JPH0743618U

JPH0743618U - 両面可逆性感熱記録シート

Info

Publication number: JPH0743618U
Application number: JP049593U
Authority: JP
Inventors: 宗一長谷川; 大司杉内; 清彦丹野; 博内山; 一嘉八ッ繁; 倫子高山; 喜幸浅部; 靖稔井上; 俊也鈴木
Original assignee: Alps Electric Co Ltd
Current assignee: Alps Alpine Co Ltd
Priority date: 1993-09-13
Filing date: 1993-09-13
Publication date: 1995-09-05

Abstract

(57)【要約】（修正有）【目的】表裏の判別が不要で、熱ロールを通過させても
変形を生じることなく、比較的高温かつ高速で消去を行
うことができる可逆性感熱記録シートを提供する。【構成】可逆性感熱記録層３が支持体１の表裏両面に設
けられている可逆性感熱記録シートであって、上記感熱
記録層３が、感熱によって印画された画像に再び熱を加
えることによって印画画像を消去し、再度印画させ得る
感熱記録層３である両面可逆性感熱記録シート。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は画像形成感熱記録シートに係り、特に、熱エネルギーの違いによって画像の形成及び消去を行うことが可能な可逆性感熱記録シートに関する。

【０００２】

【従来の技術】

近年、OA 機器の普及による記録用紙の需要拡大によって、都市ゴミの増大や森林破壊などの問題が発生している。この問題の対策として、印字と消去とを多数回繰り返して使用可能な記録用紙が開発されている。この記録用紙は、感熱記録ヘッドによって印字し、全体的に加熱することによって該印字画像を消去することの可能な可逆性感熱記録シートであり、紙やプラスチックフィルム等の支持体上に可逆性感熱記録層と表面保護層とを順次積層してなるものである。

【０００３】上記のような可逆性感熱記録シートを用いて感熱プリンタで印字を行う際に、シートの表裏の判別がし難いという問題点があった。また、感熱プリンタで印字した後熱ロール等を通過させて消去を行うが、熱ロール等を通過させる時に、支持体と可逆性感熱層との熱膨張性が異なるためにシート全体に変形が起り、消去温度を余り上げることができず、消去に時間を要するという問題もあった。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

従来技術の感熱記録シートは上記したような問題点を有していた。本考案の目的は、上記従来技術の有していた課題を解決して、表裏の判別が不要で、熱ロールを通過させても変形を生じることなく、比較的高温かつ高速で消去を行うことができる可逆性感熱記録シートを提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記目的は、可逆性感熱記録層が支持体の表裏両面に設けられている可逆性感熱記録シートであって、上記感熱記録層が、感熱によって印画された画像に再び熱を加えることによって印画画像を消去し、再度印画させ得る感熱記録層であることを特徴とする両面可逆性感熱記録シートとすることによって達成することができる。

【０００６】ここで、上記可逆性感熱記録層としては、特開昭54‐119377号公報、特開昭63 ‐39377号公報、特開昭63‐41186号公報等に記載されているような、樹脂母剤と該樹脂母剤中に分散させた有機低分子物質とを主成分とし、熱エネルギーによって光拡散性を可逆的に変化させるものや、特開昭58‐191190号公報、特開昭60‐ 193691号公報、米国特許明細書第3,666,525号、国際公開 WO 90/11898号公報等に記載されているような、ロイコ色素の可逆反応を利用したものなど、熱エネルギーの違いによって印字と消去とを行い得、特に、印字はサーマルプリンタで行うことができるものであれば、何でも用いることができる。

【０００７】また、上記支持体としては、紙の他、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリカーボネート等のプラスチックフィルム、合成紙等を使用することができる。

【０００８】

【作用】

可逆性感熱記録層を支持体の表裏両面に設けることによって、表裏の何れにも印字可能となり、また、可逆性感熱記録層と支持体との熱膨張率の差が表裏で打ち消しあうことで、変形が極めて小さくなる。さらに、表裏両面に印字した後に消去して再印字するため、消去のための手間が半分で済むことになる。

【０００９】

【実施例】

以下、本考案について実施例によって具体的に説明する。図１は本考案の一実施例の構造を示す断面図で、支持体１、下引き層２、可逆性感熱記録層３及び表面保護層４からなることを示す。ここで、支持体１は、例えば厚さ20〜100μm程度の白色ポリエステルフィルム、紙、合成紙などで構成することができる。この支持体の両面に、接着性を向上させる目的で、下引き層(例えば、飽和ポリエステル、ポリウレタン、ポリエステルウレタン等を主成分とする層)２を設け、その上にさらに上記した内容の可逆性感熱記録層３を設ける。さらに、必要に応じて表面保護層(例えば、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、シリコングラフトアクリル樹脂、ウレタン樹脂等を主成分とする層)４を設ける。

【００１０】上記構成の両面可逆性感熱記録シートについて100回の印字・消去の繰り返しを行い、殆ど変形の認められない結果を得ることができた。

【００１１】

【考案の効果】

以上述べてきたように、可逆性感熱記録シートを本考案構成の両面可逆性感熱記録シートとすることによって、従来技術の有していた課題を解決して、表裏の判別が不要で、熱ロールを通過させても変形を生じることなく、比較的高温かつ高速で消去を行うことができる可逆性感熱記録シートを提供することができた。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の両面可逆性感熱記録シートの一実施例
の構成を示す断面図。

【符号の説明】

１…支持体、２…下引き層、３…可逆性感熱記録層、４
…表面保護層。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者丹野清彦神奈川県川崎市多摩区登戸3819番地株式会社スリオンテック内 (72)考案者内山博神奈川県川崎市多摩区登戸3819番地株式会社スリオンテック内 (72)考案者八ッ繁一嘉神奈川県川崎市多摩区登戸3819番地株式会社スリオンテック内 (72)考案者高山倫子神奈川県川崎市多摩区登戸3819番地株式会社スリオンテック内 (72)考案者浅部喜幸東京都大田区雪谷大塚町１番７号アルプス電気株式会社内 (72)考案者井上靖稔東京都大田区雪谷大塚町１番７号アルプス電気株式会社内 (72)考案者鈴木俊也東京都大田区雪谷大塚町１番７号アルプス電気株式会社内

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】可逆性感熱記録層を支持体の表裏両面に設
けてなる可逆性感熱記録シートであって、上記感熱記録
層が、感熱によって印画された画像に再び熱を加えるこ
とによって印画画像を消去し、再度印画させ得る感熱記
録層であることを特徴とする両面可逆性感熱記録シー
ト。
【請求項２】上記再度印画させ得る感熱記録層がサーマ
ルプリンタによる印画に用いられる感熱記録層であるこ
とを特徴とする請求項１記載の両面可逆性感熱記録シー
ト。