JPH0744839A - ヘッド駆動装置 - Google Patents

ヘッド駆動装置

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JPH0744839A
JPH0744839A JP18998093A JP18998093A JPH0744839A JP H0744839 A JPH0744839 A JP H0744839A JP 18998093 A JP18998093 A JP 18998093A JP 18998093 A JP18998093 A JP 18998093A JP H0744839 A JPH0744839 A JP H0744839A
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piezo actuator
output
head
deviation
displacement amount
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JP18998093A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Mitani
浩 三谷
Tadashi Kunihira
宰司 國平
Yoshifumi Yanagawa
良文 柳川
Masahiro Motosugi
昌広 本杉
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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  • Adjustment Of The Magnetic Head Position Track Following On Tapes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ピエゾアクチュエータを用いたヘッド駆動装
置での指令信号に対する応答特性を改善する。 【構成】 ピエゾアクチュエータ101は、駆動アンプ102
の出力する駆動電圧によって変位を発生させ、ヘッドを
目的の位置に位置決めする。ピエゾアクチュエータ101
の変位量は歪みセンサ103で検出される。非線形性補償
器104は、ピエゾアクチュエータ101の電圧−変位特性の
非線形性を補償する。速度オブザーバ105は、非線形性
補償器104の入力信号と歪みセンサ103の出力信号から、
ピエゾアクチュエータ101の速度情報を推定する。駆動
装置への指令信号は入力端106から与えられ、差動アン
プ107では指令信号と歪みセンサ103の出力から偏差信号
を発生する。偏差補償器108は偏差信号を積分し制御信
号に変換する。加算アンプ109では、前記制御信号と前
記推定速度信号を加算し、非線形性補償器104の入力に
加える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ピエゾアクチュエータ
による可動のヘッドを持ち、ダイナミックトラッキング
機能を有するヘッド駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ピエゾアクチュエータは小型で効率がよ
いため、ダイナミックトラッキング用のヘッドアクチュ
エータとして広く利用されている。しかし、ピエゾアク
チュエータは内部損失が極めて小さいため、鋭い共振特
性を有するという特徴がある。図10はピエゾアクチュ
エータの印加電圧の周波数と振幅(変位量)の関係を示
したものである。
【0003】ピエゾアクチュエータの共振周波数ωo付
近では、低い周波数領域の10倍を越える共振ピークが
あり、わずかな印加電圧でも大きな変位を生じる。この
ピエゾアクチュエータに、ダイナミックトラッキング動
作に必要なノコギリ波状の指令信号を与えたときの応答
波形を図11に示す。1101は指令信号波形であり、1102
がピエゾアクチュエータの応答波形である。応答波形に
はピエゾアクチュエータの共振周波数ωo付近の不要な
振動が重畳しており、このままでは正しくダイナミック
トラッキングの動作をさせることはできない。
【0004】そこで、従来のヘッド駆動装置では図12
のような構成をとっていた。すなわち、ピエゾアクチュ
エータ1201の変位量は変位量検出手段1202によって検出
され、偏差検出手段1203によって、外部からの指令信号
との偏差が偏差信号として検出される。偏差補償手段12
04ではこの偏差信号をもとに制御量を出力する。偏差補
償手段1204と駆動手段1205の間にはノッチフィルタ1206
を挿入する。ノッチフィルタの特性は、ある周波数付近
の信号成分を除去するもので、ここではピエゾアクチュ
エータ1201の共振周波数にその除去周波数を一致させ
る。これにより、ピエゾアクチュエータ1201にその共振
周波数付近の信号が加わることがなく、図11の1102の
ような不要な振動が重畳した応答波形となることを防ぐ
ことができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記の従
来の構成では、次のような問題点がある。
【0006】一つは、図12のノッチフィルタ1206によ
って、ヘッド駆動装置全体の周波数特性が制限されてし
まうことである。これは、ノッチフィルタが偏差補償手
段1204の出力する制御量のうち、ピエゾアクチュエータ
1201の共振周波数付近の成分は無条件に除去してしまう
ことからも容易に理解することができるように、ヘッド
駆動装置としての周波数特性の上限はノッチフィルタの
信号除去周波数の下限以下に制限される。
【0007】もう一つの問題点は、ピエゾアクチュエー
タの共振周波数が変動した場合、ノッチフィルタの除去
周波数もそれに応じて調整しなければならないことであ
る。ピエゾアクチュエータの共振周波数は個々にばらつ
きを持ち、さらに時間とともにずれていく可能性があ
る。ピエゾアクチュエータの共振特性は鋭いので、その
共振周波数がノッチフィルタが除去する周波数とずれを
生じると、ノッチフィルタの効果がなくなってしまう。
このため調整は難しく、性能的な妥協をせざるを得なか
った。
【0008】本発明は上記従来の問題点を解決するもの
で、ヘッド駆動装置の性能向上の阻害要因となっていた
ノッチフィルタを不要とし、従来に比べてヘッド駆動装
置としての周波数特性を改善できるヘッド駆動装置を提
供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明の駆動装置は、アクチュエータの非線形性を補
償する非線形性補償手段と、アクチュエータの駆動信号
に対応した信号とアクチュエータの変位量に対応した信
号からアクチュエータの速度情報を推定する推定手段
と、偏差補償手段の出力と推定手段の出力を合成する合
成手段と、その出力抵抗とピエゾアクチュエータのキャ
パシタンスとで構成される低域通過フィルタのカットオ
フ周波数をピエゾアクチュエータの共振周波数の2倍以
上の周波数に設定できる駆動手段とを備えている。
【0010】
【作用】この構成によって、本発明のヘッド駆動装置は
推定手段の出力するピエゾアクチュエータの推定速度情
報をフィードバックすることで、ピエゾアチュエータが
有する鋭い共振特性をダンピングすることが可能とな
り、共振特性を避けるために必要であったノッチフィル
タを不要とすることができる。これにより、ヘッド駆動
装置としての周波数特性を改善することができる。
【0011】さらに、偏差補償手段の出力と推定手段の
出力を合成して駆動手段への入力とする際、ヘッド駆動
装置への指令信号からピエゾアクチュエータの変位まで
の伝達関数を略々ベッセル型の低域通過フィルタの極配
置とすることで、指令信号に対する応答特性を改善する
ことができる。また、その出力抵抗に特徴のある駆動手
段と非線形性補償手段の作用により、精度の高い推定速
度情報を得ることができる。
【0012】
【実施例】以下、図を参照しながら、本発明の実施例に
ついて説明する。
【0013】図1は本発明の一実施例におけるヘッド駆
動装置の構成を示すブロック図である。図1において、
101はピエゾアクチュエータであって、駆動手段である
駆動アンプ102の出力する駆動電圧によって変位を発生
させ、ヘッドを目的の位置に位置決めする。ピエゾアク
チュエータ101の変位量は、変位量検出手段である歪み
センサ103で検出される。104は非線形性補償器であり、
ピエゾアクチュエータ101の電圧−変位特性の非線形性
を補償する。
【0014】推定手段である速度オブザーバ105は、非
線形性補償器104の入力信号と歪みセンサ103の出力信号
から、ピエゾアクチュエータ101の速度情報を推定す
る。駆動装置への指令信号は入力端106から与えられ、
偏差検出手段である差動アンプ107では指令信号と歪み
センサ103の出力する変位信号から偏差信号を発生す
る。偏差補償手段である偏差補償器108は積分器から構
成され、偏差信号を積分し制御信号に変換する。合成手
段である加算アンプ109では、偏差補償器108の出力する
制御信号と速度オブザーバ105の出力する推定速度信号
を加算し、非線形性補償器104の入力に加える。図1か
らわかるように、本発明のヘッド駆動装置には2つのフ
ィードバックループが存在する。
【0015】まず内側の、駆動アンプ102、ピエゾアク
チュエータ101、歪みセンサ103、速度オブザーバ105、
加算アンプ109、非線形性補償器104で構成されるフィー
ドバックループは、速度オブザーバ105で推定した速度
情報をフィードバックすることでピエゾアクチュエータ
101の共振特性をダンピングする。ピエゾアクチュエー
タ101単独の伝達特性は、
【0016】
【数1】
【0017】と現すことができる。分母多項式のsの1
次の係数が他の項より小さいため、周波数が共振周波数
ωoに近づくと急激に分母が小さくなり、全体のゲイン
が急激に大きくなる。すなわち鋭い共振特性を示す。こ
こで、ピエゾアクチュエータ101の速度を検出し、その
入力にフィードバックするとその伝達特性は、
【0018】
【数2】
【0019】となる。ここで、Kvはフィードバックゲ
インである。Kvを大きくすることによって、分母多項
式のsの1次の係数を大きくすることができるので、周
波数がωoに近づいても、急激にゲインが大きくなるこ
とを防ぐことができる。すなわち、速度情報をフィード
バックすることで鋭い共振特性をダンピングすることが
できる。
【0020】図3はピエゾアクチュエータ101の電圧−
変位特性である。ピエゾアクチュエータは小振幅領域で
は線形な特性を示すが、大振幅領域では機械的変形が大
きいため、図3のように非線形な特性を示す。等価的に
大振幅領域では小振幅領域よりゲインが大きくなってい
る。このように、ピエゾアクチュエータへの印加電圧に
よって電圧−変位特性が変わると、制御系の設計が煩雑
になると共に特性変化を許容するため性能的な妥協を強
いられる。そこで、駆動アンプ102の前に非線形性補償
器104を挿入することによって、制御系からみたピエゾ
アクチュエータの線形化を行う。
【0021】図4はオペアンプ401を用いた非線形性補
償器の例である。小振幅領域では逆方向に並列接続した
ダイオード402は非導通状態にあるので、このときのゲ
インは入力抵抗403と帰還抵抗404の比で決まる。大振幅
領域ではダイオード402が導通状態となり、帰還抵抗は4
04と405の並列抵抗となることで帰還抵抗の値が小さく
なるため、大振幅領域ではゲインが小振幅領域に比べて
減少する。これをピエゾアクチュエータ101の特性と組
み合わせると、非線形性補償器104の入力信号からピエ
ゾアクチュエータ101の変位までの入出力特性が線形化
される。このように線形化されることで、ピエゾアクチ
ュエータ101本来の非線形性を考慮することなく、制御
系の設計を行うことができる。
【0022】図6は、前述の内側のフィードバックルー
プで重要な役割を果たす速度オブザーバ105の構成を示
すブロック図である。入力端601には非線形性補償器104
への入力信号が、入力端602には歪みセンサ103によって
検出されたピエゾアクチュエータ101の変位量信号が加
えられる。まず、差動アンプ603によってこれらは合成
され、1次の低域通過フィルタ604に与えられる。低域
通過フィルタ604の出力は加算アンプ605で再び変位量信
号と加算され、アンプ606でKv倍されて速度オブザーバ
105の出力となる。
【0023】図7は速度オブザーバ105の動作を理解し
易くするために、図6の2つの合流点を1つにまとめて
書き直したものである。入力端701に加えられた非線形
性補償器104の入力信号は、1次の低域通過フィルタ704
に入力される。1次の低域通過フィルタ704は、その遮
断周波数ωより上の周波数で積分特性を示す。非線形性
補償器104の入力信号はピエゾアクチュエータ101の発生
力に対応しており、さらに発生力は加速度に対応してい
る。従って、低域通過フィルタ704の出力には、ωより
上の周波数域においてピエゾアクチュエータ101の速度
情報が得られることになる。一方、入力端702に加えら
れた歪みセンサ103からの変位量信号は、1次の高域通
過フィルタ707に加えられる。1次の高域通過フィルタ7
07はその遮断周波数ωより下の周波数において微分特性
を示す。従って、高域通過フィルタ707の出力には、ω
より下の周波数においてピエゾアクチュエータ101の速
度情報が得られることになる。加算アンプ705では、低
域通過フィルタ704の出力と高域通過フィルタ707の出力
を加算することによって、全周波数域にわたってピエゾ
アクチュエータ101の速度情報を得ることができる。
【0024】ここで注意しなければならないのは、低域
通過フィルタ704では、因果関係でいうところの、原因
であるピエゾアクチュエータ101の発生力から、結果で
ある速度情報を推定する。ピエゾアクチュエータ101の
速度を決める要素は発生力だけではなく、外部から加わ
る力も存在する。また構造的な原因によって、発生力が
加速度と1対1に対応しない条件も有り得る。一方、高
域通過フィルタ707では、因果関係でいうところの、結
果である変位量から、原因である速度情報を推定してい
る。この関係は1対1であり、他の要因が入る余地はな
い。従って、速度情報の推定量としては高域通過フィル
タから得られる情報の方が信頼性が高い。ωは速度情報
を低域通過フィルタ704、高域通過フィルタ707のいずれ
から取り出すかを切り替える周波数であり、速度オブザ
ーバの極周波数と呼ばれるパラメータである。速度情報
の精度を高めるには、極周波数ωはできるだけ高い方が
望ましい。少なくともピエゾアクチュエータ101の共振
周波数ωoより高くなければならないが、実験によれば
極周波数ωはピエゾアクチュエータ101の共振周波数の
2倍以上の値とする必要があることが確認された。
【0025】次に、図1の外側のフィードバックルー
プ、すなわち駆動アンプ102、ピエゾアクチュエータ10
1、歪みセンサ103、差動アンプ107、偏差補償器108、加
算アンプ109、非線形性補償器104で構成されるフィード
バックループについて説明する。このフィードバックル
ープは、外部から与えられるヘッド駆動装置への指令信
号に応じてピエゾアクチュエータ101を目的の位置へ位
置決めを行う。
【0026】外側のフィードバックループからみて、内
側のフィードバックループは2次遅れ系であり、これに
1次の積分要素である偏差補償器108を前置し、閉ルー
プとすることで3次系となる。ここに現れる3つの極
は、内側のループの速度オブザーバ105のゲインと偏差
補償器108のゲインによってその極配置を設定すること
ができる。極配置には、最大振幅平坦特性として知られ
るバターワース低域通過フィルタの極配置、位相特性の
平坦なベッセル低域通過フィルタの極配置などがある。
一般の制御系では、同じ条件のもとでより制御帯域を広
く取れるバターワース低域通過フィルタの極配置が取ら
れることが多い。しかし、本発明のヘッド駆動装置で
は、ベッセル低域通過フィルタの極配置に略々一致する
極配置となるよう、速度オブザーバ105、偏差補償器108
のゲインを設定している。これはヘッド駆動装置に与え
られる指令信号の特徴によるものである。
【0027】ヘッド駆動装置には、図8の801のような
のこぎり波状の指令信号が与えられる。この指令信号に
対してバターワース低域通過フィルタの極配置にした場
合の応答特性は802のようになる。オーバーシュートを
生じ整定時間が長い。指令波形の形状の再現性も必ずし
も良好ではない。これに対して、803は極配置をベッセ
ル低域通過フィルタとした場合の応答波形である。全体
としての応答時間遅れはバターワース低域通過フィルタ
に比べて大きいものの、オーバーシュートがなく整定時
間も短い。また、指令信号に対する波形の再現性も良好
である。このように極配置されたヘッド駆動装置は、従
来のノッチフィルタを使用したヘッド駆動装置に比べて
同一のアクチュエータでありながら、2倍以上の制御帯
域を得ることができる。
【0028】図9は、駆動手段である駆動アンプ102の
説明のための等価回路図である。駆動アンプ102には出
力抵抗が存在するが、これを等価回路で表現すると、出
力抵抗が0の理想的なアンプ902の出力に出力抵抗903が
直列に挿入されたものと見ることができる。この状態
で、負荷であるピエゾアクチュエータ101を駆動するこ
とになる。ピエゾアクチュエータ101は、電気的に見る
と誘電体を電極で挟んだコンデンサと同じ構造であるた
め比較的大きなキャパシタンスを持っている。このピエ
ゾアクチュエータ101のキャパシタンス906と駆動アンプ
の出力抵抗903は1次の低域通過フィルタ907を構成す
る。この低域通過フィルタの存在は速度オブザーバ105
での速度推定の精度を低下させる。それは速度オブザー
バ105は入力される2点間の伝達特性、すなわち非線形
性補償器104から、駆動アンプ102、ピエゾアクチュエー
タ101を経て歪みセンサ103までの伝達特性が2次系であ
ることを仮定して構成されているためである。新たな低
域通過フィルタ907の存在はこの仮定に違いを生じ、推
定速度情報の精度低下につながる。また、この低域通過
フィルタ907は、内側のフィードバックループに挿入さ
れることになるので、その位相特性によってフィードバ
ックループの位相余裕を減少させ、安定性を阻害する要
因になる。このため本発明のヘッド駆動装置において
は、駆動アンプの出力抵抗903とピエゾアクチュエータ1
01のキャパシタンス906とで構成される低域通過フィル
タの、カットオフ周波数を少なくともピエゾアクチュエ
ータ101の共振周波数の2倍以上の周波数に設定してい
る。
【0029】図2は、本発明の一実施例におけるヘッド
駆動装置の別の構成例を示すブロック図である。図1と
の相違点は非線形性補償手段104に関する部分である。
図1の実施例においては、非線形性補償手段104はその
入力信号の大きさによって、伝達特性を変化させること
でピエゾアクチュエータ101の非線形性を補償した。図
2の実施例では、非線形補償手段104は歪みセンサ103の
出力する変位量信号に応じてその伝達特性を変化させる
ことで、ピエゾアクチュエータの非線形性を補償する。
【0030】図5は、図2の実施例における非線形性補
償器104の具体的な構成を示すブロック図である。変位
量信号は入力端501に入力され、絶対値アンプ502で絶対
値化される。その出力は差動アンプ503で基準値をあた
える電圧源504から減算される。差動アンプ503の出力
は、ピエゾアクチュエータ101の振幅が0で最大とな
り、振幅が大きくなるにつれ減少する。合成手段109の
出力信号は入力端506に与えられ、ゲインコントロール
アンプ507に入力される。ゲインコントロールアンプ507
は差動アンプ503の出力信号に応じてそのゲインが制御
され、差動アンプ503の出力信号が大きいとゲインが高
く、小さいとゲインが低くなる。従って、ピエゾアクチ
ュエータ101の振幅が小さいときはゲインが高く、振幅
が大きくなるにつれてゲインが低くなる。ゲインコント
ロールアンプ507の出力は出力端508を経て駆動アンプ10
2に伝えられる。これにより、ピエゾアクチュエータ101
の非線形性は図1の実施例と同様に補償されることとな
る。図5に示す非線形性補償器104の利点としては、絶
対値アンプ502の動作原点を移動させることでピエゾア
クチュエータ101のヒステリシスに対応できることであ
る。ヒステリシスが大きくない場合には図4の構成の非
線形性補償器で十分である。
【0031】
【発明の効果】以上のように、本発明のヘッド駆動手段
は、アクチュエータの速度情報を推定する推定手段と、
偏差補償手段の出力と推定手段の出力を合成し駆動手段
への入力とする合成手段とを備えることにより、制御帯
域を大幅に制限し、調整の煩雑なノッチフィルタを使う
ことなくアクチュエータの鋭い共振特性の影響を抑える
ことができる。さらに推定手段と偏差補償手段のゲイン
設定を適切に選ぶことでベッセル低域通過フィルタの極
配置とすることによりヘッド駆動装置特有ののこぎり波
状の指令信号に対して優れた応答特性を得ることができ
る。またアクチュエータの非線形性を駆動アンプの前段
に備えた非線形性補償手段によって線形化するととも
に、駆動アンプの出力抵抗を適切に設定することにより
簡単な構造で精度の高い速度推定を可能とすることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例のヘッド駆動装置のブロック図
【図2】本発明の実施例のヘッド駆動装置のブロック図
【図3】ピエゾアクチュエータの入出力特性図
【図4】非線形性補償器の構成例を示す回路図
【図5】非線形性補償器の構成例を示すブロック図
【図6】速度オブザーバの原理説明図
【図7】速度オブザーバの原理説明図
【図8】ヘッド駆動装置ののこぎり波状の指令信号に対
する応答波形図
【図9】駆動アンプの等価回路図
【図10】ピエゾアクチュエータの伝達特性図
【図11】ピエゾアクチュエータののこぎり波状の指令
信号に対する応答波形図
【図12】従来のヘッド駆動装置の構成を示すブロック
【符号の説明】
101 ピエゾアクチュエータ 102 駆動アンプ 103 歪みセンサ 104 非線形性補償器 105 速度オブザーバ 108 偏差補償器
フロントページの続き (72)発明者 本杉 昌広 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁気録再生装置におけるダイナミックトラ
    ッキングに供される装置であって、磁気ヘッドを駆動す
    るヘッドアクチュエータ手段と、前記へッドアクチュエ
    ータ手段の変位特性の非線形性を補償する非線形性補償
    手段と、前記ヘッドアクチュエータ手段の変位量を検出
    する変位量検出手段と、前記変位量検出手段の出力に応
    じて前記ヘッドアクチュエータ手段の位置決めを行なう
    制御手段とを備えることを特徴とするヘッド駆動装置。
  2. 【請求項2】磁気録再生装置におけるダイナミックトラ
    ッキングに供される装置であって、磁気ヘッドを駆動す
    るピエゾアクチュエータと、前記ピエゾアクチュエータ
    に印加する駆動電圧を発生する駆動手段と、前記駆動手
    段への入力信号を与える非線形性補償手段と、前記ピエ
    ゾアクチュエータの変位量を検出する変位量検出手段
    と、ヘッド位置指令信号と前記変位量検出手段の出力す
    る変位量信号の偏差を出力する偏差検出手段と、前記偏
    差検出手段の出力を受けて制御量を出力する偏差補償手
    段と、前記変位量検出手段の出力と前記非線形性補償手
    段への入力から前記ピエゾアクチュエータの速度情報を
    推定する推定手段と、前記偏差補償手段の出力と前記推
    定手段の出力を合成し、前記非線形性補償手段への入力
    とする合成手段とを備えてなることを特徴とするヘッド
    駆動装置。
  3. 【請求項3】磁気録再生装置におけるダイナミックトラ
    ッキングに供される装置であって、磁気ヘッドを駆動す
    るピエゾアクチュエータと、前記ピエゾアクチュエータ
    に印加する駆動電圧を発生する駆動手段と、前記ピエゾ
    アクチュエータの変位量を検出する変位量検出手段と、
    前記変位量検出手段の出力する変位量信号に応じてその
    入出力特性を変化させ前記駆動手段への入力信号を与え
    る非線形性補償手段と、ヘッド位置指令信号と前記変位
    量検出手段の出力する変位量信号の偏差を出力する偏差
    検出手段と、前記偏差検出手段の出力を受け制御量を出
    力する偏差補償手段と、前記変位量検出手段の出力と前
    記非線形性補償手段への入力から前記ピエゾアクチュエ
    ータの速度情報を推定する推定手段と、前記偏差補償手
    段の出力と前記推定手段の出力を合成し前記非線形性補
    償手段への入力とする合成手段とを備えてなることを特
    徴とするヘッド駆動装置。
  4. 【請求項4】駆動手段は、その出力抵抗とピエゾアクチ
    ュエータのキャパシタンスで構成される低域通過フィル
    タのカットオフ周波数を、ピエゾアクチュエータの共振
    周波数の2倍以上に設定することを特徴とする請求項1
    または請求項2記載のヘッド駆動装置。
  5. 【請求項5】推定手段は、その極周波数をピエゾアクチ
    ュエータの共振周波数の2倍以上に設定することを特徴
    とする請求項1または請求項2記載のヘッド駆動装置。
  6. 【請求項6】ヘッド駆動装置への指令信号からピエゾア
    クチュエータの変位までの伝達特性が、略々ベッセル低
    域通過フィルタの極配置に一致することを特徴とする請
    求項1または請求項2記載のヘッド駆動装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100319520B1 (ko) * 1997-12-17 2002-02-19 이형도 픽업 엑츄에이터의 미세 요철 패턴 인식 및 판독구조
JP2010025923A (ja) * 2008-06-19 2010-02-04 Saitama Prefecture 動的粘弾性測定装置

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