JPH0739699U - 腰掛け便器用腰当て - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 腰掛け便器用腰当てに関するものである。 【構成】 基台上に設けた直立台に、人体の背面腰部を
押圧する保持帯板を角度が調節自在に設けたことを特徴
とする腰掛け便器用腰当て、および保持帯板を弾発的に
支持したことを特徴とする前記記載の腰掛け便器用腰当
て、および基台を便座後部の便器取り付け部に、収納自
在に取り付けるようにしたことを特徴とする前記記載の
腰掛け便器用腰当ての構成。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、腰掛け便器用の腰当てに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来において、排便のため腰掛け便器（洋式便器）に座ったときに、背もたれ を設けた器具が提案されている（特開昭50-8350 号公報）が、排便を促進する効 果については充分なものではない。すなわち、ここにみる背もたれは、単に座り 心地をよくするために、便器に背もたれを設けたものであり、この背もたれは椅 子の背もたれと同じであり、しかもこの背もたれ付きの便器は、背もたれに上半 身を委ねその緊張を解き、上半身からの力を抜くことによって、単に座り心地を 良くするだけのものであって、背もたれが後に傾くことが大きい程、身体の状態 は楽になるが、その反面、上半身から抜ける力もまた大きくなる。このように上 半身から力を抜く結果、排便に必要な腹の力（いわゆるいきむ力）を弱め、肝心 の排便を却って困難にするものであって、前記の例は排便の際の身体の働きを無 視した考えであることは免れない。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

この考案は、腰掛け便器用の腰当てとして、排便のため腰掛け便器（洋式便器 ）に座ったときに、上半身を排便中、背筋を伸ばした正座の姿勢を保ち、排便を 促すように、腰の部分を背後から保持、押圧し、刺激するところの器具を得るこ とを目的とするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

基台上に設けた直立台に、人体の背面腰部を押圧する保持帯板を角度が調節自 在に設けたことを特徴とする腰掛け便器用腰当て、保持帯板を弾発的に支持した ことを特徴とする前記記載の腰掛け便器用腰当て、および基台を便座後部の便器 取り付け部に、収納自在に取り付けるようにしたことを特徴とする前記記載の腰 掛け便器用腰当ての構成とする。

【０００５】

【作用】

この考案の腰掛け便器用腰当てを使用することによって、排便中、姿勢を正し く保つことができ、長く座っていても疲れず、保持帯板によって腰のつぼを押圧 、刺激し、排便を促進することができる。

【０００６】

【実施例】

この考案の腰掛け便器用腰当て(A) は、図１、図２、図３に示すように、基台 (1) 上において、やや傾斜する直立台(2) を設け、この直立台(2) の上端部にお いて、直立台(2) に嵌合した支持体(3) を巻きばね(a) を有する第一軸(5) によ って、両者を貫通し弾発的に係合し、一方、直立台(2) を貫通するように設けた 支持軸(6) の一端に設けた調節用把輪(7) の突片(8) を、支持体(3) の一側に設 けた数段階の歯形部(9) に噛み合わせ、第一軸(5) を基点として、支持体(3) と 、それに取り付けた後述の保持帯板(4) の角度を調節できるようになっている。 図１はその角度の中間（標準）の位置で、基台(1) に平行の線より仰角約30度で あり、使用者の体格に応じて、歯形部(9) に調節用把輪(7) の突片(8) を噛み合 わせて約 10 〜50度に調節できるようになっている。支持体(3) の先端部には保 持帯板(4) の基片部(4')を嵌合し、巻きばね(a')を取り付けた第二軸(5')によっ てその双方を貫通し、保持帯板(4) を弾発的に取り付けてある。この保持帯板(4 ) は腰の線に沿って縦幅約3cm 、横幅約20cmであり、緩やかに身体に添うように 湾曲している。

【０００７】 図４は既設の便器(B) の便座(10)の基部の取り付け軸(b) に、この考案の腰掛 け便器用腰当て(A) を、その基台(1) に設けた取り付け孔(c) によって取り付け （図１と反対側が見えている）、使用している状態を説明するもので、使用者(H ) の腰部背面に、保持帯板(4) の部分が押圧、支持して接触している状態を示す 。なお保持帯板(4) の便座(10)からの高さは、約20cmが適当である。なおこの考 案の腰掛け便器用腰当て(A) は便座(10)と一体に構成することもできる。また基 台(1) において、直立台(2) 、支持体(3) 、保持帯板(4) の基片部(4')の部分を 一体的に一本の強いばね体によって構成してもよい。また保持帯板(4) 内に電熱 線を内蔵させて、適宜、結線し、温熱効果をもたらすようにしてもよい。

【０００８】

【考案の効果】

この考案の腰掛け便器用腰当て(A) は、腰掛け便器（洋式便器）の便座に取
り 付けて使用することにより、排便中は便座の一定の場所に座り、臀部を勝手に移 動させることができないことによって上体が便座に固定され、その際、保持帯板 (4) は固定された上体をさらに後方から腰に接して、便座と腰当て(A) の双方に よって上体を固定して、正しい姿勢（正座の姿勢）を保たせる。従来の便座に座 ると上半身の安定をはかるためどうしても前屈みになり、それによって姿勢が悪 くなり腹部を圧迫し、また疲れ易く、これは排泄を阻害することとなる。この便 器用腰当て(A) によって正しい姿勢を保持することにより、直腸が圧迫されず， また腹筋の働き（腹圧、排便の際のいわゆる、いきむ力）も有効に働くこととな る。通常、便が直腸（肛門から約20cm）に入ってくると、直腸壁が拡張し、その 刺激で便意を生じ直腸が運動して便を排泄する。しかしこの便意を我慢しそれが 度重なると、腸の拡張に対する刺激が鈍くなるばかりか、直腸そのものが太くな り、腸が正常に働かなくなる。

【０００９】 この考案の腰掛け便器用腰当て(A) は、その保持帯板(4) を、便が直腸に入り 、便意を生ずる部位（いわゆる腰のつぼ、臍の反対側）の背後に位置させ、排便 中、常にこの保持帯板(4) が腰のつぼに接しており、排泄時の腹圧（いきむ力） を受けて、腰のつぼを刺激し腸を運動させ、排便を促進させることができる。こ のときの腹圧はこの考案の腰掛け便器用腰当て(A) によって、有効に働くことと なり、僅かの腹圧で排便することができる。これによって日常の正常の排便を保 持し、また便秘症、痔疾などを治癒することに役立つこととなる。なお前述の正 しい姿勢（正座の姿勢）は最も安定した姿勢であり、長く座っていても疲れない こととなる。そしてこの考案の腰掛け便器用腰当て(A) は、既設の便器に簡易に 取り付けることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の腰掛け便器用腰当ての側面図。

【図２】この考案の腰掛け便器用腰当ての上面図。

【図３】この考案の腰掛け便器用腰当ての斜視図。

【図４】この考案の腰掛け便器用腰当てを、便器に装着
して使用状態を示す説明図。

【符号の説明】 (A) 腰掛け便器用腰当て (B) 便器 (1) 基台 (2) 直立台 (3) 支持体 (4) 保持帯板 (4') 基片部 (5) 第一軸 (5') 第二軸 (6) 支持軸 (7) 調節用把輪 (8) 突片 (9) 歯形部 (10) 便座 (a) 巻ばね (a') 巻ばね

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 基台上に設けた直立台に、人体の背面腰
   部を押圧する保持帯板を角度が調節自在に設けたことを
   特徴とする腰掛け便器用腰当て。
2. 【請求項２】 保持帯板を弾発的に支持したことを特徴
   とする請求項１記載の腰掛け便器用腰当て。
3. 【請求項３】 基台を便座後部の便器取り付け部に、収
   納自在に取り付けるようにしたことを特徴とする請求項
   １記載の腰掛け便器用腰当て。