JPH0742512Y2

JPH0742512Y2 - 電気集塵装置

Info

Publication number: JPH0742512Y2
Application number: JP7331290U
Authority: JP
Inventors: 信彦白丸; 美彦望月
Original assignee: 日立プラント建設株式会社
Priority date: 1990-07-10
Filing date: 1990-07-10
Publication date: 1995-10-04
Anticipated expiration: 2005-07-10
Also published as: JPH0433947U

Description

【考案の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本考案は電気集塵装置に係り、特に複数の集塵極板が連
結された無端状チェンを周回させて、集塵極板に付着し
たダストを集塵極板の移動系路に設けられた回転ブラシ
等のダスト剥離装置によって除去する電気集塵装置に関
する。

〔従来の技術〕

従来、この種の電気集塵装置は、集塵極を構成する複数
の集塵極板の両端部が一対の無端状チェンに連結され
る。前記チェンは、集塵室の上部に配置された駆動用ス
プロケットと前記集塵室の下部に配置された従動用ロー
ラとによって張設される。前記駆動用スプロケットには
軸が嵌入され、この軸の一端部に駆動用モータが連結さ
れる。従って、駆動用モータの駆動力が前記軸を介して
駆動用スプロケットに伝達すると、チェンが周回して前
記集塵極板を移動させることができる。また、前記従動
用ローラは軸によって軸支されている。

一方、前記従動用ローラの近傍で集塵極板の移動系路に
は一対の回転ブラシが設けられる。この回転ブラシは、
前記集塵極板を挟持可能な位置に配置される。更に、コ
ロナ放電を発生する放電極がベルト状に構成された前記
集塵極の内側に設置される。従って、放電極からのコロ
ナ放電により前記集塵極板の表面に付着したダストを、
前述した集塵極板が移動することにより前記回転ブラシ
で確実に剥離除去することができる。

尚、前記駆動用スプロケット及び従動用ローラはそれぞ
れの軸に接続されたケーブルを介して電気的に接地され
る。これにより、複数の集塵極板からの電流は、チェ
ン、駆動用スプロケット及び従動用ローラを介して接地
される。

〔考案が解決しようとする課題〕

しかしながら、従来の電気集塵装置は、チェンを介して
流れる電流の接地点数が駆動用スプロケットと従動用ロ
ーラの２箇所しかない。これにより、チェンに高い電流
が流れた場合には、チェンに電気的な閃絡が発生してそ
の閃絡発生箇所が溶解するので、チェンが破損するとい
う虞がある。

本考案はこのような事情に鑑みてなされたもので、チェ
ンの接地点数を増加させてチェンに流れる電流を小さく
し、チェンの閃絡発生を防止することができる電気集塵
装置を提供することを目的とする。

〔課題を解決する為の手段〕

本考案は、前記目的を達成する為に、複数の集塵極板
（12）の両端部を無端状チェン（14）で連結してベルト
状に構成し、このチェン（14）を接地された上スプロケ
ット（16）、下スプロケット（18）により周回させて集
塵極板（12）を移動させ、放電極（26）からのコロナ放
電により集塵極板（12）に付着したダストを回転ブラシ
等のダスト剥離装置（24）で除去する電気集塵装置に於
いて、前記上下スプロケット（16、18）の接地の他に前
記上下スプロケット（16、18）間のチェン（14）にブラ
シ状の導電性の接地部材（28）を接触させたことを特徴
とする。

〔作用〕

本考案によれば、ブラシ状の導電性の接地部材（28）を
チェン（14）に接触するよう配置する。これにより、チ
ェン（14）に流れる電流は上スプロケット（16）、下ス
プロケット（18）の他に前記接地部材（28）を介して接
地される。従って、チェン（14）の接地点数が増加する
ので、チェン（14）に流れる電流を小さくすることがで
きる。

〔実施例〕

以下添付図面に従って本考案に係る電気集塵装置の好ま
しい実施例を詳説する。

第１図は本考案に係る電気集塵装置の実施例を示す斜視
図が示されている。

第１図によれば、集塵極10は、複数の矩形状集塵極板1
2、12…の両端部がチェン14、14に連結されてベルト状
に構成される。前記集塵極10の上部には、駆動用スプロ
ケット16、16が設置され、また集塵極10の下部には従動
用ローラ18、18が集塵極10を介して駆動用スプロケット
16、16に懸架されている。また、この駆動用スプロケッ
ト16と従動用ローラ18とにより前記チェン14が張設され
ている。

前記駆動用スプロケット16、16には軸20が嵌入される。
前記軸20はその一端部が図示しない駆動用モータに連結
される。これにより、前記駆動用モータからの伝達力が
軸20を介して駆動用スプロケット16に伝達されると、前
記チェン14が図中矢印方向に周回し、チェン14の周回に
伴って前記複数の集塵極板12、12…を回転移動させるこ
とができる。前記従動用ローラ18、18は軸22に軸支され
ている。また、前記集塵極10、10の内部には放電極26が
上下方向に並列配置されている。

従って、放電極26からのコロナ放電により集塵極板12、
12…の表面に付着したダストは、複数の集塵極板12、12
…が回転移動することにより、集塵極板12の移動系路に
設けられた一対の回転ブラシ24、24で剥離除去される。

一方、前記チェン14、14には、導電性部材28、28…が接
触するよう配置されている。前記導電性部材28、28…は
第２図に示すように、ブラシ状に形成され、前記チェン
14、14の周回移動に支障のないよう接触されている。ま
た、前記導電性部材28、28…は接地梁30に電気的に接続
される。前記接地梁30は、集塵極10の移動系路に対して
直交方向に取付けられると共に、接地されている電気集
塵装置のケーシング32の内壁面に電気的に接続されてい
る。

次に、前記の如く構成された電気集塵装置の作用につい
て説明する。

前記放電極26からコロナ放電が前記集塵極板12、12…に
印加すると、その印加した電流は前記チェン14に流れ
る。チェン14に流れた前記電流は駆動用スプロケット1
6、軸20を介して接地されると共に従動用ローラ18、軸2
2を介して接地される。また、前記チェン14に流れた電
流の一部は前記導電性部材28、28に流れ、接地梁30を介
して接地されたケーシング32に流れる。

これにより、本実施例の電気集塵装置によれば、駆動用
スプロケットと従動用ローラとの２箇所で接地していた
従来の電気集塵装置と比較して、チェン14からの電流を
前述した駆動用スプロケット16及び従動用ローラ18の他
に導電性部材28に流すようにしたので、チェン14に流れ
る電流を小さくすることができる。従って、前記チェン
14に発生する閃絡を防止することができるので、チェン
14の溶解破損を防止することができる。

尚、本実施例では前記接地梁30を一本設けるとしたが、
これに限られるものではなく、複数本設けても良い。こ
れにより、チェン14に流れる電流を更に小さくすること
ができる。

〔考案の効果〕

以上説明したように本考案に係る電気集塵装置によれ
ば、ブラシ状の導電性の接地部材をチェンに接触させて
チェンの接地点数を増加させ、チェンに流れる電流を小
さくしたので、電気的閃絡によるチェンの溶解破損を防
止することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る電気集塵装置の実施例を示す斜視
図、第２図は本考案に係る電気集塵装置の実施例を示す
拡大図である。 12……集塵極板、14……チェン、16……駆動用スプロケ
ット、18……従動用ローラ、28……導電性部材、30……
接地梁、32……ケーシング。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】複数の集塵極板の両端部を無端状チェンで
連結してベルト状に構成し、このチェンを接地された上
スプロケット、下スプロケットにより周回させて集塵極
板を移動させ、放電極からのコロナ放電により集塵極板
に付着したダストを回転ブラシ等のダスト剥離装置で除
去する電気集塵装置に於いて、前記上下スプロケットの接地の他に前記上下スプロケッ
ト間のチェンにブラシ状の導電性の接地部材を接触させ
たことを特徴とする電気集塵装置。