e,18fの出力は、第1
0図(a)において、それぞれ曲線34a,34b,…,曲線35
a,35b,…,曲線36a,36b,…として示されている。
端子18aと18dの出力信号、端子18aと18eの出力信号、
端子18cと18fの出力信号の位相差は180度である。
又端子18a,18b,18cの出力信号は、順次に120度おく
れ、端子18d,18e,18fの出力信号も同じく順次に120度お
くれている。コイル10a,10b,10cの対向する突極1a,1b,
…の代りに、第2図の回転子1と同期回転する同じ形状
のアルミニユーム板を用いても同じ効果がある。
リラクタンス型の電動機は、次に述べる欠点がある。
第1に、出力トルクとは無関係な磁極と突極間の磁気
吸引力が大きいので機械振動を誘発する。
これを防止する為に、一般に同相で励磁される磁極
を、回転軸に関し対称の位置に2個1組配設して、上記
した磁気吸引力をバランスしている。
第2に、第10図(a)のタイムチヤートの点線曲線42
で示すように、突極が磁極に対向し始める初期はトルク
が著しく大きく、末期では小さくなる。従って合成トル
クも大きいリプルトルクを含む欠点がある。かかる欠点
を除去するには、次の手段によると有効である。
即ち突極と磁極の対向面の回転軸の方向の巾を異なら
しめる手段とする。かかる手段により対向面の洩れ磁束
により、出力トルク曲線は第10図(a)の曲線42aのよ
うに平坦となる。
第3に効率が劣化する欠点がある。
励磁電流曲線は、第10図(a)において、曲線46のよ
うになる。
通電の初期は、電機子コイルのインダクタンスにより
電流値は小さく、中央部は逆起電力により、更に小さく
なる。末期では、逆起電力が小さいので、急激に上昇
し、曲線46のようになる。この末期のピーク値は、起動
時の電流値と等しい。この区間では、出力トルクがない
ので、ジユール損失のみとなり、効率を大巾に減少せし
める欠点がある。曲線46は180度の巾となっているの
で、磁気エネルギは点線46aのように放電し、これが反
トルクとなるので更に効率が劣化する。
第4に、出力トルクが大きくすると、即ち突極と磁極
数が増加し、励磁電流を増加すると、回転速度が著しく
小さくなる欠点がある。
一般に、リラクタンス型の電動機では、出力トルクを
増大するには、第1図の磁極と突極の数を増加し、又両
者の対向空隙を小さくすることが必要となる。このとき
に回転数を所要値に保持すると、第1図の磁極16a,16b,
…と突極1a,1b,…に蓄積される磁気エネルギにより、励
磁電流の立上り傾斜が相対的にゆるくなり、又通電が断
たれても、磁気エネルギにより放電電流が消滅する時間
が相対的に延長され、従って、大きい反トルクが発生す
る。
かかる事情により、励磁電流値のピーク値は小さくな
り、反トルクも発生するので、回転速度が小さい値とな
る。
第2図及び第3図(a)の展開図において、円環部16
及び磁極16a,16b,…は、珪素鋼板を積層固化する周知の
手段により作られ、図示しない外筐に固定されて電機子
となる。記号16の部分は磁路となる磁心である。記号16
及び記号16a,16b,…を電機子と呼称する。
突極は7個となり、等しい巾と等しい離間角となって
いる。磁極16a,16b,…の巾は突極巾と等しく、6個が等
しいピッチで配設されている。
電機子コイル17b,17cが通電されると、突極1b,1cが吸
引されて、矢印A−1方向に回転する。
30度回転すると、電機子コイル17bの通電が停止さ
れ、電機子コイル17dが通電されるので、突極1dによる
トルクが発生する。
回転子1が60度回転する毎に、電機子コイルの通電モ
ードが変更され、磁極の励磁極性は、磁極16b(N
極)、16c(S極)→磁極16c(S極)、16d(N極)→
磁極16d(N極)、16e(S極)→磁極16e(S極)、16f
(N極)→磁極16f(N極)、16a(S極)→とサイクリ
ックに交替されて、矢印A−1方向に回転子1が駆動さ
れる3相のリラクタンス電動機となる。
励磁される2個の磁極が常に異極となっている為に、
非励磁磁極を通る洩れ磁束は互いに反対方向となり、反
トルクの発生が防止される。
上述した洩れ磁束を更に小さくする為には、第1の相
の磁極16aを2個1組とし、それぞれを電機子コイルの
通電により、N,S磁極に励磁する。それぞれの2個の磁
極による洩れ磁束は、他の磁極において打消されて消滅
して、洩れ磁束が無くなる。
他の磁極16b,16c,…16fも、それぞれ2組の構成とな
り、N,S極に励磁される2個1組の磁極となる。効果も
同様で洩れ磁束が消滅する。この場合の突極1a,1b,…の
数は、11個となる。
次に、電機子コイル17a,17b,…の通電手段について説
明する。
第6図(b)において、電機子コイル17a,17c,17eの
両端には、それぞれトランジスタ20a,20b及び20c,20d及
び20e,20fが挿入されている。トランジスタ20a,20b,20
c,…は、スイッチング素子となるもので、同じ効果のあ
る他の半導体素子でもよい。例えばパワモスFETが使用
される。
直流電源正負端子2b,2cよりも供電が行なわれてい
る。
端子55aよりハイレベルの電気信号が入力されると、
トランジスタ20a,20bが導通して、電機子コイル17aが通
電される。端子55b,55cよりハイレベルの電気信号が入
力されると、トランジスタ20c,20d及びトランジスタ20
e,20fが導通して、電機子コイル17c,17eが通電される。
ブロック回路D,E,Fは、電機子コイル17b,17d,17fの通
電制御回路で、電機子コイル17aの通電制御回路と全く
同じ構成のものである。
従って、端子55d,55e,55fにハイレベルの入力がある
と、それぞれ電機子コイル17b,17d,17fが通電される。
端子40は、励磁電流(電機子電流)を指定する為の基
準電圧である。端子40の電圧を変更することにより、出
力トルクを変更することができる。
電源スイッチ(図示せず)を投入すると、オペアンプ
40aの+端子の入力は−端子のそれより低いので、オペ
アンプ40aの出力はローレベルとなり、トランジスタ41a
が導通して、電圧が電機子コイル17a,17b,…の通電制御
回路に印加される。
抵抗22a,22bは、それぞれの電機子コイル17a,17c,17e
及び17b,17d,17fの励磁電流(電機子電流)を検出する
為の抵抗である。
オペアンプ40bについても事情は全く同じで、電源の
投入とともにブロック回路D,E,Fに電圧が印加される。
端子55aの入力信号は、第10図(a)の位置検知信号3
1a,31b…又端子55b,55cの入力信号は、位置検知信号32
a,32b,…及び33a,33b,…となっている。
上記した曲線は同一記号で、第5図(b)のタイムチ
ヤートに示されている。曲線31a,32a,33a,…は連続して
いるので、それ等の境界が太線で示されている。
又第10図(a)の位置検知信号36a,36b,…,34a,34b,
…,35a,35b,…は、それぞれ第6図(b)の端子55d,55
e,55fに入力されている。
第5図(b)には、曲線36a,34a,35a,…が示され、そ
れ等は連続し、境界は太線で示されている。第5図
(b)の位置検知信号曲線31aが、第6図(b)の端子5
5aに入力された場合について説明する。
第5図(b)において、励磁電流は、点線37aのよう
に増大する。リラクタンス型の電動機では、インダクタ
ンスが大きいので、曲線31a始端部の立上りはおそくな
る。従って端子2bの印加電圧を大きくする必要がある。
高速度となるに従って、曲線31aの巾は小さくなるの
で、端子2bの電圧を対応して高電圧のものを使用する必
要がある。
励磁電流が設定値(第6図(b)の端子40の基準電圧
により指定される。)を越えると、オペアンプ40aの出
力がハイレベルとなるので、トランジスタ41aは不導通
となる。
従って、コンデンサ47aより、励磁電流が供与され、
励磁電流値が減少し、所定値だけ減少すると、オペアン
プ40aのヒステリシス特性により、オペアンプ40aの出力
は再びローレベルに転化する。従って、再び励磁電流が
増大する。設定値を越えると減少する。かかるサイクル
を繰返して、第5図(b)の矢印38aの区間を経過す
る。
曲線31aの末端において、第6図(b)の端子55aの入
力が消滅する。従って、電機子コイル17aに蓄積された
磁気エネルギは、トランジスタ20a,20bがともに不導通
となるので、ダイオード21b→電源(コンデンサ47a)→
抵抗22a→ダイオード21aの順で通電されて消滅する。
電源に還流して電源電圧に充電されたコンデンサ47a
を充電することになるので急速に消滅する。
次に、位置検知信号32aにより、トランジスタ20c,20d
が導通するので、電機子コイル17cの通電が開始され、
第5図(b)の点線39aのように、電流が増大する。
点線37bは、上記した電機子コイル17aの磁気エネルギ
の放出による電流曲線である。
矢印38bの巾は、点線37bと点線39aの立上り部の巾を
示している。矢印38bの巾が30度を越えると反トルクが
発生し、又トルクも減少する。
高速度となるに従って、曲線32aの巾が小さくなるの
で、矢印38bの巾も対応して小さくする必要がある。こ
の為には、端子2bの電圧を上昇することにより目的が達
成される。
又出力トルクを増大する為には、第6図(b)の基準
電圧端子40の電圧を上昇すればよい。
以上の説明のように、本発明装置では、高速回転の限
度は、印加電圧により制御され、出力トルクは、基準電
圧(出力トルクの指令電圧)により、それぞれ独立に制
御されることが特徴となっている。
電機子コイル17cの位置検知信号による制御電流の制
御は、第6図(b)のオペアンプ40a,トランジスタ41a
のチヨッパ作用により、第5図(b)の点線39bで示す
ように、トランジスタ41aのオンオフにより変化し、曲
線32aの末端において、点線のように急速に降下する。
次に、位置検知信号33aが、第6図(b)の端子55cに
入力されると、電機子コイル17eの通電が同様に行なわ
れる。
以上のように、電機子コイル17a,17c,17eは、順次に
連続して通電されて子トルクが発生する。
以上の通電のモードをA相の通電モードと呼称する。
第10図(a)の位置検知信号36a,36b,…34a,34b,…,3
5a,35b,…は、それぞれ第6図(b)の端子55d,55e,55f
に入力され、ブロック回路D,E,Fに含まれる電機子コイ
ル17b,17d,17fの通電を制御する。
第5図(b)に、曲線36a,34a,35aが示されている。
これ等は120度の巾で隣接し、上段の曲線より90度位相
がおくれている。
曲線36a,34a,35aの両端の点線部は、励磁電流の立上
りと降下部を示している。立上りと降下部の巾は、電源
正端子2bの大きさにより規制されることは、A相の場合
と同様である。
又コンデンサ47b,トランジスタ41b,オペアンプ40b,基
準電圧端子40の電圧による各曲線の中間部のチヨッパ制
御もA相の場合と同様である。作用効果も又同様であ
る。
曲線36a,36b,…,34a,34b,……,35a,35b,…による電機
子コイル17b,17d,17fの通電制御をB相の通電モードと
呼称する。
本実施例のような3相の電動機は、第1相,第2相,
第3相の通電モードとなることが一般的な表現である
が、本明細書では、2つに分離してA相,B相の通電モー
ドと呼称している。
又A相及びB相のそれぞれの3個の通電制御回路、例
えば第6図(b)のブロック回路E,F,Dを同相の通電モ
ードと呼称する。
又抵抗22aに流れる電流、抵抗22bに流れる電流をそれ
ぞれ同相の電機子電流と呼称する。
第10図(a)の曲線44は、A相の電機子コイルによる
トルク曲線を示し、曲線45(点線)はB相の電機子コイ
ルによるトルク曲線を示し、両曲線の合成トルクが出力
トルクとなる。又その下段の太線のトルク曲線17a,17c,
17e,…は、同一記号の電機子コイルによるトルク曲線を
示し、細線のトルク曲線17b,17d,17fは同一記号の電機
子コイルのトルク曲線を示している。
矢印の線分44a,45aは、位置検知信号32a(電機子コイ
ル17cによるもの)及び位置検知信号34a(電機子コイル
17dによるもの)によるトルク曲線の区間を示してい
る。
3相Y型接続の半導体電動機に相似したトルク曲線と
なり、効率良く、比較的平坦なトルク特性となる特徴が
ある。
上述した説明より理解されるように、第10図(a)の
位置検知信号曲線31a,31b,…,曲線32a,32b,…,曲線33
a,33b,…は、電機子コイル17a,17c,17eの120度の巾の通
電制御を行ない、又位置検知信号曲線36a,36b,…,曲線
34a,34b,…,曲線35a,35b,…は、電機子コイル17b,17d,
17fの120度の巾の通電制御を行なっている。
前述したように、第1図(b)の曲線15aのトルク曲
線の部分では、電機子コイルの装着された磁心は磁気的
に飽和していないので、そのインダクタンスが大きい。
出力トルクは電流の次乗に比例している。曲線15b部で
は、磁心が飽和しているので、インダクタンスは著しく
小さくなる。実測によると1/100位となっている。出力
トルクは電流に比例している。周知のインダクタンスを
利用したチヨッパ回路により、励磁電流を所定値に制御
すると、曲線15bの部分では、チヨッパ周波数が100倍位
となり、実用性が失なわれる。
本発明装置によると、チヨッパ周波数を決定する主要
な要素となるのは第6図(b)のコンデンサ47a,47bの
容量となるので、上述した著しいチヨッパ周波数の変動
が避けられて、実用化できる特徴がある。
出力トルク即ち励磁電流値を指定するのは、基準電圧
(第6図(b)の端子40の電圧)のみなので、印加電圧
に無関係となる。従って、第6図(b),第1図(a)
の電源端子2b,2cのリプル電圧は余り関係がないので、
整流の為のコンデンサ(第1図(a)のコンデンサ3bは
小さい容量のものでもよく、又交流電源6が3相の場合
には、コンデンサ3bは更に小容量となり、電源を簡素化
できる特徴がある。
上述した事情は、第7図(a)(b)につき後述する
実施例の場合にも、コンデンサ3aについて同じである。
次に、2相のリラクタンス型電動機に本発明を適用した
場合につき説明する。
第3図(b)の展開図は、2相のリラクタンス型電動
機の最も単純なものを示している。
回転子1及びその突極は、第3図(a)の同一記号の
回転子と同じ構成であるが、突極数5個となっている。
電機子磁心8及び磁極8a,8b,…も第3図(a)の電機子
16及び磁極16a,16b,…と同じ構成であるが、磁極数は4
個となっている。
磁極8a,8b,…には、電機子コイル58a,58b,…が装着さ
れている。位置検知信号により、電機子コイルが順次に
2個づつ通電されると、回転子1は矢印A−1方向に回
転する。
電機子コイルの通電の順序は、電機子コイルの記号の
みで示すと、58b,58c→58c,58d→58d,58a,→58a,58bと
なるものである。
コイル10a,10eは、第3図(a)のコイル10a,10b,10c
と同じ構成のもので、突極1a,1b,…の側面に対向してい
る。
コイル10d,10eは90度離間している。その検出出力
は、第4図と相似した回路により得られ、位置検知信号
は、第10図(b)において、曲線70a,70b,…及び90度の
位相差のある曲線72a,72b,…となる。コイル10dより、3
0度〜60度(本実施例の場合には30度)位相の進んだ位
置にもう1つのコイルが設けられ、これによる位置検知
信号が、曲線71a,71b,…として示されている。
曲線70a,70b,…と曲線71a,71b,…をアンド回路により
位相の一致した部分のみをとり出すと、曲線75a,75b,…
となる。
曲線70a,70b,…と曲線71a,71b,…を反転回路により、
反転したものが、曲線73a,73b,…及び曲線74a,74b,…で
ある。両者のアンド回路による出力は、曲線76a,76b,…
となる。
曲線75a,75b,…及び曲線76a,76b,…は、末端が30度削
除された1相の位置検知信号となる。
他の相の位置検知信号の曲線72a,72b,…についても、
コイル1個を付加して、30度〜60度位相の進んだ位置検
知信号を得て、同じ処理をすることにより、曲線77a,77
b,…及び曲線78a,78b,…で示す他の相の位置検知信号が
得られる。それぞれの曲線の末端は30度削除されてい
る。
位置検知信号曲線75a,75b,…と曲線76a,76b,…は、第
6図(a)の端子55a,55bより入力され、曲線77a,77b,
…と曲線78a,78b,…は、端子55d,55eより、それぞれ入
力されている。
1相の電機子コイル58a,58cの通電制御を行なう回路
は、第6図(b)の回路と同一記号の部材で、電機子コ
イル17a,17cの通電制御回路と同様に示され、又回路構
成も同一なので同じ作用効果がある。例えば、位置検知
信号曲線75a,75b(第10図(b))による電機子コイル5
8a,58cの通電波形は、第5図(a)のタイムチヤートの
曲線75a,76aに点線24a,24c(立上り部)24b(降下部)
のようになる。矢印25aの巾の部分は、第6図(a)の
オペアンプ40a,トランジスタ41a,コンデンサ47aよりな
るチヨッパ回路により、基準電圧端子40の電圧により規
制された電機子電流となっている。
上述した通電は、電源側よりみたときに、連続した通
電となるので、これをA相の電機子コイルの通電と呼称
する。他の相の電機子コイル58b,58dは、端子55d,55e
に、第10図(b)の位置検知信号曲線77a,77b,…及び曲
線78a,78b,…がそれぞれ入力され、これ等の電気信号に
より、電機子コイル58b,58dの通電を制御する回路は、
電機子コイル58a,58cの通電制御の回路と同一なので、
ブロック回路Cとして示され、その作用効果も又同じで
ある。
電機子コイル58b,58dの通電は、連続した通電となる
ので、これをB相の通電モードと呼称する。
位置検知信号77a,78aによる電機子コイル58b,58dの通
電波形は、第5図(a)において、曲線77a,78aの始端
と末端に点線で示されている。中間部では、第6図
(a)のトランジスタ41b,コンデンサ47bによるチヨッ
パ作用による通電となっている。
上述した通電モードをB相の通電モードと呼称する。
第10図(b)の曲線80a,80b,…は、A相の電機子コイ
ルの通電による出力トルク曲線、又B相の電機子コイル
による出力トルク曲線は、曲線81a,81b…となる。A相
とB相の通電のリプル電流(脈流電流)の性質は、前実
施例と同じ作用効果が、2相のリラクタンス型電動機に
おいても得られるものである。又、位置検知信号の末端
を削除して、通電巾を180度に近くし、これにより反ト
ルクの混入を防止するものである。従って、前実施例と
同じく、リラクタンス型の特徴である高トルクの特性を
保持して高速度とすることができる効果がある。
その他の作用効果は、前実施例と同様である。
第6図(a)の端子55a,55bに第10図(b)の曲線70
a,70b,…及び曲線73a,73b,…の電気信号をそれぞれ入力
し、端子55d,55eに、曲線72a,72b,…,及び曲線72a,72
b,…を反転した電気信号を入力せしめても2相の電動機
として駆動することができる。
この場合には、電機子コイルの磁気エネルギの放出に
よる通電により、通電巾が180度を越えるので、反トル
クが発生する欠点がある。これを避ける為に、第3図
(b)の位置検知の為のコイル10d,10eを右方に30度位
進相し、突極が磁極に侵入する30度位手前で通電を開始
する必要がある。
第6図(a)の点線9a,9bの部材は、ソフトフエライ
トコアにコイルが装着されたチヨークコイルを示してい
る。
チヨークコイル9a,9bは、電機子コイル58a,58cに直列
に接続され、電機子電流の最大値においても飽和しない
ように構成されている。従って、第1図(b)の曲線15
bの部分でも、インダクタンスが著しく小さくなること
が防止され、チヨッパ回路の動作周波数の変化を小さく
することができる。
ソフトフエライトを磁心として利用しているので、鉄
損が無く、有効な手段となる。
電機子コイル58b,58dにも同じ構成のチヨークコイル
が直列に接続され、同じ作用効果がある。
第3図(a),(b)の電動機において、隣接する磁
極が2個1組となり、1方向に順次に励磁されて行くの
で、磁極と突極間の径方向の磁気吸引力の力のベクトル
も、回転軸5のまわり回転子1の回転速度と同期して回
転する。従って、回転子1は常に軸受に押し付けられて
回転するので、振動の発生が防止される特徴がある。第
6図(a)(b)のトランジスタ41a,41bは電源正極2b
側に設けられているが、これ等を電源負極2c側に設けて
も同じ目的が達成される。
この場合には、各励磁コイルは、電源正極2bより直接
に供電される。抵抗22a,22bの下端は分離され、分離端
と電源負極2cとの間にトランジスタ41a,41bが挿入され
る。
コンデンサ47a,47bの上側の端は、電源正極2bに接続
され、下側の極は、トランジスタ41a,41bのコレクタ側
にそれぞれ接続される。この場合のトランジスタ47a,47
bはNPN型となる。
次に、第7図(a)の通電制御回路につき説明する。
電機子コイル58a,58cの通電制御回路及び電機子コイル5
8b,58dの通電制御回路Cは、第6図(a)の同一記号の
部材と同じである。異なっているのは、端子55a,55b,55
d,55eより入力される位置検知信号である。
次に第10図(c)のタイムチヤートにより、その説明
をする。第10図(c)において、第10図(b)と同一記
号の曲線は同じ位置検知信号を示している。
曲線79a,79b,…は、曲線72a,72b,…を反転したもので
ある。曲線70a,70b,…と曲線79a,79b,…の電気信号の重
なった部分をアンド回路により得ると、曲線82a,82b,…
となる。同じ手段により、曲線70a,70b,…と曲線72a,72
b,…より曲線83a,83b,…の電気信号が得られる。
同じ手段により、曲線72a,72b,…と曲線73a,73b,…よ
り曲線84a,84b,…が得られる。同じ手段により、曲線73
a,73b,…と曲線79a,79b,…より、曲線85a,85b,…が得ら
れる。
曲線82a,82b,…は、位置検知信号として、第7図
(a)の端子55aに入力される。
曲線84a,84b,…は、同じく端子55bに入力される。曲
線83a,83b,…と曲線85a,85b,…も同じく、端子55d,55e
に入力される。
電機子コイルは、90度づつ通電され、その順序は、電
機子コイル58a→58b→58c→58dとなる。
曲線82a,83a,84a,85aのそれぞれの中央部が各磁極に
よる最大トルクが得られる点と合致するように、位置検
知用のコイルの位置が選択されている。位置検知信号曲
線82a,83a,84a,85aが、第5図(a)に同一記号で示さ
れている。
第7図(a)において、電源が投入されたときに、端
子55aより曲線82aの位置検知信号が入力されていると、
トランジスタ20a,20bが導通して、電機子コイル58aの通
電が開始され、この曲線が第5図(a)に点線23aとし
て示されている。
従って抵抗22に電圧降下が発生し、オペンアンプ50の
一端子の入力である基準電圧端子50aの電圧を越える
と、オペアンプ50の出力はハイレベルとなり、トランジ
スタ48bは不導通に転化する。従って、コンデンサ47aよ
り励磁電流は供給され、該電流は減少する。
オペアンプ50のヒステリシス特性で設定された電圧降
下が、抵抗22より得られると、オペアンプ50は再び出力
がローレベルとなり、トランジスタ48bが導通して通電
が開始される。
上述した作用により、励磁電流は、基準電圧により規
制された値で、リプルを含んで通電される。即ちチヨッ
パ制御が行なわれる。
第5図(a)の曲線82aの末端で、トランジスタ20a,2
0bが不導通となるので、電機子コイル58aに蓄積された
磁気エネルギは、前実施例と同様にダイオード21a,21b
を介して電源に還流されて急速に消滅する。この曲線が
点線23bとして示されている。この場合には、ダイオー
ド49は除去されている。
次に位置検知信号曲線83aが端子55dに入力されるの
で、電機子コイル58bが通電される。従って、励磁電流
は、第5図(a)の点線23cのように増大し、励磁電流
が設定値となると、第7図(a)のオペアンプ50が、抵
抗22の電圧降下及び基準電圧端子50aの電圧により作動
し、コンデンサ47aとともにチヨッパ制御が行なわれ、
励磁電流は設定値に保持される。
曲線83aの末端部で点線のように励磁電流は急減す
る。位置検知信号84a,85aによる電機子コイル58c,58dの
通電制御も全く同様に行なわれるものである。
従って、1方向のトルクが得られて回転する。
前述したように通電巾が90度で、最大トルクの点が選
択されているので効率が最高となる効果がある。しか
し、曲線82a,83a,…の境界(太線部)に空隙があると自
起動しない不都合がある。従って空隙がないように構成
する必要がある。この為には、例えば第10図(c)にお
いて、曲線72aの始端部の微分パルスと曲線70aの末端部
の微分パルスによりフリップフロップ回路のS,R端子を
付勢し、Q端子の出力により、曲線83aの電気信号を得
ればよい。90度の通電巾なので、高速高トルクとなる。
第5図(a)の点線23bの末端が右方に移動しても、反
トルクとならない作用があるからである。他の作用効果
は前実施例と同様である。
本実施例は、2相の電動機であるが、通電のモードは
A相のみ若しくはB相のみと考えてもよい。
又1つの同相の通電モードと考えることができる。次
に、第7図(a)のトランジスタ48a,高圧電源端子2a,
コンデンサ47b,フリップフロップ回路55(以降はF回路
と呼称する。)、ダイオード49を付加した場合について
説明する。
この場合の目的は、更に高速高トルクの電動機を得る
ことである。端子55aの曲線82aの入力により、反転回路
52a,微分回路53aを介して、その末端部の微分パルスが
得られ、オア回路54を介してF回路55のS端子に入力さ
れている。
電源が投入されたときに、端子55aより、位置検知信
号82aが入力されていたとすると、電機子コイル58aが通
電される。このときにオペアンプ50の出力はローレベル
なの、トランジスタ48bは導通する。端子2bの印加電圧
により、励磁電流は急速に増大し、抵抗22の電圧降下
が、基準電圧端子50aの電圧を越えると、オペアンプ50
の出力はハイレベルとなり、その出力により、トランジ
スタ48bは不導通となる。F回路55はリセットされ端
子の出力がハイレベルとなるので、トランジスタ48aは
不導通となっている。次にコンデンサ47aの放電電流に
よる励磁電流が減少すると、再びオペアンプ50の出力は
ローレベルとなりトランジスタ48bが導通して励磁電流
が増大する。
かかるサイクルを繰返して、第5図(a)の曲線82a
の末端において、トランジスタ20a,20bが、ともに不導
通となると、電機子コイル58aに蓄積された磁気エネル
ギのダイオード21a,21bを介する放電により、点線23bの
ように降下する通電となる。
曲線82bの末端の微分パルスは、反転回路52a,微分回
路53a,オア回路54を介して、F回路55のS端子に入力さ
れ、これを反転して、端子の出力がローレベルとな
り、トランジスタ48aが導通しているので、上記した磁
気エネルギは、コンデンサ47bを充電する。
電源の投入時に、オペアンプ55のS端子に電気パルス
が入力され、オペアンプ55の端子はローレベルとな
り、トランジスタ48aの導通により、コンデンサ47bは高
電圧に、すでに充電されているので、磁気エネルギによ
る上述した充電は極めて急速に行なわれて、磁気エネル
ギの放出による電流も急速に消滅する。又電源投入時の
励磁電流の立上りも、端子2aの印加電圧により行なわれ
るので急速となる。
同様に、端子55dに入力される位置検知信号曲線83a
(第5図(a))による励磁電流の立上りは、点線23c
にように急速となる。励磁電流が増大して、オペアンプ
50の+端子の入力が一端子の入力を越えると、出力がハ
イレベルとなり、トランジスタ48a,48bを不導通とす
る。従って、その後は、端子2bの印加電圧により、又ト
ランジスタ48bのオンオフのみにより励磁電流が設定値
に保持され、位置検知信号曲線83aの末端で、電機子コ
イル58bの端子2bによる通電が停止される。
このときに、曲線83aの末端の微分パルス(端子55dの
入力を反転回路と微分回路で、論理処理をして得られ
る。)が、端子54aより入力され、F回路55を反転し
て、トランジスタ48aを導通する。この導通区間は、次
に端子55bより位置検知信号84aが入力され、端子2aの印
加電圧により、急速に励磁電流が増大し、設定値となっ
て、トランジスタ48aが不導通に転化されるまでとな
る。
反転回路52b,微分回路53bを介する微分パルス出力
は、位置検知信号曲線84aの末端において、F回路55を
反転して、トランジスタ48aを導通する為のものであ
る。
端子54bの入力は、位置検知信号曲線85aの末端におい
てトランジスタ48aを導通する為の、反転回路と微分回
路の出力となっている。ダイオード49は、端子2aの電圧
により、コンデンサ47aが高電圧に充電されること及び
トランジスタ48bの破損を防止する為のものである。
以上の説明より理解されるように、第5図(a)の矢
印23の巾のみトランジスタ48aが導通して、電機子コイ
ル58aの磁気エネルギの急速な消滅及び電機子コイル58b
の通電の立上りを急速としている。他の位置検知信号の
境界における作用も全く同じである。端子2aの電圧を上
昇せしめると、矢印23の巾を小さくできるので、高速度
となっても反トルクが発生しないようにすることができ
る。又高トルクとする電機子コイルのインダクタンスが
大きくなり、矢印23の巾が大きくなり、高速とすること
が困難となるが、印加電圧端子2aの電圧を上昇すること
により、矢印23の巾を小さくできるので高速高トルクの
電動機で、しかも効率の良いものが得られる効果があ
る。
その他の作用効果は、前実施例と同様である。
第7図(b)の回路は、第6図(a)の回路に、トラ
ンジスタ56a,56b及びそのベース制御手段を付加したも
ので、第6図(a)の実施例より、更に高速高トルクの
電動機を得る為のものである。出力20キロワット、毎分
2万回転以上の2相のリラクタンス型の電動機を最高の
効率で得ることもできるものである。
第7図(b)において、第6図(a)と同一記号のも
のは同一部材なので、その作用効果も同じである。従っ
て説明は省略する。
電源の投入とともに得られる電気パルスにより、F回
路58a,58bは、ともにS端子が付勢され、端子はロー
レベルとなり、トランジスタ56a,56bは導通状態とな
る。このときに、第5図(a)の位置検知信号曲線75a,
77aが、それぞれ端子55a,55dに入力されていたとする
と、電源端子2aの高電圧(電源端子2bの数倍となってい
る。)により、電機子コイル58a,58bは急速に点線24aの
ように増大し、設定電流値となると、オペアンプ40a,40
bの出力がハイレベルとなり、トランジスタ41a,41bは不
導通となり、又F回路58a,58bはR端子が付勢されて、
端子がハイレベルとなり、トランジスタ56a,56bも不
導通となり、第5図(a)の矢印25aの区間は、第6図
(a)と同じくチヨッパ制御が行なわれる。曲線75aの
末端において、反転回路52a,微分回路53a,オア回路54を
介して、F回路58aのS端子が付勢され、トランジスタ5
6aが導通する。
電機子コイル58aの通電が停止されるので、その蓄積
磁気エネルギは、ダイオード21a,21bを介して、高電圧
に充電されたコンデンサ47aに充電される。従って、第
5図(b)の点線24bで示す放電電流は急速に消滅す
る。
次に、位置検知信号76aが端子55bに入力されると、ト
ランジスタ20c,20dは導通して、励磁電流が増大し、点
線24cのようになる。
この曲線の立上りは、電機子コイルのインダクタンス
により変化する。高トルクとなる程立上りはおそくな
る。励磁電流が設定値となると、オペアンプ40aの出力
がハイレベルとなり、トランジスタ41aは不導通とな
り、その後はオンオフを繰返して励磁電流を設定値に保
持する。
同時に、トランジスタ56aも不導通となる。F回路58a
のR端子にオペアンプ40aのハイレベルの出力が入力さ
れるからである。
トランジスタ56aの導通する区間は、矢印25b(第5図
(a))となる。位置検知信号曲線78aの末端では、電
機子コイル58dの通電が断たれるので、トランジスタ41b
が不導通に転化する。
その後は、トランジスタ41bのオンオフ制御により、
励磁電流は、設定値に保持される。
曲線77a,78aの末端において、トランジスタ56bは導通
する。これは次に述べる理由である。
端子55d,55eの入力は、端子54a,54bに入力される。ブ
ロック回路Gは、点線G−1で示す回路と同じ構成とな
り、端子54a,54bにそれぞれ端子55d,55eの入力信号が入
力されるように構成されているので、位置検知信号77a,
78a(第5図(a))の末端の微分パルスが、F回路58b
のS端子を付勢して、端子をローレベルとして、トラ
ンジスタ56bを導通する。
位置検知信号77aが端子55dに入力され、電機子コイル
58bを通電し、端子2aの高電圧により、急速に電流が増
大し、設定値となると、オペアンプ40bの出力がハイレ
ベルとなり、F回路58bのR端子が付勢されて、トラン
ジスタ56bは不導通となる。トランジスタ56bの導通区間
は、矢印25cの区間となる。端子55bに入力される第5図
(a)の曲線76aの電気信号により、電機子コイル58cが
通電され、通電の停止時に、反転回路52b,53b,オア回路
54を介する微分パルスがF回路58aのS端子を付勢し
て、トランジスタ56aを導通する。
上述した説明より理解されるように、第5図(a)の
矢印25b,25cと、他に位置検知信号の境界2個所で、ト
ランジスタ56a,56bは導通し、励磁電流の立上りと降下
を急速としている。
従って、高速高トルクの2相リラクタンス型の電動機
の得られる効果がある。他の作用効果は、第6図(a)
の回路と同じである。ダイオード49a,49bは、高圧電源
端子2aにより、コンデンサ47a,47bが充電されることを
防止し、又トランジスタ41a,41bが破損することを防止
する為である。コンデンサ57a,57bは、電機子コイルの
蓄積磁気エネルギが充電されるので、比較的容量の大き
いものがよい。
次に第7図(c)の実施例について説明する。
第7図(c)の回路は、第6図(b)の回路に、端子
2bより数倍高い正電圧端子2a及びトランジスタ56a,56b
とそれ等の制御回路を付加したもので、第6図(b)の
回路より著しく高速高トルクの3相リラクタンス型の電
動機を得る手段である。
第6図(b)と同一記号のものは同一部材で、その作
用効果も同じである。従ってその説明は省略する。
第7図(b)と同一記号のものも同一部材で、その作
用効果も同じである。
従って、その詳細な説明は省略する。
第10図(a)の位置検知信号曲線31a,31b,…,曲線32
a,32b,…,曲線33a,33b,…は、それぞれ端子55a,55b,55
に入力され、同相と考えられるA相の電機子コイル17a,
17c,17eを順次に通電する。このときの励磁電流は、基
準電圧端子40の電圧に対応して、オペアンプ40aの出力
により、設定値に保持されることは、第6図(b)の場
合と同様である。
又同じく、同相のB相の端子55d,55e,55fには、それ
ぞれの第10図(a)の位置検知信号曲線36a,36b,…曲線
34a,34b,…,曲線35a,35b,が入力され、電機子コイル17
b,17d,17fを通電し、オペンアンプ40bの出力により、基
準電圧端子40の電圧に対応する設定された励磁電流値と
なることは、第6図(b)の場合と同じである。
第7図(b)の回路と同じ作用である端子55a,55b,55
cの入力位置検知信号により、反転回路52a,52b,52c及び
微分回路53a,53b,53c及びオア回路54を介して得られる
微分パルスによりF回路58aのS端子が付勢される。
ブロック回路Gは、点線記号G−1と同じ構成の回路
で、端子54a,54b,54cには、それぞれ端子55d,55e,55fの
入力信号と同じ位置検知信号が入力されている。
ブロック回路Gの出力により、F回路58bのS端子が
付勢されている。F回路58a,58bのR端子は、それぞれ
オペアンプ40a,40bの出力により付勢されている。F回
路58a,58bの出力により、トランジスタ56a,56bのベース
制御が行なわれることも第7図(b)と同様である。
ダイオード49a,49bの作用も、第7図(b)と同様で
ある。端子55aの入力信号及びこれに引続いて入力され
る信号について、トランジスタ56aの作用を説明する。
第10図(a)の曲線31aの末端で、オア回路54の出力
により、F回路58aの端子の出力がローレベルとな
り、トランジスタ56aが導通する。
トランジスタ20a,20bも付導通となるので、電機子コ
イル17aの蓄積磁気エネルギは、ダイオード21a,21bを介
して、高電圧端子2aにより、すでに充電されているコン
デンサ57aを充電するので、通電電流は急速に消滅す
る。又同時に、端子55bの入力信号により、電機子コイ
ル17cの通電が開始されるが、トランジスタ56aを介する
高電圧端子2aの印加電圧により、急速に増大する。
励磁電流が設定値になると、オペアンプ40aの出力に
より、F回路58aが反転して、トランジスタ56aが不導通
に転化する。
トランジスタ56aの導通区間は、電機子コイル17aの通
電の降下部と電機子コイル17cの通電の立上り部分で、
両者は重なっている。
他の位置検知信号による通電についても上述した作用
が行なわれる。
A相,B相の各電機子コイルの通電の末期と初期の通電
モードは、それぞれF回路58a,58bの出力と、点線G−
1で示す回路及びブロック回路Gの出力によるトランジ
スタ56a,56bの導通制御により制御される。
以上の説明より判るように、第7図(b)の場合と同
様に、反トルクの発生がなく、通電巾が120度に保持さ
れるので、高速高トルクの電動機となる効果がある。端
子2aの電圧は、出力トルクと回転速度に対応して高い電
圧とする必要がある。従って、端子2aの電圧に対応した
高速高トルクの電動機を得ることができる特徴がある。
その他の作用効果は、第6図(b)、第7図(b)の場
合と同様である。
次に、Y型接続の3相の半導体電動機に本発明を適用
した例について説明する。
第8図は、上述した電動機のマグネット回転子60と電
機子コイル61a,61b,61cの展開図である。位置検知素子
となるホール素子62a,62b,62cは、120度離間して図示の
位置で、電機子側に固定され、磁極60a,60bに対向して
いる。
ホール素子の出力は、周知の手段により増巾され、矩
形波の電気信号となる。
上述した電気信号は、3相リラクタンス電動機につい
て、前述したコイル10a,10b,10cと全く同じ信号となる
ので、第10図(a)のタイムチヤートにより詳細を説明
する。
第10図(a)の曲線25a,25b,…,曲線27a,27b,…,曲
線29a,29b,…は、それぞれホール素子62a,62b,62cが磁
極60b(S極)の磁界内にあるときの出力である。曲線2
6a,26b,…,曲線28a,28b,…,曲線30a,30b,…は、それ
ぞれの上段の電気信号を反転したものである。
第9図の端子63a,63b,63cには、それぞれ上記した曲
線25a,25b,…及び曲線27a,27b,…及び曲線29a,29b,…で
示される電気信号が入力されている。各電気信号の位相
差は120度である。ブロック路Hは、入力された電気信
号より、Y型接続された半導体電動機を駆動する為の12
0度の巾の6系列の位置検知信号を得る為の論理回路
で、周知の手段となっているものである。
従って、端子64a,64b,64cの出力は、それぞれ第10図
(a)の曲線31a,31b,…及び曲線32a,32b,…及び曲線33
a,33b,…となる。
端子64d,64e,64fの出力は、それぞれ曲線34a,34b,…
及び曲線35a,35b,…及び曲線36a,36b,…の電気信号とな
る。
曲線31a,31b,…の位置検知信号を第1の位置検知信号
と呼称し、第10図(a)の順次に次の段の位置検知信号
を第2,第3,…,第6の位置検知信号と呼称する。
第1,第2,第3の位置検知信号は、第7図(d)の端子
65a,65b,65cにそれぞれ入力され、第4,第5,第6の位置
検知信号は、それぞれ端子65d,65e,65fに入力される。
第7図(d)の回路は、第8図の電機子コイル61a,61
b,61cの通電制御回路である。
電機子コイル61a,トランジスタ68a,68b,68c,68dは、
ブリッジ回路となり、電機子コイル61b,トランジスタ69
a,69b,69c,69dもブリッジ回路となっている。
ブロック回路Kも、電機子コイル61cの同じ構成のブ
リッジ回路である。端子65a,65bにハイレベルの入力信
号があると、トランジスタ68a,68b及びトランジスタ69
a,69bが導通して、電機子コイル61a,61bは右方(正方
向)に通電される。
端子65d,65eにハイレベルの入力信号があると、トラ
ンジスタ68c,68d及びトランジスタ69c,69dが導通して、
電機子コイル61a,61bは左方(逆方向)に通電される。
同じ事情により、端子65c,65fに、ハイレベルの入力
信号があると、電機子コイル61cは正若しくは逆方向に
通電される。
以上の説明より判るように、電機子コイル61a,61b,61
cの正方向の通電は、それぞれ、位置検知信号曲線31a,3
1b,…及び曲線32a,32b,…及び曲線33a,23b,…の巾だけ
順次に行なわれる。
電機子コイル61a,61b,61cの逆方向の通電は、それぞ
れ位置検知信号曲線34a,34b,…及び曲線35a,35b,…及び
曲線36a,36b,…の巾だけ順次に行なわれる。
曲線31a,32a,33aによる電機子コイル61a,61b,61cの正
方向の通電を第5図(b)について説明する。
端子65aに曲線31aに示す電気信号が入力されると、第
7図(d)の端子2bの正電圧が、トランジスタ41aを介
して印加され、トランジスタ68a,68bが導通するので点
線37aのように電機子コイル61aのインダクタンスによ
り、励磁電流が増大する。
抵抗66bの電圧降下(励磁電流に比例している。)
が、基準電圧端子40の電圧を越えると、オペアンプ40a
の出力がハイレベルに転化して、トランジスタ41aは不
導通となる。
従って、コンデンサ47aにより励磁電流が流れ、これ
が減少すると、オペアンプ40aのヒステリシス特性によ
り、オペアンプ40aの出力はローレベルに転化してトラ
ンジスタ41を導通する。従って励磁電流は再び増大し、
基準電圧端子40の電圧により規制される大きさとなる
と、再びオペアンプ40aの出力がハイレベルとなり、ト
ランジスタ41aが不導通に転化して、励磁電流が減少す
る。かかるサイクルを繰返すチヨッパ作用は、第5図
(b)の矢印38の区間だけ継続され、曲線31aの末端に
おいて、トランジスタ68a,68bが不導通となるので、電
機子コイル61aの蓄積磁気エネルギは、ダイオード(各
トランジスタに並列に接続されている。)を介してコン
デンサ47aを充電して、急速に減少する。又このとき
に、第10図(d)の端子65bに曲線32aの電機信号が入力
されるので、トランジスタ69a,69bが導通し、又トラン
ジスタ41aも導通するので、電機子コイル61bの正方向の
通電が行なわれ、そのイダクタンスにより、点線37bの
ように増大する。矢印38bの区間即ち励磁電流の減少と
増大が行なわれている区間は、オペアンプ40aの出力が
ローレベルなので、トランジスタ41aは導通している。
点線39a,39b,…は励磁電流を示すもので、コンデンサ
47aとオペアンプ40aのチヨッパ作用により、そのピーク
値は、基準電圧端子40の電圧により設定された値となっ
ている。
曲線32aの末端部の点線で示す励磁電流の急減少と急
速な増大は、矢印38bの区間と全く同様に、トランジス
タ41aが導通することにより制御されている。
その後の端子65c電気信号曲線33aの入力による電機子
コイル61cの正方向の通電も同様に行なわれる。
第10図(d)の端子65d,65e,65fより、前述したよう
に、電気信号曲線34a,35a,36aが順次に入力され、対応
して、トランジスタが導通し、電機子コイル61c,61a,61
bが逆方向に順次に通電される。曲線36a,34a,35aの境界
では、各電機子コイルの電流の減少と増大は点線で示す
ように行なわれ、この区間は、オペアンプ40bのローレ
ベルの出力が得られて、トランジスタ41bは導通してい
る。
従って、上記した減少と増大は急速に行なわれる。こ
れ等の中間では、チヨッパ作用が行なわれ、励磁電流は
基準電圧端子40の電圧により設定された値に保持される
ことは、電機子のコイルの正方向の通電の場合と全く同
様に行なわれるものである。
各電機子コイルの正方向の通電をA相の同相の通電モ
ードと呼称し、逆方向の通電をB相の同相の通電モード
と呼称する。A相の通電モードの出力トルクは、第10図
(a)の曲線44として、B相の通電モードは点線曲線45
として示されている。曲線46,46aについて前述したよう
に、通電巾が120度なので効率が上昇する。
第7図(d)の抵抗66b,66d,66fは、A相の通電モー
ドのときの各電機子コイルの励磁電流の検出抵抗とな
り、抵抗66a,66c,66eはB相の通電モードのときの各電
機子コイルの励磁電流の検出抵抗となるものである。
作用効果は、前述したリラクタンス型の電動機の場に
相似したものとなる。
端子2aの印加電圧を上昇すると、第5図(b)の矢印
38bの区間を小さくできるので、高速高トルクの電動機
が得られる効果がある。又出力トルクは、第10図(d)
の基準電圧端子40の電圧により自由に独立に制御できる
効果がある。
端子2bの電圧に、大きいリプル電圧があっても、出力
トルクに影響を与えないので、第1図(a)の整流回路
を簡素化し、小型廉価に作ることができる効果がある。
チヨッパ回路によるチヨッパ周波数は、コンデンサ47a,
47bの時定数が関与するので、電気ノイズの発生が少な
く、安定性が得られる効果がある。
直流電動機は、リラクタンス型の電動機のように、電
機子コイルのインダクタンスが大きくないので、高速と
することが容易である。しかし更に高速とし、反トルク
の混入とすることなく、効率良く使用する為に第7図
(d)の回路が使用されるものである。更に高速例えば
6万回毎分以上のものとするには、第7図(c)の回路
のように、端子2bより更に高い電圧の端子2aの電源を併
用し、トランジスタ56a,56b,F回路58a,58b,コンデンサ5
7a,57b,ブロック回路G,G−1を第10図(d)の回路に、
同様な手段により付加することにより目的が達成され
る。
〔効果〕
第1の効果として、単相交流の場合には、第1図のコ
ンデンサ(平滑用)3a,3bの容量が、従来の技術に比較
して小容量のものでよい。
第2の効果として、3相交流を電源とする場合には、
平滑用のコンデンサ3が更に著しく小さくなるので電源
が簡素化される。
第3の効果として、電機子コイルをA相とB相に分割
して処理することにより、通電制御回路が簡素化され、
小型、廉価となる。特に、高速誘導機(エアコンに使用
されている)のインバータに比較して上記した効果は著
しい。
第4の効果として、基準正電圧端子40の電圧を変更す
ることにより、出力トルクが変更でき、印加電圧2bを高
くすることにより、対応して高速度高トルクとすること
ができる。特に低速運転しか考えられなかったリラクタ
ンス型電動機の場合に有効な技術となり、その大きい欠
点が除去される。
以上の効果は、大きい出力、例えば100ワット以上の
入力の直流電動機の直流電源を構成する場合にも同じく
有効な手段となるものである。かかる場合に、電源の構
成が簡素化され、電源交流を整流する為のダイオードブ
リッジ1個のみを付加すればよいので、慣用されている
コンバータに比較して著しく小型廉価に生産することが
できる効果がある。
更に、第7図(b)(c)に示す高電圧端子2aを付加
することにより、上述した高速高トルクの性能は著しく
良好となる。
第5の効果として、リラクタンス型の電動機の場合
に、第1図(b)に示すトルク曲線となり、従来のチヨ
ッパ回路によると、曲線15aと15bの区間で、電機子コイ
ルのインダクタンスに大きい差があるので、チヨッパ周
波数に著しい差があり、励磁電流の制御が困難となる。
本発明装置によると、この困難が除去される。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)は、本発明装置に使用される整流回路図、
第1図(b)は、リラクタンス型の電動機の励磁電流と
出力トルクのグラフ、第2図は、3相リラクタンス型の
電動機の構成の説明図、第3図は、同じく3相と2相の
電動機の回転子、電機子、磁極、電機子コイルの展開
図、第4図は、コイルより位置検知信号を得る電気回路
図、第5図は、位置検知信号曲線と励磁電流のタイムチ
ヤート、第6図と第7図は、それぞれ電機子コイルの通
電制御回路図、第8図は、3相直流電動機のマグネット
回転子と電機子コイルの展開図、第9図は、同じくその
位置検知信号を得るブロック回路図、第10図は、第7図
の回路の各部の電気信号のタイムチヤートをそれぞれ示
す。 6……交流電源、4a,4b……全波整流回路、15a,15b……
出力トルク曲線、16……電機子、16a,16b,…,16f……磁
極、1……回転子、1a,1c,…,1g……突極、5……回転
軸、17a,17b,…,17f……電機子コイル、10a,10b,10c,10
d,10e……コイル、10……発振器、14a,14b……コイル10
b,10cより位置検知信号を得るブロック回路、2a,2b,2c
……電源正負極、8,8a,8b,……磁極と電機子、58a,58b,
58c,58d……電機子コイル、20a,20b,…,20f,68a,68b,
…,69a,69b,……トランジスタ、40a,40b,50,……オペア
ンプ、41a,41b,48a,48b,56a,56b……トランジスタ、40
……基準電圧端子、D,E,F,C,K……電機子コイルの通電
制御の為のブロック回路、55,58a,58b……フリップフロ
ップ回路、54……オア回路、53a,53b,53c……微分回
路、G,G−1……ブロック回路、62a,62b,62c……ホール
素子、61a,61b,61c……電機子コイル、60,60a,60b……
マグネット回転子、18,H……位置検知信号を得るブロッ
ク回路、25a,25b,…,26a,26b,…,27a,27b,…,28a,28b,
…,29a,29b,…,30a,30b,…,31a,31b,…,32a,32b,…,33
a,33b,…,34a,34b,…,35a,35b,…,36a,36b,…,70a,70b,
…,71a,71b,…,72a,72b,…,73a,73b,…,74a,74b,…,75
a,75b,…,76a,76b,…,77a,77b,…,78a,78b,…,82a,82b
…,83a,83b,…,84a,84b,…,85a,85b,……位置検知信号
曲線、42,42a,44,45,80a,80b,…,81a,81b……トルク曲
線、46,46a,23a,23b,…,24a,24b,…,37a,37b,…,39a,39
b,……励磁電流曲線。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数相のリラクタンス型を含む直流電動機
    において、時間的に重畳しない位置検知信号の配設され
    た電気信号により、電機子コイルに直列に接続されたト
    ランジスタを付勢して、順次に通電される電機子コイル
    により、1方向の出力トルクを発生せしめる通電制御回
    路と、前記した位置検知信号群を同相の位置検知信号と
    呼称し、前記した電機子コイル群を同相の電機子コイル
    と呼称したときに、それぞれの同相の電機子コイルの通
    電制御を行なう通電制御回路に対して、半導体スイッチ
    ング素子を介して供電する直流電源と、該通電制御回路
    と半導体スイッチング素子との接続点及び直流電源の1
    端子間に挿入されたコンデンサと、同相の電機子コイル
    の通電励磁電流をそれぞれ検出して、通電励磁電流が設
    定値を越えたときから、所定値まで減少したときの区間
    だけ検出信号を発生する電気回路と、該検出信号によ
    り、対応する同相の半導体スイッチング素子を不導通に
    保持して、チヨッパ作用を行なう電気回路と、同相の位
    置検知信号のそれぞれの末端において、対応する電機子
    コイルの通電が断たれたときに、電機子コイルに蓄積さ
    れた磁気エネルギを、前記したトランジスタに並置され
    たダイオードを介して、直流電源により充電されている
    前記したコンデンサを充電するように還流して急速に消
    滅せしめる電気回路と、前記した磁気エネルギの消滅時
    間及び位置検知信号の始端の通電励磁電流が設定値まで
    立上る時間のそれぞれによる反トルクと減トルクを極少
    とするに充分な高電圧の前記した直流電源とより構成さ
    れたことを特徴とする高速電動機。
  2. 【請求項2】複数相のリラクタンス型を含む直流電動機
    において、時間的に重畳しない位置検知信号の配設され
    た電気信号により、電機子コイルに直列に接続されたト
    ランジスタを付勢して、順次に通電される電機子コイル
    により、1方向の出力トルクを発生せしめる通電制御回
    路と、前記した位置検知信号群を同相の位置検知信号と
    呼称し、前記した電機子コイル群を同相の電機子コイル
    と呼称したときに、それぞれの同相の電機子コイルの通
    電制御を行なう通電制御回路に対して、第1の半導体ス
    イッチング素子を介して供電する直流電源と、第1の半
    導体スイッチング素子と対応する同相の通電制御回路の
    間に挿入された逆流防止用のダイオードと、該ダイオー
    ドに接続された同相の通電制御回路の接続点と前記した
    直流電源より電圧の高い直流電源間に挿入された第2の
    半導体スイッチング素子と、前記したダイオードの入力
    側と前記した直流電源の1端子間に挿入された第1のコ
    ンデンサと、第2の半導体スイッチング素子と対応する
    同相の通電制御回路の接続点と前記した電圧の高い直流
    電源の1端子間に挿入された第2のコンデンサと、同相
    の位置検知信号のそれぞれの末端より、次の位置検知信
    号により通電励磁電流が増大して設定値となるまでの区
    間のみを、対応する第2の半導体スイッチング素子を導
    通状態に保持する電気回路と、同相の電機子コイルの通
    電励磁電流をそれぞれ検出して、通電励磁電流が設定値
    を越えたときから、所定値まで減少したときの区間だけ
    検出信号を発生する電気回路と、該検出信号により、対
    応する同相の第1の半導体スイッチング素子を不導通に
    保持してチヨッパ作用を行なう電気回路と、同相の位置
    検知信号のそれぞれの末端において、対応する電機子コ
    イルの通電が断たれたときに、電機子コイルに蓄積され
    た磁気エネルギを、前記したトランジスタに並置された
    ダイオードを介して、前記した電圧の高い直流電源によ
    り充電されている第2のコンデンサを充電するように環
    流して急速に消滅せしめる電気回路と、前記した磁気エ
    ネルギの消滅時間及び位置検知信号の始端の通電励磁電
    流が設定値まで立上る時間のそれぞれによる反トルクと
    減トルクを極少とするに充分な高電圧の前記した電圧の
    高い直流電源とより構成されたことを特徴とする高速電
    動機。
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DE69227891T2 (de) * 1991-10-30 1999-05-12 Sekoh Giken Kk Hochgeschwindigkeitsmotor

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JPH02193590A (ja) 1990-07-31

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