JPH0742129A - 止水壁の漏水遮断方法及び漏水遮断材 - Google Patents

止水壁の漏水遮断方法及び漏水遮断材

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JPH0742129A
JPH0742129A JP20582993A JP20582993A JPH0742129A JP H0742129 A JPH0742129 A JP H0742129A JP 20582993 A JP20582993 A JP 20582993A JP 20582993 A JP20582993 A JP 20582993A JP H0742129 A JPH0742129 A JP H0742129A
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JP
Japan
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water
water leakage
swelling
blocking
blocking wall
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JP20582993A
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English (en)
Inventor
Tomohito Isozaki
智史 磯▲崎▼
Tamenobu Okamura
為信 岡村
Takaharu Furuta
敬治 古田
Hidekazu Nakanishi
秀和 中西
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Fujita Corp
Original Assignee
Fujita Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 手間や時間をかけず容易に止水壁の漏水を遮
断できる止水壁の漏水遮断方法と、該方法を実施するの
に好適な漏水遮断材とを提供する。 【構成】 内側の膨潤材層と、これを被覆し膨潤材の膨
張の開始を遅延させる外側の溶解材層との2層構造から
なる微細な漏水遮断材11を貯水池1内の水5の中に適
宜量投入し、貯水池1の内側からクラック7を経て貯水
池1の外側に流出する漏水9の流れSにのせて漏水遮断
材11をクラック7に導き、クラック7内で各漏水遮断
材11の溶解材を水5に溶解させて、内側の膨潤材を水
5に触れさせて膨張させ、膨張した膨潤材でクラック7
を隙間なく埋めるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、止水壁で生じた漏水を
遮断する方法と、該方法を実施するのに好適な漏水遮断
材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】貯水池や締切堤等において水を遮る際に
は止水壁が用いられる。以前、この種の止水壁は、単に
土を壁状に固めて形成していたが、現在では、土の代わ
りに鋼矢板やコンクリートで止水壁を形成している。と
ころで、上述の貯水池や締切堤等においては、止水壁か
らの漏水をなくすことが重要となるが、土の止水壁はも
とより、鋼矢板やコンクリートの止水壁でも、鋼矢板の
連結部分に生じる微細な隙間やコンクリートに生じたク
ラック(ひび)によって漏水が起こる。
【0003】そこで、従来は、鋼矢板やコンクリートの
止水壁で遮られた水中に砂を投入し、その砂を水の流れ
により鋼矢板の連結部分の隙間やコンクリートのクラッ
クに導き滞留させて、隙間やクラックを埋めていた。ま
た、コンクリートの止水壁を用いた貯水池等では、止水
壁の内部の水を一旦引き揚げてコンクリートを乾燥さ
せ、シリコン等の撥水性のシール材でクラックを補修し
ていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、砂を水
中に投入する従来方式は、砂と砂の間に隙間が生じるた
め、鋼矢板の連結部分の隙間やコンクリートのクラック
が完全に塞がらず漏水を完全に遮断することができない
不具合があり、また、撥水性のシール材でクラックを補
修する従来方式は、止水壁内の水を引き上げコンクリー
トを乾燥させるのに手間や時間がかかる不具合があっ
た。
【0005】そこで、例えばベントナイト等の膨潤材を
用いて漏水箇所を補修することが考えられる。前記ベン
トナイトは、例えば、ボーリングによる孔壁を保護し崩
壊を防ぐのに用いられるセメントに、その粘性や比重を
高めるために混入して使用される。ベントナイトとは、
モンモリロナイトを主成分鉱物とする一種の粘土で、モ
ンモリロナイトは物質の組織を変えることなく水を吸っ
て体積を拡大する性質を持つ。前記ベントナイトは吸水
膨張してゲル状になり、また、含有量を多くするとにか
わ状になり、にかわ状になったベントナイトは、透水性
が小さくなる作用がある。
【0006】このため、小規模の貯水池や締切堤等であ
れば、上述したベントナイトのような膨潤材の粉体を局
所的に投入して浮遊させ、漏水の流れに乗せて漏水経路
に侵入させ、そこで吸水膨張させて止水させることがで
きる。しかし、ボーリングで形成するよりも大規模な貯
水池や締切堤等においては、通常の膨潤材の粉体を投入
するには相当の量を投入しなければならず、また粉体が
浮遊中で膨潤してしまっては、止水効果を上げることが
できず不経済であるばかりか、貯水池を汚濁することに
もなる。
【0007】本発明は前記事情に鑑みてなされたもの
で、本発明の目的は、特に大規模な貯水池や締切堤等の
止水壁に生じた漏水を、手間や時間をかけず容易に且つ
確実に遮断できる止水壁の漏水遮断方法と、該方法を実
施するのに好適な漏水遮断材とを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に本発明は、止水壁の隙間を通って該止水壁の一側から
他側に漏れる水を遮断する方法であって、水の吸収によ
り膨張可能で微細な膨潤材を前記止水壁の一側の水中に
投入し、前記止水壁の一側で前記隙間に流れ込む水によ
り前記膨潤材を該隙間に流入させ、前記隙間内で前記膨
潤材の膨張を開始させるようにしたことを特徴とする。
また、本発明は、止水壁の漏水隙間を遮断する漏水遮断
材であって、水の吸収により膨張可能で微細な膨潤材
と、前記膨潤材に加工され前記膨潤材の膨張の開始を遅
延させる膨張遅延材とを備えることを特徴とする。
【0009】
【実施例】以下、本発明に係る止水壁の漏水遮断方法を
漏水遮断材と共に図面に基づいて説明する。図1は漏水
箇所を有する貯水池の説明図、図2は漏水遮断材の断面
図、図3及び図4は図2の漏水遮断材で漏水箇所を遮断
する説明図である。図1において1は、コンクリート製
の止水壁3で形成された貯水池であり、内部に水5が貯
留されている。7は、止水壁3に生じたクラックであ
り、このクラック7(隙間に相当)を介し貯水池1の内
側から外側に向けて漏水9が生じている。
【0010】また、図1において11は、クラック7の
補修に用いられる漏水遮断材である。この漏水遮断材1
1は図2に示すように2層構造をなし、内側の層は、水
の吸収により膨張可能な膨潤材1101で構成されてい
る。このような膨潤材としては、例えば、先に述べたモ
ンモリロナイトを主成分鉱物とするベントナイト等を用
いることができる。また、膨潤材1101を被覆する外
側の層は、前記漏水遮断材11を水に投入してから前記
膨潤材1101の膨潤が開始されるまでの時間を遅延さ
せる膨張遅延材1103で構成されている。このような
溶解材としては、例えば、テングサを精製したり動物性
蛋白質から得たゼラチン等の水に溶解可能な物質を用い
ることができる。これら膨潤材1101や膨張遅延材1
103として、天然に存在するものを用いれば、地球環
境を保護する上で好ましい。尚、図1では、図面の見易
さのため漏水遮断材11の大きさをクラック7に比べて
大きくしているが、実際には図3及び図4に示すよう
に、漏水遮断材11はクラック7より小さく形成されて
いる。
【0011】上述の漏水遮断材11を用いて止水壁3の
クラック7を補修する場合には、まず、貯水池1内の水
5の中に漏水遮断材11を適宜量投入する。投入された
漏水遮断材11は、貯水池1の内側から外側に流出する
漏水9の流れSにのせてクラック7に導かれ、この導か
れた多数の漏水遮断材11が図3に示すようにクラック
7で滞留する。投入された漏水遮断材11がクラック7
に導かれるまでの間は、該漏水遮断材11の膨張遅延材
1103が水5により徐々に溶解されるだけで、前記膨
潤材1101には水5が触れず、従って、膨潤材110
1はまだ膨張しない。そして、前記漏水遮断材11がク
ラック7に達する頃に、前記膨張遅延材1103が完全
に溶解され、クラック内で前記膨潤材1101が水5に
触れて膨張し始め、膨張した状態の多数の膨潤材110
1により図4に示すようにクラック7が隙間なく埋めら
れ、クラック7が補修されて漏水9が遮断される。
【0012】このように本実施例によれば、内側の膨潤
材1101の層と、これを被覆する水溶性の膨張遅延材
1103の層との2層構造からなる微細な漏水遮断材1
1を貯水池1内の水5の中に適宜量投入し、貯水池1の
内側からクラック7を経て貯水池1の外側に流出する漏
水9の流れSにのせて漏水遮断材11をクラック7に導
き、クラック7に各漏水遮断材11が達する頃までの間
は、前記膨張遅延材1103が完全に溶解しないように
して、内側の膨潤材1101を水5に触れさせないよう
にし、クラック7内で前記膨張遅延材1103が完全に
溶解されて、内側の膨潤材1101が水5に触れて膨張
が開始されるようにした。このため、漏水遮断材11が
クラック7に到達するまでの間に膨潤材1101が膨張
してしまうのを防止し、膨潤材1101をクラック7に
達してから膨張させ、膨張した膨潤材1101でクラッ
ク7を隙間なく確実に埋めることができ、手間や時間を
かけず容易に止水壁3のクラック7を補修し漏水9を遮
断することができる。
【0013】尚、本実施例では、膨潤材1101を膨張
遅延材1103で被覆するものとしたが、膨潤材110
1に膨張遅延材1103を混入する等、膨張材に対する
膨張遅延材の加工形態は、本実施例で示したものに限定
されない。また、本実施例では、コンクリート製の止水
壁3に生じたクラック7からの漏水9を遮断する場合に
ついて説明したが、本発明はこれに限らず、例えば、鋼
矢板を連結して形成された止水壁の連結部分や、盛土堤
体で形成された貯水池や締切堤から漏れる水を遮断する
場合等にも適用可能であることは言うまでもない。
【0014】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、止
水壁の隙間を通って該止水壁の一側から他側に漏れる水
を遮断する方法であって、水の吸収により膨張可能で微
細な膨潤材を前記止水壁の一側の水中に投入し、前記止
水壁の一側で前記隙間に流れ込む水により前記膨潤材を
該隙間に流入させ、前記隙間内で前記膨潤材の膨張を開
始させるようにしたので、手間や時間をかけず容易に且
つ確実に止水壁の漏水を遮断でき、特に、特に大規模な
貯水池や締切堤等の止水壁に生じた漏水を遮断する場合
に好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】漏水箇所を有する貯水池の説明図である。
【図2】漏水遮断材の断面図である。
【図3】図2の漏水遮断材で漏水箇所を遮断する説明図
である。
【図4】図2の漏水遮断材で漏水箇所を遮断する説明図
である。
【符号の説明】
3 止水壁 5 水 7 クラック(隙間) 9 漏水 11 漏水遮断材 1101 膨潤材 1103 膨張遅延材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中西 秀和 東京都渋谷区千駄ヶ谷四丁目6番15号 株 式会社フジタ内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 止水壁の隙間を通って該止水壁の一側か
    ら他側に漏れる水を遮断する方法であって、 水の吸収により膨張可能で微細な膨潤材を前記止水壁の
    一側の水中に投入し、 前記止水壁の一側で前記隙間に流れ込む水により前記膨
    潤材を該隙間に流入させ、 前記隙間内で前記膨潤材の膨張を開始させるようにし
    た、 ことを特徴とする止水壁の漏水遮断方法。
  2. 【請求項2】 止水壁の漏水隙間を遮断する漏水遮断材
    であって、 水の吸収により膨張可能で微細な膨潤材と、 前記膨潤材に加工され前記膨潤材の膨張の開始を遅延さ
    せる膨張遅延材と、 を備えることを特徴とする漏水遮断材。
JP20582993A 1993-07-27 1993-07-27 止水壁の漏水遮断方法及び漏水遮断材 Pending JPH0742129A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103015370A (zh) * 2011-09-23 2013-04-03 罗治江 一种对堤坝管涌及地下矿井漏水快速堵截的乳胶气囊
JP2014015809A (ja) * 2012-07-11 2014-01-30 Okumura Corp 鋼矢板の継手部止水工法及び流出防止金物
JP2015110886A (ja) * 2013-11-08 2015-06-18 清水建設株式会社 水中空間の遮水方法および水中空間への遮蔽材または遮水材の設置方法
JP2015190178A (ja) * 2014-03-28 2015-11-02 住友大阪セメント株式会社 充填材の供給方法、及び、省力化軌道の補修方法
CN111321748A (zh) * 2020-02-27 2020-06-23 张利均 一种修复围堰渗漏水点的修复体及围堰渗漏水点修复方法

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