JPH0739118U - 圧電振動子の電極構造 - Google Patents

圧電振動子の電極構造

Info

Publication number
JPH0739118U
JPH0739118U JP7308393U JP7308393U JPH0739118U JP H0739118 U JPH0739118 U JP H0739118U JP 7308393 U JP7308393 U JP 7308393U JP 7308393 U JP7308393 U JP 7308393U JP H0739118 U JPH0739118 U JP H0739118U
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode
layer
chromium
piezoelectric substrate
thickness
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7308393U
Other languages
English (en)
Inventor
宏嘉 松浦
勝幸 中村
Original Assignee
株式会社大真空
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社大真空 filed Critical 株式会社大真空
Priority to JP7308393U priority Critical patent/JPH0739118U/ja
Publication of JPH0739118U publication Critical patent/JPH0739118U/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Surface Acoustic Wave Elements And Circuit Networks Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐熱性を向上させた信頼性の高い圧電振動子
を提供する。 【構成】 圧電基板1の表裏面に多層電極21,31を
設け、前記電極の第1層目を銀または金からなる電極層
21a,31aを、第2層目を膜厚3〜8オングストロ
ームのクロムからなる電極層21b,31bを設けた。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、厚みすべり振動を行う水晶等の圧電振動子の電極構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の一般的な厚みすべり圧電振動子の電極構造を図9,図10とともに説明 する。圧電基板1はATカットの水晶板からなり、例えば、円盤形状に加工され ている。圧電基板1の表裏面中央部に金属蒸着等の手段を用いて、励振電極であ る表面電極2及び裏面電極3を設けており、表面電極2から圧電基板1の一端部 まで図示しない引出電極が形成され、裏面電極3からは圧電基板1の反対側の端 部まで図示しない引出電極が形成されている。これら励振電極並びに引出電極は 、銀、金、アルミ等の単一層2a,3aで形成されるか(図9)、あるいは、第 1層目をクロム等の水晶となじみが良好な付着層2b,3bを形成し、第2層目 を銀あるいは金等の導電性に優れた導電層2c,3cを形成した多層膜で形成さ れていた(図10)。以上のように構成された圧電基板は図示しない支持構体( サポートや電極パッド等)により電気的機械的な固着がなされ、図示しない外装 構体(金属ケースや、セラミックパッケージ等)により気密封止し最終的な圧電 振動子として機能を持たせている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
しかし、上記構成による電極構造では、耐熱性に問題があり、耐熱性が悪いた めに酸化しやすくなったり、吸着する水分やガス等の影響を受けやすくなってい た。そしてこれらの影響により周波数特性のばらつき、エージング特性の劣化を 招いていた。図3は銀の単一電極層により形成された圧電振動子を、180℃の 環境下で2時間の耐熱試験を行った後、電極表面の状態を示すSEM写真である 。この図が示すように、電極表面が凸凹状になっているのがわかる。そして、こ の表面凸凹が、電極の表面積を大きくし、結果として、酸化しやすくなったり、 吸着する水分やガス等の影響を受けやすくなる原因となっていた。
【0004】 本考案の目的は、耐熱性を向上させた信頼性の高い圧電振動子を提供する。
【0005】
【課題を解決するための手段】
そこで、本考案は、圧電基板の表裏面に多層電極を設け、前記電極の第1層目 を銀または金からなる電極層、第2層目を膜厚3〜8オングストロームのクロム からなる電極層を設けた。
【0006】
【作用】
銀または金からなる導電層の上面に、クロムからなる保護電極層を設けたこと により、耐熱性を向上させて、酸化しにくくするため、吸着する水分やガス等の 影響を受けない。また、保護電極層としてのクロムの膜厚を3〜8オングストロ ームとしたため、クロムの熱膨張等による圧電基板の応力を小さくするとともに 、膜厚による周波数低下量を少なくする。
【0007】 図4は銀の導電層の上面に、膜厚3オングストロームのクロムからなるを保護 電極層を形成された圧電振動子を、180℃の環境下で2時間の耐熱試験を行っ た後、電極表面の状態を示すSEM写真である。この図4を前記図3と比較する と、明らかに表面凸凹がなく緻密な状態で膜形成が維持されているのがわかる。
【0008】 以下、クロムの膜厚ごとによる125℃で1000時間までのエージング特性 を示す。図5は銀層のみを施した場合の周波数エージング特性グラフであり、図 6は銀層に膜厚3オングストロームのクロム層を施した場合の周波数エージング 特性グラフであり、図7銀層に膜厚8オングストロームのクロム層を施した場合 の周波数エージング特性グラフであり、図8は銀層に膜厚50オングストローム のクロム層を施した場合の周波数エージング特性グラフである。これらのグラフ が示すように、図5は電極表面の凸凹により周波数がばらつく傾向にあるが、図 6並びに図7はそれら周波数のばらつきが改善されている。これに対して、図8 はクロム層の厚みが厚いため酸化クロム反応が進み、周波数が低くなる傾向が顕 著にみられるようになっており、保護電極層としては好ましくはない。
【0009】
【実施例】
次に、本発明の実施例について、図1、図2を参照にして説明する。図1は本 考案の実施例を示す圧電基板の正面図であり、図2は図1のY−Y線に沿う断面 図である。尚、従来と同様の部分については同番号を付した。 圧電基板1はATカットの水晶板からなり、例えば、円盤形状に加工されてい る。圧電基板1の表裏面中央部にスパッタリング法等の手段を用いて、励振電極 である表面電極21及び裏面電極31を設けており、表面電極21から圧電基板 1の一端部まで引出電極22が形成され、裏面電極31からは圧電基板1の反対 側の端部まで引出電極32が形成されている。これら励振電極並びに引出電極は 、第1層目を銀あるいは金等の導電性の優れた導電層21a,31aを形成する 。例えば銀の場合は片面で500〜5000オングストローム、金の場合は片面 で300〜3000オングストロームとした。そして、第2層目をクロム等の保 護層21b,31bを形成し、その膜厚を3〜8オングストロームとした。以上 のように構成された圧電基板はサポート4,5に導電性接合材により電気的機械 的な固着がなされ、図示しない外装構体により気密封止し最終的な圧電振動子と して機能を持たせている。
【0010】
【考案の効果】
銀または金からなる導電層の上面に、クロムからなるを保護電極層を設けたこ とにより、耐熱性を向上させて、酸化しにくくするため、吸着する水分やガス等 の影響を受にくい。また、保護電極層としてのクロムの膜厚を3〜8オングスト ロームとしたため、クロムの熱膨張等による圧電基板の応力を小さくするととも に、膜厚による周波数低下量を少なくする。したがって、これらの影響により周 波数特性のばらつき、エージング特性の良好なより信頼性の高い圧電振動子を提 供する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例を示す圧電基板の正面図であ
る。
【図2】図1のY−Y線に沿う断面図である。
【図3】従来の電極表面の状態を示すSEM写真であ
る。
【図4】本考案の電極表面の状態を示すSEM写真であ
る。
【図5】従来の周波数エージング特性を示すグラフであ
る。
【図6】銀層に膜厚3オングストロームのクロム層を施
した場合の周波数エージング特性を示すグラフである。
【図7】銀層に膜厚8オングストロームのクロム層を施
した場合の周波数エージング特性を示すグラフである。
【図8】銀層に膜厚50オングストロームのクロム層を
施した場合の周波数エージング特性を示すグラフであ
る。
【図9】従来の実施例を示す圧電基板の断面図である。
【図9】従来の他の実施例を示す圧電基板の断面図であ
る。
【符号の説明】
1・・・圧電基板 2,21・・・表面電極 3,31・・・裏面電極 4,5・・・サポート
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年4月27日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例を示す圧電基板の正面図であ
る。
【図2】図1のY−Y線に沿う断面図である。
【図3】従来の電極表面の金属薄膜の状態を示すSEM
写真である。
【図4】本考案の電極表面の金属薄膜の状態を示すSE
M写真である。
【図5】従来の周波数エージング特性を示すグラフであ
る。
【図6】銀層に膜厚3オングストロームのクロム層を施
した場合の周波数エージング特性を示すグラフである。
【図7】銀層に膜厚8オングストロームのクロム層を施
した場合の周波数エージング特性を示すグラフである。
【図8】銀層に膜厚50オングストロームのクロム層を
施した場合の周波数エージング特性を示すグラフであ
る。
【図9】従来の実施例を示す圧電基板の断面図である。
【図10】従来の他の実施例を示す圧電基板の断面図で
ある。
【符号の説明】 1・・・圧電基板 2,21・・・表面電極 3,31・・・裏面電極 4,5・・・サポート

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電基板の表裏面に多層電極を設け、前
    記電極の第1層目を銀または金からなる電極層、第2層
    目をクロムからなる電極層を設けた圧電振動子の電極構
    造において、前記クロム層の膜厚を3〜8オングストロ
    ームとしたことを特徴とする圧電振動子の電極構造。
JP7308393U 1993-12-20 1993-12-20 圧電振動子の電極構造 Pending JPH0739118U (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7308393U JPH0739118U (ja) 1993-12-20 1993-12-20 圧電振動子の電極構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7308393U JPH0739118U (ja) 1993-12-20 1993-12-20 圧電振動子の電極構造

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0739118U true JPH0739118U (ja) 1995-07-14

Family

ID=13508092

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7308393U Pending JPH0739118U (ja) 1993-12-20 1993-12-20 圧電振動子の電極構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0739118U (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001041304A1 (fr) * 1999-11-30 2001-06-07 Tdk Corporation Dispositif a onde acoustique de surface et procede de production correspondant

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001041304A1 (fr) * 1999-11-30 2001-06-07 Tdk Corporation Dispositif a onde acoustique de surface et procede de production correspondant
US6580198B2 (en) 1999-11-30 2003-06-17 Tdk Corporation Surface acoustic wave device having a thin metal oxide film fully covering at least the electrodes and method of fabricating same

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2002535610A (ja) プラチナ温度センサおよびその製造方法
JPH01118760A (ja) センサの製造方法
WO2002082644A1 (fr) Dispositif d'onde acoustique et procede de fabrication correspondant
JP2005292120A (ja) 白金抵抗体式温度センサ
US20030006863A1 (en) Surface acoustic wave device
JPH0739118U (ja) 圧電振動子の電極構造
JPH08107236A (ja) マイクロブリッジヒータ
JPH0158890B2 (ja)
JP2007258947A (ja) 圧電振動子及びその製造方法
JPH08298425A (ja) 水晶振動子
JP3468373B2 (ja) 水晶振動子
US20210313956A1 (en) Piezoelectric resonator unit and method of manufacturing the same
JP3093999B2 (ja) オゾンセンサ
JP2001102904A (ja) 水晶振動子
US20220158618A1 (en) Piezoelectric vibrator and manufacturing method therefor
JPH07109969B2 (ja) 圧電振動子の電極構造
JP2001144582A (ja) 表面実装用水晶振動子
US20220199892A1 (en) Piezoelectric vibrator and manufacturing method therefor
JPH07183754A (ja) 圧電部品の引き出し電極構造
JPH084740Y2 (ja) 圧電共振子
JPH0437210A (ja) 圧電振動子の電極構造
JPS595717A (ja) 酸化亜鉛薄膜の電極構造
JPH09102436A (ja) 積層セラミック電子部品及びその製造方法
JP2001044785A (ja) 圧電振動子
JPS595718A (ja) 酸化亜鉛薄膜の電極構造