JPH0743446B2 - プラスチツク蛍光フアイバ− - Google Patents

プラスチツク蛍光フアイバ−

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JPH0743446B2
JPH0743446B2 JP61200120A JP20012086A JPH0743446B2 JP H0743446 B2 JPH0743446 B2 JP H0743446B2 JP 61200120 A JP61200120 A JP 61200120A JP 20012086 A JP20012086 A JP 20012086A JP H0743446 B2 JPH0743446 B2 JP H0743446B2
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旭化成工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は新規なプラシチツク蛍光フアイバーに関するも
のである。さらに詳しくいえば、本発明は、センサー
や、フアイバー型の光波長変換素子及び可視光エネルギ
ー伝送などに好適な、可視光での導光性能が良く、かつ
耐候性に優れる上に高い紫外−可視変換機能を有するな
ど、実用性に優れたプラスチツク蛍光フアイバーに関す
るものである。
従来の技術 光フアイバーに蛍光体を混入させた蛍光フアイバーは、
該蛍光体の光トランスデユーサ機能を利用して、例えば
装飾や照明、あるいはセンサーなどへの応用が試みられ
ている。
この蛍光フアイバーとしては、例えばスチレン樹脂やア
クリル樹脂などの芯に有機蛍光体を添加した蛍光フアイ
バーや、石英ガラスの芯に希土類イオンを添加した蛍光
ファイバーなどが知られており、例えばアクリル樹脂に
アゾ染料を添加して芯とし蛍光フアイバー(特開昭58−
34333号公報)や、センサーへの応用として、放電検出
装置(特開昭58−69425号公報)が開示されている。
しかしながら、これらに応用されている有機蛍光体は、
可視部に幅広い吸収域を有するために、通常でも有色で
あり、かつ耐候性に劣るという欠点を有いている。
また、石英ガラスを芯としたものは、プラスチツク製に
比べて、作業性や可とう性に劣る上に、長時間の紫外光
照射により、ガラス組成が変化するなどの欠点がある。
一方、可視光に対して透明でかつ紫外光照射により蛍光
を発するものとして、ユウロピウム又はテルビウムのβ
−ジケトン錯体が知られている。しかしながら、単なる
β−ジケトン配位では、発光強度が弱いという欠点があ
つて、十分な発光強度を得るためには、高価な錯体の大
量使用を免れず、その上該錯体合成の際に、β−ジケト
ンのみでなく、水分子も同時に配位するため、加水分解
が起こりやすく、かつ熱安定性が悪い上にポリマーとの
相溶性もよくないなどの問題がある。
発明が解決しようとする問題点 このように、従来の蛍光フアイバーや蛍光体は種々の欠
点を有しており、実用性に優れた紫外−可視変換機能を
有する蛍光フアイバーはこれまで見出されておらず、そ
の開発が強く望まれていた。
本発明の目的は、このような要望にこたえ、前記の欠点
が改良されて、可視域での導光性能がよく、かつ耐候性
に優れる上に、高い紫外−可視変換機能を有するなど、
実用性に優れたプラスチツク蛍光フアイバーを提供する
ことにある。
問題点を解決するための手段 本発明者らは、前記の実用性に優れたプラスチツク蛍光
フアイバーを開発すべく鋭意研究を重ねた結果、蛍光体
として特殊な錯体を用いることにより、その目的を達成
しうることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成
するに至つた。
すなわち、本発明は、ユウロピウム又はテルビウム若し
くはその両方に配位した含フッ素β−ジケトン・アルキ
ルリン酸エステル協同配位子錯体を、芯層及び鞘層及び
所望により用いられる透明樹脂層から成るプラスチック
光ファイバーの少なくとも1層に含有させたことを特徴
とするプラスチック蛍光ファイバーを提供するものであ
る。
以下、本発明を詳細に説明するが、まず蛍光体について
説明する。
本発明の蛍光フアイバーに用いる蛍光体は、ユウロピウ
ム又はテルビウム若しくはその両方に、配位子として含
フッ素β−ジケトンのみでなく、アルキルリン酸エステ
ルも協同配位させたもとであつて、発光強度が格段に高
く、かつ透明樹脂に混合し、固定させることで、さらに
発光強度が増加するなど、優れた特徴を有している。し
たがつて、導光性能の低下を防ぐために、該蛍光体添加
量を低濃度に抑えても、十分な蛍光を発生させることが
できる。さらに、その合成の際、不安定要素となる水分
子の配位がないために、熱安定性及耐候性が著しく向上
している。
前記含フツ素β−ジケトンとしては、例えばヘキサフル
オロアセチルアセトン、トリフルオロアセチルアセト
ン、ベンゾイルトリフルオロアセトン、テノイルトリフ
ルオロアセトン、フロイルトリフルオロアセトン、ピバ
ロイルトリフルオロアセトン、ヘプタフルオロブタノイ
ルピバロイルメタンなどが挙げられるが、これらの中で
ヘキサフルオロアセチルアセトン及びトリフルオロアセ
チルアセトンが好適である。
一方、アルキルリン酸エステルとしては、式RR′R″PO
で表わされるフオスフインオキシド、式RR′(R″O)
POで表わされるフオスフイネート、式R′(R″O)2P
Oで表わされるフオスフオネート、式(RO)で表わさ
れるフオスフエートが挙げられる。ここで、R,R′,R″
は炭素数1〜18のアルキル基、フエニル基、アルキルフ
エニル基、ハロゲン原子を表わす。代表的なものを示す
と、トリメチルフオスフエート、トリエチルフオスフエ
ート、トリブチルフオスフエート、トリオクチルフオス
フエート、トリブトキシエチルフオスフエート、トリス
クロロエチルフオスフエート、トリフエニルフオスフエ
ート、トリクレジルフオスフエート、トリキシレニルフ
オスフエート、オクチルジフニルフオスフエート、トリ
ラウリルフオスフエート、トリセチルフオスフエート、
トリステアリルフオスフエート、ジブチルブチルフオス
フオネート、ジ−2−エチルヘキシルフオスフオネー
ト、トリブチルフオスフインオキシド、トリオクチルフ
オスフインオキシド、トリフエニルフオスフインオキシ
ド、クロルメチルフオスフインオキシドなどがある。
この蛍光体の吸収スペクトルと蛍光スペクトルの例を第
1図及び第2図に示す。第1図及び第2図は、それぞれ
ユウロピウム錯体の1例及びテルビウム錯体の1例の吸
収スペクトルと蛍光スペクトルを示す図であり、図中1
は吸収スペクトルを、2は蛍光スペクトルを表わす。
この第1図及び第2図で示されるように、該蛍光体は希
土元素特有の線幅の狭い蛍光スペクトルをもち、ユウロ
ピウム錯体は赤に、テルビウム錯体は緑に、両者を混合
した場合は、その比率により、赤から緑の中間の蛍光を
発する。これらの錯体は可視域での吸収がないので、紫
外光が照射されない場合、見た目には一般のプラスチツ
ク光フアイバーと何ら変わりがない。
その他、この蛍光体は、常温で液状である上に、溶剤や
モノマーにも良く溶解するので、モノマーにこの蛍光体
を添加して溶液重合や塊状重合を行えば、均一に蛍光体
が分散した高品質なポリマーを得ることができる。むち
ろん、清浄な環境下であれば、ペレツトと均一に混合す
ることも可能である。
また、該蛍光体の添加量は、芯又は鞘などの蛍光体希釈
ポリマーに対し、好ましくは0.01〜4.0重量%、より好
ましくは0.1〜1.0重量%の範囲で選ばれる。この量が0.
01重量%未満では蛍光が弱くて実用的でなく、一方4.0
重量%を超えると、その量の割には蛍光発光量は増加せ
ず、むしろフアイバー強度が低下し、実用に供しえなく
なる。
次に本発明のプラスチック蛍光フアイバーの構成につい
て説明する。
本発明のプラスチツク蛍光フアイバーは、フアイバーの
端面のみならず、フアイバーの側面から照射された紫外
光によつても蛍光体が全方向に蛍光を発するという性質
を有している(詳細は後述)。これらの蛍光を有効に捕
捉するためには、蛍光体含有層、導光層、芯、鞘は、各
種の組合せが考えられる。
ここで、蛍光体含有層とは、芯層、鞘層とは別の透明樹
脂層で蛍光体を含有するものをいい、芯層の低損失性を
損なわずに蛍光体を利用するために設けた層である。ま
た、導光層とは、芯層、鞘層とは別の透明樹脂層で蛍光
体を含有していないものをいい、芯層又は鞘層に添加さ
れた蛍光体からの蛍光を散乱減衰させずに伝送させるた
めに新たに設けた層である。
(1) 芯に蛍光体を添加したもの 第3図に、芯に蛍光体を添加したプラスチツク蛍光フア
イバーの1例の断面図を示す。このフアイバーは蛍光体
4を含有する芯2が鞘3で被覆された構造となつてい
る。この構造では、鞘を透過してきた紫外光により、芯
内の蛍光体が、可視光を蛍光として発し、そのうち、伝
搬モードに合ついたものが芯内を伝搬していき、合わな
いものが外部へ放散される。伝搬していく蛍光から見れ
ば、蛍光体は不純物と映るわけであるが、前記したよう
に、この蛍光体はポリマーとの相溶性が極めて良いの
で、導光性能の低下は最小限に抑えられる。
(2) 鞘に蛍光体を添加したもの 第4図に、鞘に蛍光体を添加したプラスチツク蛍光フア
イバーの1例の断面図を示す。このフアイバーは芯2が
蛍光体4を含有する鞘3で被覆された構造となつてい
る。この構造では、側面から照射された紫外光によつ
て、鞘内の蛍光体は蛍光を四方八方に放射するが、芯内
を伝搬していく光は理論上は存在しない。これは第5図
に示したように、屈折の法則により、鞘側から入射して
きた光の芯・鞘界面への入射角は、臨海角より小さくな
ることはないからである。
なお、第5図は鞘側からの入射光5が理論上芯内を伝搬
しえないことを示す説明図であり、6は芯内伝搬光であ
る。
しかし、この蛍光フアイバーの導光性能は通常のプラス
チツク光フアイバーと同等であり、その用途について
は、一部伝送先の鞘側への漏れ、側面からの紫外光照射
などを利用した装飾用光フアイバー、暗所で位置の検知
しやすい光フアイバーなどに応用できる。
(3) 別に蛍光体含有層を設けたもの 第6図に、芯と鞘との間に蛍光体含有層を設けたプラス
チツク蛍光フアイバーの1例の断面図を示す。このフア
イバーは、芯2と鞘3との間に、蛍光体4を含有する層
7を設けた構造となつている。このフアイバーにおい
て、芯の屈折率蛍光体含有層の屈折率>鞘の屈折率と
いうようにすれば、伝搬モードにある蛍光は、鞘・蛍光
体含有層界面、又は芯・蛍光体含有層界面で、全反射を
繰り返しながら伝わっていく。このプラスチック蛍光フ
ァイバーは芯層に散乱物質が含まれていないので、
(1)の構造のものよりも散乱損失を低く抑えることが
できる。
第7図に、通常のプラスチツク光フアイバーの回りに、
新たに蛍光体含有層を設けたプラスチツク蛍光フアイバ
ーの1例の断面図を示す。このフアイバーは芯2の回り
に鞘3が被覆され、さらにその周囲に蛍光体4を含有し
た層7が被覆された構造となつている。このフアイバー
において、芯の屈折率>鞘の屈折率蛍光体含有層の屈
折率というようにすれば、(2)の構造のものと同様の
効果が得られる。
(4) 芯に蛍光体を添加し、かつ別に導光層を設けた
もの 第8図に、蛍光体を含有する芯2の周囲に、芯材と同等
な低損失プラスチツクから成る導光層8を設け、さらに
その外周に鞘3を被覆した構造のプラスチツク蛍光フア
イバーの1例の断面図を示す。このフアイバーにおいて
は、その屈折率を、導光層の屈折率芯の屈折率>鞘の
屈折率というようにすれば、伝送先は、芯・導光層界面
や導光層・鞘界面で、全反射を繰り返しながら、導光層
内を伝わっていく。このプラスチック蛍光ファイバー
も、導光層内には散乱物質がないので、散乱損失を
(1)の構造のものより低く抑えることができる。
本発明のプラスチツク蛍光フアイバーに使用できる透明
樹脂としては、芯材には、メチルメタクリレートを主体
とした樹脂、スチレンを主体とした樹脂、ポリカーボネ
ートを主体とした樹脂などが挙げられ、鞘材には、フツ
化メタクリレートを主体とした樹脂、メタクリレートを
主体とした樹脂、フツ化ビニリデンを主体とした樹脂、
4−メチルペンテン−1を主体とした樹脂、ポリカーボ
ネートと他の樹脂とのブレンド樹脂などが挙げられる
が、もちろんこれに制限されることはなく、光フアイバ
ーとしての特性を保持した組合せであれば任意のものを
用いることができる。
本発明のプラスチツク蛍光フアイバーは、蛍光体とプラ
スチツクとが高い相溶性を有することから、通常のプラ
スチツク光フアイバーの製造方法と大差なく製造するこ
とができる。
例えば、公知の方法で精製したモノマーと該蛍光体を混
合し、溶液重合又は塊状重合を行つて、透明度の高い、
含蛍光体樹脂を得たのち、公知の紡糸法を行えば、本発
明のプラスチツク蛍光フアイバーが得られる。あるい
は、純粋なポリマーのペレツトと該蛍光体とを、加熱・
混合したのち、押出し成形によつて紡糸することによ
り、プラスチツク蛍光フアイバーを得ることもできる。
もちろん、上記製造法に限定されるものではなく、その
他のプラスチツク光フアイバーの製造法に、この蛍光体
を添加するという操作を加えるだけで、本発明の蛍光フ
アイバーは簡単に製造できる。
次に、第9図、第10図をもとに、本発明フアイバーの機
能について説明する。
第9図は本発明の蛍光フアイバーの機能を簡単に図示し
たものであり、側面から入射した光5により、蛍光体4
が発光し、伝搬モードに合わない光9が外部へ放散さ
れ、合つた光が加算され、芯内伝搬光6として強度を増
大させながら伝搬していくことを表わしている。
第10図は、通常の光フアイバーの機能について簡単に図
示したものであり、開口数11内で入射してきた光10しか
伝搬していかないことを表している。9は光フアイバー
を透過していく光である。
(イ) 光波長変換 本発明で用いる蛍光体は、吸収した紫外光を効率よく可
視光に変換し、蛍光として発する。これを利用して、入
射光の波長変換が行える。この際、蛍光の一部は、芯内
に閉じ込められている上、前記(3)で説明した光増幅
機能もあるので、変換効率は高く、この紫外−可視変換
機能を利用すれば、例えば、通常の光フアイバーでは伝
送できない紫外光の検出・計測が可能となる。
(ロ) 側面から照射された光の検出 通常の光フアイバーは、端面へ開口数内で入射していく
光しか伝送されない。しかし、本発明では、芯内などに
蛍光体が添加されているので、側面から紫外光が入射し
た場合でも、蛍光体が可視光を全方向に放射し、そのう
ち伝搬モードに合つた光が伝搬していく。特に、ポリメ
チルメタクリレート樹脂のように、可視域での導光性能
がよいものを組み合わせれば、十分遠くまで信号を伝え
ることができる。そのため、発生位置の不確かな紫外光
や、発生位置の変化する紫外光も、検出できる。
(ハ) 光増幅 側面からの紫外光照射により、照射を受けたフアイバー
内の蛍光体がすべて発光するので、伝搬していくに従つ
て蛍光が加算され、伝送先の強度が増大していく。その
ため、弱い紫外光も検出できるし、芯内に大量の光を閉
じ込め、伝送することができる。
(ニ) 紫外光の選択 本発明で用いる蛍光体は、350nm付近の紫外光にのみ励
起されるので、可視光で明るい室内であつても、紫外光
のみを選択し、検出・伝搬する。
(ホ) 装飾 紫外光端面や側面から照射すれば、伝搬モードに適さな
い光が外部へ放散され、フアイバー全体が美しく発光す
る。また、蛍光と波長の異なる可視光を芯内に通せば、
端面から、側面とは違つた光が放射され、装飾効果が増
す。
(ヘ) その他 その他、センサー機能と信号伝送機能とが、一体化され
ていることによる高い伝送効率やプラスチツク製なの
で、可とう性・作業性に優れ、通常のプラスチツク光フ
アイバーといつた、他の光学部品との接続が容易である
ことなどが挙げられる。
本発明のプラスチツク蛍光フアイバーは、このような機
能を有しているので、の応用としては、次に示すような
センサー、光波長変換素子、光変調素子、可視光エネル
ギー伝送などへの利用が挙げられる。
センサー; 本発明フアイバーは蛍光体の発光を利用しているので、
センサーに応用した場合、従来の光フアイバーセンサー
のように、常時光を伝搬させておく必要がなく、構成も
簡単で、かつコストも安い。
光変調・光波長変換素子; 従来の圧電性結晶などを用いた光波長変換素子と異な
り、加工精度は必要とされず、製造法や構成が簡単であ
る上に、フアイバー型であるので、曲げに強くて使いや
すい。
可視光エネルギー伝送; プラスチツク光フアイバーの大きな開口数と、可視域で
低損失であることを利用しての、可視光エネルギー伝送
が考えられている。これに、本発明のプラスチツク蛍光
フアイバーを用いれば、側面からの紫外光も波長変換
し、伝送する機能をもつているので、紫外光ランプの回
りに巻き付けることにより、実に簡単に大量の可視光を
芯内に閉じ込め、伝送することができる。
発明の効果 本発明のプラスチツク蛍光フアイバーは、蛍光体とし
て、希土類元素特有の幅の狭い発光スペクトルを有し、
かつ可視域に吸収がない上に、ポリマーとの相溶性や耐
候性のよいものを用いているので、従来のものに比べ
て、導光性能や耐久性に優れ、かつ高い紫外−可視変換
機能を有しており、しかもプラスチツク光フアイバーの
特徴である軽くて、可とう性や作業性に富むなどの利点
を有し、さらに、蛍光体が長さ方向に分布していること
により、光増幅され、また側面から入射してくる紫外光
までも検出できる、などの特徴を有している。これらの
特徴を利用して、センサーや、フアイバー型の光波長変
換素子、可視光エネルギー伝送など、幅広く応用でき
る。
実施例 次に実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本
発明はこの実施例によつてなんら限定されるものではな
い。
実施例 蛍光体として、ユウロピウムに配位した、ヘキサフルオ
ロアセチルアセトン・トリオクチルフオスフインオキシ
ド協同配位子錯体を用い、この蛍光体を、ポリメチルメ
タクリレート樹脂を芯、ポリフツ化メタクリレート樹脂
を鞘とした、SI型プラスチツク光フアイバーの芯へ添加
し、プラスチツク蛍光フアイバーを製造した。この製造
法を次に示す。
すなわち、メチルメタクリレートに重合開始剤アゾビス
オクタンと連鎖移動剤n−ブチルメルカプタンと溶剤エ
チルベンゼンを加え135℃で重合し、重合体含有率45重
量%の反応液を製造した。この反応液に、ユウロピウム
に配位したヘキサフルオロアセチルアセトン・トリオク
チルフオスフインオキシド協同配位子錯体を、重合体重
量に対し0.3%添加し、30分間かきまぜたのち、脱揮押
出機へ送り、揮発分を除去後、複合紡糸機へ導入して、
ポリフルオロアルキルメタククレート系の屈折率1.41の
鞘ポリマーで被覆し、蛍光体0.3重量%を含有するポリ
メチルメタクリレートから成る直径0.98mmのコアとその
外側に、0.01mmの厚さにクラツドを被覆した芯鞘構造か
ら成る、SI型のプラスチツク蛍光フアイバーを製造し
た。
このようにして得られた蛍光フアイバーを用いて以下の
テストを行つた。
導光損失測定 10m−1mのカツトバツク法により、導光損失を測定し
た。第11図にそのスペクトルを示す。この図から分かる
ように、導光損失が最も少ないのは波長660nmの場合
で、675dB/kmである。
紫外光センサー 全長1mのプラスチツク蛍光フアイバーを用い、日中にお
ける紫外光量を測定した。測定方法は、フアイバーを水
平に一直線に伸ばして日向に置き、芯内を流れる光量を
パワーメーターを用いて一定時間ごとに測つた。ただ
し、端面は太陽の方向には向けていない。この結果を第
12図に示す。第12図は、時刻と芯内の光量との関係を示
すグラフであり、測定日(1986.08.06)は、天気が快晴
であつたので、12時過ぎにピークをもつきれいな山型の
グラフとなつている。
可視光エネルギー伝送 紫外光ランプの回りにプラスチツク蛍光フアイバーをは
り付け、芯内を流れるエネルギー量をパワーメーターを
用いて測定した。結果は、全長20cmのとき、99.1μw、
全長40cmのときが、188μwであつた。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は、それぞれ本発明で用いるユウロピ
ウム錯体の1例及びテルビウム錯体の1例の吸収スペク
トル図であり、1は吸収スペクトル、2は蛍光スペクト
ルを示す。 第3図、第4図、第6図、第7図及び第8図は、それぞ
れ本発明のプラスチツク蛍光フアイバーの異なつた構造
の例を示す断面図、第5図は鞘側からの入射光が理論上
芯内を伝搬しえないことを示す説明図であり、第9図及
び第10図はそれぞれ本発明の蛍光フアイバー及び通常の
光フアイバーの機能についての説明図である。 図中符号1はプラスチツク蛍光フアイバー、2は芯、3
は鞘、4は蛍光体、5は鞘側からの入射光、6は芯内伝
搬光、7は蛍光体含有層、8は導光層、9は光フアイバ
ーを透過していく光、10は開口数内で端面に入射した芯
内伝搬光、11は開口数である。 第11図は実施例における本発明のプラスチツク蛍光フア
イバーの導光損失スペクトル図、第12図はその蛍光フア
イバーを用いて日中の紫外光量を測定した場合の時刻と
芯内の光量との関係を示すグラフである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ユウロピウム又はテルビウム若しくはその
    両方に配位した含フッ素β−ジケトン・アルキルリン酸
    エステル協同配位子錯体を、芯層及び鞘層から成るプラ
    スチック光ファイバーの少なくとも1層に含有させたこ
    とを特徴とするプラスチック蛍光ファイバー。
  2. 【請求項2】ユウロピウム又はテルビウム若しくはその
    両方に配位した含フッ素β−ジケトン・アルキルリン酸
    エステル協同配位子錯体を、芯層、鞘層及び透明樹脂層
    から成るプラスチック光ファイバーの少なくとも1層に
    含有させたことを特徴とするプラスチック蛍光ファイバ
    ー。
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