JPH0741596U - 音響反射板装置 - Google Patents

音響反射板装置

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JPH0741596U
JPH0741596U JP7612793U JP7612793U JPH0741596U JP H0741596 U JPH0741596 U JP H0741596U JP 7612793 U JP7612793 U JP 7612793U JP 7612793 U JP7612793 U JP 7612793U JP H0741596 U JPH0741596 U JP H0741596U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 音響調整をきめ細かに且つ容易に行うことが
できる音響反射板装置を提供することを目的としてい
る。 【構成】 回動自在の音響反射板3と、音響反射板3の
回動軸線に平行な回動軸を有する支持部材20と、一端
部が支持部材20の回動軸に回動自在に支持され、音響
反射板3を支持する回動アーム19とを備え、回動アー
ム19は、一端部に、回動アーム19の長さ方向に延び
る支持長溝21を有し、支持長溝21が回動軸22にき
つく係合支持されており、回動アーム19の一端部側の
端面に、長さ方向に進退自在に設けられ、回動軸22を
押圧することにより、回動アーム19を支持長溝21に
沿って移動させる調整ねじ25を、さらに備えている。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、例えば、多目的ホールや体育館などの施設の音響を改善するために 用いられる音響反射板装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の音響反射板装置には、演奏音を反射させる音響反射板を有し、舞台後方 に移動式に設置されるものや、舞台の天井からワイヤーで吊り下げられるものが あり、音響反射板で反射された演奏音を生の演奏音と重ね合わせることにより、 施設の音響を改善するようにしている。
【0003】 このうち、図4は、従来の移動式の音響反射板装置を示している。この音響反 射板装置40は、同図に示すように、キャスタ41を有する移動ベース42と、 移動ベース42に支持され、上方に延びる支持フレーム43と、支持フレーム4 3に回動自在に連結された回動フレーム44と、支持フレーム43および回動フ レーム44に支持された、楽音を反射するための第1〜第4音響反射板46〜4 9とで構成されており、これらの音響反射板45を拡開した状態で使用するもの である。
【0004】 支持フレーム43は、移動ベース42に支持された下部の固定フレーム50と 、固定フレーム50に対して着脱自在に構成された上部の着脱フレーム51とか ら成り、固定フレーム50の上部には、回動フレーム44の下端部が回動自在に 取り付けられている。回動フレーム44は、上フレーム52および下フレーム5 3で構成されており、中央部の回動軸54を中心として、上フレーム52および 下フレーム53が互いに回動可能に構成されている。
【0005】 音響反射板45は、上から第1〜第4音響反射板46〜49で構成されている 。第1音響反射板46は回動フレーム44の上フレーム52に固定され、第2音 響反射板47は、支持フレーム43の着脱フレーム51に固定されており、第1 音響反射板46の下端と、第2音響反射板47の上端とは、ヒンジ55を介して 互いに連結されている。また、第3音響反射板48は、支持フレーム43の固定 フレーム50に固定されており、その下端に、第4音響反射板49の上端が、ヒ ンジ56を介して連結されている。
【0006】 これらの音響反射板45は、つぎのような手順で拡開される。まず、第4音響 反射板49をヒンジ56を介して下方へ回動させることにより、第4音響反射板 49は固定フレーム50の下部に当接し、固定フレーム50の上部に固定された 第3音響反射板48とともに鉛直に立設した状態になる。つぎに、第1および第 2音響反射板46、47を持ち上げ、回動フレーム44の下端部の回動軸54を 中心として前方へ回動させ、着脱フレーム51を固定フレーム50に差し込む。 これにより、第2音響反射板47は、第3音響反射板48の上側に連続した立設 状態となるとともに、第1音響反射板46は、回動フレーム44の上フレーム5 2により回動が規制されることによって、第2音響反射板47と所定の角度を持 って位置決めされる。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】
このように、この従来の音響反射板装置によれば、それぞれの音響反射板は、 所定の位置に所定の角度で拡開されるので、すなわち楽音を反射するための反射 角度が一定であるので、楽音源の位置や楽音源の種類などに応じて、最適な音響 を得るには、音響反射板装置全体を移動させながら、音響調整を行わなければな らず、音響調整に時間がかかる。また、反射角度が一定なので、きめ細かな音響 調整を行えないという問題がある。
【0008】 本考案は、このような問題点を解決するためになされたものであり、音響調整 をきめ細かに且つ容易に行うことができる音響反射板装置を提供することを目的 としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本考案の音響反射板装置は、上記目的を達成するために、回動自在の音響反射 板と、音響反射板の回動軸線に平行な回動軸を有する支持部材と、一端部が支持 部材の回動軸に回動自在に支持され、音響反射板を支持する回動アームとを備え 、回動アームは、一端部に、回動アームの長さ方向に延びる支持長溝を有し、支 持長溝が回動軸にきつく係合支持されており、回動アームの一端部側の端面に、 長さ方向に進退自在に設けられ、回動軸を押圧することにより、回動アームを支 持長溝に沿って移動させる調整ねじを、さらに備えていることを特徴としている 。
【0010】 この場合、音響反射板の回動軸線に平行な回動軸を有する支持本体部を備え、 支持部材は、アーム状に形成され、一端部で回動アームを回動自在に支持し、他 端部に支持部材の長さ方向に延びる支持長溝を有し、支持長溝が支持本体部の回 動軸にきつく係合支持されており、支持部材の他端部側の端面に、長さ方向に進 退自在に設けられ、支持本体部の回動軸を押圧することにより、支持部材を支持 長溝に沿って移動させる調整ねじを、さらに備えていることが好ましい。
【0011】
【作用】
この音響反射板装置によれば、回動アームが、音響反射板の回動軸線に平行な 回動軸を有する支持部材によって回動自在に支持されるとともに、音響反射板が 、その回動アームで支持されているので、音響反射板の拡開角度は、回動アーム の回動軸線と音響反射板の回動軸線との間の距離に応じて、定まる。この場合、 回動アームは、一端部に回動アームの長さ方向に延びる支持長溝を有し、この支 持長溝が、支持部材の回動軸にきつく係合支持されている。そして、回動アーム の一端部側、すなわち支持長溝側の端面には、支持部材の回動軸を押圧すること によって、支持長溝に沿って回動アームを移動させる調整ねじが設けられている 。したがって、調整ねじで支持部材の回動軸を押圧することによって、回動アー ムを支持長溝に沿って移動させることができる。これにより、回動アームの回動 軸線と音響反射板の回動軸線との間の距離を変化させることができ、この距離の 変化によって音響反射板の拡開角度を調整することができる。また、この拡開角 度の調整は、調整ねじのねじの進退によって、連続的な無段階のピッチで行うこ とができる。したがって、楽音源の設置位置や楽音源の種類に応じて、音響反射 板の拡開角度、すなわち反射角度を微調整することができるので、きめ細かに且 つ容易に音響調整を行うことができる。
【0012】 請求項2に記載の音響反射板装置によれば、音響反射板を支持する回動アーム が、アーム状の支持部材の一端部で回動自在に支持されるとともに、支持部材の 他端部が、支持本体部に回動自在に支持されているので、音響反射板の拡開角度 は、回動アームの回動軸線と音響反射板の回動軸線との間の距離、および回動ア ームの回動軸線と支持部材の回動軸線との間の距離に応じて、定まる。この場合 、支持部材が、他端部に支持部材の長さ方向に延びる支持長溝を有し、支持長溝 が、支持本体部の回動軸にきつく係合支持されている。そして、この支持長溝側 の端面には、支持長溝に沿って支持部材を移動させる調整ねじが設けられている 。したがって、調整ねじにより支持部材を移動させることによって、回動アーム の回動軸線と支持部材の回動軸線との間の距離を変化させることができる。これ により、回動アームに設けた調整ねじによって、回動アームの回動軸線と音響反 射板の回動軸線との間の距離を変化させるだけでなく、支持部材に設けた調整ね じによって、回動アームの回動軸線と支持部材の回動軸線との間の距離も変化さ せることができるので、音響反射板の拡開角度、すなわち反射角度の変化量を大 きくすることができるために、音響の調整範囲を拡大することができる。
【0013】
【実施例】
以下、本考案の好ましい実施例を、図面を参照して詳細に説明する。
【0014】 図1は、本考案を適用した第1実施例に係る移動式の音響反射板装置を裏側か ら見た外観図である。この音響反射板装置1は、同図に示すように、音響反射板 装置1の基部をなす移動ベース2と、楽音を反射させる複数の音響反射板3と、 移動ベース2に支持され、音響反射板3を裏面側から支持する支持フレーム4と で構成されている。そして、これらの音響反射板3は、上下方向に折りたたみ自 在に構成されている。
【0015】 移動ベース2は、ベース本体5とキャスタ6とで構成されている。ベース本体 5は上下部が開口したほぼ箱状に形成されている。キャスタ6は、4個で構成さ れており、ベース本体5の下面四隅に各1個ずつ取り付けられている。
【0016】 音響反射板3は、ラワン合板、MDFや金属板などで構成された4枚の音響反 射板3、すなわち、第1〜第4音響反射板7〜10の4枚を、上下方向に連結す ることにより構成されている。中央に位置する第2音響反射板8および第3音響 反射板9は支持フレーム4に固定されており、最上位に位置する第1音響反射板 7は第2音響反射板8に、最下位に位置する第4音響反射板10は第3音響反射 板9に、それぞれ第1および第2ヒンジ11、12を介して連結されている。
【0017】 支持フレーム4は、移動ベース2に支持され、上方に延びており、固定支持フ レーム13と支持アーム14とで構成されている。固定支持フレーム13は、2 本の縦フレーム15、15と、両縦フレーム15、15を連結する2本の横フレ ーム16、16とで、梯子状に形成されている。さらに、縦フレーム15は、着 脱フレーム17と下縦フレーム18とに2分割されており、着脱フレーム17の 下端部が下縦フレーム18の上端部に着脱自在に差し込まれている。着脱フレー ム17には第2音響反射板8が、下縦フレーム18には第3音響反射板9が、そ れぞれ裏面から固定されている。
【0018】 支持アーム14は、左右一対の回動アーム19、19およびアーム本体(支持 部材)20、20で構成されており、回動アーム19の下端部とアーム本体20 の上端部とは、互いに回動自在に連結されている。回動アーム19の上部には、 第1音響反射板7が裏面から取り付けられており、アーム本体20の下端部は、 下縦フレーム18の側面に回動自在に取り付けられている。
【0019】 回動アーム19とアーム本体20は、図2に示すように、つぎのように互いに 連結されている。すなわち、回動アーム19の下端部には回動アーム19の長さ 方向に延びる第1支持長溝(支持長溝)21が形成されている。また、アーム本 体20の上端部には、第1回動ボルト(回動軸)22が貫通した状態で取り付け られており、この第1回動ボルト22の軸部を第1支持長溝21に通した状態で 、第1回動ボルト22の先端部にナット23が螺合している。そして、ナット2 3および第1回動ボルト22の頭部24で回動アーム19をきつく締め付けるこ とによって、回動アーム19とアーム本体20が連結されている。また、第1調 整ねじ(調整ねじ)25が、回動アーム19の下端部に下端面から螺合しており 、第1支持長溝内21に達し、第1回動ボルト22の軸部に当接している。
【0020】 また、アーム本体20と下縦フレーム18は、図3に示すように、回動アーム 19とアーム本体20の連結方法と同様の方法によって互いに連結されている。 すなわち、アーム本体20の下端部には第2支持長溝(支持長溝)26が形成さ れ、一方、下縦フレーム18の中間部に設けられた支持添木(支持本体部)27 に第2回動ボルト(回動軸)28が貫通した状態で取り付けられている。そして 、第2回動ボルト28の軸部を第2支持長溝26に通した状態で、ナット止めし 、ナット29および第2回動ボルト28の頭部30でアーム本体20をきつく締 め付けることにより、アーム本体20と下縦フレーム18が連結されている。そ して、第2調整ねじ(調整ねじ)31が、アーム本体20の下端部に下端面から 螺合しており、第2支持長溝内26に達し、第2回動ボルト28の軸部に当接し ている。
【0021】 このような音響反射板装置1を使用する場合、音響反射板3は、つぎのように 拡開される。
【0022】 まず、第4音響反射板10を第2ヒンジ12を介して、下方へ回動させ、下縦 フレーム18の下部に当接させることにより、第4音響反射板10を、第3音響 反射板9とともに、鉛直に立設した状態にする。つぎに、第1および第2音響反 射板7、8を持ち上げ、第1回動ボルト22を中心として前方へ回動させ、着脱 フレーム17を下縦フレーム18に差し込む。これにより、第2音響反射板8は 、第3および第4音響反射板9、10の上側に連続した立設状態となり、第1音 響反射板7は、これらの第2〜第4音響反射板8〜10に対して前方に所定の角 度で傾斜した状態で位置決めされる。
【0023】 次いで、音響反射板3の拡開角度、すなわち反射角度がつぎのように調整され る。
【0024】 すなわち、まず、第2回動ボルト28の軸部に当接している第2調整ねじ31 を廻して、進ませることによって、アーム本体20を引き下げる。これにより、 アーム本体20の回動軸線と回動アーム19の回動軸線との間の距離が短くなり 、第1音響反射板7は、下端部の第1ヒンジ11を中心にして回動し、引き起こ される。この場合、例えば、下からの楽音を前方の客席に、より多くまたはより 遠くまで送ることができる。つぎに、楽音を第1音響反射板7で実際に反射させ ながら、第1回動ボルト22の軸部に当接している第1調整ねじ25を進退させ ることによって、回動アーム19の引下げまたは引上げの微調整を行い、第1音 響反射板7の回動軸線と回動アーム19の回動軸線との間の距離の長短を微調整 し、第1音響反射板7の拡開角度、すなわち反射角度が最適になるようにする。 これにより、きめ細かな音響調整を行いながら、最適な音響を容易に得ることが できる。この場合、第1および第2調整ねじ25、31により2段階で調整して いるが、第1音響反射板7を、狭い範囲で拡開するだけで最適な音響調整が得ら れる場合には、どちらか一方だけで音響調整を行えばよい。
【0025】 このように、本実施例の音響反射板装置1によれば、第1および第2調整ねじ 25、31を調整するだけで、第1および第2回動ボルト22、28の固定位置 、すなわち、第1音響反射板7の回動軸線と回動アーム19の回動軸線との間の 距離、およびアーム本体20の回動軸線と回動アーム19の回動軸線との間の距 離を変えることができる。したがって、第1音響反射板7の拡開角度、すなわち 反射角度を容易に調整することができる。また、この拡開角度の調整は、第1お よび第2調整ねじ25、31により無段階のピッチで行うことができる。したが って、楽音源の設置位置や楽音源の種類に応じて、第1音響反射板7の反射角度 を微調整することができるので、きめ細かな音響調整を行うことができる。
【0026】 なお、実施例では、角度を調整することができる支持アームを移動式の音響反 射板装置に用いた場合について説明しているが、この支持アームを、吊下げ式の 音響反射板装置に用いることもできる。また、実施例では、回動アームの下端部 に、支持長溝および調整ねじを設け、アーム本体の上端部に、回動ボルトを設け ているが、逆に、回動アームの下端部に、回動ボルトを設け、アーム本体の上端 部に、支持長溝および調整ねじを設けることもできる。その他、本考案の趣旨を 逸脱しない範囲で、細部の構成を適宜、変更することが可能である。
【0027】
【考案の効果】
以上詳述したように、本考案の音響反射板装置によれば、音響調整をきめ細か に且つ容易に行うことができるという効果を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案を適用した音響反射板装置を背面側から
見た斜視図である。
【図2】図1の音響反射板装置の回動アームとアーム本
体の連結状態を示す斜視図である。
【図3】図1の音響反射板装置のアーム本体と支持添木
の連結状態を示す斜視図である。
【図4】従来の移動式の音響反射板装置を背面側から見
た斜視図である。
【符号の説明】
1 音響反射板装置 3 音響反射板 19 回動アーム 20 アーム本体 21 第1支持長溝 22 第1回動ボルト 25 第1調整ねじ 26 第2支持長溝 27 支持添木 28 第2回動ボルト 31 第2調整ねじ

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回動自在の音響反射板と、 当該音響反射板の回動軸線に平行な回動軸を有する支持
    部材と、 一端部が当該支持部材の前記回動軸に回動自在に支持さ
    れ、前記音響反射板を支持する回動アームとを備え、 当該回動アームは、前記一端部に、前記回動アームの長
    さ方向に延びる支持長溝を有し、当該支持長溝が前記回
    動軸にきつく係合支持されており、 前記回動アームの前記一端部側の端面に、前記長さ方向
    に進退自在に設けられ、前記回動軸を押圧することによ
    り、前記回動アームを前記支持長溝に沿って移動させる
    調整ねじを、さらに備えていることを特徴とする音響反
    射板装置。
  2. 【請求項2】 前記音響反射板の回動軸線に平行な回動
    軸を有する支持本体部を備え、 前記支持部材は、アーム状に形成され、一端部で前記回
    動アームを回動自在に支持し、他端部に前記支持部材の
    長さ方向に延びる支持長溝を有し、当該支持長溝が前記
    支持本体部の前記回動軸にきつく係合支持されており、 前記支持部材の前記他端部側の端面に、前記長さ方向に
    進退自在に設けられ、前記支持本体部の前記回動軸を押
    圧することにより、前記支持部材を前記支持長溝に沿っ
    て移動させる調整ねじを、さらに備えていることを特徴
    とする請求項1に記載の音響反射板装置。
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