JPH0743510Y2 - トランスミッション - Google Patents

トランスミッション

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JPH0743510Y2
JPH0743510Y2 JP1101891U JP1101891U JPH0743510Y2 JP H0743510 Y2 JPH0743510 Y2 JP H0743510Y2 JP 1101891 U JP1101891 U JP 1101891U JP 1101891 U JP1101891 U JP 1101891U JP H0743510 Y2 JPH0743510 Y2 JP H0743510Y2
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clutch
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control
intermediate shaft
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盛 財 曽
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曽 盛財
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、トランスミッション、
特に車輛用の自動全噛合式のトランスミッションに関す
る。
【0002】
【従来の技術】自動車その他の車輛のトランスミッショ
ンには、マニュアルタイプのものと、オートマチックの
ものがある。伝統的なマニュアルタイプのものは操作が
煩雑であるため、現在では次第に使用されなくなってお
り、パワーステアリングと共にオートマチックタイプの
ものが主流となっている。
【0003】オーマチックトランスミッションには、運
転操作が容易である上、エンジンを常時最適の経済回転
速度で運転できるという利点がある。然しながら、公知
の機械式のオートマチックトランスミッションの構造は
複雑で、遊星歯車装置、クラッチ、ブレーキ、コントロ
ーラ等を含み、高価で、保守が困難である上、動力伝動
効率が低いという問題があった。
【0004】このため、トルクコンバータが提案されて
いる。この装置は構造が簡単で、制御が容易である上、
エンジンを常に最適の経済回転速度で運転できるという
利点がある。然しながら、このトルクコンバータにも、
高価であり、維持費も高く、動力の空費が多いと言う問
題がある。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】本考案は、叙上の問題
点を解決するためなされたものであって、安価に提供で
き、効率が高く、維持費も掛からない新規な全機械式の
トランスミッションを提供しようとするものである。
【0006】本発明の主要目的は、完全な機械的噛合方
式であり、然も、自動的にギヤシフトができるトランス
ミッションを提供することにある。このトランスミッシ
ョンによるときは、マイクロプロセッサで運転状態を解
析し、その解析結果に基づいて制御用モータを駆動する
ことにより、最適のギヤシフトを迅速かつ自動的に行う
ことができるようになる。このトランスミッションは、
運転操作が容易で、動作が確実であり、尚かつ常時最良
の経済回転速度でエンジンを運転できるので、常時エン
ジンの最高性能を発揮できるようになる。
【0007】本発明のもう一つの目的は、構造が簡単
で、作動が確実で、機械的効率が高い新規な全噛合伝動
方式のオートマティックトランスミッションを提供する
ことにある。
【0008】本発明のもう一つの目的は、ギヤシフテイ
ングの過程に於いても、断続的にアクセルを踏んで加速
できる変速器を提供することにある。本発明によるとき
は、ギヤシフテイングの過程に於いて動力の伝達は中断
する事がなく、然も、簡単な構造にも関わらず多段のシ
フテイングができ、然も、マイクロプロセッサによる迅
速確実な自動制御が可能で、変速の過程中も安全かつ円
滑な運転ができるトランスミッションを提供し得る。
【0009】
【課題を解決する手段】本発明に係るトランスミッショ
ンの主要部は、それぞれ入力軸と中間軸のまわりに多
重、多層かつ同心に構成され、互いに歯車機構により結
合された二組の一方向クラッチのグループと、入力軸側
の一方向クラッチのグループを制御する選択制御機構と
から成る。
【0010】本発明に係るトランスミッションは、上記
の外更に、前後進のギヤシフトのための内外二層構造の
一方向クラッチと、その制御装置を具備する。多層多段
の一方向クラッチを制御する機構は、マイクロプロセッ
サにより制御0れ、常に最適の一方向クラッチを選択
し、その一方向クラッチを介して入力軸の回転を出力軸
に伝達する。
【0011】さらに具体的にいえば、上記の本考案の目
的は、ハウジングと、外部からハウジング内に挿通さ
れ、エンジンにより駆動され、常に一定の方向に回転す
る入力軸と、ハウジング内に入力軸に平行に設けられる
中間軸と、中間軸の延長線上に、ハウジング内から外部
に突出するよう設けられる出力軸と、入力軸を中心とし
て同心円筒状に多段に設けられる複数の一方向クラッチ
であって、それぞれ内層のものから外層のものに向かっ
て各層毎に順次直径が増大する円筒状の胴部とギヤとを
有する入力軸ギヤスリーブを具備し、入力軸から最内層
の入力軸ギヤスリーブを経て順次外層の入力軸ギヤスリ
ーブへ入力軸と同方向の回転のみを伝達し得るよう構成
され、かつ、最内層から外層側に向かって数えて所望の
段数だけを選択的に作動せしめ得るよう構成された複数
段の入力軸クラッチから成る入力軸クラッチ装置と、最
内層から順次外層に数えて所望段数だけの入力軸クラッ
チを選択的に作動せしめ得る入力軸クラッチ制御装置
と、中間軸を中心として同心円筒状に多段に、入力軸ク
ラッチの最外層のものを除く一方向クラッチのそれぞれ
対応して、入力軸クラッチ装置より一段少ない段数だけ
設けられる複数の一方向クラッチであって、それぞれ対
応する入力軸クラッチの入力軸ギヤスリーブのギヤと噛
み合いかつ、その歯数比が内層のものから外層のものに
向かって各層毎に順次減少するよう設定されたギヤを有
する中間軸ギヤスリーブを具備し、作動状態にある入力
軸クラッチのうち最外層のものの入力軸ギヤスリーブの
ギヤにより駆動される中間軸ギヤスリーブの入力軸とは
逆方向の回転のみを順次内層の中間軸ギヤスリーブに伝
達し、中間軸に至らしめ得る複数段の中間軸クラッチか
ら成る中間軸クラッチ装置と、中間軸に取付けられ、最
外層の入力軸ギヤスリーブの回転を、一層内側の入力軸
ギヤスリーブとそれに対応する中間軸ギヤスリーブの間
の歯数比より小さい歯数比で、中間軸に伝達する中間軸
ギヤと、入力軸に取り付けられたギヤと、それにより駆
動されるギヤと、ギヤを支持する装置とから成る後退ギ
ヤ装置と、中間軸と出力軸との間に内外二層に構成され
る一方向クラッチであって、内層に設けられて中間軸の
回転を出力軸に伝達し得る前進クラッチと、外層に設け
られて後退ギヤ装置を介して入力軸の回転を出力軸に伝
達し得る後進クラッチとから成る前後進クラッチ装置
と、内外二層の前後進クラッチの何れか一方を随時選択
的に作動させ得る前後進クラッチ制御装置と、から成る
トランスミッションにより達成される。
【0012】本考案の目的は、更に、入力軸クラッチ装
置を構成する多段多層の入力軸クラッチをそれぞれ、上
記の入力軸ギヤスリーブの内の一つと、それぞれ対応す
る入力軸ギヤスリーブの内側に設けられ、その一端がそ
の対応する入力軸ギヤスリーブの内面に固定され、他の
一端がクラッチ操作のため係止及び解除される係止部と
なっているクラッチスプリングの内の一つとにより構成
し、入力軸クラッチ制御装置を、それぞれ対応する入力
軸ギヤスリーブの内側に同軸にかつ軸方向に移動自在に
設けられ、それぞれ対応するクラッチスプリングの係止
部を捕捉及び開放し得る係止部を有し、それぞれ対応す
るクラッチスプリングを捕捉する位置と開放する位置と
の間を移動し得る制御スリーブと、それらの制御スリー
ブに対し、それぞれの開放位置に向けて常時弾性力を作
用させるクラッチ制御スプリングと、それらのクラッチ
制御スプリングの弾性力に抗して、内側のものから順次
制御スリーブをクラッチスプリングの係止部を捕捉する
位置に移動せしめる制御機構とにより構成し、中間軸ク
ラッチ装置を構成する多段多層の一方向クラッチを、そ
れぞれ、上記の中間軸ギヤスリーブの内の一つと、それ
ぞれ対応する中間軸ギヤスリーブの内側に設けられ、そ
の一端がその外側の中間軸ギヤスリーブの内面に固定さ
れ、他の一端が入力軸(1)と逆方向の回転に対してのみ
内側の中間軸ギヤスリーブにより係止され、その内側の
中間軸ギヤスリーブを巻き締めるクラッチスプリングの
内の一つとにより構成することにより更に確実に達成さ
れる。
【0013】
【作 用】本考案に係るトランスミッションは叙上の
如く構成されるから、本考案によるときは、極めて円滑
に多段の変速が可能で、作動の確実なトランスミッショ
ンを安価かつ大量に提供し得る。
【0014】
【考案を実施するための最良の態様】以下、図面により
本考案について説明する。 図1は、本考案に係るトランスミッションの第一実施例
を示す図で、それがニュートラル状態にあるときの状態
を示す断面図、 図2は、入力軸とその外側に設けられた入力軸ギヤスリ
ーブを含む第一段の入力軸クラッチの、入力軸が出力側
と結合されていない状態に於ける各構成要素の相対関係
位置を示す一部破断側面図、 図3は、図2に示した入力軸クラッチに於いて、その入
力軸が出力側と結合された状態に於ける各構成要素の相
対関係位置を示す一部破断側面図、 図4は、ニュートラル状態にある入力軸クラッチ制御装
置を示す正面図、 図5は、第一ギヤ状態にある入力軸クラッチ制御装置を
示す正面図、 図6は、第三ギヤ状態にある入力軸クラッチ制御装置を
示す正面図、 図7は、第一ギヤ状態にあるトランスミッションを示す
断面図、 図8は、第三ギヤ状態にあるトランスミッションを示す
断面図、 図9は、第五ギヤ状態にある入力軸クラッチ制御装置を
示す断面図、 図10は、第五ギヤ状態にあるトランスミッションを示す
断面図、 図11は、前後進クラッチ制御装置のニュートラル状態を
示す説明図、 図12は、前後進クラッチ制御装置の後退ギヤ選択状態を
示す説明図、 図13は、前後進クラッチ制御装置の前進ギヤ選択状態を
示す説明図、 図14は、後退ギヤ状態にあるトランスミッションを示す
断面図、 図15は、第二実施例に於ける、第一段の入力軸クラッチ
の入力軸が、出力側と未結合状態にあるときの各構要素
の相対関係位置を示す一部破断側面図、 図16は、図15に示した第一段の入力軸クラッチに於い
て、その入力軸が出力側と結合された状態を示す一部破
断側面図、 図17は、第三実施例に於ける、第一段の入力軸クラッチ
の入力軸が、出力側と未結合状態にあるときの各構要素
の相対関係位置を示す一部破断側面図、 図18は、図17に示した第一段の入力軸クラッチに於い
て、その入力軸が出力側と結合された状態を示す一部破
断側面図、 図19は、第四実施例に於ける、出力軸の構成を示す立体
分解図、 図20は、図19に示した第一段の入力軸クラッチに於い
て、その入力軸が出力側と未結合状態にあるときの各構
要素の相対関係位置を示す一部破断側面図、 図21は、図19に示した第一段の入力軸クラッチに於い
て、その入力軸が出力側と結合された状態を示す一部破
断側面図である。
【0015】
【実施例】図1中、1は入力軸、2は入力軸クラッチ装
置、3は入力軸クラッチ制御装置、4は後退ギヤ装置、
5は中間軸、6は中間軸クラッチ装置、7は前後進クラ
ッチ制御装置、8は前後進クラッチ装置、9は出力軸、
10はハウジングである。入力軸1は外部からハウジング
10内に挿入され、ベアリング11及び12により支持されて
いる。
【0016】尚、以下の説明では、特に反対の説明がな
い限り、入力軸1は図示されていないエンジンにより駆
動され、図の左側から見て向かって左廻りに回転してい
るものとして説明する。
【0017】入力軸1には前述の入力軸クラッチ装置2
の構成要素である五つの入力軸ギヤスリーブ21、22、2
3、24及び25が順次入れ子状に取り付けられる。これら
五個の入力軸ギヤスリーブは、各層毎に順次直径が増大
する円筒状の胴部と、その胴部の一端に設けられるギヤ
とから成る。これらは、即ち、最内層の入力軸ギヤスリ
ーブ21、その外側に設けられる入力軸ギヤスリーブ22、
更にその外側に設けられる入力軸ギヤスリーブ23、更に
その外側に設けられる入力軸ギヤスリーブ24及び最外層
の入力軸ギヤスリーブ25である。最外層の入力軸ギヤス
リーブ25は、ベアリング26を介してハウジング10に回転
自在に支持されており、他の入力軸ギヤスリーブ21、2
2、23及び24はそれぞれ入力軸1との間及びそれらの相
互の間に設けられるベアリング 212、 222、 232、242
及び252 により互いに独立に回転し得るように支持され
ている。
【0018】入力軸1と、最も内側に設けられている入
力軸ギヤスリーブ21の間には、クラッチスプリング211
と、入力軸クラッチ制御装置3の制御スリーブ34とが設
けられ、更に、入力軸ギヤスリーブ21と制御スリーブ34
の一端に取付けられているフランジ342 の間にはクラッ
チ制御スプリング341 が設けられており、これらにより
図2及び3に示す如き第一段の入力軸クラッチが形成さ
れる。
【0019】図2及び3に於いて、クラッチスプリング
211 の左端213 は、直径方向に折り曲げられ、入力軸ギ
ヤスリーブ21に設けた溝に挿入され、係止されており、
右端は軸方向に折り曲げられてクラッチ制御用の係止部
215となっている。制御スリーブ34は、右端にフランジ
343 を有し、そのフランジ343 と入力軸ギヤスリーブ21
との間には、クラッチ制御スプリング341 が強く圧縮さ
れた状態で挿入されていて、制御スリーブ34は図中右方
向に強く押されている。
【0020】又、制御スリーブ34の左端にはクラッチス
プリング211 の係止部215 を掛け留め得る係止部345
と、切込み344 とが形成されている。制御スリーブ34は
入力軸1の主軸方向に摺動自在に嵌め込まれているが、
入力軸1に固着した回転止めピン101 が切込み344 に挿
入されているので、この制御スリーブ34は常に入力軸1
と共に回転する。
【0021】図2に示されている状態に於いては、クラ
ッチスプリング211 の右端の係止部215 は制御スリーブ
34の係止部345 に掛け留められておらず、フリーであ
り、そのため、クラッチスプリング211 は巻き締められ
ておらず、入力軸1及び制御スリーブ34の回転は入力軸
ギヤスリーブ21に伝達されない。換言すればこの状態で
は、クラッチは入っていない。
【0022】然しながら、後に説明する入力軸クラッチ
制御装置3の作用により、制御スリーブ34が図3に示さ
れているように左方に移動せしめられ、その係止部345
にクラッチスプリング211 の右端の係止部215 が掛け留
められると、クラッチスプリング211 は入力軸1を強く
巻き締めるようになり、そのため、入力軸1の回転は入
力軸ギヤスリーブ21に伝達されるようになる。
【0023】このクラッチは一方向クラッチであり、従
って、図3に示した状態でも、入力軸1の回転方向が逆
の場合や、入力軸ギヤスリーブ21が入力軸1と同方向に
より高速で回転しているような場合には、クラッチスプ
リング211 の巻き締めは行われないから、入力軸1と入
力軸ギヤスリーブ21の間には回転の伝達が行われないこ
とになる。
【0024】同様に、入力軸ギヤスリーブ21、22、23、
24及び25の間には、それぞれ第二乃至第五のクラッチス
プリング 221、 231、 241及び251 と、入力軸クラッチ
制御装置の第二乃至第五の制御スリーブ35、36、37及び
38が設けられ、更に、入力軸ギヤスリーブ22、23、24及
び25と制御スリーブ35、36、37及び38のフランジの間に
はクラッチ制御スプリング 351、 361、 371及び 381が
設けられており、これらによりそれぞれ第二段、第三
段、第四段及び第五段の一方向クラッチが順次層をなし
て形成される。尚、 342、 352、 362、372 及び382 は
それぞれ制御スリーブ34、35、36、37及び38の間に設け
られるベアリングである
【0025】而して、これらの各層の構成要素によりそ
れぞれ各層毎に一つの一方向クラッチが構成される。こ
れらの一方向クラッチの構成及び作用は、全て、図2及
び3に示しかつ上記に説明した第一ギヤ用の入力軸クラ
ッチの構成及び作用と同断であるから、それらの説明は
恐らく不要であろう。従ってここではその説明を省略す
る。
【0026】上述の入力軸クラッチ制御装置3の詳細な
構造とその作用は、図4、5、7及び9に示されてい
る。これらの図に於いて、 312は中央制御ユニット、 3
11はステッピングモータ、31はそのステッピングモータ
311 により回転せしめられるウォームギヤ、32は入力軸
1により回動自在に支持されウォームギヤ31により駆動
される制御盤である。
【0027】制御盤32には、五対の円弧状の溝 321、 3
21、 322、 322、 323、 323、 324、 324及び 325、 3
25がそれぞれ対をなして回転対称に設けてあり、かつ、
制御盤32の前面には制御ピン保持盤33を密着させてあ
る。制御ピン保持盤33には、その一直径に沿って、図4
等に示された制御ピン 331、 332、 333、 334及び 335
が滑動自在に挿通される孔が配置されており、これらの
制御ピンは制御ピン保持盤33のこれらの孔に挿通され、
更にそれぞれ対応するクラッチ制御スプリング 341、 3
51、 361、 371、及び381 の弾性力を受け、制御盤32に
設けられた円弧状の溝 321、 322、 323、 324及び325
に押し込まれている。
【0028】円弧状の溝 321、 322、 323、 324及び32
5 の一方の端部は、制御盤32の一直径上に整列せしめら
れており、その整列せしめられている方の端部の側壁面
は制御盤32の主平面に垂直な半円筒面となっている。
【0029】一方、これらの円弧の中心角は外側に設け
られているものほど大きくなるよう構成されており、そ
のため溝の他の一方の端部は一直径上に整列しておら
ず、又そちらの方の端部の底面は、制御盤32が所定角度
回動し、制御ピンがその溝の端部に到達した後更に回転
が持続するときは、制御ピンの端部を溝から円滑に押し
上げ得るよう斜面となっている。
【0030】このため、例えば図5などに示す如く、制
御盤32が回転し、第一の制御ピン 331が対応する円弧状
の溝 321の終端に達すると、その端部の傾斜した底面に
より押し上げられて溝から脱出し、図6などに示す如
く、図中左方に移動し、ピンの右端が制御盤32の平らな
面により支持されるようになる。
【0031】このため、対応する制御スリーブ34、35な
どが、それぞれ対応するクラッチ制御スプリング 341、
351などの弾性力に抗して左方に押し遣られることにな
る。従って、例えば、制御スリーブ34が図中左方に押し
遣られると、図3に示されているように、前述のクラッ
チスプリング211 を含む一方向クラッチが作動状態とな
り、入力軸1の回転が入力軸ギヤスリーブ21に伝達され
るようになる。
【0032】図1には、ニュートラルの状態、即ち、全
ての入力軸クラッチが作動していない状態が示されてい
るが、図6には、第一段の入力軸クラッチのみが作動し
た状態、即ち第一ギヤの状態が示されている。
【0033】又、図8には、第一段から第三段までの三
つの入力軸クラッチが作動した状態、即ち第三ギヤの状
態が示されており、更に図10には、全ての入力軸クラッ
チが作動した状態、即ちトップギヤの状態がが示されて
いる。これらの五層五段の入力軸クラッチは、制御盤32
の回転により、内側のものから順次作動せしめられ、そ
れらの入力軸ギヤスリーブの回転は中間軸クラッチ装置
6に伝達される。
【0034】中間軸クラッチ装置6は、中間軸5を中心
として順次入れ子式に多層に設けられる一方向クラッチ
から成る。但しこの段数は、前述の入力軸クラッチ装置
2の段数より一段少ない。その理由は、入力軸クラッチ
装置2の最外層の入力軸ギヤスリーブ25の回転は、中間
軸5に直接取付けられている中間軸ギヤ65を介して、中
間軸5に伝達されるためである。
【0035】即ち、この最外層の入力軸ギヤスリーブ25
が駆動されているときは、その回転は如何なるクラッチ
をも経由することなく、中間軸5に伝達される。但し、
この様な回転伝達が行われるのは、当然のことながら、
入力軸クラッチ装置2の最外層の入力軸クラッチが入っ
ているときだけである。
【0036】中間軸クラッチ装置6は、中間軸5を中心
として順次外側から入れ子になっている中間軸ギヤスリ
ーブ61、62、63及び64と、中間軸5にキー651 で取付け
られている中間軸ギヤ65と、それらの中間軸ギヤスリー
ブ61、62、63及び64及び中間軸5の間に設けられている
中間軸クラッチスプリング 611、 621、 631及び 641
と、中間軸ギヤスリーブ61、62、63及び64を回転自在に
支持するベアリング 612、 622、 632、 642、 613、 6
23、 633及び 643とから成る。中間軸ギヤスリーブ61、
62、63及び64のギヤと中間軸ギヤ65は、それぞれ前述の
入力軸ギヤスリーブ21、22、23、24及び25に設けたギヤ
と噛み合わされている。
【0037】而して、これらの中間軸クラッチは、作動
状態では、入力軸ギヤスリーブ21、22、23、24及び25か
ら伝達された正方向回転を、外層側から順次内層側に伝
達するが、その逆方向には伝達しないように構成する。
【0038】図1に示された状態では、入力軸クラッチ
装置2の全てのクラッチは入っていないから、中間軸ク
ラッチ装置6への動力伝達は行われない。然しながら、
図6に示すように、第一段の入力軸クラッチが入ると、
一番外側の中間軸ギヤスリーブ61が駆動され、その直ぐ
内側のクラッチスプリング 611がその内側の中間軸ギヤ
スリーブ62を巻き締め、これにより中間軸ギヤスリーブ
61の回転が同62に伝達され、以下同様にして中間軸ギヤ
スリーブ62の回転が同63及び64を経て中間軸5に伝達さ
れることになる。
【0039】このため、キー651 により中間軸5に取付
けられている中間軸ギヤ65も回転し、入力軸クラッチ装
置2の入力軸ギヤスリーブ25を駆動するが、このとき
は、入力軸ギヤスリーブ24と同25の間の一方向クラッチ
は入っていないから、入力軸ギヤスリーブ25は空転する
だけで、なにも問題は生じない。
【0040】又、他の中間軸ギヤスリーブ62、63及び64
もそれぞれ対応する入力軸ギヤスリーブ22、23及び24を
駆動するが、このときも、各入力軸ギヤスリーブの間の
一方向クラッチはアイドリング状態であるから、これら
の入力軸ギヤスリーブもすべて空転するだけである。
【0041】次に、図6に示す状態から、更に制御ピン
341 が押し出され、第二ギヤの状態になったときに就い
て説明する。このときは、入力軸ギヤスリーブ21及び22
により、それぞれ中間軸ギヤスリーブ61及び62が駆動さ
れることになる。
【0042】この場合、歯車比の関係から、内層の中間
軸ギヤスリーブ62の方が、外層の中間軸ギヤスリーブ61
よりも高速で駆動される。然るときは、中間軸ギヤスリ
ーブ62の回転は外側の中間軸ギヤスリーブ61には伝達さ
れることがなく、その内側の中間軸ギヤスリーブ63に伝
達されることになる。
【0043】この中間軸ギヤスリーブ63に伝達された回
転は、順次内側の中間軸ギヤスリーブ64から更に中間軸
5に伝達される。これらの中間軸ギヤスリーブ62、63、
64の回転により、入力軸クラッチ装置2の入力軸ギヤス
リーブ22、23、24が駆動されるが、これらの回転を内側
に伝達する入力軸クラッチは入っておらず、従って、そ
れらの回転が入力軸1の回転を阻害することはない。
【0044】又同様に、中間軸5に固着されている被動
ギヤ65は入力軸ギヤスリーブ25を回転させるが、これも
入力軸1の回転に影響を及ぼすことはない。これらの状
態は前述の第一ギヤの状態と同断である。
【0045】図8に示す第三ギヤの状態では、入力軸ギ
ヤスリーブ23の回転が、中間軸ギヤスリーブ63に伝達さ
れ、更に同64を介して中間軸5に伝達される。図10に示
すトップギヤの状態では、最外側の入力軸ギヤスリーブ
25の回転が、中間軸5に直結するギヤ65を介して、中間
軸5に伝達される。
【0046】このとき、中間軸5の回転は、その外側の
中間軸ギヤスリーブ64の回転より高速であるから、入力
軸ギヤスリーブ25の回転は外側の中間軸ギヤスリーブ64
には伝達されない。
【0047】図4、5及び9に示されている中央制御ユ
ニット312 は、あらゆる運転状態、ドライバの運転操作
をチェックし、常に最適のギヤシフトを行うよう、ステ
ッピングモータ311 を駆動し、その出力軸に設けたウォ
ームギヤ31を介して、制御盤32の回転角を制御する。前
後進クラッチ制御装置7及び前後進クラッチ装置8の構
成と作用は、叙上の説明から容易に類推されよう。従っ
てここでは説明を簡略にする。
【0048】前後進クラッチ装置8は、二層の一方向ク
ラッチから成るものであり、更に具体的には、出力軸9
に直結している出力スリーブ81、出力スリーブ81の内径
よりその外径が小さく、出力スリーブ81と中間軸5の間
に設けられ、入力軸1から後進ギヤ40及びギヤ41を介し
て中間軸5とは逆方向に駆動される後進ギヤスリーブ8
2、後進ギヤスリーブ82と出力スリーブ81との間に設け
られその一端が外側の後進ギヤスリーブ82の内面に係止
されている前進クラッチスプリング 811、出力スリーブ
81と中間軸5の間に設けられその一端が出力スリーブ81
の内面に係止されている後進クラッチスプリング 821、
並びに、上記の回転部材を回転自在に支持するベアリン
グ 812、 813、 822及び 823から成る。
【0049】又、前後進クラッチ制御装置7は、前後進
制御レバー71、制御盤72、制御ピン保持盤73、制御ピン
731及び 736、制御スリーブ74、75、制御スプリング 7
41、751、制御スリーブフランジ 742、 752から成る。
【0050】制御盤72には、前述の入力軸クラッチ制御
装置3の制御盤32と同様な、円弧状の溝721 及び726 が
それぞれ対をなして設けられており、それらの溝にはそ
れぞれ制御ピン保持盤73により軸方向に滑動自在に支持
されている制御ピン 731及び736 が差し込まれている。
但し、この装置では、溝の底が斜面になっている方の端
部が一直径上に整列せしめられており、かつ溝721 及び
726 はその整列している方の端部から互いに逆方向に彫
られている点で、入力軸クラッチ制御装置3の制御盤32
と異なる。
【0051】制御盤72は、前後進制御レバー71により手
動で操作される。図11に示されている状態では、双方の
一方向クラッチが入れられておらず、出力軸9には回転
が伝達されない。即ち、この状態では、このトランスミ
ッションはニュートラルの状態である。
【0052】図12に示されている状態では、制御盤72が
左方に回転し、制御ピン731 が円弧状の溝 721、721 か
ら押し出され、図14に示されているように制御ピン保持
盤73から突出し、制御スプリング731 の弾性力に抗して
制御スリーブ74を図中右方向に移動させ、後進クラッチ
スプリング 821の自由端を捕捉させる。然るときは、こ
の後進クラッチスプリング 821はその内側に設けられて
いる前進出力スリーブ81を巻き締めるので、後進クラッ
チが入る。この状態では、入力軸1の回転が、後退ギヤ
装置4と、上記の後進クラッチとを介して出力軸9に伝
達されることになる。
【0053】次に、図13に示されているように、制御盤
72が右方に回転せしめられると、制御ピン736 が円弧状
の溝 726、726 から押し出され、図6などに示されてい
るように制御ピン保持盤73から突出し、制御スプリング
751 の弾性力に抗して制御スリーブ75を図中右方向に移
動させ、前進クラッチスプリング 811の自由端を捕捉さ
せる。然るときは、この前進クラッチスプリング 811は
その内側にある中間軸5巻き締めるので、前進クラッチ
が入る。
【0054】入力軸クラッチの構成は図2及び3に示さ
れたものに限定されるものでなく、それ以外にも、例え
ば、入力軸クラッチ制御装置3の構造を多少変更するこ
とにより、図15以降に示されているようなクラッチを利
用することも可能となる。
【0055】図15及び16は、上記の第一実施例とは構成
の異なる第二の実施例を示す。而して、図15及び16に於
いて、クラッチスプリング211 は右側の制御側外面がテ
ーパー部となっており、又、制御スリーブ34の左端も上
記クラッチスプリング211 のテーパー部と適合するテー
パー面となっている。図15はこのクラッチの非結合状態
を示し、図16はその結合状態を示す。
【0056】又、図17及び18に示されているものは、入
力軸クラッチの第三実施例で、クラッチスプリングを使
用しないものであり、入力軸ギヤスリーブ21と制御スリ
ーブ34とは、互いに係合して一方向に回転を伝達し得る
係止部 215及び 345を有する。この実施例の場合、廻り
止めピン 101を係止するため前の実施例で用いられた溝
344 は長孔 344に代えられ、又制御スリーブ34は直接制
御ピン 331により制御される。
【0057】又、図19乃至21に示されているものは、第
四実施例であり、クラッチスプリング211 の両端に、係
止ピン2112と板状の係止片2113を設けるものである。ク
ラッチスプリング211 の係止ピン2112は、制御スリーブ
34に設けた係止穴に挿入される。この実施例に於いて、
入力軸ギヤスリーブ21には、図中左端に、ギヤ 216と、
ベアリング 212を収容するハウジング部 217とが設けら
れ、右端部には制御スリーブ34に設けた廻り止めピン 3
49が挿通される長孔 218が設けられる。
【0058】制御スリーブ34は、左端部にクラッチスプ
リング211 の板状の係止片2113と係合する突起 348が形
成され、右端部には一対の制御アーム取付具 343の半環
状部を嵌めこむ溝 347が設けられる。制御アーム取付具
343は、制御ピン3433と、結合部3431、3432を有し、ビ
ス3434により制御スリーブ34に取付けられる。制御ピン
3433は前述の如く入力軸クラッチ制御装置3により制御
される。図20には結合状態を、図21には結合状態を示し
てある。
【0059 】尚、本考案の構成は、叙上の実施例に限定
されるものでなく、例えば、構成の用いる一方向クラッ
チの段数は任意に決定でき、又その構成も上記のスプリ
ング式のみに限定されず、又、入力軸クラッチ制御装置
や前後進クラッチ装置の構成も、例えば電磁式アクチュ
エータを利用するタイプのものとなし得るものであっ
て、全体構成なども本考案の範囲内で自由に設計変更で
き、本考案はそれら全ての変更例を包摂するものであ
る。
【0060】
【考案の効果】本考案は上述のように構成されるので、
本考案によるときは、マイクロプロセッサで運転状態を
解析し、その解析結果に基づいて制御用モータを駆動す
ることにより、最適のギヤシフトを迅速かつ自動的に行
うことができるようになる。このトランスミッション
は、運転操作が容易で、動作が確実であり、尚かつ常時
最良の経済回転速度でエンジンを運転できるので、常時
エンジンの最高性能を発揮できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係るトランスミッションの第一実施例
を示す図で、それがニュートラル状態にあるときの状態
を示す断面図である。
【図2】入力軸とその外側に設けられた入力軸ギヤスリ
ーブを含む第一段の入力軸クラッチの、入力軸が出力側
と結合されていない状態に於ける各構成要素の相対関係
位置を示す一部破断側面図である。
【図3】図2に示した入力軸クラッチに於いて、その入
力軸が出力側と結合された状態に於ける各構成要素の相
対関係位置を示す一部破断側面図、
【図4】ニュートラル状態にある入力軸クラッチ制御装
置を示す正面図、
【図5】第一ギヤ状態にある入力軸クラッチ制御装置を
示す正面図、
【図6】第三ギヤ状態にある入力軸クラッチ制御装置を
示す正面図、
【図7】第一ギヤ状態にあるトランスミッションを示す
断面図、
【図8】第三ギヤ状態にあるトランスミッションを示す
断面図、
【図9】第五ギヤ状態にある入力軸クラッチ制御装置を
示す断面図、
【図10】第五ギヤ状態にあるトランスミッションを示す
断面図、
【図11】前後進クラッチ制御装置のニュートラル状態を
示す説明図、
【図12】前後進クラッチ制御装置の後退ギヤ選択状態を
示す説明図、
【図13】前後進クラッチ制御装置の前進ギヤ選択状態を
示す説明図、
【図14】後退ギヤ状態にあるトランスミッションを示す
断面図、
【図15】第二実施例に於ける、第一段の入力軸クラッチ
の入力軸が、出力側と未結合状態にあるときの各構要素
の相対関係位置を示す一部破断側面図、
【図16】図15に示した第一段の入力軸クラッチに於い
て、その入力軸が出力側と結合された状態を示す一部破
断側面図、
【図17】第三実施例に於ける、第一段の入力軸クラッチ
の入力軸が、出力側と未結合状態にあるときの各構要素
の相対関係位置を示す一部破断側面図、
【図18】図17に示した第一段の入力軸クラッチに於い
て、その入力軸が出力側と結合された状態を示す一部破
断側面図、
【図19】第四実施例に於ける、第一段の入力軸クラッチ
の構成を示す立体分解図、
【図20】図19に示した第一段の入力軸クラッチに於い
て、その入力軸が出力側と未結合状態にあるときの各構
要素の相対関係位置を示す一部破断側面図、
【図21】図19に示した第一段の入力軸クラッチに於い
て、その入力軸が出力側と結合された状態を示す一部破
断側面図である。
【符号の説明】
1・・・・・・・・・・・・・・・・入力軸 2・・・・・・・・・・・・・・・・入力軸クラッチ装
置 21、22、23、24、25・・・・・・・入力軸ギヤスリーブ 211 、 221、 231、 241、 251・・クラッチスプリング 3・・・・・・・・・・・・・・・・入力軸クラッチ制
御装置 31・・・・・・・・・・・・・・・ウォームギヤ 311 ・・・・・・・・・・・・・・ステッピングモータ 312 ・・・・・・・・・・・・・・中央制御ユニット 32・・・・・・・・・・・・・・・制御盤 33・・・・・・・・・・・・・・・制御ピン保持盤 34、35、36、37、38・・・・・・・制御スリーブ 341 、 351、 361、 371、 381・・クラッチ制御スプリ
ング 342 、 352、 362、 372、 382・・フランジ 4・・・・・・・・・・・・・・・・後退ギヤ装置 40、41・・・・・・・・・・・・・ギヤ 5・・・・・・・・・・・・・・・・中間軸 6・・・・・・・・・・・・・・・・中間軸クラッチ装
置 61、62、63、64・・・・・・・・・中間軸ギヤスリーブ 65・・・・・・・・・・・・・・・中間軸ギヤ 611 、 621、 631、 641・・・・・クラッチスプリング 7・・・・・・・・・・・・・・・・前後進クラッチ制
御装置 71・・・・・・・・・・・・・・・前後進制御レバー 72・・・・・・・・・・・・・・・制御盤 73・・・・・・・・・・・・・・・制御ピン保持盤 731 、 736・・・・・・・・・・・制御ピン 74、75・・・・・・・・・・・・・制御スリーブ 741 、 751・・・・・・・・・・・制御スプリング 742 、 752・・・・・・・・・・・制御スリーブフラン
ジ 8・・・・・・・・・・・・・・・・前後進クラッチ装
置 81・・・・・・・・・・・・・・・前進出力スリーブ81 82・・・・・・・・・・・・・・・後進ギヤスリーブ82 811 ・・・・・・・・・・・・・・前進クラッチスプリ
ング 821 ・・・・・・・・・・・・・・後進クラッチスプリ
ング 9・・・・・・・・・・・・・・・・出力軸 10・・・・・・・・・・・・・・・・ハウジング10

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】ハウジング(10)と、外部からハウジング(1
    0)内に挿通され、常に一定の方向に回転する入力軸(1)
    と、ハウジング(10)内に入力軸(1)に平行に設けられる
    中間軸(5)と、中間軸(5)の延長線上に、ハウジング(10)
    内から外部に突出するよう設けられる出力軸(9)と、入
    力軸(1)を中心として同心円筒状に多段に設けられる複
    数の一方向クラッチであって、それぞれ内層のものから
    外層のものに向かって各層毎に順次直径が増大する円筒
    状の胴部とギヤとを有する入力軸ギヤスリーブ (21、2
    2、23、24及び25) を具備し、入力軸(1)から最内層の入
    力軸ギヤスリーブ(21)を経て順次外層の入力軸ギヤスリ
    ーブへ入力軸(1)と同方向の回転のみを伝達し得るよう
    構成され、かつ、最内層から外層側に向かって数えて所
    望の段数だけを選択的に作動せしめ得るよう構成された
    複数段の入力軸クラッチから成る入力軸クラッチ装置
    (2)と、最内層から順次外層に数えて所望段数だけの入
    力軸クラッチを選択的に作動せしめ得る入力軸クラッチ
    制御装置(3)と、中間軸(5)を中心として同心円筒状に多
    段に、入力軸クラッチの最外層のものを除く一方向クラ
    ッチのそれぞれ対応して、入力軸クラッチ装置(2)より
    一段少ない段数だけ設けられる複数の一方向クラッチで
    あって、それぞれ対応する入力軸クラッチの入力軸ギヤ
    スリーブ (21、22、23及び24) のギヤと噛み合いかつ、
    その歯数比が内層のものから外層のものに向かって各層
    毎に順次減少するよう設定されたギヤを有する中間軸ギ
    ヤスリーブ (61、62、63及び64) を具備し、作動状態に
    ある入力軸クラッチのうち最外層のものの入力軸ギヤス
    リーブのギヤにより駆動される中間軸ギヤスリーブの入
    力軸(1)とは逆方向の回転のみを順次内層の中間軸ギヤ
    スリーブに伝達し、中間軸(5)に至らしめ得る複数段の
    中間軸クラッチから成る中間軸クラッチ装置(6)と、中
    間軸(5)に取付けられ、最外層の入力軸ギヤスリーブ(2
    5)の回転を、一層内側の入力軸ギヤスリーブ(24)とそれ
    に対応する中間軸ギヤスリーブ(64)の間の歯数比より小
    さい歯数比で、中間軸(5)に伝達する中間軸ギヤ(65)
    と、入力軸(1)に取り付けられたギヤ(40)と、それによ
    り駆動されるギヤ(41)と、ギヤ(41)を支持する装置 (4
    3、44) とから成る後退ギヤ装置(4)と、中間軸(5)と出
    力軸(9)との間に内外二層に構成される一方向クラッチ
    であって、内層に設けられて中間軸(5)の回転を出力軸
    (9)に伝達し得る前進クラッチと、外層に設けられて後
    退ギヤ装置(4)を介して入力軸(1)の回転を出力軸(9)に
    伝達し得る後進クラッチとから成る前後進クラッチ装置
    (8)と、内外二層の前後進クラッチの何れか一方を随時
    選択的に作動させ得る前後進クラッチ制御装置(7)と、
    から成るトランスミッション。
  2. 【請求項2】入力軸クラッチ装置(2)を構成する多段多
    層の入力軸クラッチがそれぞれ、上記の入力軸ギヤスリ
    ーブ (21、22、23、24、25) の内の一つと、それぞれ対
    応する入力軸ギヤスリーブ(21、22、23、24、25) の内
    側に設けられ、その一端がその対応する入力軸ギヤスリ
    ーブの内面に固定され、他の一端がクラッチ操作のため
    係止及び解除される係止部となっているクラッチスプリ
    ング(211、 221、 231、241 、251)の内の一つとから成
    り、入力軸クラッチ制御装置(3)が、それぞれ対応する
    入力軸ギヤスリーブ (21、22、23、24又は25)の内側に
    同軸にかつ軸方向に移動自在に設けられ、それぞれ対応
    するクラッチスプリング(211、 221、 231、 241、251)
    の係止部を捕捉及び開放し得る係止部を有し、それぞれ
    対応するクラッチスプリング(211、 221、 231、 241、
    251)を捕捉する位置と開放する位置との間を移動し得る
    制御スリーブ (34、35、36、37、38) と、それらの制御
    スリーブ (34、35、36、37、38) に対し、それぞれの開
    放位置に向けて常時弾性力を作用させるクラッチ制御ス
    プリング(341、 351、 361、 371、 381) と、それらの
    クラッチ制御スプリング(341、 351、 361、 371、 38
    1) の弾性力に抗して、内側のものから順次制御スリー
    ブ (35、36、37、38、39) をクラッチスプリング(211、
    221、 231、 241、 251)の係止部を捕捉する位置に移
    動せしめる制御機構とから成り、中間軸クラッチ装置
    (6)を構成する多段多層の一方向クラッチが、それぞ
    れ、上記の中間軸ギヤスリーブ (61、62、63、64、65)
    の内の一つと、それぞれ対応する中間軸ギヤスリーブの
    内側に設けられ、その一端がその外側の中間軸ギヤスリ
    ーブの内面に固定され、他の一端が入力軸(1)と逆方向
    の回転に対してのみ内側の中間軸ギヤスリーブにより係
    止され、その内側の中間軸ギヤスリーブを巻き締めるク
    ラッチスプリング(611、 621、 631、641 、651)の内の
    一つとから成る、請求項1に記載のトランスミッショ
    ン。
  3. 【請求項3】入力軸クラッチ制御装置(3)が、互いに対
    をなし、各入力軸クラッチのそれぞれについて各一対の
    割合で設けられる複数の制御ピン(331、 331、 332、 3
    32、 333、 333、 334、 334、 335、335)と、入力軸
    (1)とは独立に回転し得るよう入力軸(1)と同軸に支持さ
    れ、かつその一直径上に整列させて、それぞれ対をなす
    制御ピン(331、 331、 332、 332、 333、 333、 334、
    334、 335、335)をそれぞれ滑動自在に保持するための
    複数対の孔を、入力軸クラッチ制御装置(3)の制御スリ
    ーブ(34 、35、36、37、38) の端面に対応する位置に設
    けた制御ピン保持盤(33)と、制御ピン保持盤(33)と密着
    して共に回転し得るよう、入力軸(1)と同軸に支持さ
    れ、その中心軸のまわりに互いに対をなして回転対称に
    配置され、制御ピン保持盤(33)に保持される制御ピン(3
    31、 331、 332、 332、 333、 333、 334、 334、 33
    5、335)の一端が挿入され、それぞれ内層の入力軸クラ
    ッチに対応するものより外層の入力軸クラッチに対応す
    るものの方が大きな中心角を有し、その一直径上に整列
    する方と反対側の端部は制御ピン(331、 331、332、 33
    2、 333、333、 334、 334、 335、335)の端部を押し上
    げ当該溝から円滑に脱出せしめ得る斜面となっているる
    複数組の円弧状の溝(321、 321、 322、 322、 323、 3
    23、 324、 324、 325、 325) を有する制御盤(32)
    と、中央制御装置(312) により制御盤(32)の回転位置を
    制御する装置と、から成る請求項1又は2に記載のトラ
    ンスミッション。
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