JPH0741928A - 連続焼鈍炉内部材の変色防止方法 - Google Patents
連続焼鈍炉内部材の変色防止方法Info
- Publication number
- JPH0741928A JPH0741928A JP5205840A JP20584093A JPH0741928A JP H0741928 A JPH0741928 A JP H0741928A JP 5205840 A JP5205840 A JP 5205840A JP 20584093 A JP20584093 A JP 20584093A JP H0741928 A JPH0741928 A JP H0741928A
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- JP
- Japan
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- continuous annealing
- annealing furnace
- white board
- furnace
- sprayed
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Abstract
(57)【要約】
【目的】連続焼鈍炉内の鋼板位置検出用白色ボード等の
部材の変色防止。 【構成】連続焼鈍炉内部材の表面にAl2O3溶射を施
し、該溶射被膜の表面を研磨して表面粗さをRa<1μ
mとし、該溶射面に対してN2ガス等の不活性ガスを吹
付ける。 【効果】連続焼鈍炉内の鋼板位置検出用白色ボードが黒
色に変色するのを防止できる。連続焼鈍炉の鋼板位置検
出精度を向上できる。白色ボードの寿命が延びる。
部材の変色防止。 【構成】連続焼鈍炉内部材の表面にAl2O3溶射を施
し、該溶射被膜の表面を研磨して表面粗さをRa<1μ
mとし、該溶射面に対してN2ガス等の不活性ガスを吹
付ける。 【効果】連続焼鈍炉内の鋼板位置検出用白色ボードが黒
色に変色するのを防止できる。連続焼鈍炉の鋼板位置検
出精度を向上できる。白色ボードの寿命が延びる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は連続焼鈍炉内に設置さ
れている各種装置の部材の変色、例えばステアリング装
置等の操舵量を制御するために鋼板の走行位置を検出す
るのに用いられている白色ボード等が黒く変色するのを
防止する方法に関する。
れている各種装置の部材の変色、例えばステアリング装
置等の操舵量を制御するために鋼板の走行位置を検出す
るのに用いられている白色ボード等が黒く変色するのを
防止する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】連続焼鈍炉は冷間圧延された薄板を焼き
なますものであるが、この連続焼鈍炉内には、ステアリ
ング装置等の操舵量を制御するために鋼板の幅方向の走
行位置を検出する装置が設置されている。この装置は、
図3に示すごとく、炉内の両サイドに設置した白色ボー
ド1を各ボードに対向して設けた2台のITV2で映出
し、白色ボード1と鋼板3のコントラスト差で鋼板位置
を検出する方式である。
なますものであるが、この連続焼鈍炉内には、ステアリ
ング装置等の操舵量を制御するために鋼板の幅方向の走
行位置を検出する装置が設置されている。この装置は、
図3に示すごとく、炉内の両サイドに設置した白色ボー
ド1を各ボードに対向して設けた2台のITV2で映出
し、白色ボード1と鋼板3のコントラスト差で鋼板位置
を検出する方式である。
【0003】ところが、上記白色ボードは鋼板表面の残
存圧延油の燃焼あるいはバーナー燃焼排ガス等により表
面が汚れて黒く変色し、白色ボード1と鋼板3のコント
ラスト差がなくなって、自動ステアリング装置の鋼板位
置検出が不能となり、自動操舵が効かなくなるという事
態が起る。このような事態になると、鋼板の炉内蛇行が
大きい場合ロールアウトして鋼板が破断に至る場合もあ
る。
存圧延油の燃焼あるいはバーナー燃焼排ガス等により表
面が汚れて黒く変色し、白色ボード1と鋼板3のコント
ラスト差がなくなって、自動ステアリング装置の鋼板位
置検出が不能となり、自動操舵が効かなくなるという事
態が起る。このような事態になると、鋼板の炉内蛇行が
大きい場合ロールアウトして鋼板が破断に至る場合もあ
る。
【0004】このようなトラブルを未然に防ぐために
は、白色ボードの黒変を防止する必要があるが、白色ボ
ードの黒変を防止するためには、白色ボード表面に対す
る残存圧延油の燃焼あるいはバーナー燃焼排ガス等によ
る汚れの付着を防止する必要がある。この白色ボード表
面の汚れ付着防止方法としては、例えば各種構造物の表
面をセラミック溶射等により改質する技術があり、従来
下記に示すような方法が知られている。
は、白色ボードの黒変を防止する必要があるが、白色ボ
ードの黒変を防止するためには、白色ボード表面に対す
る残存圧延油の燃焼あるいはバーナー燃焼排ガス等によ
る汚れの付着を防止する必要がある。この白色ボード表
面の汚れ付着防止方法としては、例えば各種構造物の表
面をセラミック溶射等により改質する技術があり、従来
下記に示すような方法が知られている。
【0005】例えば、(1)金属材表面にセラミック溶
射層の下層とゾルゲール法によるセラミックス層からな
る上層を設けることにより、美観、耐食性と共に耐変色
性、耐汚染性、耐傷付性にすぐれた被膜の形成をはかる
方法(特開平2−4985号公報参照)、(2)ステン
レスまたはアルミニウムの基材の表面に樹脂封孔層、セ
ラミック溶射層および樹脂撥水層を順に形成することに
より、耐食性、耐損傷性並びに耐汚染性にすぐれたセラ
ミックス被覆表装材を得る方法(特開平2−54781
号公報参照)、(3)建材の表面に金属を溶射して金属
被膜を形成した後、該金属被膜表面を研削することによ
り、耐久性が良好でかつ金属板のような光沢を発し、し
かも汚れにくい表面を有する建材を得る方法(特開平3
−281769号公報参照)がある。
射層の下層とゾルゲール法によるセラミックス層からな
る上層を設けることにより、美観、耐食性と共に耐変色
性、耐汚染性、耐傷付性にすぐれた被膜の形成をはかる
方法(特開平2−4985号公報参照)、(2)ステン
レスまたはアルミニウムの基材の表面に樹脂封孔層、セ
ラミック溶射層および樹脂撥水層を順に形成することに
より、耐食性、耐損傷性並びに耐汚染性にすぐれたセラ
ミックス被覆表装材を得る方法(特開平2−54781
号公報参照)、(3)建材の表面に金属を溶射して金属
被膜を形成した後、該金属被膜表面を研削することによ
り、耐久性が良好でかつ金属板のような光沢を発し、し
かも汚れにくい表面を有する建材を得る方法(特開平3
−281769号公報参照)がある。
【0006】また、特開平3−215622号公報に
は、継目無鋼管の熱処理炉で使用するウォーキングビー
ムの表面で被処理鋼管と接触する部分に、特定組成のC
o基合金とAl2O3系セラミックスによる溶射被膜を
設けることにより、ビルドアップの生成を防止し鋼管外
周面に疵がつくのを防ぐ方法もある。
は、継目無鋼管の熱処理炉で使用するウォーキングビー
ムの表面で被処理鋼管と接触する部分に、特定組成のC
o基合金とAl2O3系セラミックスによる溶射被膜を
設けることにより、ビルドアップの生成を防止し鋼管外
周面に疵がつくのを防ぐ方法もある。
【0007】しかるに、上記(1)の方法は、平滑な表
面を得て耐汚染性を得ることは可能であるも、この方法
は車両の外装材や建材への適用を目的としたもので、積
極的に付着物を除去する方法ではないため、連続焼鈍炉
のような炉内環境には適用できない。したがって、炉内
鋼板位置検出用白色ボード等の炉内部材の黒色防止に上
記(1)の方法を適用することはできない。さらにこの
方法は、下層と上層の複合コーティングになるため、コ
スト的にも不利である。また、上記(2)の方法も、樹
脂により撥水性を持たせているため、耐熱性の面で連続
焼鈍炉の炉内部材の変色防止には適用できない。(3)
の方法は、建材の表面を汚れにくい表面とすることはで
きても、(1)の方法と同様、積極的に付着物を除去す
る方法ではないため、連続焼鈍炉のような炉内環境に適
用しても変色防止効果はほとんど得られない。
面を得て耐汚染性を得ることは可能であるも、この方法
は車両の外装材や建材への適用を目的としたもので、積
極的に付着物を除去する方法ではないため、連続焼鈍炉
のような炉内環境には適用できない。したがって、炉内
鋼板位置検出用白色ボード等の炉内部材の黒色防止に上
記(1)の方法を適用することはできない。さらにこの
方法は、下層と上層の複合コーティングになるため、コ
スト的にも不利である。また、上記(2)の方法も、樹
脂により撥水性を持たせているため、耐熱性の面で連続
焼鈍炉の炉内部材の変色防止には適用できない。(3)
の方法は、建材の表面を汚れにくい表面とすることはで
きても、(1)の方法と同様、積極的に付着物を除去す
る方法ではないため、連続焼鈍炉のような炉内環境に適
用しても変色防止効果はほとんど得られない。
【0008】なお、特開平3−215622号公報に記
載されている技術は、ビルドアップによる疵の発生を防
止するための手段として特定組成のCo基合金とAl2
O3系セラミックスによる溶射被膜を設けてビルドアッ
プの生成を抑制する方法であるから、この方法を焼鈍炉
内部材の変色防止手段には適用できない。
載されている技術は、ビルドアップによる疵の発生を防
止するための手段として特定組成のCo基合金とAl2
O3系セラミックスによる溶射被膜を設けてビルドアッ
プの生成を抑制する方法であるから、この方法を焼鈍炉
内部材の変色防止手段には適用できない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、上記した
従来技術の問題点に鑑み、特に耐汚染性の向上を目的と
した技術のコスト、耐熱性、付着汚染物の除去といった
課題を解決すべくなされたもので、連続焼鈍炉内の白色
ボード等の部材の残存圧延油の燃焼あるいはバーナー燃
焼排ガス等による変色を効果的に防止し得る方法を提案
しようとするものである。
従来技術の問題点に鑑み、特に耐汚染性の向上を目的と
した技術のコスト、耐熱性、付着汚染物の除去といった
課題を解決すべくなされたもので、連続焼鈍炉内の白色
ボード等の部材の残存圧延油の燃焼あるいはバーナー燃
焼排ガス等による変色を効果的に防止し得る方法を提案
しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明の要旨は、連続
焼鈍炉内部材の表面にAl2O3溶射を施した後、該溶
射層の表面を研磨して表面粗さをRa<1μmとし、該
溶射面に対して不活性ガスを吹付けることを特徴とする
連続焼鈍炉内部材の変色防止方法にある。
焼鈍炉内部材の表面にAl2O3溶射を施した後、該溶
射層の表面を研磨して表面粗さをRa<1μmとし、該
溶射面に対して不活性ガスを吹付けることを特徴とする
連続焼鈍炉内部材の変色防止方法にある。
【0011】
【作用】この発明において、連続焼鈍炉内部材の表面に
施す溶射被膜として、Al2O3溶射被膜に限定したの
は、Al2O3溶射被膜はプラズマ溶射によりステンレ
ス等の炉内金属部材に安定した被覆を比較的安価にかつ
容易に施すことができること、またAl2O3溶射被膜
は白色であり、しかも連続焼鈍炉のような高温でも白色
を保ち得る耐火物であり、特に白色ボードには好適であ
るという理由による。なお、Al2O3溶射被膜の厚さ
としては、特に限定するものではないが、100〜15
0μm程度が好ましい。
施す溶射被膜として、Al2O3溶射被膜に限定したの
は、Al2O3溶射被膜はプラズマ溶射によりステンレ
ス等の炉内金属部材に安定した被覆を比較的安価にかつ
容易に施すことができること、またAl2O3溶射被膜
は白色であり、しかも連続焼鈍炉のような高温でも白色
を保ち得る耐火物であり、特に白色ボードには好適であ
るという理由による。なお、Al2O3溶射被膜の厚さ
としては、特に限定するものではないが、100〜15
0μm程度が好ましい。
【0012】また、Al2O3溶射被膜層を研磨するの
は、表面を汚れにくくするためであり、その表面粗さを
Ra<1μmとしたのは、実炉中に種々の表面性状のサ
ンプルを置いて実際に実験を行った結果、Raは小さい
ほど、すなわちよく研磨されているほど耐汚染性が高
く、Ra<1μmとすることによりその効果が著しいこ
とが判明したためである。
は、表面を汚れにくくするためであり、その表面粗さを
Ra<1μmとしたのは、実炉中に種々の表面性状のサ
ンプルを置いて実際に実験を行った結果、Raは小さい
ほど、すなわちよく研磨されているほど耐汚染性が高
く、Ra<1μmとすることによりその効果が著しいこ
とが判明したためである。
【0013】また、研磨表面に対して不活性ガスを吹付
けるのは、付着物を積極的に除去するためである。すな
わち、Al2O3溶射被膜のみでは炉中浮遊物の付着防
止効果はすぐれても、表面に付着したスス等の異物を操
業中に積極的に除去することは炉中という特殊環境下で
は不可能である。なお、従来は操業を停止して人為的手
段にて付着汚染物を拭き取る方法で除去している。しか
し、不活性ガス吹付け方法によれば、研磨表面に付着し
たスス等の異物を容易にかつ効果的に除去できるのみな
らず、研磨表面への炉中浮遊物の付着も完全に防止する
ことができるため、白色ボード等の汚れによる黒変色防
止に大きな効果を奏する。なお、研磨表面に吹付ける不
活性ガスとしては、N2ガスや圧空等を用いることがで
きる。
けるのは、付着物を積極的に除去するためである。すな
わち、Al2O3溶射被膜のみでは炉中浮遊物の付着防
止効果はすぐれても、表面に付着したスス等の異物を操
業中に積極的に除去することは炉中という特殊環境下で
は不可能である。なお、従来は操業を停止して人為的手
段にて付着汚染物を拭き取る方法で除去している。しか
し、不活性ガス吹付け方法によれば、研磨表面に付着し
たスス等の異物を容易にかつ効果的に除去できるのみな
らず、研磨表面への炉中浮遊物の付着も完全に防止する
ことができるため、白色ボード等の汚れによる黒変色防
止に大きな効果を奏する。なお、研磨表面に吹付ける不
活性ガスとしては、N2ガスや圧空等を用いることがで
きる。
【0014】このように、Al2O3溶射被膜の適切な
研磨と不活性ガス吹付けとを併用することによって、連
続焼鈍炉内であっても白色ボード等の炉内部材のスス等
による黒変色を確実に防止することができる。
研磨と不活性ガス吹付けとを併用することによって、連
続焼鈍炉内であっても白色ボード等の炉内部材のスス等
による黒変色を確実に防止することができる。
【0015】
【実施例】図1は連続熱処理炉の自動ステアリング装置
の鋼板位置検出用白色ボードにこの発明を適用した例を
示す概略平面図、図2は同上の白色ボードの断面図で、
1−1は基材、1−2はAl2O3溶射被膜、4は不活
性ガスパージ配管、5は不活性ガスを示す。
の鋼板位置検出用白色ボードにこの発明を適用した例を
示す概略平面図、図2は同上の白色ボードの断面図で、
1−1は基材、1−2はAl2O3溶射被膜、4は不活
性ガスパージ配管、5は不活性ガスを示す。
【0016】白色ボード1は図2にその断面構造を示す
ごとく、基材1−1の表面にAl2O3溶射被膜1−2
を有し、該溶射被膜は表面を研磨加工によりRa<1m
mまで研磨されている。
ごとく、基材1−1の表面にAl2O3溶射被膜1−2
を有し、該溶射被膜は表面を研磨加工によりRa<1m
mまで研磨されている。
【0017】この発明では上記Al2O3溶射被膜付き
白色ボード1を、Al2O3溶射被膜面をITV2に向
けて設置し、さらにこの白色ボード1に近接して不活性
ガスパージ配管4を、該配管より不活性ガス5がAl2
O3溶射被膜面に向けて噴射されるように配置する。
白色ボード1を、Al2O3溶射被膜面をITV2に向
けて設置し、さらにこの白色ボード1に近接して不活性
ガスパージ配管4を、該配管より不活性ガス5がAl2
O3溶射被膜面に向けて噴射されるように配置する。
【0018】表面粗さをRa<1mmとしたAl2O3
溶射被膜1−2を有する白色ボード1は、耐汚染性が高
いため炉中浮遊物の付着防止効果が大きい上、常時不活
性ガスがAl2O3溶射被膜面に吹付けられているた
め、該溶射被膜面に付着したスス等も除去されるととも
に炉中浮遊物が溶射被膜面に付着しにくい効果があり、
これらの効果により白色ボードが黒色に変色することは
ほとんどないため、白色ボードと鋼板とのコントラスト
差が常に明確な状態で鋼板位置の検出が行われるととも
に、白色ボードの寿命も大幅に延びる。
溶射被膜1−2を有する白色ボード1は、耐汚染性が高
いため炉中浮遊物の付着防止効果が大きい上、常時不活
性ガスがAl2O3溶射被膜面に吹付けられているた
め、該溶射被膜面に付着したスス等も除去されるととも
に炉中浮遊物が溶射被膜面に付着しにくい効果があり、
これらの効果により白色ボードが黒色に変色することは
ほとんどないため、白色ボードと鋼板とのコントラスト
差が常に明確な状態で鋼板位置の検出が行われるととも
に、白色ボードの寿命も大幅に延びる。
【0019】実施例1 実際に連続焼鈍炉で使用されている白色ボードにこの発
明法を適用した結果を以下に示す。ステンレス製の基材
の表面に、プラズマ溶射装置によりAl2O3系溶射を
厚さ100μm施した後、該溶射面を研磨加工装置によ
り研磨してRa=0.5μmとしたステアリング用白色
ボードを連続焼鈍炉に設置し、さらに該白色ボードの下
部に不活性ガス噴射管を配管し、該配管よりN2ガスを
1m2当り100m3/Hr以上パージした。その結果
を、従来のものおよび溶射被膜の表面粗さの異なるも
の、N2ガスパージなしの場合と比較して表1に示す。
明法を適用した結果を以下に示す。ステンレス製の基材
の表面に、プラズマ溶射装置によりAl2O3系溶射を
厚さ100μm施した後、該溶射面を研磨加工装置によ
り研磨してRa=0.5μmとしたステアリング用白色
ボードを連続焼鈍炉に設置し、さらに該白色ボードの下
部に不活性ガス噴射管を配管し、該配管よりN2ガスを
1m2当り100m3/Hr以上パージした。その結果
を、従来のものおよび溶射被膜の表面粗さの異なるも
の、N2ガスパージなしの場合と比較して表1に示す。
【0020】なお、表1中、従来例の供試No.7は基
材表面に溶射被膜が施されていない白色ボードを用いた
例、供試No.8は基材表面にセラミック溶射層の下層
とゾルゲール法によるセラミックス層の上層とからなる
複合被膜を施した白色ボードを用いた例(特開平2−4
985号)、供試No.9は基材表面に樹脂封孔層、セ
ラミック溶射層および樹脂撥水層を順に形成した白色ボ
ードを用いた例(特開平2−54781号)、供試N
o.10は基材表面に亜鉛被膜を形成し、該被膜表面を
研削した白色ボードを用いた例(特開平3−28176
9号)である。
材表面に溶射被膜が施されていない白色ボードを用いた
例、供試No.8は基材表面にセラミック溶射層の下層
とゾルゲール法によるセラミックス層の上層とからなる
複合被膜を施した白色ボードを用いた例(特開平2−4
985号)、供試No.9は基材表面に樹脂封孔層、セ
ラミック溶射層および樹脂撥水層を順に形成した白色ボ
ードを用いた例(特開平2−54781号)、供試N
o.10は基材表面に亜鉛被膜を形成し、該被膜表面を
研削した白色ボードを用いた例(特開平3−28176
9号)である。
【0021】表1の結果より、本発明法によるものはす
べて白色ボードの寿命が1年以上と高寿命を示したのに
対し、本発明と同じ溶射被膜を施したもので表面粗さが
本発明と異なる比較例4、5、表面粗さが本発明と同じ
溶射被膜で、N2ガスパージを行わなかった比較例6の
場合は、ステンレス基材だけの白色ボードを用いた従来
例7(ボードの寿命1ケ月)に比べいずれも白色ボード
の寿命は大幅に延びているものの、本発明法によるもの
よりはボード寿命は短い。また、供試No.8〜10の
従来例はすべて白色ボードが短時間で黒色に変色し使用
不能となり、連続焼鈍炉のような炉内環境には適用でき
ないことを裏付けている。
べて白色ボードの寿命が1年以上と高寿命を示したのに
対し、本発明と同じ溶射被膜を施したもので表面粗さが
本発明と異なる比較例4、5、表面粗さが本発明と同じ
溶射被膜で、N2ガスパージを行わなかった比較例6の
場合は、ステンレス基材だけの白色ボードを用いた従来
例7(ボードの寿命1ケ月)に比べいずれも白色ボード
の寿命は大幅に延びているものの、本発明法によるもの
よりはボード寿命は短い。また、供試No.8〜10の
従来例はすべて白色ボードが短時間で黒色に変色し使用
不能となり、連続焼鈍炉のような炉内環境には適用でき
ないことを裏付けている。
【0022】
【表1】
【0023】
【発明の効果】以上説明したごとく、この発明方法によ
れば、Al2O3溶射被膜の有する耐汚染性と不活性ガ
ス吹付効果により、連続焼鈍炉のような炉内環境であっ
ても炉内部材の変色を効果的に防止することができるの
で、特に連続焼鈍炉内のステアリング装置の鋼板位置検
出用白色ボードの黒変色防止には極めて有効で、炉内鋼
板位置検出精度の向上に多大な効果を奏しステアリング
装置の自動操舵が長期にわたり安定して行われるととも
に、白色ボードの寿命も大幅に延びるためコストおよび
メンテナンス費の低減もはかられる等、多くの効果を奏
する。
れば、Al2O3溶射被膜の有する耐汚染性と不活性ガ
ス吹付効果により、連続焼鈍炉のような炉内環境であっ
ても炉内部材の変色を効果的に防止することができるの
で、特に連続焼鈍炉内のステアリング装置の鋼板位置検
出用白色ボードの黒変色防止には極めて有効で、炉内鋼
板位置検出精度の向上に多大な効果を奏しステアリング
装置の自動操舵が長期にわたり安定して行われるととも
に、白色ボードの寿命も大幅に延びるためコストおよび
メンテナンス費の低減もはかられる等、多くの効果を奏
する。
【図1】連続熱処理炉の自動ステアリング装置の鋼板位
置検出用白色ボードにこの発明を適用した例を示す概略
正面図である。
置検出用白色ボードにこの発明を適用した例を示す概略
正面図である。
【図2】同上の白色ボードの拡大横断平面図である。
【図3】連続焼鈍炉内に設置されたステアリング装置制
御用鋼板位置検出装置の一例を示す概略平面図である。
御用鋼板位置検出装置の一例を示す概略平面図である。
1 白色ボード 1−1 基材 1−2 Al2O3溶射被膜 2 ITV 3 鋼板 4 不活性ガスパージ配管 5 不活性ガス
Claims (1)
- 【請求項1】 連続焼鈍炉内部材の表面にAl2O3溶
射を施した後、該溶射層の表面を研磨して表面粗さをR
a<1μm、該溶射面に対して不活性ガスを吹付けるこ
とを特徴とする連続焼鈍炉内部材の変色防止方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5205840A JPH0741928A (ja) | 1993-07-28 | 1993-07-28 | 連続焼鈍炉内部材の変色防止方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5205840A JPH0741928A (ja) | 1993-07-28 | 1993-07-28 | 連続焼鈍炉内部材の変色防止方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0741928A true JPH0741928A (ja) | 1995-02-10 |
Family
ID=16513589
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5205840A Pending JPH0741928A (ja) | 1993-07-28 | 1993-07-28 | 連続焼鈍炉内部材の変色防止方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0741928A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100477775B1 (ko) * | 2001-03-05 | 2005-03-21 | 알프스 덴키 가부시키가이샤 | 다방향 스위치장치 |
US7248252B2 (en) | 2003-01-17 | 2007-07-24 | Nissan Motor Co., Ltd. | Vehicular dialogue interface with centralized commander |
JP2015520132A (ja) * | 2012-04-24 | 2015-07-16 | エレウス テクノロジーズ インコーポレイテッド | 皮膜、被覆表面、及びその製造方法 |
-
1993
- 1993-07-28 JP JP5205840A patent/JPH0741928A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100477775B1 (ko) * | 2001-03-05 | 2005-03-21 | 알프스 덴키 가부시키가이샤 | 다방향 스위치장치 |
US7248252B2 (en) | 2003-01-17 | 2007-07-24 | Nissan Motor Co., Ltd. | Vehicular dialogue interface with centralized commander |
JP2015520132A (ja) * | 2012-04-24 | 2015-07-16 | エレウス テクノロジーズ インコーポレイテッド | 皮膜、被覆表面、及びその製造方法 |
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