JPH0739150U - 携帯用電話機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 工事現場や走行する列車内のように周囲に騒
音が多いところで使用するのに適した携帯用電話機を提
供する。 【構成】 上端にスピーカ２を下端にマイクロホン３を
設けた本体１を有する携帯用電話機において、本体１の
一部に骨伝導マイクロホン５を取付けたものである。マ
イクロホン３と骨伝導マイクロホン５を切り換える切換
回路により、骨伝導マイクロホン５を選択したときに
は、周囲の騒音の影響を全く受けないことになる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、工事現場や走行する列車内のように周囲に騒音が多いところで使用 するのに適した、携帯用電話機に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

ＶＨＦ周波数帯を利用した携帯用電話機の普及が進んでいる。この電話機は、 電池を電源とし、短いアンテナを伸ばせば使用できるという著しい便利さがある ため急速に普及しているが、携帯用であるため、電話ボックスで周囲を囲った公 衆電話や家屋内に設置された普通電話に比べ、周囲の騒音を拾い易いという宿命 的な問題がある。

【０００３】 また、携帯性を向上するために本体の全長を極力短くしてあるため、スピーカ の部分を耳に当てるとマイクロホンの部分が口元から離れ、相手方が聞き取りに くいので必然的に大きな声を出すようなことになる。大きな声を出せば、周囲に いる人に迷惑がかかることになる。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

本考案はこの点に鑑みて成されたものであり、簡単な構造を付加することによ って、上記のような種々の問題を解決した携帯用電話機を提供しようとするもの である。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は、上記課題を解決するための手段として、上端にスピーカを下端にマ イクロホンを設けた本体を有する携帯用電話機において、前記本体の一部に骨伝 導マイクロホンを取付けた構成としたものである。

【０００６】 また、電話機の使用時において使用者の頬骨に臨む部分に骨伝導マイクロホン を取付けたものである。

【０００７】 また、本体の下端に、開口部が使用者の口部を覆う大きさを有し、一部にマイ クロホンへの音導通路を有する防音マスクを装着したものである。

【０００８】 また、本体の一部に骨伝導マイクロホンを取付け、本体の下端に、開口部が使 用者の口部を覆う大きさを有し、一部にマイクロホンへの音導通路を有する防音 マスクを装着したものである。

【０００９】 また、骨伝導マイクロホンと本体下端のマイクロホンとの切換回路を設けたも のである。

【００１０】 また、振動ピックアップを外耳道に挿入可能な容器内に収容したイヤーマイク を設け、該イヤーマイクを、一部にスピーカを設けた本体内の音声入力回路に接 続したものである。

【００１１】 さらに、振動ピックアップを外耳道に挿入可能な容器内に収容するとともに、 該容器内にスピーカを収容した両方向の音響電気変換器を設け、該音響電気変換 器を本体内の音声入力回路に接続したものである。

【００１２】

【作用】

このような構成とすれば、骨伝導マイクロホンにより、あるいは防音マスクで 覆われたマイクロホンにより、周囲の騒音の影響を受けず、あるいは影響を弱め て収音することができることになる。

【００１３】

【実施例】

以下、本考案の一実施例を図１および図２について説明する。１は本体であり 、上端にスピーカ２を、下端に、通常の音波で作用するマイクロホン３を設けた ものである。この本体１の一部であり、電話機の使用時において使用者の頬骨に 臨む部分４には、骨伝導マイクロホン５が取付けられている。

【００１４】 そして本体１の下端に、開口部６が使用者の口部を覆う大きさを有し、一部に マイクロホン３への音導通路７を有する防音マスク８が着脱可能に装着されてい る。この場合、骨伝導マイクロホン５と通常のマイクロホン３の両方が設けられ るので、本体１内に骨伝導マイクロホン５と本体１の下端のマイクロホン３との 切換回路を設ける。この切換回路は、簡単なスイッチでよい。

【００１５】 図３に示すものは骨伝導マイクロホン５の概略である。これを説明すると、９ はハウジングであって、平面が円形あるいは方形をしたものである。ハウジング ９の内部には支持体10が設けられ、この支持体10には、変形することにより、そ の変形量に応じた電流を発生する振動ピックアップ、たとえばジルコン酸チタン 酸鉛磁器等の圧電素子11の基端部が支持されている。圧電素子11の先端には重錘 12が取付けられ、基端にはリード線13が接続されている。

【００１６】 上記のように構成された携帯用電話機においては、本体１内に設けられた骨伝 導マイクロホン５とマイクロホン３との切換回路を作動させ、いずれかが機能す るようにする。骨伝導マイクロホン５を選択したときには、本体１の下端に装着 された防音マスク８を取り外してもよい。その状態で発音すれば、音声そのもの のは収音されないが、発音のために動く頬骨の振動が骨伝導マイクロホン５に伝 わり、音声電流が得られることになる。また、防音マスク８を装着して発音すれ ば、周囲にいる人に迷惑がかからなくて済む。

【００１７】 一方、切換回路でマイクロホン３側を選択したときには、使用者の発する音声 で送話することになる。この場合には、本体１の下端に装着された防音マスク８ が使用者の口部を覆うので、周囲の騒音がマイクロホン３に入らないように機能 する。これにより、防音マスク８を装着しないときに比し、周囲の騒音の影響は 少なくなるが、音がこもるので、明瞭度は少々悪くなる虞がある。

【００１８】 図４に示すものは、本考案の他の実施例である。この場合には、振動ピックア ップを外耳道に挿入可能な容器内に収容したイヤーマイク14を設け、このイヤー マイク14を、コード15とジャック16を介して、一部にスピーカ２を設けた本体１ 内の音声入力回路に接続したものである。

【００１９】 イヤーマイク14については、たとえば特公昭53-39763号公報等に開示されたも のがあるが、基本的には図５に示すように、図３のものと同様であり、ハウジン グ９の形状を、外耳道に挿入しやすいものとしたことである。図３と同様符号を 付し、説明は省略する。

【００２０】 特公昭63-62955号公報には、骨伝導マイクロホンを外耳道に挿入可能な容器内 に収容するとともに、この容器内にスピーカを収容した両方向の音響電気変換器 が開示されている。この種の音響電気変換器を本体１内の音声入力回路に接続し ても本考案を実現することができる。この場合には、本体１にはマイクロホンも スピーカも設ける必要がない。

【００２１】

【考案の効果】

本考案は、以上説明したように構成した携帯用電話機であるから、骨伝導マイ クロホンの機能により、あるいは防音マスクの機能により、周囲の騒音が大きい 場合にも、これの影響を受けることなく、送話できることになる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例の斜視図である。

【図２】図１のものを一部断面で示した側面図である。

【図３】骨伝導マイクロホンの概略を示す断面図であ
る。

【図４】本考案の他の実施例の側面図である。

【図５】骨伝導マイクロホンの外耳道挿入型の概略を示
す断面図である。

【符号の説明】

１ 本体 ２ スピーカ ３ マイクロホン ４ 使用者の頬骨に臨む部分 ５ 骨伝導マイクロホン ６ 開口部 ７ 音導通路 ８ 防音マスク 14 イヤーマイク

Claims (7)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 上端にスピーカを下端にマイクロホンを
   設けた本体を有する携帯用電話機において、前記本体の
   一部に骨伝導マイクロホンを取付けたことを特徴とする
   携帯用電話機。
2. 【請求項２】 電話機の使用時において使用者の頬骨に
   臨む部分に骨伝導マイクロホンを取付けたことを特徴と
   する請求項１記載の携帯用電話機。
3. 【請求項３】 本体の下端に、開口部が使用者の口部を
   覆う大きさを有し、一部にマイクロホンへの音導通路を
   有する防音マスクを装着したことを特徴とする携帯用電
   話機。
4. 【請求項４】 本体の一部に骨伝導マイクロホンを取付
   け、本体の下端に、開口部が使用者の口部を覆う大きさ
   を有し、一部にマイクロホンへの音導通路を有する防音
   マスクを装着したことを特徴とする携帯用電話機。
5. 【請求項５】 骨伝導マイクロホンと本体下端のマイク
   ロホンとの切換回路を設けたことを特徴とする請求項４
   記載の携帯用電話機。
6. 【請求項６】 振動ピックアップを外耳道に挿入可能な
   容器内に収容したイヤーマイクを設け、該イヤーマイク
   を、一部にスピーカを設けた本体内の音声入力回路に接
   続したことを特徴とする携帯用電話機。
7. 【請求項７】 振動ピックアップを外耳道に挿入可能な
   容器内に収容するとともに、該容器内にスピーカを収容
   した両方向の音響電気変換器を設け、該音響電気変換器
   を本体内の音声入力回路に接続したことを特徴とする携
   帯用電話機。