JPH0744025B2 - 荷電粒子の加減速方法 - Google Patents

荷電粒子の加減速方法

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JPH0744025B2
JPH0744025B2 JP25557285A JP25557285A JPH0744025B2 JP H0744025 B2 JPH0744025 B2 JP H0744025B2 JP 25557285 A JP25557285 A JP 25557285A JP 25557285 A JP25557285 A JP 25557285A JP H0744025 B2 JPH0744025 B2 JP H0744025B2
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【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明は、荷電粒子の加減速方法、特に荷電粒子を荷電
粒子源から引出し加速又は減速する荷電粒子の加減速方
法に関するものである。
〔発明の背景〕
イオン打込装置を用いて半導体装置を製造する場合、例
えば、シリコン基板に砒素イオン及び硼素イオンを打込
むときには、これらのイオンの打込み深さを一定にする
ために、砒素イオンは高い電圧で打込み、硼素イオンは
低い電圧で打込んでいる。しかし、高い電圧で砒素イオ
ンを打込む場合には、シリコン基板が溶融するのをさけ
るために電流を小さくする必要があり、低い電圧で硼素
イオンを打込む場合には、イオン化を高めるために電流
を大きくしている。
従つて、このように高電圧・小電流と低電圧・大電流の
電源とを切り換えて使用できる電源が必要となる。この
ような荷電粒子用電源には、例えば、イオン注入装置及
び方法(Ion Implantation Equipment and Technique
s),The 5th International Conference予稿集,18p,(1
984)に開示されているものなどがある。
第4図は、この種従来の荷電粒子用電源の説明図で、荷
電粒子源とレンズ系及び電源電圧の印加法が示してあ
る。なお、この図の左側には引出し加速時、右側には引
出し減速時の電源電圧の印加状態が示してある。これら
の二つのモードは同時に使用されるものではなく、オペ
レータによつて選択されるものであるが、説明の都合で
同一図面上に示したものである。
この図で、1は荷電粒子源、2は引出し電極、3は抑制
電極、4は接地電極、5,6及び7は引出し加速時の電源
で、それぞれ引出し電源、加速電源、及び抑制電源であ
り、8及び9は引出し減速時の電源で、10は電子、11は
荷電粒子線束(以下ビームと称する)を示し、IACC及び
IDECはそれぞれ、加速時及び減速時の引出し電流、IEXA
及びIEXDはそれぞれ、加速時及び減速時に引出し電極2
に流れる電流を示している。
まず、この荷電粒子用電源における引出し加速時につい
て説明する。
荷電粒子は荷電粒子源1内で生成される。荷電粒子源1
とこれに対向する引出し電極2との間には荷電粒子源1
よりマイナスとなるように引出し電源5が接続される。
引出し電源5の電圧は通常は40〜70KV程度で、引出し電
流IACCは電圧が高い程大きく、ビーム11となつて接地電
極4の穴を通つて引き出される。抑制電極3は電子10の
逆流を防ぐもので、非安定化電源よりなる小型の専用の
電源7が接続されている。
そして、引出し電源5の電圧に2段目の加速電源6の電
圧を加えて必要な電圧まで加速される。すなわち、引出
し電源5と加速電源6の電圧の和が加速電圧となる。一
般に加速時の加速電圧は60KV以上である。
次に、引出し減速時には、加速電圧は電源8により与え
られ、引出し電極2には電源9によりビーム引出し電圧
が60KVとなるような電圧が与えられるので、引出し電極
2には0又は負の電圧が与えられることになる。この場
合、抑制電極3は接地される。
このような引出し加速時と引出し減速時の切り換えは60
KV、50mAの電源2台の接地点の切り換えによつて行われ
る。すなわち、引出し加速時の引出し電源5と加速電源
6がそれぞれ引出し減速時の電源8と9に対応すると考
えれば良く、そのため引出し電流の最大値は何れも50mA
であつた。このように、この荷電粒子用電源では、引出
せる電流は減速時も加速時と同じであつた。
〔発明の目的〕
本発明は、高圧小電流加速と低圧大電流加速を同一の電
源を用いて可能とすることを目的とするものである。
〔発明の構成〕
本発明は、荷電粒子を加減速する複数個の電極と、該複
数個の電極に電圧を印加する複数個の電源とを有する荷
電粒子用電源において、前記荷電粒子の加速時に高圧小
電流加速となるような配列になつている前記複数個の電
源を、減速時にはその接続を変更して低圧大電流の加速
とななるような配列に切り換えることを特徴とするもの
である。
本発明は、荷電粒子の引出し加減速用の電源における荷
電粒子源と、荷電粒子源より引出されるビームの形状
と、荷電粒子線の引出しに使用されるレンズ系に流れる
電流量との関係を実験により確認してなされたものであ
る。すなわち、第4図の従来の荷電粒子用電源におい
て、引出し加速時及び引出し減速時に引出し電極2に流
れる電流IEXA及びIEXDを測定した所、荷電粒子源から40
mA以上のビーム11が引出されている時でも、電流IEXA
びIEXDはいづれも多くて10mA程度であることがわかつ
た。つまり、このことは加速電源には50mAもの電流容量
は不要で、小型で電位を与えているだけで良いことを示
しており、引出し加速時には、ビーム電流は引出し電源
5及び加速電源6を通るので、引出しビーム量を増加さ
せるためには、これらの電源5,6は両方とも大型化しな
ければならないが、引出し減速時には電源8の容量を増
やせば、引出し電流を増加できることがわかつた。また
加速電圧印加の立ち上げ時、ビームが広がつている時も
引出し電流全部が、引出し電極2に流れ込まないことが
わかり、引出し減速時の電源9は電流容量は少なくても
良いことがわかつた。
本発明は、これらの実験結果に基づいて、前述の如く構
成することによつて引出し減速時において、引出し加速
時以上の大電流の引出しを可能とし所期の目的の達成を
可能としたものである。
〔発明の実施例〕
以下、第1〜第3図を用いて実施例について説明する。
第1〜第3図はそれぞれ異なる実施例を実施する荷電粒
子電源の説明図で、荷電粒子源とレンズ系及び電源電圧
の印加法が示してあり、これらの図で第4図と同一部分
には同一符号が付してあり、A,B,C,D,Eで電源を構成す
る電池の仕様、特に電圧の異なるもの示してある。な
お、これらの図においても第4図と同様に図の左側には
引出し加速時、右側には引出し減速時の電源電圧の印加
状態が示してある。
第1の実施例を示す第1図では、Aは60KV、50mAの電
源、Bは60KV,25mAの電源を示しており、引出し加速時
には、引出し電源5に電源Aが、加速電源6に並列に接
続された2台の電源Bが用いられ、引出し減速時には、
電源8に並列に接続された電源Aと電源Bが、電源9に
電源Bを用いるようになつている。
このように接続して使用する場合には、引出し減速時の
電源8は電源Aと電源Bとによつて60KV,75mAの電源と
して動作することになり、電源9は電源Bによつて引出
し電極2に印加されたビーム11の引出し電圧を与えるこ
とになるので、引出しビーム電流を1.5倍にすることが
できた。しかも、このような引出しビーム量の増加にも
拘らず、電源の大きさは同一のものを使用すればよかつ
た。その結果、設置面積の拡大も必要なく、コストの上
昇もおさえられる効果があつた。
第2の実施例を示す第2図では、Cは60KV,50mAの電
源、Dは第4図の荷電粒子用電源で用いている小型非安
定化電源を電圧可変に改造した−60KV,20mAの電源を示
している点である。
この荷電粒子用電源では、引出し加速時には、2台の電
源Cを直列に接続して使用し、引出し減速時には、2台
の電源Cを並列に接続して運転される。そして、電源9
には小型非安定化電源を電圧可変に改造した電源Dを使
用し、引出し加速時に抑制電極7として用いる時は第4
図と同様の電圧を印加し、引出し減速時には、可変とし
て引出し電圧を与えている。
この実施例では引出し減速時の引出しビーム電流を2倍
にすることができる。この際使用する電源の大きさは同
じで、第4図の荷電粒子用電源で使用する部品に多少の
変更を必要とするが、第1の実施例と同様の効果を得る
ことができる。
第3の実施例を示す第3図では、Eは60KV,50mAの電源
を示している。この第3の実施例が第1の実施例と異な
る点は、電極12を有し引出し加速時の加速を3段で行う
ようになつている点である。
この荷電粒子用電源では、引出し加速時には、3台の電
源Eを直列に接続して使用し、引出し減速時には、2台
の電源Eを並列に接続して加速電圧用の電源8とし、1
台電源Eを用いて電極2への電圧を印加する電源9とし
ている。
この実施例でも、電源の大きさは全く変わらずに、減速
時の引出しビーム電流が2倍となる効果が得られる。
以上の実施例においては、荷電粒子源からのビームの引
出しにおいて、引出し加速時に各段に使用している電源
の一部又は全部を、引出し減速時の加速電圧印加用に用
いることにより、引出し減速時の引出しビーム電流を1.
5から2倍に増加させることができ、かつ電源の大きさ
やコストはほとんど変わらない。
従つて、イオン打込装置を用いて半導体装置を製造する
場合において高電圧小電流と低電圧大電流の電源を切り
換えて使用する場合の電源として有効に使用することが
できる。
また、以上の実施例では、荷電粒子を荷電粒子源から引
出し加速又は引出し減速する場合について説明したが、
一般的には、荷電粒子を加減速する複数個の電極と、こ
の複数個の電極に電圧を印加する複数個の電源とを有す
る荷電粒子用電源においても用いることができる。
〔発明の効果〕
本発明の荷電粒子の加減速方法は、高圧小電流加速と低
圧大電流加速を同一の電源を用いて可能とするもので、
産業上の効果の大なるものである。
【図面の簡単な説明】
第1〜第3図は本発明の荷電粒子の加減速方法のそれぞ
れ異なる実施例を実施する荷電粒子用電源の説明図、第
4図は従来の荷電粒子の加減速方法を実施する荷電粒子
用電源の説明図である。 1……荷電粒子線源、2……引出し電極、3……抑制電
極、4……接地電極、5……引出し電源、6……加速電
源、7……抑制電源、8……電源、9……電源、10……
荷電粒子線束(ビーム)。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】荷電粒子を加減速する複数個の電極と、該
    複数個の電極に電圧を印加する複数個の電源とを有する
    荷電粒子用電源において、前記荷電粒子の加速時に高圧
    小電流加速となるような配置になっている前記複数個の
    電源を、減速時にはその接続を変更して低圧大電流加速
    となるような配置に切り換えることを特徴とする荷電粒
    子の加減速方法。
  2. 【請求項2】前記荷電粒子用電源が、荷電粒子源と、該
    荷電粒子源から荷電粒子を引出す引出し電極と、該引出
    し電極によって引出された過電粒子を加速又は減速する
    電極を有している特許請求の範囲第1項記載の荷電粒子
    の加減速方法。
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