JPH0739850A - 厨芥処理装置 - Google Patents

厨芥処理装置

Info

Publication number
JPH0739850A
JPH0739850A JP5204754A JP20475493A JPH0739850A JP H0739850 A JPH0739850 A JP H0739850A JP 5204754 A JP5204754 A JP 5204754A JP 20475493 A JP20475493 A JP 20475493A JP H0739850 A JPH0739850 A JP H0739850A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
volume
treating
medium
region
processing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5204754A
Other languages
English (en)
Inventor
Takuya Morishita
拓也 森下
Hideo Yasuda
安田  秀雄
Toshiya Morimoto
俊哉 森本
Masahiko Asada
雅彦 浅田
Akihiro Fukumoto
明広 福本
Kenji Aida
謙次 會田
Kenji Toyooka
賢次 豊岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sanyo Electric Co Ltd filed Critical Sanyo Electric Co Ltd
Priority to JP5204754A priority Critical patent/JPH0739850A/ja
Publication of JPH0739850A publication Critical patent/JPH0739850A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Refuse Collection And Transfer (AREA)
  • Processing Of Solid Wastes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 処理槽から排出される排水の浄化を犠牲にす
ることなく全体サイズの小型化を図り、都市圏の一般家
庭での使用に適した厨芥処理装置を提供する。 【構成】 処理槽1の内部に処理媒質2を収納し、上部
の厨芥投入口31から投入される厨芥を受け入れ、処理媒
質2中での微生物の活動により分解処理する構成におい
て、処理槽1内部の処理媒質2の収納域を、攪拌羽根
7,7…の回転により処理媒質2と厨芥との混ぜ合わせ
が行われ、虫類の活動に適した好気的な環境が形成され
る上部領域Aと、混ぜ合わせが行われず、菌類の活動に
適した嫌気的な環境が形成される下部領域Bとに分割
し、上部領域Aの容積を下部領域Bの容積よりも大きく
する。上下の領域分割により、上部領域A内での虫類の
活動により生成される有機物は、これの下側に位置する
下部領域Bを通過する間に効率的に分解され、排水の浄
化が達成される上、処理量の多少を決定する虫類の活動
域が大きく、限定された全体サイズ下にて可及的に大き
い処理量が得られるようになる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、厨房内に発生する厨芥
(生ごみ)を微生物の活動により分解処理する厨芥処理
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般家庭、飲食店等の厨房内において日
々発生する厨芥を処理するための一方法として、微生物
による分解を利用する方法がある。この方法は、ゴミの
減量に役立ち、ゴミ焼却場及び下水処理場での処理負荷
の低減に寄与できると共に、環境保全の観点からも望ま
しいものとして注目を浴びている。
【0003】この種の厨芥処理装置としては、従来から
コンポスト容器が知られている。これは、一側の開口に
蓋板を備えた筒形の容器であり、他側の開口を下向きと
して土中に適長埋め込んで用いられ、蓋板を開放して内
部に厨芥を投入し、その後、蓋板を閉止した状態で放置
して、投入された厨芥を土中に繁殖する微生物の活動に
より分解して堆肥化する構成となっている。
【0004】ところがコンポスト容器は、前記埋め込み
のための土の存在が使用に際しての前提となり、また、
内部における厨芥の分解が緩やかに生じ、処理量を増す
ためには大容積の容器を必要とする上、分解に伴って発
生する異臭が周囲に漏れ出す虞があって、マンション、
アパート等の集合住宅の多い都市圏での使用に適さない
という問題を有しており、更にまた、都市圏での使用に
おいては、分解により生成される堆肥の取扱いに困ると
いう問題もある。
【0005】これらの問題を解消し、微生物による分解
を利用すると共に、都市圏での使用をも可能とした厨芥
処理装置が、特開平4−156959号公報等に開示されてい
る。これは、適宜の内容積を有する中空の容器(処理
槽)の内部に、おが屑等の木質細片、もみがら、米糠、
土等、微生物の培養に適した処理媒質を収納すると共
に、該処理槽の上部に厨芥投入口を、底部に排水口を夫
々設けた単純な構成を有する装置である。
【0006】処理槽の内部は、微生物の繁殖に適した環
境(温度,湿度等)に維持されており、また処理槽の内
部には混合手段が配してある。この混合手段は、例え
ば、処理媒質中に埋め込まれた攪拌羽根を横軸回りに回
転駆動し、厨芥投入口から投入される厨芥を処理媒質中
に略均等に混ぜ合わせる動作をなし、このように混ぜ合
わされた厨芥は、良好な環境に保たれた処理媒質中に繁
殖する種々の微生物の活動により分解処理される。
【0007】更に本願出願人は、前記処理槽に収納され
る処理媒質として、特公平2-34679号公報「木質細片に
よる汚泥の微生物処理方法」に開示された微生物培養基
材を用いることを提案している。これは、所定の処理に
より多孔質化され、良好な通気性及び保水性が得られる
ようになした木質細片であり、この処理媒質を採用した
場合、快適な生息空間の確保により、内部における微生
物の活性が促進される結果、処理槽に投入された厨芥
は、堆肥化の段階を超えて、下水への放出が可能な水
(H2 O)と大気への放出が可能な炭酸ガス(CO2
とに分解されて消滅し、生成物の処分に困るという問題
も解消できる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】さて、以上の如き厨芥
処理装置における厨芥の分解メカニズムの検証により、
前記処理媒質中に生息する微生物は、輪虫、線虫及び原
虫等の虫類と、球菌及び桿菌等の菌類とに大別され、処
理槽に投入された厨芥は、主として好気的な環境下で活
動する前記虫類の捕食作用により分解され、この分解に
より生成される糖類、アミノ酸、有機酸等の中間生成物
に、主として嫌気的な環境下で活動する前記菌類が作用
し、最終生成物たる水と炭酸ガスとに分解されることが
明らかとなっている。
【0009】最終生成物たる水は、処理媒質中を流下し
て処理槽の底部に溜まり、該底部に開口する排水口を経
て排出される。都市圏での使用においては、この排水を
下水に放流することが前提となるが、この排水中には、
前記分解の過程において生じた中間生成物が混在してお
り、下水への放流に支障を来すという問題がある。この
問題は、前述した分解メカニズムに基づき、最終的な分
解作用をなす菌類の活動域を広げ、中間生成物の分解を
十分に行わせることにより解消できる。前述の如く、菌
類の活動は嫌気的な環境下にて行われることから、前記
混合手段による処理媒質の混ぜ合わせを一部においての
み実施して、この混ぜ合わせによる空気の供給がなされ
ない嫌気的な領域を確保し、この領域内での菌類の活動
により、生成水中に含まれる中間生成物を排水口に達す
る前に消滅させ、排水の浄化を図ればよい。
【0010】また一方、都市圏の一般家庭においては、
前述の如く構成された厨芥処理装置の設置のために利用
し得る空間の確保に限りがあり、都市圏での普及を図る
ためには、全体的なサイズを決定する処理槽の容積を可
及的に小さくし、この容積内にて所定の処理量を確保す
べく、単位容積当たりの処理量を増すことが要求され
る。この要求には、前記特公平2-34679号公報に開示さ
れた処理媒質を用い、単位容積当たりの微生物の生息密
度を高めることにより応えることができる。
【0011】ところが、以上の2つの問題は互いに相反
するものであり、排水の浄化を優先した場合、菌類の活
動域の確保のために処理槽の内容積が増し、設置空間の
確保に困難を伴うようになり、逆に、処理槽の内容積を
小さくすることを優先した場合、菌類の活動域が不足
し、有機物である中間生成物が排水中に多く含まれるよ
うになり、下水への直接的な放流が難しくなる。
【0012】本発明は斯かる事情に鑑みてなされたもの
であり、排水中への中間生成物の放出を防ぎ下水への放
流を可能とする一方、所望の処理量を可及的に小なる全
体サイズ下にて実現し、都市圏の一般家庭での使用に適
した厨芥処理装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明に係る厨芥処理装
置は、処理媒質を収納する処理槽の内部に混合手段を配
し、該混合手段の動作により前記処理槽に上部から投入
される厨芥を前記処理媒質に混ぜ合わせ、該処理媒質中
に繁殖する微生物の活動により分解処理する厨芥処理装
置において、前記処理槽内部の処理媒質の収納域を、前
記混ぜ合わせが行われる上部領域と前記混ぜ合わせが行
われない下部領域とに分割構成し、上部領域の容積を下
部領域の容積よりも大きくしてあることを特徴とする。
【0014】
【作用】本発明においては、混合手段の混ぜ合わせ作用
により、虫類の活動に適した好気的な環境が得られる領
域と、菌類の活動に適した嫌気的な環境が得られる領域
とを、処理媒質の収納域の上下に分割構成し、上部領域
にて生成される中間生成物の全てが下部領域を通過して
処理槽の底部に達するようになし、中間生成物の効率的
な分解が行われるようにし、また、処理量を決定する上
部領域の容積を下部領域の容積よりも大きくして、排水
の浄化を犠牲にすることなく全体サイズの小型化を図
る。
【0015】
【実施例】以下本発明をその実施例を示す図面に基づい
て詳述する。図1は、本発明に係る厨芥処理装置(以下
本発明装置という)の正面断面図、図2は、図1のII−
II線による側断面図である。
【0016】図示の如く本発明装置は、合成樹脂、ステ
ンレス綱等の耐食性材料製の中空容器である処理槽1の
内部に処理媒質2を収納し、処理槽1の上下に夫々取り
付けた天板3と脚部材4との間に外装板5を架設して、
該処理槽1の前後及び左右両側を覆った構成となってい
る。
【0017】合成樹脂製の一体成形品である前記天板3
は、略全面に亘って開口する処理槽1の上部を覆う態様
に取り付けてあり、図2に示す如く、処理槽1の一側か
ら中央に向けて下向きに傾斜する滑り板30を備えてい
る。該滑り板30の先端には、処理槽1の内部を臨む開口
(厨芥投入口31)が形成され、該厨芥投入口31は、これ
の上縁に沿う枢軸回りに揺動自在に取り付けたシャッタ
板32により開閉されるようになしてある。該シャッタ板
32は、図示しない付勢手段の付勢により、厨芥投入口31
の周縁に処理槽1の内側から弱く押し付けられており、
滑り板30側からの押圧により開放されるようになしてあ
る。
【0018】また天板3には、前記滑り板30の上側全域
を覆う態様にて蓋板33が取り付けてある。この取り付け
は、天板3の前縁に蓋板33の一縁を沿わせ、また、蓋板
33の他縁を天板3の略中央部に横軸回りに枢支し、この
枢支軸回りの蓋板33の揺動により、滑り板30の上部を前
側(図2における左側)から開閉できるようになされて
いる。
【0019】蓋板33の枢支部の後側には、天板3に係着
されたカバー板60により周囲を囲った収納室が形成さ
れ、この収納室の内部には、マイクロプロセッサを用い
てなる運転制御部6が収納されている。該運転制御部60
とこれの周辺回路とは、ウレタン樹脂等の樹脂モールド
により一体的に被覆され、後述する厨芥の分解に伴って
処理槽1の内部に発生するガス、及び処理槽1内部の湿
気による腐食を防ぐべくなしてある。カバー板60の上部
には、運転操作のためのスイッチ、運転状態を表示する
ための表示部等を備えた図示しない操作盤が配設されて
いる。
【0020】図2に示す如く、処理槽1の内側下部に
は、区画板11により周囲を囲って排水部10が形成してあ
る。この排水部10は、処理槽1の周壁を貫通する排水口
12により外部に連通され、該排水口12にジョイント13を
介して接続された排水パイプ14により、図示しない下水
への放流管に接続されている。
【0021】処理槽1内部の処理媒質2は、前記特公平
2-34679号公報に開示されている如く、所定の処理によ
り多孔質化された木質細片であり、該処理媒質2は、図
示の如く、処理槽1の上部に所定の高さの空間を余し、
処理槽1下部の前記排水部10を除いた範囲に収納してあ
る。排水部10の周囲を囲う前記区画板11は、パンチング
メタル等の孔あき金属板により構成されており、後述す
る厨芥処理の過程で処理媒質2内に生成される水を透過
すると共に、該処理媒質2の脱落を防止する一方、水分
を含む処理媒質2の重量を支え得るようになしてある。
【0022】処理槽1の内部には、処理媒質2の収納域
の上部に位置して、略水平な軸心回りに回動自在に攪拌
軸70が横架され、この攪拌軸70には、複数の攪拌羽根
7,7…が、軸長方向に適宜の間隔を隔てて半径方向外
向きに突設されている。また処理槽1の内側上部には、
モータボックス80が設けてあり、該モータボックス80の
内部には駆動モータ8が収納されている。駆動モータ8
の出力軸と前記攪拌軸70とは、処理槽1の一側壁を貫通
して同側外部に突出させてあり、これらの間に巻架され
た駆動チェーン81により連結してある。即ち、攪拌軸70
に突設された攪拌羽根7,7…は、駆動チェーン81を介
して駆動モータ8の駆動力を伝達されて回転し、処理槽
1内部の処理媒質2を攪拌して、後述の如く投入される
厨芥と混ぜ合わせる混合手段として動作する。
【0023】なお、攪拌羽根7,7…は、図2に示す如
く、周方向の一側に向けて湾曲した形状をなし、また図
1に示す如く、湾曲円の内側を尖らせた山形断面を有し
ており、駆動モータ8からの伝動による攪拌羽根7,7
…の回転は、図2中に矢符により示す如く、湾曲円の内
側、即ち夫々の攪拌羽根7,7…の稜線側が先となる向
きに主として生じるようになしてある。この構成によ
り、攪拌羽根7,7…の回転による処理媒質2の攪拌が
効率良く行われ、またこの攪拌を小さい抵抗下にて行わ
せることができ、駆動モータ8の動力負担を軽減でき
る。
【0024】前述の如く攪拌羽根7,7…は、処理媒質
2の収納域の上部に位置しており、処理媒質2の収納域
は、攪拌羽根7,7…による攪拌が行われる上部領域A
と、攪拌が行われない下部領域Bとに分割構成されてお
り、本発明装置は、図2に明らかな如く、上部領域Aの
容積が下部領域Bの容積よりも大きく設定してあること
を特徴としている。
【0025】処理槽1の内部にはまた、攪拌羽根7,7
…の回転域のやや下側に、ヒータHを内蔵するヒータ管
9が、略水平に横架されている。また、攪拌羽根7,7
…の支持軸である攪拌軸70は、図2に示す如く中空軸で
あり、この中空部内にもまたヒータHが内蔵されてい
る。これらのヒータH,Hは、運転制御部6からの指令
に応じて通電されて発熱し、夫々の周囲の処理媒質2を
加熱する動作をなす。
【0026】以上の如く構成された本発明装置の運転
は、天板3の前側上部を覆う蓋板33を開け、滑り板30上
に厨芥を投入し、蓋板33を閉止した後、これの後側のカ
バー板60上に配された図示しない運転スイッチをオン操
作する手順により行われる。
【0027】運転スイッチのオン操作に応じて運転制御
部6は、駆動モータ8に所定時間の駆動指令を発し、該
駆動モータ8を回転駆動する。駆動モータ8の駆動力
は、前述の如く、駆動チェーン81を介して攪拌軸70に伝
達され、処理槽1の内部において攪拌羽根7,7…が回
転し、処理媒質2が攪拌される。一方、滑り板30上に投
入された厨芥は、該滑り板30に沿って滑動し、先端のシ
ャッタ板32を押し開け、厨芥投入口31を経て処理槽1内
に導入されて、攪拌羽根7,7…により攪拌されている
処理媒質2と混ぜ合わされる。なお、厨芥の投入後に滑
り板30上に水を流すことにより、処理槽1内への厨芥の
導入を確実に行わせることができる。
【0028】攪拌羽根7,7…は、運転制御部6からの
駆動指令に応じて、所定時間の正転(図2中に矢符にて
示す向きの回転)と、この後の短時間の逆転とを複数回
繰り返す。攪拌羽根7,7…は前述した如き湾曲形状を
有しており、処理槽1に導入されて処理媒質2上に落下
する厨芥は、前記正転時に半径方向内向きに引き込ま
れ、また逆転時に外向きに押し出されつつ混ぜ合わさ
れ、この間、攪拌羽根7,7…及び処理槽1の内壁との
衝突により徐々に砕かれて細かな砕片となり、前記上部
領域Aの全体に略均等に分散する。またこの混ぜ合わせ
は、攪拌抵抗の小さい攪拌羽根7,7…の正転を主とし
て行われるから、駆動モータ8の駆動負荷を小さく保つ
ことができる。
【0029】本発明装置は、以上の如き厨芥投入時の動
作を終了した後、次なる厨芥の投入時まで待機状態を保
ち、処理媒質2中に混ぜ合わされた厨芥は、この待機状
態の間に分解処理される。この間、運転制御部6は、例
えば、処理媒質2の内部温度の検出結果に基づいて前記
ヒータH,Hへの通電指令を発し、処理媒質2を加熱す
る動作、また所定時間毎に駆動モータ8に駆動指令を発
し、攪拌羽根7,7…による短時間の攪拌を行わせる動
作等を行う。
【0030】処理槽1内部の処理媒質2は、前述した如
く、微生物の繁殖に適した環境を形成する微生物培養基
材であり、また処理媒質2中の温度は、微生物自身の活
動及び前記ヒータH,Hへの適宜の通電により、微生物
の繁殖に適した温度に維持されている。従って、処理槽
1内部の処理媒質2中においては、厨芥と共に持ち込ま
れた各種の微生物が繁殖し、前記厨芥はこれらの微生物
の活動により、前記待機状態の間に分解処理される。ま
た、処理媒質2中の厨芥は、投入後における攪拌羽根
7,7…の回転により破砕されていることから、前記分
解処理は比較的短時間にて行われる。
【0031】処理媒質2中に繁殖する微生物は、輪虫,
線虫,原虫等の虫類と、球菌,桿菌等の菌類とに大別さ
れ、処理媒質2中の厨芥は、まず、好気的な環境下にて
活動する前記虫類の捕食により、糖類、アミノ酸及び有
機酸等の中間生成物に分解され、その後、嫌気的な環境
下での前記菌類の活動により、最終生成物たる水と炭酸
ガスとに分解される。
【0032】生成された水の一部は、処理媒質2中に取
り込まれ、微生物の繁殖に適した湿度を保つ作用をな
し、残りの大部分は、処理媒質2中を流下し、区画板11
を透過して排水部10に溜まり、排水口12、ジョイント13
及び排水パイプ14を経て下水に放流される。一方、生成
された炭酸ガスは、処理媒質2中を上昇し、処理槽1の
上部空間に流出して、天板3の後側に前記運転制御部6
の収納空間に並設した図示しない排気口を経て大気に放
出される。
【0033】前述した如く本発明装置においては、処理
槽1内部の処理媒質2の収納域が上部領域Aと下部領域
Bとに分割構成されており、上部領域Aにおいては、攪
拌羽根7,7…の回転に伴う処理媒質2の攪拌により随
時空気が取り込まれ、好気的な環境が維持されるのに対
し、下部領域Bにおいては、空気の取り込みが殆どなさ
れず、嫌気的な環境が維持される。
【0034】即ち、処理槽1内部の処理媒質2の収納域
においては、上部領域Aが主として虫類の活動域とな
り、また下部領域Bが主として菌類の活動域となる活動
域の分割が行われており、攪拌羽根7,7…の回転によ
り上部領域A中に分散した厨芥が虫類の活動により分解
される一方、この分解により生じる中間生成物の全てが
下部領域Bを通過して排水部10に到達する間に、該下部
領域B中での菌類の活動により水と炭酸ガスとに効率的
に分解されることになる。
【0035】また前述の如く行われる厨芥処理の過程に
おいて、処理能力の多少を決定するのは、処理槽1の内
部での虫類の活動状態であり、本発明装置においては、
虫類の活動域となる上部領域Aの容積が下部領域Bの容
積よりも大きく設定してあることから、処理槽1全体の
限定された容積の範囲内で可及的に大なる処理量を得る
ことができ、逆に言えば、所定の処理量を確保するため
に必要な処理槽1の容積を可及的に小さくすることがで
き、装置全体の小型化が図れる。
【0036】一方、虫類の活動域と菌類の活動域とを上
下に分割した合理的な配置がなされていることから、上
部領域Aにおいて生成された中間生成物は、小容積の下
部領域B中での菌類の活動により効率的に分解処理さ
れ、下部領域Bを経て排水部10に流入する水は十分に浄
化されたものとなり、排水パイプ14を経ての下水への放
流に支障を来すことがない。また、以上の如き厨芥の分
解は、腐敗の過程を経ずに速やかに行われることから、
周囲に異臭が漂う虞もなく、本発明装置は、都市圏の一
般家庭、特に条件の厳しいマンション、アパート等の集
合住宅での使用に適したものとなる。
【0037】
【発明の効果】以上詳述した如く本発明装置において
は、処理槽内部の処理媒質の収納域を、混合手段による
混ぜ合わせが行われる上部領域と、この混ぜ合わせが行
われない下部領域とに分割構成すると共に、上部領域の
容積を下部領域の容積よりも大きくしたから、好気的な
環境に保たれる上部領域での虫類の活動により生成され
る中間生成物が、嫌気的な環境に保たれる下部領域での
菌類の活動により効率良く分解処理され、下部領域を経
て排出される排水の浄化を犠牲にすることなく装置サイ
ズの小型化を図ることができ、都市圏の一般家庭での利
用に適したものとなる等、本発明は優れた効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明装置の正面断面図である。
【図2】図1のII−II線による本発明装置の側断面図で
ある。
【符号の説明】
1 処理槽 2 処理媒質 3 天板 6 運転制御部 7 攪拌羽根 8 駆動モータ 10 排水部 31 厨芥投入口 33 蓋板 70 攪拌軸 A 上部領域 B 下部領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浅田 雅彦 大阪府守口市京阪本通2丁目18番地 三洋 電機株式会社内 (72)発明者 福本 明広 大阪府守口市京阪本通2丁目18番地 三洋 電機株式会社内 (72)発明者 會田 謙次 大阪府守口市京阪本通2丁目18番地 三洋 電機株式会社内 (72)発明者 豊岡 賢次 大阪府守口市京阪本通2丁目18番地 三洋 電機株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 処理媒質を収納する処理槽の内部に混合
    手段を配し、該混合手段の動作により前記処理槽に上部
    から投入される厨芥を前記処理媒質に混ぜ合わせ、該処
    理媒質中に繁殖する微生物の活動により分解処理する厨
    芥処理装置において、前記処理槽内部の処理媒質の収納
    域を、前記混ぜ合わせが行われる上部領域と前記混ぜ合
    わせが行われない下部領域とに分割構成し、上部領域の
    容積を下部領域の容積よりも大きくしてあることを特徴
    とする厨芥処理装置。
JP5204754A 1993-07-26 1993-07-26 厨芥処理装置 Pending JPH0739850A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5204754A JPH0739850A (ja) 1993-07-26 1993-07-26 厨芥処理装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5204754A JPH0739850A (ja) 1993-07-26 1993-07-26 厨芥処理装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0739850A true JPH0739850A (ja) 1995-02-10

Family

ID=16495794

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5204754A Pending JPH0739850A (ja) 1993-07-26 1993-07-26 厨芥処理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0739850A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2006516005A (ja) 排泄物処理装置
CN102356151B (zh) 无调理剂污泥堆肥
JPH06304542A (ja) 固形有機廃棄物の処理装置
JPH0739850A (ja) 厨芥処理装置
JPH0739849A (ja) 厨芥処理装置
JP3249252B2 (ja) 厨芥処理装置
JP3349210B2 (ja) 厨芥処理装置
JP2001054781A (ja) 生ごみ処理機の撹拌装置
JPH0751654A (ja) 厨芥処理装置
JP3300832B2 (ja) 生ゴミ処理機
JPH0751653A (ja) 厨芥処理装置
JPH07195058A (ja) 生ゴミ等の処理方法および生ゴミ等の処理装置
JPH0760225A (ja) 厨芥処理装置
KR100372779B1 (ko) 음식물 쓰레기 처리공정
JPH06296947A (ja) 厨芥処理装置
JPH0760224A (ja) 厨芥処理装置
JPH0751657A (ja) 厨芥処理装置
JP3071070B2 (ja) 有機廃棄物処理方法
JP3474892B2 (ja) 厨芥処理装置
JP3229868B2 (ja) 生ゴミ処理装置
JPH09225438A (ja) 厨芥処理装置
JPH05221767A (ja) 家庭用生ゴミの堆肥化装置における脱臭装置
JP3599797B2 (ja) 厨芥処理方法
JPH0751656A (ja) 厨芥処理装置
JPH0724436A (ja) 厨芥処理装置