JPH0743501U - 軸継手 - Google Patents
軸継手Info
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- JPH0743501U JPH0743501U JP7610493U JP7610493U JPH0743501U JP H0743501 U JPH0743501 U JP H0743501U JP 7610493 U JP7610493 U JP 7610493U JP 7610493 U JP7610493 U JP 7610493U JP H0743501 U JPH0743501 U JP H0743501U
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- JP
- Japan
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- shaft coupling
- total
- fiber layer
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 トルクの伝達方向と平行な繊維の割合を多く
して、効率良く充分な引張強度を得ることができる軸継
手を提供すること。 【構成】 縦糸と横糸が狭角60°,広角120°で交
差するガラス繊維クロス11−1,11−2,11−3
を60°ずつずらして重ねて繊維層を形成し、これらの
ガラス繊維クロス11−1,11−2,11−3に樹脂
を含浸させて加圧硬化させた。
して、効率良く充分な引張強度を得ることができる軸継
手を提供すること。 【構成】 縦糸と横糸が狭角60°,広角120°で交
差するガラス繊維クロス11−1,11−2,11−3
を60°ずつずらして重ねて繊維層を形成し、これらの
ガラス繊維クロス11−1,11−2,11−3に樹脂
を含浸させて加圧硬化させた。
Description
【0001】
本考案は、駆動軸の回転トルクを従動軸へ伝達するための軸継手に関するもの である。
【0002】
従来、この種の軸継手としては、例えば、特開昭64−49722号公報に記 載のものが知られている。
【0003】 かかる軸継手は、繊維層が形成された繊維複合材料から成り、周方向に沿う中 心角60°の等間隔の6つの位置に、駆動軸側に連結される計3つの第1連結部 (同公報では「ネジ穴」)と従動軸側に連結される計3つの第2連結部(同公報 では「ネジ穴」)とが交互に設けられている。そして、互いに隣接する第1連結 部と第2連結部との間に位置する計6つのウェブ範囲に、ウェブの縦方向が繊維 方向となる中央繊維層と、ウェブの縦方向に対して±30°〜60°の方向が繊 維方向となる外側繊維層が積層されている。
【0004】
しかしながら、このような従来の軸継手は、中央繊維層を成形するために、例 えば、強化繊維を一方向に揃えてシート状とした一方向材を用いた場合、繊維層 を結合するマトリックス材料が含浸されていない未含浸状態では、その一方向材 の繊維列を保持することができず、所要形状の中央繊維層を得ることができない 。また、マトリックス材料が予め含浸されている一方向材(一般に、「プリプレ グ」と称せられる)を用いた場合には、その繊維間の結合が弱いため、その一方 向材を所要枚数積層する時に繊維間の結合が解かれたりして形崩れし易く、更に 、軸継手を型内にて加圧硬化させる時に、余分なマトリックス材料の絞り出しに 伴って、繊維の配列が乱れ易い等の問題がある。
【0005】 そこで繊維の形態として、繊維が互いに交差して保持し合う織物を用いること が考えられる。例えば、図12に示すような平面六角形の軸継手において、縦糸 と横糸が互いに直角に交差する平織の織物Sを用いた場合は、その織物Sが所要 枚数積層されてから樹脂によって固定された後、平面六角形に切断されることに なる。なお図12において、H1 は、駆動軸に連結される第1連結部としての計 3つのネジ穴であり、H2 は、従動軸に連結される第2連結部としての計3つの ネジ穴である。ところで、このような軸継手において、回転トルク伝達時の引張 応力の働く方向に関しての強度を高めるためには、その方向と織物Sの繊維方向 とを互いに平行とすることが有効である。そこで、図12に示すように、平面六 角形の軸継手において互いに平行な或る1組の辺と織物Sの縦糸とを平行とした 場合には、他の2組の互いに平行な辺に対して、織物Sの繊維方向が30°と6 0°となる。この場合の強度は前者の1組の辺部分に比して後者2組の辺部分の 強度が大きく低下し、しかも異方性となってしまう。また、仮りに、3枚の織物 Sを用いて、その1枚毎の縦糸が軸継手の1組毎の辺に平行となるように、それ らの3枚をずらして積層した場合には、強度の異方性は互いに打消されるものの 、各組の辺に対して繊維が平行となる織物Sは3枚中の1枚だけとなるため、強 度向上の効率が悪い。
【0006】 本発明の目的は、トルクの伝達方向と平行な繊維の割合を多くして、効率良く 充分な引張強度を得ることができる軸継手を提供することにある。
【0007】
本考案の軸継手の第1形態は、繊維層が形成された繊維複合材料から成り、周 方向に沿う中心角60°の等間隔の6つの位置に、駆動軸側に連結される計3つ の第1連結部と従動軸側に連結される計3つの第2連結部とが交互に設けられた 軸継手において、前記繊維層には、縦糸と横糸が狭角60°,広角120°で交 差する織布が3枚組込まれ、前記3枚の織布は、軸継手の周方向に沿って60° ずつずらして重ねられ、前記3枚の織布のそれぞれにおける前記縦糸と前記横糸 は、互いに隣り合う前記第1連結部と前記第2連結部とを結ぶ計6つの線のいず れかと平行に延在することを特徴とする。
【0008】 本考案の軸継手の第2形態は、繊維層が形成された繊維複合材料から成り、周 方向に沿う中心角45°の等間隔の8つの位置に、駆動軸側に連結される計4つ の第1連結部と従動軸側に連結される計4つの第2連結部とが交互に設けられた 軸継手において、前記繊維層には、縦糸と横糸が狭角45°,広角135°で交 差する織布が4枚組込まれ、前記4枚の織布は、軸継手の周方向に沿って45° ずつずらして重ねられ、前記4枚の織布のそれぞれにおける前記縦糸と前記横糸 は、互いに隣り合う前記第1連結部と前記第2連結部とを結ぶ計8つの線のいず れかと平行に延在することを特徴とする。
【0009】 本考案の軸継手の第3形態は、繊維層が形成された繊維複合材料から成り、周 方向に沿う中心角90°の等間隔の4つの位置に、駆動軸側に連結される計2つ の第1連結部と従動軸側に連結される計2つの第2連結部とが交互に設けられた 軸継手において、前記繊維層には、縦糸と横糸が90°で交差する織布が2枚組 込まれ、前記2枚の織布は、軸継手の周方向に沿って90°ずつずらして重ねら れ、前記2枚の織布のそれぞれにおける前記縦糸と前記横糸は、互いに隣り合う 前記第1連結部と前記第2連結部とを結ぶ計4つの線のいずれかと平行に延在す ることを特徴とする。
【0010】
本考案の軸継手は、縦糸と横糸が互いに交差する織布によって繊維層を形成し たことにより、繊維を互いに拘束させて、所要形状に切断した場合等における形 崩れや脱落を防ぐ。また、軸継手製造時の加圧成形においてもマトリックス材料 の流動による繊維の配向乱れを防ぐ。この結果、容易かつ安定的に予期した強度 の発現性を得て、軸継手としての品質の信頼性を確保する。
【0011】 さらに、織布の縦糸と横糸を狭角60°,広角120°,または狭角45°, 広角135°で交差させ、あるいは90°で交差させて、それらの織布を狭角の 角度分ずつずらして重ねることにより、回転トルクの伝達時の引張り応力の作用 方向と平行な繊維の割合を多くして、少ない積層数による耐捩りトルク性の向上 を可能とする。
【0012】
以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。
【0013】 図1から図7は、本考案の第1実施例を説明するための図である。
【0014】 本実施例の軸継手1は、図1に示すように、中央に平面六角形の穴1Aを有す る平面略六角形とされ、さらに、周方向に沿って中心角60°の等間隔に位置す る計6つの角の部分に、駆動軸に連結される第1連結部としての計3つのネジ穴 1Bと、従動軸に連結される第2連結部としての計3つのネジ穴1Cが交互に設 けられている。この軸継手1の製造に際しては、後述するように形成した繊維層 に樹脂を含浸させてから、それを金型内にて加圧して硬化させ、その後、図1に 示すような形状に切断する。その繊維層は、図3および図4に示すような主繊維 層10と、図5に示すような補強繊維層20との多層構造とする。
【0015】 主繊維層10は、質量200g/m2 の平織の3枚のガラス繊維クロス(織布 )11−1,11−2,11−3を重ねることによって形成されている。各クロ ス11−1〜11−3は、縦糸と横糸が互いに直角に交差していたものを素材と して、その繊維方向を図3に示すようにずらし、縦糸と横糸が狭角60°,広角 120°で交差するように修正されたものであり、平面六角形に切り出されてい る。それらのクロス11−1〜11−3において、互いに対向する辺の間隔L1 は、例えば136mmである。そして、3枚のクロス11−1〜11−3は、図 3に示すように、互いに60°ずつずらして重ねられている。したがって、3枚 のクロス11−1〜11−3における縦糸と横糸は図4に示すように重なり、同 方向に2本ずつ延在する繊維束となる。この図4においては、1枚目のクロス1 1−1の縦糸と横糸の1本ずつを実線で示し、2枚目のクロス11−2の縦糸と 横糸の1本ずつを点線で示し、3枚目のクロス11−3の縦糸と横糸の1本ずつ を1点鎖線で示す。
【0016】 一方、補強繊維層20は、主繊維層10のクロス11−1〜11−3と同様の 3枚のクロスを重ねることによって形成されている。ただし、図5中2点線で示 すように、主繊維層20と同様に平面六角形のクロスを3枚重ねた後、その六角 形状の頂角を含む平面略菱形の部分を計6組切り出して、その平面略菱形に切り 出されたクロス3枚重ねの層を補強繊維層20としている。なお、図5の中の2 点鎖線で示すような平面六角形のクロスにおいて、互いに対向する辺の間隔L2 は、例えば84mmである。
【0017】 本実施例の軸継手1には、図6および図7に示すように、計5つの主繊維層1 0と、計24の補強繊維層20が積層されている。
【0018】 すなわち、主繊維層10を3つ積層して六角形積層体を成し、その積層体の表 面側と裏面側の6つずつ計12箇所の頂角部分のそれぞれに、2つずつ積層した 補強繊維層20を図6に示すように重ねる。したがって、補強繊維層20は計2 4となる。さらに、図7中の左右両側に、主繊維層10を1つずつ積層する。
【0019】 このように繊維層10,20を積層した後、それらにエポキシ樹脂(エポキシ 当量180〜190)と変性アミン系硬化剤との混合物(混合比100:50) を含浸させてから、金型内にて加圧しながら80°で3時間硬化させ、それらを 一体化して軸継手素材とする。そして、その軸継手素材から図1および図2に示 す軸継手1を切り出して、平面六角形の穴1Aとネジ穴1B,1Cを形成する。 したがって、ネジ穴1B,1Cが形成される軸継手1の計6つの角部分は、補強 繊維層20が積層されている分だけ大きな肉厚W1 (図2参照)となり、また軸 継手1の計6つの辺部分は、補強繊維層20が積層されていない分だけ小さな肉 厚W2 (図2参照)となる。
【0020】 このようにして、肉厚W1 が約4mm,比重1.8の軸継手1を成した結果、 繊維の乱れはなかった。なお、予め、主繊維層10に穴1Aを切抜いておくこと も可能であり、この場合には、軸継手素材を加圧硬化させる金型に、穴1A内に 位置するコアが設けられていればよい。
【0021】 しかして、このように構成された軸継手1は、繊維層10,20が狭角60° ,広角120°にて交差するクロスによって形成されているため、それらを継手 形状に合せて切断したときに、互いに交差した繊維同士が形状保持し合って形崩 れを防ぐことになる。また、回転トルクの伝達時の引張り応力の作用方向と平行 な繊維の割合が多いため、引張り強度、即ち耐トルク性が向上することになり、 しかも、引張り応力の作用方向と交差する繊維は、引張り応力の作用方向に対し て全て±60°の同角となるため異方性もない。
【0022】 図8および図9は、本考案の第2実施例を説明するための図である。
【0023】 本実施例の場合は、厚さ0.1mmのポリアミド樹脂(PA66)フィルム3 0を主繊維層10のクロス11−1〜11−3と同一の六角形状に切出して、図 8に示すように、そのフィルム30をクロス11−1〜11−3の相互間に介在 させた。さらに、このようにフィルム30を挾みながら、図9に示すように主繊 維層10を4つ積層して六角形積層体を成した。その際、互いに重なる主繊維層 10同士の相互間にもフィルム30を介在させる。同様に、厚さ0.1mmのポ リアミド樹脂(PA66)フィルムを補強繊維層20のクロスと同一の略菱形形 状に切出して、そのフィルムを3枚のクロスの相互間に介在させた。さらに、こ のようにフィルムを挾みながら補強繊維層20を2つずつ積層し、それを前述し た六角形積層体の表面側と裏面側の6つずつ計12箇所の頂角部分のそれぞれに 重ねた(図9参照)。その際、互いに重なる補強繊維層20同士の相互間、およ び互いに重なる六角形積層体と補強繊維層20との相互間にも、略菱形形状のフ ィルムを介在させる。
【0024】 このようにして繊維層10,20およびフィルムを積層した後、それらを金型 内にて280℃,面圧1.5MPa(15kgf/cm2 ),保持時間10分で 加熱かつ加圧して一体化し、そして前述した実施例と同様に、肉厚W1 が約4m m、比重が1.8の軸継手を成した。本実施例の場合も繊維の乱れはなかった。
【0025】 なお、上述した第1,第2の実施例では、強化繊維としてガラス繊維を用いて いるが、これに限定されず、織布状にできるものであれば種々の材料を用いるこ とができる。例えば、その強化繊維として、炭素繊維,アルミナ(アルミナシリ カ)繊維,炭化硅素繊維,微細な金属繊維等の無機繊維,或はアラミド繊維等の 耐熱,低熱収縮有機繊維などを用いても良い。
【0026】 また、上述した各実施例では、縦糸と横糸が直角に交差するガラス繊維クロス (織布)を変形させて、それらを狭角60°,広角120°に交差させたが、元 々その角度で織られたクロスをそのまま用いてもよい。また、繊維層を結合する ためのマトリックス材料は、何ら、例示した熱硬化性樹脂としてのエポキシ樹脂 ,熱可塑性樹脂としてのポリアミド樹脂(PA66)のみに限定されず、例えば 、熱硬化性樹脂としてはポリウレタン,不飽和ポリエステル等を用いることがで き、また、熱可塑性樹脂としては、ポリプロピレン,ポリカーボネイト,ポリエ ステル,ポリアミド6,ポリフェニレンサルファイド,ポリエーテルケトン、そ の他のエンジニアリングプラスチック等を液状,フィルム,織布,粉末状として 用いることができる。
【0027】 さらに、強化繊維とマトリックス材料との結合方法も何ら上述した実施例のみ に限定されず、例えば、業界において広く活用されているように、予め繊維に熱 硬化性、または熱可塑性のマトリックス材料を含浸した形態、即ち「プリプレグ 」状態としても良い。但し、この場合は、プリプレグ状態にて繊維の縦糸と横糸 が狭角60°,広角120°に変角してあることが望ましい。
【0028】 また、ガラス繊維クロスを複数毎に60°ずつずらして重ねてもよく、要は、 直接的な重なり如何に拘らず、そのクロス3枚を1単位として、その3枚のクロ スを60°ずつずらせばよい。
【0029】 図10は、本考案の第3実施例を説明するための図である。
【0030】 本実施例の場合、主繊維層10−1は、4枚のガラス繊維クロス(織布)11 A−1〜11A−4を重ねることによって形成されている。各クロス11A−1 〜11A−4は、例えば、縦糸と横糸が互いに直角に交差していたものを素材と して、その繊維方向を図10に示すようにずらし、縦糸と横糸が狭角45°,広 角135°で交差するように修正されたものであり、平面八角形に切り出されて いる。そして、それらのクロス11A−1〜11A−4を図10に示すように互 いに45°ずつずらして重ね、さらに、必要に応じて、前述した実施例と同様に クロス11A−1〜11A−4によって形成された補強繊維層を重ねてから、そ れらにエポキシ樹脂(エポキシ当量180〜190)と変性アミン系硬化剤との 混合物(混合比100:50)を含浸させた後、金型内にて加圧しながら80° で3時間硬化させ、それらを一体化して軸継手素材とした。そして、その軸継手 素材から平面八角形の軸継手を切り出して、その軸継手の計8つの角部分に、駆 動軸に連結される第1連結部としての計4つのネジ穴と、従動軸に連結される第 2連結部としての計4つのネジ穴を交互に設けた。従って、4枚のクロス11A −1〜11A−4のそれぞれにおける縦糸と横糸は、互いに隣り合う第1連結部 と第2連結部とを結ぶ計8つの線のいずれかと平行に延在することになる。この 結果、前述した実施例と同様に、回転トルクの伝達時の引張り応力の作用方向と 平行な繊維の割合が多く、引張り強度、即ち耐トルク性が向上することになる。
【0031】 図11は、本考案の第4実施例を説明するための図である。
【0032】 本実施例の場合、主繊維層10−2は、2枚のガラス繊維クロス(織布)11 B−1,11B−2を重ねることによって形成されている。各クロス11B−1 ,11B−2は、例えば、縦糸と横糸が互いに直角に交差していた素材そのまま のものであり、平面四角形に切り出されている。そして、それらのクロス11B −1,11B−2は図11に示すように互いに90°ずらして重ね、さらに、必 要に応じて、前述した実施例と同様にクロス11B−1,11B−2によって形 成された補強繊維層を重ねてから、それらにエポキシ樹脂(エポキシ当量180 〜190)と変性アミン系硬化剤との混合物(混合比100:50)を含浸させ た後、金型内にて加圧しながら80°で3時間硬化させ、それらを一体化して軸 継手素材とした。そして、その軸継手素材から平面四角形の軸継手を切り出して 、その軸継手の計4つの角部分に、駆動軸に連結される第1連結部としての計2 つのネジ穴と、従動軸に連結される第2連結部としての計2つのネジ穴を交互に 設けた。従って、2枚のクロス11B−1,11B−2のそれぞれにおける縦糸 と横糸は、互いに隣り合う第1連結部と第2連結部とを結ぶ計4つの線のいずれ かと平行に延在することになる。この結果、前述した実施例と同様に、回転トル クの伝達時の引張り応力の作用方向と平行な繊維の割合が多く、引張り強度、即 ち耐トルク性が向上することになる。
【0033】
以上説明したように、本考案の軸継手は、縦糸と横糸が互いに交差する織布に よって繊維層を形成するから、繊維が互いに拘束し合うことになり、所要形状に 切断しても形崩れや脱落を防ぐことができる。また、軸継手製造時の加圧成形に おいてもマトリックス材料の流動による繊維の配向乱れを防ぐことができる。こ の結果、容易かつ安定的に予期した強度の発現性を得ることができて、軸継手と しての品質の信頼性を確保することができる。
【0034】 さらに、織布の縦糸と横糸を狭角60°,広角120°、または狭角45°, 広角135°で交差させ、あるいは90°で交差させて、それらの織布を狭角の 角度分ずつずらして重ねられているため、回転トルクの伝達時の引張り応力の作 用方向と平行な繊維の割合が多くなり、少ない積層数によって耐捩りトルク性を 向上させることができる。
【図1】本考案の第1の実施例を示す平面図である。
【図2】図1のII−II線に沿う断面図である。
【図3】図1の軸継手に組込まれる主繊維層の分解図で
ある。
ある。
【図4】図3に示す織布の重なり状態を説明するための
平面図である。
平面図である。
【図5】図1の軸継手に組込まれる補強繊維層の平面図
である。
である。
【図6】図1の軸継手の製造時における繊維層の形成段
階における平面図である。
階における平面図である。
【図7】図6のVII −VII 線に沿う断面図である。
【図8】本考案の第2の実施例の軸継手に組込まれる主
繊維の分解図である。
繊維の分解図である。
【図9】本考案の第2の実施例の軸継手の製造時におけ
る繊維層の形成段階における断面図である。
る繊維層の形成段階における断面図である。
【図10】本考案の第3実施例を表す繊維の分解図であ
る。
る。
【図11】本考案の第4実施例を表す繊維の分解図であ
る。
る。
【図12】従来の軸継手を説明するための平面図であ
る。
る。
1 軸継手 1A 穴 1B ネジ穴(第1連結部) 1C ネジ穴(第2連結部) 10 主繊維層 11−1,11−2,11−3 ガラス繊維クロス(織
布) 20 補強繊維層
布) 20 補強繊維層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B29K 105:08 B29L 31:06
Claims (3)
- 【請求項1】 繊維層が形成された繊維複合材料から成
り、周方向に沿う中心角60°の等間隔の6つの位置
に、駆動軸側に連結される計3つの第1連結部と従動軸
側に連結される計3つの第2連結部とが交互に設けられ
た軸継手において、 前記繊維層には、縦糸と横糸が狭角60°,広角120
°で交差する織布が3枚組込まれ、 前記3枚の織布は、軸継手の周方向に沿って60°ずつ
ずらして重ねられ、 前記3枚の織布のそれぞれにおける前記縦糸と前記横糸
は、互いに隣り合う前記第1連結部と前記第2連結部と
を結ぶ計6つの線のいずれかと平行に延在することを特
徴とする軸継手。 - 【請求項2】 繊維層が形成された繊維複合材料から成
り、周方向に沿う中心角45°の等間隔の8つの位置
に、駆動軸側に連結される計4つの第1連結部と従動軸
側に連結される計4つの第2連結部とが交互に設けられ
た軸継手において、 前記繊維層には、縦糸と横糸が狭角45°,広角135
°で交差する織布が4枚組込まれ、 前記4枚の織布は、軸継手の周方向に沿って45°ずつ
ずらして重ねられ、 前記4枚の織布のそれぞれにおける前記縦糸と前記横糸
は、互いに隣り合う前記第1連結部と前記第2連結部と
を結ぶ計8つの線のいずれかと平行に延在することを特
徴とする軸継手。 - 【請求項3】 繊維層が形成された繊維複合材料から成
り、周方向に沿う中心角90°の等間隔の4つの位置
に、駆動軸側に連結される計2つの第1連結部と従動軸
側に連結される計2つの第2連結部とが交互に設けられ
た軸継手において、 前記繊維層には、縦糸と横糸が90°で交差する織布が
2枚組込まれ、 前記2枚の織布は、軸継手の周方向に沿って90°ずつ
ずらして重ねられ、 前記2枚の織布のそれぞれにおける前記縦糸と前記横糸
は、互いに隣り合う前記第1連結部と前記第2連結部と
を結ぶ計4つの線のいずれかと平行に延在することを特
徴とする軸継手。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP1993076104U JP2604570Y2 (ja) | 1993-12-30 | 1993-12-30 | 軸継手 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH0743501U true JPH0743501U (ja) | 1995-08-22 |
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ID=13595585
Family Applications (1)
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JP1993076104U Expired - Lifetime JP2604570Y2 (ja) | 1993-12-30 | 1993-12-30 | 軸継手 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2018021290A (ja) * | 2016-07-25 | 2018-02-08 | 株式会社Itoi生活文化研究所 | 和紙糸を用いた生地、これを用いたシューズ、および、これを用いたレザーシューズ |
-
1993
- 1993-12-30 JP JP1993076104U patent/JP2604570Y2/ja not_active Expired - Lifetime
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JP2604570Y2 (ja) | 2000-05-22 |
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