JPH0740357Y2 - ローラー付回転ブラシ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案はじゅうたん洗浄機等に用いられるローラー付回
転ブラシに関するものである。

〈従来技術〉 従来のローラー付回転ブラシ11は、第３図．第４図の如
く、略円板形のもので、その回転ブラシ本体12下面には
回転ローラー３を装入するための円環状の装入溝14が凹
設されており、この装入溝14には回転ローラー３を枢支
する字型の回転ローラー取付部材15が嵌入されてねじ
16により回転ブラシ12本体の天井面にねじ止めされてい
る。

この回転ブラシ11は、じゅうたん洗浄機に取り付けられ
てじゅうたん上を押圧回転するもので、多孔性樹脂を基
体としてその基体に水分．洗剤．溶剤等を含有させた粉
末洗浄剤を散布しながらじゅうたんを洗浄する際、当該
じゅうたんをブラッシングする。じゅうたん等に付着し
ている汚れはその水分．洗剤．溶剤等の浸透によって可
溶化．乳化．分散され、粉末洗浄剤に吸収あるいは吸着
される。

〈考案が解決しようとする課題〉 しかし、従来のローラー付回転ブラシ11では洗浄作業中
に粉末洗剤．綿ぼこり等が回転ローラー３と回転ローラ
ー取付部材15の回転ローラー３と対向する水平部分15a
との間、又は回転ブラシ本体12下面に設けられた回転ロ
ーラー装入溝14を形成する周縁部20と回転ローラー３と
の間20aに蓄積し、回転ローラー３の回転を妨げ、その
結果、回転ローラー３とじゅうたんとの摩擦力が大きく
なり、じゅうたんの毛先を傷めるという欠点があった。

本考案は、このような課題を解決するためになされたも
のであって、粉末洗浄剤や綿ぼこり等の蓄積のないロー
ラー付回転ブラシを提供することを目的とする。

〈課題を解決するための手段〉 上記目的を達成するためこの考案は、回転ローラーを回
転ブラシ本体に取り付けるための回転ローラー取付部材
の回転ローラーと対向する水平部分と回転ローラーとの
隙間を大きくする。また、回転ブラシ本体下面の回転ロ
ーラー装入溝を形成する前記回転ブラシ本体下面から被
洗浄面に向けて前記回転ローラーを覆うように設けられ
ている周縁を、上記回転ローラー係止部材の水平部分の
下面と略同一高さまで切除したことを特徴とする。

〈作用〉 上記構成において、回転ローラー取付部材の回転ローラ
ーと対向する水平部分と回転ローラーとの隙間を大きく
してあるので、粉末洗浄剤．綿ぼこり等が前記水平部分
に引掛って蓄積するのが防止される。また、回転ブラシ
本体下面に設けられた周縁部が上記回転ローラー取付部
材の水平部分の下面と略同一高さまで切除されているの
で、前記回転ローラー取付部材の水平部分に引掛った粉
末洗浄剤．綿ぼこり等がスムーズにローラー付回転ブラ
シの外に排出され蓄積が防止される。

〈実施例〉 以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。

第１図は本考案の一実施例のローラー付回転ブラシの要
部底面図、第２図は同じくそのA-A断面図である。

ローラー付回転ブラシ１は、第1.2図の如く略円板形に
形成されたもので、回転ブラシ本体２の下面には回転ロ
ーラー３を装入するための円環状の装入溝４が凹設され
ており、この装入溝４には、回転ローラー３を枢支する
回転ローラー取付部材５が嵌入されてねじ６により回転
ブラシ本体２の天井面にねじ止めされている。そして、
回転ブラシ本体２の中央部には、じゅうたん洗浄機等の
回転縦軸にローラー付回転ブラシ１を取付ける取付孔７
が穿設されており、この取付孔の下端には上記回転縦軸
に着脱自在に係合するための一対の係合爪８が互いに対
向して配設されている。

洗浄手段としての上記回転ローラー３は、前記装入溝４
内に45度間隔で８個配されており、前記回転ローラー取
付部材５に横軸９周りに回転自在に枢支され、ローラー
付回転ブラシ１の回転に伴い回転するため、回転ローラ
ー３の表面は滑らかに仕上げられている。

上記構成において、例えばじゅうたん洗浄機にローラー
付回転ブラシ１が取付けられ、じゅうたんの洗浄をさせ
る場合、じゅうたんの表面に粉末洗浄剤を散布しなが
ら、じゅうたん洗浄機に内蔵されているモータ（図示せ
ず）によってローラー付回転ブラシ１を回転させる。

このとき、回転ローラー３はじゅうたん洗浄機の重量を
受け、じゅうたんに押し付けられながら回転していくの
で、その衝撃力と摩擦により、粉末洗浄剤をじゅうたん
の毛羽にすり込み、押し洗い．もみ洗いしてじゅうたん
に付着している汚れを粉末洗浄剤が含有している水分．
洗剤．溶剤等によって可溶化．乳化．分散され、粉末洗
浄剤に吸収あるいは吸着される。汚れを吸収あるいは吸
着した粉末洗浄剤は、乾燥して吸取りが容易になったと
きバキューウ方式のクリーナーで吸取る。

このように、回転ローラー３は粉末洗浄剤やじゅうたん
に接触するため、その接地面3aには粉末洗浄剤．綿ぼこ
り等が付着した状態で回転されるが、回転ローラー取付
部材５の水平部分5aとの隙間が大きいので、粉末洗浄
剤．綿ぼこり等が前記水平部分5aに引掛って蓄積するこ
とがない。

また、回転ブラシ本体２下面の周縁部10下端が、上記回
転ローラー取付部材５の水平部分5aの下面と略同一高さ
まで切除してあるので、回転ローラー３と回転ローラー
取付部材５との間に引掛った粉末洗浄剤．綿ぼこり等が
スムーズに上記装入溝４の外に排出され、蓄積すること
が防止される。

なお、本考案は、上記実施例に限定されるものではな
く、本考案の範囲内で上記実施例に多くの修正および変
更を加え得ることは勿論である。

〈考案の効果〉 本考案のローラー付回転ブラシは以上のように構成され
たものであるので、回転ローラーをじゆうたん上で押圧
回転させて、水分．洗剤．溶剤等を含有させた粉末洗浄
剤を散布しながらじゆうたんをブラッシングする際に、
上記回転ローラー周辺で生じる粉末洗浄剤．綿ぼこり等
の蓄積現象を確実に防止することができ、じゆうたんの
洗浄作業も極めて迅速且つ確実に行うことができ、その
うえ回転ローラー及びじゆうたんの寿命を延ばすことが
できるという優れた効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例のローラー付回転ブラシの要
部底面図、第２図は同じくA-A断面図、第３図は従来の
ローラー付回転ブラシの要部底面図、第４図は同じくそ
のB-B断面図である。 1:ローラー付回転ブラシ、３…回転ローラー、5:回転ロ
ーラー取付部材、9:横軸、10:周縁部。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】じゅうたん洗浄機等に用いられる回転ブラ
   シの本体下面に、この回転ブラシの回転方向に沿って横
   軸周りに回転自在な複数個の回転ローラーを具備したロ
   ーラー付回転ブラシにおいて、上記回転ローラーの表面
   を滑らかに仕上げて、上記回転ローラーを回転ブラシ本
   体に、上記回転ローラーと対抗する部分と上記回転ロー
   ラーとの間に粉末洗浄剤、綿ぼこり等が引掛かって蓄積
   することがない大きな隙間を設けて取り付けてなること
   を特徴とするローラー付回転ブラシ。
2. 【請求項２】回転ブラシ本体下面の外周部に前記回転ブ
   ラシ本体下面から被洗浄面に向けて前記回転ローラー装
   着部を覆うように設けられている周縁部の下端を、上記
   回転ローラー取付部材の水平部分の下面と略同一高さま
   で切除したことを特徴とする実用新案登録請求の範囲第
   １項記載のローラー付回転ブラシ。