JPH0742885Y2 - 車両用窓ガラスの解氷装置 - Google Patents

車両用窓ガラスの解氷装置

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JPH0742885Y2
JPH0742885Y2 JP3355688U JP3355688U JPH0742885Y2 JP H0742885 Y2 JPH0742885 Y2 JP H0742885Y2 JP 3355688 U JP3355688 U JP 3355688U JP 3355688 U JP3355688 U JP 3355688U JP H0742885 Y2 JPH0742885 Y2 JP H0742885Y2
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heater
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defrosting
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喜夫 岩佐
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この考案は車両用窓ガラスの解氷装置の改良に関する。
(従来の技術) 車両用バッテリの充電を一時的に中断して、窓ガラスに
内蔵させた発熱抵抗体に交流発電機の全出力を実質的に
加えることで、窓ガラスに付着した霜のほか氷までも取
り去ろうとする装置が提案されている(特公昭61-33735
号公報参照)。
これを、第7図で説明すると、同図に示す制御ユニット
11の各スイッチ(曇り取りスイッチ12及び連動スイッチ
15Aと15B)の接続状態は曇り取り,解氷のいずれの制御
も行なわれていない場合を示しており、以下の説明で解
氷または曇取り動作中、点火スイッチ8は閉じられてい
るものとする。
まず、曇り取りのため、運転者が曇り取りスイッチ12を
閉じると、交流発電機1からの発電電流の一部が前方あ
るいは後方の窓ガラスに内蔵された発熱抵抗体(ヒー
タ)10に流れるとともに、他の一部が一方の連動スイッ
チ15Aを通ってバッテリ6を充電する。なお、ヒータ10
は、抵抗性フィルムあるいは抵抗性ワイヤのグリッドで
構成される。
しかも他方の連動スイッチ15Bも閉じているために、充
電検出端子1からの出力電圧が電圧レギュレータ7に加
わるので、発電機1の出力端子Aよりの出力電圧は電圧
レギュレータ7による界磁電流制御によって所定値に制
限される。
次に、解氷を行いたい場合には、曇り取りスイッチ12を
閉じたままで解氷指示スイッチ13を閉じると、制御回路
14が解氷動作を開始し、連動スイッチ15A,15Bを第7図
の接続状態から一方の連動スイッチ15Aを開き、他方の
連動スイッチ15Bについてd接点を閉じた状態へと所定
時間切り換える。所定時間は解氷するのに十分なように
選択される。
一方の連動スイッチ15Aが開かれることより、バッテリ
6と発電機1との接続が断たれ、交流発電機1の全出力
がヒータ10へ供給される。さらに、他方の連動スイッチ
15Bが接点dを閉じることより、端子Iから電圧レギュ
レータ7およびバッテリ6への接続が断たれ、電圧レギ
ュレータ7がバッテリ電圧だけを受けることになるの
で、電圧レギュレータ7は発電機出力電圧よりは低いバ
ッテリ電圧によって界磁電流制御すなわち発電機出力電
圧の調整を行う。電圧レギュレータ7が低い電圧を受け
るということは界磁電流をより多く流すことになる。つ
まり、発電機出力電圧が高電圧となっても電圧レギュレ
ータ7はその出力電圧を感知しないので高出力電圧を制
限する方向には制御しなくなる。その結果、界磁コイル
3に高電流をもたらし、交流発電機1の端子Aからヒー
タ10だけに高電圧の出力が供給される。
したがって、曇り取り動作の場合よりも高い電圧でより
大きな電流をヒータ10に供給することができる。しかも
その場合バッテリ6に負担をかけることが避けられる。
解氷動作中、スイッチ15Bがd接点を閉じていればバッ
テリ6から電圧レギュレータ7への電流は警告灯9をバ
イパスして流れるので、警告灯9が無用な警告を指示す
るために点灯することもない。
選択された時間が過ぎると、連動スイッチ15A,15Bが第
7図で示した接続状態に戻り、解氷動作をやめる。
なお、2はY接続の固定子コイル、4は6つのダイオー
ドからなる三相全波整流器、5は逆流を阻止する保護ダ
イオードで、整流器4と保護ダイオード5は交流発電機
1に内蔵される。
(考案が解決しようとする課題) ところで、このような装置では、発電機1の出力と電圧
レギュレータ7との接続を切り離すことにより発電機1
の出力電圧を充電電圧以上に高め、この高電圧を一定時
間ヒータ10に通電して窓ガラスに凍り付いた氷を解かす
ようにしているので、ヒータ作動中バッテリが充電され
ないことに起因して、バッテリ6に過放電を生じ、ヒー
タ作動終了後にエンジン不調等をきたすことがある。
たとえば、ヒータ作動中も発電機1の界磁コイル3には
バッテリ6からの電流が供給されているし、さらに車両
の電気負荷にてもバッテリ6が放電する。この場合に、
ヒータ作動以前にバッテリが十分な充電を受けているの
なら問題はないが、車両を長期に渡って放電していた場
合などバッテリが十分に放電されているとはいえない場
合に、放電する一方だとバッテリ上がりをきたし易くな
る。その結果、ヒータ作動終了後の運転時にエンストを
含むエンジンの不調や、電気負荷が十分に機能しない事
態を招くのである。
したがって、バッテリ6を充電することができない時間
つまり発電機1と電圧レギュレータ7の切り離し時間は
なるたけ短くすることが望ましいといえる。
この考案はこのような従来の問題点に着目してなされた
もので、無負荷回転数を暖機後よりも高くしてヒータに
大電力を供給するとともに、ヒータ作動と関連付けてワ
イパを駆動し解氷途中の氷塊を拭き払うようにした装置
を提供することを目的とする。
(課題を解決するための手段) この考案は、第1図に示すように、エンジンにて駆動さ
れる発電機21と、この発電機21の出力電圧を一定値に調
整する電圧レギュレータ22と、窓ガラスに内蔵させたヒ
ータ24を作動させて解氷を行うことを指示するスイッチ
25と、前記発電機21と電圧レギュレータ22とを断接する
手段26と、前記発電機21の出力をバッテリ23または解氷
ヒータ24に導入する切換手段(たとえばリレー回路)27
と、前記解氷指示スイッチ25がONになった場合に前記断
接手段26に対し発電機21と電圧レギュレータ22との接続
を切り離す信号を、前記切換手段27に対し発電機21の出
力をバッテリ23から解氷ヒータ24に切換える信号をそれ
ぞれ出力する手段28とを備える車両用窓ガラスの解氷装
置において、エンジンが無負荷時(たとえば車速が所定
値以下かつ変速機がニュートラル位置またはパーキング
位置にある場合)にあるかどうかを判定する手段32と、
エンジン無負荷時で前記解氷ヒータ24の作動時に無負荷
回転数を暖機後よりも高く設定する手段33と、設定され
た無負荷回転数に応じて当該設定回転数が高いほどエン
ジンへの吸入空気量を増大させる手段(たとえばスロッ
トル弁をバイパスする補助空気通路とこの通路に介装さ
れる電磁弁)34と、前記解氷ヒータ24の作動中に所定時
間にわたりワイパ35を駆動制御する手段36とを設けた。
(作用) 窓ガラスに氷結を生じた場合に解氷指示スイッチ25をON
にすると、ヒータ制御手段28が働いて、発電機1と電圧
レギュレータ22とが切り離され、エンジン回転数に応じ
た発電機出力が解氷ヒータ24にそのまま供給され、かつ
無負荷回転数が暖機後よりも高められる。無負荷回転数
が高くされると発電機21から解氷ヒータ24への供給電圧
が上昇して解氷のための熱量が増し、窓ガラスに接する
部分から氷が急速に解けていく。
そして、解氷ヒータ24の作動に関連して、たとえばヒー
タ作動開始より一定時間経過後に所定時間ワイパ35が駆
動される。これにて、全体として解けていない氷塊があ
っても、これら氷塊が機械的に速やかに拭き払われる。
このため、ヒータ24による解氷量が少なくて済み、ヒー
タ作動時間が大幅に短くなる。かつ氷塊が強制的に移動
させられると、一旦解けた氷が再び窓ガラスに凍り付く
ことが避けられる。
この結果、解氷のための時間つまり発電機21と電圧レギ
ュレータ22切り離し時間が大幅に短縮され、バッテリの
過放電が避けられる。
(実施例) 第2図はこの考案の一実施例で、交流発電機1は、固定
子コイル2とエンジンにより回転する界磁コイル3から
なり、界磁コイル3に供給される電流値に応じて磁界の
強さが変化し、固定子コイル2の発電電圧(出力)が変
化する。4は6つのダイオードからなる三相全波整流器
である。
7はいわゆるICレギュレータの一例を示し、発電機1の
出力端子Bの電圧を検出する抵抗41,42と、基準電圧
(たとえば12V)を設定するためのツェナダイオード43
と、ツェナダイオード43を流れる電流で駆動されるトラ
ンジスタインバータ44と、ダーリントントランジスタで
構成され界磁コイル3を駆動するためのドライバ45と、
界磁コイル3と並列接続されるダイオード46からなる。
ダイオード46はドライバ45がOFFとなった際に界磁コイ
ル3で発生するサージ電圧を吸収するためのものであ
る。47,48は電流の流れを一方向にするダイオード、49,
50は抵抗である。
51は切換スイッチ52と電磁コイル53からなるリレー回路
で、第1図の切換手段27と断接手段26の機能を備える。
切換スイッチ52では、常時は図示のようにa接点とb接
点とが接続されており、コイル53に電流が流れると、c
接点とb接点が接続されるものである。a−bの接続に
より発電機1とバッテリ6とが接続され、b−cの接続
により発電機1と窓ガラスに内蔵される解氷ヒータ54と
が接続される。このヒータ54はガラス内に導電性を有す
る金属粒子を蒸着することで形成される。
55は主に解氷動作を行う制御回路で、点火スイッチ8が
閉じると通電されて制御を開始する。同図においてF,G,
H,I,L,M,O,Wは接続端子を示し、端子Fおよび端子Gは
制御回路55内で解氷指示スイッチ25の開閉に拘わらず端
子1と各々接続されるようになっている。なお、端子I
と端子Fの間に設けられる常閉のスイッチ56は、発電機
1の出力端子電圧が上限値(たとえば75V)を越える場
合に開かれて、界磁コイル3への通電を遮断し、発電を
停止させるものである。
制御回路55では、解氷指示スイッチ25が閉じられると、
所定時間端子Oと端子Iを内部的に接続し、これにて電
磁コイル53に通電する。この通電により切換スイッチ52
が切換えられて発電機1の出力が解氷ヒータ54に供給さ
れることになり、かつスイッチ52の切換により発電機1
の出力端子Bとバッテリ6および電圧レギュレータ7と
が切り離される。この切り離しにより、エンジン回転数
に応じた発電機出力がそのまま解氷ヒータ54に供給さ
れ、窓ガラスに凍り付いた氷の融解が始まる。59は電気
負荷である。
さて、発電機1と電圧レギュレータ7とを切り離して発
電機出力を解氷ヒータ54にそのまま導くのは解氷のため
であるから、大電力を解氷ヒータ54に供給することがで
きれば、解氷が速く進むので、切り離し時間を短くする
ことができる。この場合、発電機出力は、界磁コイル3
へのフィールド電流が一定でもエンジン回転数が高くな
るほど大きくなるので、エンジン回転数を高くしてやれ
ば解氷のために大電力が発生する。ただし、解氷のため
とはいえエンジン回転数を高くすると、変速機がニュー
トラル位置やパーキング位置以外に入っている場合に、
車両速度が勝手に上昇するなどの不都合を生じるので、
エンジン回転数を上昇させるのはエンジン無負荷時に限
る必要がある。
したがって、得られる結論は、無負荷回転数を暖機後
(たとえば650rpm)よりも高く設定(たとえば1500rp
m)することであり、この場合にはほぼ1kWもの大電力を
供給できる。
ところで、大電力を供給するのは解氷ヒータ54の発生す
る熱量により氷を水に変換せしめて氷を取り去ろうとす
る電気的な方策であるが、車両用窓ガラスにワイパが付
いている場合には、窓ガラス表面に接する部分の氷が解
けた段階でワイパを駆動すれば、氷塊が機械的に拭き払
われる。この結果、凍り付いた氷の総てを溶かすまでも
なく、ヒータ54による解氷量が小さくて済むので、結果
的に発電機1と電圧レギュレータ7の切り離し時間が短
縮される。
したがって、解氷ヒータ54の作動に関連してワイパを駆
動することとする。58はワイパアーム57を駆動するため
のモータ(たとえば小型DCモータ)で、制御回路55から
の通電により駆動される。
第3図は、アイドル回転数制御装置を燃料噴射式の電子
制御エンジンに適用した例で、吸気通路61に設けたスロ
ットル弁62の開度に応じてエンジン60に吸入される空気
量が基本的に定まり、この空気量に応ずべき燃料噴射量
は、エンジン回転に同期して燃料噴射弁66から噴射させ
る場合、燃料噴射弁66への駆動パルスの開弁パルス幅
(Ti)にて決定される。たとえば、L−ジェトロニック
方式では、エアフローメータ63からの空気量信号と、回
転数センサ64からの回転数信号に基づいて基本パルス幅
(Tp)が算出され、このTpが水温センサ65等からの信号
に応じた増量補正量にて修正される。
こうしたエンジンにおいて、スロットル弁62をバイパス
する通路(補助空気通路)72と、補助空気通路72に介装
されデューティ制御可能な電磁弁73とから吸気可変手段
71が構成され、電磁弁73は制御ユニット81からの駆動信
号(ON-OFFパルス)にて開閉される。吸気可変手段71
は、スロットル弁62を直接開閉するものでもよい。この
場合、電磁弁73の制御量は一定周期の開弁時間割合(い
わゆるオンデューティ)D(%)であり、オンデューテ
ィの増減にてエンジン回転数を高めたり低めたりするこ
とができる。
75は車速が所定値(たとえば8km/h)以下になるとONと
なるスイッチ(車速スイッチ),76は変速機がニュート
ラル位置またはパーキング位置になるとONとなるスイッ
チ(ニュートラルスイッチ)で、両方のスイッチ75,76
がともにONとなる場合にエンジン60の無負荷状態である
と検出される。スロットル弁62が全閉位置になるとONと
なるセンサ77を付加し、3つのスイッチ75〜77が総てON
となる場合に無負荷状態であると判断することもでき
る。
こうしたアイドル回転数制御装置を使用して、暖機後よ
りも無負荷回転数を高くするには、高くしたい無負荷回
転数に応じた吸入空気量が供給されるように、電磁弁73
への制御量(オンデューティ)を制御ユニット81にて決
定すれば良い。
また、制御回路55の行う解氷動作と連携して無負荷回転
数を高め、かつ解氷ヒータ54の作動に関連してワイパを
駆動する必要があることから、実際の解氷動作とワイパ
駆動とは制御回路55にて実行させるにしても、その指示
は制御ユニット81にて行うものとする。このため、解氷
指示スイッチ25のON信号が制御回路55の端子Lから制御
ユニツト81に入力されるとともに、制御ユニツト81から
も指示信号が制御回路55に出力されている。
85は車室温度(t)を検出するセンサで、この信号は後
述するタイマ時間(TM)を設定するためと氷結が起こる
温度域を判定するために使用される。車室温度の代わり
に外気温を用いても構わない。
制御ユニット81は、第1図に示す手段28,32,33,36の機
能を有する。これに対して、制御回路55は手段28と36の
機能の一部を受け持つ。
ここで、制御ユニット81をマイクロプロセッサ82,メモ
リ83及びインターフェース84から構成すると、第4図と
第5図に示す動作をマイクロプロセッサ82に与えること
で、制御回路55に対して解氷動作とワイパ駆動を指示す
ることができるとともに、エンジン無負荷時でかつ解氷
ヒータ54の作動時に無負荷回転数を暖機後よりも高い一
定値Na(たとえば1500rpm)にすることができる。
第4図と第5図の制御動作は、解氷指示スイッチ25が閉
じられることより開始される。まず、車室温度(t)と
実回転数(N)のデータを読み込み、ステップ92ではt
に応じてタイマ時間(TM)をメモリ83から検索する。TM
は解氷に要する時間として予め定められる値で、第6図
に示すようにtが低いほど長くされる。車室温度が低い
ほど解氷にかける時間を長くするものである。このた
め、解氷指示スイッチ25が閉じてからの経過時間を計測
するタイマをステップ93で作動し、タイマ値(T)とTM
との比較によりTがTM以下の場合にステップ95へと進ま
せる。
ステップ95から98は解氷のために無負荷回転数を高める
動作に入る条件にあるかどうかを判断する箇所であり、
(i)Nが所定値(たとえば600rpm)を越えているこ
と、(ii)tが所定値(5℃)を下回ること、(iii)
エンジンが無負荷状態にあることの総てを満足する場合
に、ステップ99以降へと進み、無負荷回転数を高める動
作に入る。
ここで、(i)でN>600rpmを条件とするのは、エンジ
ン回転が安定している場合を制御条件とするためである
(ステップ95)。(ii)で所定値(5℃)は窓ガラスに
氷結が起こり得る最高の温度として定めたもので、これ
以上の温度では氷結は起こり得ず、したがってt≧5℃
の場合には無負荷回転数を高める必要がないのである
(ステップ96)。第6図においても、タイマ時間が設定
されるのは5℃を下回る場合である。また、ニュートラ
ルスイッチ76がONでかつ車速スイッチ75がONのとき以外
の運転時つまりエンジン無負荷状態以外の運転時には、
ステップ99へは進み得ず(ステップ97,98)、これにて
変速機が駆動位置にある場合にエンジン回転が急に上昇
することがなく、ブレーキの摩耗や車両の安全性が確保
される。
ステップ99〜104はNaを目標値として回転数のフィード
バック制御を行う部分である。いま、NがNa+C(ただ
しCは正の一定値)より大きいと、前回のオンデューテ
ィ(Do)から一定値(ΔD)だけ減じられた値を今回の
オンデューティ(D)として設定する(ステップ99,10
0)。ここに、オンデューティを減らすと、補助空気通
路72の流路面積が狭くされ、結果的にエンジン回転数が
低下する。ΔDは所期値を0(%)とし、その他は1
(%)とする。このため制御周期に従い、N>Na+Cで
ある場合にはDが1%ずつ減らされ、Nが引き下げられ
ていく。
これに対して、NがNa-Cより小さいと、Nを増すため前
回のオンデューティ(Do)よりΔDだけ増した値を今回
のオンデューティ(D)とする(ステップ99,101,10
2)。この場合もΔDは初期値を0(%),その他は1
(%)とし、そのためDは1%づつ増加する。
一方、NがN>Na+CでもN<Na-Cでもないとき、つま
りNがNa±Cの範囲内に収まる場合(|N-Na|≦Cの場
合)は、前回のオンデューティを今回も維持させる(ス
テップ99,101,103)。ここに、C(たとえば25rpm)は
不感帯を定める値であり、これにてハンチングが防止さ
れる。
こうして設定されるDはインターフェース84に転送さ
れ、Dに応じたパルス電流に変換されて電磁弁73へと出
力されるとともに、解氷動作を行うことを指示する信号
が制御回路55に出力される(ステップ104,105)。これ
にて、エンジンの無負荷回転数が暖機後より高い一定値
へと保持され、回転上昇に伴う発電機出力の増大により
大電力が解氷ヒータ54に供給される。
ステップ106〜109は解氷ヒータ54の作動開始後にワイパ
を駆動する部分で、タイマ時間TMの半分を経過した時か
ら一定時間To(たとえば15秒間)ワイパモータ58への通
電を指示する(ステップ106〜108)。ここで、ワイパモ
ータ58への通電開始を、解氷ヒータ54の作動開始と同時
でなく一定時間遅らせるのは、窓ガラスと接する部分の
氷が解けてからでないと、拭き払うことができないから
である。したがって、TがTMに満たない場合や(TM/2)
+Toを経過した後はワイパモータ58へは通電されない
(ステップ106,109,106,107,109)。
また、Toは視界が確保できるに十分なようにワイパアー
ム57の揺動速度と拭き払う回数とを勘案して定める。
なお、上記条件(i)〜(iii)のいずれかが成立しな
い場合や、T>TMの場合には、無負荷回転数が上昇され
ることがなく、また解氷動作も行なわれない(ステップ
94〜98,110)。
次に、窓ガラスに氷結を生じた場合についてこの例の作
用を述べる。解氷指示スイッチ25をONにすると、制御ユ
ニット81からの指示により制御回路55が働いて、発電機
1と電圧レギュレータ7とが切り離され、エンジン回転
数に応じた発電機出力が解氷ヒータ54にそのまま供給さ
れるとともに、制御ユニット81自体の働きにて無負荷回
転数が暖機後よりも高い一定値Naへと高められる(ステ
ップ91,95〜104)。この場合に、発電機出力がエンジン
回転数に依存するので、無負荷回転数が高くされると発
電機1から解氷ヒータ54への供給電圧が上昇して解氷の
ための熱量を増す。このため、窓ガラスに接する部分か
ら解氷が急速に進む。
そして、解氷ヒータ54の作動より一定時間(TM/2)経過
すると、それよりToのあいだワイパモータ58に通電され
る(ステップ106〜108)。これにて、窓ガラスに接する
部分の氷が解けると、全体として解けていない氷塊があ
っても、これら氷塊が機械的に拭き払われる。このこと
は、解氷ヒータ54による解氷量が少なくて済むことを意
味し、解氷ヒータ54の作動時間を大幅に短くすることが
できる。かつ氷塊が強制的に移動させられるので、一旦
解けた氷が再び窓ガラスに凍り付くことも防止される。
つまり、解氷ヒータ54への大電力の供給により電気的に
解氷を行うのと連携してワイパ駆動により機械的に解氷
動作を補助させることで、解氷のための時間が大幅に短
縮でき、バッテリの過放電が避けられるのである。
ただし、解氷ヒータ54の作動中にワイパを駆動すること
は、バッテリの充電不能時間内でバッテリの放電を行わ
せることになるので、少しでも放電量を少なくしたいと
する立場からは好ましくないともいえるが、ワイパモー
タ駆動に伴う電力消費は僅かであり、いっとき電力消費
が増しても、それにより解氷時間を大幅に短縮すること
ができれば、全体としては好ましいのである。
また、解氷ヒータ54の作動時の無負荷回転数は、一定値
Naにフィードバック制御されるので、発電機1と電圧レ
ギュレータ7とを切り離しても、解氷ヒータ54に安定し
た電圧を供給することができる。このことは、解氷が安
定して行なわれることを意味し、解氷ヒータ54が一定電
圧で作動されるとヒータの耐久性上も良い結果を与え
る。
さらに、この例では第6図に示すように、低温になるほ
どタイマ時間を長くしているので(ステップ91〜94)、
窓ガラスの氷結の程度に適した解氷を行うことができ
る。このため、それほどの低温でない場合には解氷ヒー
タ54の作動時間が短くなり、これにてバッテリ6の過放
電が防止されるだけでなく、燃費や解氷ヒータの耐久性
を向上することができる。
次に、実施例では、解氷ヒータ54の作動途中でワイパを
駆動するようにしているが、解氷ヒータ54の作動終了直
後にワイパを駆動するように構成しても良い。再氷結の
心配がない温度域であれば、窓ガラスに接する部分の氷
だけを解かし、後はワイパにて拭き払うことで、視界が
確保されるからである。したがって、この場合にもバッ
テリの充電不能時間を短くできるとともに、ヒータ作動
終了によりバッテリが充電可能になった後にワイパを駆
動するのであれば、充電不能時間内でのバッテリ消費も
極力抑えられる。
また、実施例では制御精度を高めるため、無負荷回転数
のフィードバック制御を行うようにしているが、オープ
ンループ制御でも構わない。電磁弁73についてはデュー
ティ制御可能なものに限らず、ステップモータ式のもの
としても良い。
さらに、第4図と第5図では、制御回路55を制御ユニッ
ト81の統制下に置く構成として1つにまとめたが、制御
回路55と制御ユニット81に対し別々のルーチンを与える
構成とすることもできる。
(考案の効果) 以上説明したように、この考案は解氷指示スイッチがON
されると、エンジンにて駆動される発電機とこの発電機
出力電圧を一定値に調圧する電圧レギュレータとの接続
を切り離し、かつ発電機の出力をバッテリから窓ガラス
に内蔵させた解氷ヒータに切換えて導くようにした車両
用窓ガラスの解氷装置において、エンジンが無負荷時に
あるかどうかを判定する手段と、エンジン無負荷時で前
記解氷ヒータの作動時に無負荷回転数を暖機後よりも高
く設定する手段と、設定された無負荷回転数に応じてエ
ンジンへの吸入空気量を変化させる手段と、前記解氷ヒ
ータの作動と関連してワイパを駆動制御する手段とを設
けたので、解氷のために発電機と電圧レギュレータとを
切り離す時間を大幅に短縮させて、エンジン不調を生じ
させる原因となるバッテリの過放電を防止することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案のクレーム対応図、第2図はこの考案の
一実施例の電気系統図、第3図はこの実施例の無負荷回
転数を高めるための制御系統図、第4図と第5図はこの
実施例の動作内容を説明するための流れ図、第6図はこ
の実施例の気温tに対するタイマ時間TMの特性図、第7
図は従来例の電気系統図である。 1……発電機、4……整流器、6……バッテリ、7……
電圧レギュレータ、21……発電機、22……電圧レギュレ
ータ、23……バッテリ、24……解氷ヒータ、25……解氷
指示スイッチ、26……断接手段、27……切換手段、28…
…ヒータ制御手段、32……無負荷時判定手段、33……無
負荷回転数設定手段、34……吸気可変手段、35……ワイ
パ、36……ワイパ駆動制御手段、51……リレー回路、54
……解氷ヒータ、55……制御回路、57……ワイパアー
ム、58……ワイパモータ、64……回転数センサ、75……
車速スイッチ、76……ニュートラルスイッチ、71……吸
気可変手段、72……補助空気通路、73……電磁弁、81…
…制御ユニット、85……車室温度センサ。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンにて駆動される発電機と、この発
    電機の出力電圧を一定値に調整する電圧レギュレータ
    と、窓ガラスに内蔵させたヒータを作動させて解氷を行
    うことを指示するスイッチと、前記発電機と電圧レギュ
    レータとを断接する手段と、前記発電機の出力をバッテ
    リまたは解氷ヒータに導入する切換手段と、前記解氷指
    示スイッチがONになった場合に前記断接手段に対し発電
    機と電圧レギュレータとの接続を切り離す信号を、前記
    切換手段に対し発電機の出力をバッテリから解氷ヒータ
    に切換える信号をそれぞれ出力する手段とを備える車両
    用窓ガラスの解氷装置において、 エンジンが無負荷時にあるかどうかを判定する手段と、
    エンジン無負荷時で前記解氷ヒータの作動時に無負荷回
    転数を暖機後よりも高く設定する手段と、設定された無
    負荷回転数に応じて当該設定回転数が高いほどエンジン
    への吸入空気量を増大させる手段と、前記解氷ヒータの
    作動中に所定時間にわたりワイパを駆動制御する手段と
    を設けたことを特徴とする車両用窓ガラスの解氷装置。
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