JPH0742898Y2 - タンデム型負圧ブースタ - Google Patents

タンデム型負圧ブースタ

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JPH0742898Y2
JPH0742898Y2 JP8428390U JP8428390U JPH0742898Y2 JP H0742898 Y2 JPH0742898 Y2 JP H0742898Y2 JP 8428390 U JP8428390 U JP 8428390U JP 8428390 U JP8428390 U JP 8428390U JP H0742898 Y2 JPH0742898 Y2 JP H0742898Y2
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piston
booster
negative pressure
chamber
inner peripheral
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孝義 篠原
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Nissin Kogyo Co Ltd
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Nissin Kogyo Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】 A.考案の目的 (1)産業上の利用分野 本考案は、ブースタシェルに、その内部を前部シェル室
と後部シェル室とに仕切る隔壁板を固設し、前部シェル
室を前側の前部負圧室と後側の前部作動室とに区画する
前部ブースタピストン及びその後面に重合される前部ダ
イヤフラムと、後部シェル室を前側の後部負圧室と後側
の後部作動室とに区画する後部ブースタピストン及びそ
の後面に重合される後部ダイヤフラムとを、前記隔壁板
を貫通して出力杆に連なるピストンボスを介して結着
し、このピストンボスの後端に連設されてブースタシェ
ルの後壁に摺動自在に支承される弁筒内に、前後動可能
の入力杆と、この入力杆の前後動に応じて両作動室を大
気と両負圧室とに連通切換えする制御弁とを配設したタ
ンデム型負圧ブースタに関する。
(2)従来の技術 かかるタンデム型負圧ブースタは、既に本出願人により
提案されており、例えば特開平1-122766号公報により公
知である。
上記タンデム型負圧ブースタは、ピストンボスに前,後
部ブースタピストンと前,後部ダイヤフラムを結着する
手段として、ピストンボス、前部ブースタピストンに連
設されてピストンボスの前端部に重合される連結筒の隔
壁板、およびピストンボスの後端部に重合される押え板
の3つの部材を複数本の通しボルトで結合しており、こ
れにより隔壁板とピストンボスの前端部間に前部ブース
タピストンと前部ダイヤフラムを固定し、且つ押え板と
ピストンボスの後端部間に後部ブースタピストンと後部
ダイヤフラムを固定している。
(3)考案が解決しようとする問題点 しかしながら、上記従来のタンデム型負圧ブースタは、
複数本の通しボルトをピストンボス、隔壁板、および押
え板を貫通させて締め付ける必要があるため、部品点数
が増加するだけでなく、その組立作業に多くの手間と時
間を要するという不都合がある。
本考案は、上記に鑑みてなされたもので、ピストンボス
に前,後部ブースタピストンと前,後部ダイヤフラムを
結着する作業を簡単に行い得るようにした前記タンデム
型負圧ブースタを提供することを目的とする。
B.考案の構成 (1)問題点を解決するための手段 上記目的を達成するために、本考案のタンデム型負圧ブ
ースタは、隔壁板に摺動自在に支承されるスリーブをピ
ストンボスの外周に嵌合させ、そのスリーブの前端と前
記ピストンボスに設けたフランジで前部ブースタピスト
ンの内周端と前部ダイヤフラムの内周ビードを挟圧して
ピストンボスの前部に固定するとともに、後部ブースタ
ピストンの内周端に形成した複数の爪をピストンボスの
外周に形成した環状溝に係合させることにより、後部ブ
ースタピストンの内周端と後部ダイヤフラムの内周ビー
ドをピストンボスの後部に固定し、且つ後部ブースタピ
ストンでスリーブの軸方向移動を規制したことを特徴と
する特徴とする。
(2)作用 上記構成によれば、先ずピストンボスの外周にスリーブ
を嵌合させることにより、そのスリーブの前端とピスト
ンボスに形成したフランジの間に前部ブースタピストン
の内周端と前部ダイヤフラムの内周ビードが挟圧固定さ
れる。次に、後部ブースタピストンの内周端に形成した
複数の爪をピストンボスに形成した環状溝に係合させる
ことにより、この後部ブースタピストンの内周端と後部
ダイヤフラムの内周ビードがピストンボスに固定され、
同時にピストンボスに嵌合したスリーブの脱落が防止さ
れる。
(3)実施例 以下、図面により本考案の一実施例について説明する。
第1図において、タンデム型負圧ブースタBのブースタ
シェル1の前面には、該ブースタBにより作動されるブ
レーキマスタシリンダMが取付けられる。
ブースタシェル1は、対向端を相互に結合する前後一対
のシェル半体1a,1bと、両シェル半体1a,1b間に挟止され
てブースタシェル1内部を前部シェル室2と後部シェル
室3とに仕切る隔壁板1cとから構成され、前部シェル半
体1bが図示しない車体に支持される。
前部シェル室2は、それに前後往復動可能に収容される
前部ブースタピストン4と、その後面に重合結着される
と共に前部シェル半体1aと隔壁板1c間に挟着される前部
ダイヤフラム5とにより、前側の前部負圧室2aと後側の
前部作動室2bとに区画される。また後部シェル室3は、
それに前後往復動可能に収容される後部ブースタピスト
ン6と、その後面に重合結着され、且つ隔壁板1cと共に
両シェル半体1a,1b間に固着される後部ダイヤフラム7
とにより、前側の後部負圧室3aと後側の後部作動室3bと
に区画される。
鋼板により環状に成形された前,後部ブースタピストン
4,6は合成樹脂製のピストンボス10の前端および後端に
それぞれ結着され、両ブースタピストン4,6の間に位置
するように、ピストンボス10の外周に嵌合するスリーブ
12が隔壁板1cにブッシュ8及びシール部材9を介して摺
動自在に支承される。
即ち、ピストンボス10には、深さが該ボス10の長さの略
半分に達する円形凹部11が前端面に形成され、その円形
凹部11の開口部周縁にはフランジ10aが突設される。フ
ランジ10aには前部ブースタピストン4の内周端と前部
ダイヤフラム5の内周ビード5aが重合した状態で係合
し、その内周ビード5aの後面に、ピストンボス10の外周
に後方から前方に向けて挿入される円筒状のスリーブ12
の前端が当接する。これにより、前部ブースタピストン
4と前部ダイヤフラム5はフランジ10aとスリーブ12に
挟圧されてピストンボス10の前部に強固に固着される。
スリーブ12の後端の内側に位置するようにピストンボス
10に形成された段部10bと環状溝10cには、後部ブースタ
ピストン6の内周端と後部ダイヤフラム7の内周ビード
7aが重合した状態で固定される。即ち、第2図から明ら
かなように、後部ブースタピストン6の内周端には後部
ダイヤフラム7の内周ビードに係合して両者を一体に結
合する環状突起6aが形成されると共に、その環状突起6a
の前側には先端部を内側に鉤状に折り返した多数の爪6b
が形成される。而して、前記爪6bをピストンボス10の環
状溝10cに係合させて固定することにより、後部ダイヤ
フラム7の内周ビード7aがピストンボス10の後部に形成
した段部10bに強固に固定され、同時にピストンボス10
に嵌合するスリーブ12の軸方向の移動が規制される。
前,後部作動室2b,3bを後述の制御弁32を介して大気に
連通させるべく、ピストンボス10に第1ポート14が形成
される。第3図を併せて参照すると明らかなように、第
1ポート14はピストンボス10の後端部を半径方向に貫通
して後部作動室3bと制御弁32とを連通する通路14a、ピ
ストンボス10の内部に軸方向に形成された断面円弧状の
通路14b、この通路14bの前端から半径方向外側に立ち上
がる通路14c、およびスリーブ12の内面に刻設した溝と
ピストンボス10の外周とにより画成されて前部作動室2b
に連通する通路14dより構成される。また、前,後部作
動室2b,3bを前記第1ポート14および制御弁32を介して
前,後部負圧室2a,2bに連通させる第2ポート15は、ピ
ストンボス10の内部を軸方向に貫通して制御弁32と前部
負圧室2aを接続する断面円弧状の通路15a、この通路15a
から半径方向外側に延びる通路15b、およびスリーブ12
の内面および後端に刻設した溝と後部ブースタピストン
6の前面との間に画成されて前記通路15bと後部負圧室3
aとを連通する通路15cより構成される。そして、ピスト
ンボス10側に形成された通路14c,15bとスリーブ12側に
形成された通路14d,15cとの位置合わせをすべく、ピス
トンボス10の外周に形成した凹部10dとスリーブ12の内
周に形成した凸部12aが相互に係合する(第3図参
照)。そして、ピストンボス10の外周に形成したシール
溝10eに装着されたOリング16により、ピストンボス10
の外周とスリーブ12の内周の接触面がシールされる。而
して、前部作動室2bに連通する第1ポート14は、前部ダ
イヤフラム5の内周ビード5aとOリング16により前部負
圧室2aと後部負圧室3aとの連通を阻止されると共に、両
負圧室2a,3aに連通する第2ポート15は前部ダイヤフラ
ム7の内周ビード7aとOリング16により後部作動室3bと
前部作動室2bとの連通を阻止される。
ピストンボス10の前端に形成した円形凹部11と前部シェ
ル半体1aとの間には戻しばね23が縮設され、この戻しば
ね23のばね力によりピストンボス10、即ち両ブースタピ
ストン4,6は常に後退方向へ付勢される。両ブースタピ
ストン4,6の後退限は、後部ダイヤフラム6の後面に多
数隆起した突起24がブースタシェル1の後壁に当接する
ことにより規制される。
前部負圧室2aは、負圧導入管29を介して図示しない負圧
源(例えば内燃機関の吸気マニホールド内部)と接続さ
れると共に、ピストンボス10に形成された第2ポート15
を介して後部負圧室3aと連通される。また前,後部作動
室2b,3bはピストンボス10に形成された第1ポート14を
介して相互に連通されると共に制御弁32により前,後部
負圧室2a,3aと、ブースタシェル1の後端に連なる後方
延長筒26の端壁26aに開口する大気導入口33とに交互に
連通切換えされる。
ピストンボス10の後部に連設した弁筒25内には、ブレー
キペダル34に連なる入力杆35と、これにより制御される
前記制御弁32が次のように設けられる。即ち、弁筒25内
の前部には弁ピストン38が摺合され、この弁ピストン38
には、前記大気導入口33を貫通した入力杆35の前端が首
振り可能に結合される。また弁筒25の内周面には環状の
第1弁座39が突設され、これに囲繞される環状の第2弁
座40が弁ピストン38の後端面に形成され、これら弁座3
9,40と協働する弁体41が弁筒25内に配設される。弁体41
はゴム製であって、前後両端を開放した筒状をなしてお
り、その後端部即ち基端部41aは、弁筒25の内周面に嵌
着された保持筒42により、弁筒25内周面との密着状態に
保持される。この弁体41は、上記基端部41aから半径方
向内方へ屈曲した薄肉の可撓部41b、及びこの可撓部41b
の前端に連なる肉厚の弁部41cを備えており、その弁部4
1cは前記第1及び第2弁座39,40に対向して配置され
る。而して、弁部41cは可撓部41bの変形により前後移動
が可能であって、前進時には第1及び第2弁座39,40に
着座し、後退時には保持筒42の前端で受止められる。
弁部41cには環状の補強板43が埋設され、これと入力杆3
5との間には、弁部41cを両弁座39,40に向って付勢する
弁ばね44が縮設される。弁筒25の内面には、第1弁座39
の外側で前記第2ポート15の一端が、また同弁座39の内
側で前記第1ポート14の一端がそれぞれ開口する。また
第2弁座40の内側は弁体41及び保持筒42の中空部を通し
て大気導入口33と連通する。而して、弁体41、弁ばね4
4、第1弁座39及び第2弁座40により制御弁32が構成さ
れる。
入力杆35及び保持筒42間には、入力杆35をその後退限に
向って付勢する戻しばね45が縮設される。入力杆35の後
退限は、入力杆35に進退調節可能に螺合したストッパ板
46が後方延長筒26の端壁26a内面にワッシャ48を介して
当接することにより規制される。したがって、ストッパ
板46を回せば、ストッパ板46と入力杆35との螺合位置が
変わるので、入力杆35の後退限を前後に調節することが
できる。この調節後のストッパ板46の固定は、同じく入
力杆35に螺合したロックナット47の緊締により行われ
る。上記ワッシャ48には、これが大気導入口33を閉塞し
ないように通気孔48aが穿設されている。
弁筒25には、大気導入口33から弁筒25内に取入れる空気
を濾過するためのエアフィルタ49が入力杆35を取巻いて
装着される。このエアフィルタ49は入力杆35と弁筒25と
の相対変位を妨げないように適度な柔軟性を有する。
ピストンボス10には、その前面中心部に開口する大シリ
ンダ孔37と、この大シリンダ孔37及び弁筒25内に両端が
開口する小シリンダ孔36とが設けられる。そして小シリ
ンダ孔36には、前記弁ピストン38と一体または弁ピスト
ン38に当接する反力ピストン52が摺合され、大シリンダ
孔37には、反力ピストン52に対向する弾性ピストン50、
及びこの弾性ピストン50の前面に重合される出力ピスト
ン51が摺合される。この出力ピストン51の大シリンダ孔
37からの抜出防止のために、大シリンダ孔37の開口部に
セットリング54が装着される。
出力ピストン51の前面には出力杆53が突設され、この出
力杆53は前記ブレーキマスタシリンダMのピストン55に
連接される。
次にこの実施例の作用を説明する。先ず負圧ブースタB
の休止状態では、第1図に示すように、入力杆35は後退
限に位置し、制御弁32は、弁部41cを第1及び第2弁座3
9,40に着座させて前,後部両作動室2b,3bを両負圧室2a,
3a及び大気導入口33のいずれとも不通にした中立状態に
あり、このような制御弁32により、両負圧室2a,3aに
は、負圧導入管29を通して供給される負圧源の負圧が蓄
えられ、両作動室2b,3bには、大気により適当に希釈さ
れた負圧が保持される。こうして前,後部ブースタピス
トン4,6には、前部の負圧室2aと作動室2b、後部の負圧
室3aと作動室3bの各間に生じる気圧差により僅かな前進
力が与えられるが、これらの前進力と戻しばね23の弾発
力とが釣合って、両ブースタピストン4,6は後退限から
僅かに前進したところで停止している。
いま、車両を制動すべくブレーキペダル34を踏込み、入
力杆35及び弁ピストン38を前進させれば、当初、両ブー
スタピストン4,6は不動であるから、第2弁座40が弁部4
1cから直ちに離れて両作動室2b,3bを大気導入口33に連
通させる。その結果、大気が大気導入口33から第2弁座
40及び第1ポート14を通して両作動室2b,3bに素早く導
入され、該室2b,3bを両負圧室2a,3aより高圧にするの
で、第4図に示すように、それらの気圧差に基づく大き
な前進力を得て両ブースタピストン4,6は戻しばね23の
力に抗して応答良く前進し、出力杆53を介してブレーキ
マスタシリンダMのピストン55を前方へ駆動する。こう
して、ブレーキマスタシリンダMをブレーキペダル34の
踏込みに遅れなく作動させ、車両に制動をかけることが
できる。この時、ピストンボス10に形成した第2ポート
15の通路15cが後部負圧室3aの後端に開口しているの
で、ピストンボス10のストローク、即ちピストン55のス
トロークを充分に確保することができる。
このような制動中、入力杆35と共に、弁ピストン38も前
進して反力ピストン52を介し弾性ピストン50に当接する
が、その弾性ピストン50は、両ブースタピストン4,6の
作動反力を受けて小シリンダ孔36側へ膨出変形し、反力
ピストン52に上記反力の一部を作用させるので、その力
は弁ピストン38及び入力杆35を介してブレーキペダル34
側にフィードバックされる。このような反力作用により
操縦者は出力杆53の出力、即ち制動力の大きさを感知す
ることができる。
ブレーキペダル34に対する踏力、即ち入力杆35の入力の
増加により出力杆53の出力が倍力限界点を超えると、弁
ピストン38は前面をピストンボス10に当接させるので、
前記入力全体が弁ピストン38、ピストンボス10、弾性ピ
ストン50及び出力ピストン51を介して出力杆53に伝達す
ることになり、結局、各ブースタピストン4,6の気圧差
による前進力と入力による前進力との和が出力杆53から
出力される。
次に、ブレーキペダル34に対する踏力を解放すると、ま
ず入力杆35が戻しばね45の弾発力により弁ピストン38と
共に後退し、第2弁座40を弁体41の弁部41cに着座させ
ると共に弁部41cを第1弁座39から大きく離間させるの
で、両作動室2b,3bが両負圧室2a,3aと連通して各ブース
タピストン4,6前後の気圧差が直ちに無くなり、したが
って両ブースタピストン4,6は戻しばね23の弾発力をも
って後退し、ブレーキマスタシリンダMの作動を解除し
ていく。そして、入力杆35がストッパ板46を延長筒26の
隔壁26aに当接させる後退限まで戻ると、後部ブースタ
ピストン6は、一旦後部ダイヤフラム7の突起24をブー
スタシェル1の後壁に当接させる後退限まで戻り、今度
は第1弁座39を弁座41cに着座させると共に弁部41cを第
2弁座402から僅かに離間させるので、再び両作動室2b,
3bに大気が導入されるが、それにより生じる気圧差によ
り両ブースタピストン4,6が少しく前進すれば第2弁座4
0及び弁部41c間の小間隙は無くなり、制御弁32を当初の
中立状態にする。こうして両作動室2b,3bには大気に希
釈された負圧が保持され、負圧ブースタBは第1図の休
止状態となる。
このようなタンデム型負圧ブースタBにおいて、そのピ
ストンボス10に前,後部ブースタピストン4,6と前,後
部ダイヤフラム5,7を固定するには、先ずピストンボス1
0のフランジ10aに前部ブースタピストン4の内周端と前
部ダイヤフラム5の内周ビード5aを後方から嵌合させた
後、後方から挿入したスリーブ12の前端で前記前部ブー
スタピストン4とダイヤフラム5を挟圧して固定する。
このとき、スリーブ12に形成した凸部12aがピストンボ
ス10に形成した凹部10dに係合することにより、スリー
ブ12とピストンボス10の相対回転が規制される。また、
後方から挿入されるスリーブ12の前端によって隔壁板1c
に設けたシール部材9が前方に向けて、即ち前部作動室
2bの内部に向けて屈曲されるので、高圧側の前部作動室
2bから低圧側の後部負圧室3aへの圧力洩れが効果的に防
止される。次に、後部ブースタピストン6の環状突起6a
を後部ダイヤフラム7の内周ビード7aに係合させた状態
で、後部ブースタピストン6の内周端を後方から前方に
向けて押圧すると、その後部ブースタピストン6に形成
した多数の爪6bがピストンボス10の外周に形成した環状
溝10cに係合する。これにより、後部ブースタピストン
6と後部ダイヤフラム7は、スリーブ12の軸方向移動を
規制した状態でピストンボス10に後部に固定される。
前述のようにしてスリーブ12がピストンボス10に固定さ
れた状態では、そのピストンボス10とスリーブ12の協働
により第1ポート14が画成されると共に、ピストンボス
10、スリーブ12、および後部ブースタピストン6の協働
により第2ポート15が画成される。そして、ピストンボ
ス10の外周とスリーブ12の内周間に配設したOリング16
と後部ダイヤフラム5の内周ビード5aにより、第1ポー
ト14と前,後部負圧室2a,3aの連通が阻止され、同時に
前記Oリング16と後部ダイヤフラム7の内周ビード7aに
より、第2ポート15と前,後部作動室2b,3bの連通が阻
止される。
C.考案の効果 以上のように本考案によれば、ピストンボスの外周に嵌
合するスリーブの僅か一部材を用いるだけでピストンボ
スに前,後部ブースタピストンの内周端と前,後部ダイ
ヤフラムの内周ビードを固定することができ、しかも、
それらの組立作業はピストンボスにスリーブを嵌合させ
た後、後部ブースタピストンの内周端に形成した複数の
爪をピストンボスに形成した環状溝に係合させるだけで
終了する。したがって、従来の複数本の通しボルトを用
いる手法に比べて、部品点数を削減することができ、且
つその組立作業時間を大幅に短縮することが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
図面は本考案の一実施例を示すもので、第1図はタンデ
ム型負圧ブースタの休止状態での縦断側面図、第2図は
後部ブースタピストンの部分拡大図、第3図は第1図の
III-III線断面図、第4図は同負圧ブースタの作動状態
を示す部分縦断側面図である。 1……ブースタシェル、1c……隔壁板、2……前部シェ
ル室、2a……前部負圧室、2b……前部作動室、3……後
部シュル室、3a……後部負圧室、3b……後部作動室、4
……前部ブースタピストン、5……前部ダイヤフラム、
5a……内周ビード、6……後部ブースタピストン、6b…
…爪、7……後部ダイヤフラム、7a……内周ビード、10
……ピストンボス、10a……フランジ、10c……環状溝、
12……スリーブ、25……弁筒、32……制御弁、35……入
力杆、53……出力杆

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】ブースタシェル(1)に、その内部を前部
    シェル室(2)と後部シェル室(3)とに仕切る隔壁板
    (1c)を固設し、前部シェル室(2)を前側の前部負圧
    室(2a)と後側の前部作動室(2b)とに区画する前部ブ
    ースタピストン(4)及びその後面に重合される前部ダ
    イヤフラム(5)と、後部シェル室(3)を前側の後部
    負圧室(3a)と後側の後部作動室(3b)とに区画する後
    部ブースタピストン(6)及びその後面に重合される後
    部ダイヤフラム(7)とを、前記隔壁板(1c)を貫通し
    て出力杆(53)に連なるピストンボス(10)を介して結
    着し、このピストンボス(10)の後端に連設されてブー
    スタシェル(1)の後壁に摺動自在に支承される弁筒
    (25)内に、前後動可能の入力杆(35)と、この入力杆
    (35)の前後動に応じて両作動室(2b,3b)を大気と両
    負圧室(2a,3a)とに連通切換えする制御弁(32)とを
    配設したタンデム型負圧ブースタにおいて、 隔壁板(1c)に摺動自在に支承されるスリーブ(12)を
    ピストンボス(10)の外周に嵌合させ、そのスリーブ
    (12)の前端と前記ピストンボス(10)に設けたフラン
    ジ(10a)で前部ブースタピストン(4)の内周端と前
    部ダイヤフラム(5)の内周ビード(5a)を挟圧してピ
    ストンボス(10)の前部に固定するとともに、後部ブー
    スタピストン(6)の内周端に形成した複数の爪(6b)
    をピストンボス(10)の外周に形成した環状溝(10c)
    に係合させることにより、後部ブースタピストン(6)
    の内周端と後部ダイヤフラム(7)の内周ビード(7a)
    をピストンボス(10)の後部に固定し、且つ後部ブース
    タピストン(6)でスリーブ(12)の軸方向移動を規制
    したことを特徴とする、タンデム型負圧ブースタ。
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