JPH0744658U - ゴルフ練習台の足場傾斜装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 実際のゴルフ場の地形に対応させた状態で充
分なゴルフ練習をすることができるゴルフ練習の足場装
置を提供すること。 【構成】 所定の方向、例えば、ゴルフボールの飛行方
向（ｙ軸方向）及びこのゴルフボールの飛行方向と直交
する方向（ｘ軸方向）のうち、少なくとも一方の方向に
対して足場１３を任意の角度で傾斜させる手段（モータ
１７，２１、 ギヤ列１６，２０、回動支軸１４，１
８）を備えている。ｘ軸回動基板１２及びｙ軸回動基板
１３を各々傾斜させることによって任意の方向に任意の
角度で足場傾斜装置が傾斜し、ゴルフボールに対応した
状態が実現される。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はゴルフ練習台の足場傾斜装置に係り、特にゴルフコースの地形に対応 させて練習するのに好適なゴルフ練習台の足場傾斜装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

ゴルフ練習においては、プレーヤはあらかじめ定められた足場にクラブを構え て位置し、前方に配置されたゴルフボールを該クラブで打つようになっている。 。そして、ゴルフボールを打つ際の足場は、例えば、ゴムマット等が敷設され、 スリップ等をなくし、安定した状態で打球を行えるように配慮されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、従来におけるゴルフボール練習での練習は、数多くのゴルフボ ールを打つことにより打球に対するタイミングあるいはスイング等を会得するこ とが主として重要視されたものであり、実際のゴルフ場での地形に対応した状況 ではなく、只、平地であり、実践に対応していないものであった。

【０００４】 すなわち、実際のゴルフ場では、起伏による変化に富んだ足場が多いことから 、往々にして不自然な姿勢で打球を行わなければならないという事情がある。こ のため、従来のゴルフ練習場での打球練習は、実際のゴルフ場に充分対応し得な いという問題点が残されていた。

【０００５】 それ故、本考案はこのような事情に基づいてなされたものであり、その目的は 、実際のゴルフ場の地形に対応させた状態で充分なゴルフ練習を行うことができ るゴルフ練習の足場傾斜装置を提供することにある。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

このような目的を達成するために、本考案は基本的には、ゴルフ練習に際して 練習者が構える足場に、所定の方向及びこの方向と直交する方向のうち少なくと も一方の方向に対して任意の傾斜をもたせる手段を具備させるように構成したも のである。

【０００７】

【作用】

このように構成されたゴルフ練習台の足場傾斜装置によれば、所定の方向、例 えば、ゴルフボールの飛行方向あるいはこの飛行方向に直交する方向に対して任 意の角度で自由に傾斜させることができるようになる。このため、実際のゴルフ 場における起伏による変化に富んだ足場をゴルフ練習の場において容易に実現さ せることができるようになる。したがって、実際のゴルフ場の地形に対応させた 状態で充分なゴルフ練習をすることができるようになる。

【０００８】

【実施例】

以下、本考案によるゴルフ練習台の足場傾斜装置の一実施例を図面に基づいて 説明する。まず、図２は本考案によるゴルフ練習台の足場傾斜装置が適用される ゴルフ練習場を示した説明図である。同図において、足場傾斜装置１の上にプレ ーヤ２がクラブ３を構えて位置している。足場傾斜装置１は、外観上地表にゴム マット１０が配置されたものとなっているが、地表下において後述（図１におい て）する機構部が設置されたものとなっている。

【０００９】 そして、この足場傾斜装置１に位置したプレーヤ２の前方の地表面には人工芝 ４が配置され、この人工芝４の上にゴルフボール５が配置できるようになってい る。これにより、プレーヤ２は、ゴルフボール５を図中、ｙ軸方向へゴルフボー ル５を打球によって飛行させることができるようになっている。

【００１０】 なお、本実施例では、プレーヤ２がゴルフボール５を打球するに全く障害とな らない場所において、特に足場傾斜装置１の角度設定装置６が設けられている。

【００１１】 図１は、本考案による足場傾斜装置１の一実施例を示す斜視構成図である。同 図において、固定基板１１があり、この固定基板１１の上方に所定の間隔で離間 されたｘ軸回動基板１２が配置されている。そして、このｘ軸回動基板１２の上 方に所定の間隔で離間されたｙ軸回動基板１３が配置されている。

【００１２】 ここで、ｙ軸回動基板１３は、その上面に前述したゴムマット１０が敷設され 、図２で示したように地表から露呈されたものとなっている。

【００１３】 ｘ軸回動基板１２は、その中央にてｘ軸方向に一致づけられた回動支軸１４が 備えられ、この回動支軸１４は、固定基板１１に固定された軸受１５に軸支され ている。なお、図中では、回動支軸１４は、１個のみを示しているが、ｘ軸回動 基板１２の他方の辺側にも設けられ、同様に図示していない軸受によって軸支さ れたものとなっている。そして、回動支軸１４は複数のギヤからなるギヤ列１６ を介してモータ１７の駆動によって回動できるようになっている。

【００１４】 このことから、モータ１７を回転駆動させることにより、その回転がギヤ列１ ６によって減速され、回動支軸１４が回動することになる。回動支軸１４が回動 すれば、この回動支軸１４を固定するｘ軸回動基板１２は、図中矢印Ａ方向に回 動することになってｙ軸方向に傾斜することになる。このことは、同時にｘ軸回 動基板１２が支持しているｙ軸回動基板１３においても同様の傾斜がなされるこ とになる。

【００１５】 ｙ軸回動基板１３は、同様にその中央にてｙ軸方向に一致づけられた回動支軸 １８が備えられ、この回動支軸１８はｘ軸回動基板１２に固定された軸受１９に 軸支されている。そして、回動支軸１８はギヤからなるギヤ列２０を介してモー タ２１の駆動によって回動できるようになっている。

【００１６】 このことから、モータ２１に回転駆動させることによりその回転がギヤ列２０ によって減速され、回動支軸１８が回動することになる。回動支軸１８が回動す れば、この回動支軸１８を固定するｙ軸回動基板１３は、図中Ｂ方向に回動する ことによってｘ軸方向に傾斜することになる。

【００１７】 上述の説明では、それぞれのモータ１７あるいは２１を独立に駆動させた場合 に、ゴムマット１０を敷設するｙ軸回動基板１３がそれぞれｙ軸方向あるいはｘ 軸方向に傾斜するものであるが、各モータ１７及び２１を同時にあるいは後続さ せて駆動させることによって前記ｙ軸回動基板１３をＸ軸、ｙ軸方向のみならず 、それ以外の種々の方向に任意の角度で傾斜させることができる。

【００１８】 図３は、ゴムマット１０を敷設するｙ軸回動基板１３を任意の方向に、かつ任 意の角度で傾斜させるための角度設定装置６を説明する説明図である。

【００１９】 同図において、ボールの飛行方向（ｙ軸方向）に対する角度を示す表示部１と 、ボールの飛行方向と直交する方向（ｘ軸方向）に対する角度を示す表示部３２ とがある。これらの各表示部３１，３２は、例えば、液晶装置からなり、それぞ れ２桁の「日の字」型セグメントを配置した数字表示部となっている。

【００２０】 表示部３１の右側には、プッシュボタン式のスイッチ３３が配置され、このス イッチ３３を１回押すことにより傾き１°の表示がなされ、続けて５回押すこと により傾き５°の表示がなされるようになっている。表示３２の右側に配置され たスイッチ３４においても全く同様の構成となっている。

【００２１】 このようにして、スイッチ３３及び３４をそれぞれ押すことによりｘ軸、ｙ軸 の各方向に対する傾斜角度を設定することができるようになっている。

【００２２】 そして、このような角度を設定した後は、設定角度で前記ｘ軸回動基板１２及 びｙ軸回動基板１３に傾斜させるための駆動スイッチ３５を駆動できるようにな っている。

【００２３】 次に図４は角度設定装置６により角度を設定した後において、モータが駆動し て回動基板が設定角度まで傾斜するための駆動回路を示した図である。

【００２４】 なお、ボールの飛行方向と直交する方向における傾斜に関しては、ボールの飛 行方向における傾斜と全く同じであることから，ここではボールの飛行方向にお ける傾斜のみ説明する。

【００２５】 角度設定装置６によって設定された角度（ボールの飛行方向における傾斜角度 ）は、それに対応するデジタル信号として、電圧変換器４１に入力されるように なっている。この電圧変換器４１では、前記設定角度に対応する電圧に変換され 、比較器４２の一入力端子に印加されるようになっている。この比較器４２は他 の入力端子に印加されている電圧と一致がとられている場合に論理値が「１」の 信号が出力され、ドライバ４３を駆動するようになっている。

【００２６】 そして、このドライバ４３は前記スイッチ３５（オンになっている）を介して モータ１７を駆動するようになっている。このため、ｘ軸回動基板１２はギヤ列 １６を介して回動支軸１４の回動により傾斜し始めるようになる。

【００２７】 一方、前記モータ１７の回転数を、その所期値より計測するエンコーダ４４が あり、前記回転数、すなわちｘ軸回動基板１２の傾斜角度に対するデジタル信号 が電圧変換器４３に入力されるようになっている。

【００２８】 この電圧変換器４５では、ｘ軸回動基板１２の傾斜角度に対応する電圧に変換 され、前記比較器４２の他の入力端子に印加されるようになっている。そして、 この他方の入力端子における印加電圧がもう一方の入力端子の同じ電圧値になっ たとき（すなわち、ｘ軸回動基板１２の傾斜角度が設定角度になったとき）、比 較器４２からは、論理値が「０」の信号が出力され、ドライバ４３の駆動を停止 するようになっている。

【００２９】 なお、ｘ軸回動基板１２を設定角度にした後に、新たに別な設定角度に変更す る場合は、例えば、リセットスイッチ４６（図３には図示さていない）を動作さ せることによってリセット回路４７を作動させ、ｘ軸回動基板１２を元の状態に 戻すようにモータ１７を駆動させた後に行うようになっている。

【００３０】 以上説明したことから明らかなように、上述した実施例によるゴルフ練習台の 足場傾斜装置によれは、任意の方向に、かつ任意の角度で自由に傾斜させること ができるようになる。このため、実際のゴルフ場における起伏による変化に富ん だ足場をゴルフ練習の場において、容易に実現させることができる。したがって 、実際のゴルフ場の地形に対応させた状態で充分なゴルフ練習をすることができ る。

【００３１】 上述した実施例では、足場を任意の方向に自由に傾斜させることができるよう にしたものであるが、これに限定されず、所定の方向及びこれに直交する方向の いずれか一方、例えば、ゴルフボールの飛行方向（ｙ軸方向）あるいはこのゴル フボールの飛行方向と直交する方向（ｘ軸方向）のうちいずれか一方のみに傾斜 できるように構成してもよいことはいうまでもない。

【００３２】 また、本実施例では，ｘ軸回動基板１２あるいはｙ軸回動基板１３をいずれも モータからなる回転駆動機構によって傾斜させるようにしたものである。しかし 、図５に示すように油圧等によって駆動されるシリンダを用いて構成するように してもよいことはいうまでもない。

【００３３】 すなわち、同図において、ゴムマット１０が敷設される傾斜基板５０を、その 四隅に配置したシリンダ５１を介して固定基板５２に支持させた構成を採用する ものであり、各シリンダ５１内のピストンを移動させることにより、傾斜基板５ ０を任意の方向に、かつ任意の角度に傾斜させることができるようになっている 。

【００３４】 なお、図５においては、各シリンダ５１においての固定基板５１と傾斜基板５ ０に対するそれぞれの固定は、共に回動可能な支持となっており、傾斜された傾 斜基板５０に対するシリンダ５１の動きを円滑にできるように構成されている。

【００３５】 上述した実施例ではｙ軸回動基板１３及びｘ軸回動基板１２のみが傾斜できる 構成としたものである。しかし、これに限定されることはなく、図６に示すよう に、連結板６０を介してｙ軸回動基板１３と人工芝４を載置する人工芝載置板４ Ａとを一体に構成し、ｙ軸回動基板１３の傾斜にともなって人工芝載置板４Ａを 傾斜するようにしてもよい。

【００３６】 このようにした場合、実際のゴルフ場において比較的広い領域で傾斜を有する 傾斜面で打球をする場合に充分対応させた練習をすることができるという効果を 奏するようになる。そして、この場合、ゴルフボール５のボール載置具６１が常 に垂直に位置づけられるようにするため、ボール載置具６１を人工芝ボール載置 板４Ａに枢支する構成とすると共に垂下する方向にゴルフボール５よりも重い錘 ６２を取りつけるようにすることができる。図６に示す装置によって、ボール載 置具６１は足場傾斜装置１と一体となって動作すると共に常に垂直になり、ウッ ドの練習をゴルフ場の地形に対応させて練習することができる。

【００３７】 図７は、人工芝ボール載置板の他の例を示しており、図示以外の構成は実質的 に図６と同様である。図７において、ｙ軸回動基板１３に連結された連結板６０ はその先端部６０Ａと支持部材６０Ｂによって連結されており、これらの支持部 材６０Ｂの長手方向中間部には軸部６３が配設され、この軸部６３に人工芝ボー ル載置板４Ａが枢支されている。そして、人工芝ボールボール載置板４Ａの裏面 側はそれぞれ錘６４が配設されている。

【００３８】 このような装置の場合、図８に示すようにｙ軸回動基板１３が任意の方向に傾 斜したときも人工芝ボール載置板４Ａが軸部６３に枢支され、かつ人工芝ボール 載置板４Ａの裏面側に錘６４が設けられているために、人工芝載置板４Ａは水平 に位置しており、ゴルフボール４は人工芝載置板４Ａ上に載置されたままの状態 を保持することができる。このため、図７に示す装置の場合には、特にアイアン の練習をゴルフコースの地形に対応させて練習するのに好適である。

【００３９】 上述した実施例では、ｘ軸回動基板１２及びｙ軸回動基板１３をそれぞれ所定 の角度に傾斜させるのに角度設定装置６を操作するようにしたものである。しか し、これに限定されるされることはなく、例えば、ゴムマット１０上にフットス イッチを配置し、このフットスイッチを足で押圧している間モータ１７を駆動さ せ、所定の角度に傾斜させる。そして、この場合、もう１つのフットスイッチを 設け、このフットスイッチを押圧することによって前記モータ１７を逆方向に駆 動させて元の状態に復帰できるようにすることもできる。また、モータ２１に対 しても前記と同様な構成とすることによって、フットスイッチを足で押圧する時 間の調整のみで簡単に足場１を任意の角度に調整することができる。

【００４０】 また、上記した実施例では、足場傾斜装置１の機構部を地表下に設置する例を 示したが、これに限定されるものでなく、足場傾斜装置１を装置本体として地表 上等の任意の場所に設置することができる。

【００４１】 また、ｘ軸回動基板１２及びｙ軸回動基板１３をゴルフ練習に際して、どのよ うに設置するかによってｘ軸回動基板１２及びｙ軸回動基板１３とゴルフボール の飛行方向が異なることになる。したがって、ゴルフボールの飛行方向とｘ軸回 動基板１２及びｙ軸回動基板１３と設定条件は任意である。

【００４２】

【考案の効果】

以上説明したことから明らかなように、本考案によるゴルフ練習台の足場傾斜 装置によれば、実際のゴルフ場の地形に対応させた状態で充分なゴルフ練習をす ることができるようになる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案によるゴルフ練習台の足場傾斜装置の一
実施例を示す斜視構成図である。

【図２】本考案によるゴルフ練習台の足場傾斜装置が適
用されるゴルフ練習場を示した説明図である。

【図３】図２に示した角度設定装置の一実施例を説明し
た説明図である。

【図４】本考案によるゴルフ練習台の足場傾斜装置に組
み込まれる電気回路の一実施例を示す図である。

【図５】本考案によるゴルフ練習の足場傾斜装置の他の
実施例を示す斜視構成図である。

【図６】本考案によるゴルフ練習台の足場傾斜装置の更
に他の実施例を示す断面構成図である。

【図７】本考案によるゴルフ練習台の足場傾斜装置の更
に他の実施例を示す要部の断面構成図である。

【図８】図７の装置における傾斜時の状態を示す説明図
である。

【符号の説明】

１ 足場傾斜装置 ４Ａ 人工芝ボール載置板 ５ ゴルフボール ６ 角度設定装置 １１ 固定基板 １２ ｘ軸回動基板 １３ ｙ軸回動基板 １４，１８ 回動支軸 １６，２０ ギヤ列 １７，２１ モータ ５０ 傾斜基板 ５１ シリンダ ５２ 固定基板 ６０ 連結板 ６１ ボール載置具 ６２，６４ 錘 ６３ 軸部

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ゴルフ練習に際して練習者が構える足場
   に、所定の方向及びこの方向と直交する方向のうち少な
   くとも一方の方向に対して任意の傾斜をもたせる傾斜手
   段を備えたことを特徴とするゴルフ練習台の足場傾斜装
   置
2. 【請求項２】 前記傾斜手段が、所定の方向及びこの方
   向と直交する方向のに両方向において各々任意の傾斜を
   もたせるようにしたことを特徴とする請求項１のゴルフ
   練習台の足場傾斜装置。