JPH0740890Y2

JPH0740890Y2 - 携帯式ガスバーナ

Info

Publication number: JPH0740890Y2
Application number: JP8628192U
Authority: JP
Inventors: 勉水野
Original assignee: Iwatani Corp
Current assignee: Iwatani Corp
Priority date: 1992-11-20
Filing date: 1992-11-20
Publication date: 1995-09-20
Anticipated expiration: 2005-09-20
Also published as: JPH0646204U

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、登山、キャンプ、ハイ
キング等、いわゆるアウトドアで飲食物の煮炊に使用さ
れる携帯用ガスバーナに関し、特に火口形成部材と直結
する器具栓ブロックをガスカートリッジに着脱自在に固
定する形式の携帯用ガスバーナに関する。

【０００２】

【従来技術】この種のガスバーナは、使用時には煮炊具
を安定して支持でき、かつ携行時にはコンパクトに収納
できることが要求される。そこで本出願人は、先に、五
徳を折り曲げ形成した線状体で構成し、この線状体製五
徳を器具栓ブロックの上面に回動−固定切り換え可能に
構成したものを提案した(実開平２−４８７０５号)。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】ところが、この従来の
線状体製五徳を有するガスバーナでは、金属ロッドを折
り曲げて五徳に形成していることから、風のある状態下
で使用すると、火口バーナの上面と五徳上面の煮炊具載
置部分との間の空間を風が吹き抜けることから、炎がち
らつくだけでなく熱が逃げ、熱効率が低下するという問
題がある。本考案はこのような点に着目してなされたも
ので、コンパクトに収納できるという利点を失うことな
く、風に対して強い携帯式のガスバーナを提供すること
を目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに本考案は、線状体を折り曲げ形成することにより構
成した五徳の上部に位置する煮炊具載置部分を火口形成
部材の中央部上側から火口形成部材の周縁外まで張り出
す状態で放射状に配置し、この煮炊具載置部分から火口
形成部材の上面に向かって風防板を垂設したことを特徴
としている。

【０００５】

【作用】本考案では、ガスカートリッジの上壁に直結固
定する器具栓ブロックに線状体を折り曲げることにより
形成した五徳を回転−固定切り換え可能に配置した携帯
式のガスバーナにおいて、五徳の上部に位置する煮炊具
載置部分を火口形成部材の中央部上側から火口形成部材
の周縁外まで張り出す状態で放射状に配置し、この煮炊
具載置部分から火口形成部材の上面に向かって風防板を
垂設しているので、火口形成部材の上面と煮炊具載置部
分との間を風が吹き抜けることがなくなり、熱が逃げる
ことを抑制できるから、高い熱効率のガスバーナを得ら
れる。さらに、その携行時には五徳を構成している各線
状体を器具栓摘みの突出方向に回動させることにより、
全線状体を一揃えに集約することにより、コンパクトに
収納することができる。

【０００６】

【実施例】図面は本考案の実施例を示し、図１は本考案
の一実施例を示す斜視図、図２はその正面図、図３は図
２のＡ−Ａ線に対応する個所での断面図である。この携
帯式ガスバーナ(１)は、液化燃料ガスを貯蔵したガスカ
ートリッジ(２)の上壁に形成されている接続口に螺着状
態で着脱自在に固定される器具栓ブロック(３)と、この
器具栓ブロック(３)の上面から上向きに導出した空燃混
合管(４)と、この空燃混合管(４)の上端部に連通連結さ
れる火口形成部材(５)と、五徳(６)とで構成してある。

【０００７】器具栓ブロック(３)は燃料噴射弁を内蔵
し、また、周側壁から器具栓摘み(７)を突出させてあ
り、器具栓摘み(７)の回転操作により燃料噴射弁の開閉
度を調節し、ガスカートリッジ(２)からの液化ガス噴出
量を調整する。また、この器具栓ブロック(３)の上面に
は、後述する五徳(６)を構成する４本の線状体(８)を取
り付ける差し込み孔(９)と、各線状体(８)を所要姿勢で
固定するための係止部(10)とが形成してある。

【０００８】この差し込み孔(９)は、器具栓ブロック
(３)の上面外周縁部の周方向に沿って９０度ピッチで４
カ所形成してあり、器具栓摘み(７)の突出方向とは４５
度位相がずれている。また、係止部(10)は差し込み孔
(９)の周縁を切り欠くことにより形成してあり、五徳
(６)の基端部に形成した突起を受け入れることにより、
五徳(６)を所定姿勢に固定するように形成してある。

【０００９】空燃混合管(４)は円筒状に形成され、その
周側面には空気取入口(11)が開口されており、ガスカー
トリッジ(２)から器具栓ブロック(３)を介して供給され
る気化燃料ガスと空気取入口(11)から取り入れられる空
気とを混合させ、混合気を茸型に形成した火口形成部材
(５)に供給する。

【００１０】五徳(６)は折り曲げ形成した４本の線状体
(８)で形成してあり、各線状体(８)の下部は垂直部(12)
として形成され、上部は垂直部(12)から折り曲げ形成さ
れた下水平部(13)と、下水平部(13)から折り曲げ形成さ
れた立ち上がり傾斜部(14)と、立ち上がり傾斜部(14)か
ら垂直部(12)の方向に折り戻された上水平部(15)とで形
成してあり、上水平部(15)の上面が煮炊具の載置部とな
っている。

【００１１】各垂直部(12)の下端寄り部に係合突起(16)
がそれぞれ突設されており、垂直部(12)の下端部が器具
栓ブロック(３)の各差し込み孔(９)に抜き差し自在に挿
入され、係合突起(16)の係止部(10)との係合により、各
線状体(８)の各上部が火口形成部材(５)の周囲方向に放
射状に張り出した使用姿勢で各線状体(８)を回り止めの
状態で器具栓ブロック(３)に固定できるように構成され
ている。

【００１２】また、上水平部(15)には風防板(17)が垂設
してある。この風防板(17)は各線状体(８)を使用姿勢に
固定した際に、線状体(８)の上水平部(15)の下面と火口
形成部材(５)の上面との間を遮蔽できる高さに形成して
ある。したがって、各線状体(８)を使用姿勢にセットす
ると、火口形成部材(５)の上面と線状体(８)の上水平部
(15)の下面との間は、平面視でＸ字状に区画されること
になる。

【００１３】なお、上記実施例では、折り曲げ形成した
４本の線状体(８)で五徳(６)を構成しているが、３本の
線状体で五徳を形成するようにしてもよい。この場合、
１本の線状体(８)を器具栓摘み(７)の突出方向に近傍に
固定し、他の線状体(８)を回動−固定可能に構成する。
また、上記実施例では風防板(17)を線状体(８)の上水平
部(15)の下面と火口形成部材(５)の上面との間の寸法と
ほぼ同じの高さ短冊板で構成したが、火口形成部材(５)
の周面外側部分も区画できる形状に形成してもよい。

【００１４】

【考案の効果】本考案では、ガスカートリッジの上壁に
直結固定する器具栓ブロックに線状体を折り曲げること
により形成した五徳を回転−固定切り換え可能に配置し
た携帯式のガスバーナにおいて、五徳の上部に位置する
煮炊具載置部分を火口形成部材の中央部上側から火口形
成部材の周縁外まで張り出す状態で放射状に配置し、こ
の煮炊具載置部分から火口形成部材の上面に向かって風
防板を垂設しているので、火口形成部材の上面と煮炊具
載置部分との間を風が吹き抜けることがなくなり、熱が
逃げることを抑制できるから、高い熱効率のガスバーナ
を提供することができる。

【００１５】さらに、本考案のガスバーナは、携行時に
五徳を構成している各線状体を器具栓摘みの突出方向に
回動させることにより、全線状体を一揃えに集約するこ
とにより、コンパクトに収納することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示す斜視図である。

【図２】ガスバーナの正面図である。

【図３】図２のＡ−Ａ線に対応する個所での断面図であ
る。

【図４】線状体立設部での分解斜視図である。

【符号の説明】

２…ガスカートリッジ、３…器具栓ブロック、４…空燃
混合管、５…火口形成部材、６…線状体製五徳、15…煮
炊具載置部分、17…風防板。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】液化燃料ガスを貯蔵したガスカートリッ
ジ(２)の上壁に着脱可能に固定した器具栓ブロック(３)
と、器具栓ブロック(３)から上向きに導出した空燃混合
管(４)と、空燃混合管(４)の上端部に配置した火口形成
部材(５)と、器具栓ブロック(３)の上面に回動−固定切
換可能に配置した線状体製五徳(６)とで構成した携帯式
ガスバーナにおいて、各線状体製五徳(６)の上部で形成した煮炊具載置部分(1
5)を火口形成部材(５)の中央部上側から火口形成部材
(５)の周縁外まで張り出す状態で放射状に配置し、この
煮炊具載置部分(15)から火口形成部材(５)の上面に向か
って風防板(17)を垂設したことを特徴とする携帯式ガス
バーナ。