JPH0740910Y2

JPH0740910Y2 - 超音波加湿器

Info

Publication number: JPH0740910Y2
Application number: JP484590U
Authority: JP
Inventors: 幸男上野; 弘一神保
Original assignee: 株式会社ミクニアデック
Priority date: 1990-01-23
Filing date: 1990-01-23
Publication date: 1995-09-20
Anticipated expiration: 2005-01-23
Also published as: JPH0397133U

Description

【考案の詳細な説明】［産業上の利用分野］本考案は水面が定水位に保たれる水槽の底面に超音波振
動子が配置され、該超音波振動子の振動によって水面上
に発生した霧を、空気流にのせて水槽外に送り出す超音
波加湿器の改良に関し、前記空気流による前記水面の波
立ちによって霧の発生能力が低下することがない超音波
加湿器に関する。

［従来技術］上記構成の従来の超音波加湿器には、第８図に示す様
に、水槽１の底面に１個又は２個の超音波振動子２が配
置され、給水タンク３が倒立配置されて前記水槽１内の
水面４を定水位に保ち、前記超音波振動子２が振動して
前記水面４上に形成された水の柱５の頂部から発生した
霧が、電動送風機６によって前記水槽１内に送り込まれ
た空気流７にのって空気の流出通路８から水槽１外に送
り出される、一般室内で単独で使用されるもの、第９図
に示される様に、水槽１の底面に複数個の超音波振動子
２が一列に配置され、空調機内に配置される超音波加湿
器であって、定水位に保たれた水面４上に超音波振動子
２の振動によって形成された水の柱５の頂部から発生し
た霧が空調機内の気流９にのって空気の流出通路８から
送り出されるもの、第10図に示す様に、複数個の超音波
振動子２が水槽１の底面に二列に配置され、図に示して
ない電動送風機によって水槽１内に送り込まれる空気流
10によって、水面４上に形成された水の柱５の頂部から
発生した霧が、空気の流出通路８から水槽１外に送り出
される、霧の発生量が大きい、例えば茸栽培工場用のも
のなどがあるが、上記各構成に限らず何れの構成の超音
波加湿器においても、水槽１内に送り込まれる空気流に
よって、水槽１内の水面４が波立ち、水の柱５が形成さ
れる部分の水面に及んで水の柱が揺らぎ、水の柱５の頂
部への超音波振動の集中が損なわれ、て霧の発生量が低
下すると言う問題がある。

尚、第８図において符号11はフロート・スイッチであっ
て、給水タンク３が空になって、水槽１内の水位が低下
したとき超音波振動子２の焼損を防止するため、超音波
振動子２への高周波電力の供給を停止する。第９図、第
10図の超音波加湿器においては、水面４の水位は図に示
してないフロート・スイッチと給水電磁弁とによって与
えられるが本考案とは直接関係がないから詳細は省略す
る。

［考案が解決しようとする課題］水槽１内の水面４上に超音波振動子２の振動によって形
成される水の柱５に、該水の柱５の頂部からの霧の発生
を低下させる悪影響を与える水面４の波立ちが、水槽１
内に送り込まれる空気流によって起こされることがない
超音波加湿器を得る事が本考案の課題である。

［課題を解決するための手段］水面が定水位に保たれている水槽の底面に超音波振動子
が配置され、該超音波振動子の振動によって、前記水面
に形成される水の柱の頂部から発生する霧が、前記水槽
内に送り込まれる空気流によって水槽外に送り出される
超音波加湿器であって、発生した霧を伴って流出する空
気の流出通路が前記超音波振動子と相対して前記水面上
に開口しているものにおいて、前記水の柱が形成される
前記水面が、前記水槽内に送り込まれる空気流によって
波立ち、霧の発生が低下するのを防止するため、前記水
面上、前記水槽内壁面側から前記空気の流出通路開口部
に向かって、前記水槽内に送り込まれる空気流を導く空
気流案内板を前記水槽の前記水面の上方に配置した構成
とする。

［作用及び効果］空気流案内板の存在によって、水槽内に送り込まれる空
気流は、水の柱、従って空気の流出通路開口部から離
れ、かつ、広い範囲に分散して緩やかに水面上に導か
れ、その後空気の流出通路開口部に向かって集束し、水
面上に、霧の発生能力を低下させる波立ちが起こらな
い。又水槽内に送り込まれる空気が水の柱の周辺部の水
面、従って空気の流出通路開口部下方の水面に当たり、
反転して流出通路を上昇して水槽外に流出する場合に
は、流出通路内の空気の流速が、該空気の流出通路内壁
面に近い程大きく、霧が発生する中心部で小さくなるか
ら、霧が有効に水槽外に送り出されないのに対して、空
気流案内板の存在によって空気はほぼ水面に沿って水槽
の内壁面側から空気の流出通路開口部に向かって流れる
から、空気の流出通路中心部付近の流速分布が改善さ
れ、発生した霧が有効に空気流にのって水槽外に送り出
されると言う副次的効果があり、従来構成の超音波加湿
器に空気流案内板を取り付けるだけで、霧の粒径が大き
くなることなく噴霧量が15乃至20％増加すると言う効果
がある。

［実施例］第１図、第２図及び第３図は、それぞれ第８図、第９図
及び第10図に示した従来構成の超音波加湿器に気流案内
板を配置した本考案の超音波加湿器の実施例の縦断面を
示し、第４図は第１図のIV-IV断面矢視図、第５図は第
２図のV-V断面矢視図、第６図は第３図のVI-VI断面矢視
図であって、第１図から第６図に至る各図中の符号は第
８図、第９図及び第10図中の符号と同一の部分を示すほ
か、符号12は第１図の超音波加湿器における空気流案内
板、13は第２図の超音波加湿器における空気流案内板、
14は第３図の超音波加湿器における空気流案内板で第７
図に斜視図で示してある。第１図においては空気流案内
板12は水面４に平行に、第２図においては空気流案内板
13は傾斜して、第３図においては空気流案内板14は超音
波振動子２の２つの列に対応する空気の流出通路８の中
間で空気流を２分するため山形に形成され、空気流案内
板14全体としては水面４に平行に配置されているが、空
気流案内板の形状、傾斜はそれぞれの超音波加湿器の構
成に応じて効果的な空気流が得られる様に決定されるも
のであって、本考案はこれを限定するものではない。

水槽１内に送り込まれる空気は先ず空気流案内板上に導
かれ、該空気流案内板上で分散して、該空気流案内板
（12、13、14）の外縁と水槽１の内壁面との間を通って
該空気流案内板（12、13、14）の下側、水面４上に導か
れ、ほぼ水面４に沿って空気の流出通路８の開口部に集
束し、霧をのせ空気の流出通路８を上昇して霧を水槽１
の外に送り出す。空気流が分散して流速が低く、かつ、
水の柱５から離れた水槽１の内壁面側で水面４に当たる
から殆ど波立ちを起こすことがなく、超音波振動によっ
て水の柱５が正常に形成され、該水の柱５の頂部に超音
波振動が正常に集中して霧が効果的に発生し、かつ、空
気の流出通路８は中心部の流速が確保されて、発生した
霧が有効に水槽外に送り出される。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図及び第３図は本考案の超音波加湿器の実
施例を示す縦断面図、第４図は第１図のIV-IV断面矢視
図、第５図は第２図のV-V断面矢視図、第６図は第３図
のVI-VI断面矢視図、第７図は第３図及び第６図に示す
超音波加湿器の空気流案内板の斜視図、第８図、第９図
及び第10図は超音波加湿器の従来構成の例を示す縦断面
図である。符号の説明：１……水槽、２……超音波振動子、３……水タンク、４
……水面、５……水の柱、６……電動送風機、８……空
気の流出通路、７、９、10……空気流を示す矢印、11…
…フロート・スイッチ、12、13、14……空気流案内板。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】水面（４）が定水位に保たれている水槽
（１）の底面に超音波振動子（２）が配置され、該超音
波振動子（２）の振動によって、前記水面（４）に形成
される水の柱（５）の頂部から発生する霧が、前記水槽
（１）内に送り込まれる空気流によって前記水槽（１）
外に送り出される超音波加湿器であって、発生した霧を
伴って流出する空気の流出通路（８）が前記超音波振動
子（２）と相対して前記水面（４）上に開口しているも
のにおいて、前記水の柱（５）が形成される前記水面
（４）が前記水槽（１）内に送り込まれる空気流によっ
て波立ち、霧の発生が低下するのを防止するため、前記
水面（４）上、前記水槽（１）内壁面側から前記空気の
流出通路（８）開口部に向かって、前記水槽（１）内に
送り込まれる空気流を導く空気流案内板（12、13、14）
を前記水槽（１）の前記水面（４）の上方に配置したこ
とを特徴とする超音波加湿器。