JPH0742227Y2 - 同期型交流サーボモータのロータ構造 - Google Patents
同期型交流サーボモータのロータ構造Info
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- JPH0742227Y2 JPH0742227Y2 JP1993000012U JP1293U JPH0742227Y2 JP H0742227 Y2 JPH0742227 Y2 JP H0742227Y2 JP 1993000012 U JP1993000012 U JP 1993000012U JP 1293 U JP1293 U JP 1293U JP H0742227 Y2 JPH0742227 Y2 JP H0742227Y2
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- rotor
- angular position
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- Permanent Field Magnets Of Synchronous Machinery (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は同期型交流サーボモータ
のロータ構造に関し、特に、モータ作動時のスロットリ
ップルを低減可能なロータ構造に関する。
のロータ構造に関し、特に、モータ作動時のスロットリ
ップルを低減可能なロータ構造に関する。
【0002】
【従来の技術】ロータにマグネットを用い、ステータに
巻線用のスロットを有したモータにおいては、ロータの
回転時にはその回転トルクに変動、即ちスロットリップ
ルを生じ回転に滑らかさを欠く。これはロータの回転角
度位置に応じて磁束密度が変化するためである。こうし
たモータによるサーボモータを、例えば工作機械の送り
駆動機構に使用すると微少な送りむらを生じ、その結果
被加工物の加工面仕上精度の劣化を生む。
巻線用のスロットを有したモータにおいては、ロータの
回転時にはその回転トルクに変動、即ちスロットリップ
ルを生じ回転に滑らかさを欠く。これはロータの回転角
度位置に応じて磁束密度が変化するためである。こうし
たモータによるサーボモータを、例えば工作機械の送り
駆動機構に使用すると微少な送りむらを生じ、その結果
被加工物の加工面仕上精度の劣化を生む。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】本考案の目的は、ロー
タ回転中に周期的に発生するスロットリップルの大きさ
を可及的に低減でき、容易かつ安価に製造可能な同期型
交流サーボモータのロータ構造を提供することにある。
タ回転中に周期的に発生するスロットリップルの大きさ
を可及的に低減でき、容易かつ安価に製造可能な同期型
交流サーボモータのロータ構造を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本考案は、回転軸と、回転軸の周囲に放射状に配置
され周方向へ着磁される複数のマグネット及びマグネッ
トの各々を周方向へ挟持して回転軸の周囲で各々が磁極
を形成する複数のロータコアをそれぞれに備えて軸線方
向へ相互に連結される同一材料構成及び同一寸法諸元を
有する複数のロータ要素と、軸線方向へ連結された複数
のロータ要素の軸線方向両自由端に配置され回転軸に固
定される端板部材と、軸線方向へ連結された複数のロー
タ要素の対向端面間に配置される磁気絶縁材料からなる
境界板部材と、複数のロータ要素間で境界板部材を介し
て軸線方向へ隣接配置される各ロータコアを軸線方向へ
貫通し両端で各端板部材に固定される複数の締結用棒部
材とを具備した同期型交流サーボモータのロータ構造に
おいて、複数のロータ要素は、軸線方向へ隣接配置され
るそれぞれのロータコアを、ロータ回転時にステータス
ロットに起因したトルク変動として略正弦波的に発生す
るスロットリップルの発生波長の半波長に対応する所定
機械角度だけ相対的に回転して配置するべく、軸線に関
する第1の角度位置と第2の角度位置とに同一個数づつ
配分して配置され、第1の角度位置に配置されるロータ
要素と第2の角度位置に配置されるロータ要素とは、複
数のロータコアの各々の半径方向中心線から所定機械角
度の1/2の角度だけ同一方向へ偏位した位置に締結用
棒部材の貫通孔を備えた同一形状の各ロータ要素を、同
一磁極のロータコア同士が軸線方向へ隣接しかつ同一平
面形状を呈する各ロータ要素の軸線方向一端面同士が対
向するように配置して、締結用棒部材により一体的に連
結され、以てスロットリップルを可及的に低減せしめた
ことを特徴とする同期型交流サーボモータのロータ構造
を提供する。
に、本考案は、回転軸と、回転軸の周囲に放射状に配置
され周方向へ着磁される複数のマグネット及びマグネッ
トの各々を周方向へ挟持して回転軸の周囲で各々が磁極
を形成する複数のロータコアをそれぞれに備えて軸線方
向へ相互に連結される同一材料構成及び同一寸法諸元を
有する複数のロータ要素と、軸線方向へ連結された複数
のロータ要素の軸線方向両自由端に配置され回転軸に固
定される端板部材と、軸線方向へ連結された複数のロー
タ要素の対向端面間に配置される磁気絶縁材料からなる
境界板部材と、複数のロータ要素間で境界板部材を介し
て軸線方向へ隣接配置される各ロータコアを軸線方向へ
貫通し両端で各端板部材に固定される複数の締結用棒部
材とを具備した同期型交流サーボモータのロータ構造に
おいて、複数のロータ要素は、軸線方向へ隣接配置され
るそれぞれのロータコアを、ロータ回転時にステータス
ロットに起因したトルク変動として略正弦波的に発生す
るスロットリップルの発生波長の半波長に対応する所定
機械角度だけ相対的に回転して配置するべく、軸線に関
する第1の角度位置と第2の角度位置とに同一個数づつ
配分して配置され、第1の角度位置に配置されるロータ
要素と第2の角度位置に配置されるロータ要素とは、複
数のロータコアの各々の半径方向中心線から所定機械角
度の1/2の角度だけ同一方向へ偏位した位置に締結用
棒部材の貫通孔を備えた同一形状の各ロータ要素を、同
一磁極のロータコア同士が軸線方向へ隣接しかつ同一平
面形状を呈する各ロータ要素の軸線方向一端面同士が対
向するように配置して、締結用棒部材により一体的に連
結され、以てスロットリップルを可及的に低減せしめた
ことを特徴とする同期型交流サーボモータのロータ構造
を提供する。
【0005】
【作用】スロットリップルは、ロータの磁極とステータ
スロットとの相対回転位置に基づき、ロータ回転中のト
ルク変動として略正弦波的に発生する。本考案に係る上
記ロータ構造によれば、ロータ回転中に、第1の角度位
置に配置されたロータ要素に対するスロットリップル波
と、第2の角度位置に配置されたロータ要素に対するス
ロットリップル波とは、それぞれの磁極すなわちロータ
コアの角度位置がスロットリップル波の半波長に対応す
る所定機械角度だけ相対的に回転して配置されるので、
互いに半波長分だけ位相がずれて発生する。しかも、第
1の角度位置のロータ要素と第2の角度位置のロータ要
素とは、同一材料構成及び同一寸法諸元を有したものが
同一個数配置されるのでそれぞれの合計磁束が等しく、
したがってそれぞれのスロットリップル波の大きさ(振
幅)が等しいので、双方の重ね合わせにより各スロット
リップル波が互いに打ち消し合い、ロータ構造全体での
スロットリップルが実質的に消失する。
スロットとの相対回転位置に基づき、ロータ回転中のト
ルク変動として略正弦波的に発生する。本考案に係る上
記ロータ構造によれば、ロータ回転中に、第1の角度位
置に配置されたロータ要素に対するスロットリップル波
と、第2の角度位置に配置されたロータ要素に対するス
ロットリップル波とは、それぞれの磁極すなわちロータ
コアの角度位置がスロットリップル波の半波長に対応す
る所定機械角度だけ相対的に回転して配置されるので、
互いに半波長分だけ位相がずれて発生する。しかも、第
1の角度位置のロータ要素と第2の角度位置のロータ要
素とは、同一材料構成及び同一寸法諸元を有したものが
同一個数配置されるのでそれぞれの合計磁束が等しく、
したがってそれぞれのスロットリップル波の大きさ(振
幅)が等しいので、双方の重ね合わせにより各スロット
リップル波が互いに打ち消し合い、ロータ構造全体での
スロットリップルが実質的に消失する。
【0006】また、第1の角度位置に配置されたロータ
要素と第2の角度位置に配置されたロータ要素との、軸
線方向へ連続的に配置されるそれぞれのロータコアに、
ロータコアの半径方向中心線から上記所定機械角度の1
/2の角度だけ偏位した位置に締結用棒部材の貫通孔を
設け、かつ、同一平面形状を呈する各ロータ要素の軸線
方向一端面を対向させることにより、それぞれのロータ
コアを上記所定機械角度だけ相対的に回転して配置した
状態で、複数のロータ要素を締結用棒部材により一体的
に連結することができる。さらに、第1の角度位置に配
置されたロータ要素と第2の角度位置に配置されたロー
タ要素との間に、磁気絶縁材料からなる境界板部材を配
置することにより、両ロータ要素間での磁場の干渉が防
止され、モータの作動に不都合な影響を及ぼすことが回
避される。
要素と第2の角度位置に配置されたロータ要素との、軸
線方向へ連続的に配置されるそれぞれのロータコアに、
ロータコアの半径方向中心線から上記所定機械角度の1
/2の角度だけ偏位した位置に締結用棒部材の貫通孔を
設け、かつ、同一平面形状を呈する各ロータ要素の軸線
方向一端面を対向させることにより、それぞれのロータ
コアを上記所定機械角度だけ相対的に回転して配置した
状態で、複数のロータ要素を締結用棒部材により一体的
に連結することができる。さらに、第1の角度位置に配
置されたロータ要素と第2の角度位置に配置されたロー
タ要素との間に、磁気絶縁材料からなる境界板部材を配
置することにより、両ロータ要素間での磁場の干渉が防
止され、モータの作動に不都合な影響を及ぼすことが回
避される。
【0007】
【実施例】以下、添付図面に示した好適な実施例に基づ
き、本考案をさらに詳細に説明する。まず図1と図2と
を参照すると、本考案の実施例によるロータは8極型の
ロータ構造を有し、扇形の電磁鋼板14を積層したロー
タコア16をマグネット18で挟持した構成の各極(N
又はS極)を円周方向に8組配設した構成となってい
る。前述の複数の電磁鋼板14をロータコア16として
積層された状態に保持するために、各電磁鋼板14に設
けられた孔20に棒部材22を押入固定している。更に
はロータの長手方向端面にはステンレス鋼から成る端板
24を取付けてマグネット18とロータコア16との長
手方向のずれを防止すると共に、これらを保護し、更に
は磁場絶縁を行なっている。こうした構成のロータ極部
を軸10に固定して回転中心軸線12を中心として回転
させることができる。
き、本考案をさらに詳細に説明する。まず図1と図2と
を参照すると、本考案の実施例によるロータは8極型の
ロータ構造を有し、扇形の電磁鋼板14を積層したロー
タコア16をマグネット18で挟持した構成の各極(N
又はS極)を円周方向に8組配設した構成となってい
る。前述の複数の電磁鋼板14をロータコア16として
積層された状態に保持するために、各電磁鋼板14に設
けられた孔20に棒部材22を押入固定している。更に
はロータの長手方向端面にはステンレス鋼から成る端板
24を取付けてマグネット18とロータコア16との長
手方向のずれを防止すると共に、これらを保護し、更に
は磁場絶縁を行なっている。こうした構成のロータ極部
を軸10に固定して回転中心軸線12を中心として回転
させることができる。
【0008】従来構造のロータではその回転中心軸線1
2の方向に亘っては変化のない構造となっているが、本
考案では図1に示す如くその軸線12方向(厚さ方向)
の構造を変化させている。スロットリップル波の半波長
に対応した機械角度をθ(図3に基づき後述する)とす
ると、第1のロータ要素30と第2のロータ要素30′
とを回転中心軸線12(図2)を中心とした回転角度位
置において角度θだけずらして軸線12方向に併設して
いる。なお各ロータ要素30と30′とはその磁束密度
も磁束量も同じになるようロータコア16と16′及び
マグネット18と18′とは同一材料で、かつ同一寸法
に構成されている。ロータ要素30′の端板24′も前
記端板24と同一目的で設けられている。両ロータ要素
30と30′との間の境界板26は両ロータ要素30,
30′間の磁場の干渉が起こらないようにステンレス鋼
で磁場絶縁を行なう目的で配設されている。
2の方向に亘っては変化のない構造となっているが、本
考案では図1に示す如くその軸線12方向(厚さ方向)
の構造を変化させている。スロットリップル波の半波長
に対応した機械角度をθ(図3に基づき後述する)とす
ると、第1のロータ要素30と第2のロータ要素30′
とを回転中心軸線12(図2)を中心とした回転角度位
置において角度θだけずらして軸線12方向に併設して
いる。なお各ロータ要素30と30′とはその磁束密度
も磁束量も同じになるようロータコア16と16′及び
マグネット18と18′とは同一材料で、かつ同一寸法
に構成されている。ロータ要素30′の端板24′も前
記端板24と同一目的で設けられている。両ロータ要素
30と30′との間の境界板26は両ロータ要素30,
30′間の磁場の干渉が起こらないようにステンレス鋼
で磁場絶縁を行なう目的で配設されている。
【0009】こうした構造のロータを採用したモータを
回転させるとスロットリップルを無くすることが可能と
なる。なぜならば、スロットリップルはロータとステー
タスロット(図示せず)との相対位置関係から生起され
る変動であり、第1のロータ要素30とステータスロッ
トとの相対回転から生ずるスロットリップルと第2のロ
ータ要素30′とステータスロットとの相対回転から生
ずるスロットリップルとは、両ロータ要素30,30′
が各々のロータ要素の回転により生起させるスロットリ
ップル波の半波長(従来構造のロータに基づくスロット
リップル波の半波長と同じ)に対応した機械角度θだけ
相対的にずらせてあるため、互いに位相が半波長分ずれ
る。更に両ロータ要素30,30′は同一磁場強さを生
起している。従って両ロータ要素30,30′を併設し
た本ロータでは、各ロータ要素30,30′に基づく各
スロットリップルは互いに打ち消し合って消失する。
回転させるとスロットリップルを無くすることが可能と
なる。なぜならば、スロットリップルはロータとステー
タスロット(図示せず)との相対位置関係から生起され
る変動であり、第1のロータ要素30とステータスロッ
トとの相対回転から生ずるスロットリップルと第2のロ
ータ要素30′とステータスロットとの相対回転から生
ずるスロットリップルとは、両ロータ要素30,30′
が各々のロータ要素の回転により生起させるスロットリ
ップル波の半波長(従来構造のロータに基づくスロット
リップル波の半波長と同じ)に対応した機械角度θだけ
相対的にずらせてあるため、互いに位相が半波長分ずれ
る。更に両ロータ要素30,30′は同一磁場強さを生
起している。従って両ロータ要素30,30′を併設し
た本ロータでは、各ロータ要素30,30′に基づく各
スロットリップルは互いに打ち消し合って消失する。
【0010】図3は上記両ロータ要素30,30′に基
づく各スロットリップルが消失することを説明してい
る。ステータスロットの1ピッチ間にスロットリップル
が2波生起される場合は、スロットリップルの半波長に
対応する機械角度θはスロットピッチの4分の1であ
る。従って図1に示すずれ角度θもステータスロットの
1ピッチの4分の1の角度に設定すればよい。図3の各
グラフ図の横軸Hは機械角度を表わし、縦軸T1 はロー
タ要素30に基づくスロットリップル(トルク変動と考
えてよい)を、T2 はロータ要素30′に基づくスロッ
トリップルを、T1+T2 はロータ要素30,30′を
具備した本考案構造のロータに基づくスロットリップル
即ち、スロットリップルの消失したことを示している。
づく各スロットリップルが消失することを説明してい
る。ステータスロットの1ピッチ間にスロットリップル
が2波生起される場合は、スロットリップルの半波長に
対応する機械角度θはスロットピッチの4分の1であ
る。従って図1に示すずれ角度θもステータスロットの
1ピッチの4分の1の角度に設定すればよい。図3の各
グラフ図の横軸Hは機械角度を表わし、縦軸T1 はロー
タ要素30に基づくスロットリップル(トルク変動と考
えてよい)を、T2 はロータ要素30′に基づくスロッ
トリップルを、T1+T2 はロータ要素30,30′を
具備した本考案構造のロータに基づくスロットリップル
即ち、スロットリップルの消失したことを示している。
【0011】また図1と図2とに示す実施例では、ロー
タを容易に、しかも低コストに製作可能なよう第1のロ
ータ要素30と第2のロータ要素30′の各対応部品に
同一部品を使用している。扇形の電磁鋼板14には棒部
材22を押入させる孔20を形成する必要があるが、孔
20は鋼板14の対称線28から前記角度θの半分の角
度θ/2だけ一方に偏位させて設けてある。この鋼板1
4を用いて第1のロータ要素30と第2のロータ要素3
0′とを区別なく同一ロータ要素として製作し、2つの
ロータ要素を組立併設する場合に孔20が各対称線2
8,28′に対して互いに逆の位置に来るよう、即ち2
つのロータ要素を互いに逆の方向に向けて棒部材22を
押入組立てすると、図1の様なロータ構造にすることが
できる。従って図2は図1の矢視線BのみならずCの方
向から見た図であるとも言える。
タを容易に、しかも低コストに製作可能なよう第1のロ
ータ要素30と第2のロータ要素30′の各対応部品に
同一部品を使用している。扇形の電磁鋼板14には棒部
材22を押入させる孔20を形成する必要があるが、孔
20は鋼板14の対称線28から前記角度θの半分の角
度θ/2だけ一方に偏位させて設けてある。この鋼板1
4を用いて第1のロータ要素30と第2のロータ要素3
0′とを区別なく同一ロータ要素として製作し、2つの
ロータ要素を組立併設する場合に孔20が各対称線2
8,28′に対して互いに逆の位置に来るよう、即ち2
つのロータ要素を互いに逆の方向に向けて棒部材22を
押入組立てすると、図1の様なロータ構造にすることが
できる。従って図2は図1の矢視線BのみならずCの方
向から見た図であるとも言える。
【0012】上記実施例では第1の角度位置のロータ要
素30と第2の角度位置のロータ要素30′とは各々1
個ずつから成るが、更に厚さの薄いロータ要素を各々複
数個ずつ組み合わせて前記実施例における各ロータ要素
30,30′に置き換えることもできる。更にはこうし
た薄い複数個のロータ要素の並設順序は上述の如く特定
されるものではなく、例えば第1の角度位置のロータ要
素と第2の角度位置のロータ要素とを交互に積層するこ
とも可能である。この場合、第1の角度位置のロータ要
素と第2の角度位置のロータ要素との間には各要素間の
磁場絶縁体としてステンレス鋼等を挟持してもよい。こ
のように多数のロータ要素を使用する場合は、図1及び
図2に示す実施例において述べた様に同一設計部品で同
一ロータ要素を構成しておき、それによりロータを構成
することは製作上及びコスト面からも望ましい。
素30と第2の角度位置のロータ要素30′とは各々1
個ずつから成るが、更に厚さの薄いロータ要素を各々複
数個ずつ組み合わせて前記実施例における各ロータ要素
30,30′に置き換えることもできる。更にはこうし
た薄い複数個のロータ要素の並設順序は上述の如く特定
されるものではなく、例えば第1の角度位置のロータ要
素と第2の角度位置のロータ要素とを交互に積層するこ
とも可能である。この場合、第1の角度位置のロータ要
素と第2の角度位置のロータ要素との間には各要素間の
磁場絶縁体としてステンレス鋼等を挟持してもよい。こ
のように多数のロータ要素を使用する場合は、図1及び
図2に示す実施例において述べた様に同一設計部品で同
一ロータ要素を構成しておき、それによりロータを構成
することは製作上及びコスト面からも望ましい。
【0013】次にモータの使用中、即ちロータの回転中
に電磁作用に基づく誘起逆起電圧について考案する。従
来構造のロータにおいてその誘起逆起電圧EP は次式で
表わされる。 EP =VP sin ωt
に電磁作用に基づく誘起逆起電圧について考案する。従
来構造のロータにおいてその誘起逆起電圧EP は次式で
表わされる。 EP =VP sin ωt
【0014】本考案によるロータは第1の角度位置のロ
ータ要素群と第2の角度位置のロータ要素群とに分割さ
れているため、その誘起逆起電圧EI は次式で表わされ
る。 EI =(VP /2)・sin ωt+(VP /2)・ sin(ωt−θ・p) =VP ・ cos(θ・p/2)・ sin(ωt−θ・p/2)
ータ要素群と第2の角度位置のロータ要素群とに分割さ
れているため、その誘起逆起電圧EI は次式で表わされ
る。 EI =(VP /2)・sin ωt+(VP /2)・ sin(ωt−θ・p) =VP ・ cos(θ・p/2)・ sin(ωt−θ・p/2)
【0015】 ここで、 2p:モータの極数、 θ:スロットリップル波の半波長に対応する機械角度、 である。例えば極数2pが8極、角度θが2.5度の場
合 cos(θ・p/2)=0.9962であり、本考案の
ロータに基づく誘起逆起電圧EI の大きさは従来構造の
ロータに基づく誘起逆起電圧EP の大きさVP と略同一
と言える。一般にサーボモータを使った機械駆動部の制
御に際しては、上記逆起電圧の大きさは重要な設計因子
である。従って従来のロータを有したサーボモータに替
えて本考案によるロータ構造のサーボモータを置換する
場合、モータの大きさはもとより、制御ソフト等も変更
することなく従来のものがそのまま使用できると共にス
ロットリップルのみを低減させることが可能である。
合 cos(θ・p/2)=0.9962であり、本考案の
ロータに基づく誘起逆起電圧EI の大きさは従来構造の
ロータに基づく誘起逆起電圧EP の大きさVP と略同一
と言える。一般にサーボモータを使った機械駆動部の制
御に際しては、上記逆起電圧の大きさは重要な設計因子
である。従って従来のロータを有したサーボモータに替
えて本考案によるロータ構造のサーボモータを置換する
場合、モータの大きさはもとより、制御ソフト等も変更
することなく従来のものがそのまま使用できると共にス
ロットリップルのみを低減させることが可能である。
【0016】
【考案の効果】以上の説明から明らかなように本考案に
よれば、サーボモータの制御因子やサイズを変えること
なくスロットリップルのみを低減させることが可能であ
り、しかも容易かつ低コストで製造可能なロータ構造を
提供することができる。
よれば、サーボモータの制御因子やサイズを変えること
なくスロットリップルのみを低減させることが可能であ
り、しかも容易かつ低コストで製造可能なロータ構造を
提供することができる。
【図1】本考案に係るロータ構造の、図2の矢視線Aか
ら見た部分破断正面図である。
ら見た部分破断正面図である。
【図2】本考案に係るロータ構造の一部破断側面図であ
る。
る。
【図3】本考案に係るロータ構造に基づくスロットリッ
プルの消失作用説明図である。
プルの消失作用説明図である。
12…ロータの回転中心軸線 14…扇形電磁鋼板 16…ロータコア 18…マグネット 20…棒部材の貫入孔 22…棒部材 24…端板 26…電磁絶縁板 28…扇形電磁鋼板の中央対称線 30…第1の角度位置のロータ要素 30′…第2の角度位置のロータ要素 N,S…磁極 θ…スロットリップル波の半波長に対応する機械角度
Claims (2)
- 【請求項1】 回転軸と、該回転軸の周囲に放射状に配
置され周方向へ着磁される複数のマグネット及び該マグ
ネットの各々を周方向へ挟持して該回転軸の周囲で各々
が磁極を形成する複数のロータコアをそれぞれに備えて
軸線方向へ相互に連結される同一材料構成及び同一寸法
諸元を有する複数のロータ要素と、軸線方向へ連結され
た該複数のロータ要素の軸線方向両自由端に配置され該
回転軸に固定される端板部材と、軸線方向へ連結された
該複数のロータ要素の対向端面間に配置される磁気絶縁
材料からなる境界板部材と、該複数のロータ要素間で該
境界板部材を介して軸線方向へ隣接配置される各ロータ
コアを軸線方向へ貫通し両端で各端板部材に固定される
複数の締結用棒部材とを具備した同期型交流サーボモー
タのロータ構造において、 前 記複数のロータ要素は、軸線方向へ隣接配置されるそ
れぞれの前記ロータコアを、ロータ回転時にステータス
ロットに起因したトルク変動として略正弦波的に発生す
るスロットリップルの発生波長の半波長に対応する所定
機械角度だけ相対的に回転して配置するべく、軸線に関
する第1の角度位置と第2の角度位置とに同一個数づつ
配分して配置され、 前記第1の角度位置に配置されるロータ要素と前記第2
の角度位置に配置されるロータ要素とは、前記複数のロ
ータコアの各々の半径方向中心線から前記所定機械角度
の1/2の角度だけ同一方向へ偏位した位置に前記締結
用棒部材の貫通孔を備えた同一形状の各ロータ要素を、
同一磁極のロータコア同士が軸線方向へ隣接しかつ同一
平面形状を呈する各ロータ要素の軸線方向一端面同士が
対向するように配置して、前記締結用棒部材により一体
的に連結され、 以 て前記スロットリップルを可及的に低減せしめたこと
を特徴とする同期型交流サーボモータのロータ構造。 - 【請求項2】 前記スロットリップルの半波長が前記ス
テータスロットの4分の1ピッチ機械角度に対応し、前
記第1の角度位置と前記第2の角度位置との間の前記所
定機械角度が該ステータスロットの4分の1ピッチ機械
角度である請求項1に記載の同期型交流サーボモータの
ロータ構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1993000012U JPH0742227Y2 (ja) | 1993-01-04 | 1993-01-04 | 同期型交流サーボモータのロータ構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1993000012U JPH0742227Y2 (ja) | 1993-01-04 | 1993-01-04 | 同期型交流サーボモータのロータ構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0570177U JPH0570177U (ja) | 1993-09-21 |
JPH0742227Y2 true JPH0742227Y2 (ja) | 1995-09-27 |
Family
ID=11462543
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1993000012U Expired - Lifetime JPH0742227Y2 (ja) | 1993-01-04 | 1993-01-04 | 同期型交流サーボモータのロータ構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0742227Y2 (ja) |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5656164A (en) * | 1979-10-09 | 1981-05-18 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | Rotor for stepping motor |
JPS5774674U (ja) * | 1980-10-27 | 1982-05-08 | ||
JP2552824B2 (ja) * | 1985-02-28 | 1996-11-13 | 三菱製鋼 株式会社 | モ−タ− |
-
1993
- 1993-01-04 JP JP1993000012U patent/JPH0742227Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0570177U (ja) | 1993-09-21 |
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