JPH0742710Y2 - 合成樹脂フイルムのシール装置 - Google Patents

合成樹脂フイルムのシール装置

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JPH0742710Y2
JPH0742710Y2 JP1990126585U JP12658590U JPH0742710Y2 JP H0742710 Y2 JPH0742710 Y2 JP H0742710Y2 JP 1990126585 U JP1990126585 U JP 1990126585U JP 12658590 U JP12658590 U JP 12658590U JP H0742710 Y2 JPH0742710 Y2 JP H0742710Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本考案は合成樹脂フィルムのシール装置に関するもので
ある。
【従来の技術】
合成樹脂フイルム袋を製造するような場合、合成樹脂フ
イルムの移送ラインにフイルム送り装置を、その上流側
にシール装置を、下流側にカット装置とを配置し、フイ
ルム送りの停止期間中にシール装置でフイルムをシール
して帯状シール部を作り、次いでカット装置で帯状シー
ル部の近くを切断する方法がとられる。 このときのフイルムシール装置として、従来一般に、フ
イルム送り装置の駆動系と同じかまたはこれと別の駆動
系で上下作動する熱刃を設け、熱刃と対向する側にゴム
等でライニングした平坦状の固定受台を設けるか、また
は、ゴムライニングローラを回転自在に設け、それらに
熱刃を接離させるようにしている。
【考案が解決しようとする問題点】
しかしながら、先行技術では、フイルムの厚さが薄い場
合は問題がないにしても、フイルムが多層フイルムや厚
いフイルムであったりして熱伝導率の低い性質のもので
あった場合、熱刃によりフイルムの全厚に十分な熱を与
えることが難しく、良好なシール強度が得られなくな
る。 これに対処するにはシール時間を長く取ることが必要に
なり、製袋能率が低下することを避けられなかった。こ
の対策として、平坦状の固定受台にニクロム線などのヒ
ータを埋め込んでフイルムを加熱することも行われてい
るが、毎回のシール時に受台の同じ個所に熱刃が当るた
め、歪が生じて円滑なシールが行えなくなったり、溶着
カスが熱刃当接位置に付着してシール外観を悪くさせた
り、シール後にフイルム送りが開始されたときにフイル
ムが不当に引っ張られ、シール伸びが生じてその部分が
薄くなるなどの問題があった。
【課題を解決するための手段】
本考案は前記のような問題点を解決するために考案され
たもので、その目的とするところは、熱伝導性の悪いフ
イルムを、良好な製袋速度を維持しつつ、確実にかつき
れいに熱シールすることができる装置を提供することに
ある。 前記目的を達成するため本考案は、合成樹脂フィルムの
移送ライン中に設けられ、合成樹脂フィルムを溶着する
手段において、回転自在なロールとこれに接離する熱刃
を有し、ロールが緩衝被覆層の内側に面状ヒータを備
え、しかも前記ロールの上流側に、常態において合成樹
脂フィルムをロールから離隔させ、シール時にだけ合成
樹脂フィルムのロールへの接触を許す制御バーを設ける
ものである。 これによりフイルム伸びが防止されるとともに、シール
部の冷却を迅速に行えるようになる。 前記ロールは、中心に回転支軸を備えた中空ロール本体
を有し、中空ロール本体の内面が若しくは外面にフイル
ムヒータが貼られ、回転支軸にはフイルムヒータへの通
電機構と、通気孔が設けられている構造とすることが好
ましい。
【実施例】
以下本考案の実施例を添付図面に基いて説明する。 第1図ないし第3図は本考案装置を製袋機に適用した実
施例を示している。1はフイルム送り機構、2はフイル
ム送り機構1より上流側に設けられた本考案によるフイ
ルムシール装置、3はフイルム送り機構1の下流側に設
けたフイルムカット機構である。 前記フイルム送り機構1は、フイルムAを上下から挟む
ピンチロール10,11と、それらピンチロール10,11より下
流に設けられた補助ローラロール12,13にスプリングベ
ルト14を懸け回してなり、ピンチローラ10の回転軸はプ
ーリ100とタイミングベルト101を介してモータ15この実
施例ではサーボモータの出力軸プーリに連絡されてい
る。 フイルムシール装置2は、ロール2aと熱刃2bとを有し、
ロール2aの比較的近傍にはフイルムAをガイドするガイ
ドバー24,25が設けられ、下流側のガイドバー25とピン
チロール10,11の間の上部にはテンション調整用のバー
ないしローラ26が設けられている。 前記熱刃2bは公知のものと同様であり、図示しないヒー
タで加熱される刃を備えた本体20と、これをロール2aに
対し接離可能に支える平行リンク21と、平行リンク21と
連結した揺動アーム22とを備え、揺動アーム22はこの実
施例では前記フイルム送り機構1のモータと別の汎用型
電動モータたとえば電磁クラッチ付きモータ16で駆動さ
れる回転軸160に設けたエキセンカム23により動かされ
るようになっている。 フイルムカット機構3も公知のものと同様であり、フイ
ルム送り機構1の下流側に位置された固定刃3aと可動刃
3bを有し、可動刃3bは揺動アーム32に取付けられ、揺動
アーム32が前記エキセンカム23と同軸のエキセンカム34
により動かされることで可動刃3bが上下動されるように
なっている。 前記ロール2aは、第2図と第3図に第1実施例が示さ
れ、第4図と第5図に第2実施例が示されている。 いずれの実施例においても、ロール2aは、フレーム4に
設けられた軸受40、40より回転自在に支持される支軸5
を有し、その支軸5は一端側に駆動プーリ50を備え、該
駆動プーリ50は前記フイルム送り機構1におけるピンチ
ロール10のプーリとタイミングベルトで連絡され、同期
回転されるようになっている。 支軸5には筒状ロール本体6が同軸に外嵌しており、筒
状ロール本体6には第1実施例では内面に面状ヒータ8,
8が定着され、外面に緩衝被覆層9が設けられている。
第2実施例では筒状ロール本体6の外面に面状ヒータ8,
8が定着され、その外周に緩衝被覆層9が設けられてい
る。 面状ヒータ8,8は、たとえばヒータ部を回路状にプリン
トしたフイルム状の柔軟基板をゴムやプラスチックなど
の耐熱性シートで被覆し、全面から均一に熱が輻射され
るようになつている。緩衝被覆層9は耐熱ゴムなどから
なっている。 前記面状ヒータ8,8は筒状ロール本体6の有効胴部全面
に設けられていてもよいが、この実施例では、熱がロー
ル中央領域に蓄熱される性状に鑑み、中央部に面状ヒー
タ8,8を設けないようにしている。面状ヒータ8,8はある
面積を持つシートであってもよいし、テープ状をなし、
筒状ロール本体6にらせん状に巻着固定されていてもよ
い。 前記筒状ロール本体6は、一端部のボス部6aがキーまた
は拡張型ブシュ6により支軸5に係合し、キーまたは拡
張型ブシュ60に止めねじ61がねじ込まれることにより支
軸5から回転力が伝達され、一体回転されるようになっ
ている。筒状ロール本体6の他端部は開放され、その他
端部には支軸5に止めねじ62で固定されたプラグ7の筒
軸部70が嵌められており、プラグ7のフランジ71と筒状
ロール本体6の端面との間には熱膨張を吸収するクリア
ランスcが設けられている。そして、プラグ7とボス部
6aにはそれぞれ筒状ロール本体6内の熱を放散するため
の通気孔63,63が設けられている。 前記筒状ロール本体6の反駆動プーリ側には、給電機構
64が設けられている。この実施例ではスリップリングが
用いられ、図示しないブラシから電力の供給を受けるよ
うになっている。それら給電機構64に接続した導線640
が支軸5に設けた導孔51を介して筒状ロール本体6内に
導かれ、面状ヒータ8,8に接続されている。 給電機構はロータリトランスなど任意である。ブラシや
ロータリトランスは、電源側にスライダリックトランス
など任意の温度調節装置を介して接続されるか、ロール
外または筒状ロール本体内に取付けた温度センサからの
信号で所要の加熱温度に調整するようにすることが好ま
しい。その他、必要に応じ、軸受40より内側の支軸外周
に放熱フィン65,65を設けてもよい。 前記上流側のガイドバー24とロール2aの間には、フイル
ム送り方向と直交する関係で制御バー2cか配置され、フ
イルムAはガイドバー24外周を経由した後、この制御バ
ー2cの内側を経て下流側のガイドバー25に導かれるよう
になつており、制御バー2cの両端には中間をフレームに
支点28で支持された一対の揺動アーム27が連結されてい
る。その揺動アーム27の端部には転子270が設けられ、
転子270が前記回転軸160に固着されたカム17を転接する
ことにより、制御バー2cが図示の中立位置から矢印に示
すようにロール2aに接近する方向と離間する方向に変位
し、それによりフイルムAをシール時にだけロール2aに
接触ないし接近させるようにしている。前記カム17のカ
ム面は、熱刃2bが後退位置からロール2aに接触する直前
に制御バー2cがロール側に沈むような形状に構成されて
いる。 なお、フイルム送り用の駆動源としてこの実施例ではサ
ーボモータ15をしているが、これに限定されるものでは
なく、また、フイルム送りとシールおよびカット用なら
びに制御バー2cの全駆動源を単一のモータとし、クラン
ク軸や扇形ギヤ等により動かしてもよいことは言うまで
もない。
【実施例の作用】
本考案装置は前記のような構成からなるので、図示しな
い原反からフイルムAは引出され、フイルムAはガイド
バー24、制御バー2c、ガイドバー25、テンション調整バ
ー26を経て送り機構1に導入される。 この状態でサーボモータ15が駆動されると、ピンチロー
ル10、11が回転してフイルムAが所定長さ送られる。こ
のときには、揺動アーム27はカム17により中立位置にあ
り、したがって制御バー2cによりフイルムAはロール2a
から適度に離間した位置を通過するように制御される。
また、ロール2aの駆動プーリ50がピンチロール10のプー
リ100と連動することで支軸5が回転し、給電機構64が
ブラシ等から給電されるため、面状ヒータ8,8が通電に
より全面発熱し、その熱が緩衝被覆層9に伝導されるた
め、ロール2aは全体が所定温度に加熱されたヒートロー
ルとなる。 ロール2aのプラグ7とボス6aには通気孔63,63があるた
め、筒状ロール本体6に熱がこもらず、筒状ロール本体
6の熱膨張もプラグ7により吸収することができる。 そして送りが停止する直前かまたは停止と同時にモータ
16のクラッチが入り、回転軸160が回転すると、回転軸1
60のエキセンカム23により揺動アーム22が揺動される
が、その直前にカム17の軌跡により揺動アーム27が作動
され、制御バー2cが第1図の左側の矢印のように沈む。
それによりフイルムAはロール2cに接近する。 そしてこれとほぼ同時に揺動アーム22の揺動により平行
リンク21が屈折し熱刃2bが下降し、フイルムAをロール
2cに押しつける。このときロール2cは面状ヒータ8,8が
通電加熱し続けられているため表面温度が高く、フイル
ムAの全厚さに十分な熱が加えられ、確実に熱シールさ
れる。一方、フイルム送り装置2の下流側では、揺動ア
ーム32がカムにより作動し、可動刃3bによりフイルムA
が切断される。 次いで、エキセンカム23に従って揺動アーム22は後退
し、熱刃2bが離間し始めるが、これと同時にカム17によ
り揺動アーム27が復帰動するため、制御バー2cは第1図
の右側の矢印のように動く。 その結果、フイルムAはロール2aから離間する方向に強
制的に移動させられる。そして、ピンチロール10,11が
駆動を開始し、フイルムAの送りが始まるが、先のよう
に制御バー2cによりフイルムAがロール2aから剥離する
方向に移動されるため、シール部分が剥離して急速に冷
却され、ピンチロール10,11からのテンションに対抗す
る強度を持たせることができる。 以下、上記サイクルが繰り返されることにより製袋が連
続的に行われる。
【考案の効果】
以上説明した本考案の請求項第1項によるときには、合
成樹脂フィルムの移送ライン中に設けられ、合成樹脂フ
ィルムを溶着する手段であって、回転自在なロールとこ
れに接離する熱刃を有し、ロールが緩衝被覆層の内側に
面状ヒータを備えているため、熱伝導性の悪いフイルム
を迅速、確実にきれいに熱シールすることができる。し
かも、前記ロールの上流側に、常態において合成樹脂フ
ィルムをロールから離隔させ、シール時にだけ合成樹脂
フィルムのロールへの接触を許す制御バーを設けている
ので、フイルムにシール時以外は余計な熱量を与えずし
かも熱シール部分を急速に冷却でき、シール伸びを有効
に防止することができるというすぐれた効果が得られ
る。
【図面の簡単な説明】 第1図は本考案を製袋機に適用した実施例を示す部分切
欠側面図、第2図は本考案におけるシール装置の第1実
施例を示す部分切欠平面図、第3図はその断面図、第4
図は第2実施例を示す部分切欠平面図、第5図はその断
面図である。 1……フイルム送り機構、2……熱シール装置、2a……
ロール、2b……熱刃、2c……制御バー、5……支軸、6
……筒状ロール本体、8……面状ヒータ、9……緩衝被
覆層、63……通気孔

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】合成樹脂フィルムの移送ライン中に設けら
    れ、合成樹脂フィルムを溶着する手段であって、回転自
    在なロールとこれに接離する熱刃を有し、ロールが緩衝
    被覆層の内側に面状ヒータを備え、かつ、前記ロールの
    上流側に、常態において合成樹脂フィルムをロールから
    離隔させ、シール時にだけ合成樹脂フィルムのロールへ
    の接触を許す制御バーを設けたことを特徴とする合成樹
    脂フィルムのシール装置。
  2. 【請求項2】ロールが中心に回転支軸を備えた中空ロー
    ル本体を有し、中空ロール本体の内面にフイルムヒータ
    が張られ、回転支軸にはフイルムヒータへの通電機構
    と、通気孔とが設けられているものを含む請求項1に記
    載の合成樹脂フィルムのシール装置。
  3. 【請求項3】ロールが中心に回転支軸を備えた中空ロー
    ル本体を有し、中空ロール本体の外面にフイルムヒータ
    が張られ、回転支軸にはフイルムヒータへの通電機構
    と、通気孔とが設けられているものを含む請求項1に記
    載の合成樹脂フィルムのシール装置。
JP1990126585U 1990-11-30 1990-11-30 合成樹脂フイルムのシール装置 Expired - Fee Related JPH0742710Y2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS5310668A (en) * 1976-07-16 1978-01-31 Buan Deru Miyuuren Reonarudo Apparatus for welding of strips of synthetic material and separating them
JPS5718111U (ja) * 1980-07-07 1982-01-29
JPH0450105Y2 (ja) * 1986-07-21 1992-11-26

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