JPH0739053B2 - 鋼板のアライニング方法 - Google Patents

鋼板のアライニング方法

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JPH0739053B2
JPH0739053B2 JP15125586A JP15125586A JPH0739053B2 JP H0739053 B2 JPH0739053 B2 JP H0739053B2 JP 15125586 A JP15125586 A JP 15125586A JP 15125586 A JP15125586 A JP 15125586A JP H0739053 B2 JPH0739053 B2 JP H0739053B2
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隆行 竹内
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川崎製鉄株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
この発明は、厚鋼板等の鋼板の精整ラインにおいて、鋼
板を所定の幅に切断する際に、該鋼板を自動的に、サイ
ドトリミング装置に対してアライニングする方法に関す
る。
【従来の技術】
厚鋼板のサイドトリミングを行う方法としては、ダブル
サイドシヤー、ダブルサイドシヤーとスリツターを組合
わせたコンバインドシヤーあるいはミーリング装置によ
るものがある。 鋼板の精整ラインにおいて、これらのサイドトリミング
装置は、鋼板の板幅方向両側に一対配置され、サイドト
リミングの際は、鋼板はその両耳を左右均等に切落とす
ことができるようにアライニングされなければならな
い。 このアライニングに際しては、従来、例えば第10図及び
第11図に示されるように、カツテイングインジケータが
用いられている。 即ち、テーブルラインよりも高い位置に運転室1を設
け、テーブルローラ2上の鋼板3の上面にカツテイング
ライン4を中吊りにしたり、又、カツテイングライン投
光機5によりカツテイングラインとしてビームライトを
投光し、これを運転室1内の作業者6が目視して、鋼板
3を、例えばマグネツトシフタのような幅方向移動手段
7を操作して鋼板3を板幅方向に移動してアライニング
を行つていた(例えば、第2版わが国における最近の鋼
板厚板製造技術の進歩、第79頁、日本鉄鋼協会発行参
照)。
【発明が解決しようとする問題点】
このように、従来のアライニング方法は、運転室1内の
作業者6が目視により行うために、そのアライニング精
度が10〜20mm/片耳程度であつて、鋼板の歩留り向上の
阻害要因となつているという問題点がある。
【発明の目的】
この発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたもので
あつて、精整ラインにおける厚鋼板等のアライニングを
自動的に行うことができるようにした鋼板のアライニン
グ方法を提供することを目的とする。
【問題点を解決するための手段】
この発明は、鋼板の精整ラインで、一対のサイドトリミ
ング装置により鋼板を所定の幅WSSに切断する際に鋼板
をアライニングする方法において、少なくとも前記鋼板
の有効幅WEと板幅方向一方のキヤンバ量CAを求めるとと
もに、該キヤンバ量CAの測定側のサイドトリミング装置
の刃から切断線と平行に前記鋼板側に引出した引出し線
と、前記キヤンバ量CAの測定側の鋼板のエツジから前記
切断線と平行に前記サイドトリミング装置側に引出した
引出し線との直間距離がCA+1/2(WE−WSS)となるよう
に、前記鋼板を板幅方向に移動することにより上記目的
を達成するものである。
【作用】
この発明においては、少なくとも鋼板の有効幅とキヤン
バ量を求めて、これらの測定値に基づき鋼板を自動的に
アライニングして、高精度に切断することができる。
【実施例】
以下本発明に係る鋼板のアライニング方法を図面を参照
して詳細に説明する。 本発明に係る鋼板のアライニング方法を実施するための
シヤーラインは第1図に示されるように構成される。 即ち、シヤーライン10はミル12及びホツトレベラ14を含
むラインと平行に、且つクーリングベツド16を介して配
置され、該クーリングベツド16側からクロツプシヤー1
8、アライニングゾーン20、サイドシヤー22、スリツタ
ー24、エンドシヤー26、検査テーブル28がこの順で配置
されることによつて構成されている。 前記アライニングゾーン20には、第2図に示されるよう
に、ローラテーブル30上に載置される鋼板32を板幅方向
両側から挟み込むことができるようにされた一対のサイ
ドガイド34A及び34Bが配置されている。 これらサイドガイド34A、34Bは、第4図に示されるよう
に、ベツド36A、36B上で、シヤーラインの板幅方向に進
退自在に配置されると共に、同板幅方向の右ねじのスク
リユー38A及び左ねじのスクリユー38Bにそれぞれ螺合す
ることによつて、これらスクリユー38A、38Bの回転に応
じてシヤーラインの板幅方向中心に対して同期して進退
自在とされている。 前記サイドガイド34A、34Bは、それぞれ3枚の板状部材
からなり、各板状部材にはそれぞれ2本のスクリユー38
A、38A及び38B、38Bが螺合して、同期して進退できるよ
うにされている。 前記各々6本のスクリユー38A、38Bは、第3図に示され
るように、そのライン幅方向外端に取付けられたベベル
ギヤ42A、42Bを備え、これらベベルギヤ42A、42Bは、シ
ヤーライン10の左右に、これと平行に配置された一対の
連動軸40A、40Bに取付けられたベベルギヤ44A、44Bと噛
合うことにより、該連動軸40A、40Bにより回転駆動され
るようになつている。 又、前記連動軸40A、40Bは、ベベルギヤ46A、46Bを備
え、このベベルギヤ46A、46Bがモータ48A、48Bの出力軸
に取付けられたベベルギヤ50A、50Bと噛合うことにより
モータ48A、48Bにより回転駆動されるようになつてい
る。 ここで前記第2図における上側のサイドガイド34Bに螺
合するスクリユー38Bのうち1本のスクリユーに、第3
図に示されるように該スクリユー38Bの回転数に応じた
パルス信号を出力するセルシン52が取付けられている。 前記サイドガイド34A、34Bの、シヤーライン10幅方向内
側には第6図に示されるように、適宜間隔で複数の鉛直
ローラ35A、35Bが、鉛直方向の回転廻りに回転自在に取
付けられている。 前記アライニングゾーン20には、前記サイドガイド34
A、34Bの下側に、ローラテーブル30を横断する方向に、
第5図及び第6図に示されるような幅方向移動用アライ
ニングローラテーブル54が配置されている。 この幅方向移動用アライニングローラテーブル54は、常
に水平状態に保つように一対のリンク56A、56Bによりベ
ース58上に支持された水平テーブル60を含んで構成され
ている。 この水平テーブル60、リンク56A、56B及びベース58は、
シヤーライン10に対して直交する断面内で揺動する4節
回転リンクを構成し、且つ、水平テーブル64の上面にロ
ーラテーブル30上のローラと直交する方向に回転軸を有
する複数のローラ62を回転自在に備えている。 前記一方のリンク56Aには、油圧シリンダ64が連結され
これにより、水平テーブル60はシヤーライン10と直交す
る状態に水平状態を保つたまま、リンク56A、56Bの揺動
可能な範囲で移動できるようにされている。 ここで、水平テーブル60の高さは、第6図に示されるよ
うに、最の高くなつたときに、少なくともローラテーブ
ル30のローラ31の上面よりも高い位置を取り得るように
され、且つリンク56A、56Bが一定角度以上傾いたとき
に、ローラ31の上面よりも下方に引込むことができるよ
うにされている。 前記アライニングゾーン20における入側には、第7図に
示されるような形状認識装置66が配置されている。 この形状認識装置66は、鋼板32がローラテーブル30上を
搬送される間に、該鋼板32の全長に亘つてその平面形状
を認識することができるようにされたものであり、投光
器66A、受光器66Bを備えてなり、鋼板32の長手方向にお
ける各点を横切る線Lと、板幅両端P1、P2が交叉する板
エツジの位置を検出し、その測定値に基づいて鋼板平面
形状を認識するものである。 この形状認識装置66においては、少なくとも鋼板32の有
効幅WE、基準側キヤンバ量CAを認識することができるも
のである。 第7図における符号68は演算器を示し、この演算器68は
形状認識装置66からの出力信号及び前記スクリユー38B
に連動されるセルシン52の出力信号に基づいて、鋼板32
の板幅方向移動を制御してアライニングを行うものであ
る。 即ち、サイドシヤー22におけるサイドシヤー設定幅
WSS、鋼板32の有効幅WE、鋼板32のサイドシヤー22によ
る有効切捨て代をA、B、アライニング設定代ΔWとし
たとき、 ΔW=CA+1/2・(WE−WSS) ……(1) なる演算を行い、これに応じて、前記モータ48A、48Bを
駆動して、(1)式のΔWだけサイドガイド34A、34Bを
移動させて鋼板32のサイドシヤー22に対するアライニン
グを行うようにされている。 ここで、前記アライニング設定代ΔW及び有効切捨て代
Aは、第8図に示されるように、前記サイドシヤー22に
おける基準側の下刃22Aから、切断線に平行に鋼板32に
引出した引出し線L1に対する、基準側のサイドガイド34
Aまでの距離及びアライニング前の状態における鋼板32
の有効幅範囲のサイドガイド34A側の基準線との距離と
されている。 次に上記装置により、鋼板32のアライニングを行う過程
について説明する。 ミル12及びホツトレベラ14を経てクーリングベツド16に
送られた鋼板32は、シヤーライン10に入り、まずクロツ
プシヤー18によつてその尾端を切断された後にアライニ
ングゾーン20に入る。 このアライニングゾーン20の入側では、形状認識装置66
によつて、鋼板32の平面形状が認識され、少なくともそ
の基準側キヤンバ量CAと有効幅WEが測定され、その測定
結果は演算器68に出力される。 形状認識装置66において平面形状が認識された後、鋼板
32はローラテーブル30によつてサイドガイド34A、34Bの
位置に移送される。 次に、油圧シリンダ装置64の作動によつて、鋼板32は、
幅方向移動用アライニングローラテーブル54により、ロ
ーラテーブル30のローラ31と非接触の状態となるように
上方に持上げられる。 この状態で、サイドガイド34A、34Bが駆動されて、鋼板
32はその間に挟み込まれる。 ここで、サイドガイド34A、34Bは、その開度幅WGはWG
WE+CA+CBとなるようにされる(CB・・・反基準側キヤ
ンバ量)。 次に、前記演算器68は、予め入力されるサイドシヤー設
定幅WSSと、前記形状認識装置66から入力される基準側
キヤンバ量CA及び有効幅WEとに基づいて、アライニング
設定代ΔWを前記(1)式に基づき演算する。 ここで、鋼板32の有効幅WEとサイドシヤー設定幅WSS
び有効切捨て代A、Bとの関係は、A=B=1/2・(A
+B)=1/2・(WE−WSS)となる。 演算器68は、演算されたアライニング設定代ΔWの値に
応じて、前記モータ48A、48Bを駆動して、サイドガイド
34A、34Bを同期して演算値ΔWに応じてライン幅方向に
移動させる。 鋼板32は、サイドガイド34A、34Bに挟み込まれた状態の
まま、モータ48A、48Bが駆動されることによつて、これ
らサイドガイド34A、34Bと共にシヤーライン10の幅方向
にアライニング設定代ΔWだけ移動されアライニングさ
れることになる。 ここで、前記サイドガイド34A、34Bのライン幅方向移動
の制御は、前記スクリユー38Bに取付けられたセルシン5
2から出力されるパルス信号に基づいて行う。 即ち、サイドガイド34A、34Bが鋼板32を挟む込んだ状態
から、これらサイドガイド34A、34Bの移動に応じて出力
されるセルシン52のパルス信号の数によつて、サイドガ
イド34A、34Bの移動量が判明するので、この移動量が、
前記アライニング設定代ΔWと一致するように制御すれ
ばよい。 なお第8図において符号WA及びWBはスリツター24による
基準側鋼板の切断幅、反規準側鋼板の切断幅をそれぞれ
示す。 ここで、スリツター24は、鋼板32を幅方向2枚取りする
場合についてのみ使用される。 このときのスリツター24の位置は、サイドシヤー22にお
ける基準側下刃22Aの剪断面を基準としてWA(基準側鋼
板製品命令幅+入寸)の位置に設定される。 本発明者の実験によれば、前記第1図乃至第7図に示さ
れる第1実施例によると、鋼板32のアライニング精度は
1乃至3mm程度となり、従来と比較して大幅な精度向上
を図ることができた。 なお上記実施例において、鋼板32は左右一対のサイドガ
イド34A、34Bによつてシヤーライン10の幅方向に移動さ
れるものであるが、本発明はこれに限定されるものでな
く、形状認識装置等によつて検出された鋼板の少なくと
も有効幅と一方のキヤンバ量に基づいてシヤーライン10
の幅方向に駆動するものであればよい。 従つて、例えば第9図に示されるように、基準側鋼板端
面位置検出装置70及びマグネツトシフター72を組合わせ
たものであつてもよい。 即ち光学的に鋼板32の板幅方向端面を検出する前記基準
側鋼板端面位置検出装置70からの出力される板エツジ位
置信号と、前記マグネツトシフター72の駆動軸に取付け
られたセルシン(図示省略)からのパルス数に基づい
て、前記と同様にアライニング設定代ΔWを算出し、こ
れに基づいて、マグネツトシフター72をシヤーライン10
の幅方向に移動してアライニングを行うようにする。 又上記実施例は、サイドシヤー22によつてアライニング
された鋼板32の両耳を切断されるものであるが、本発明
はこれに限定されるものでなく、鋼板の板幅方向端面を
トリミングするサイドトリミング装置に一般的に適用さ
れるものであり、従つて、ミーリング装置によつて鋼板
の板幅方向端面を切削する場合にも適用されるものであ
る。
【発明の効果】
本発明は上記のように構成したので、厚鋼板等の鋼板を
サイドトリミング装置に対して自動的に且つ高精度にア
ライニングすることができるという優れた効果を有す
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る鋼板のアライニング方法を実施す
るためのシヤーラインを示すライン構成図、第2図は同
シヤーラインにおけるサイドガイドを示す略視平面図、
第3図は同サイドガイドを示す断面図、第4図は同サイ
ドガイドにおけるスクリユーと連動軸との関係を示す断
面図、第5図は前記シヤーラインにおけるサイドガイド
下方に配置された幅方向移動用アライニングローラテー
ブルを示す正面図、第6図は第5図のVI-VI線に沿う拡
大断面図、第7図は前記シヤーラインのアライニングゾ
ーンに配置された形状認識装置を示す断面図、第8図は
鋼板アライニング状態を示す平面図、第9図は鋼板を板
幅方向に移動する装置の他の実施例を示す断面図、第10
図は従来の鋼板等のアライニング方法を示す平面図、第
11図は同側面図である。 10……シヤーライン、20……アライニングゾーン、22…
…サイドシヤー、22A……基準側下刃、30……ローラテ
ーブル、32……鋼板、34A、34B……サイドガイド、38
A、38B……スクリユー、48A、48B……モータ、52……セ
ルシン、54……幅方向移動用アライニングローラテーブ
ル、66……形状認識装置、68……演算器。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鋼板の精整ラインで、一対のサイドトリミ
    ング装置により鋼板を所定の幅WSSに切断する際に鋼板
    をアライニングする方法において、少なくとも前記鋼板
    の有効幅WEと板幅方向一方のキヤンバ量CAを求めると共
    に、該キヤンバ量CAの測定側のサイドトリミング装置の
    刃から切断線と平行に前記鋼板側に引出した引出し線
    と、前記キヤンバ量CAの測定側の鋼板のエツジから前記
    切断線と平行に前記サイドトリミング装置側に引出した
    引出し線との直間距離がCA+1/2(WE−WSS)となるよう
    に、前記鋼板を板幅方向に移動することを特徴とする鋼
    板のアライニング方法。
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