JPH0739974U

JPH0739974U - 繊維等の空送ダクト用清掃子

Info

Publication number: JPH0739974U
Application number: JP7037293U
Authority: JP
Inventors: 輝弘小松
Original assignee: 金井宏之
Priority date: 1993-12-28
Filing date: 1993-12-28
Publication date: 1995-07-18

Abstract

(57)【要約】【目的】繊維等を空送するダクト内の残留物を完全に
除去し、製品の品質不良や製品の不良を無くす。【構成】少なくとも１０ｄ以上の繊維径を有する天然
又は合成繊維から成る不織布シートを、断面積がダクト
断面積の０．９〜１．２倍で、かつ長さがダクト内径の
少なくとも１．５倍であるロール状物に成形して成る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、繊維、粉粒体等（以下、繊維等という）を空送するダクト内面を清掃する清掃子に関する。

【０００２】

【従来の技術】

現在、空送用ダクトは、各種工場において原材料としての繊維等を次工程に空送するのに使用されている。しかし、この種ダクトは、繊維等がダクト内面に付着したり、ダクト屈曲部分に堆積すると、原材料の切替えのとき、ダクト内面の付着・堆積物（以下、残留物という）が切り替えた原材料内に混入して、製品の品質低下や製品不良の原因になっている。

【０００３】ところで、空調用や産業用ダクトの内面を清掃する従来の清掃子としては、含水性を有する小片状のもの（実開昭６２−１２２２５３号公報）や筒状又は穴付き袋状のはたきを設けた枠体に、牽引用ロープを設けたもの（特開平３−３８２８５号公報）等が提案されている。しかし、上記従来技術のものは、いずれもダクト内面を擦る力が弱いため、ダクト内面を十分に清掃できず、繊維等の残留物を除去するには不十分で、完全に清掃することができなかった。

【０００４】本考案は、上記従来技術に鑑みてなしたもので、その目的とするところは、繊維等を空送するダクト内部の残留物を完全に除去し、製品の品質低下や製品不良を無くすことにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、本考案の繊維等の空送ダクト用清掃子は、少なくとも１０ｄ以上の繊維径を有する天然又は合成繊維から成る不織布シートを、断面積がダクト断面積の０．９〜１．２倍で、かつ長さがダクト内径の少なくとも１．５倍であるロール状物に成形して成る。不織布シートを構成する繊維は、繊維径の太い引張強度の高いものが好適であり、少なくなくとも１０ｄ以上必要であり、１０ｄ未満であると、摩擦力が弱くなるので、好ましくなく、またロール状物の断面積はダクト断面積に比して小さすぎると、清掃子の外周面がダクトの内面に十分に擦りつけることができず、また１．２倍を越えると、不織布シートの圧縮率、圧縮弾性率とも関係するが、清掃子を空送するのに、大きな風圧を要し、大型の装置が必要となり、好ましくない。また、ロール状物の長さがダクト内径の１．５倍を越えると、ダクト屈曲部分で、清掃子が詰まる恐れがあり、好ましくない。上記ロール状物は、その少なくとも表面に研摩砥粒を付着すると、ダクト内面の摩擦力が向上して、より小さな風圧でも、ダクト内部の残留物を剥ぎとることができる。また、上記ロール状物は、その内部に木製、プラスチック製、発泡体製等の軽量の材質から成る芯を入れて巻くと、不織布シートの使用量が減少すると共に、均一に巻くことができる。更に、ロール状物を構成する不織布シートは、その圧縮率を１０〜７０％、圧縮弾性率を６０〜１００％にすると、清掃子をダクト内に押し込んで、圧送する際、比較的小さな風圧でも、ダクト内面と十分に面接触しながら送られる。上記圧縮率、圧縮弾性率が上記数字より小になると、ダクト内面との摩擦力が低下して、好ましくなく、また上記数字を越えると、圧送するのに、多大な風圧を要するので、好ましくない。

【０００６】

【作用】

上記のように構成した清掃子をダクト内に押し込んで、エアをダクト内に送り込むと、清掃子はダクト内をその内面を強く擦りながら圧送されて、残留物が剥ぎ取られる。

【０００７】

【実施例】以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。

【０００８】ポリエステル繊維２００ｄ×２８ｍｍ、１００％（綿目付４００ｇ／ｍ²）にバインダーとしてエマルジョン型結合剤ＳＢＲを２５０ｇ／ｍ²付着して、目付６５０ｇ／ｍ²、厚さ２４ｍｍのランダムウェブから成る不織布シートを作成した。上記不織布シートの圧縮率は３５％、圧縮弾性率は９３％であった。上記不織布シートをロール状に巻いて、バンド止め又は端部を接着してばらけないようにした後、金型で以てダクトの内部形状に適合するように円柱形に圧縮成形する。次に、所定寸法の長さに切断して、図１に示すような、所望の清掃子１を成形した。上記清掃子１は、径がダクト内径の０．９倍の２３０ｍｍ、長さが３００ｍｍであった。

【０００９】次に、上記清掃子の使用方法について説明する。

【００１０】不織布製造ラインのベールフィーダー〜ターボオープナー間の前処理ダクトを清掃するため、ベールフィーダーの出口に清掃子を押し込み、ターボオープナーの入口ダクト内にネットを設けて、ダクト内の風速１２／ｓｅｃ，風量３８ｍ³/ ｍｉｎ，静圧８０ｍｍＡｑで飛ばしたところ、ダクト内の残留物としての色綿が清掃子に付着して、ダクト内を清掃することができた。また、ターボオープナー〜ランドフィダー間も、ターボオープナーの出口ダクトに設けた清掃子投入窓から清掃子を押し込んで、同様に風圧で飛ばしてランドフィーダー内に落下させたところ、同様の結果が得られた。

【００１１】ところで、上記清掃子１は、円柱形に成形したが、ダクトの内部形状に応じてその形状に適合するように、方形等適宜の外形に成形することもある。また、清掃子１は、不織布シートをロール状に巻いてロール状物を形成したが、図２（ａ）（ｂ）に示すように、中央に芯２を入れて不織布シートを積層接着して、金型で以て所定形状に圧縮成形したり、また積層した不織布シートの端部又は中央長手方向に接合して、回転羽根状に成形することもである。

【００１２】

【効果】

本考案は、上記構成になしたので、軽量で、擦過力が強いので、小さな風圧でダクト内を飛ばすことができ、ダクト内部の残留物を完全に除去し、原材料切り替え時に生じていた製品の品質低下や製品不良を無くすことができる等の効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示す斜視図

【図２】（ａ）、（ｂ）は他の実施例を夫々示す斜視図

【符号の説明】

１清掃子２芯

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】少なくとも１０ｄ以上の繊維径を有する
天然又は合成繊維から成る不織布シートを、断面積がダ
クト断面積の０．９〜１．２倍で、かつ長さがダクト内
径の少なくとも１．５倍であるロール状物に成形したこ
とを特徴とする繊維等の空送ダクト用清掃子。
【請求項２】ロール状物がその少なくとも表面に研摩
砥粒を付着した請求項１記載の繊維等の空送ダクト用清
掃子。
【請求項３】ロール状物が芯を有する請求項１又は２
記載の繊維等の空送ダクト用清掃子。
【請求項４】ロール状物を構成する不織布シートの圧
縮率が１０〜７０％、圧縮弾性率が６０〜１００％であ
る請求項１、２又は３記載の繊維等の空送ダクト用清掃
子。