JPH0739234B2 - 漆塗り材料に於ける写真像加飾法 - Google Patents
漆塗り材料に於ける写真像加飾法Info
- Publication number
- JPH0739234B2 JPH0739234B2 JP3486588A JP3486588A JPH0739234B2 JP H0739234 B2 JPH0739234 B2 JP H0739234B2 JP 3486588 A JP3486588 A JP 3486588A JP 3486588 A JP3486588 A JP 3486588A JP H0739234 B2 JPH0739234 B2 JP H0739234B2
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- Japan
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- lacquer
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- photographic
- lacquered
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- Silver Salt Photography Or Processing Solution Therefor (AREA)
- Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、漆塗り材料に深み感を有する写真像を加飾す
る方法に関するものである。
る方法に関するものである。
〔従来の技術〕 日本の漆工芸技術は歴史的にも非常に古く、石器時代に
は既に弓矢の彩色、竹で編んで漆を塗った器、漆を塗っ
た櫛等、漆の効果を利用した物が利用されていた。
は既に弓矢の彩色、竹で編んで漆を塗った器、漆を塗っ
た櫛等、漆の効果を利用した物が利用されていた。
漆器は、基本に黒漆、朱漆等をただ単に塗工したもので
も充分実用に供することができるものであるが、美観を
出す為に漆器に装飾を施すことがなされている。その代
表的なものが蒔絵である。
も充分実用に供することができるものであるが、美観を
出す為に漆器に装飾を施すことがなされている。その代
表的なものが蒔絵である。
容器等に蒔絵法等によって装飾を施した漆器製品の他に
壁掛けや置物等があり、漆独特の光沢があって大変美し
いものである。
壁掛けや置物等があり、漆独特の光沢があって大変美し
いものである。
これらの壁掛けや置物に写真等の精密な像を装飾加工す
る試みもなされており、例えば写真像フィルムを埋込ん
だ製品も存在するものの、人物像などの場合、深みのあ
る重量感を有する製品が得られないものであった。
る試みもなされており、例えば写真像フィルムを埋込ん
だ製品も存在するものの、人物像などの場合、深みのあ
る重量感を有する製品が得られないものであった。
本発明者等は前記に鑑み、漆塗り製品に深みのある人物
写真像を直接設ける加飾方法について種々研究を重ねた
結果、写真原稿からモノクロスキャナーにより、あるい
は透過原稿と平網を利用して網点原稿を作成し、支持体
上に設けられた感光樹脂層を露光、現像処理して得た支
持体上の感光性樹脂層を漆塗り材料に転写し、漆面の露
見した孔部をショットブラストした後、このショットブ
ラスト孔に金粉、銀粉等の適当な顔料を塗工することに
よって深みのある写真像が漆塗り製品に形成されること
を知見して本発明に到達した。
写真像を直接設ける加飾方法について種々研究を重ねた
結果、写真原稿からモノクロスキャナーにより、あるい
は透過原稿と平網を利用して網点原稿を作成し、支持体
上に設けられた感光樹脂層を露光、現像処理して得た支
持体上の感光性樹脂層を漆塗り材料に転写し、漆面の露
見した孔部をショットブラストした後、このショットブ
ラスト孔に金粉、銀粉等の適当な顔料を塗工することに
よって深みのある写真像が漆塗り製品に形成されること
を知見して本発明に到達した。
すなわち、本発明は、写真原稿からモノクロスキャナー
によって網点画像フィルムを作成した場合、該網点画像
フィルムを支持体上に塗られた感光剤層に密着又は投射
焼付けして画像を形成し、感光剤面を現像処理した後、
感光剤面を漆塗り材料に転写して支持体を剥離し、次い
で、転写した感光剤面にショットブラスト処理を施すこ
とにより漆塗り面に凹部を設け、しかる後、該凹部に金
銀色粉及び顔料の塗工を行う。また透過原稿と平網から
網点画像フィルムを作成した場合は、網点の大きさが均
一なため、第4図に示すように凹部の面積を広くしたい
場合には必要範囲以外にはマスク材でマスクを行い、シ
ョットブラストの時間を長くすることによって感光材層
の端部を削り取ることによって凹部の面積を大きくする
ことが可能なものである。従って、階調が必要な範囲の
数のマスク11を作成しておけばよい。
によって網点画像フィルムを作成した場合、該網点画像
フィルムを支持体上に塗られた感光剤層に密着又は投射
焼付けして画像を形成し、感光剤面を現像処理した後、
感光剤面を漆塗り材料に転写して支持体を剥離し、次い
で、転写した感光剤面にショットブラスト処理を施すこ
とにより漆塗り面に凹部を設け、しかる後、該凹部に金
銀色粉及び顔料の塗工を行う。また透過原稿と平網から
網点画像フィルムを作成した場合は、網点の大きさが均
一なため、第4図に示すように凹部の面積を広くしたい
場合には必要範囲以外にはマスク材でマスクを行い、シ
ョットブラストの時間を長くすることによって感光材層
の端部を削り取ることによって凹部の面積を大きくする
ことが可能なものである。従って、階調が必要な範囲の
数のマスク11を作成しておけばよい。
マスク11に使用する材料は、ハサミ、ナイフ等で切り抜
き易いもの、またショットブラスト時に破損等が生じな
いものが好ましい。例えば、ポリエチレンテレフタレー
ト、アセテート、延伸されたポリエチレンあるいはポリ
プロピレン等のフィルムを使用することが好ましい。
き易いもの、またショットブラスト時に破損等が生じな
いものが好ましい。例えば、ポリエチレンテレフタレー
ト、アセテート、延伸されたポリエチレンあるいはポリ
プロピレン等のフィルムを使用することが好ましい。
以下、図面に示す実施例を基に本発明を具体的に説明す
る。
る。
図面に於いて、第1図は網点画像フィルムの焼付けを示
す断面図、第2図は現像処理御の支持体上の感光剤の断
面図、第3図はショット投射器によって漆塗り材料にシ
ョット孔を設けた状態を示す断面図、第4図はショット
時に於いて部分的にマスクをした状態を示す断面図、第
5図は漆塗り材料に肖像写真像を加飾した状態を示す断
面図である。
す断面図、第2図は現像処理御の支持体上の感光剤の断
面図、第3図はショット投射器によって漆塗り材料にシ
ョット孔を設けた状態を示す断面図、第4図はショット
時に於いて部分的にマスクをした状態を示す断面図、第
5図は漆塗り材料に肖像写真像を加飾した状態を示す断
面図である。
まず、人物写真原稿をモノクロスキャナーを用いて網点
画像フィルム1を得る。
画像フィルム1を得る。
次にこの網点画像フィルム1を第1図に示す如くプラス
チックフィルム等の支持体5に塗られた感光剤2面と密
着または投射状態となし、露光を行って未露光部3及び
露光部4より成る画像を形成し、感光剤2面を現像処理
して画像部分を除去して支持体5に露出部6を設けた。
(第2図) 次いで、第3図に示す如くこと露出部6を設けた支持体
5上のレジストを漆塗り材料9の表面に転写して支持体
5を剥離する。このとき使用する前記の漆塗り材料9と
は、例えばトチ、ホオ、ヒノキ、ケヤキ等の生地に黒
漆、朱漆、黄漆、緑漆等の漆を塗工した材料、或いはス
チレン樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂等の
合成樹脂に漆を塗工した材料であり、これらの漆塗り材
料の形状としては箱型、平板状等のものがあるが、本発
明の例では、壁掛けや机上用の肖像写真調として使用す
る製品を得る場合を例示してある。
チックフィルム等の支持体5に塗られた感光剤2面と密
着または投射状態となし、露光を行って未露光部3及び
露光部4より成る画像を形成し、感光剤2面を現像処理
して画像部分を除去して支持体5に露出部6を設けた。
(第2図) 次いで、第3図に示す如くこと露出部6を設けた支持体
5上のレジストを漆塗り材料9の表面に転写して支持体
5を剥離する。このとき使用する前記の漆塗り材料9と
は、例えばトチ、ホオ、ヒノキ、ケヤキ等の生地に黒
漆、朱漆、黄漆、緑漆等の漆を塗工した材料、或いはス
チレン樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂等の
合成樹脂に漆を塗工した材料であり、これらの漆塗り材
料の形状としては箱型、平板状等のものがあるが、本発
明の例では、壁掛けや机上用の肖像写真調として使用す
る製品を得る場合を例示してある。
次いで、第3図に示す如く、ショット投射器7によって
レジスタ面からショットブラスト処理を行ってショット
孔8を形成し、更に前記ショット孔8に金粉塗料或いは
銀粉塗料等10を適当に彩色することによって第5図に示
す深み感を有する肖像写真像を漆製品に施すことができ
る。
レジスタ面からショットブラスト処理を行ってショット
孔8を形成し、更に前記ショット孔8に金粉塗料或いは
銀粉塗料等10を適当に彩色することによって第5図に示
す深み感を有する肖像写真像を漆製品に施すことができ
る。
尚、凹部の面積を広くしたい場合には第4図に示すよう
に必要範囲以外にはマスク材11でマスクを行い、ショッ
トブラストの時間を長くし、感光材層の端部を削り取る
ことによって凹部の面積を大きくすることが可能なもの
である。従って、階調が必要な範囲の数のマスク11を作
成しておけばよい。
に必要範囲以外にはマスク材11でマスクを行い、ショッ
トブラストの時間を長くし、感光材層の端部を削り取る
ことによって凹部の面積を大きくすることが可能なもの
である。従って、階調が必要な範囲の数のマスク11を作
成しておけばよい。
マスク11に使用する材料は、ハサミ、ナイフ等で切り抜
き易いもの、またショットブラスト時に破損等が生じな
いものが好ましい。例えば、ポリエチレンエテレフタレ
ート、アセテート、延伸されたポリエチレンあるいはポ
リプロピレン等のフィルムを使用することが好ましい。
き易いもの、またショットブラスト時に破損等が生じな
いものが好ましい。例えば、ポリエチレンエテレフタレ
ート、アセテート、延伸されたポリエチレンあるいはポ
リプロピレン等のフィルムを使用することが好ましい。
このように、本発明によれば、従来法における前述した
漆製品に単に肖像写真等を貼着加工したものと違って、
漆塗り製品の表面凹部に金粉等で肖像写真像等が形成さ
れた一種独特の深みのある美観を有する漆製品を高度の
熟練技術を要せず廉価に得ることができる効果を有す
る。
漆製品に単に肖像写真等を貼着加工したものと違って、
漆塗り製品の表面凹部に金粉等で肖像写真像等が形成さ
れた一種独特の深みのある美観を有する漆製品を高度の
熟練技術を要せず廉価に得ることができる効果を有す
る。
図面は本発明の実施工程を示すものであり、第1図は網
点画像フィルムの焼付けを示す断面図、第2図は現像処
理後の支持体上の感光剤の断面図、第3図はショット投
射器によって漆塗り材料にショット孔を設けた状態を示
す断面図、第4図はショット時に於いて部分的にマスク
をした状態を示す断面図、第5図は漆塗り材料に肖像写
真像を加飾した状態を示す断面図である。 1……網点画像フィルム 2……感光剤(レジスト) 3……未露光部 4……画像露光部 5……支持体 6……露出部 7……ショット投射器 8……ショット孔 9……漆塗り材料 10……金銀色塗工部分 11……マスク材
点画像フィルムの焼付けを示す断面図、第2図は現像処
理後の支持体上の感光剤の断面図、第3図はショット投
射器によって漆塗り材料にショット孔を設けた状態を示
す断面図、第4図はショット時に於いて部分的にマスク
をした状態を示す断面図、第5図は漆塗り材料に肖像写
真像を加飾した状態を示す断面図である。 1……網点画像フィルム 2……感光剤(レジスト) 3……未露光部 4……画像露光部 5……支持体 6……露出部 7……ショット投射器 8……ショット孔 9……漆塗り材料 10……金銀色塗工部分 11……マスク材
Claims (1)
- 【請求項1】写真原稿からモノクロスキャナーにより、
あるいは透過原稿と平網を用いて網点画像フィルムを作
成し、該網点画像フィルムを感光剤の塗られた支持体に
密着又は投射焼付けして画像を形成し、感光剤面を現像
処理した後、感光剤面を漆塗り材料に転写して支持体を
剥離し、次いで、転写した感光剤面にショットブラスト
処理を施すことにより漆塗り面に凹部を設け、しかる
後、該凹部に金銀色粉及び顔料の塗工を行うことを特徴
とする漆塗り材料に於ける写真像加飾法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3486588A JPH0739234B2 (ja) | 1988-02-17 | 1988-02-17 | 漆塗り材料に於ける写真像加飾法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3486588A JPH0739234B2 (ja) | 1988-02-17 | 1988-02-17 | 漆塗り材料に於ける写真像加飾法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01209200A JPH01209200A (ja) | 1989-08-22 |
JPH0739234B2 true JPH0739234B2 (ja) | 1995-05-01 |
Family
ID=12426059
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3486588A Expired - Fee Related JPH0739234B2 (ja) | 1988-02-17 | 1988-02-17 | 漆塗り材料に於ける写真像加飾法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0739234B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4230485B2 (ja) * | 2005-11-30 | 2009-02-25 | 株式会社棚澤八光社 | 表面に凸模様を有する製品及び該凸模様を形成する方法 |
US8403390B2 (en) * | 2011-03-10 | 2013-03-26 | Shiloh Industries, Inc. | Vehicle panel assembly and method of attaching the same |
JP5982672B2 (ja) * | 2013-02-13 | 2016-08-31 | 株式会社大副 | 1000年プリント |
-
1988
- 1988-02-17 JP JP3486588A patent/JPH0739234B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01209200A (ja) | 1989-08-22 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |