JPH0741922A - 溶融亜鉛槽の亜鉛加熱装置 - Google Patents

溶融亜鉛槽の亜鉛加熱装置

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JPH0741922A
JPH0741922A JP19138593A JP19138593A JPH0741922A JP H0741922 A JPH0741922 A JP H0741922A JP 19138593 A JP19138593 A JP 19138593A JP 19138593 A JP19138593 A JP 19138593A JP H0741922 A JPH0741922 A JP H0741922A
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JP
Japan
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zinc
molten zinc
heating
tank
induction
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Pending
Application number
JP19138593A
Other languages
English (en)
Inventor
Gensuke Muta
源助 牟田
Akio Kuwabara
明夫 桑原
Toshiaki Yamagata
俊明 山形
Toshihiro Hara
利弘 原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 溶融亜鉛槽に設ける誘導加熱方式による加熱
装置において、熱膨張等によるクラック発生、亜鉛の侵
食等を軽減する。 【構成】 誘導磁界内を流れる溶融亜鉛対流流路をコー
ジライト質で形成したことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、亜鉛溶融炉、溶融亜鉛
メッキ装置等の溶融亜鉛槽における誘電加熱装置の溶融
亜鉛対流流路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】溶融亜鉛槽は、その内部に溶融亜鉛を加
熱保持するものであり、溶融亜鉛中に鋼板や鋼管を浸漬
し、その表面に亜鉛を被覆する溶融亜鉛メッキ装置等に
使用されている。溶融亜鉛の加熱手段として、以前はバ
ーナによる槽外表面よりの燃焼加熱 (間接加熱) が行わ
れていた。しかし、伝熱性を満たすため槽壁が鋼板でで
きており、その鋼が亜鉛により侵食され、定期的な槽交
換が必要である欠点と、溶融亜鉛中に溶出した鉄分が、
メッキ被覆製品の被膜品質を悪化させる欠点があった。
【0003】一方、近年導入された誘電加熱方式は、溶
融亜鉛が誘導磁界内で直接加熱されるものであり、溶融
亜鉛自身が発熱するので、槽壁に断熱性の良く耐食性の
高い無機物質が使用できる長所がある。そのため、燃焼
加熱で鋼板槽を使う場合に比べ熱損失が低減でき、メッ
キ被覆品質も良好となった。この加熱装置では、一般的
に槽外壁にU字状の溶融亜鉛対流流路を突設し、このU
字状流路の一部に誘導コイルを巻回または誘導コイルを
巻回した鉄芯を設け、誘導電流により加熱する。U字状
流路内と溶融亜鉛槽との間で流動は、溶融亜鉛の加熱に
よる自然対流で行う。溶融亜鉛は、通常 400〜500 ℃程
度であるが、U字状流路内の加熱部分では、700 ℃程度
にまで昇温する。
【0004】このU字状溶融亜鉛対流流路の材質は、溶
融亜鉛に対する耐食性が良く、誘導磁界の影響 (磁界損
失等) を受けない材質であればよい。溶融銅に対して
は、特開昭49−106901号公報に、MgO とSiC 等を粘結剤
で成型したものを用いることが提案されているが、溶融
亜鉛での実験の結果、Znの浸透がみられ、誘導加熱部位
で使用するとZn漏れの危険があることを確認した。また
溶融亜鉛槽の壁面には、このような粘結剤を用いた流し
込み成形品が使用されているが、同様に壁面の場合は浸
透Znが壁面中の外面よりの冷却により凝固し、Zn漏れに
は至らないが、誘導加熱部位では浸透Znが凝固せず流出
してしまうため、使用できない。
【0005】実開平3−6299号公報に開示されたように
黒鉛を主体とした無機材料を使用したU字状流路もあ
る。しかし黒鉛は強度的に弱い点、さらに導電性がある
(その他の無機剤等を混合するため抵抗は大きくなる
が) ため、誘導電流が発生し自己発熱の可能性がある
点、混合が不均一の場合には局部偏熱となり、熱応力に
起因する割損事故等がしばしば発生する点が問題であ
る。
【0006】一方、溶融亜鉛のぬれ性および浸透性等に
優れたセラミックス焼成品を加熱体保護壁として使用す
ることが、特開平3−125898号公報に開示されている。
しかし、このようなセラミックス焼成品は、高圧力下で
の焼成が必要であるため金型成形となり、複雑な形状特
にU字状等の形状品は一体で製造することが困難なた
め、その形状を円筒状の単純形状とし、かつ底部等の接
続部の漏洩を常時監視する必要がある。なお、誘導加熱
の特性より、磁界の中に被加熱物がある方が加熱効率が
良いため、上部よりの浸漬式加熱は一般の溶融槽には採
用されていない。
【0007】ここで、U字状にする理由は、炉外に加熱
装置を配置できコイル等の冷却が容易となるためであ
る。さらにU字型は、加熱に伴う自然対流が起きやすい
長所がある。ここでいうU字型は流入部と流出部がそれ
ぞれ槽内に開口している形状であればよく、多数の加熱
装置を連設する場合は、隣接流入部を共有したW字型で
も構わない。槽への取付けは、槽内への開口部を少々上
とした傾斜とするのが好ましいとされている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来使
われている材質の電磁誘導加熱用U字状流路では、次の
ような問題点があった。 運転中のタップ切替による電力差から温度変化をたえ
ず受けるためクラックが発生する。誘導加熱効率の関
係より、誘導コイルと被加熱物の距離を小さくしたい
が、強度、クラックの問題から流路の壁を薄くできな
い。高温度のZnによる侵食がある。流路の内外面で
の温度勾配が大きく、熱膨張に起因するマイクロクラッ
クが発生して亜鉛が侵入する。これは、結果的に2次電
流のロスになり、また侵入した亜鉛が発熱するため、誘
導加熱装置の昇温につながる。また、クラック成長によ
る漏れや破損は、設置空間および強磁界のため検知する
方法がなく操業上も取り替え計画が立てられない状態で
あった。さらに装置自体も脆弱な黒鉛等を利用した場
合、強度的な補強のためU字管の外周囲を耐火モルタル
等を流し込み固化する必要があり、誘導加熱効率低下、
および施工が煩雑となる問題があった。
【0009】よって、このような欠点のない加熱装置、
すなわち長寿命で高強度の対流流路が要望されていた。
以上のような現状に鑑み、本発明者等は鋭意実験研究の
結果、本発明加熱装置を完成させたものであり、その特
徴とするところは、溶融亜鉛槽に設ける誘導加熱方式に
よる加熱装置であって、誘導磁界内を流れる溶融亜鉛の
対流流路から構成され、該対流流路をコージライト質で
形成した点にある。
【0010】ここで、溶融亜鉛の対流流路とは、溶融亜
鉛が加熱のために通過する管をいい、溶融亜鉛槽に対し
て、通常複数設けられているものである。したがって、
換言すれば、本発明の特徴は、この流路(U字管)をコ
ージライト質で形成した点にあり、形状やサイズは特に
限定しない。
【0011】このように、本発明によれば、U字管を亜
鉛による侵食や破損がなく強度もあるコージライト質に
することにより、バックアップのモルタルが不要とな
る。また、切り替え作業においても、急熱急冷に強い材
質のため本体槽へ接続した後、速やかに溶融亜鉛を充填
することができる。
【0012】コージライト質とは、一般的に主結晶がコ
ージライト(2MgO ・2Al2O3・5SiO2)のセラミックを示す
が、その他主結晶がコージライトである限り、一部その
他の結晶を含むものであってもよい。具体的には、例え
ば、合成ムライトとコージライトの粉体を混合し、比較
的低温で焼結させ、さらに必要により、内孔面にSiO2
ラスによるコーチングを施し高温で再焼結させたものを
も包含する。この際、合成ムライトとコージライトとの
混合比は、合成ムライト10〜30部、コージライト90〜70
部からなり、このようなコージライト質は、比較的低圧
力で成形可能なため、従来のファインセラミックス等の
ような金型を用いる必要はなく、石膏等の中子使用によ
り、U字状の複雑な形状でも成形可能である。
【0013】
【実施例】以下図面に示す実施例に基づき、本発明をよ
り詳細に説明する。図1は、本発明の加熱装置1の概略
を示す斜視図である。コイル2を、鉄芯3を介して、対
流流路4近傍に設ける。対流流路4は冷却のための水冷
ジャケット5を有し、フランジ6によって溶融亜鉛槽に
取付けられている。これ自体は従来の加熱装置と同様で
ある。コイル2からの電磁誘導により、対流流路中の亜
鉛に電流が流れ、ジュール熱が発生し亜鉛が加熱され
る。もちろん、焼結物である流路自体は伝導性がないた
め加熱されない。次に、本発明の作用効果について実施
例によってさらに具体的に説明する。
【0014】(実施例1)誘導コイル内に有底円筒状の実
験用ルツボを製作し、内部に亜鉛粉末を充填、800 ℃ま
で昇温溶融し、一定時間(30 分) 保持後、亜鉛を除去し
て内面を目視観察した。使用した材質を表1、結果を表
2に示すが、A、Eは本発明の実施例、B、C、Dはそ
れぞれ比較例である。次に同様の手順により 800℃まで
昇熱溶融後、450 ℃まで自然放冷し、再び800 ℃まで昇
熱を繰り返し、24時間耐久試験を行った。
【0015】また、試験用内筒の外周を表1のコージラ
イト質およびその他の材質のキャスタブルで鋳包み境界
溶損の確認も行った。これらの結果も表2に示す。表2
において、昇熱試験での○印は異常なし、×印は亀裂発
生を示す。耐久試験では、○印は異常なし、×印は亀裂
発生、△印は組織内に亜鉛が侵入していることを示す。
また、境界溶損では、○印は異常なし、×印は境界溶融
が大きく亜鉛洩れが発生すると考えられる状態を示す。
【0016】(実施例2)薄板鋼板用溶融亜鉛メッキ設備
のインダクター加熱装置に本発明のコージライト製U字
管を取付け、耐久性を試験した。設備仕様は、亜鉛量 2
50トン、生産量35トン/hr の溶融亜鉛槽で、300 Kwの加
熱能力のインダクター内亜鉛流路 (U字管) であり、成
分は先の実施例1のAと同様のもので、内径 100mm、厚
み35mmの管路を形成した。実験は、約3ヶ月間実際の製
造ラインで溶融亜鉛槽として使用後、詳細点検を行った
が、損傷等の異常は全くみられなかった。なお、比較の
ために、同時に取り替えた黒鉛製のU字管は3ヶ月で破
損した。
【0017】
【表1】
【0018】
【表2】
【0019】
【発明の効果】以上詳細に説明した本発明によると、次
のような大きな利点がある。 耐熱衝撃に優れており、急激な温度変化でもクラック
の発生がほとんどない。このため、クラックに起因する
各種トラブルの発生がない。 黒鉛に比べて、強度が高く、耐熱性もあることによ
り、管路壁面厚みを薄くでき、誘導加熱効率が良くな
る。また、補強用キャスタブルが不要となりU字管路と
コイルとの組立作業が容易となる。 黒鉛のような、大気中での酸化損傷がないため、溶融
開始時の雰囲気調整が不要となり、作業が簡単となる。 寿命が長くなり、取り替えによる時間ロスが削減でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の加熱装置の概略斜視図である。
【符号の説明】
1: 誘導加熱装置 2:コイル 3:鉄芯 4:対流流路 5:水冷ジャケット 6:フランジ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 原 利弘 茨城県鹿島郡鹿島町大字光3番地 住友金 属工業株式会社鹿島製鉄所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶融亜鉛槽に設ける誘電加熱方式による
    加熱装置であって、誘導磁界内を流れる溶融亜鉛の対流
    流路から構成され、該対流流路をコージライト質で形成
    したことを特徴とする溶融亜鉛の加熱装置。
JP19138593A 1993-08-02 1993-08-02 溶融亜鉛槽の亜鉛加熱装置 Pending JPH0741922A (ja)

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JP19138593A JPH0741922A (ja) 1993-08-02 1993-08-02 溶融亜鉛槽の亜鉛加熱装置

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106288784A (zh) * 2016-08-03 2017-01-04 郁南县永光电池材料实业有限公司 工频有芯感应整体浇注熔锌炉

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106288784A (zh) * 2016-08-03 2017-01-04 郁南县永光电池材料实业有限公司 工频有芯感应整体浇注熔锌炉
CN106288784B (zh) * 2016-08-03 2018-08-24 郁南县永光电池材料实业有限公司 工频有芯感应整体浇注熔锌炉

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Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 19980217